経済産業省
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産業構造審議会地域経済産業分科会工場立地法検討小委員会(第4回)‐議事要旨

日時:平成18年11月6日(月)14:00〜16:00
場所:経済産業省別館5階526共用会議室

議題

  1. 工場立地法検討小委員会の公開について
  2. 市町村レベルで適用する緑地面積率等に係る市町村提案制度について
  3. 今後の工場立地法のあり方に関する主な論点について

出席者

和田委員長、太田委員、大西委員、塩崎委員、土屋委員、半田委員、森委員

議事要旨

(1)工場立地法検討小委員会の公開について

事務局から資料1(工場立地法検討小委員会の公開について(改正案))を説明した後、当小委員会の議事録公開の在り方について審議を行い、今後、発言者名を記載した議事録を公開することとすることで了解が得られた。

(2)市町村レベルで適用する緑地面積率等に係る市町村提案制度について

事務局から資料2(工場団地及び工業集合地における緑地の状況に関する事例)及び資料3(緑地面積率等について一段の緩和適用を可能とする区域の設定に関する検討について(案))について説明し、審議を行った。主な発言は以下のとおり。

  • 今回の調査結果によれば、市町村提案制度に係る区域の要件として「区域全体で20%の緑地を確保すること」を求めるのは、厳しすぎることは明らかだ。また、区域の要件を満たしたとしても、半数を超える既存工場が10%の面積率も満たせないという状況もある。特区提案への対応を検討するにあたっては、こうした地域の状況を前提に考える必要がある。
  • 面積率に係る一段の緩和適用については、地域準則との整合性や新設工場も含め緩和適用することについてどのように考えるかといった点が主な論点となるのではないか。
  • 工場緑地の面積率については、都市計画制度との連携が更に図られる必要がある。都市計画の中に工場の緑地も位置付けられることが基本的な方向ではないか。
  • 工場立地法で手当が求められる緑地以外の地域における緑地について、工場立地法で手当することは困難であり、これらは基本的に都市計画等の他の法律で措置されるべきもの。
  • 各種環境規制が整備されて来た中、工場だけに緑化義務を課すことの是非が従来から問われていた。一方、緑地確保の要請もあり、この両者のバランスをとる必要がある。規制を緩和するだけでなく、同時に、地域全体としての緑地確保にどうつなげていくかを見る必要がある。
  • 建替を考える既存工場にとって、立地法の規制が厳しいことは理解するが、その対処のために低い面積率とすることで、前向きに地域の緑化に取り組んでいる自治体の意欲を削ぐことのないようにしてもらいたい。
  • 一段の規制緩和を可能とする区域の要件として、例えば、市町村が具体的な緑化計画を策定済みであること、又は、他の法律等に基づき地域全体の緑地が担保されていること、といったことを取り入れて行くことは考えられないか。
  • 現在の地域準則においては、具体的な面積率の幅に係る数字を示しているが、これは、数字に係るガイドラインが無いと自治体の面積率の設定において困難が生ずるため国が提示して欲しいという要望を受けたもの。この点を今回も考慮する必要はないか。
  • 地域全体で一定の緑地面積率を確保するということは、自治体の計画に関連するもの。自治体によっては、公園等の緑地を増やせるところもあろうが、土地の状況によりその余地がないという自治体もあることから、現在の緑地の状況を前提に、個別のケース毎に審査するという形が良いのではないか。
  • 制度全体の見直しということでなく、過渡的な対応ということであれば、現状の緑地を維持することを要件として、既存工場の建替を認めるという考え方もあるのではないか。
  • 既存工場の建替の問題を救う、というのは理解しやすい。既存工場に限って措置することの妥当性についても検討すべき。
  • 一段の緩和適用を可能とする区域から、日常的な生活の用に供する施設が立地する区域と接している工場を除くことについては、基本的な考え方としては良く分かるが、例えば、一部分だけが住居地域などに隣接する大規模工場の場合に、その工場全体を緩和の対象外にしてしまうことで良いかどうかという点については、更に考える必要がないか。
  • 広い敷地の中に幾つかのプラント施設を持つ場合、当該区域の周辺部にあるものと内部に入り込んだ部分にあるものとでは、同一の敷地にあるとしても、扱いが異なって良いと考えられないか。
  • 京浜臨海工業地帯では、1つの工業地域に工場が1社しかなく、そこに住居はないというケースも実際にあるので、こうした点も考慮される必要がないか。
  • 自治体においては、地区計画により地域緑化を進めているところが少なくない。工場立地法があっても、個々の工場単位の規制の積み重ねによって地域の緑地面積を確保することには困難な面がある。立地法の規制のために既存工場の建替ができないという一方で、工場が転出した跡地が立地法の規制を受けない流通倉庫などになり、全体として緑地面積が減少するといったケースも多く、都市計画との連携が必要になってくる。
  • 本市町村提案制度については、次回小委員会において引き続き検討を行うこととした。

(3)今後の工場立地法のあり方に関する主な論点について

事務局から資料4(「今後の工場立地法の在り方に関する主な論点(案)」に寄せられたパブリック・コメントの概要)を説明した後、審議を行った。主な発言は次のとおり。

  • パブリック・コメントで寄せられた意見には、生物多様化に係る緑地に関するものも含まれているが、これは他の法令等で対処すべきものとも考えられる。立地法で対応すべき範囲のものとそうでないものとの整理が必要だ。
  • ビオトープの調整池に関する要望があるが、これは現在の環境施設でも読めるのではないか。
  • 自治体における緑の基本計画では、立地法の規制を受けている工業専用地域を外して策定しているケースもある。他の制度とどう協調していくかという点で難しい面がある。
  • パブリック・コメントでは無かったようだが、国と自治体との役割分担の在り方も議論を行うべき論点だ。
  • 自治体は工場誘致のため努力をしているが、補助金による誘致には限界があり、地域準則によって面積率に係る規制緩和をすることもインセンティブとして利用している。緩和について言うだけではなく、既存工場の建替を促進することによって結果的に緑地が増える、という説明をしている。国は引き続き工場立地に関する理念は押さえて行くべきだ。その上で、運用は地域に委ねるべき。緑地について緩和するのか、強化するのかといった事項に関し、どのような運用を行うかで、自治体として地域を今後どうしていくかという姿勢を示すことにもなる。
  • ここ10〜20年間の既存工場の緑化率の変化や、建替による環境負荷の変化の状況等、既存工場の建替の実態を調査することが有益ではないか。
  • 精油所に関しては、90年代は緑地面積率は4〜5%しかなかった。これを発電所に建替ると25%の義務がかかり、貯蔵施設にするとゼロでいいということになる。規制が無ければ、80年代に設備更新を行っており判断が違ったかもしれない。
  • 国と自治体の役割分担については、国は一定のガイドラインを示し、その上で、面積率の設定も含め、細かいところを決める主体は市町村に権限移譲すべき。
  • 国のガイドラインは必要。国としては、工場が目指すべきあるべき姿をキチンと書くことを検討してもらいたい。
  • 工場立地法があったからこそ、事業者に対し地域との共生に係る新しい価値が普及し、その結果、工場のイメージも向上し、発展も可能になったという面がある。また、地域においても、緑地を確保することで地域の価値を高めることができる等、工場立地法が果たす役割は大きく、こうした点も踏まえる必要がある。

(4)次回の日程について

次回は11月29日に開催の予定。

文責:経済産業政策局地域経済産業グループ
地域経済産業政策課

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最終更新日:2006年11月8日
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