経済産業省
文字サイズ変更

産業構造審議会地域経済産業分科会工場立地法検討小委員会(第4回)‐議事録

日時:平成18年11月6日(月)14:00〜16:00
場所:経済産業省別館5階526共用会議室

出席者

和田委員長、太田委員、大西委員、塩崎委員、土屋委員、半田委員、森委員

議題

  1. 工場立地法検討小委員会の公開について
  2. 市町村レベルで適用する緑地面積率等に係る市町村提案制度について
  3. 今後の工場立地法のあり方に関する主な論点について

議事録

開会

和田委員長
それでは、産業構造審議会地域経済産業分科会工場立地法検討小委員会、第4回目の小委員会を開催いたします。
今日の出席状況でございますが、下村委員、前田委員はご都合でご欠席ということでございます。それから大西委員は遅れて到着されるということでございます。

配付資料確認

和田委員長
それでは、まず資料の確認ということで、本日の配付資料について、事務局に確認をお願いいたします。
熊川地域活性化企画官
それでは、お手元の資料をご確認いただきたいと思います。
まず、一番目の資料といたしまして、「議事次第」、1枚紙があろうかと思います。それに続きまして、資料1といたしまして、「産業構造審議会地域経済産業分科会工場立地法検討小委員会の公開について(改正案)」という資料が一枚紙であろうかと思います。資料2でございますけれども、「工場団地及び工業集合地における緑地の状況に関する事例」という2枚紙の資料があろうかと思います。続きまして資料3といたしまして、「緑地面積率等について一段の緩和適用を可能とする区域の設定に関する検討について(案)」、これはクリップどめになっているかと思いますが、文章の資料が2枚、その後に色刷りの絵が2種類付いているかと思います。次が資料4でございますけれども、「『今後の工場立地法のあり方に関する主な論点(案)』に寄せられたパブリック・コメントの概要」という資料でございます。これは6枚紙でございます。最後に1枚紙で「当面の検討スケジュール」が付いているかと思います。
また、参考資料といたしまして、「産業構造審議会地域経済産業分科会の開催について」という資料、また、委員の方々のお手元には、尼崎の地図と倉敷市の地図を配らせていただいております。
以上、ご確認いただければと思います。
和田委員長
欠落なしということでよろしゅうございますか。

討議

和田委員長
それでは、欠落がないようでございますので、議事に入ります。今日の議事ですけれども、議事次第にありますように、まず一番初めに、前回の審議で審議未了になりました市町村レベルで適用する緑地面積率等に係る市町村提案制度、これについて議論をしたいと思います。次に、前回の委員会終了後パブリック・コメントを求めていました「今後の工場立地法のあり方」について、寄せられた意見がありますので、その内容を事務局からご報告をいただきたいと思います。
討議に入る前に、本日は、小委員会の議事録の公開の仕方につきまして、変更を検討したい点がありますので、まずその内容を事務局から説明していただきたいと思います。
横田地域経済産業政策課長
資料1をご覧いただきたいのですけれども、これは、この工場立地法検討小委員会の公開について、従前お決めいただいたものです。詳細議事録については今まで無記名の議事録で公開しておりましたけれども、今回、各委員の了解のもとで、発言者を記載した議事録として公表させていただいてはどうかということをお諮りしたいと思います。
なぜこういうことをお諮りしているかといいますと、先程ご説明した配付資料の一番最終に、参考資料で、「産業構造審議会地域経済産業分科会の開催について」という資料をお配りさせていただいておりますが、この小委員会は地域経済産業分科会の下に設置されている小委員会です。親の地域経済産業分科会は、本小委員会の委員でもいらっしゃいます大西先生が分科会長をされておりますが、実は、経済社会で大きな問題になっております地域格差対策の現状を踏まえて今後どのような対策を講じていくべきかということで、10月24日に、新たにこの分科会がスタートしておりまして、この親の方の分科会では、今お諮りしたように、詳細議事録については記名式で議事録を公表するというルールになったものですから、こちらの方もこれにあわせていただけるかどうかということでございますが、もちろん、この小委員会の皆さんのご意見次第でございます。
なお、この親の方の分科会ですが、10月24日に1回目を開催しました。その際に配付したのが、この参考資料の次についています3枚紙の主な論点というペーパーです。2.の具体的な検討項目にございますように、地域の主体的な取り組みを前提に、企業立地であるとか、地域資源を活用した地域産業の育成強化とか、人材、魅力ある地域づくり、こういったことを広範にご議論いただく予定にしております。
この資料、1枚めくっていただいて、企業立地のところですが、本日、この小委員会でもご議論いただく市町村提案制度も元々構造改革特区要望を受けて議論されているわけですけれども、企業立地促進をしていく上で、国の方も規制の見直しをすべきではないかといったようなご指摘もありまして、親の分科会の方でも、企業立地という切り口でこういった規制の問題についても議論をする予定にしております。
親の分科会には、工場立地法についてはこの親の分科会の下に本小委員会があって、こちらでも議論しているので、それぞれ小委員会での検討状況は親の分科会にも報告するし、また親の分科会の方の検討状況はこの小委員会の方にもまたご報告して、お互いフィードバックしながら議論をしていきますというようにお願いしているところでございます。
親の分科会は今週の金曜日の午後4〜6時で2回目の分科会を行いますので、次回の小委員会、11月29日にお時間をいただいていますので、そういったところで親の分科会の審議状況などもご説明しながら、小委員会での検討を行っていただきたいと考えております。事務局からのご説明は以上でございます。
和田委員長
どうもありがとうございました。
要するに、資料1に書いてありますけれども、今まで無記名で議事録が公開されていたけれども、親の会の方で記名で公表することになったので、子供の委員会も全部記名で公表するが、それでいいかというのが趣旨でございますけれども、記名で名前が出てしまって、今まで厳しいことを言っていたのが厳しくならなくなるとか、そういうことは多分ないと思いますので、いかがでしょうか。何かご意見ありますか。
半田委員
皆様のご検討に従いたいとは思いますが、私としては、前回の議事録などを拝見していて、これ、どなたが発言したものかしら、無記名だから発言しやすいのかと想像した部分もありました。私自身も無記名の方が発言はしやすいのですけれども、皆様がどうしてもというのなら、それは仕方がないなあという気がいたします。
和田委員長
結局、発言しやすくなるかどうかということですけどね。自由な発言が規制されるようだったら余り意味がないという感じはあります。ただ、発言に責任を持っていただくという感じもします。
他の方はいかがですか。やっぱり困るという方、余りよくないという方おられたら。親の方で公表しているのだったら、子供は公表しなくてもいいということもないこともないかもしれません。
横田地域経済産業政策課長
会議の傍聴自体が自由になっておりますので。
和田委員長
いかがでしょうか。
親委員会も公開ということのようですから、我々も原則として記名で議事録を公開することを了承させていただくということにしたいと思います。配付資料は原則公開する。傍聴については、小委員会の運営に支障を来さない範囲で原則として認める。それから開催日は事前に通知する。個別の事情に応じて、会議は資料を非公開とするかどうかについては委員長に一任する。あとはよろしいでしょうか。
それでは、この第1議題についてはこれで一応了承を得られたということにしたいと思います。
それでは、前回審議未了でありました市町村レベルで適用する緑地面積率等に係る市町村提案制度について、これの審議に入りたいと思います。前回いろいろと議論があって、結局、結論が出なかった。それで事務局の方に実態を調査してほしいということになったわけですが、事務局の方でも現地調査等をしていただきまして、また現地調査を踏まえて新しい提案をしているようでございます。それで、まず現地の状況について事務局から報告をしていただきたいと思います。
熊川地域活性化企画官
それでは、お手元の資料2でご説明申し上げたいと思います。あわせて、お手元に倉敷市と尼崎市の地図を配らせていただいておりますので、そちらとあわせてご参照いただければと思います。
まず資料2の方でございますけれども、恐縮ですが、1枚めくっていただきまして、前回の議論におきましては、工業専用地域、工業地域及び準工業地域にある工業団地及び工業集合地につきまして、ご議論いただいたところでございます。前回、区域の要件としては、「その内部に緑地面積率20%以上の緑地が確保され、それが継続的に維持及び管理されることが確実であると認められること」ということで検討していただきました。
また2.はその要件を満たした場合の適用面積率ということでございまして、工業専用地域、工業地域につきましては緑地面積率10%以上という適用をするということでご検討いただきました。前回のご議論では、区域全体の要件としての20%、これが厳し過ぎる可能性はないかということがご指摘ございました。また、要件を満たした上で適用する面積率につきましては、10%を下限にするということでございましたが、それに満たない既存工場も多いという状況があるのではないかというご指摘もあったと思います。それらを踏まえまして調査しました結果でございます。
1枚目に戻っていただきまして、倉敷市と尼崎市の事例につきまして整理してございます。まず倉敷市の方でございますが、お手元の地図をご覧いただきたいと思いますが、倉敷市の水島地区という地図を配付させていただいているかと思います。ここをご覧になっていただきまして、この水色に書かれているところ、ここは主に工業専用地域のところでございまして、若干カラーが見づらくて恐縮でございますけれども、薄く水色になっているところ、ここが工業地域となっているわけです。若干ピンクがかっているところが準工業地域という形になってございます。工業地域、工業専用地域の右の方に縦に緑の帯のようなものがあろうかと思います。これが緑地でございます。それとまた、左の方でございますけれども、運河をはさんで工業団地があるわけでございますが、この中に公園が整備されているという形で、区域の中の工場の敷地の外にある緑地は今言ったところが主なところになります。
それで、資料2に戻っていただきますと、倉敷市の水島地区におきましては、まず区域全体の緑地の状況でございますが、工場の緑地のほか、公園等の公共緑地、ここは主に公園と、今いいました緩衝緑地が主なものでございます。区域の総面積に占めます割合は、約8%という状況でございました。
また、この水島地区の中の工場の緑地面積率を示したものがその右の箱の表でございまして、これは工場立地法上の緑地面積率ということになりますが、既存工場、合計で55ございますが、これを平均いたしますと約8%という状況でございます。新設工場、これは39工場ございますが、これにつきましては23%ということになってございます。これらを総平均いたしますと、全体といたしましては約9%という状況でございます。 [注]のところに書いてございますが、既存工場のうち緑地面積率が10%にも満たない工場が37工場ございます。
続きまして尼崎市の方でございます。もう一つの地図をご参照いただければと思います。こちらも水色になっておりますところが工業専用地域でございます。工業専用地域の中に小さい区域でございますけれども、水色の薄いところが工業地域ということでございます。尼崎市の場合は、工業専用地域の中に黒く線で囲ったところがあろうかと思いますが、ここを緑化構想の重点エリアということで指定してございます。
この区域の緑地の状況でございますが、資料2の2.に整理させていただいております。その前に、重点エリアの中に公園が見えるかと思いますが、公共緑地といたしまして公園が整備されてございます。ここは今も整備中でございまして、今後も拡大していくという計画がございます。
重点エリアの中の緑地といいますのは主にここの緑地でございますけれども、この区域全体の緑地面積の割合をみますと、この表の中の下に書いてございますけれども、約9%ということになります。ここに立地しております工場の数、全部で6工場でございますけれども、うち5工場が既存工場でございまして、新設工場は1工場でございます。既存工場の5工場の平均の工場立地法上の緑地面積率は約6%ということになってございます。新設工場につきましては21%ということで、総合トータルで約9%ということになってございます。ここの区域につきましても、既存工場5のうち3工場が緑地面積率10%に達していないという工場でございます。
なお、ここでは、先程申し上げましたけれども、公共緑地の整備が進行中でございまして、将来的には区域全体としての緑地面積率は21%にするという計画がございますが、現時点では9%という状況でございます。
概要、以上でございます。
和田委員長
ここまでのところで何かご質問はありますか。
半田委員
確認したいんですが、倉敷の方の水島地区の図面で、斜めに斜線が入ってますよね。水色のところに。これは何ですか。(委員より、「港湾地区です。」との発言あり。)
私は景観地区だったらよかったのになと思ったんです。ちょっと見にくかったものですから、確認させていただきました。
和田委員長
他にございますか。
結局、2つの地域を現地調査されて、両地域とも20%には程遠いということです。それで、10%という緩和をしたとしても、半分以上の工場が10%未満であるということです。ですから、10%という緩和措置をとっても余り救われないというのが現状である。ただ、既存工場ですけれども、新設工場の方はもちろん20%以上を取っている。それから尼崎の方では市として緑地を増やそうという運動があって、将来的には、公共的な緑地を増やして21%ぐらいにするという計画があるというようなところがポイントだったと思います。
それじゃどうするかということで議論をしないといけないんですけれども、どなたかご意見がありますでしょうか。結局、前回、事務局の方からお話があった市町村による提案というのは、まず資格要件があって、一体的な工業地帯として、まず20%が守れないといけない。そういう範囲においては、準則というか、地域的な特例として面積率を低くできる。そしてその面積率というのは、今、地域準則である10%、工業地域、工業専用地域の10%まで落とすことができるということだったわけですが、前回、委員の方からご意見があったのは、20%確保されていることを資格要件にしてしまうと、そもそも提案できるところがないのではないか、門前払いじゃないかという話がありまして、それについて今回少し調査をしていただいたということです。
どなたでもよろしゅうございますが、いかがでしょうか。
土屋委員
今回お調べいただいた数字をみても、大変厳しい状況であるということが理解できましたし、そもそも今回も規制緩和ということでこの議論が始まって、いろいろ要件を考えた際に、附帯条件が余りにも厳し過ぎたということなので、流れからいえば、当然こういう厳しい状況を前提にした上で、緩和すべき方向で、今後、特区であるとかいう要件で応募しやすいように考えていかざるを得ないのかなと思います。
和田委員長
事務局の方でたたき台が出ておりますので、それをまず説明していただいて、それから議論するということにさせていただきます。
事務局から説明をお願いします。
熊川地域活性化企画官
それでは、資料3をもとにご説明申し上げたいと思います。ただいま、委員長からもお話しございました調査の結果、区域全体として20%の緑地というところはちょっと非現実的ではなかろうかという結果がよく確認できたわけでございます。また、あわせまして、現在許されております10%下限といったところを仮に適用するといたしましても、既存工場の多くではそれを満たしてないという状況がございまして、一定の限界があるということがよく分かったところでございます。
こういった状況を踏まえまして、できるだけ構造改革特区要望で出されている要望に対応するという方策を検討していくに当たりまして、面積率につきまして、一段の緩和適用を可能とすることができないか否か検討することが一つのポイントになるのではなかろうかということで、その検討用の資料を用意させていただきました。
まずこの資料でございますけれども、1.といたしまして「工業専用地域を巡る状況」ということで整理させていただいております。(1)でございますけれども、今の緑地面積率の設定の制度の考え方を簡単に書いてございますけれども、工場立地法では工場が周辺に与える環境負荷を軽減するための緑地などを工場の敷地の中に整備させるといったことで、周辺の生活環境の保全を図ろうというものでございます。そのために、各工場の中で、工場の敷地で整備すべき緑地の量といいますものは、その工場の周辺に配慮が必要な生活環境がどの程度存在するかといった程度に応じて異なるということだと思います。このため、こうした考え方を踏まえまして、緑地面積率等に関する区域の区分ごとの基準、これは地域準則で設定できる緑地面積率などの範囲を規定したものでございますが、ここにおきましては、住居や商業などの用に供されている区域については高い面積率の設定を可能としております。
他方、こうした住民の日常的な生活環境が存在する程度が低い工業等の用に供されている区域、これは区域区分基準の中では第3種区域といっておりますけれども、これについては低い面積率の設定を可能としているところでございます。
この第3種区域でございますが、用途地域が定められている場合は工業地域及び工業専用地域に設定できるということにしてございます。また、その設定に当たりましては、工場の周辺に森林や河川、運河、環境施設などが存在するなど、その区域内の住民の生活環境に及ぼす影響が小さい区域であることを要件として、ここに書いてございます緑地面積率ですと10%以上20%未満、環境施設面積でございますと、15%以上25%未満ということで設定できる範囲を定めてございます。
(2)でございますが、この第3種区域につきまして、現在は工業地域と工業専用地域を同等に扱って、一つのものとして設定してございます。ともに緑地10%、環境施設15%を下限としているところでございますけれども、この工業専用地域と工業地域、両者の間で比較してみますと、工業専用地域におきましては住居などの設置が認められていないといったようなこともございます。こういったことから、工業専用地域において工場の周辺に配慮を要する生活環境が存在する程度といいますのは工業地域におけるものよりかは小さいということがいえるかと思います。
特に工業専用地域におきましては、その周りで接している区域、住居などが存在する地域と接している場合もございますけれども、そうした接している部分を除きますれば、工場の周辺に住民の日常的な生活の用に供する施設が存在しないといった場合もあるところです。
(3)でございますが、こうした工業専用地域におきましては既存工場が多く立地しているわけでございますが、その既存工場の問題を背景といたしまして建て替えの容易化を図りたいといったこと、また、環境、景観の改善を図りたいといったことがそれぞれの自治体におきましては大きな課題となっております。その課題の解決を図るためということで、構造改革特区要望などにおきまして、自治体から緑地面積率に関する規制の適用緩和が要望されてきているという関係にございます。
2.「今後の対応」でございますが、こういった第3種区域の状況を踏まえまして、さらに前回の小委員会におきまして、先程ご紹介ございましたけれども、構造改革特区提案などが行われている自治体が救済され得るような枠組みといったものが検討されるべきではないかというご指摘がございました。これを踏まえますと、工場の周辺に配慮を要する生活環境が基本的に存在しない区域につきましては、現行制度における面積率の適用の幅をさらに拡大することができないか検討する必要があるのではないかと考えられます。
その際の区域の設定の要件と適用する下限面積率の考え方でございますが、案として提示させていただいておりますのが、まず「区域の要件」につきましては、専ら工業の用に供されている区域、用途地域が定められている場合は工業専用地域ということになろうかと思いますが、これらのうち工場の周辺に配慮が必要な住居施設、商業施設、文教施設、医療福祉施設などの住民の日常的な生活の用に供する施設、これは近い将来に設置されるかどうかという観点も含もうかと思いますが、これがない区域をまずこれを特定いたしまして、(2)の方は、当該区域におきまして立地している工場のうち、周辺に、先程申しました日常的な生活の用に供する施設がある区域と直接接して立地している工場の敷地は除くことが妥当ではなかろうかということでございます。
その際に設定する下限面積率でございますが、ここではA案、B案ということで2案提示させていただいております。緑地面積率、環境施設面積率につきまして、A案におきましては20%未満、25%未満、B案におきましては、それぞれ10%未満、15%未満ということで、下限を設定しないという形を提案させていただいております。
この考え方を理解していただくためのものといたしまして、概念図をその後ろに2枚付けさせていただいております。こちらをご覧になっていただきますともう少し分かりやすくなるかと思いますが、まず概念図の1枚目の方でございます。ここの黒枠で囲っておりますところが工業専用地域を表してございます。この工業専用地域の周りには工業地域ですとか準工業地域ですとか、また、緑地に面している場合もあるかもしれませんし、住居地域と直接面している場合もあるかもしれないということを表してございます。
このうち、先程申し上げました規制緩和対象区域として切り取る部分でございますけれども、この工業専用地域で工業地域ですとか準工業地域ですとか住居地域と接して立地している工場の敷地を表したものが点線で書いたものでございます。こうした直接接している工場について、除いた部分についてであれば、先程申し上げました日常的な生活の用に供する施設がない区域ということを特定できるかと思われます。ここを切り取って一段の規制緩和適用ができるものとできないだろうかということでございます。
もう一つ、2枚目の概念図でございますが、その2といたしまして、これは構造改革特区要望でも周辺に十分な樹林地がある場合ということでご議論いただいたものがあったかと思いますが、その話とも絡んでございますけれども、同様に、工場の周りが樹林地などで囲まれておって、住宅ですとか生活環境と遮断されているような工場として立地している場合です。右側の絵が、同様でございますけれども、周りが海ですとか運河に囲まれておって、さらに樹林地などにも囲まれておって、生活の用に供する施設がある区域と直接接していない工場であれば、先ほどと同じ考え方に従いまして、ここを切り取った形で規制緩和ができる区域として考えられないだろうかということでございます。
以上の点につきましてご検討いただければと思います。
和田委員長
どうもありがとうございました。
今、事務局の方からご説明がありました。結局、2ページ目ですか、「今後の対応」というところに要約されていると思うんですが、今までの、前回のご提案との違いですけれども、資格要件が違ってきているということ、それから下限面積率も違ってきているということだと思います。
それで、個人的に考えられる論点をちょっと整理してみますと、1つは、今回のご提案は工専地域に限っているということです。それで、今までは県あるいは政令指定都市は、特に工専に限らず地域を指定して、そこで準則、特例を認めるという方式だったわけですが、今回は工専に限っているということ。これがいいかどうかということが1つ論点としてあるかなと思います。
それから地域準則との整合性の問題があるかなと思います。下限面積率でA案、B案とありますが、A案の方が緑地面積率20%未満、20%以下ならばどこで決めてもよいし、それからB案は10%以下ならどこで決めても良いということ。それで前回のご提案は、工業専用地域、工業地域と、それから準工業地域と分けて、工業地域、準工業地域は10%以上、それから準工業地域は15%以上という形で分けた。結局、工業地域、工業専用地域を今度2つに分けて、それで工業専用地域のみにしたところがある。しかも面積については、結局、何%と決めず、市町村で独自に決めてほしいということで、国としてはガイドラインを示さないということになった。当然のことながら、現在の地域準則とは変わってくるということになって、地域準則を超えて、市町村で自分の判断で面積が決められるということになりますから、地域準則自体を今度変えないといけないということになるかと思います。これは地域準則も変えるということのようでございます。
それから我々の理解しているところでは、今回の緩和措置というのは既存工場に対する特例が頭に置かれていると理解していますけれども、今回は既存工場ばかりではなくて、当然のことながら、新設工場についても緩和措置が適用されるということですから、既存工場を救うために、その緩和の範囲が全体に広がってしまうということがいいかどうか、これも1つ議論としてはあり得るのではないかと思います。
その他にも多分論点があるかと思いますけれども、私の個人的な感じではそういったところを是非ご意見をいただければありがたいと思います。他にも何か、重要なポイントとして残しているということがありましたらば是非ご紹介いただきたいと思います。
熊川地域活性化企画官
ご発言があったうち、今回の話は工業専用地域に限っているというところのお話がございましたけれども、先ほどの2枚目の絵は、今回、構造改革特区要望で出てきておりました一つの要望を絵にしたものでございますが、ここでは用途地域が設定されている区域の外にある工場、樹林地にいっぱい囲まれているようなところ、そういうところが主なところですが、それも含んだものとして考えてございまして、「今後の対応」の(1)の「区域の要件」という中で、「専ら工業の用に供されている区域(用途地域が定められている場合は工業専用地域)」と書きましたのは、工業専用地域に定められているものは含むと。ただ、工業専用地域に定められていなくても、専ら工業の用に供されているような似たような区域であれば対象になるものと考えてございます。
和田委員長
そうすると、都市計画区域であれば工業専用地域だけれども、他のところは何でもいいというか、樹林地帯に囲まれていればいいということですか。そうすると、工業地域とかは救われないということですね。
大西委員
都市計画区域の中で用途が指定されてないところも入るということ?
横田地域経済産業政策課長
そこはご議論あると思うんですけれども、本来、都市計画区域であれば必ずしも、ある程度ここに工場を集中させるんだと、住宅地と分けるんだというのであれば、ちゃんと都市計画上用途設定されればいい話だと思いますので、都市計画区域については、今事務局が念頭に置いているのは工場専用地域ということです。
和田委員長
ご質問も含めて何かありましたらお願いします。
大西委員
前回休んで余り理解してなくて質問してはいけないのかもしれませんが、用途地域を限定して、あるいは今ので限定するだけではないということでありますが、工場に専ら使われている地域を対象とするということですけれども、特に用途地域との関係でいくと、都市計画制度との関係性というのはいろいろ出てくると思うんですよね。今のお話で、都市計画区域の中というふうにおっしゃいましたけれども、準都市計画区域という制度も活用していくということなので、実質的に都市計画が及ぶ範囲というのは拡大しているともいえるわけで、その辺で、都市計画との連携というのがもう少し必要なのではないかなと。これは先の議論になるのかもしれませんけれども、緑地をどう確保していくかということが工場だけの責任ではなくて、むしろ自治体全体の責任であろうと。
そうするとやはり、そこで行われる都市計画の中に工場地帯を含めて緑の位置づけをどうしていくかということ抜きに、なかなかこの議論を整理しにくいところもあると思うんですよね。そのあたりの連携が要るように思うんです。前からもこういう議論は出ていたと思いますけれども。今日国交省の方はいらっしゃらないんですかね。名簿には入っているのかちょっと分かりませんが、それも含めてご見解を承れればと思います。
横田地域経済産業政策課長
ご指摘のように、都市全体として緑をどの程度保持し、それをどういう地域にどういうふうに配置することが適当かということについては、むしろ工場立地法というよりは都市計画法なり、あるいはその他の特別の目的をもった法律で対処していくべき話ではないかと思っています。縦割りでやっていてけしからんというお叱りを受けるのかもしれませんけれども、工場立地法自体は地域全体の緑の一定量を確保するとか、その配置をどうするというところまで残念ながらカバーできない法律になっていると認識していまして、工場が立地するときに周辺の住環境との調和をちゃんと確保するための緑地保持義務だけをかけている法体系になっているものですから、今回のご提案も、どのようなルールを適用することが適当かどうかというのは、その工場周辺にどれぐらいの住環境があるかどうかというところだけに着目して、どれぐらいの緑の保有義務を持つことが妥当なのかどうなのかということを事務局として整理しご提案している段階でございまして、そうすると、一部緑が減ってしまう地域があるじゃないかとか、そこについてどういう手当てをすべきなのか、それについてもっと都市計画全体の中で考えるべきではないかというご指摘は全くごもっともだと思うんですが、工場立地法の性格とか目的から、なかなかそこまで踏み込んで全体像を描けるような形にはなっていないものですから、そういう意味では、また別の場における検討の課題なのかなというのが私どもの認識でございます。
このオブザーバーも、工場立地法を共管している官庁ということで、経済産業省以外に製造業等を所管している役所とか、あるいは環境ということで環境省に来ていただいてますけれども、もちろん、別の次元で国交省、都市計画の人達とも我々接点があるので、オブザーバーでお招きするというのは検討してもいいかと思いますけれども、従来から国交省の都市計画部門の方はオブザーバーに入っておられないということで、委員の方から強いご要望がございましたら、是非そういったことも検討してまいりたいと思います。
大西委員
もう一つ。そもそも論に少しなってしまうかもしれませんけれども、かねてこの議論では、従来の工場が公害のもとなので、緑地でそれを緩和するという発想もあった工場立地法が、時代とともに周辺環境変わってきている。工場のいわゆる公害についてはそれぞれの規制が行われて、外に騒音が漏れたり、あるいは大気汚染があるということについては強く規制されているという新しい環境の中で、工場だけに敷地の一部を緑地にするという義務を課すという合理性があるのかどうかという議論もあると思うんですよね。
しかし、一方で、今の時代、できるだけ緑地を都市で増やしたいという要請もあって、この両者をどのように整合させるかというか、新たな接点を見出すかという、大きくいえばそういう議論かなと思っているんですが、その中でやはり、この工場立地法プロパーの議論の中でも、集団的に緑地を確保するというようなことになると、工場の敷地だけではなくて、もう少し広い視点があるんだろうと思うんですよね。その広い範囲といっても、物すごく近いところに都市計画における緑地の配置という問題があって、まさにそこは重なった領域なのかなと思います。したがって、規制を緩和する議論を我々しているわけですが、その規制緩和の傍らには、都市全体としては特に臨海部なんかで緑地を確保したいという要請もあるので、やはりそれが全体として都市の環境をよくすることにどうつながっていくのかという見通しを持ちたいと思うのです。
そういう意味では、規制緩和が必要なことは私は個々のケースについて理解しているつもりですが、片一方で全体としての都市の環境、緑地環境をどう整えていくかという議論がうまくつながるように考えていくべきではないかと。その意味では、国交省の方にも是非加わってもらいたい。OBの方はいるけれども、という感じはいたします。
和田委員長
どうもありがとうございます。他にいかがでしょうか。
半田委員
私も、是非国交省の方、オブザーバーで来ていただきたいと思います。このケーススタディを見ても、同じ厳しいといいながらも、尼崎の方は緑化重点区域をつくったり、将来的には21%程度になる計画だというふうに非常に前向きな姿勢が感じられるんですよね。それで、基本的に景観法もできた今日、よりよい環境をつくりたい、もちろん都市全体もそうですが、特に臨海部の緑化は非常に重要な役割を持ってますし、工場というのはそれだけ大きな存在だと思うのです。そういう中で是非前向きに考えていただきたいと思うわけなんですよね。
それで、先程の緑地面積率20%以上というのは、これは厳しいのではないかというので低くなっていってしまうと、低きにあわせるような方向に意識が向いていってしまうと非常に困るなと。確かに既存の工場について厳しい現実があるということはよく理解しているんですが、そう思うわけです。
それが基本的な姿勢であるわけなんですけれども、そういう中で、例えば尼崎のように、既に数字まではじいて、きちっとした緑化計画があり、重点区域まで決めているようなところについてはやはり20%以上でないといけないというような、何か前向きに対応しているところまで意識をそいでしまうことにならないようにしていただきたいと思います。
和田委員長
どうもありがとうございます。どうやったらいいかですね。何かいいアイデアありますかね。尼崎なんかは確かに全体で20%、21%というのをもう目標として立てていて、一方で努力しようという話があるわけですね。一方で、工業地帯も10%以下でもいいよという、そういう緩和措置をとろうかという話と両方あって、この会議ではむしろ緩和の方向で議論を進めるということになると、確かに21%についてやろうということについてやや水をかけるということになりかねない。それをどうするかというところですよね。
提案資格要件として、市町村が何かそういう計画を持っているとか、そういう資格要件を入れちゃうというのは無理ですかね。
熊川地域活性化企画官
他の法律との関係は精査する必要があろうかと思いますけれども、検討の一つの方向であろうかとは思います。
和田委員長
尼崎みたいに、前向きにやろうとしているところは、是非やりなさいよと。だから、水島はもってないとすれば、倉敷市にも是非そういうものをつくり、つくったら緩和してもいいよというようなことですか。
横田地域経済産業政策課長
恐らく全体の調和という観点からすると、和田委員長がおっしゃるような、地域全体で緑を確保するところについては、むしろ工業専用地域なんかについては緑をぐっと減らしてもいいよというのは理想論だと思うんですけれども、工場立地法の枠内でやろうとしますと、工場と周辺住居環境との調和ということで規制することを考えると、仮に工場周辺に住環境があるとすれば、その全体として緑にできているから、じゃ工場周辺の住環境を無視していいのかというとそうはいかないので、なかなかそういうことはできにくいのではないかと思うんですね。
そういう意味で、工場立地法というのが緑を確保する上で重要な役割を果たしてきたことは事実だと思うんですけれども、この法律の枠内とか、その運用の中で全体調和を図るようなところまでやるのは、現行法を前提とすると非常に難しいと。ですから、抜本見直しの議論の中で少し工場立地法の枠も超えた、何か各省連携で全く新しい制度をつくるとか、そういったことも含めてご議論するというのはあるかもしれませんけれども、当座はこの構造改革特区要望に対して年度内に対応しなくてはいけないという、現行法を前提とした議論からするとややそこは難しいのかなと思います。
和田委員長
いかがでしょうか。ただ、他の法令である程度担保されているときには、工場立地法はこういう緩和できるよという、そういう考え方はあり得ますよね。例えば生産施設なんかについては建築基準法あるいは公害規制がある。そういうものについては工場立地法では特に取り扱わないという形で抜ける。そうすると、この特定地域についてもある別の形でちゃんと計画があるということがあれば、その地域については、工場については緩和してもいいという、工場立地法の枠内で考えているわけじゃなくて、他の決まりがあるから、工場立地法ではそこのところは考えませんという、そういう発想であり得るかなと思います。一つの議論ですから。
他にいかがでしょうかね。この面積率はいかがでしょうか。面積率はA案とB案とあって、結果的にはA案、B案も同じなんですけれども、未満ということになってますから。10%未満ということは、10%未満、どこで決めても構わないので、あとは地域にお任せしますよということで、20%未満は当然10%未満が含まれるわけですから、これは余り2つに分ける意味はないような気もするんですけれども、結局、面積率というのをガイドラインとしては示さないということになると思うんですね。ということは、今の地域準則の10%とか15%という数字、これとの整合性の問題があるわけですが、そこは今後直すということでいいわけですか。
横田地域経済産業政策課長
そうですね。今、市町村提案制度の議論をしていただいているのでこう書いてますけれども、恐らく今後の対応で考えているようなものを入れるとしますと、地域準則の中で第4類型みたいな形で一般的にこういう形で適用するという考え方を入れ、これについて市町村は国に提案することによってこれが使えるようになるということかと思います。
A案とB案と分けておりますのは、今提案している地域というのは基本的に工業専用地域などであって、周辺住環境と隣接してないということを考えると、工場立地法上一定の緑地を持ちなさいという要請は他の工業専用地域とか工業地域よりも低いはずですので、そうすると、むしろ0から10みたいな幅で設定していただくという考え方がいいのではないかというのがB案でありまして、そこも含めてもっと、単に選択の幅だけ広げましょう、0から20に広げましょうというのはA案なんですけれども、緑地を持たなくてはいけない法律上の要請というのはおのずと、第3類型のところと、今提案している第4類型のところとは差があるのではないかということでございます。
和田委員長
地域準則を考えたときにも議論があったと思うんですけれども、どうして地域準則で10とか15とか、そういう数字を出したか。それで、県の方から要望があって、国の方である程度のガイドラインを示してもらわないとどこで決めていいか分からないという話がありましたよね。それであの時も、いや、そんな数字決めなくて、全部県に任したらいいじゃないかという議論があったと思いますけれども、わざわざ一つの目安として数字を入れたわけですね。今回はどうですかね。もう大丈夫と考えるかどうかですね。
大西委員
ここのA案、B案の未満というのは多少は意味があるということですかね。10から20未満のところにA案では決めてもいいし、B案ではそれはないということになるんでしょうか。そうすると、そこあたりが結構要望としてありそうだとかいう感触があるんですか。そういうわけでもないんですか。
熊川地域活性化企画官
こういう制度を前提にしていかがですかということを尋ねたわけではないので、直接のお答えになるかどうか分かりませんけれども、例えばこの水島についていいますと、水島地区では緑化の条例というのを別途つくっていまして、それでは8%という数字を設定してございます。仮の話としまして、例えば地域の方で全部決めていいんだよとなったら、地域においては8%というものを設定しているので、多分8%を下限に設定することになるのではないだろうかという見方はあると思います。
和田委員長
尼崎の例でも10%をクリアするのは非常に難しいので、10%以下になる可能性が強いということだと思いますけれども、ただ、我々のケーススタディは2つしかしてないわけで、他からも出てくる可能性があるわけですよね。それはよく分からないんですね。どこから出てくるか。
太田委員
私も前回欠席させていただいて、的を射ているかどうかわかりませんが、今、地域準則との関係でいいましたが、ちょっとご確認したいんですが、今現在15、10というふうに下限で条例で定めているんですけれども、それも、この提案が受け入れられた時には、それと同等の、それより下限の数値で新たに定め直すというふうに理解させていただいたらいいんでしょうか。
熊川地域活性化企画官
考え方としましては、今10%に設定されておられる区域というのは工業地域と工業専用地域について10%を下限設定できるという国の基準の範囲内の下限を設定されている、条例で定められているんだろうと思いますけれども、今回新しく、工業専用地域のうち、こういう要件を満たす区域というものを仮に設けるとしますと、今10%に設定しております区域のうち、こういう要件を満たすものについては新しい面積率が設定できるという形になろうかと思います。
和田委員長
今の準則がさらに細分化されるというふうに考えていいんじゃないでしょうか。さらに特例を設けて、工業地域、工業専用地域のある特定のものはそれ以下にも定めることができる。そうすると、都道府県も決められるわけですね。その範囲内で。地域準則そのものが変わるということですね。
いかがでしょうか。
土屋委員
かなり難しい問題ではあるんですけれども、地方自治体が構造特区という要求を出す際に、結局、現状、規制緩和を求めるというのは、そもそもが工場立地法の要件がかなっていないという現状、そのベースでもって特区にしてほしいという要求だと思うんで、ちょっと乱暴な言い方かもしれませんけれども、大西先生が言われるように、地域で例えばこの尼崎が21%確保するというのは、立地法に絡んだ話というのではなくて、例えば都市計画の制度の中でなのかもしれませんので、それをこの際、この中で本当に議論し、きっちり整理できるかというと、結構難しいような気がする。そうすると、ここでは立地法に基づいて、今工場が実際にある姿のまま、なおかつ地方自治体がその状態でもって特区を要求するという部分を、結局、個別に1つずつ審査していくしかないような気もするんですよね。
例えば既に新設工場として20あるというのがどう動くか、余りこれを下げるようなのを与えるのはよくないのかもしれませんし、そういったことは考える必要あると思うんですけれども、尼崎のように、21%の分をあえて、その要求書の中にこういう計画がありますからと書いてこなくても、現状でもってどうするんだという審査をしてしまうというのも1つあるんじゃないかな。
この議論を始めたときに、結局、工場の集積地でもっていろんなことをやっていきたいんでということがあったと思うので、基本的に考えると、そうやって余りいろいろなことを入れないようにしてという、現状ベースで考えるのはいかがなものでしょうか。
和田委員長
ということは、どういうことになりますかね。準則はもう考えないということですか。
土屋委員
「今後の対応」で書いてある要件のところで、下限面積率という話ではなくて、ともかく現状でも応募してこいという姿勢にしてしまうと。
和田委員長
ケース・バイ・ケースで認めるということですか。
土屋委員
ええ。正直言って、私も、都道府県がどういう形で、今回尼崎がこの20%もの緑地を整備するという方針をどこでどう決めて、何をもとにこれだけの地域が面積を確保できるのかというのは、ちょっと分かりませんけれども、水島なんかのケースだと、そういう県が何かしようとしたとしても、どこか工場が立ち退くとか、そういう要件が出てこない限りはちょっと考えられないような気がするんですね。そうすると、何か緑地を増やすという案件を一緒に持ってこいと。それが応募の資格だという話でしてしまうと、結局、やっぱりきつい要件であることに変わりがないような気がしますね。
和田委員長
多分、尼崎の場合には、空き地の工場があったときに、それを買い取って緑地にするとか、公共緑地をつくっていくとか、そういうことのようですけど、水島の場合にはそういうところがないということであれば、埋め立てて緑地をつくるぐらいしか、確かに緑地を増やすという手立てはないということになりますね。ケース・バイ・ケースでやったらどうか、だから準則というものはもう決めないあるいは準則はどういうことになるのか、何%以下だったらどこで決めても良くて、地域にお任せする、そういう考え方というのはどうでしょうかね。確かに、8%に決めたとしても、どれだけ救われるかよく分からない。半分しか救われないんでしょうね。だから、8%以下の工場はまた沢山あって、そこはまたいろいろ言うでしょうが、それはもう知らないということですか。
大西委員
この議論のときに、前から抜本的な議論をいずれするというのがあって、なかなかいずれが来ないところもあるんですが、そういう過渡的な段階で議論しているとすれば、余りこの制度で現状大きく方向づけて変えてしまうと、後の議論を縛るということにもなると思うんですよね。それで、例えば一つの考え方として、既存の状態を認めると。よく土地利用で既存不適格を1代限り救うという場合と永久に救うというのを使い分けたりするんですけど、永久に救うということにして、工場を建て替える場合でも、今の緑地面積を維持していればいいとかですね。つまり、今より悪くしてはいけないけれども、改善しなくてもいいというようなルールを条例の中でつくるとか、そういうことができるということにすれば、少なくとも現状維持で済むということですよね。そういうルールの決め方も、今おっしゃったのは同じ趣旨か、ちょっと違うかもしれませんけれども、私はそういう提案もあるのかなと思います。
和田委員長
それは法律改正になるでしょうか。一応法律では既存と新設と差別せずということになっているから、法律を変えないとだめでしょうか。構造特区になれば、それはどうでしょうか。
横田地域経済産業政策課長
もともと特区法でまとめて規制緩和をするという手ももちろんあったわけですけれども、この時に、内閣法制局では、これは特区法であれば内閣の総理大臣の権限に及ぶという話なのだけど、その辺は違うだろうといった非常に技術的な、法制的な問題があって、特区法で対処できなくなって、この市町村提案制度ということでご議論いただくようになった経緯があります。そういった意味で、特区法で対応するというのは非常に難しいと思うんですね。
ですから、今大西委員がおっしゃられたような点について手当てをすると、抜本改正の議論というのは実は今日からスタートするはずだったのが、前回宿題をいただいて、また今日その提案のご議論いただいてますけれども、後でパブリック・コメントの結果についてもご披露しますけれども、まさに今後の抜本的な見直しの議論の中で法制面の手当ても含めた対応をご検討いただくということかと思います。なかなか抜本見直しの議論が始まらないということでお叱りをいただいてますけれども、それはそれで来年夏ぐらいまでに方向性をまとめるように、そこはきちんとやっていきたいと思いますので、当面、この構造改革特区要望いただいている市町村の提案が救えるように、どういう形でこの市町村提案制度を仕組んでいくのかというところに限ってご議論いただけたらと思います。
大西委員
特区で救うのは難しいと。
和田委員長
特区では難しい。それから既存と新設を分けるのも難しいということですか。現状では。感じとしては、自然に考えると、ともかく今困っているのは既存で、既存を何とか救ってやれば構わないのではないか。それで新設はちゃんとみんな20%以上取っているんだから、それは緩和することはないというのはすごく分かりやすいんですけどね。それで、確かに昔から既存についても緑地面積20%取らせるというのは大変で、だけども、現実問題として何十年もずうっと努力をさせたんだけど、少しずつは緑化率高くなっているんですけれども、緑化率上がっているんですけれども、なかなか達成できない。そうすると、もう何十年も待ってだめなんだから、このぐらいでお役御免にしようかという考え方もないことはないと思うんですけどね。ただ、法律でできないんじゃないかなあ。法律で既存工場は適用除外というのがないんですよね。
大西委員
条例ではできないですかね。
和田委員長
法律で既存も見ろと言っているんだから、条例で除くということですか。
大西委員
いや、この適用対象のところの面積を、だから既存の緑地以上という書き方にして、それを対象とするのを既存工場の建て替えとかいう限定をつけるという形です。
和田委員長
できないことはないかな。ちょっと検討していただけますかね。法律論的な話を。一つの選択肢だと思うんですよね。他はいかがでしょうかね。区域要件の(2)の方は何かご意見ありますか。
土屋委員
例えば今、水島あたり、化学、鉄、石油、みんなそうなんですけど、国際マーケットを睨めというか、少なくともアジアを眺めるということで、規模要件からすると、今幾ら大工場といいながらも、国際シェアでみるととっても小さな工場の集まりだったりするので、コンビナート・ルネッサンスみたいな形での有機的な連携とかいう話が入っているんですね。
そうした場合に、例えばこの概念図で1番目にありました準工業地域とか住居地域とか書いてある図面で、住居地域、その他の地域と接している部分を外すような、点線で水色が塗ってない部分を表示されてますよね。そうすると、同じ工業集積地域の中で機能的に何かやろうとしている工場がこれによって片方だけ外れちゃうという話が出てくるんですよね。具体的にあるかどうかはちょっと私も分からないですよ。これだけ水島広いですから。そういうので、本当に工専だけに限定してとかいうことと、住居に接するという要件で丸ごと一つの工場を外してしまうというのが、本当にそれでも大丈夫なのかなというのがちょっと懸念材料としてあります。
和田委員長
どうもありがとうございました。何かありますか。
熊川地域活性化企画官
ただいまの点、我々から考え方だけ申し上げておきますと、いずれにしても、工業地域とか準工業地域には住居とかが建ち得る区域だと。そういったところと直接接している工場といいますものが配慮すべき周辺の生活環境というのは、この点線から中に入っている工場と比較して、明確に点線より中に入っている水色のところに立地している工場であれば、直接住居とか存在する区域と接してませんので、そういうものと接している工場との比較において配慮すべき生活環境が存在する状況が違うということが、考え方としてはあろうかと思いますので、この内部にある工場と点線の工場を同じ扱いにするということはちょっと難しいのかなという感じはいたします。
それと、この点線の工場につきましては、区域によって、地域によって設定する面積が違いますでしょうけど、水島であれば、例えば20%の区域でございますけれども、工業専用地域にあるということで、10%までは今の第3種区域並みのところまで下げようと思えば下げられるということにはなろうかと思います。
和田委員長
工業専用地域をさらに分解してということですね。
土屋委員
書かれている趣旨、分からないわけではないんですけれども、この点線のこっち側の工場と、この点線の中の工場と、例えば今回の規制緩和って、緑地面積を少し下げてもいいよという趣旨の緩和ですよね。それがこの住居地域にとってそんなに影響するものなのかなとちょっと思えるんですよね。少なくとも工業専用地域という枠の指定は、そういったものを勘案されてある部分指定されているのではないでしょうか。その境界にあるから緑地が云々という話で、極端なことをいうと、緑地の面積を下げてもいいところ、下げちゃだめなところというのがどこまで本当に住環境に対する影響、一般論としては分からないわけではないんですけど、本当にそういう仕切りをつけることが今回の趣旨に合っているのかなというのがちょっとよく分からない。
要するに構造改革特区を要求する際にどのエリアをというのは、結局は自治体がいろいろ考慮して、入る工場、入らない工場、多分あるかもしれないけれども、入る工場の周りを一体のものとして多分して指定してくださいという要望を出されると思うので、ここでこういう区分けというのが何かピンと来ないところがあるんですけどね。
和田委員長
これは難しいところですね。しかも工業地域と住宅地域と隣接していて、同じになるんですね。工業地域に隣接していても住宅地域に隣接しても、点線になっちゃうわけですね。
時間の関係で、次回最終的に結論を出そうということだそうですので、まだご発言いただいてない塩崎さんと森さんからも一言ご意見いただいて次のテーマに入りたいと思います。
塩崎委員
私も先程の土屋さんと同じようなことなんですけれども、ここの(2) に関して1つ意見ございまして、工場という概念がちょっと分からない。と言いますのは、工場を有する会社全てをいっているのか、あるいは工場の中の一つのプラントを意味しているのか、そのところが非常に分かりにくい。なおかつ、例えば隣接している部分を含んでいる工場、工場の概念によるんだけれど、広い工場のエリアであって、住居から離れた地点がこの規制緩和を受けないのかと。
工場の概念によりますけれども、この図でいいますと、必ずしもこういうモデル的な図にはならないと思うんですよね。隣接している工場がもっと広いケースがあるんじゃないかと思うんですよね。だから、そのときに、本当に隣接しているところに影響を与えないところの、例えばスクラップアンドビルドに影響を与えて、この規制緩和を受けられないというケースが出ないだろうかというのを心配しておりまして、その辺のところを余り制限を付けない方法がないものかということを今感じております。
和田委員長
工場によって、境界からずうっと遠いところもあるし近いところもある。遠いところで新増設するのはいいじゃないかという議論ですね。
塩崎委員
ええ。
森委員
私は神奈川県で工場立地法を管轄しているということで出させていただいてるわけですけれども、今回は制度的には規制緩和の対象外ですけれども、京浜臨海部などの状況を見たときに、確かに今、塩崎委員、あるいは土屋委員のご指摘のようなケースが出てくる可能性が大きいと思うんですね。特に工業地域といえども住宅は建てられることにはなってますけれども、地域内に工場1社しかないというところもあるわけですし、こういう形で類型化することが果たして妥当なのかなと、京浜工業地帯の状況などを見て感じます。
和田委員長
他の点については何かございますか。
森委員
先程大西委員の方からも若干根本的な問題として提起されましたけれども、特に地方自治体で都市計画法上における地区計画で全体の緑化を推進していこうという枠組みで推進しているところが結構あるんではないかなと思うんですね。ですから、これは今後のこれからの議論になるだろうと思うんですけれども、個々の工場単位の積み重ねの手法というのはやはり限界があって、現状では特区提案に対応するために工場立地法の枠内で矛盾のないような形で処理する方法を考えるしかないのかなと思います。
地域全体の緑化、特に神奈川県などの場合は個々の工場単位で幾ら緑化を規制しても、規制された工場は確かに、新設工場の場合はかなり改善しますけれども、既存工場の場合はなかなか改善しないということが1つあるというのと、一方で、工場の建て替え・増設ができないために、どんどん工場が流出して、その後は物流団地になっていくという、そういった矛盾といいますか、幾ら工場単位で規制しても、地域全体としては環境は余りよくならないということもありますので、先程の都市計画法との連携というのは今後非常に重要になってくるのではないかと考えております。
和田委員長
ありがとうございました。他に何かございますか。
それでは、時間の関係で、とりあえず市町村提案の問題に関してはここまでにしまして、いろいろご意見がありましたので、それをもう一度整理していただいて、再度次回に議論をいただきたいと思います。そして、次回できれば最終的な結論を出したいと思います。
それでは、先程大西委員の方からも話がありましたが、工場立地法の抜本改正、見直しの話なんですが、前回、パブリック・コメントを募集したわけでありますが、それについて、工場立地法のあり方に関して幾つかの意見が寄せられたようでございます。それを事務局からご紹介いただいて、皆さんのご議論をいただきたいと思います。
熊川地域活性化企画官
それでは資料4を見ていただきたいと思います。今回のパブリック・コメントでございますけれども、前回、小委員会終了後、直ちにパブリック・コメントに付しまして、9月29日から1カ月間ということで実施いたしました。寄せられた意見でございますけれども、全部で10通、コメントの数といたしますと25件ということでございました。
3.以下で、「意見の概要」ということで、主な項目別に出された意見の概要を並べてございます。まず(1)でございますが、生産施設面積・敷地面積規制に関するご意見といたしましては4件ばかりいただいたわけでございますが、緩和について検討すべきだという意見が多かったかと思います。一部、一定の歯どめが必要だというご意見もございました。まず(1)のご意見でございますけれども、基本的に生産施設面積率を廃止して、建蔽率に一本化するか、維持するにしても、業種区分や面積率について再度の見直しを行い、検討が必要であろうと考えるというご意見でございました。2番目、(2) のご意見でございますけれども、一定の歯どめが必要ではないかというご意見でございます。建蔽率に一本化すべきということも検討する論点として挙げてあったわけでございますが、それらにつきまして、地方都市のロードサイドの野放図な大型流通施設の立地による中心市街地の荒廃、景観の悪化が、中心市街地活性化法の改正、景観法の成立につながっているといった面があって、こういう「低き」にあわせるというのは発想が部分最適過ぎるのではないかというご指摘でございます。
自治体では、高い面積率を独自に設定しているという例もあるわけでございますが、こうした熱意や力量のない自治体も多いので、住民に社会的なコストが押しつけられない歯どめ措置を含めた上で緩和すべきであろうというご意見でございました。次、(3) でございますけれども、これにつきましては、生産施設面積規制について、地域性を考慮することについてどのように考えるかというところの論点に対するご意見でございます。これにつきましては、めくっていただきまして2ページの上の方でございますけれども、業種ごとの基準を維持するとしても、住居地域との十分な遮断性を担保されているなどの地域性や敷地周辺の緑化の状況によって率を変えるような柔軟な制度を検討すべきであるということで、地域性を考慮すべきというご意見でございます。 (4)でございます。これにつきましては、各県の実情にあわせて柔軟に対応する方がよいということでございまして、これも敷地面積規制につきまして地域性を考慮すべきであろうということを意見として言われております。
(2)のところでございますが、緑地面積について出された意見を整理してございます。ここにつきましては全部で7件ほど並べてございますけれども、基本的に緑地の重要性を指摘するご意見が多くございました。まず(1)でございますけれども、量的な基準を維持するとしても、質的な部分を量的に換算できる方式が導入できればと思うということで、緑の質についても配慮すべきというご意見でございます。 (2)でございますけれども、これは地域在来の植物といったものの重要性を踏まえまして、工場立地についても、事業者に対して、地域在来種による緑化への協力を求めていく必要があるのではないかというご意見でございます。 (3)でございますけれども、これは生物多様性の保全といった観点から、現在の面積率の基準、全国で20%以上、地域準則で10%以上でございますが、これは維持する必要があるというご意見でございます。 (4)でございますけれども、これは新しい緑、緑地として定義を拡大すべきというご指摘でございますが、水辺ビオトープというものでございます。これは生物多様性の確保にとって有用な植物であるというご指摘でございまして、こうした植物、これは現在の立地法の扱いにおきますと、樹木の本数などについて一応基準がございますので、そこに当てはまらないことが多いということで、こういったものについても認められるように緑地の定義を拡大してほしいというご要望でございました。
3ページにいっていただきますと、これも今言いましたビオトープというものとの関連での要望でございますけれども、そういったビオトープ型の調整池について、緑地に認めるか、もしくは環境施設として認めてほしいというご要望でございます。 (6)でございますが、これは前回、16年度の制度改正を行った際に当委員会でも議論になったところの話でございますけれども、セダムの緑化についてでございます。前回の議論の結論といたしましては、これはいろいろ意見が分かれていると、さらに積極的に認めるという意見はなかったということで、現在、工場立地法の運用といたしましては、緑地に認めないというようにしてございます。これにつきましては引き続きそのようにすべきだと。さらにそういったことをちゃんと明確化すべきであると、徹底すべきであるというご意見でございました。 (7)でございますが、これにつきましては、工場の緑地といいますものは、工場立地法が求めている緩衝機能以外の多様な機能、社会資本としての公共性を踏まえた機能を事実上持っているということを踏まえて、他の建築基準なり緑地規制と統合していく方向性を示すべきであるというご指摘でございます。
続きまして(3)、環境施設面積規制に関するご意見をまとめてございます。2つでございます。まず1つ目は、既存工場の問題と絡みまして、今、重複緑地としてカウントできるものを設定してございますけれども、これとの兼ね合いで、生産施設と重複カウントを認めるようなものとして、環境施設などについても配慮できるのではないか、事例といたしましては、体育館の屋上緑化ですとか、生産施設の屋上のテニスコートみたいなものもカウントできるようになると規制緩和につながるというご要望でございます。 (2)の方は、環境施設面積規制につきまして、あえて法的に面積率の確保を求める必要はないと思われるというご意見でございます。ただ、制度を維持するという場合にあっても、工場を近隣に市民開放施設として設置したものといった形で、工場の敷地の外にある環境施設、飛び環境施設、これなんかもカウントしていいのではないかという話と、あわせて飛び緑地についても認めてもいいのではないかというご指摘でございます。
続きまして(4)。これはコメントといたしまして、敷地面積の話ですとか、既存工場の話ですとか、1つになっていたコメントでございます。敷地面積規制につきましては、建蔽率による敷地面積の一本化の検討が必要だということでございます。仮に残すとしても、区域区分基準について大幅な見直しが必要だというご指摘でございます。また、既存工場の扱いにつきましても、規制緩和の方向を指摘されておりまして、生産施設が建てられる範囲であれば、特例的に認めるような必要があるのではないかというご指摘でございます。また環境施設につきましても、飛び環境施設といったものも考えられるのではないかというご指摘でございます。
(5)は既存工場についてのコメントだけをまとめたところでございます。基本的に緩和を求めるご意見というものが多かったかと思います。まず(1) でございますけれども、これも現状の敷地の中での建て替えを認めるという規制制度を創設してほしいということでございます。また、工場敷地を含む一定地域における緑地率を設定して、工場内の緑地面積が少なくても工場が増設できるような地域限定の規制を創設してほしいということで、工場の敷地の外にある緑地も考慮して緩和できるような制度ができないかということです。続きまして(2) でございますが、これも既存工場、スクラップアンドビルドの関係でございますけれども、スクラップの範囲内という条件にとらわれることなく、環境負荷の増大がないこと、また質の高い緑地の創設を行うことといった地域環境に配慮することを条件にして生産施設が建設できる範囲内でのビルドであれば特例的に認めるといった形での緩和は検討できないかという話でございます。 (3)は、既存工場の規制緩和につきまして、無制限な規制緩和には反対するというご意見でございます。次のページにいっていただきまして、既存工場の扱いにつきましても今までいろいろと手当てしてきたということで、そうした中でまだ一段の緩和が必要だという工場だとすれば社会的責任に対する理解がないと思わざるを得ないとコメントしながら、ただ、論点の中で示しておりました一定の条件のもとで、自治体の判断により現場敷地内での建て替えを認めるといったことについては認めてよいという考え方を示されております。ただ、その際には経済産業省が各界の意見を集約してガイドラインといったものを示すのがいいというご指摘でございます。
(6)は法律の対象とする工場についての話でございます。論点メモの中では環境アセスメント手続きを経たようなものについては、適用除外とすることについて検討できないだろうかという論点を提示させていただいておりましたが、これにつきましては、環境アセスメントは工場立地法とは趣旨が違うもので、したがって反対しますというご意見でございました。
(7)はパブリック・コメントに付しました論点メモの中には入れてなかった事項でございますけれども、届け出制度、現在、90日前までに届け出るとなっている制度につきまして、これを30日前後に短縮できないかというご要望ですとか、新設ではなくて変更についての届け出については制度を廃止する、また、(3)におきましては、事後届け出制に変更するといったことを希望するというご指摘でございます。 (4)におきましては、これも同様な趣旨でございますけれども、法律制定時と比べて同じ期間が必要とは考えにくい。現在の技術レベルにあわせた期間の見直しが必要ではないかというご指摘。また、軽微な変更といったときには、それを考慮するなりにして条件が緩和されてもよいのではないかというご指摘でございます。
最後でございますけれども、(8)としまして「その他」に関する事項でございます。(1) では、総論的な話としまして、我が国、これは政府、経済産業省、環境省、総務省などが環境保全の基本指針を定めて、それにのっとった上で各政策分野で何をすべきかを定めるべきであると。その上で、地方分権としての市町村の自主規制値の運用がなされるのが本来の姿ではなかろうかというご指摘でございます。次の(2) でございますけれども、論点の中で、今後の検討に当たっては、立地において競合関係にあるアジア諸国などにおける立地規制を踏まえた制度設計が求められるのではないかということを書かせていただいておりますけれども、これに対しましては、アジアなど、今後、公害対策が必要だという国の立地規制を踏まえ制度設計をするのは錯誤ではないかというご指摘でございました。一番最後、(3)、これは手続的な面の話でございますけれども、法の改正に当たっては関係自治体に対し十分な事前協議を行うべきだ、規制対象となる企業や業界に対し法の周知を徹底することが必要であるというご指摘でございました。簡単でございますけれども、以上でございます。
和田委員長
どうもありがとうございました。
パブリック・コメントの結果、今後の工場立地法のあり方についていろいろな提案というか意見が出てきて、かなり重要な論点が網羅されているかなあという感じがいたします。我々としては、これを一つ一つ議論して評価していく。それから、ここに提示された論点以外にももちろん論点があると思いますので、それについてもまた議論していかなければならないと思います。
今後の工場立地法のあり方について、このパブリック・コメントで提示されたことに関する意見でも結構ですし、あるいは独自のお考えでこういう論点をという提示でも結構ですが、ご意見をいただければと思います。
緑地については、皆さん、重要だと、維持しろということがあるみたいですし、それから生産設備面積については、緩和してもいいのではないかというのが大きな流れのような気がしますね。既存工場の扱いについては2つに分かれている。あと届け出制とか、そういった手続きについては、できるだけ簡略化していったらいいという感じがしますけれども、どの点に関してでも結構ですけれども、何かご意見ございませんでしょうか。あるいは抜けている重要な論点がないかどうかということでも結構ですけれども。
半田さんにお伺いしたいんですけれども、工場だけでなくて、環境全体の緑を保全するとか、そういう基本法というのはできる可能性あるんでしょうか。
半田委員
基本法というか、今は緑の基本計画を定めることになってます。都市緑地法に基づいて。それが基本になると思うんですけれども、ただ、その辺が拘束力という点で私もよく分からないところがあるんですけれども、工場立地法で決めたものと緑の基本計画で決めたものというのはどういうふうにリンクしていくかというあたり、自治体の考え方というのもあると思うんです。
それと、これを見ていて思うのは、工場立地法で決めないとできないことと、他のことでもできること、例えば地域の在来植物の話とか、そういう他の面からもできるようなことがあって、それを整理する必要があると思います。
和田委員長
ビオトープ型の調整池というのは、今、環境施設じゃないんですか。
半田委員
そうですね。水辺のビオトープについては環境施設で読めるのではないかと思ったのですが。
熊川地域活性化企画官
概念的には読めると思います。
和田委員長
読めるはずですよね。大西先生、何か全体的にご意見ございませんか。
大西委員
さっき申し上げたんですけれども、余り強烈な、つまり、そもそも工場に対して敷地の一部を緑地にしろという規制をすることは妥当なのかという真っ向からの意見というのはないんですね。
和田委員長
それはないですね。我々の議論の方が進んでますね、そういう面では。
大西委員
これはたまたまなかったということなんでしょうね。あってもおかしくはない。その辺も視野に入れてやらないと。わりと専門的な知識のある方の意見が集まっているような感じもするので、それはそれで非常に貴重な意見だと思いますけれども、もう少し基本的な意見というのも取り入れて、想定して議論する必要があるのかなという感じがしますけれども。
気になるのは、前から都市計画部門との協調ということをここでも皆さんおっしゃっていると思うんですが、例えば私が経験したところでも、緑の基本計画の中で工専地域がすっぽり抜けて計画をつくっているような自治体もあるんですよね。役割分担が徹底しているというのか。だから、実態として相当すみ分けが進んでいて、工場のところについては相当厳しい規制がこういう具合にあるので、そこは緑の基本計画も余り踏み込んでないというのがあって、口で言うほど協調というのは簡単ではないなという感じがするんですけどね。そこを具体的にどうやって乗り越えていくのかというか、協調していくのかというのはかなり実際的には大きな問題のような気がします。
塩崎委員
いろいろ意見が出ているなという感じがいたしました。それで、皆さんおっしゃらなかったことでは、国と地方自治体との役割分担、これをある程度議論して、本当にいいのはどちらに向くべきかというのをやっぱり議論したいなと思います。それと、先程半田さんがおっしゃった中で、例えば生物多様性の保全的な話をこの工場立地の中で本当に議論すべきかどうかというのは、このパブコメの中の一つとしてちょっと疑問を感じると、そういう点もございました。
和田委員長
他にいかがでしょうか。生物多様性の話というのは結局工場立地法のどこまでやるかということですね。工場立地法というのは何なのか。どこまで規制するのか。そうすると、基本的な話としては、先程の大西先生の話でいって、私有地の制限、私有地の利用制限というのを工場だけにかけるのかどうか。緑地利用ということで工場だけにかけておるのはどうかとか、そういうバランスの問題、そこをやらないといけないし、それから国と地方の関係というのは是非やらないといけない話ですね、確かに。国全体としてガイドラインをつくる必要があるのかどうか、みんな地域に任せるのかどうかという話もあると思うんです。それから工場立地法で決める範囲、これももう一度見直す必要があるかもしれない。そういう基本的な話が確かにここではちょっと抜けているかもしれませんね。
他に何かありますか。
太田委員
今、自治体では企業誘致活動が非常に活発なんですけれども、ただ、企業誘致の中でも、いろいろ地方への補助金をつり上げて競争して、どんどん上がっていくことについての限界も実はいわれてまして、私どもも例えば企業に働きかける場合に、2つ思っていまして、もちろん補助金もそうなんですが、この工場立地法の準則条例で、緩和できるよということをいろいろ企業さんにお示しをして、インセンティブとして示させていただいている。
ただ、実はこの条例をつくるときにもいろいろ議論があったんですが、もちろん緑の専門の先生も入っていただいて、決して緩和一辺倒ではなしに、今回の準則条例を適用することによって、結果的に建て替えを促進して、トータルで緑あふれるということも実はいろいろ議論してまいりました。今、例えば工場立地法の国と地方との関係ということであったんですが、実は工場立地法は憲法みたいなもので、恐らく、工場等制限法というのは撤廃されたんですけれども、あれは本当に時代が変わっても、かなりそぐわなかったと。ただ、工場立地法というのはそうじゃないだろうと思ってます。それはやはりいろいろ地域の環境、緑という、これから大事な要素との、生産との関係を実はいっているわけで、ですから、その理念的なものというのはやはり国で引き続いて押さえておくべきではないかと。
ただ、その運用については地方が、例えば我々は規制緩和という企業誘致のために使ってますけれども、一方では、例えば違う自治体ではもう少し生活環境という面から厳しくしたいというところもあるのではないかなと。それは、この運用をいかにするかというのがその地域をどうするかということの手段にもなってくるし、住民に対して、市の本当の考え方をこれを通して示していけるのではないかと思ってます。ですから、その運用はもちろん市町村に、我々、できるだけユーザーに委ねていただいて、基本のところは国が押さえていただくということが、これからの大きなところでは工場立地法としては、そうあるべきではないかと考えてます。
和田委員長
ありがとうございました。今日的な工場立地法の意味をもう一度見直さないといけないということですよね。国と地方との関係というのもすごく重要な話だと思います。 v 既存工場の建て替えの話なんですけど、調査をする必要があるという気もしているんですけれども。工場立地法ができて何十年かずっと、行政の立場としては緑地が増えるのを待っていたが、現実としては余り緑地は増えなかった。それで、老朽化だけ進んでしまった。老朽化だけ進むということは、結局、環境負荷は改善されていないということだと思うんですが、仮に建て替えられたときには環境負荷がずっと減ったのかどうか、そういう比較。ですから、ここ10年20年の間に、既存設備に着目したときに、緑地面積はどういう変化をしてきたのか。つまり、既存設備についても規制をかけることによる緑地率上昇の効果があったかどうかということと、それからその逆効果がなかったかどうか、そこら辺のところを調べる手立てがあるとおもしろいという感じがします。
土屋委員
極端な例をいいますと、製油所という形態でずっとやってきた工場だと、スクラップアンドビルドやったときに、ほんの例えば1%とか上積みしてきていて、1990年代に入ってもせいぜい4〜5%しかなかった。それをその製油所の運営をやめまして、改めて今度は発電所をつくる。そうすると立地法にひっかかりますので、新設工場の扱いで、そこのエリアとして25%という形になります。既存工場のままでいると本当に微々たるものできたのが、ある日突然のように用途を変えたがために、25%まで上がっちゃうと。だけど、これは発電所に変えたから上がったのであって、今度は貯蔵設備、倉庫ですよといった場合は全く必要なくなるので、ゼロに極端に落ちてしまう。だから、企業の考え方1つで、次の用途をどうするか。当然利益考えてやりますので、どっちに転ぶか分かりませんけれども。
製油所という機能を維持していくかどうかも、それはもう経済性の話ですのでどうか分かりませんけれども、例えば1980年代、そういう意味で余り制約がなければ、多分設備としてはどんどん変わっていったと思うんですね。緑地がどうなっているか分かりませんけれども。たまたまそういう営業形態を変えたという例になるとそういう例が出てきますので、過去とは全然違った格好になります。
和田委員長
他にどなたか。
森委員
私としては、工場立地法自体は時代にあわせてもちろん見直さなきゃいけないと思うんですが、国が何らかのガイドライン的なものとして1つ持っておくことは必要ではないか。これは個々の工場に対する規制がいいのか、あるいはもう少し大きな枠組みがいいのか分かりませんけれども、やはり何らかのガイドラインを示した上で、細かいところを決める主体はやはり市町村に権限を移譲すべきであろうと考えております。
ただ、ガイドラインをなくしてしまいますと、市町村によってもその工場立地に対する考え方、体制が全く違いますので、やはり一定の水準を保ちながら、実際の面積率等の設定、あるいは対象施設等の設定は地方に任せるという仕組みが必要なのではないかなと感じております。
和田委員長
時間が来たんですが、是非もう一言話したいという方がおられれば。
半田委員
私も今の森委員と同じように、ガイドラインを示すことが必要だと思います。また、国がするべき議論と、すごく細かい話をしているときがあるような印象を受けます。もう少し工場というのはこうあるべきものだということを国の方で示すとだいぶ違うのではないかなと。例えば工場でも、私も緑化の専門なものですから、ドイツやニュージーランドで、かなり緑化して、地域にも開放しているし一般市民がアクセスしているという、そういう工場に何カ所か行ったことがあります。そのようなものを目指すという方向も、国の方でしっかり考え方を持って、大きなガイドラインの中の基本的な考え方にしっかり書くと、だいぶ環境改善、地域環境の改善という意味でも変わってくるのではないかなと思うので、そういうところもご検討いただければと思います。
森委員
今の点と関連しますけれども、やはり工場立地法が果たしていた役割というのは私は非常に大きいものがあると思っております。それは単に規制というだけではなくて、企業にとっても、企業イメージの向上ですとか、あるいは地域との共生ですとか、そういった取り組みを促すという点で大きな役割を果たしたと考えております。これは放っておきますと、やはり資本の合理性でもって生産効率を上げようとする方向に働きますので、工場立地法の規制があったがゆえに、企業の方でも地域との共生といった新しい価値が普及されてきた。それが逆に企業の長期的な発展につながっていくという関係もあると思うんですね。
これは地域にとっても大事でございまして、地域全体として緩和すればいいというだけの議論ではなくて、地域全体として例えば臨海部のウォーターフロントをきちんと緑化して整備するということが逆に地域全体としての競争力につながっていくという側面もあると思いますので、そのあたり、今、半田委員のご意見と私も全く同じ考えでございまして、やはり国としてきちんとしたガイドラインを示した上で、実際の運用、細かい点の規則等は自治体が定めていく、そういった形で是非ご検討いただければと思います。
和田委員長
よろしゅうございましょうか。いろいろな意見が出てきて、最後、随分基本的な話も出てきまして、是非そういったことも我々として今後検討していきたいと思います。基本的には、工場立地法、かなり変遷はあると思うんですけれども、今まで生き続けてきたそれなりの意味があって、単なる規制から段々と工場と地域との共生というところまで視野に入れて、かなり先を読んだ法律だったのかなという感じもします。そういった意味で、我々も長期的な観点から工場のあり方というものを議論できたらと思います。

今後のスケジュールについて

和田委員長
それでは、活発な議論をいただきましてありがとうございました。本日の審議はこれで終了したいと思います。最後に、今後のスケジュールを事務局の方からご説明をお願いします。
熊川地域活性化企画官
資料5に書かせていただいておりますが、次回の本委員会は11月29日、10時から12時ということで開催したいと思います。それまでに本日の議論を踏まえまして、市町村提案制度に関する案を用意いたしましてご議論いただければと思います。

閉会

和田委員長
それでは、長い間ご議論いただきましてありがとうございました。それではまた、29日にお会いしたいと思います。

関連リンク

 
 
最終更新日:2006年12月15日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.