経済産業省
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中小企業憲章に関する研究会(第4回)-議事要旨

日時:平成22年4月5日(月)18:00~20:00
場所:経済産業省別館10階各省庁共用1028号会議室

出席者

出席委員
榊原委員(慶應義塾大学総合政策学部教授)、松島委員(東京理科大学専門職大学院教授)、三井委員(横浜国立大学大学院環境情報研究院教授)、安田委員(東洋大学経済学部教授)(※五十音順)
出席中小企業経営者
木村仁農業生産法人株式会社みるいファーム代表取締役社長、阪本惠子株式会社ビッグバイオ代表取締役社長、西堀耕太郎株式会社日吉屋代表取締役社長、アニー・チャン ACグローバルソリューションズ株式会社代表取締役社長、加藤清志東京都立荒川工業高等学校電子科主幹教諭、進路指導主任、西澤民夫独立行政法人中小企業基盤整備機構新事業支援部統括プロジェクトマネージャー(※発言順)

議題

中小企業憲章の制定に向けての中小企業経営者・支援機関等の方々との意見交換

議事概要

中小企業経営者等の方々からの意見表明

  • 公共事業費が削減される中、多くの建設業は新たな産業への参入を目指している。自社では、農業参入し、農業経営のノウハウを蓄積することで、将来的に、建設業に対する農業参入のコンサルティングを行うことをねらっている。まだ、農作物の栽培を開始して間もない段階ではあるが、先進的な農家の方々の支援も得て、安心・安全な作物を栽培し、独自の販路を開拓することで、序々に事業を拡大していきたい。
  • 「デフレ宣言」以来、価格競争に入り、売上高は以前の半分ほどまでに落ち込んだ。しかし、リストラは行いたくないとの思いで、何とか雇用は維持。
  • 新商品に対しての規制は、ベンチャーや零細企業にとって商品開発のネックになる。絶対的なデータが揃ってない限り、実質的には「商品」として流通できない上に、データの取得には時間と金がかかる。開発に対する助成金や補助金が必要。
  • 今や伝統工芸品となった和傘の優れた点を活かし、デザイナーと共同で照明器具を製造したり、中企庁、JETROや中小機構のサポートを受け海外販路開拓を行うことで、売上が拡大。新しいことも5~10年後にはそれが普通のことに。伝統は革新の連続。
  • 420万中小企業の1%が、年間500万円の売上げ増を実現すれば経済は活性化する。憲章は、様々な中小企業が頑張って、中小企業全体が底上げされるようなものになると良いのではないか。
  • 外国人として日本で起業する上で大変だったのは、日本人社員が2名必要であったこと、独身女性のためか銀行から融資を簡単に受けられなかったこと、オフィスを借りることの3点。香港では当時、登記さえすれば社員1人でも簡単に創業できたが、日本では表面的な拘束が強く、起業が大変。
  • 昔は15~16歳で就職と進学の選択に悩んでいたが、今や高校全入時代。18歳では「働く」ことの理解が足りない。高校3年間では教えきれない。
  • 不況以降、求人の状況は悪い。中小企業の求人は経済情勢に極めて左右されやすい。
  • 企業は、技術は就職してから会社で習得するものと考える傾向があり、学校では規範意識や問題解決能力を習得させてほしいと考えている。
  • 中小企業でインターンシップを行ってほしい。中にはなかなかやる気を出さない生徒もいるが、それでも挑戦させて、働く意味をわからせてほしい。
  • 自由で活力のある大多数の人が国の将来を担う。国はそのような人材の育成が責務。アメリカでは最後は国には頼れないという認識がある。そのため、起業し、人に頼らず自立することが結果として国を支えるので、そのような人材になるように積極的に応援している。
  • 適切な事業資金の提供は重要だが、補助金に頼りきりでは足腰が弱くなる。
  • 民間では困難な融資は国が行うべき。専門家による経営上のアドバイスは中小企業にとってとても有効だが、民間コンサルは中小企業からそれほどフィーが取れないので事業として行うのは困難。公的機関がこの分野を担うのは不可欠。

質疑応答・自由討議

  • 企業のランク付けと生徒の成績との関連付けを行うような慣行は残っている。会社側が学校側に一定以上の成績を求めてくる場合もある。学科試験がある以上、就職指導に当たって成績はある程度考慮せざるを得ない。「成績が低ければ応募できない」わけではないが、その水準に達しなければ不利になることもあり得る。
  • 現在の教育現場においては、起業家精神のための取組はできていない。
  • 企業が伸びるか伸びないかの要因は人材。
  • 商品化に当たっては、公設試のような第三者機関の評価データを複数提出しなければいけないという点で苦労した。社内での研究開発、複数の大学との共同研究の際の数字は使えない。
  • 自社の強みを活かし、商品に独自性を与え、付加価値を付けることが必要。変えるべきところは変え、維持すべきところは維持することが重要。
  • アメリカでは、移民が増加する中、国が面倒を見たくても見られない状況。起業は生きるための手段。
  • 中小機構が支援している企業であっても、信用保証協会が保証を認めない、企業のプレゼンテーションがうまくないと融資を受けられないといった現実がある。
  • 中小機構が認定したら、ベンチャー・キャピタルも金融機関も、自ら判断せずに自動的に資金の融通をすることは、その機関にとって望ましくなく、貸付担当者がやる気をなくし、モラルハザードを引き起こす恐れがある。
  • 自社の企業規模を大きくすることが目標ではない。創造的なものを創り、人に喜ばれて、並の給料がもらえて、子どもに仕事を誇れれば良い。8~9人程度で、8,000万円~1億円程度の売上げが上げられれば理想的。
  • 「起業家精神」は重要。可能性があると思って、失敗を恐れずに挑戦するべき。
  • 今日出席されたような、頑張っている中小企業がある一方で、大企業に大きく依存している中小企業も多い。そのような中小企業は、厳しい経済状況の下で苦しんでいる。

憲章に盛りこむべき項目

  • 人材育成の重要性を憲章に盛り込むべき。特に礼節、規範意識や公共心が重要。
  • 政府は、地方で頑張る中小企業を後ろから支えてほしい。
  • 「起業家精神」の賞賛が重要。
  • 失敗を恐れず挑戦することが重要。失敗しても再度ゼロからスタートすればよい。
  • 中小企業には、発展性のある職業を提供してほしい。
  • 若者だけでなく、シニアも頑張れるような社会にすること。中小企業同士が助け合うことの重要性を憲章に盛り込んでほしい。

問い合わせ先

中小企業庁事業環境部企画課
TEL:03-3501-1765
FAX:03-3501-7791

 
 
最終更新日:2010年5月12日
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