経済産業省
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産業構造審議会情報経済分科会情報サービス・ソフトウェア小委員会(第11回)‐議事要旨

日時:平成19年4月13日(金曜日)16時~17時30分
場所:経済産業省別館3階346第4特別会議室

出席者

村上委員長、有賀委員、池上委員、國井委員、崎詰委員、重松委員代理、篠本委員、鈴木委員、棚橋委員、辻委員代理、鶴保委員、藤元委員、山下委員、横塚委員

議事概要

まず初めに、事務局から、(1)産業構造・市場取引の高度化(資料1)、(2)イノベーションの促進(資料2)、(3)高度IT人材の育成(資料3)について、順に説明。続いて、人材育成ワーキンググループの委員長を務める有賀委員より、サービス化、コモデティー化、経営とITの融合という世の中の動向も踏まえつつ、5年先・10年先を見据えた人材を如何に育成するかという観点から議論を行ってきたとの補足説明があった。
これに対し、各委員から以下の発言があった。

資料1(産業構造・市場取引の高度化について)及び資料2(イノベーションの促進について)

  • モデル契約については、どのような工程を誰が責任を持って行うかという点について、相場観を形成していくことが大事。モデル契約は力関係が対等なユーザーとベンダを想定しているが、現実には顧客であるユーザーの力が強く、両者は対等にはなりえない。損害賠償責任の範囲等も含め、相場観を積み上げて、より現実的なものにしていくということが重要。
  • ユーザーの力が強いという指摘があったが、ユーザーの立場から申し上げると、これまでの契約はすべてベンダが作った業界の雛形に基づくものであった。この点、今回のモデル契約は、ユーザー及びベンダの双方に中立に作られたものと評価している。
  • 産業構造の高度化に向けて、受注者である情報サービス企業が改革に取り組むのは当然であるが、同時に、ユーザー側も改革に積極的に取り組まないと実効性のあるものとならない。現実には、ユーザーには委託と請負の違いすら理解していない担当者が多く、当事者の能力のない場合にも対応できるようにすることが必要な状況。今後は、モデル契約とは別に、要件定義までの工程も含めてベンダ・ユーザー間の関係を解きほぐすことが重要となる。
  • 範を示す意味でも、今回作成したモデル契約については、国が政府調達において積極的に活用していただきたい。モデル契約の中で、損害賠償の上限額を規定することが重要との考え方が示されたことは評価。信頼性評価指標については、ユーザーとベンダという当事者同士のみならず、第三者がチェックできるような仕組みも必要ではないか。
  • モデル契約も必要だが、世の中では、システムのユーティリティ化、SaaSに代表されるサービス化等が進んできており、カスタムメイドが少なくなれば、受託開発を前提としたモデル契約の重要性は低下する。今後の政策を考える上では、足許の変化を的確に把握し、5年、10年先の姿をしっかりと見据えることが重要。
  • ベンダ・ユーザー間においては、仕様の変更をどこまで認めるのかといった点も課題としてあり、こうしたユーザーとベンダの関係整理は政府主導で引き続き進めていただきたい。また、現在のモデル契約はウォーターフォール型をベースに考えられているが、他の開発モデルも考えていくべきではないか。
  • ユーザーがモジュール(共通部品)の横展開を行うには、モチベーションの確保が必要。具体的には、非競争領域の見える化が求められる。従って、今後は、ユーザーとベンダが横展開に向けて共同ビジネスを行うためのモデル契約を作成することを検討してはどうか。

資料3(高度IT人材の育成について)

  • 近年、エンドユーザーへの就職希望が増えたり、システム開発に直接関わりたいという人材が増えたりしている。また、各企業においても、外注比率を減らして内製化を進める動きが出ており、システムを作るということの重要さが再認識されつつある。従って、システム開発が重要でないかのような誤った印象を与えないよう、報告書では誤解のないように進めてほしい。
  • 情報教育のモデルカリキュラムを作るのは良い試みであるが、具体的にどういった教育機関において活用していくことを考えているのか。現在は、情報系学科と言っても、各校の教育レベル、内容はまちまちであり、正直なところ、あまりレベルの高くないところも多い。
  • 報告書案に挙がっている各提言事項は、日本のIT産業を欧米のレベルに引き上げるという意味において、キャッチアップの範囲。今後、日本が世界を牽引していくプレーヤーになるには、一歩先を行く施策が必要である。具体的には、例えば、最先端の研究機能とプロフェッショナル人材の教育機能を併せ持ったCOE(Center of Excellence)が必要。報告書にある人材育成機関はひとつの試みであるが、企業の若手を対象とするのではなく、是非とも経験豊富な30~40代の人材を対象として欲しい。
  • ITのように動きの速い分野について、大学で教育することは極めて困難。大学の先生は教えることについてはプロだが、何を教える必要があるのか、十分に理解していない面がある。産業界としては、この点を大学側にしっかりと示すことが重要であり、教員に対して教え方を教えることが必要となる。なお、一部の日本企業では新人教育をインドに出しているところもあるようだが、実践を教えるには基礎をしっかり知らなくてはならない。そこは、むしろ大学でやるべきところ。
  • 産業としての収益性を高めていく上では、優れた人材をビジネスに繋げていくことが不可欠。その意味では、高度IT人材の育成とあわせ、産業構造・市場取引の高度化を進めていくことが重要。

本日の議論の結果、「高度IT人材の育成をめざして(報告書案)」(参考資料1)については、人材育成ワーキンググループの委員長である有賀委員にとりまとめが一任され、今後、委員の意見を踏まえた修正を行った上、パブリックコメントに付されることとなった。

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最終更新日:2007年4月19日
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