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産業構造審議会情報経済分科会情報サービス・ソフトウェア小委員会(第13回)‐議事要旨
日時:平成22年3月19日(金曜日)9時~11時
場所:経済産業省本館17階第1特別会議室
出席者
村上委員長、阿部委員、宇野委員、郡山委員、下野委員、須藤委員、中村委員、浜口委員、広西委員、藤元委員、梁田委員、山田委員、和田委員、小林委員代理(笠原氏)、西垣委員代理(仲田氏)、樋口委員代理(フォスター氏)、宮田委員代理(服部氏)
議事概要
まず初めに、事務局から、「情報サービス・ソフトウェア産業の現状と競争力強化について」(資料2)、「課題と政策提言(案)」(資料3)について、順に説明。これに対し、各委員から以下の発言があった。
- 情報システム・ソフトウェアが高品質であったとしても、多額のコストをかけた結果であれば、国際競争力があるとは言えない。国際競争力には、品質と機能とコストの適正なバランスが必要だが、機能面については、統計的な調査は難易度が高いため、品質面での調査を行うのが良いのではないか。どの程度のコストを品質にかけ、どの程度の品質で許容すべきか等のガイドラインがあれば、顧客やベンダもバランスが適正化していくと思う。そのためにも、国がアカデミックな品質管理の専門機関を設立し、調査を行い、品質に対するガイドラインを作ったり、品質のあり方や管理手法を研究・教育すれば、国際競争力が向上するのではないか。
- 社会システムのモデルについて、日本のベストプラクティスとして新興国へ持って行く際には、新興国に持って行くことを前提に考える必要がある。業界個々にプライベートクラウドを構築しようとしているが、その上に、それらをコネクトする汎用クラウドを作るべき。また、グローバルな開発体制を考える必要があるが、これにはリスクを伴うため、政府でリスクを背負ってほしい。ただし、PFIなどの手法を活用し、資金は民間が出す方法も考えられる。
- 国内ユーザ企業視点では、コストベネフィットだけでは情報システムを採用しづらい。品質を高めるだけでなく、システム停止に対する国民の理解も必要。また、企業が国際展開する際の障害として、システムの作り手はグローバルに対応しているが、システム検証する人材がグローバルに対応していない。グローバルな視点でITをビジネス化するビジネスアナリスト(ベンダとユーザをつなぐ存在)が必要。
- クラウドが基幹システムに、どの程度のスピードで浸透していくかの見極めが重要。今後の業界構造の変化としては、インフラ層とアプリケーション層にレイヤー化し、上層のアプリケーション層はBPO化がすすむと考えられる。企業のミッションクリティカルなデータを扱うサーバは日本のデータセンタで管理した方がよい。
- 事故前提社会という認識を文化として根付かせる必要がある。また、我が国は要件定義が不明瞭であることも相まって、SOA・クラウドへのシフトが遅れている。さらに、日米通信回線が遅すぎるため、国内にデータセンタを立地する利点がある。
一方、インターネットはグローバルなものであるため、グローバルなクラウド戦略を考える必要がある。海外のデータセンタの利用は経済的で、かつ、環境にやさしい。さらに日本のクラウド基盤を強化し競争力を高めるためにも、外国投資、ビジネスモデルやソフトウェアエンジニアを積極的に取り入れる必要がある。 - 業界構造の変化は理解しても、20~30人の中小ベンダは業態を変えることが難しいため、支援が必要。
- ドイツと日本では品質の考え方が違っており、日本では非常に高い品質レベルを要求する。こういった感覚の違いを考慮して、国際展開を考えていかないといけない。
- 物流などでは品質が非常に重要であるが、たとえば出退勤管理のシステムは止まったとしてもさほど困らない。システム系の人間は品質を高めて作り込む傾向にあるが、ものによってはユーザはあまり気にしていないケースもある。ボリュームゾーン・優先項目を考えた上で、プラットフォームと特殊なものを切り分ける必要がある。プラットフォームを利用するとコスト面・スピード面で利点がある。よって、世界の人間をまきこむプロットフォーム論議が必要だが、メーカーだけでなく、ユーザも議論に参加することが重要。
- IT教育の社会的コンセンサスを形成することが重要。産業構造の縦割りから機能ごとのレイヤー構造になることで成長が見込める。また、需要主導の成長ではなく、企業間連携等による選択と集中を進めていくことが重要。いずれにしても、発想の柔軟性とそれを育てる環境が必要。
- 高品質の製品がマーケットに必ずしも受け入れられるわけではない。消費者のニーズを取り入れることが必要。
- モジュール・部品単位で品質がよいことと、最終アウトプットの品質がよいことは別物であり、部品単位での品質確保は重要かつ付加価値の源泉。
- 国や自治体が保有する、交通情報や気象情報などのリアルタイム情報を開示してほしい。こういった情報をオープンにし、国民が自由に利活用することで、新たなサービスの創造が可能になる。
- デバイスと情報システム(特にクラウド)との組み合わせ・連携が重要。社会システムの取組みについては、海外でパートナーを見つけ、海外で構築してから日本に持ってくるアウト・インのアプローチも有効。
- 組込みソフトウェアの安全性・堅牢性の見える化が重要。また、バグのないソフトウェアをいかに効率的に作るか、という視点も重要。
- クラウド化に伴い、組み合わせるサービスの堅牢性・性能等の相性を見える化すべき。また、クラウド化に伴って、運用管理・上流のアーキテクトの人材が不足してくるため、そういった人材の育成が課題。
以上
最終更新日:2010年4月1日
