経済産業省
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産業構造審議会消費経済部会基本問題小委員会(第3回)-議事要旨

日時:平成22年5月24日(月曜日)8:00~10:00
場所:経済産業省本館17階西7第1特別会議室

出席者

上原小委員長、青山委員、阿南委員、大久保委員、大西委員、佐野委員、原田委員、日和佐委員、松原委員、宮坂委員、山田委員、鷲田委員

議題

  1. 事務局、原田委員、宮坂委員による発表及び自由討議

議事概要

1.事務局、原田委員、宮坂委員による発表及び自由討議

  • ビジネスの立場からでは、買い物とまちづくりの観点では、「地方」でビジネスを行ううえでの感覚的危機感は持っている。かつて地方では、地元とのコラボレーションでまち自体の発展がなされたが、現在は小売業も撤退し空洞化しているという。直近の情報では、郊外のショッピングセンターはここ数年で面積あたりの売上が半減していると聞く。郊外から中心に戻る時代がきたのだろう。商店街の再生のみならず、都市機能を加えてまちを復活させることが重要。企業としてどうするかという点では面積の小さい地方の店舗であるサテライト店の業績はあがってきている。まちのダウンサイジング、店舗のダウンサイジングも考える必要がある。宮坂委員のリアル(店頭販売)とネットの融合という点には同感であり、リアルとネットは決して分離ではない。事業の方向性としては、リアルのものをネットで補うという方向性がまず必須。
  • 1985年頃、大型店舗の規制があり、中小零細企業が潰れるという理由で、中心市街地に大型店舗を建設することを規制し、生協も規制されたが、地方では今シャッター通りが続く現状。しかし、事務局説明の山口の例にあるように、もう一度生協など中心市街地に誘致する動きになっている。これは、地元の消費者の組織力、地場との深い関わり方が再評価されているということだろう。「地域コミュニティ」は、今消費者が求めている重要なことである。事務局資料には、「コミュニティ」について盛り込むべきである。店舗でも共同購入でも自然にお互いの安否確認の機能が働いている。これをいかに実現していくかは、お店に毎日行く人もいるが、知り合いとのコミュニケーションのために行く人もおり、世代によって違いがあることも考えないといけないが、求めるものは同じはずである。若いときは個配もするが、年齢を重ねるとグループを組織し助け合いながら行う。僻地ではそれがかなわないケースもある。人とのつながりは重要な要素である。
  • 宮坂委員プレゼンのリアルとネットの融合に同感。消費者はリアルとネットを行き来しながら買っている。モバイルからの取引は半数を超えている実感を持っている。化粧品のような嗜好性の高い商品の買い物ほど、プライベートな時間を使ってしたいという傾向があり、モバイル取引と連動するのかもしれない。若者はニッチ商品も買える等多様な購買が可能になったが、これをネットをアクティブに使用しないシニアの方に押しつない方法でどのように利便性を提供するか考えないといけない。
  • 宅配会社と調査会社が一緒にアンケート調査をすると、現場の宅配員などに隠れた知恵があることがわかる。消費者にとってサービスがばらばらなところは、高コストになりやすい。個別の規制でうまくいかないところも、生活者の視点から見直して、総合改革特区のようなことができるといいかもしれない。
  • キャッシュレスの点では、既に企業のポイントは企業通貨と同等になってきている。もっとも、キャッシュレスでなくても、代引きもかなり普及している。
  • 代引きで購入が可能であれば、無理にキャッシュレスを進める必要がないというのではないか。キャッシュレスにならないのは、日本のシステムが心配というよりも金銭の使いすぎに対して精神的な不安が働くという日本人の特性だろう。
  • 高齢者は、慣れて思ったより便利だとわかると使うようになる。大学では学生カードにSuicaを導入したところ、JRがかなりよい影響を受けたようだ。こうした支払手段は、安全性が保たれていなければならないが、支払手段の善し悪しが消費需要に関連するのではないか。
  • 色々な人が色々な思いでそれぞれの場所に住んでいる。コンパクトシティもそれらの中の1つであって、これだけが中心政策というわけではないだろう。
    郊外に小規模であっても計画的に商業施設があってもよいのではないか。アメリカでもネイバーフッド(近隣型)、コミュニティ(地域型)、リージョナル(大型ショッピングセンター)、スーパーリージョナル(超広域型)といった分類がされて、それぞれ配置されている。中心部には市街地活性化策があり、郊外には大規模店舗への政策コントロールしかない。中小店舗は善で、大型店舗は悪という対立から抜け出さないといけない。大型店舗が残っているのは利便性の結果でもある。生活のためには、ふれあい、子育て、防犯、買い物が中心になると思うが、まちづくりに小売業を活用していくことが大切。「安心・安全」と「環境」は今後キーワードで、これを生産段階まで、また買った後も含めて、どう踏み込んでいけるかが大事。一つの企業だけでは難しい。標準化を進めて流通BMSなど考えてほしい。政策的にこの流れができるような仕組みを考えてほしい。ネットスーパーなどは原則自由競争に任せたらよいが、安全・安心、環境の利益確保は、自由競争がいきすぎると弱くなる面もあるので、政策の出番だろう。
  • まちのコンパクト化は買い物だけを考えるべきではない。医療や介護サービス、食事サービス、仲間との交流も大事。流通は企業でできないことは多々あるはず。受け皿体制としてNPOやNGOの充実が必要。流通産業には業界のガイドラインを是非つくってほしい。サービスの導入に従って、後追いでなく、消費者の発生しうる被害をどう守っていくか、事前に考えてほしい。キャッシュレスは、カードへの信頼、消費者の制度的安心が前提にあることが必要。若い人は大丈夫だろうが、高齢者・過疎地の人向けの対策も必要。キャッシュレスはどれ位借りられるのか等消費者保護策が重要である。代引きは物を開封せずに、受け取っただけで支払わなくてはならないところに問題があり、トラブルもある。
  • 厚生労働省や農林水産省も地域活性化に取り組んでいるが、経済産業省は生活者、事業者等、関係者を広く巻き込んで、各省に横串を刺して地域活性化の施策にイニシアティブをもってほしい。地域政策も高齢者政策も行政がばらばらでやるのではなく、全体の視点を持って行うことが必要。ネットの決済については、昨年の12月に特定商取引法と割賦販売法の改正が施行されたことで、かなり整備されたと思っている。また貸金業法や割賦販売法の与信機能の規制はかなり効果的である。消費生活センターへの相談も減少してきている。割賦の世界では、収納代行業者の問題などもあるかもしれないが、フォーカスして次のインフラ整備に備えていただきたい。
  • カード決済は欠かすことはできない。カード会社もよくやってくれている。ドイツのキャッシュレス決済が10%と低いのは何故か。ネットとリアルという点では、商品を買うのには便利だが、海外に行こうとする際に比較することが難しい。まちのコンパクト化、農村の過疎化対策には、地域の卓越したリーダー、元気な女性、外者が条件だと言われるが、誰がキーパーソンなのか。シャッター商店街の問題は、お店が変わってしまい、商店街として魅力が減ってしまっている。地域に特徴のあるお店をいかに残しているかが課題ではないか。
  • ドイツのキャッシュレス決済が低い関連で、従来英米が現金ではなく小切手の支払いが主流でデビッドカードに乗り換えたことがカード利用率の上昇につながっている。ドイツでは慎重な国民性もあってか、デビッドカードの利用は増えたが、クレジットカードはあまり利用が伸びていない。
  • まちづくりのリーダーに関連して、よい意味で内発的な発展で外の人が触媒になるケースが出てきている。また現状分析できているまちが良い結果を出している。
  • 家電では量販店においてネットとリアルの融合が進んでいるのを感じる。また店員との接触もある。もっとも、まちの系列のストア店には、高齢者なじみの電気やさんであったり、濃い人間関係が生まれる場であったりしている。アフターサービスも含めてメーカーの貢献余地が感じられるので、今後強化していきたい。
  • 病院や介護など高齢者が通われている施設の周りに商業施設を配置する等のまちづくりを考えてみたらどうか。
  • まちづくりでは、時代が代わり、元の規制が不要になってきた。色々な分野で規制があって連携できないといわれる。どこに問題があるか整理してほしい。
  • 今回の審議会では、目的に応じて住民が消費しやすい規制にするという観点で議論をしていきたい。

問い合わせ先

経済産業省商務流通グループ消費経済政策課
電話:03-3501-1905
FAX:03-3580-6407

 
 
最終更新日:2010年6月2日
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