経済産業省
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産業構造審議会消費経済部会基本問題小委員会(第4回)-議事要旨

日時:平成22年6月10日(木曜日)18:00~20:15
場所:経済産業省本館17階西2国際会議室

出席者:

上原小委員長、青山委員、阿南委員、大久保委員、大西委員、呉委員、佐野委員、原田委員、日和佐委員、松原委員、松本委員、宮坂委員、山田委員、鷲田委員

オブザーバー:
黒田岳士消費者庁政策調整課長、山本修(独)製品評価技術基盤機構(NITE)製品安全センター所長

ゲスト:
株式会社ビックカメラ 加藤取締役

議事概要

冒頭、事務局から「安全・安心の消費者、企業のあり方」にについて説明。日和佐委員から「安全・安心と企業戦略 消費者重視経営」について発表、松原委員から「安全・安心と使いやすさの実現に向けて」について発表、ビックカメラ加藤取締役から「製品安全のトップランナーを目指して」について発表後、討議。委員等からの主な発言の概要は以下のとおり。

  • 各委員等からの発表で、各社での安全・安心に係るベストプラクティスを聞くことができた。こうした先進的な取組を他社も取り入れて欲しいと思う。先日、国民生活センターの報道発表で、電気ケトルのやけど事故の注意喚起があったが、問題となった製品について、類似の製品で一方にはJIS規格があって、もう一方にはないということがあった。まさにすきま事案であり、こういうことがないよう、電気であたためるものを全てカバーする包括的な安全規格を整備していくことが必要。
  • 経済産業省が提案する規制対象品目をネガティブリスト化して包括的に規制していくという発想には共感する。
  • ビックカメラの取組のように、製品安全対策優良企業として経済産業大臣から表彰を受けたことを自社の販売戦略に生かし、消費者が安全・安心な製品を選択できるための情報提供をすることは重要なことである。
  • リコールの回収率をあげることはメーカーの取組だけでは限界がある。メーカーだけでなく、流通事業者や設置事業者や施工事業者をも巻き込んで対応することが重要。
  • 身体・生命に係るものは消費者は厳しく見ていく。リコール後の取組のみならず、リスクアセスメント等のリコール前の取組も重要。また、EUでは、流通事業者も安全規制対象になっている。法改正に時間がかかるのなら、こうしたことを制度的に担保ができる取組が欲しい。
  • リコールについて、情報が届くべきところに届かないことが問題。地域の小さな事業者には事故情報が伝わっていない。そういった事業者が地域に情報提供していくネットワークが必要ではないか。現在はリコールに関する情報が分散してしまっているので、地域で消費者向けにペーパーをつくって周知することができないか。実際に、地域コミュニティ活動が活発な地域の高齢者の間では、回覧板を回して届けてほしいという要望がある。
  • ネガティブリスト方式にした場合、自己適合宣言の信頼性が問題となる。安心・信頼を得るためには厳格な監査システムが必要である。日本版RAPEXを検討する必要がある。大手企業向けの自己適合の仕組みと、中小企業向けの国が関与する認証機関の仕組みを平行して用意する必要があるのではないか。
  • 自己適合宣言については、市場監視がないと偽装が行われる。事前の規制と事後の市場監視のどちらがよいか、コストも勘案し、効率的な手法を考える必要がある。
  • リコール情報等を消費者が常に認識していられるように、企業のリスクアセスメントの考えを伝えることも必要。研修や講演会で活用し、広めていくべき。
  • 流通サイドでも、製品安全情報を店頭で提供してリスクを知らせることができることは注目に値する。期限や使い方の留意点を知らされると消費者は助かる。また、消費者の自己責任は何か。どこまでも行政の役割でもないだろう。
  • 消費者が自己責任を果たす上でも、安全情報をお店に提供してリスク情報を消費者に提供することは大変重要。メーカーと消費者の距離は遠い。流通の役割は重要。
  • 企業としては、安全と安心がそろってはじめて消費者に商品を提供できるということ、お客様から得られた情報をメーカーにフィードバックすること、お客様の声を聞き取って迅速に対応する社内風土づくりに取り組んでいる。
  • 小売りでは日々の接客の中で消費者から直接情報を収集することができる。これらの情報をメーカーにフィードバックして製品の開発段階でのリスク回避につなげるが、課題としては、デメリット表示をどれだけできるかがポイントである。また、大手の流通業者として、製品安全の取組については、数ある取引先の中でも、規模の大きい取引先との間では連携する体制ができている。ただし、中小企業との間での連携はまだ不十分。自社の体制については、事故が起きた時には相当しっかりした対応ができる社内体制を構築している。
  • 食品スーパーの安全・安心については、アレルギー、添加物、賞味期限等の課題が多く、自社が扱う商品がどうっいった商品なのか生産段階から把握したいが、取引先の数が多く、零細企業が相手だったり扱う商品が輸入食品だったりすると情報を集めることが難しい。小売業として統一の意思決定が難しい中では、生産段階から小売までを含めたインフラの整備を推進することが重要。リコールについては、安全・安心の告知の対応をしている。ただ、小売りの零細企業は十分対応できない。公的機関に支援してもらいたい。
  • 安全・安心について、企業がしっかり取り組んでいることを公に認めてもらうことや、ある一定の基準を満たしたものが認定されていることを消費者が認識していくと、競争の激しい業界でも取組が進んでいくのではないか。
  • ネット上での消費者の何気ない会話の中に、リコールを未然に防ぐような有益なリソースが含まれている。事業者には、そういったネット上の情報に積極的に耳を傾け、リスクの回避に役立ててほしい。最近では、消費者が本来想定されていないユニークな使い方をすることも多く、思いもかけない被害が広がっていくこともある。被害が発生しても、事業者がとった対応が適切であれば、企業へのロイヤルティが逆に高くなる。弱みを武器に変えることもできる。
  • 消費者が安全・安心情報に公平にアクセスできることが重要。消費者として、ネットに慣れた十代の若者は新聞を読んでいない。活字媒体に慣れた高齢者も携帯電話は持っている。双方に対応するためには、携帯電話を通じて情報を流すのがもっとも確実である。情報を伝えるために、一番便利な手段が何かを考えていくことが必要。また、「あのお店で買うといい」という評判情報と安全・安心情報がセットであるといい。
  • 商品の容器も環境対応等で小さくなってきているが、法律の規制にのっとって記載しなければならない表示が増えると文字が小さくなりがちだが、わかりやすい表示にすることが必要だと考えている。また、企業の中で商品開発の担当者に人事異動があると昔から蓄積されてきた経験が引き継がれなくなるおそれがあるので、教育を徹底することが重要と感じている。
  • 安全・安心の取組については、消費者保護と競争力の向上の両立が必要だが、家電メーカーの主たる市場は今や海外にあり、そこではリスクアセスメントが競争力の源泉になる。安全・安心の取組に関して、韓国、中国等と国際的な連携を図ることが課題である。
  • 安全・安心については、企業ののれんや製品レベルではマークで信頼をみせるといいう手法をとっている。JISマークも前回の改正時に安全面を強調する特定側面JISが導入され、企業にとってもメリットがあると言われていたのだが、全然普及していない。また、安全安心に関する国際的なマークがないのも実情。

問い合わせ先

経済産業省商務流通グループ消費経済政策課
電話:03-3501-1905
FAX:03-3580-6407

 
 
最終更新日:2010年6月21日
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