経済産業省
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スマートメーター制度検討会(第5回)-議事要旨

日時:平成22年10月4日(月曜日)15:00~17:00
場所:経済産業省本館地下2階講堂

出席者

林委員長、石王委員、伊藤委員、梅嶋委員、大野委員、城所委員、小林委員、齋藤委員(大澤代理)、重松委員、篠原委員、新野委員、辰巳委員、土井委員、中山委員、服部委員、藤原委員、前田委員、松村委員、村上委員、米原委員

議題

スマートメーターの情報の取り扱いについて

  • 原則
  • 情報提供
  • プライバシー・セキュリティーの確保

議事概要

山下電力市場整備課長より資料説明、その後自由討議。各委員からの主な発言は以下の通り。

1.メーター情報の提供ルートについて

  • データの提供ルートについて3種類が紹介されたが、需要家ニーズ、社会のニーズなどがあるため、どれか一つを選択するものではないと認識している。
    (→ 情報の取得方法はどれか一つということではなく、議論のたたき台として提示させていただいた旨、事務局より回答)
  • 情報提供に当たっては、(1)情報の内容、(2)粒度、(3)提供方法、(4)通信のあり方等の条件については、電力会社・需要家・第三者いずれも同一条件であるべき。
  • メーターから情報を直接取得する場合、リアルタイムという高度なデータの渡し方になるが、全戸対応はコストパフォーマンスが悪い。ニーズ毎に色々な方法論があるのではないか。
  • メーター情報の取得方法としては、需要家がメーターから直接取得する方法がもっとも可能性が広く、将来も主軸になり得るのではないか。
  • 需要家がメーターから直接情報を取得するという選択肢について、今すぐ行うのが難しいということは理解しているが、削除するべきではない。
  • メーターから直接データを取得するデメリットとして、HEMS向けの通信機能の追加によるコストアップが挙げられているが、定量的な評価無しにはデメリットの大きさを判別できない。また、電力使用量のみしか提供されないことについては、結局、電力も第三者もメーター情報を元に加工しているのであり、さほどデメリットとも思えない。
  • メーターから直接情報を取得する場合にコストが増加する理由がよく分からない。
  • メーターから直接取得した情報と電力会社からの提供情報が一致しない場合などは、データに対する責任が問題となる。
  • 第三者経由で需要家がメーター情報を取得する場合は、複雑なインフラが必要となる。電力と第三者の2チャンネルが必要となり、既存のユニット式メーターに、通信ユニットが物理的に入るのか、システム的に実現できるのか等の検証が必要となる。また、HEMS等のニーズがない需要家にもコストがかかる。
  • 第三者とは複数を想定しているのか。また、その場合の第三者はお互いが排他的なのか。複数の第三者に対しメーター情報を提供する場合も考えられ、図で描かれているほど単純ではないのではないか。
    (→ 第三者は複数を想定しているが、具体的な方法については議論が必要である旨、事務局より回答)
  • 計量機能付き分電盤により需要家ご自身が計測した方が、リアルタイム性やコストの面から優れている場合もあり、こうしたメーター経由以外の計測も含めて検討を行うべきではないか。
  • メーター情報の提供ルート毎のメリット/デメリットが整理されているが、誰にとってのメリット/デメリットなのか主語が分からない。
  • 国の成長戦略の観点でどのケースが望ましいのか、参考情報として議論が必要ではないか。

2.提供される電気使用情報の粒度について

  • 計測間隔はメーターに負荷をかけず消費者の行動を変えられる最適なところを選択すべき。その意味で30分もしくは1時間程度の値が良いのではないか。
  • メーター情報の粒度はネットワークに負担のかからない数値とすべきであり、とりあえず30分値でよいのではないか。
  • 狭義のメーターの扱うデータについて、電力使用量、逆潮流値を30分単位で提供することで必要十分ではないかと考えている。
  • 電力自由化部門における同時同量スキームについて、30分値が用いられているものの、実際には需給をあわせるためによりリアルタイムの情報が必要。コストからすると30分単位が妥当だと思うが、30分よりも細かいデータが必要ないというのは、言い過ぎではないか。
  • 粒度については、ペンシルバニアで15分という例もあるため、日本でも30分にこだわらず検討するべき。
  • ユニット式メーターの粒度を30分間隔としているのは、高圧受電では30分間隔のデマンド値を測っており、設備形成にも活用できるため。バケツリレー方式では、計測情報以外にもソフトの書換情報や制御信号等の情報も扱っており、粒度を高くする場合はそれなりのコストがかかるとともに、技術的に可能か検証する必要。
  • HEMS、HANを使ったデータのやり取りについて、粒度を高くすると飛躍的にデータ量が増加する可能性がある。現行のバケツリレー方式でカバーできるのか等、通信方式についての議論が必要。
  • 粒度については、後でも簡単に変更できるのか。それともメーターを取り替えないとできないのか。簡単に変更することが無理ならば慎重な議論が必要。
  • 粒度の変更については、簡単にソフトで変えるというのは難しく、基本的にはメーターそのものを変える必要があると考えている。また、粒度を小さくしていくと、計測単位の変更など設計自体を変える必要も生じてくる。
  • 情報を取り扱う目的が何なのか合意が出来ていないのではないか。例えば、省エネが目的だとしても、現状ではどのようなデータを提供すると良いかは明らかになっていないが、細かくすれば良いというものではない。
  • スマートハウスが要求する粒度のレベルだが、BEMSと家庭用HEMSを比較して、より使用電力量の多いBEMSの方が粒度が荒いというのはおかしいのではないか。

3.その他、提供されるメーター情報について

  • 扱う情報としては電力使用量、逆潮流値に加えて時刻情報もあった方がよいのではないか。
  • 粒度については、リアルタイムというとすべての情報をリアルタイムで提供するようにもみえるが、電気料金や契約種別、昨年同月のデータは翌日把握できれば十分ではないか。
  • 電力使用量の他、タイムスタンプ、時間帯別情報については提供されるべき。
  • 電圧情報が必要ないということはわかるが、本当に安直に言ってしまってよいのか。もう少し説明しないと一般の人には分からない。
  • 電圧が高くなって局所的に太陽光発電が止まった場合については、直接測定器を付けて対応している。何が合理的かという話であり、メーターに電圧測定等の機能まで付ける必要はない。
  • システムは頭の部分から決めていくべきであり、HEMS等がどのような目的でどのようなデータを必要とするのか、ということを先に決めるべきではないか。端末、メーター側から決めるのは本末転倒のような気がする。
  • 個人的には、スマートメーターを社会の基本インフラと捉えているが、その意味においては、需要家と電力会社が同じデータを受け取るべきという考え方は自然である。
  • データを加工したものをもらうということだが、最近は家電機器でいろいろな情報が表示・提供されていることを考慮すると、電力だけの情報が必要あるのか。自分で考えて省エネ・省CO2に貢献するのならば良いが、結局情報は必要な人にしか意味がない。

4.需要家によるメーター情報のコントロールについて

  • メーター情報は需要家のものであり、需要家がメーターから直接取得すべき。第三者や電力に対しては、需要家自身が振り分ける方が情報を取り扱う意味でも適切ではないか。
  • メーター情報は需要家のもの。ただし、供給側の事業を妨げるものではないと考えている。
  • メーター情報は需要家のものと思っていたが、暗黙の了解のようなもので、電力会社との契約においては明確になっていないように思う。今回の議論で明確になればよい。
  • これまで検討会では「情報のコントロール」ではなく、「メーター情報は誰のものか」という議論が行われていたのではないか。
    (→ 情報については所有権の概念がなじまないために、「コントロール」という言葉を使用している旨、事務局より回答)

5.スマートメーターの機能について

  • スマートメーターとHEMSのように、寿命の異なるもの、発展スピードの異なるものについては混同せず、切り分けて考えるべき。
  • スマートメーターは軽いメーターが前提であり、売り手である電力会社が正確な情報を提供すべきである。
  • メーターは狭義のもので問題ないと考えている。
  • HAN/HEMSの設置を前提とするのか。軽いメーターのメリットの一つとして、家庭内の機器制御を行うかを需要家が選択できることがあり、HEMSを用いないケースも十分に考えられるのではないか。
  • スマートメーターの通信技術について、最良なものがどれか判断できる状況ではないが、議論しやすい状況を作る必要がある。そのためにも、PCS等のスマートメーター情報の提供される可能性のある機器については標準化、もしくはAPIを公開すべきである。
  • 現在、メモリーの価格は非常に安価であるため、料金テーブルのデータをメーターに持たせるなど色々出来るのではないか。

6.プライバシー・セキュリティーについて

  • 個人情報の考え方について、運用のためのガイドラインを早く明確にして、国民や企業へ理解を進めていく必要があるのではないか。そうすれば各役割が明確になるとともに具体的な課題なども分かってくるはず。
  • 電力データは秘匿性が高くなるため、需要家本人にお渡しすることが基本となる。ユースケース毎に検討するにしても、まずは一度需要家に渡すべき。渡し方には工夫があり得る。
  • 情報を提供する第三者が信頼できるか否かについては、需要家が判断すべきと考えている。
  • 現在、第三者への情報提供は、本人の同意のもとガイドラインに従って実施している。月間使用量だけでは中身まではわからないが、30分値とするとその人の行動パターンが見えるため犯罪に使用されるリスクがある。
  • 第三者の信頼性は誰がどのように保証するのか。世の中は全てが善意で動くとは限らない。資料中の図は善意で回っている。
    (→ 第三者への情報提供については需要家の同意に基づいて行われ、勝手に提供されることはない旨、事務局より回答)
  • セキュリティーについて、IDやPWだけに頼るのではなく、端末認証や回線認証が有意義。追加で暗号化をすれば問題ないと思われる。
  • 軽いメーターを扱うということだが、重いメーターの情報管理(HEMS情報の管理)は後で議論をするのか。HEMS情報の方がプライバシーとか重要な情報が多いと感じている。ここの議論が今後どうなるのか教えて欲しい。
    (→ HEMSデータの取り扱いについてはこの場では議論しない旨、事務局より回答)

7.その他

  • スマートメーターを社会の基本インフラと考えるか、電力会社が事業で用いるはかりと考えるかで議論は変わってくる。
  • 議論に進めるためにはユースケースを詳しいレベルで考える必要。大きく二つ挙げられるが、(1)需要家側との協調制御等のエネルギーマネジメント (2)消費者視点から生じる新しいビジネス 等の将来考えられるユースケースについて検討する必要がある。
  • コストの大小がわかりにくいので、定量的コスト評価も必要ではないか。
  • 費用対効果について十分な効果が得られるとはとても思えない。一般電気事業者が信頼性の高いシステムをいかに低コストで構築するかがもっとも重要な課題の一つであり、取り扱う情報は必要なレベルのもので十分だと考える。
  • スマートメーターをユーティリティーが供給するという前提を考え直す必要がある。資料中で課題として挙げられている懸念事項は市場競争に任せればよく、結果、消費者は最も良いものを手にすることができる。心配しすぎるのは良くない。

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電話:03-3501-1748
FAX:03-3580-8485

 
 
最終更新日:2010年10月27日
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