経済産業省
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スマートメーター制度検討会(第7回)‐議事要旨

日時:平成22年11月19日金曜日 13時~15時
場所:経済産業省別館9階944会議室

出席者

林委員長、石王委員(安川代理)、伊藤委員、梅嶋委員、大野委員、城所委員、小林委員、齋藤委員、重松委員、篠原委員(横山代理)、新野委員(鈴木代理)、辰巳委員、土井委員(松村代理)、中山委員(川井代理)、服部委員、藤原委員、前田委員、松村委員、村上委員、米原委員

議題

スマートメーターの普及について

議事概要

山下電力市場整備課長より資料3、松田情報経済課課長補佐より資料4について説明、その後自由討議。各委員からの主な発言は以下の通り。

1.スマートメーターの機能・定義について

  • エネルギー基本計画は、スマートメーターを曖昧に定義しかしていないのに2020年代の早い時期の導入としている点がおかしい。
  • エネルギー基本計画におけるスマートメーターの定義を明確にすべき。
  • エネルギー基本計画は2030年の長期的視点の計画であり、スマートメーターの詳細まで見通すことは困難。定義が定まらないからといって、計画や目的自体がおかしいという点は賛同しかねる。
  • 狭義のメーターとするには、より説得的な理由が必要。メーターとHEMSでは技術開発のサイクルが異なることは、その理由のひとつになりうる。
  • 消費者が購入するHEMSを広義のスマートメーターと捉えられないか。検定を通ったHEMSを設置し、電力会社がそこから情報を取得することはできないか。
  • 少なくとも狭義のメーターが普及しなければ、広義のメーターが普及することはありえない。そうした観点から、少なくとも狭義のスマートメーターを2020年半ばに、ほぼ全戸に導入するという考えは基本計画として充分である。
  • 計量法を通ったHEMSを普及すべきという主張はまさに、メーターの定義というよりは、需要家自身がメーターを選択・設置できるようにすべきという論点に関するものである。
  • 新計量システムは狭義のスマートメーターに該当する。WEBによる情報提供も好評であり、まずはしっかりとシステムを本格稼働していきたい。
  • LPのメーターは狭義のメーターに該当すると認識しており、このまま進めさせてもらいたい。

2.費用負担について

  • スマートメーターの導入については、システム全体の効率化の観点から検討するもの。業務効率化の中でコストを吸収していきたい。
  • 効率化が十分ではないままスマートメーターを導入して、その費用を需要家に転嫁することは考えていない。
  • 業務効率化によってコストを吸収するため、需要家への転嫁はしない、という電力会社の発言は心強い。
  • メーターの導入が完了するまでのコストも考えるべきであり、移行時のインセンティブが必要である。
  • ガスは一部スマートメーターを導入しており、現状は一部をレートベースや事業者の業務効率化により回収している。
  • LPは基本的に自由料金のため料金転嫁は難しい。HANの構築や集中監視の手法も色々なケースがあり、費用負担の在り方を一律に決めるのは無理がある。

3.計量法における耐侯性等の規定、及びコストの低減について

  • HAN側通信機を外付けする場合の耐候性低下の懸念については、資料にもある通り既に端子を備えたメーターもあることから、それほど神経質になるものではない。
  • スマートメーター導入の検討に当たっては、耐候性以外にも外乱など重要な項目がある。
  • 資料中の計量法の耐候性に関する記載については、HAN側の通信を外付け方式にすることも選択肢として十分検討可能であることを説明するだけのものと理解している。
  • メーターの通信部は多様な設定ができるよう計量法の対象外とすべき。
  • 内蔵型の課題となる柔軟性については、外から通信ボード自体を差し替える仕組みを取っている海外の事例もあり、メーターの封印など計量法の検討による対応もありえる。
  • 計量法の適用範囲は計量部のみであり、通信部や開閉器は対象外であると認識している。
  • 米国では、機械式から電子式への移行に伴い計量の精度が向上したが、検定も電子式に合わせたものへと移行した。我が国においても同様に、従来の機械式の計量法を見直す必要がある。
  • コストの低減については、ハード面以外に規制緩和なども有効。例えば、紙での投函が必要な検針票をウェブベースでも可能にする、電子メーターの寿命は長いため検定期間を延ばす、などが考えられる。
  • コスト低減のために計量法の耐用年数を延ばすことなどが考えられる。
  • 米国では機械式メーターは作っていない。その理由としてデジタル方のほうが機械式より安価に提供できるためであり、アメリカでは、今では機械式はアンティークショップでないと手に入らない。

4.HAN側通信機の設置方法及び費用負担について

  • HAN側の通信機能については外付け方式で対応するとともに、HAN側においてもメーターからの通信に対応できる体制を整えてもらいたい。
  • 現在、電力会社向けの無線をHAN側にも振り分けることを検討中。同一の通信機を使うため、メーターのコストダウンが可能となり、需要家側の追加負担も避けられる。外付け方式に絞ることでこうした可能性を狭める形にならないようにすべき。
  • HAN側の通信はユースケース・利用シーンを前提に考えるべき。例えば、引越し先でも同じHEMSが使えるよう通信部分を標準化するなど、非効率を削除するよう検討すべき。
  • HAN側通信機の設置方法については、想定する導入数、需要家のニーズ、及び仕組み等が収斂していない段階において決めつけるべきではない。
  • HAN側の通信については、無線・有線の通信方式と、有線においてはジャックの形状を決めれば、なんら問題ない。
  • HAN側の通信を無線・有線のどちらにするかはメーターの設置場所によって大きく異なる。この点はHEMS側と協力してできるものであり、特に無線の場合には周波数帯も含めて議論をすべき。
  • 通信対象別に通信方式を選択するのではコストがかかる。同一の通信機で電力会社とHAN側の両方へ情報を出すべき。その上でHAN側用のチップの負担について議論をすべき。
  • HAN側通信機をどの程度普及させるのかが課題であり、相当数普及させるのであれば費用は料金回収で行うしかない。
  • HAN側通信機の費用負担を考える際に、料金で回収しないことを前提に外付けにすることが強調されているが、メーターのコストという意味では通信も内蔵した方が安価になる。

5.スマートメーターの導入に期待される効果について

  • スマートメーターに期待される効果のうち、スマートメーターでなくても出来るサービスがある。
  • エネルギー基本計画にはあいまいな部分が多く、これを前提としていることが議論を難しくしている。スマートメーター導入の目的をもう少しはっきりさせるべき。なぜ全戸に導入が必要なのか、それがクリアになれば納得できる。
  • 基本的にスマートメーターの導入については否定しない。やはりこうした新しいことは考えていく必要がある。
  • スマートメーターを否定しているわけではなく、今後どうするべきか一つ一つ確認して、着実に進めていくべきである。
  • スマートメーターのメリットとして、ネットワーク価値が考えられるが、これは一定程度普及しないと配分できないものである。
  • スマートメーター導入に期待される効果については、業務効率化のみではなく、可能となるサービス等、付随する効果を含めて広くメリットを判断すべき。
  • 電力会社のスマートメーター導入効果が欧米に比べて限定的だとは認識していない。
  • 電力会社のスマートメーター導入効果については日本特有のメリットも多い。電力会社はコストがかかるからやらない、というようなことは言うべきでない。
  • 消費者として一番気になるのがコストであるが、消費者のメリットについて具体的なイメージが難しい。メリットが明確になり、それを踏まえて消費者が選択できることが重要。欧米で消費者がHEMSを活用している事例などがあれば知りたい。

6.スマートメーターの導入促進策について

  • 導入促進策については、強制措置を考えた表現になっているが、予測が難しいものに先行投資することはなかなか勇気がいる。不透明な点が多い中で強制措置を検討するのは時期尚早である。
  • もしもスマートメーターが普及しなかった場合の対応について、議論を整理する観点から取り扱う必要がある。

7.その他

  • そろそろ、狭義のメーターからHEMSに情報伝達がされる、というメッセージを出してもらいたい。
  • 通信コストは今後も低減していくものであり、コストを前提に情報の粒度を規定すべきではない。
  • メーターの所有権については、検定有効期間の管理や、メーターの取替え及びその際の安全性の担保といった観点からも、引き続き電力会社にあるとすべきだ。
  • ユニット式メーターは拡張性の高い構造となっているため、将来的により詳細なデータ等が必要になった際も、その時点時点で適した対応が可能である。
  • ガスメーター特有の話として、開閉時の安全確認をどのように行うかという課題もある。
  • LP1500万世帯のうち、マイコンメーターは全戸に普及しており、双方向通信が可能な集中監視システムも600万個導入されている。
  • PG&Eのスマートメーター・バッククラッシュについては、要因を見るかぎり日本では起こりえない。
  • PG&Eでは、設置されていた機械式メーターの4-5%が基準からずれていたということだが、日本では考えられないことであり、全く事情が異なる。

8.事務局より

  • エネルギー基本計画においては、「次世代エネルギー・社会システムの構築」という観点から、スマートメーターの導入によって、省エネルギー、低炭素エネルギーの活用に向けた国民の意識・ライフスタイルの改革を促し、国民的運動につなげることや、エネルギー需要情報を活用した様々なサービスを創出し、内需の喚起及び外需の獲得を図ることを目指すとしている。そのための議論をこの検討会でしっかりしていただきたいと考えている。
  • 資料の整理については、通信部分を外付けにすべきと言っているわけではなく、どれか一つに決めると考えているわけでもない。
  • 通信部分の標準化については、前回触れたとおり国際標準化WG等の枠組みで別途検討する。

9.座長より

  • 以下の四点についてはある程度共通認識が出来ている。
    • (1)まずは狭義のメーターでスタートするが、広義のメーターの普及を妨げるものではないこと。
    • (2)メーターデータの提供については、使用量、逆潮流値、時刻データとするのが良いのではないか。HEMSの普及にあわせて、拡張性等についても適宜再検討すること。
    • (3)コスト低減は必須であり、実現に向けて様々な検討が必要ではないか。通信機能も含めた一体的標準化の検討も必要であること。
    • (4)電力会社の実証メーターとの関係性の整理が必要であること。また、外付けされるHAN側通信機の費用回収は電気料金による回収の対象外とするのが良い。

10.連絡事項等

  • 次回開催は12月16日を予定している。

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力市場整備室
電話:03-3501-1748
FAX:03-3580-8485

 
 
最終更新日:2010年12月28日
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