経済産業省
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スマートメーター制度検討会(第9回)‐議事要旨

日時:平成23年2月3日(木曜日)15時00分~16時40分
場所:経済産業省別館9階各省庁共用944号会議室

出席者

林委員長、石王委員、伊藤委員、梅嶋委員、大野委員、城所委員、小林委員、齋藤委員、重松委員(林代理)、篠原委員(宮崎代理)、新野委員、辰巳委員、土井委員、中山委員、服部委員、藤原委員、前田委員、松村委員、村上委員、米原委員

議題

  • 今後の対応について
  • 報告書骨子(案)について
  • その他

議事概要

山下電力市場整備課長より資料説明、その後自由討議。各委員からの主な発言は以下の通り。

1.今後の取組について

  • 今回の議論は一つの方向性を定めたものだと認識している。こういった社会的要請に応えられるよう、スマートメーターの実証試験等の計画を進めていきたい。
  • 消費電力の計量は電気取引の一番の根幹であり、非常に慎重に対処する必要がある。
  • 費用対効果をよく考えて、需要家にとって過度な負担とならぬよう現実を踏まえて取り組んでいきたい。決して否定的ではないが、取組の過程ではネットワークの整備状況等を踏まえて各社で経営判断をさせてもらいたい。
  • メーターに関連する業務は多種あり、スマートメーターの導入によりこれらが大きく変わるため、様々な業務シーンでの検証やルール化が必要となる。また、関連するメーカーや日電検等とも調整が必要である。
  • スマートメーターの導入に伴い、全く新しい仕組みを導入することになる。技術だけでなく運用や保守の観点からも、各社ごとに知見を蓄積し、実用面を中心に課題を解決していく必要がある。
  • 従来のメーターからスマートメーターへの移行期では、2つのメーターが混在するため業務はさらに複雑化する。不具合が起きぬよう綿密に詰めていく必要がある。
  • スマートメーターの導入に伴う既存のシステムや業務の変更点は各社で異なることから、各社の自主的な判断に任せてもらわないと地域の需要家に大きな影響が出る。
  • スマートメーター導入に向けた課題の解決は、実際に現場で検証を行い、その都度対応するという性格であり、解決に向けた見通しについては、ある程度大まかな精度でないと示すことが難しい。
  • 電力会社等の自主性などが強調されているが、スマートメーターは社会的コストを下げて新しい価値を生み出す重要な社会基盤であり、電力会社等は合理的な範囲でそれを整備していく義務を負う独占事業者であることを認識すべきである。
  • 最終的には需要家の理解というのが最大限に重要であり、スマートメーターを積極的に導入する際には、需要家のメリットを考える必要がある。スマートメーターの普及にはHANやHEMS側との連携が重要だが、それについて十分な議論がされているとはいえない。
  • スマートメーターの導入に向けた各社のアプローチについて、地域にフォーカスがされているが、消費量の多い需要家を優先する等の選択肢も考えられる。

2.電力等使用情報の自己コントロールについて

  • 「情報は需要家のもの」という記載は、データの所有権に関するものではないということでよいか。これまでの議論では、所有権ではなく情報のコントロールに関する整理だったと理解している。
  • 「情報は需要家自身のもの」という表現について、情報の所有とは別の議論であり、需要家が自由に情報に対してアクセスできるという権利を認める、という理解でよいか確認したい。
  • 基本的な考え方として、「需要家自らの電力量等使用情報は需要家自身のものであり、需要家に提供されるべきものである」ということが明記されたことは高く評価したい。
  • 「情報の所有」という考え方は厳然としてあると認識している。
  • 「電力等使用情報の取り扱いについては、需要家が自らコントロールすべき」とあるが、「コントロールできる」という表現が適切である。その上で、技術的、制度的にどのような支援があり得るのかを検討していく必要がある。

3.電力等使用情報の提供について

  • 需要家への情報提供に向けて、A,B,Cの3つのルートそれぞれについて、ロードマップやスケジュールをより具体的に示していく必要がある。
  • 需要家に対してAルートの情報提供が難しいのであれば、可及的速やかにBルートを進めるべきである。当面、系統安定化対策としてのメーターの活用はないことからも、インターフェースの部分はさほど難しい話ではない。
  • 情報提供はリアルタイムが理想という表現に少し違和感がある。どう使うかを考えた上で、一番リーズナブルな選択肢が採られるべきである。
  • 電力会社等から第三者への情報提供に関して、本人が希望しているにも関わらず、電力会社等の任意となることがよく理解できない。
    → 電力会社等から第三者への情報提供が任意であることについて、本人の同意があった場合でも電力会社等に情報提供が義務付けられているわけではない。

4.メーター-HAN間のインターフェースについて

  • 現在は遠隔検針の対応で手一杯だが、メーター-HAN間のインターフェースの標準化も鋭意詰めていきたい。そのためにも、家電メーカー等を含めHAN側と協同の研究体制の下で検討を行っていく必要がある。
  • HAN側のインターフェースの標準化に関して、現在行われている日本版スマートハウスの海外展開等の検討と連動した形で、至急共同プロジェクトの立ち上げ等が必要である。
  • インターフェースについて、海外も含めてある程度議論がされてきており、できるだけ早くまとめの作業をすべきである。また、これと平行して、情報活用の検討についても、できるものは積極的に行っていくべきである。
  • スマートメーター-HAN間のインターフェースについては、ユースケースの整理が前提となる。主要プレーヤーである自動車業界や住宅業界等の参加も得て、機能要件を整理し、仕様を固めていく必要がある。
  • HAN側のインターフェースの検討に当たっては、物理層やプロファイルの議論と同時に、過剰な情報提供によるコストアップが生じぬよう、ユースケースも同時に考える必要がある。
  • インターフェースを標準化することは何の異論もなく、検討の場を早期に設置することも賛成。ただし、すでにガス事業者がIEEEと進めているインターフェースの具体的な仕組みとあまり齟齬がないものにすべきである。

5.通信ネットワークの構築について

  • 電力会社等の通信ネットワークの構築のうち、ラストワンマイルについては、いろいろな通信方式を取り得るという前提で標準化を検討していくべきである。
  • Aルートのラストワンマイルの議論について、社会的コストの最小化が最大の論点になる。そうした観点で取り組みを引き続き行い、フォローアップをして欲しい。

6.スマートメーターに期待される効果について

  • スマートメーターの導入により期待されるメリットとして、新サービスの創出や経済活性化と同時に、見える化やエネルギーの効率的な利用を通じて、社会的コスト全体の低減も期待できる。
  • 需要家側における需要制御の可能性と効率的なエネルギー利用に資する料金のあり方の検討が可能という点は、社会的なメリットに分類した方がわかりやすい。
  • 省CO2効果は需要家のメリットではなく、社会的メリットに分類すべきではないか。
  • 費用対効果の効果について、電力会社にとっての効果なのか、社会的な効果も踏まえるべきか判断する必要がある。電力会社の利益にならないが、一方で国として効果が見込める場合の齟齬をどのように解決していくかが課題である。
  • 需要家に迷惑をかけないことは重要だが、それに対応するコストにも目を配りながら、全体としてコストが安い方法が何であるかを踏まえて考えなければいけない。
  • これまでの直線的な変化に対して、スマートメーターは技術のジャンプであり、これにより仕組みが変わることで社会的なコストがどうなるのか、真剣に考えていく必要がある。

7.コストの低減について

  • スマートメーターの実証から本格運用への移行に当たって、最大のポイントはコストである。引き続き共通化、標準化によるコストダウンを進めていくが、やはりメーカーの努力によるところが大きい。
  • コストダウンに向けて共通化の取組について当然努力していく。その中では過去の実証の内容についても最大限情報提供して、他社に利用してもらうようにしている。
  • スマートメーターの生産ロットが理由でコスト高になるのであれば、もっとメーターの統一をしっかり考えるべきであり、自主性を前面に出すべきではない。
  • 生産ロットは価格を交渉する上で重要な要素であるが、この他に耐用年数や故障率、調達先などの前提条件も考える必要がある。
  • 法律、運用、仕組み、伝統等、コストの要因は多く国によっても異なる。その差異を絶対値で比較することは適切でない。
  • メーターのコストについて、日本に合った形の、需要家が満足できるメーターまたはシステムという前提でコストを比較する必要がある。単純に安い高いという議論ではない。
  • 前回資料にあったEDFのメーターコストについて、現在60ユーロで購入しているとのこと。25ユーロとは費用対効果が出る採算ラインのことで、理想的な数字だと認識している。

8.メーターの検定満了期間の延伸について

  • メーターの検定満了期間延伸の検討についてはよく意見交換させて欲しい。
  • 検定有効期間の延伸については、広く技術的動向を見ながら多角的に検討すべきである。
  • 検定満了期間の延伸はライフサイクルコストの低減に向けて今後非常に期待できる。いろいろな場面で検討を行い、実現していくべきである。
    → 検定期間延伸の件は、まさにこれから議論させていただくことになる。この場ではなく、もう少し専門的な場でこの検討はさせていただきたい。

9.政策的支援及び措置について

  • 政策的措置とはどのような意図なのか。自主性に任せる一方、各社が一生懸命やっている中で、少しでも進まない場合はすぐにムチで叩くということか。
  • 政府の政策的支援及び措置について、何か具体的なイメージはあるのか。
  • 政策的措置の内容について現状で議論することはあまり意味がない。スマートメーター普及の多少の遅れは措置の条件にも当たらない。しかし、万が一、合理的でない理由によりエネルギー基本計画の目標達成が困難な場合は、まずメーターの自由化から議論をすべきである。
    → 措置については、その必要はないと信じているが、導入に向けて本当に困難な問題が生じた場合は、何かルールが必要になるケースもあり得る。特別に何か念頭にあるわけはなく、これからの状況を見て考えていけばよいものと認識している。

10.報道にあったスマートメーターの導入について

  • 今朝の全国紙の記事にあった、スマートメーター100万台の導入は決まっていない。鋭意いろいろな試験を行い、得られた知見を基に現実的に判断していくこととなる。
  • 今朝の全国紙の報道は事実と過誤に基づいたものである。技術論進化や取り巻く環境の変化等、さまざまな変化が起きている情報の取り扱いは大変難しいが、国民の認識に過誤が生じぬよう、事務局は正確な情報を発信し、必要に応じて速やかな情報の修正を行っていくことが必要である。
  • 今朝の全国紙で専用周波数の割り当ての話があった。新たな周波数、無線方式が利用できることはメリットがあるが、一方で現在利用している通信手段が制限され、選択肢が狭まることのないようにして欲しい。
    → 正確な情報発信について、本検討会の議論は原則公開となっており、おそらくはこれが一番オープンな形だと考えている。

11.その他

  • フォローアップの頻度について、当面は少なくとも1年に1回程度でいいのではないか。問題が山積した場合は、その時点で高い頻度で行うべきである。
  • 需要家に提供される情報について、電力等使用量だけでなく、再生可能エネルギーの買い取り量や社会全体のCO2削減量なども見える化できるとよい。
  • 需要家に提供された電力等使用情報について、サービスの創出だけでなく、地域の中での共有・活用のあり方に関する検討も加える必要がある。
  • 電力会社だけでなく政府もスマートメーターの理解促進のための取組を強調すべきであり、少なくともそうした意識は持っておく必要がある。
  • 検討の背景として、スマートメーターによる省エネ・低炭素社会の実現が最初にはっきりと示されている点はすごくよいが、一方で、本文中の省エネや省CO2の記載が若干薄く感じる。
  • 報告書の議論の範囲を明確にして欲しい。一部、報告書の内容について、LPガスからすると当てはまりづらい箇所もある。

12.連絡事項等

  • 次回は議論の最終回であり、2月17日を予定している。

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力市場整備室
電話:03-3501-1748
FAX:03-3580-8485

 
 
最終更新日:2012年3月9日
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