経済産業省
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スマートメーター制度検討会(第12回)‐議事要旨

日時:平成25年9月11日(水曜日)16時~18時
場所:経済産業省本館地下2階講堂

出席者

委員
林座長、伊藤委員、梅嶋委員、遠藤委員、大野委員、小林委員(菱沼代理)、辰巳委員、田中委員、土井委員、服部委員、細谷委員(鈴木代理)、松村委員、村上委員、米原委員、渡邉委員
オブザーバー
藤井氏、小林氏、千葉氏、新野氏、吉崎氏、
東京・北海道・東北・北陸・中国・四国・九州・沖縄の各電力会社

議題

  1. 政府・電力会社におけるこれまでの取り組みのフォローアップ
  2. 今後検討すべき課題について

議事概要

電力市場整備課、情報経済課、東京電力株式会社より資料説明を行い、その後自由討議。各委員からの主な発言は以下の通り(順不同、内容ごとにまとめたもの)。

各電力会社が現時点で表明しているスマートメーターの導入計画について

  • 各社の導入スケジュールには非常にばらつきがある。沖縄電力は、2020年においても本格導入に取りかかっていないが、沖縄電力はスマートメーターの導入効果をどう捉えているのか。
  • 震災前の段階から、独占企業である電力会社の責務として、2020年代早期にスマートメーターの全戸導入が目標とされていると認識しており、政府のサポートという発想には違和感がある。当然にやるべきスケジュールよりも遅れているのだから、加速化のための政府のサポートを議論する前に、今回提示された計画がまっとうなのかどうかを議論する必要がある。
  • 東北・四国・北海道が料金審査の過程で表明した導入スケジュールより遅い計画の会社がいることには納得できない。3社の計画についても、震災前の状況でのぎりぎりの合格ラインであり、国民から強い前倒し要望が出てきていることに対しては事実上のゼロ回答。3電力が表明している平成36年度末までの導入に他社が合わせれば納得するというものではない。
  • 当面の負担を小さくするために導入を後倒しし、将来の託送料金が大きくなるような事態があってはならないので、将来の託送料金の議論において、電力会社の合理的ではない計画に基づくスマートメーター導入費用は認めるべきではない。
  • 四国電力等もやっているのに、沖縄電力が、システムの費用負担が重くて全くできないというのは到底受け入れられない。停電用補償電池については、東北・四国・北海道のときに議論したが、1台あたりせいぜい数百円。一気に費用対効果が下がるものではない。メーター単価等のそもそもの費用の積算が高すぎるのではないか。到底納得できない。追加説明が必要。
  • 沖縄電力は、費用対効果の算定に当たって、消費者の省エネによる需要抑制効果は不都合と考えているのか。

各電力会社の回答

→ 示したのは現時点での計画であり、固定的なものではない。通信方式を現在検討中であり、通信方式が見えてきたら、できるだけ早期に導入したい。(九州電力)

→ 平成26年度下期から取付を開始するものの、少し実証的な意味もあり、先行導入を前提とした計画としている。導入完了時期は10年後としているが、前倒しの余地はあると考えている。検針員の雇用調整、施工会社の施行能力、メーターメーカーの生産調整等を考慮し検討する。(中部電力)

→ 平成27・28年の2年間を検証期間とし、平成29年から本格導入としているが、料金算定に直接関わるものなので、導入にあたっては手戻りがないように検証したいというもの。これは現段階の計画であり、本日の議論を踏まえ、前倒しを前向きに検討したい。(中国電力)

→ スマートメーターの有用性や効果は認識している。他方、費用対効果の検討を現在進めているが、節電や省エネ効果を織り込んでも、費用がかなり上回っており、現段階で導入開始時期を決定することが困難。需要規模が小さいため、スケールメリットが生じにくい一方で、システム構成は他電力会社と同じものが必要になる。離島用には輸送コストもかかるし、台風等で停電が多いことから、停電用補償電池の搭載も必要。費用対効果が改善すれば、現在表明しているスケジュールよりも前倒しで入れたい。(沖縄電力)

通信接続率について

  • 通信接続率が明らかになっていない電力会社には、その理由の説明をお願いしたい。
  • 一部の電力会社が目標としている通信接続率100%は、100.0%との意味なのか、99.95%以上という意味なのか。イタリアのエネル社の通信接続率は、96.4%と言われており、通信接続率95~99%との目標ならわかるのだが。

各電力会社の回答

→ 通信接続率については、現在検討中。導入当初は、どれくらいで立ち上がるか不明瞭であるし、完了時の接続率は、田舎や山間部もあることから、どの程度まで上がるか決めかねている。(四国電力)

→ 現段階では詰め切れていないが、全域での自動検針の実施を目指していく。被災地は、住宅地の造成や通信インフラの整備等で状況が動いており、予測が難しい。通信事業者の提案も踏まえ検討していく。(東北電力)

→ 通信方式の適材適所を見極めながら、100%に近づけていく。(北海道電力)

スマートメーターの早期導入、需要家の希望への対応について

  • スマートメーターの早期導入は重要課題ではあるが、スマートメーターの導入を早くやるためにRFPをやっている時間がないだとか、不透明なやり方で高いものが入っていくとしたら目も当てられない。早く入れることがおかしなことをやる口実に使われないようにする必要がある。消費者に迷惑をかけないという前提で、できるだけ早く導入されるようにすべき。
  • スマートメーターの導入は業界を挙げて取り組むべき課題と認識すべき。関西電力の事例など、試験導入の知見やデータを積極的に出し、他社の早期導入につなげるべき。取りかかる時期をなるべく早期とすべきだが、10年でやることに問題はないと思う。
  • 一度に全数取り替えることはできず、取り替えに順序をつけることは理解するが、10年たたないと取り替えられないのかという点には議論の余地がある。7~9年経過した残存価値の少ないメーターから交換し、遠隔検針の実施や検針票のWeb化を行うことなどで、コストダウンを先取りできるのではないか。仕様の共通化や、競争入札の積極活用により、当初の想定よりコストが下がった場合、その原資を使って取り替えることも考えられる。10年にこだわる必要はない。
  • 費用対効果が高まるのであれば、導入の早期化を検討すべき。全面自由化を見据え、スマートメーターが設置されている人といない人でサービスに違いがあると不公平感が生じる。
  • 需要家が望む場合に検定有効期間満了前であっても交換するという対応は、業界統一の見解なのか。
  • スマートメーターの設置を希望する需要家には必ず設置するとのことだが、設置を望まない需要家にはどのように対応するのか、考えておく必要がある。
  • スマートメーターの設置を希望する人が急増した場合、どうなるのか。
  • 資料に、「スマートメーターの設置を希望する需要家について、どの程度の規模ならどの程度の期間で設置可能か」との記載があるが、この検討会は、電力会社のキャパシティを議論する場ではないのではないか。「遅くとも○○年までにはスマートメーターを設置する」といったことをオーソライズすべきではないか。
  • スマートメーターの導入加速化を妨げないためには、消費者への啓蒙活動が重要。
  • 前々回の報告書とりまとめまでの第1期の議論の中では、スマートメーターは必ずしも電力会社が需要家に配るものではないとされていた記憶している。スマートメーター導入の主力は電力会社となるが、加速化という意味では需要家が自分で設置していくという道も開かれていることを確認したい。
  • 電力会社だけでは導入が進まないのであれば、消費者がメーターを選べる制度を真剣に検討する価値がある。ただし、やろうとすれば、新たにルールを整備する必要がある。

スマートメーター及び関連するシステム等の調達について

  • 一部の電力会社については、通信方式の決定や関連するシステムの調達におけるRFPの実施が不明確だが、RFPを実施しないで調達が行われた場合、各電力の独自仕様になったり、過剰投資になったりする心配がある。そうした場合、託送料が値上がりすることが懸念される。通信会社の既存のインフラの活用も含め、全ての電力会社はRFPを実施すべき。

高圧のスマートメーターについて

  • 高圧小口に設置が進んでいるスマートメーターは、30分値の計量や通信を行う機能は有しているものの、自動検針率が2%との事務局資料にあるとおり、実際にはほとんど通信が未接続。このため、電力会社から新電力に切り替える際には通信の接続工事が発生しており、さらに電力会社からの供給に戻る場合には通信を外す工事を行うなどの手間が生じている。高圧以上のメーターについても、通信接続率を高めていただきたい。
  • 高圧のスマートメーターから今後提供されるであろうデジタルデータには、低圧と同様、時刻情報も必要。
  • 高圧のスマートメーターに関する課題には優先的に取り組むべき。低圧(家庭用)よりも重要であり、メーターの数も低圧より一桁も二桁も少ないのに、このようなこともできていなかったのか。

小売全面自由化を見据えた対応等について

  • 東京電力の資料では、MDMSの下に(電力会社)と記載がある。将来的には発送電分離が想定されており、ディマンドレスポンス、ネガワット取引の拡大や新しい電力会社の参入を考えると、データ管理を行うMDMSは、広域機関が管理すべきではないか。
  • イコールフッティングの観点では、全面自由化前からスマートメーターの情報を取り扱っている電力会社と新電力では、情報の非対称性があり、相対的に電力会社が有利。電力会社は、スマートメーターから得られる情報を用いて、新しいメニューやビジネスモデルを先行開発できる。個人情報保護に配慮しつつ、新電力が新たなサービスを行うのに必要なデータ提供の仕組みをお願いしたい。

    → 関西電力は、すでに200万台を超えるスマートメーターを導入している。スマートメーターから得られるデータについては、需要家の了解がいただければ当然提供する。どういう仕組みでやるかについては、量にもよる。(関西電力)

  • スマートメーターの導入が、一般消費者にとって意味のあるものにする必要がある。スマートメーターテキサスのように、郵便番号を入れると地域の小売事業者の一覧や料金メニューが見られて消費者が選べるようになっているなど、ワンストップの仕組みを考えることも重要。
  • 通信は20年前に自由化し、料金メニューとサービスが発展した。自由化は単なる料金競争ではなく、利便性の向上という観点もある。Bルートから得られる情報の取扱やサービスについて、是非議論していただきたい。
  • 前回までの検討会のように、海外の状況も参考になるので説明して欲しい。海外の場合、スマートメーターの導入は、ほとんど配電会社。例外的に、イギリスは小売会社が設置することになっており、ドイツは誰もが設置できる。
  • 欧州では、スマートメーター導入の費用便益分析を行い、多くの国で費用を便益が上回っているが、ドイツは、一斉設置は費用対効果がないと分析した。欧州では、費用便益分析の在り方を共通化すべきとの意見もある。
  • スマートメーターのメリットは自由化後にも出てくるので、スマートメーターなしで全面自由化した場合と、スマートメーターありの場合の差分をメリットとしてカウントすべきではないか。スマートメーターが設置されることで、供給者変更や料金の精算もスムーズに行える。プロファイリングでロードカーブを推計してインバランス精算を行う場合にも、ある程度のスマートメーターが設置されれば、サンプルとしては十分でかなり精緻なプロファイリングができる。このような、ネットワーク部門でのメリットもあるので、費用対効果の検討は、常にアップデートする必要がある。
  • スマートメーターからはAルート・Bルートで同一の情報が提供されるということが確認されている。Bルートを通じて得られる情報を用いて課金を行うことができるのか、方法論と可否について検討して欲しい。
  • 積算電力量計がスマートメーターになり、HEMSとスマートメーターが通信を行うことが基本とされているが、これらが1つのプリント基板の中で行われスマートメーターがスマートハウスの一部に組み込まれるという想定をしておいた方がよい。
  • 将来的にはエネルギーのデータ管理だけでなく、様々な発展を遂げる可能性がある機器であり、長期的な視点で検討すべき。
  • スマートメーターが設置されれば見える化されるわけではなく、HEMSの力を借りる必要がある。しかし、HEMSとつながるためには、既存の家電製品も全て買い換えないといけないのか。それであれば、大分先の話になりそう。

連絡事項

次回検討会の日程については、後日事務局から連絡。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力市場整備室
電話:03-3501-1748
FAX:03-3580-8485

 
最終更新日:2013年9月18日
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