経済産業省
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スマートメーター制度検討会(第3回)-議事要旨

日時:平成22年7月22日(木曜日)15時00分~17時30分
場所:経済産業省本館地下2階講堂

出席者

林委員長、石王委員、大野委員、城所委員、小林委員、齋藤委員、重松委員、新野委員、辰巳委員、土井委員、中山委員、服部委員、藤原委員、前田委員(渡辺代理)、松村委員、篠原委員(宮崎代理)、村上委員、米原委員

議題

  • スマートメーターの機能(2)(メーターの活用による業務効率化等)について

議事概要

土井委員(関西電力株式会社)、小林委員(東光東芝メーターシステムズ株式会社)、新野委員(ゼネラルエレクトリックインターナショナルインク)、MRI、三田電力市場整備課長より資料説明、その後自由討議。各委員からの主な発言は以下の通り。

1.スマートメーターの通信方式について

  • 通信については、当初全数を有線で実施しようとしたが、建物等の都合から携帯(PHS)も採用。伝送は月末に一度のみであっても、通信状態を始めとしたトラブルをクリアしながらの導入という大変な経緯。
  • 一般家庭用について見える化まで対応しようとすると、計測やデータ送信の信頼性の確保が大きな課題となる。データは必ず届くこと、コストはできる限り低く抑えることを念頭に進める必要がある
  • バケツリレー方式では300~400世帯で1つの光ファイバーを張っているため、コストは1対1で光ファイバーをつなぐ場合の1/300程度となる(バケツリレー方式自体には通信コストはかからない。)。
  • 様々な無線方式、開閉機能についてテストを予定しているが、最大のネックは通信方式であり、どの方式が上手く伝送できるか十分な検証はできていない。マンションや地下等における技術検証を行った上で、慎重に見極めたい。債権債務の確定なので、技術でクリアすることが必要。
  • データを顧客にどのようにフィードバックするか(Web経由、メーター経由)が課題であるが、現在はデータ取得して技術検証することや通信等で手一杯である状況。通信方式の標準化もまた課題。
  • 電力会社は通信方式に苦労しているとのことだが、通信事業者の力を借りることを考えたらどうか(公衆回線を利用すること)。ラストワンマイルについて(電力会社の)新しい専用線を作ることにどのような意味があるのかわからない。
  • 光ファイバーについては、電力会社の光ファイバーではなく、ブロードバンドを活用することも考えられるのではないか。
  • データ通信方式は場所毎に最適な方式を選択するべきであり、各会社によって当然異なる。ただし、密度の低く自社設備が十分でない地域において、コストをかけてまで自社の回線で行うということは考えていない。通信事業者の回線を借りるということもあり得て、決め打ちはしていない。関電のように通信事業を行って広く通信網を張っている会社もあれば東電ように人口密度が高い地域のみ張っている場合もあり、もちろん通信事業者を使う場合もある。各会社が設備の事情に応じて最適なものを選択すべき。
  • ガス事業者は通信事業者のネットワークを活用して遠隔検針を実施している。

2.データ通信の際のセキュリティ、プライバシーについて

  • バケツリレー方式には不安を覚える。個々の情報は個別に有線でデータセンターに伝送されると思っていた。誰かの家のデータが別の家庭に漏れるのではないか。
  • 情報を利用者に戻すということは理解したが、集められた情報はどのように扱われるのか見えないため不安である。
  • セキュリティーについては、プライバシーに関わる重要な問題であり、専門家等にも評価してもらい厳重に対応している。
  • セキュリティーの問題はスマートメーター固有のものではない。インターネットでも専用線では無いがセキュリティーの工夫がなされており、バケツリレー方式もセキュリティー確保がなされているものと考えている。携帯も無線LANも同様。バケツリレーの特有の問題ではない。
  • プライバシーを重視するなら、現在のメーターが外にあることも問題ではないか。
  • オランダのセキュリティー問題は学ぶことがある。過剰に反応しすぎているという意見もあり、スマートメーター導入を阻害してはいけないと思っている。また、オランダではメーターの取り替えを拒否した場合に高額罰金が課せられるということが問題だという意見もある。
  • セキュリティやプライバシーは重要である一方、これはスマートメーターだけの問題では無いし、新たな制度がいるか疑問というのは分かる。ただ、消費者の不安がある以上、これに対ししっかりと説明することが必要。今まで利用されてこなかったデータを新たに活用することへの不安は理解するべきだ。

3.メーターデータの活用について

  • スマートメーター導入の狙いは諸外国で事情が異なる。データの活用方法やユーザーの行動については、実証事業にビルドインして見極めていきたい。
  • 電力会社はこれから高度成長時代に建設した設備の更新をしていく必要。お客様の電気使用パターンがわかると、変圧器等の使用パターンが推測できるなど、配電設備の形成に非常に大きなインパクトがある。設備投資にどの程度の効果があるかは現在試算しているところ。
  • PVは天候によって需要が変わるが、メーターにより天候とロードカーブの関係が分かることで、系統運用に活用ができないか、検討中。
  • メーターが10年間変えられないなら、将来のエネルギーサービスを見据えてスマートメーターの機能を議論することが必要ではないか。
  • PVやEVの大量導入を考慮しても、今後需要家の関心が高まるほどメーター値の見える化は効果があるといえる。お客様の関心が強まれば強まる程メーター単体の話ではなく、どのようなインターフェースで情報を出し、家庭内の機器にどう繋がるかの観点からの議論が深まる。
  • 取引用のメーターは売り手の電力が設置しており、データについても電力が管理しているものであることは間違いない。論点はそれを利用する際のセキュリティーの問題や利用可能性である。
  • メーターで測れるのは電力消費の総量のみであり、そのデータがどの程度何に必要かこの場で議論いただき、参考にしたい。
  • メーターで計測するのは「販売量」ではなく「使用量」ではないか。データについては、消費者がデータを所有し、電力に貸しているという考え方もある。
  • メリットデメリットは消費者が考えるべき。詳細な料金プランの設定こそが消費者のメリットになるのではないか。現在は電力会社が自主的にさまざまな料金プランが提供する状況になっておらず、ユーザーメリットが減殺されている。
  • デマンドサイドレスポンスについてネガティブな意見もあるが、高速道路の料金を引き下げると混雑するとわかっていても出かけるように、電力のピーク時間帯を高くした場合、ピークを避けて安価な他の時間帯で利用するということもありえるだろう。
  • メリットについて消費者が判断できるかは、きちんと情報提供があるかにかかっている。ただ、個々の消費者が選択肢を持つことがあるのか。強制的に全員がつけられるとすると、全消費者に対するメリットが必要ではないか。
  • 新しいメーターを付けたとしても新しい機能をオフにすることは考えられる。やりたくない人、メリットが無いと思う人はやる必要はない。

4.スマートメーターに係るコストについて

  • 電力会社にメリットがあるため、メーター導入に係る費用全額を電力会社が負担するのは当然。
  • 費用負担について、メーター料金を徴収しなくとも、電気料金に反映されるということは結局のところユーザー全体が負担していることに他ならない。
  • メーターが屋外にあるというのは、電力会社の選択の問題であることがはっきりした。日本は、検針コストの削減等のメリットを考慮した選択の結果、電力会社にも需要家にとっても都合の良い屋外に設置している。スマートメーターの時代に屋外に設置するかは、メリット・デメリットを検討した上で選択し、開発に移るべき。(日本は)屋外設置だから、高いスペックを求められコストが高くなるという議論をするなら問題。
  • 屋外にメーターを設置するとコストが高くなるといっているわけではない。メーターの設置場所はお客様との協議によって決めてきた。電子式メーターの導入によって設置場所が誤破算になるとは考えにくく、機械式メーターがあった場所に設置することになるだろう。
  • 9電力会社はそれぞれバラバラにメーターを作るのか。ロットが少なくてコスト低減ができないということがないようにして欲しい。経営の自主判断はお客様に迷惑をかけない範囲(コストが上がらない範囲)で行われるべき。
  • 携帯は国内で1億1千万台あるが、グローバルな世界では10億台。スマートメーターについても量産効果も含めて世界のスタンダードへ持っていける状態を早く作ることが重要。
  • 可能なところは共通化を行いスケールメリットを得るべき。しかし、単価が最小になる台数はそれ程大きくないという意見もある(台数が多い程良いという訳ではない)。
  • 各社は高くてもよいから独自方式でメーターを作ろうとは考えていない。出来る限り安くしたい。寒冷地における雪害等の状況もあり、外側は地域によって変わってくる可能性はあるが、内側の部材は標準化してコストを下げることが基本である、この点について間違いはないと断言したい。
  • メーター導入によるコストは電気料金に転嫁すれば良いとは考えていない。検針員の労働コストの削減等により、現在のコストを出来る限り下回るようにしなくてはならない。ガス事業者も含めたエネルギー間の競合があるので、経済的に十分ペイできることがあって導入に移行するものと考えている。経済性を度外視してまで電子式メーターを入れることは考えていない。

5.その他

  • ユニット式メーターは、通信部分を抜き差しにして通信の技術進歩に対応し、かつ安全の確保、作業時間の短縮、コストの低減が可能となることがコンセプト。海外では一式取り替えないといけないが、この方式だと通信ユニットだけを取り替えることが可能。PV等に対応するための双方向データ計測についても、計量ユニットを差し替えるだけで対応可能。
  • 欧州ではスマートグリッドの標準化においてスマートメーターの標準化も議論されている。欧州委員会は、2010年6月に標準化についてのガイドラインを提案。様々な標準化の議論を比較検討して、共通部分、食い違いがある部分を浮き彫りにすると良い。例えば、宅内ディスプレイは、英国では設置する方向だが、オプションとする案や、専用ディスプレイでもPCでも良いという案もある。
  • 仮に、電力会社の通信方式を持ち、検定に合格したメーターを、消費者が家電販売店で購入して、しかるべき人(電気工事士等)が設置する場合、電力が困ることはあるのか。
  • メーターは各家庭にある電話機ではなく局にある交換機であり、基本的に使用者であるお客様が勝手に選んだものではなく、事業者側のメーターで計量をしている。 

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力市場整備室
電話:03-3501-1748
FAX:03-3580-8485

 
 
最終更新日:2010年7月28日
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