経済産業省
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産業構造審議会環境部会地球環境小委員会政策手法ワーキンググループ(第5回)-議事要旨

日時:平成22年9月13日(月)15:30~17:20
場所:経済産業省別館9階 944号室

出席者

秋元委員、安部委員、逢見委員、木村委員、神津委員、崎田委員、嶋津委員、進藤委員、鈴木委員、田中委員、寺島座長、天坊委員、浜野委員、前田委員、山口委員、山本隆司委員、山本隆三委員、米倉委員

議題

  1. 検討タスクフォースにおけるこれまでの議論のまとめについて
  2. その他

議事概要

質疑応答等

秋元委員より、排出削減に関するコスト面からの分析についてプレゼンテーションがあった後、事務方より、資料につき説明。
委員からの意見の概要は以下の通り。

  • 中間整理案については、排出量取引制度の導入ありきではなく、企業における技術の導入余地等を踏まえたものとなっており、大変評価できる。初めてまともな議論をさせて頂いたと感じている。
  • 問題は、どういうポリシーミックスをやっていくかということであり、政策によって企業や国民がどのような影響を受けるかを検証した上で、適当でない施策は外し、中核だけを絞っていく必要がある。
  • ポリシーミックスのイメージは、そう大きくは違わない。現在、経団連が検討している低炭素社会実行計画は、現行の自主行動計画の公的性格を強めたものであり、これが第一の太い軸となると認識。その上で、二国間クレジットが第二の太い軸となる。
  • ただ、温暖化対策税と全量買取制度の導入については、「低率の」とされていたりはするが、にわかには賛同しかねる。政府の成長戦略においては、法人税を引き下げてでも成長をしようとしているのに、新たに税を入れることは、その努力に逆行する。それであれば、既に現在存在している税の使途の優先順位について検討を行うべき。
  • いずれにせよ、全体の目標値が決まらないと、ポリシーミックスの枠組みが決まらないため、今後の政府内の議論に注目したい。
  • 本資料については、全体に非常によくまとめて頂いている。
  • ただ、資料3-3について、分かりやすいだけに、同じ○△×にも違いがあったりして、注意が必要であると考えている。例えば、排出量取引制度のところで「×」だと効果がないとされているが、効果がないだけではなく、マイナス要素を含んだものもあり、こうした点も見ていく必要がある。
  • 固定価格買取制度についても、電炉は電力を大量に消費するため、普通の製造業の50-60倍のインパクトがある。こうしたマイナス効果についても、今後の具体的な詰めの段階では、検討し、織り込んでもらいたい。
  • 資料3について、多くの方が何となく思っていたことをまとめて頂き、高く評価したい。
  • ただ、これだけだと、現在、政府がどういう方向性で考えているのかが十分には分からず、この資料をどう理解すればよいのかということの説明が欲しい。
  • 資料3-1にある日本の限界削減費用の476ドルという数字について、要因の因数分解を行う必要がある。すなわち、そもそも限界削減費用が他国より高く、その上、他国よりも目標が高いから、さらに高くなっているということを明確にするべきである。
  • 最後の点について、476ドルは目標を前提とした数値であり、おっしゃる通り。他方で、秋元委員にご提出頂いた資料の3頁にある価格帯のグラフについては、各国の目標値を前提とした比較ではなく、0-500ドルCO2t の幅での各国の対策費の価格帯の比較であり、条件は各国とも同じである。我々としては、今後ともご指摘の2つの要素があり、その1つである目標という条件を外しても我が国は対策費用が高いという点、分かりやすく説明をして参りたいと考えている。
  • 先週、欧州を回ってきて、世界の流れは、コペンハーゲンで示されたボトムアップとポリシーミックスであったと認識。
  • 企業にとっては、「CO2削減=コスト削減を行う必要」があり、今回、この委員会で、CO2削減策として、懲罰的なものよりは、企業の改善マインドを誘発するものが提示されていることに、敬意を表したいと思う。
  • ただ、一つだけ、低率の環境税とあるが、こうした新税の検討は慎重に行ってほしい。また、「クレジット」という呼び方だと、京都議定書と同様のものと捉えられてしまいかねないという懸念があり、よい呼び方がないものかと考えている。
  • 検討タスクフォースにおいて、このような緻密な分析を行って頂いたことを高く評価したい。この資料は、我々が漠然としたイメージとして持っていたものを具体化してくれたと考えている。
  • 他方で、これからこれを実際に政府の施策として実現していく必要がある。このWGが排出量取引制度全体を否定したわけではなく、ここではトップダウン型の制度を否定したものと認識している。
  • 取引といえばクレジットの取引もあり得るわけで、そうした中、目標設定についてはボトムアップ型でやり、取引としてのクレジットをこれに組み合わせていくのが、我が国にとって有効であると考えている。
  • また、家庭部門における排出削減をクレジットとしてやる可能性を示したことは非常に重要である。これがもし可能になれば、こうしたことを積極的に世界に主張していったらよいと思う。
  • 我々は政策間の整合性を重視しなくてはならない。すなわち、25%削減、成長戦略における2.5-3%成長という考えと、エネルギー基本計画にある考え、これらと両立していく温暖化対策である必要がある。
  • 大事なことは、欧米に比べて日本のエネルギー自給率が低い中において、技術を核として世界の排出量を削減していくことにプライドを持つ必要があるということである。従って、そうした努力を押しつぶす制度ではなく、後押ししていく制度を作っていくべきであり、今回の整理の方向性は支持できる。
  • 排出量取引制度についても、制度設計によっては、頑張っているところを応援することが可能と考えている。環境省の考えるトップダウン型の排出量取引制度と、この産構審で議論してきたボトムアップ型の目標設定との間が、二つにはっきりと分かれる、というものではなく、まとめていくことができるのではないか。どういう制度を前提とすれば日本が強くなれるか、そのために具体的に何をしていけばよいか、といった点を議論していけばよい。
  • また、財源を確保しなければいけない中において、既存のエネルギー税制においては、CO2排出量ベースで課税されているわけでは必ずしもないので、そこをCO2排出量ベースでの課税へと変えていくことも一案ではないか。
  • 本中間整理案は、日本の温暖化対策の大きな方向性を示すものであり、高く評価したい。
  • この中間整理案を踏まえて、政府全体としてどのようにやっていくのか。そうした具体的制度の検討に当たっては、厳しい雇用状況等を踏まえ、国民各層の合意を得ていくことが重要。
  • 第二に、今後とも、エネルギーの安定供給との関係を重視して頂きたい。
  • また、COP16においては、前提条件は必ず堅持してほしい。
  • 本中間整理案は、良い提案。
  • 我々が議論しているのは社会政策ではなくて、温暖化対策と成長戦略をいかに整合させていくのかということである。ここで「広く、薄く」課税し、それを効果的な温暖化対策に集中投資していくというのは、まさに今期待されていることである。
  • 財源がどこかにあるはずだということでは議論は進まず、産業界の方が新税を軽々に議論するなという気持ちは分かるが、議論のタブーを作ってはいけない。
  • 本中間整理案は評価できる。
  • 「環境と経済の両立」ということについて、もう一度考える必要がある。日本の技術・資金を使って何をするかというと、海外での削減である。そこでは、アメリカが既に中国に食い込んでおり、EUも現行のCDMには問題があると主張している。これは何かというと、フランスの原子力発電設備を売りたいということである。このように、アメリカもEUも戦略的に環境政策と産業政策を組み合わせているということを認識すべき。
  • ここで重要となってくるのが、スピード感である。二国間クレジットは、世界各国で高く評価されているが、新興国には、「では、一体いつやってくれるのか」と言われることがある。
  • また、全量買取制度をやったら中国製のパネルのみが売れて、国富の流出につながってしまうのであれば、本末転倒である。露骨にやるのではなく、うまくメーカーを支援する対策を考える必要がある。
  • 今回の案は非常に現実的で進化しており、高く評価したい。
  • 欧米に振り回されているのみでは早晩行き詰まるため、日本は日本らしいものを提案していかないといけない。そういう意味で、LCAで見るのは、科学的・論理的・定量的なので、理解する人が増えてきた。これを進めていきたい。
  • これまではトップダウン型の排出量取引制度の導入ありきだったので、色々と振り回されてきた。上からバシッと押さえつけても企業は動かないが、各自がやるということであれば、みんな意欲を持ってやっていく。
  • 私も、結論的には、今回の案は非常によい整理であると考えている。
  • この数年間の日本の温暖化対策を振り返ってみると、混乱の極みであった。京都議定書が素晴らしいという見方がずっとあり、その中で炭素に価格をつけるのが大事だという議論が生じてきた。したがって、この場において、価格付けによる抑制措置は、我が国のような限界削減コストが高い国ではその有用性に限界があり、むしろ支援措置や誘導措置などに重点を置いていくということをこうした形で説得力をもって打ち出したことは、大きな意味があると思う。
  • 重要なのは、今後増える途上国における削減を行っていくということではないか。
  • 本中間整理は評価できる。
  • 秋元委員の定量分析は非常に分かりやすく、ありがたい。環境省の審議会では定量的分析が欠けている。
  • 今後、制度の具体化において、税、固定価格買取、排出量取引の3つだったら、コスト負担も含め、こういう組み合わせがあり得るというものを出していくことが重要。
  • 今回の案は、非常によい方向性が出ている。
  • 環境省案と経産省案という内向きの議論ではなくて、国益の観点から議論をした上で、最後は政治的判断になるのだと思う。
  • 私としては、時間軸の概念が気になるところである。これまでの日本は、世の中が変化しているにもかかわらず、いったん作ったら守りたがるところがあった。制度は変えられるということが大事であり、例えば一旦、排出量取引制度を始めてしまったら、止めることができなくなる。
  • 本日のまとめは、これまで我々が議論してきたことをうまくまとめてくれたもので、大枠には異存がない。
  • 環境省では狭い範囲での検討を行っており、案が違う。しかし、こちらで行っているように、きちんとデータに基づいて議論を行ったら、関係者も皆分かってくれるはずである。環境省では、データに基づく定量的な分析を行っていない。
  • 先日、IPCCの議論において、温暖化対策の究極目標の話をしてきたが、ボトムアップ型へとこれまでとは雰囲気が変わってきたように感じた。
  • 経済界の方に対して言いたいのは、世界最高効率宣言をしていくことである。日本が世界最高効率を達成したら、それ以上のことは世界の誰にもできないわけであり、日本の取組が十分である証左となる。それ以上のことを企業に求めることは、枠を買ってくるだけになる。そのような世界最高水準に向けた努力を、産業界が自主的にやってくれるのであれば、それでよいと思う。EUと異なるのは、海外では産業界が言ったことがその通りにはならないが、日本ではそうではないということである。
  • また、長期的には大幅な削減が必要であると考えており、そのためにも技術革新だけが有効と考えている。そのためのインセンティブをもたらす制度が大事である。トップダウン型の排出量取引制度は、欧州での実態も、技術開発を促進するものではない。
  • この資料は私もイメージ通りで、評価したい。
  • 京都議定書については行き詰まっていて、そこからコペンハーゲン合意が生まれた。これは何かといえば、よりルーズな仕組みである。こうした制度の方が実質的に機能する。総量目標よりも、むしろ期待値として掲げて、世界的に減らしていくということではないか。
  • 二国間クレジットに関し、私は、ASEANとの連携が重要であると考えている。まずはここにアクセスしていくべきである。
  • 国際連帯税について、まさに世界のマネーゲームが環境問題に非常に大きな悪影響を与えており、金融界には大きな貢献をしてもらいたいと考えている。この点で、日本は今、国際連帯税の議論においてリーディング・グループにおり、これでお金を集めて、途上国での技術の普及に使っていくことが重要である。
  • 前回のタスクフォースにおいて、トップダウン型の排出量取引制度のように価格付けで抑制し、お金をとるという経済的手法だけではなく、CO2削減に応じての支援措置という形で、与えることも価格付けによる経済的手法として重要だという議論を行った。
  • 今回のまとめでは、それを反映しており、評価したい。
  • 財源と支援措置を組み合わせ、お金の使い道まで考えた上で、全体について議論を行うことが重要。

問い合わせ先

経済産業省産業技術環境局環境経済室
電話:03-3501-1679
FAX:03-3501-7697

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最終更新日:2010年9月16日
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