経済産業省
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次世代送配電システム制度検討会第2ワーキンググループ(WG2)(第4回)‐議事要旨

日時:平成22年11月4日(木)10:00~12:00
場所:経済産業省本館17階第1~3共用会議室

出席者

委員
金本座長、大橋委員、大日方委員、城所委員、林委員、藤井委員、山内委員

議題

  • 全量買取制度に係る技術的課題等について(案)について
  • 自由討議

議事概要

山下課長より資料説明。
以下、主な発言の要旨。

委員
P.11~12の清算機関設置について、基本的には賛成。清算機関を設けると会計上の取扱いにおいて調達側は、一旦立替払いすることになり、回収側は預り金として処理することになる。一般電気事業者にしろ、PPSにしろ、基本的には、収益費用に影響が生じないので、会計上、税務上の取扱いは、比較的シンプルな形になる。
税務上・会計上の取扱いは、電気事業者だけでなく、清算機関に対しても考慮する必要があるのではないか。例えば、清算機関自身もシステムに対する設備投資や人件費などが発生することになり、課税問題が生じる。
清算機関に対して、行政が、どのようにコミットしていくかという問題がある。清算機関には、監査を入れて決算報告書を届け出せることになると思っている。P.12の9.では一般電気事業者について記載されているが、清算機関を設けた場合、サーチャージの増減に対する規制は、清算機関に対して、規制をかけなければ、料金規制上、おかしくなるのではないか。サーチャージを回収する際、電気事業者は、単なる代理徴収者として位置づけられているので、サーチャージがスル―してしまうと、サーチャージは、電気料金原価を意味しなくなるのではないか。そのため、料金規制等の届出は、清算機関にさせなければならいのではないか。
事務局
指摘の点を含めて、税務当局と調整しているところである。
委員
P.9の6の全量買取制度の回収のタイミングについて、正確な見込みで回収が行われるのであれば、同時回収方式を取り入れた方が望ましいと述べてきた。しかし、同時回収方式の場合、総電力需要量と買取費用の2つの見込みを立てることとなり、見込みがずれた場合、後年に差額を調整するにしても、この差額が大きい場合は、金利負担も大きくなってしまうため、制度上の安定性に対して必要以上の不安を与えることになるのではないか。そのため、同時回収方式、事後回収方式の両方のメリットを活かす方法を考えるべきではないか。
P.15、16のトランス費用緩和について、パネルメーカーに全部任せるのではなく、行政と発電事業者においても望ましい負担方法を検討してほしい。
事務局
詳細な制度設計については今後検討していきたい。
オブザーバー
財務基盤が弱いPPSにとっては、費用回収の遅れは、財務への影響が大きい。そのため、同時回収方式にして欲しい。
委員
P.10の費用回収の図について、最終的な清算期間を1年と想定しているが、事後回収方式、同時回収方式両方のメリットを活かすのであれば、清算期間を四半期ぐらいに分け、タイムラグを短くするのも一案ではないか。
事務局
買取費用の清算期間を四半期ベースに変更し試算したところ、季節変動が大きくなり、買取費用に2倍の差が生じた。この差は、特に産業界等のユーザーにとっては、大きな影響と考えられる。また、電力市場の2/3は、既に自由化されているところ、実務上、これらの契約更新が、通常、年単位で行われていることを鑑みれば、契約内容にもよるが、四半期ベースへ変更してしまうと実務上への影響が懸念されるのではないか。
委員
 P.5の注2及びにおいて案の2を否定する理由について、「買い取りの相手方が~」と記載されており、確かに記載のとおりではあるが、否定するかどうかについては、別の論点になるのではないか。参考資料P.9についても、「需要家にとって~」と記載されているが、必ずしも、そうは言えないのではないか。理由として苦しいのではないか。
 FIT価格=基準基準価格という表現は苦しい。基準価格であれば、基準価格を上回っても下回ってもいいわけだが、しかしながら、FIT価格を上回る場合は、あっても、下回る場合は、ないので、最低保証価格などに名称変更すべきではないか。
 P.17の出力抑制について、「発電されていない電気のために負担が発生する~」と記載されているが、確かにそのとおりではあるが、余っている電気を安く買える仕組みを作ってしまえば、必ずしもそうとは言えないのではないか。価格が固定されている社会ではそう言えるかもしれないが、電気の価格が変動する社会が到来した場合においては、そうは言えないのではないか。
事務局
最終的な表現については改めて検討したい。
委員
言葉の問題であるが、社会的費用、社会的コストは、どのような意味で使っているのか。例えば、太陽光発電の普及によってパネルメーカーは儲かることになるけれども、日本経済全体で見た場合、社会的コストは発生していないかもしれない。用語の使い方に注意する必要がある。
PPSが再エネ電源を調達し、より高値で買うことになった場合、環境価値の配分は、どのようになるのか。需要家に転嫁されるのか、それとも、よりPPSに環境価値が配分されることになるのか。
座長
経済学的考え方に則して言えば、何かを作ることは、必ず資源を使うことになり、社会的費用は発生することになる。
事務局
環境価値について、PPSが、仮に、高く買い取ったとしても、電力価値の上乗せ分に過ぎない。環境価値自体は平等。
委員
P.7の複数の電気事業者による買取りのケースについて、一般電気事業者が、シワ部分を最終的に買い取ることになるのだが、シワばかり買い取ると連系可能容量が確保できなくなってしまうので心配。しっかりと議論する必要がある。
オブザーバー
買取小委員会において消費者、産業界の代表の発言にもあったが、余剰買取制度が導入されたばかりで、全量買取制度の導入については、十分な理解を得られていないのではないか。国でも、あらゆる方策をつうじて、国民全般に対する理解を得られるよう対応して欲しい。
制度移行時のサーチャージの重複、複数電気事業者による買取りなど、実務的に複雑な要素が多いので、簡便なルール作り、十分な準備のためのリードタイムの確保など、実務的な面での配慮をお願いしたい。
委員
環境価値についてだが、藤井委員の指摘はP.18の1と2の中間に含まれる。FIT価格以上で買い取った場合、環境価値を総取りしても良いのではないか。
座長
環境価値に対する考え方は、FIXだと理解している。
委員
発電事業者の宣伝として、FITより高く買い取り環境対応を行いという事業者も出てくるのではないか。
事務局
例え、PPSが高く買い取ったとしても、買取費用に相当する分は需要家が支払うことになる。PPSに帰属するべき部分は、高く買いとった部分の一部であり、全体の中では僅少。
座長
P.6の図における高く買取った部分が、全部環境価値ということはあり得ないので、この内のどれだけが環境価値なのか測ることは、実務上困難。
事務局
より高く買い取った分だけ環境価値の帰属に変更があるということは、その分、どこかの環境価値が減っていることになる。このような制度設計を行うと、前提としてあった環境価値は調整されて減ることになる。そのため、一般需要家が得るサーチャージの環境価値は、ゼロにはならないものの、高く買い取られた分にも環境価値が移転してしまうため、再生可能エネルギーが増えた分だけの価値として扱われてしまう。買取費用に比例して、環境価値を付加されることが、現行の制度設計である。
委員
報告書について、特に異議はない。P.9のサーチャージ回収の考え方について、料金設定の在り方については、報告書のとおりだと思う。ただし、詳細な制度については、今後、明確化していく必要がある。
委員
P.13の系統安定化対策費用の負担について、基本的には賛成だが、報告書の書きぶりについて、従来の一般負担、特定負担のアナロジーで扱われていないか心配。一般負担は、電気事業者が、供給エリアの範囲の中で回収するのか、それともサーチャージに含めて、全国ベースで回収するかが問題。既存の工事負担金と同じペースで議論することが、本当に望ましいことか疑問。再生可能エネルギーを導入することで、新たに地域間格差が生じることは、制度の普及上問題になる。一般負担といった時に、その地域の需要家負担は決まった話なのか。
事務局
発電事業者負担方式は、買取りによって、結果的には負担もサーチャージに含まれることになるのではないかと考えている。
委員
案の2(上限付き一般負担方式)でもそうなのか。
事務局
論理的には案の1、2、いずれでもありうる。しかし、サーチャージが外生的・固定的なコストとする今回の整理からすると、系統増強費用をサーチャージに入れることは困難と考えられる。
座長
サーチャージには入っていないが、非常に大きな系統増強が必要な場合には、中立機関をとおして、他の電力会社が、負担を調整するということは論理的にあり得るのではないか。
事務局
一義的に定まるコストではないものを地域間で調整するという話になるので、直ちに適用することは難しい。
オブザーバー
出力抑制について、受忍限度の上限値は4~8%と書いてあるが、前回も申し上げたとおり、風力発電事業者としては4%であることをリマインドしたい。
オブザーバー
環境価値について、負担に応じて全需要家に環境価値が分配・調整されると記載されているが、この方法の場合、PPSが買取対象電源を入札して得ても、環境価値は、シェアに応じて配分されてしまうためPPSが環境価値を受け取れる分は僅かになってしまう。これまで様々な環境対策を行いCO2削減に貢献してきたが、今の方法であるとPPSの自助努力が狭められてしまい様々な環境規制に対する対応が難しくなってしまう。環境関連の規制緩和も含めて検討願いたい。
買取対象ではないけれども、ゼロエミッション電源の大型風力発電や原子力発電を調達できるような仕組みも検討いただきたい。また、自治体におけるゴミ発電は、電力会社との相対契約がほとんどであり、公開入札されることが少ないので、PPSがアクセスできるようにしていただきたい。200万kW以上あるといわれる公営水力発電についてもアクセスできない状況なので、このような分野でも規制緩和を進めて欲しい。
買取契約について、P.6(2)で「積極的に、入札や~」と記載していただき感謝しているが、引き続き取引所の中で取引しやすい仕組みを検討して欲しい。
運用段階において、PPSに調達の機会が与えられているかについての検証も必要である。
オブザーバー
当社は、特定電気事業を行なっており、すべて水力発電である。その全てがサーチャージの対象に含まれる。
委員
全量買取制度の始まりを振り返ると全員参加型ということで、国民全体で地球温暖化等に取り組んで行く精神のもとに始まった。環境価値の議論について、国民負担が、本来の姿であったはず。事業者は、全量買取制度を利用しなくても、環境価値の購入は可能である。全量買取制度は、事業者を後押しする制度ではあるけれども、事業者に儲けてもらう制度ではない。
委員
P.8の回避可能原価について、全電源可変費で制度設計されていると思われるが、実際には、火力発電のみで調整されているのではないか。そのため、可変費用は、実際には、もっと高いのではないか。買取費用を高めに見積ることによって需要家の負担が増えることになる。
オブザーバー
太陽光パネルの設置者にメリットのある買取価格を設定してもらいたい。
事務局
広報が大事なのは、御指摘のとおり。今週から全国シンポジウムをスタートしているが、政府として理解をいただけるような努力は必要。
今後、制度を構築していく上で、法律的には措置が難しいものが出てくる可能性もある点はご留意いただきたい。
本制度の導入は、経済成長の原動力になるとも見ている。
環境価値については、評価する側の制度によって、評価のされ方が変わってしまう。この場の議論で決めたとしても、環境価値が一義的に決まるわけではない。他方で、ダブルカウント問題もあるので、本報告書の基本的な考え方として、環境価値は、電気料金負担に応じて分配されると記載している。
回避可能原価については、再生可能エネルギーのシワ取りは、もしかしたら、
揚水で行うことも考えられ、必ずしも火力発電だけでないという考え方もあり得る。ここは、議論の分かれる論点である。
出力抑制については、抑制の必要の無い地点に立地するという事業者側の工夫も必要。
オブザーバー
当社では2020ビジョンにおいて、ゼロエミッション電源を50%に引き上げることになっている。当社としては目標の達成で手いっぱいである。
公営のゴミ発電、水力発電については、我々が自治体を相対契約で縛っているわけではない。

問い合わせ先

資源エネルギー庁電力・ガス事業部電力市場整備課
電話:03-3501-1748

関連リンク

 
 
最終更新日:2010年11月25日
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