経済産業省
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低炭素社会におけるガス事業のあり方に関する検討会(第2回)-議事録

平成22年8月5日

議事概要

  • 米田ガス市場整備課長

    それでは、お待たせいたしました。崎田委員がまだお見えでございませんけれども、定刻となりましたので、ただいまから第2回低炭素社会におけるガス事業のあり方に関する検討会を開催させていただきたいと思います。

    委員の皆様方におかれましては、本日はご多忙のところ、また、前回に引き続き、大変暑い中をお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。

    まず初めに、前回欠席された委員の方で、本日ご出席の方をご紹介させていただきます。一橋大学大学院商学研究科教授の山内弘隆先生でございます。

  • 山内委員

    前回は大変失礼いたしました。

  • 米田ガス市場整備課長

    また、本日、小山委員がご欠席でございますけれども、代理といたしまして、日本エネルギー経済研究所戦略・産業ユニット国際動向・戦略分析グループリーダーの久谷一朗様に来ていただいております。

  • 小山委員代理(久谷)

    よろしくお願いします。

  • 米田ガス市場整備課長

    それでは、以降の議事進行は柏木座長にお願いしたいと思います。

    柏木座長、どうかよろしくお願いいたします。

  • 柏木座長

    前回、大所高所からいろいろとご意見をいただきまして、どうもありがとうございます。きょうもよろしくお願いいたします。

    まず、事務局から資料の確認をお願いしたいと思います。

  • 米田ガス市場整備課長

    ダブルクリップでとめております資料の座席表の後に配付資料一覧がついているかと思います。資料1、議事次第、資料2、委員名簿、資料3といたしまして、「化学業界における低炭素社会に向けた取り組みについて」ということで、大井委員からのご説明資料。

    続きまして、資料4といたしまして、「ガスコージェネレーションシステムの導入と課題について」ということで、今日、ゲストスピーカーとして来ていただいておりますユニチカさんの資料。

    続きまして、資料5といたしまして、「ガスインフラ整備の現状と課題」ということで、日本ガス協会からの資料。

    最後に、資料6といたしまして、事務局でご用意いたしました、「今後の検討課題と検討の進め方(案)」という順番になってございます。もし、過不足等がございましたら、事務局までお申しつけいただきたいと思います。よろしゅうございますでしょうか。

  • 柏木座長

    よろしいでしょうか。それでは、続きまして、本日、大井委員と、前回お話をいただいた髙橋委員、さらに、今、お話しいただきました、特別に、きょうお越しいただいております有識者の方にプレゼンテーションをお願いしたいと思っております。

    まず、ユーザーから見た燃料転換及びコージェネ導入の現状と課題につきまして、これは、大井委員から先にやっていただくことになりますね。それから、その後、株式会社ユニチカの経営統括部の部長代理の上埜修司理事様。どうぞよろしくお願いいたします。

  • 上埜理事

    よろしくお願いします。

  • 柏木座長

    続いて、ガスインフラ整備の現状と課題ということで、ガス協会副会長の髙橋委員にお願いします。

    まず、大井委員からプレゼンテーションを、一応、15分ぐらいということでお願いをできればと思います。

  • 大井委員

    昭和電工の大井でございます、ひとつよろしくお願いいたします。お手元の資料に基づきまして、「化学業界における低炭素社会に向けたガス事業の取り組みについて」、ご説明を申し上げたいと思います。

    2ページ、その内容でございますけれども、最初に、「産業部門におけるエネルギーの消費動向」、化学業界がどういう位置づけにあるのかということの簡単なプレゼンテーションをさせていただいた後、2番目に、昭和電工の会社の概要と、昭和電工における省CO2の取り組みについての基本的な考え方、3項目に行きまして、実際に工場で実施をいたしました省CO2の取り組みについて、具体的な取り組みとその評価について、若干、詳しくお話をさせていただいた後、課題と対応策ということと、最後にその他ということで、若干コメントをさせていただきます。

    まず、産業部門におけるエネルギー消費動向でございます。4ページ、産業部門のCO2排出量実績を書いてございます。1990年比で、2008年、量は増えているのですが、産業部門としては、シェアで9%、量で13%低減されているということでございますけれども、産業部門に占める割合が非常に大きいものですから、化学業界としては、さらなる省エネ、あるいは省CO2の取り組みが必要ではないかなと考えています。

    5ページ、国際的なエネルギーの消費動向を書いてございます。日本は天然ガスの割合が8%ということで、天然ガスに転換することによる即効性のある省CO2対策がまだまだできるのではないかと思っております。

    6ページ、業種別でございます。真ん中に化学工業と囲ったところがございます。化学工業での天然ガスの消費量が全体に占める割合は7%ということで、これも天然ガス転換による省CO2のポテンシャルが大きいのではないかと考えております。

    7ページ、製造業の業種別CO2排出量ということです。ここに鉄鋼、化学工業と書いてございますが、化学業界の占める割合は全体の17.3%、鉄鋼を別といたしますと、化学の割合が27.5%ということで、化学業界での一層の削減努力が必要ではないかと思っております。

    9ページ、昭和電工の概要でございます。創立が1939年6月1日。創業から見ますと、昨年が創業100周年でございます。資本金はここに書いてございます。売上高は、リーマンショックで、昨年、通常の約70%、連結ベースで約7,000億弱。事業内容については、ガス、有機・無機化学品、石油化学、セラミックス、電子材料、炭素、アルミニウム、金属などの製造・販売・研究・開発という会社概要でございます。

    10ページ、国内の拠点ということで、国内に16生産拠点、海外に20生産拠点、営業拠点、海外に9拠点、このような生産拠点がございます。我々、化学品部門は、川崎、東長原、徳山、伊勢崎、龍野、この5事業所で構成をされております。

    11ページに行きまして、昭和電工グループの温室効果ガスの実績でございます。1990年が基準年で、08年で基準年ベースでマイナス7%ということで、さらに一層の削減に努力をしていきたいと思います。これは、京都議定書の約束期間、2008年から2012年までの間に、12年目標ということでマイナス6%でございますが、既に当社の場合には08年でマイナス7%ということで達成をしているのですけれども、さらに、一層の削減に努力する必要があるのではないのかと思っています。08年で炭酸ガス約310万トン、これは国民が家庭から排出する量の約140万人分に相当いたしますので、約140万人の責任と受けとめて、今後さらに削減をしていきたいなと考えております。

    12ページ、化学業界の中で占める昭和電工の炭酸ガスの排出量割合で、やはり相当な量を出しているということで、今後、一層削減に努めていきたいと思っております。

    13ページ、昭和電工の低炭素社会に対する基本的な方針を書いてございます。エネルギー起源CO2削減に関わる技術展開を積極的に進めていきたいということで、大きく次の3項目を重点に挙げて展開をしている最中でございます。

    まず、1番目が低環境負荷エネルギーへの転換。低負荷燃料への転換、重油等から天然ガスへ転換していくということ。

    2番目がボイラー運用効率化ということで、例えば、低品位廃熱の活用拡大等によって、システムとしての運用化を図っていきたい。

    3番目が再資源化及びカーボンニュートラルの導入ということで、廃棄物の再資源化、あるいはバイオマスの導入を考えていきたいと思っております。

    こういう方針に基づきまして、工場における省CO2の取り組みについて、川崎事業所と大町事業所の例について説明をさせていただきたいと思います。

    15ページ、川崎事業所の場所、概要でございます。右の真ん中に、事業概要を書いてございます。アンモニア、ソーダ、アクリロニトリル、工業ガス、IPP(卸電力)等々をやっておりまして、エネルギー多消費型の典型的な工場でございます。

    川崎の歴史といたしましては、アンモニア工業、肥料、工業ガス、これは日本で初の国産技術により工業化をした事業でございます。以降、ソーダ工業、発電の卸電力、容リ法による廃プラスチックリサイクル事業といった事業をやっている事業所でございます。

    16ページ、川崎事業所の省CO2の取り組みということです。先ほど述べました昭和電工の基本方針に基づいて、次の3STEPで実施しております。まず、第1STEPでございますが、個別機器効率向上及び工場全体エネルギーの効率化、次のSTEPとして、革新的プロセスの導入、最後に、原燃料の転換、こういう3STEPで省CO2の取り組みをしております。

    次に、17ページ、その具体例をこれから説明させていただきます。まず、STEP―1ということで、個別機器効率向上及び工場全体エネルギーの効率化ということで、実施例を3つここに挙げさせていただいております。

    まず第1例が、コージェネレーションの導入ということで、ガスタービン約1万1,000キロワット強、スチームタービン1万7,400キロワットの、これはタンデム型のガスタービン、コージェネレーションシステム、生産プロセスで不可避的に発生する再生エネルギー、副生エネルギー、これは蒸気ですが、これを有効活用するということと、ガスタービンの廃熱を、廃熱ボイラーを設置して有効に利用するというシステムを導入しております。燃料としては、当然、天然ガスでございます。

    実施例―2は、プラント間ヒートインテグレーションということで、プラント内熱回収の最適化、これは全部実施済みでございますが、今後、さらに、プラント間によるヒートインテグレーションの実施をしていきたい。具体的な実施例としては、アンモニアプラントと発電設備とのインテグレーション、アンモニアプラント、廃プラガス化のプラントと発電設備のインテグレーションということで、要は、発電の設備のボイラーの水、燃焼用空気というのは、常温から蒸気温度まで、あるいは燃焼温度まで加熱するわけでございますので、常温から常温以上の低温排熱は十分回収可能であると考えておりますので、我々としては、この発電のボイラー水、燃焼用空気を予熱することによって、省CO2、省エネルギーを図っていくという事例でございます。

    実施例―3は、ボイラー燃料変更ということで、重油から天然ガスへ転換をしておりまして、特に、AGR技術の向上によりまして、燃焼効率をさらに上げているということで、燃料を転換することと効率を上げるという、このダブル効果で非常に大きなメリットを得ております。

    これはボイラー燃料、先ほどお話をいたしました、卸電力のボイラーでございます。キャパシティが315トンパワーの2系列を持っておりまして、メインの燃料は石油コークスでございますが、その石油コークスの助燃料として今まで、重質油を使っていたのですが、それを天然ガスへ転換したということでございます。当然、ガス燃に転換することによってバーナーパターン等々が変わりますので、下の左側に書いてございますようなマルチパットタイプの油のバーナーを使っていたのですけれども、このマルチパットタイプのバーナーをそのまま流用し、なおかつ、一番下の左側に書いてございます、ノズルの形状を変えることによって、安定燃焼化をしたということでございます。

    その結果、右下に書いてございますように、CO2の排出比較は、重油から天然ガス転換によりまして27%の削減、安定燃焼による助燃削減効果が25%ということで、トータルで、ガス燃に転換することによって、重油に比べて55%、炭酸ガスの削減を見たという例でございます。

    それから、STEP―2として、革新的プロセスの導入ということで、これについて、2つばかり例を説明させていただきたいと思います。アンモニアの原料の多様化で、下にアンモニアの製造プロセスが書いてございます。その左側に緑で天然ガス、天然ガスと書いてございますが、この第1点は、今まで、ナフサ、油等の化石原燃料を使っていたわけでございますけれども、この原燃料について、天然ガスに全部転換をしたということでございます。

    さらに容器リサイクル法のプラスチックを原料として、これをガス化いたしまして、水素、CO2を発生せしめて、アンモニアプラントの途中に、原燃料のかわりに入れまして製品に及ぶ、そういう改造をしております。すなわち、第1点は、燃料を天然ガスに変えること、廃棄物を原料として使うことによって、省CO2を達成することができたという例でございます。具体的なケースについては後ほど説明をさせていただきます。

    それから、20ページ、順番は本当は逆ですが、LNG転換への基本的な考え方が書いてございます。LNGは、原燃料で活用することはもちろんですが、化学工場としては、冷熱として活用することが非常に有効な例がございます。この上に書いてございますように、熱交換器というのがございまして、その上に、冷熱利用、空気分離機、冷媒・冷凍機とございますが、我々の会社は、この冷熱を使って空気分離をしているという例がございます。将来的には、冷熱を使う、天然ガスを原料、あるいは燃料として使うということで、天然ガスコンビナートはこのような形成が考えられるのではないかなと思っております。

    原料としては、アンモニア原料、水素原料、C1化学原料、燃料としては、ボイラー燃料、加熱炉燃料、コージェネレーション、こういうような用途があるのではないかと思っております。

    21ページ、STEP3、原燃料の転換ということで、ここに例を挙げております。川崎事業所での天然ガスへの転換ということで、設備としては、大川のボイラー、千鳥のボイラー、卸電力のボイラーということで、このボイラーの燃料を転換前、A重油、LPG、あるいは助燃として使用しているD重油から天然ガスへ転換したという例でございます。

    アンモニアにつきましては、原料転換ということで、オフガス、ナフサから天然ガス、廃プラスチックへの転換。アンモニア、コージェネレーションで燃料転換ということで、アンモニアのオフガスから天然ガスへの転換、コージェネレーションにつきましては、省CO2ということで、新たなシステムを導入し、天然ガスを活用して、コージェネレーションをやっているという例でございます。

    22ページ、エネルギー多消費型の大町事業所の燃料転換について、同じように説明をさせていただきます。

    大町事業所は、国産アルミニウムの発祥の地でございまして、現在、世界最大級の黒鉛電極製造工場を持っております。川崎と同様に、エネルギー多消費型の産業でございまして、重要な工程に黒鉛化をする工程がございますが、この黒鉛化をする工程で使用する電力につきましては、CO2の発生がない水力発電で賄っております。

    さらに残っております燃焼工程については、今回、天然ガスに転換したという例でございます。

    23ページ、原燃料の転換ということで、さらに、CO2の削減を進めるために、天然ガスへの転換をしております。ただ、大町地区は天然ガスの導管がございませんので、ローリーで移送をし、新設されたLNGのサテライト設備へサプライをし、そこから各燃焼炉へ供給をしていくということでございます。これをやることによって、年間の炭酸ガスの削減量が1万3,000トンでございます。この右側にある写真がLNGのタンクでございまして、ローリーでここに運んでいただいてためるという設備でございます。

    24ページ、いろんな省CO2を進めた結果の計数でございますが、対2005年比で、2009年の実績といたしまして、川崎事業所では、年間の炭酸ガスの排出量が70%削減されました。年間エネルギーの消費量が87%削減されましたということで、省エネルギー=省CO2ということがここでよくわかるのではないのかなと思っております。原油換算で、年間3万3,000キロワットの削減をここでみております。

    また、大町事業所の場合は、年間CO2の排出量が65%削減され、年間エネルギー消費量が75%削減されたということで、原油換算で5万1,000キロリットルのエネルギーが削減されたという例でございます。

    いずれも、省エネルギー=省CO2=コストダウンということで、コストダウン計画の中にいかに設備計画等々がマッチングするかということが大きなポイントではないのかなと思っております。

    また、計数的な効果以外に大きく2つございまして、1点目は供給上の安定性ということで、安定供給が図られたということと、非常にクリーンなものですから、船で受け入れる等々の問題がございませんので、非常にハンドリングが容易であるということ、省CO2改造がさらに容易になったということで、設備が非常に簡略化されたわけでございますので、さらにCO2を下げるためには非常に容易に改造ができるのではないのかと思っております。

    第2点目は、維持管理上のメリットということで、非常に効率が上がったということで、高効率化が可能であるということ。それから、特に、パイプライン供給の場合、メンテナンスが非常に容易で、重油に比べてメンテナンスをやる必要がないということ。最後に、使用側の機器、バーナーの掃除とかについて、一切メンテナンスフリーだと、そのようなハンドリング上の問題と供給上の安定性が得られた、このようなメリットがあるのではないのかと考えています。

    25ページ、課題と対応策ということで、今までの転換の実績より、このような課題と対応策があるのではないかということで、26ページ目にまとめさせていただいております。

    課題としては、一番左側のほうに書いてございますように、大きく4つ課題があるのではないのか。1点目は経済性の問題、2点目はインフラ整備の問題、3番目はエンジニアリングの問題、4番目は環境性評価の問題、これらの問題について、おのおの課題、対応策と書いてございます。

    経済性については、天然ガスの価格の高騰及び価格の変動、高効率機器、特にコージェネレーション導入の場合の設備及び運用コストが高くなるのではないのかなと思っておりますので、これらについては、ぜひ高効率機器導入に関するいろんな補助があればいいのではないのかなと。

    それから、当然、系統と連携しているわけでございますので、自家発補給契約等の系統電力の利用に関する適正化を図っていただければなと思っております。基本的に天然ガスも原油とリンクするわけですので、ベースが高い分だけ若干、天然ガスのほうが影響が大きいかなということがございますけれども、高効率化ということと省CO2という評価の中で、当然それは許容できる範囲に入ってくるのではないのか。逆に、そういう許容する範囲に入ってくるようないろんな援助等々があれば非常に喜ばしいことかなと思っております。

    インフラ整備につきましても、転換に必要な設備の整備にコストがかかる場合がございます。大町事業所の場合には、天然ガスのパイプラインがございませんので、LNGのサテライトをつくるのに、ほかよりも若干設備が高いということで、省CO2に対する環境負荷割合の削減に伴う補助等があればいいのかなと我々考えています。

    エンジニアリング機器につきましては、特殊な機器が多いものですから、ガス事業者さんによる、そこら辺のエンジニアリング技術の開発等々の支援をぜひお願いしたいと同時に、環境性の観点よりも補助があれば普及が拡大するのではないのかなと思っております。

    4点目、環境性の評価でございますが、適切なCO2の削減評価指標の構築と、環境性と経済性の両立が必要ではないのかなと思っております。環境性と経済性は本来であれば両立すべき問題でございますので、そこら辺のいろんな援助等々、さらに、右の一番下に書いてございますように、冷熱ということを話させていただいたんですが、冷熱及び原料としての環境性評価及び経済支援をいただければ、化学業界としては非常にハッピーなことではないかなと考えております。

    27ページ、再生可能エネルギーの導入拡大ということで、こういう5つのことを期待、あるいは考えているということでございます。現在焼却処分しているゴミの有効活用化、化学原料にしたらいいのではないかなと。KPRというのは廃プラのリサイクルの設備でございます。実は、廃プラを原料にしているわけですが、これとともに、家庭用のゴミ、あるいは汚泥を加えることによって、現在、焼却することによって発生する省CO2が図られるのではないかなと考えております。

    2点目、水素社会の構築に向けてということで、一番のキーポイントは、白金代替触媒の開発が非常に望まれるわけでございますが、この開発ができれば、天然ガス活用の燃料電池が大きく普及するのではないかなと考えております。我々も国の補助をいただいてやっている最中でございますが、これは確実に実施することが必要ではないかなと思っております。

    3点目は、削減でもCO2はゼロになりませんので、化学業界の責任として、逆にCO2を化学原料としてやっていく必要があるのではないのかということで、C1化学等々で一部実用化をしております。どこのタイミングでこのCO2を化学原料として成り立つかどうかということが非常に大きなポイントではないかと思うんですが、CO2の問題がさらに深刻になった場合には、こういうことがやれるポテンシャルができてくるのではないかなと思っております。

    それから、バイオガス導入。現在、化学会社は、みんな活性汚泥設備を持っておりますので、この活性汚泥設備を嫌気性化することによって、このようなものが図れるのではないかなと。

    それから、冒頭に産業部門の排出量があったんですが、運輸部門の排出量も非常に大きいと思います。モーダルシフトということで、我々のところでも、ローリー輸送から貨車輸送へ変えるという取り組みをやっております。こういうことも含めて今後いろいろやっていきたいなと思っております。

    28ページ、先ほど言った、いろいろなものを原料にしようという例でございますので、これは割愛をさせていただきます。

    最終の29ページ、昭和電工は自家発懇話会に入っておりまして、その自家発懇話会のエネルギー基本計画に対する意見ということで、ここに書いてございます。特に、一番下の世界最高水準の省エネ・低炭素技術の維持・強化に関する支援をぜひお願いをしたいということが自家発懇話会からの意見でございますので、あわせてここに添付させていただいております。

    時間が20分ということで、説明をはしょって申しわけなかったのですが、これが我々の取り組みでございますので、今後ともぜひ、ご支援、ご指導をよろしくお願いいたします。どうもありがとうございます。

  • 柏木座長

    どうもありがとうございました。

    一番新しいデータをいただきました。天然ガスも、燃料だけじゃなくて物質としてというのは、プロダクションですよね。非常にインパクトがありました、ありがとうございました。

    続きまして、ユニチカの上埜理事から、今日はわざわざどうもありがとうございます。よろしくお願いいたします。

  • 上埜理事

    ユニチカの上埜でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

    私のほうは、お手元の資料4、「ガスコージェネレーションシステムの導入と課題について」というタイトルで、私どもユニチカの中でやってまいりましたガスコージェネレーションシステムの導入のほうに焦点を絞ってご説明をさせていただきます。

    次のページでございます。裏面2ページ、ユニチカという会社は古うございまして、昨年、創業120周年ということです。繊維が43%、繊維会社という形の位置づけになります。昨今は、右手の高分子事業という形で、プラスチックのほうにちょっと収益の柱をシフトさせているところでございます。

    3ページ、私どもの会社でやりましたコージェネを含めまして、燃料転換の系譜を書いてございます。04年度から燃料転換を開始して、本日ご紹介しますのは、下の地図の(1)、京都府の宇治市、平等院のそばですけれども、そこでのガスコージェネの導入の例、(2)の愛知県の岡崎市でのガスコージェネの例でございます。その他、(3)は、実はこの地図はパイプラインが将来敷設されるところに位置しておりますけれども、坂越事業所。これはビニロンという特殊な繊維の工場で、その燃料転換の事例をご紹介させていただきます。

    次のページでございます。これはユニチカだけのことなのか、歴史的に古い、あるいは動力、エネルギーをかなり使う会社の共通の悩みみたいなものが導入時代にございまして、そこに書いてございます。

    まず、動力設備が非常に古くなってきている。特にボイラーが非常に古い。それから、古くなってくれば当然なんですけれども、自家発電設備を持っておりますけれども、それについてのメンテナンス費用が増大している。経済的に非常に厳しい。なおかつ、ビジネス環境も繊維事業でございますので厳しくなってまいりましたので、背景としては、先ほど、経済性というのが大井委員からご説明がありましたけれども、企業としては求めざるを得ないという、コストダウンの要求がございます。

    一方、本格的に導入を検討し出しましたのは約10年前からでございますが、その時代から、宇治市は京都にございますので、京都議定書等々で、環境負荷に対する低減することの必要性というのは非常に痛切に感じて、特に宇治市は世界遺産が3つある都市でして、行政さんからの環境へのご協力要請が非常に厳しいというところがございまして、環境負荷低減のための施策が必要になってきたというのが背景でございます。

    次のページ、これは通常よくやられるガスタービンの導入事例で、これは宇治の場合ですけれども、ガスタービンの廃熱ボイラー、これは2系列つけていただきまして、それで左上の設備を廃棄したという形でございます。

    その次のページが、宇治の事業所の考え方ですけれども、大阪ガスさんの協力で熱需要に合わせたコージェネの導入を考えまして、それによって大幅な省エネ・省CO2を実現した例でございます。

    ここの考え方、上の図でございますが、もともと、蒸気ボイラーはC重油でやっておりまして、それを、今回ガスコージェネレーションの廃熱ボイラーのガスを利用してやるという形で、そのときに廃熱に合わせて、いわゆる熱需要に合わせますと、当然、電熱費がございますが、電力が余剰になってまいります。ここでは、余剰の電力を外部に販売する形、システムを導入させていただいて、最大限の省エネ・省CO2効果を検討したという事例でございます。

    下の表で、右に結果がございますが、エネルギーとしましては、18.5%の削減。それから、CO2の排出量は、これはいろいろな考え方があろうかと思いますが、我々としては、この火力係数のほうで38%の削減をしたと、行政さんにもそういうご説明ができれば企業としてはありがたいということです。全電源では9%ということになります。

    次のページ、このような宇治の導入を踏まえまして、岡崎事業所でも東邦ガスさんのご協力をいたきながら、同じようなガスタービンのコージェネレーションシステムを導入させていただきました。

    次の8ページ、効果のほうは、省エネ率が18%で、CO2は26%ということになります。

    このような2基を入れまして、効果を振り返ってみますと、その次のページでございます。

    我々の狙った効果で、当然、当初から予想されたものと、それ以外のものも付加的に出てまいりました。もちろん、大幅な省エネ・省CO2効果は得られているということと、宇治の場合は特にそうなんですが、大きな自家発を備えたことに匹敵しますので、電力システムの信頼性が向上した。

    実は、宇治というところは、雷が結構多うございまして、電圧降下が、年間14回ぐらい、夏場を中心に起こるという、工場の運営には非常に厳しいところがございまして、おかげさまで、先ほどの大型のガスコージェネ、2系列を備えましたので、かなりそれに対する体力ができたのかなということ。また、大阪ガスさん、東邦ガスさんのご協力で、我々の工場は、熱需要で24時間、熱を必要としますので、ボイラーのトラブルが一番怖いということで、何とかボイラーの蒸気のセキュリティといいますか、ここを安心して使える形をお願いして検討していただいて、どちらも、ボイラーが単独運転できる、排気再燃という言葉もございますけれども、ガスタービンが何かトラブルがあってシャットダウンした場合でも、ガスだけのボイラーに転換できるというような形のシステムを導入していただくことができました。実際、あまりうれしい報告ではございませんが、過去何回かそのような事態を経験しておりますが、蒸気のほうは問題なくセキュリティが確立できたというのが期待以上の効果でございます。

    それから、当然、新しい設備が入りましたので、運転人員の効率化ができるとともに投資の抑制ができるということなんですけれども、既存のシステムをうまく効率的に運用するという形で、さらなる省エネルギーへの取り組みが、動力メンバーを中心に加速していったということが付帯的効果でございます。

    では、なぜこのような形ができたのかなということで、ここでは、本来、課題という形でご報告をすればいいんですが、私どもが導入できたステップを少しご紹介しまして、ざっとその課題を見ていただければいいのかなと思います。

    10ページ、コージェネシステム導入の条件でございます。まず、企業ですので経済性が求められますということで、我々、古い設備を持っておりますので、新しい設備に入れかえるときは、当然ながら、古い設備の廃棄とか撤去が必要になります。宇治、岡崎の例でいきますと、あまり具体的過ぎて怒られるかもしれませんが、数億円ずつ、どちらも廃棄するのにかかっております。

    さらに、当然ながら、ガスタービン・コージェネレーション、大型の設備を構築するとなると、イニシャルコストが高いということがございます。

    それから、一部電力会社さんのご協力もいただきながら事業所を運営しておりますけれども、電力会社さんの契約をどうするかという問題もございます。

    それから、LNG価格の安定性というのはどうなのかなと、当初ちょっと思ったこともございます。一方、この宇治、岡崎とも、幸いにも補助という形で、新エネルギーの補助金とNEDOの補助金をいただけましたので、これをベースにガス会社さんと協力して、エネルギーサービスという形を構築して何とか導入できたと。この形ができたのも補助金をいただいたおかげと、煎じ詰めて言えばそうなります。

    次のページ、もう一方の条件は、入れた設備をどううまく活用するかというのが、当然、必要になってまいります。これは簡単な漫画図でございますけれども、ガスタービン・コージェネというのを入れる。その廃熱ボイラーで蒸気を発生させて、その蒸気を、蒸気タービン、もしくは工場内の熱需要、蒸気の工場プロセスに持っていくということです。全体で、もともと自家発のディーゼルを持っている、あるいは外部の電力会社さんから電力を購入しているという形で、いろんなエネルギーがございます。このエネルギーを、ケース・バイ・ケースに応じて、工場の操業度は変わってまいりますので、できるだけ、ベターミックスを目指して、うまく経済性と省エネ性を両立させていくようなことを検討していったということでございます。

    例えば、次のページ、これは岡崎の事例ですけれども、ちょっと漫画的に書いてございますが、導入前は、重油が60数パーセントの依存度で、それがガス・コージェネを導入しますと、重油とガスで80%強という形になります。このような形で、先ほどのようないろんなシステムをうまく連携させますと、原油高騰下で、実際、これはご記憶があるかと思いますけれども、140ドルぐらいまで原油が駆け上ったときに、そのシステムをうまく運用して、いろんな手を使って、右下のようなグラフにあるように、既存のシステムを使っているよりは、何とかエネルギー費の削減に成功したという例でございます。

    この原油価格、なかなか不思議な細かい数字で、3万6,792円というのは何だというと、為替90円で、原油が65ドルパーバーレル、その隣は、80ドル/バーレル、6万2,264円というのは、110ドル/バーレルのレートになります。それを直しますと、このような端数の数字になります。現在は4万5,000円近く、80ドル/バーレル近くということになりますので、その辺の状態で運営をしているということでございます。

    その次のページ、記憶に新しいといいますか、リーマンショックの後はどうなったのだということで、実は、繊維事業は、リーマンショック以降、正直非常に厳しい状態になってございます。

    例えば、この表は、導入前の生産量、これはイコール販売量に近いですが、100としますと、リーマンショックで60に落ちた。すると、ガス・コージェネレーションシステムで構築したシステムはどういう形になるかといいますと、緑の部分がコージェネの負担割合ですが、75%ぐらいの想定で導入したんですけれども、一気に85%まで駆け上がってしまったということです。ここでは、ディーゼル発電というのを一気に絞るような形で、外部の電力会社さんにご協力をいただいている電力購入のほうに切りかえていきながら何とか運営をしたという例でございます。

    ただ、繊維業界はご存じのように非常に厳しゅうございますので、今後、さらに操業がもう少し下振れするリスクを持っております。そうなりますと、このコージェネレーションの寄与が85から90、95から100といきますと、電気のほうが余ってくるのかなと。ここが1つリスクでございまして、余剰電力が出た場合、何とかサポートしていただけるような制度等がありますと、我々としても非常に運用しやすいといいますか、大きな省エネルギーの効果を実現できるコージェネレーションシステムが構築できることになろうかと思います。

    次のページ、私どもの宇治、岡崎というのは中核の事業所ですけれども、そういうところにコージェネレーションシステムを導入していくとどういうステップになるかということを書いてございます。

    事業所の中に、ある規模以上のコージェネレーションシステムを導入しますと、ガス需給契約をさせていただいて、天然ガスを、小口では既に購入させていただきましたが、大口のガス需給契約を結ぶことができるという形で、ガスを比較的優位に利用することができる立場になるということで、当然、既設の熱媒ボイラー等々の燃料転換といいますか、重油とか灯油からガスに転換するということを考えていきたいということなんです。この下の表は、ちょっと生々しいですが、同じような規模の熱媒ボイラー、(1)から(7)までございます。それぞれ燃料がA重油、灯油とございまして、転換費用というのは、2,000万前後かかるという、ほぼ同じ規模のものがございますが、空気予熱とか排熱とか、いろんな形で省エネの工夫をしてやるんですけれども、残念ながらといいますか、投資の回収が、短いものでも3、4年で、長いものになりますと、10年近くかかるということでございます。

    この投資回収の長いものについて、企業として決断せねばならないのですけれども、正直、なかなか決断できない状況に追い込まれているというのが実情でございます。

    実は、ピンク色のところが、あまりこういう場で申し上げてはいけないのですが、ご記憶があるかと思いますけれども、今年度から、省エネ性と省CO2性が若干付加されて、従来よりも補助金の運用がちょっと厳しくなっているというのが、我々、転換を進めていきたい立場のほうとしては、今後、これが何とかうまくやれたらなというので、この辺のほうのご支援をしていただけたら非常にありがたいと思います。

    それから、次のページですが、坂越というところは、燃料、電力を比べますと、熱需要が非常に大きくて、本来でしたら、コージェネを入れたいということなんですけれども、実際は、大阪ガスさんとの共同で、サテライト設備をつくってボイラーの燃料転換を行いました。

    次のページです。ほかの事業所でやりましたコージェネも含めて、ケーススタディを1、2、3とやりましたが、経済性というところから、どうしてもボイラーの燃料転換になったということでございます。

    もう一つは、坂越という事業所は赤穂市にございまして、幹線道路のすぐ近くにございます。非常に狭い幹線道路で、LNGのローリー車が一日に何回も幹線道路をよぎると周りへの影響も考えられまして、この辺につきましては、パイプラインの敷設等々があれば、もう少し有利な展開ができるのかなと期待している点でございます。

    最後のページ、まとめという形でさっと紹介します。省エネ・省CO2は、ほぼ設計図どおりに期待効果を発生しているということでございます。そのほか、電力及び蒸気のセキュリティが上がる。これは事業所を運営する立場、工場を操業する立場とあっては非常に強力な武器になるという形で喜んでございます。

    ただ、課題といたしましては、当然、企業でございますので、経済性の壁を乗り越えないとできないということで、何とかいろんな補助の制度、イニシャルであったり、燃料転換のことについてもご支援いただければありがたいということと、できるだけ効率よくコージェネレーションシステムを運用しようとしますと、先ほどの操業度のリスクもございますが、電力が余ってくるということが想定されますので、この辺についての何か対応をいただけたらありがたいし、今後、これに続く導入を、先ほど、坂越の例も期待しておりますけれども、そのほか、垂井とか、関係会社も含めますと何カ所かございますが、そういうところに入れる場合に、その辺のことが支援いただければありがたいということでございます。

    それから、コージェネとして我々は推進していく立場でおりますけれども、企業でございますので、周りの地方自治体、行政、住民の方等に効果をお知らせするという立場では、できるだけCO2の削減効果をうまく表現できればうれしいなということもございます。それから、昨今、いろんな取引の話もございますけれども、我々、06年度には転換を終わっておりますので、早期取り組みをした企業に対して何かしていただけるのかな、既にやったところについては何もないのかなと、お金も当然かかっておりますのにというのがございまして、最後はちょっと余談含みでしたが、ざっと我々の企業の取り組みをご紹介しました。

    ご清聴ありがとうございました。

  • 柏木座長

    どうもありがとうございました。

    特に、このまとめの17ページのところは、課題が極めて明確に書いてあります。どうもありがとうございました。

    それでは、続きまして、髙橋委員からよろしくお願いいたします。

  • 髙橋委員

    日本ガス協会の髙橋でございます。私からは、「ガスインフラ整備の現状と課題」についてご説明をいたしたいと思います。2ページをお開けください。目次でございます。これが本日ご説明する内容であり、低炭素社会実現に向けてのガスインフラのあり方について、私どもの考え方をご説明いたしたいと思います。

    次のページをご覧いただきたいと思います。これは、第1回の検討会でガス課より出された資料の左側に私どもの考え方を付記したものでございますが、現在のわが国のLNG基地、ガスパイプラインの整備状況を示しております。

    ご案内のように、我が国では、各ガス事業者等が主体になりまして、地域の需要の規模、立地条件、経済性確保などを踏まえて、新潟、秋田、千葉などの国産天然ガス田あるいはLNG基地から、都市部の民生需要に向けてガスパイプラインを延伸してまいりました。

    次のページをご覧いただきたいと思います。この表は、2006年以降の我が国のガスインフラ整備状況の一覧でございます。既にできているものと、これからつくろうというものになっておりますけれども、これにございますように、ガス事業者をはじめとするエネルギー関連事業者が、単独あるいは連携して、みずからの供給計画に基づいてインフラ投資を計画、関係当局の指導・支援をいただきながら整備を進めております。

    次をご覧いただきたいと思います。我が国の国産天然ガスの供給を除く天然ガス供給インフラの構造、すなわち、輸入した天然ガスをどういうふうに需要家まで送っているかということでございます。左側にございますように、天然ガスは、LNG、液化天然ガスの状態でタンカーによって運ばれ、これをLNG基地に受け入れて、気化、熱量調整を行った上で、Iに見られますようにパイプラインによって需要家にお届けする。このパイプラインによる方式が供給形態の基本でございます。

    しかしながら、需要の特性とか規模、立地条件等によりましては、IIのように、ローリー車などによりLNGを輸送いたしまして、これをサテライト基地で受け入れ、そこからパイプラインで需要家まで送るサテライト供給によって補完をしてございます。

    6ページ、これは、海外におけるガスパイプラインの整備状況を簡単にまとめたものでございます。これは前回に小山委員からもお話がございましたけれども、もう一度なぞってみたいと思います。

    次のページをご覧いただきたいと思います。これは、欧州の天然ガスパイプラインの整備状況でございます。欧州では1940年ごろからガスパイプラインの整備が進みました。それぞれの国が国産天然ガスの国内流通のためのパイプラインを整備した後に、ヨーロッパ域内のガス需要がさらに増えましたので、1970年代以降にロシアから天然ガスの供給を受け入れるということでパイプライン網の整備が進んでいったわけでございます。

    最近また似たようなことがございました。2006年にロシア―ウクライナ間で天然ガスの供給をめぐる紛争がございました。このため、エネルギーセキュリティの強化ということで、星印で示しましたように、スペイン、イギリス、イタリアなどではLNGの受け入れ基地とか、右側に赤線で書いてございますけれども、ロシア以外からの国際パイプラインを整備するということでガス供給源の多様化を図ってきております。また、ヨーロッパなどでは地下貯蔵などによる備蓄を行っているということでございます。その備蓄と国際パイプライン、さらにはLNG基地によって天然ガスの安定供給を担っているということでございます。

    次は、アメリカの状況でございます。アメリカの天然ガス田は1930年代に多く発見されまして、早くから長距離の高圧ガスパイプライン網が整備されてきてございます。最近ではLNG基地の建設も進めてきておりましたが、これも前回ご説明がありましたように、シェールガスをはじめとした国内の非在来型ガスの開発進展もあり、破線に示されているように、ガスパイプラインをさらに増強しております。

    次に、アジアに移りまして、9ページをご覧いただきたいと思いますが、韓国、台湾でございます。1980年代からLNGの導入に合わせまして、短期間で全国的な幹線パイプラインが整備されております。左側の韓国を見ていただきますと、4カ所のLNG基地を起点に、国内全体を広く網羅する幹線パイプラインが整備されている状況でございます。台湾のほうは、陸上と海底のパイプラインを使っているというのがご理解いただけるかと思います。

    10ページをご覧いただきたいと思います。中国でございます。中国の経済発展は目覚ましいものがございますので、天然ガス事業も2035年には、2007年の5.6倍まで膨らむと予想されているわけでございます。ご案内のように、有名な西気東輸という政策で内陸部の国内ガス田から沿海部までを結ぶ長大なパイプラインをつくりました。中央アジア、ミャンマーのガス田、さらには、今後、ロシアからの輸入パイプラインも整備・計画されている状況です。ただ、これでもまだ足りない分が相当ございまして、これらについてはLNGの輸入拡大によって対応すべく、そこに記してございますとおり、現在稼動中の3基のLNG基地に加え、さらに3基が建設中であり、前回お話しましたように日本のガスエンジニアリング会社の協力で工事が進められております。

    11ページをご覧いただきたいと思います。ロシアでございます。ロシアは、1970年代から、欧州にとりまして最大の天然ガス供給源でございましたけれども、先ほどお話ししましたように、ウクライナとのトラブルがございまして、ウクライナを経由しない、左側に赤線で書いてあるノルドストリームとサウスストリームという新たな欧州向けパイプラインの建設を進めようとしてございます。さらには、新しい市場ということで、東アジアへのガスインフラ整備にも力を入れています。これが右側の赤い線でございます。

    ガスパイプライン整備の国別比較ということで、次の12ページをご覧いただきたいと思います。表の右側にございます、面積あたりの輸送幹線延長、それから、消費量あたり輸送幹線の延長を見ていただきますと、一番下の日本は、ほかの国と比較いたしまして、面積あたりのパイプライン密度が小さいことがおわかりになるかと思います。これは、ガス販売量あたりのパイプラインの距離が短いこととあわせまして、ガスパイプラインを需要が集中しているエリアに効率よく敷設していることのあらわれではないかと思います。

    13ページをご覧いただきたいと思います。各国の現在のガスパイプライン網を、だれが、どのようにして整備をしてきたかということを簡単にまとめてございます。中国につきましては国営でございますので除いてございます。

    アメリカは、80年前からガスパイプライン網が民間企業によって整備されてまいりましたが、ヨーロッパ各国や韓国、台湾につきましては、政府主導で資金面の支援などを行い、国営企業などによって全国幹線パイプラインが整備されてまいりました。整備主体のところに書いてございますが、今、イギリスのガス会社は国営企業ではありませんけれども、ブリティッシュガスという英国ガス公社時代にほとんどの幹線を敷いております。フランスも、ガス・ド・フランスが公社だった時代、イタリアも国営企業のスナムだった時に整備したということでございます。今は違っていますが、整備当時は国営もしくは公営の会社だったということでございます。さらに、下のほうに書いてございますけれども、EUでは、事業者のインフラ整備を支援する仕組みを1990年から実施をしているところでございます。

    14ページをご覧いただきたいと思います。我が国におけるガスインフラ整備の今後のあり方でございますが、左の棒グラフのとおり日本の産業部門における天然ガスシェアは8%と低いということで、右側のグラフに示すとおり、低炭素化の潜在需要は大きく、他の化石燃料を天然ガスに転換することによる二酸化炭素の削減ポテンシャルはまだまだ大きいと見ております。

    15ページをご覧いただきたいと思います。日本地図が2つございます。左側は、エネルギー経済研究所が一定のメッシュエリアごとに製造業種のエネルギー消費量を色付けしたものでありまして、赤色が濃くなるほど、そのエリアのエネルギー消費量が大きいことを示しているものでございます。

    赤が集中しているところには、当然のことですけれども多くの工業団地がございます。その工業団地があるところと、現在のガスパイプライン、赤線で引いてありますけれども、その状況を示したのが右側の日本地図でございます。全国の産業用需要のエリアに対して赤線で示したガスパイプラインが、必ずしも十分に整備されてないということがお分かりいただけるかと思います。

    それから、地図の周りに地域ごとの燃料使用量を推定した円グラフがございます。円の大きさは地域の需要量に比例しております。青色が天然ガスの需要でございますが、パイプラインの整備が進んでいるところに比べますと、ガスパイプライン網が未整備のところは天然ガスのシェアが小さい、当たり前でございますけれども、そういうことがご確認いただけるかと存じます。

    16ページをご覧ください。これは前回ご説明したので省略いたしますけれども、右側に書いてあるガス販売の考え方について、今後、都市ガスは供給区域内だけではなくて、全国の産業用需要の集積エリアに天然ガスを供給するインフラを構築していく必要があるのではないかと思います。

    そこで、17ページに、私どもの考える天然ガスインフラのあり方を述べてございます。各地に点在しております産業用需要の集積エリアを中心にいたしまして、天然ガスを低廉かつ安定的に供給するインフラ整備を図ることが重要でございます。この地図は、ガス協会が独自に前のページのデータをもとに、日本地図の上にある主要な産業用集積エリアに天然ガスを供給するパイプラインの線を引いてつくったイメージ図でございます。

    先ほども申し上げましたけれども、今までは各事業者がガスインフラを整備してまいったわけでございますが、消費量が大きな産業用需要のパイプライン敷設というのは、当たり前ですけれども、投資額が高額になります。さらに、工場の移転とか生産調整などがございますと、ガス事業者にとっては天然ガス需要量の変動が大きくなってまいります。そういたしますと、我々ガス事業者はリスク面からそのパイプラインの整備には慎重にならざるを得なくなるということがございます。また、需要の集積地が供給区域からあまり遠くに離れておりますと、その路線、長距離のパイプラインを実際にだれが整備するかという課題があると思っております。

    更に、ガス事業者は、経済性の観点から、計画時点で確実な需要量に応じた最も効率のよい輸送能力のパイプラインを敷設するということが民間企業として合理性があるわけでございますので、工業団地全体あるいは延伸部にある将来需要のガス化による二酸化炭素削減まで見据えた、十分な輸送能力を持ったパイプライン網が形成されない、という懸念がございます。低炭素社会の実現のためには、これまでのガス事業者が主体となったインフラ整備に加えまして、供給区域から産業用需要エリアに向けたパイプライン、それから、遠隔地需要及び複数のガス事業者を接続する広域パイプラインの整備を進めていく必要があるかと思います。それにつきましては、次のページをご覧いただきたいと思います。

    産業用需要エリア向けのガスパイプライン形成のあり方、右側の上のほうにイメージを記しております。産業用需要の特性に基づく課題やリスクによって、ともすると、敷設されるパイプラインは部分最適になりますので、この課題をクリアするためには、資料の右側の青いところに字が書いてございますけれども、そういうような観点でインフラ整備のあり方を検討していっていただければと思っております。

    次の19ページをご覧ください。さらに広域な視点で、上のイメージ図にございますように、既存のガス供給区域から遠く離れているところに大規模工業団地があるようなものにつきましては、どうしても、距離や投資額が非常に大きいということ、それから、事業者の供給区域から離れているということで明確な整備主体がいないケースがございます。これにつきましては、右の青く塗ったところに書いてあるような、4つの論点に基づいて整備のあり方を検討していく必要があるのではないかと思っているところでございます。

    20ページをご覧いただきたいと思います。私どものガスインフラに関するいろいろな要望を申し上げたいと存じます。ガスインフラにつきましては、パイプラインのほかにも、いろいろな設備や輸送方法がございますので、これらにつきまして規制緩和の検討を進めていただきたいと思っています。

    まず、1のガスパイプラインにつきましては、コストダウンと工期短縮に向けた規制緩和策の検討をお願いいたしたいと思います。それから、今回は詳しく説明しておりませんけれども、2から4につきましては、パイプライン供給で、どうしてもカバーできないエリアに天然ガスを供給するインフラということでございます。このLNGサテライト設備、LNG内航船、LNGローリー、そういうものについての規制緩和についてもご検討をいただきたいと思っております。

    最後、まとめでございます21ページをご覧いただきたいと思います。今回の論点は、4点、まずは、天然ガスを低廉かつ安定的に供給できるガスインフラ整備の位置づけの明確化、2番目に、産業用需要エリアに向けたパイプライン形成のあり方、3番目に、広域的にエリアを結ぶパイプラインである輸送幹線の形成のあり方、4番目に、コストダウンと工期短縮の取り組みと規制緩和のあり方、であると私どもは考えているところでございます。これらの論点につきまして、具体的かつ詳細に検討をいただくような議論の場をぜひ設けていただけるようにお願いをいたしたいと存じます。

    私からの説明は以上でございます。ありがとうございました。

  • 柏木座長

    どうもありがとうございました。

    インフラの整備のあり方、あるいは、全体最適の考え方、だれがどう敷くかと、非常に重要なポイントを最後にまとめていただいておりますので、今後の検討課題としては極めて明確なメッセージだと受けとめました。

    それでは、前回、いろいろとご意見をいただきまして、事務局のほうではポイントをまとめておられますけれども、これらを踏まえて、資料6に基づきまして、事務局から今後の検討課題と検討の進め方(案)につきまして、ご説明をお願いして、その後、皆様方から前回同様、忌憚のないご意見をいただくことにさせていただきたい。よろしくお願いします。

  • 米田ガス市場整備課長

    資料6につきまして、ご説明をさせていただきます。

    前回、大変貴重なご意見をさまざま賜ったので、そのことをご紹介しながらと思っておりましたが、ちょっと時間の関係で、ポイントを絞ってご説明をさせていただきます。

    この資料6で申し上げたいことは、前回の趣旨のときも申しましたけれども、ワーキンググループを設置する必要があろうかということでございます。何と申しましても、非常に専門的な観点から掘り下げて議論すべき課題、あるいは多様な関係者がいて、そういった方々の意見も聞きながらやらなければいけない問題につきましては、別途ワーキンググループを設置いたしまして、そういった方にも入っていただいて議論をした上で、揉んだ上でこちらに上げてくるといった仕組みがよいかと考えてございます。

    その上で、ではどのテーマについてワーキンググループを設置するのかといったことでございますが、1つは、天然ガス、燃料転換、高度利用といった一つの塊かと思っております。先ほどのユーザー企業からのお話の中にも、非常に多岐にわたる問題、余剰電力の問題、企業のCO2削減努力をどういうふうに評価するのかといった難しい問題、多様な関係者が入った上での議論も踏まえながら議論をしなければいけない課題がたくさん出てございました。そういったことを踏まえまして、天然ガス、燃料転換、高度利用ということについては、別途ワーキングループを設けて、そこで議論をしていただくほうがいいのではないかと考えてございます。

    また、ガスのインフラ整備ということに関しましても、先ほど髙橋委員のお話の中にもございましたけれども、だれが整備するのかといったような難しい問題、あるいは、前回のご議論の中にもございましたけれども、託送制度のことなど、第三者利用が進んでいないことについてのご指摘もございました。そういったことも踏まえると、多様な主体の方に入っていただいた上で、別途ワーキンググループで議論をした上でこちらに上がってくるということが理想的ではないかと思っております。

    その他、産業構造の変化を踏まえた課題ということで、いろいろくくってございますけれども、こちらについては多様な論点を含んでおりますことから、引き続き、この委員会の親会の場でご議論をいただくのがいいのではないかと考えております。

    全体といたしましては、今年度中に何とか全体をまとめたいと考えてございますので、それぞれワーキンググループ2つ、天然ガス、燃料転換、高度利用と、ガスのインフラ整備ということで、それぞれ設けまして、年度末に全体として議論がまとめられるように進めていきたいということでございます。

    なお、資料6の一番上の柱書きに書いてございますけれども、そのような中で、一部、具体的な制度の議論をしたほうがいいという話になった場合には、別途総合エネルギー調査会のほうにご報告しまして、都市熱部会の規制改革検討小委などの座敷もございますので、そちらに議論をゆだねるということも出てくるのではないかと考えている次第でございます。

    事務局のほうからの今後の進め方のご提案は以上でございます。

  • 柏木座長

    どうもありがとうございました。

    ワーキングを形成しながら、燃転、高度利用、それからインフラ、それぞれ進めていくというご提案です。

    特に、きょうの産業界のご発言にあったように、産業政策上、低炭素型の産業構造を構築しながら、天然ガスの高度利用をして、日本の素材から、関連する企業が世界の中できちんと機能できるようにするためにはどうしたらいいかというのは、前半の燃転をして、低炭素をいち早くやっていくのに非常に重要だという要望が出ていますので、この民間の要望をよく勘案した上で今後の対応をしていかなければいけない、極めて高度な判断も必要になりますから、そういう意味では、この委員会の皆様方とフィードバックをかけながらやっていくという考え方ですね。

  • 米田ガス市場整備課長

    はい、さようでございます。

  • 柏木座長

    インフラのことは今、髙橋さんから明快におっしゃっていただけたと思います。

    フリートーキングに入りますが、50分ほどしか残っていませんが、的確にお願いをしたいと思います。

    まず最初に、前回、嶋津委員からご質問があったんですよね。次回にキャリーオーバーということになっています。

    内容としては、米国等々で、シェールガスのような、非在来型の、比較的安価な天然ガスが開発されているということが、我が国の天然ガスの価格構成、価格にどういう影響を及ぼしてくるのかと、こんなような内容でよろしいですか。

  • 嶋津委員

    はい、結構です。

  • 柏木座長

    それについて、きょうは、小山さんはお休みなんですよね。

    それで、エネ研の久谷さんは、戦略・産業ユニット国際動向・戦略分析グループリーダーだということで、よろしくお願いします。

  • 小山委員代理(久谷)

    それでは、小山の代理で答えさせていただきます。

    ご質問に対するお答えなんですけれども、まず1つは、現時点では、直接的な影響というのはあまりないのかなと。ただし、シェールガスの動きといいますのは、世界じゅうのガスの需給バランスに影響を及ぼしますので、それを通じまして、将来的には、価格形成、日本の価格にも影響を及ぼしていく可能性があるということであります。

    ご承知のとおり、日本向けのLNGというのは、石油にリンクして価格が決まるという方法になっておりますので、現時点で米国のシェールガスとかが直接的に影響することはないということです。

    ただし、米国の需給が緩和したことによって、米国を目指そうとしていたLNGが欧州あるいはアジア向けに流れてくるということで、世界的に需給が緩和する。それから、欧州、需給がどんどん緩和していって、景気も後退して、需要が減っているということで、スポット価格が相当下がっているという実態がございます。

    そういう事態を見まして、例えば、欧州では、彼らも石油リンクで従来ガスを買っていたのですけれども、そうではなくて違う方法で価格を決めたいということを言い出すようになっております。実際にそういった契約の見直しをするということも報じられています。従いまして、そういった形で日本も将来的には価格の形づくり方が変わっていく。将来、日本が原油リンクを見直していく、あるいは、スポットでもっとLNGを買っていくという状況になれば、日本の価格形成にももっと直接的に影響を及ぼしていく可能性があるというところだと思います。

  • 柏木座長

    ということは、すぐに影響があるというわけではないけれども、長期的、短期的に関係が出てくるんだという話ですか。

  • 小山委員代理(久谷)

    そうですね。将来においては変化の可能性が十分あるということです。

  • 柏木座長

    わかりました。ありがとうございました。

    今の答えを勘案して、ト書きにはないけれども、ガス会社から何かコメントがもしあれば。

  • 広瀬委員

    東京ガスの広瀬でございます。日本で一番権威のある方がお話になって、それ以上のことは私が申上げるまでもないのですけれども、今お話のあったように、LNGのマーケットというのは、実際には、アジアとヨーロッパ、北米で、若干、別々な動きをしておりますので、すぐには影響が出ることはないと思います。ただ、今、原料の交渉をしている現場は、いろんな面でそういうものをなるべく安く交渉するための材料として、将来的な話も含めて、それを使っているというか、そういったものを材料に、いかに安く購入するかといったことは実際に今やっておりますので、それが定量的にどのくらい安くなっているかというのは、なかなか難しいと思いますけれども、現実的に、今回のシェール革命については、既にいろんなところで影響というか、私どもにとっては非常にいい方向に動いているのではないかと受けとめております。

  • 柏木座長

    わかりました。ありがとうございます。酒井さん、いかがですか。

  • 酒井委員

    基本的には全く同じですけれども、価格の形成というのは、マーケット、あるいは相対交渉であっても、相手とのバランスの中で成立するものですので、当然、大きな需給構造の変化があると、それに追随し、変わっていくと我々は見ております。そうした面での努力はもう既に行っておりますが、相手のいる話なのでなかなか急にはできない。

    過去、LNGの導入を始めたときには、コストベースでそれぞれのプロジェクトのコストをどう価格に反映させるかということで決まったわけですけれども、石油ショックの後、石油とのバランスの中で現在のような価格フォーミュラになっておりますので、当然、これからまた変わっていくと考えております。そういう意味では、将来的には、シェールガスは、(価格形成に)良いインパクトを与えると考えております。

  • 柏木座長

    ありがとうございました。

    それでは、これから始めます。まず、前回、欠席された山内委員から、意見はありますか。どうぞ。

  • 山内委員

    ありがとうございます。発言させていただきます。前回、欠席いたしまして失礼いたしました。

    資料とかいろいろ見せていただいたんですけれども、資料6にあったように、エネルギー基本計画の中で天然ガスの位置づけが明確になって、それを実現していくプロセスとして、燃転、高度利用、それからインフラと、大きく分ければ、その2つの論点で進められ、これは整理としては適切なものではないかと思っております。

    私としては、もちろん、燃転や高度利用も興味はあるんですけれども、私の今までやってきた勉強というのは特にインフラ系でしたので、インフラ整備をどうしていくかということについて、少し意見を申し上げたいと思います。

    先ほど、髙橋さんが適切にまとめられましたので、特につけ加えることはないんですけれども、その資料の13ページに諸外国のインフラ整備の推進の政策や主体というのが書いてあります。要するに、アメリカを除くと、ほとんどのところで何らかの形で公的関与があるということが明確になっているわけです。もともと、インフラというのは、よく経済学者は市場の失敗と言いますけれども、マーケットだけではうまく立ち行かないことがあります、だからこそ公的な政策とか主体が出ていって、その手助けをするなり、政策をするなりという理屈。

    日本の場合には、事業者さんはすべて民間会社なので、すべてが政府が出ていって何かをするということよりも、民間会社を中心にして、このインフラをどう整備するかと、まず、軸はそこに置くのだろうなと思っています。

    その上で言うと、我々の考え方だと、要するに、マーケットでやる部分と、そうじゃない部分というのは、理由づけが何があるかということだと思うんですね。何もしなくてもうまくいっていれば、それはそれでいいわけで、そうじゃないときに、何か公的に支援するなり、政策をとるときの理由づけって何か。1つは今回、環境問題とかあって、外部経済の問題があるので、それで、将来的に、インフラ整備を何らかの形で支援しましょうというのが基本ですね。

    もう一つは、インフラというのは長期的な意思決定が必要になるので、ケースによったら民間企業だけの視野といいますか、時間的なスパンではうまくいかないので、そもそもインフラには何らかの公的な支援が必要だという議論もある。その辺のことをうまく詰めながら、一番端のほうには公的な非常に大きな介入があって、一番右のほうには何もしないというのがあって、この間の中でどこを取っていくのというのが、1つは、単純に言えば、そういうことを議論しなければいけないなというのがあります。

    ただ、単線的な問題ではなくて、政策はいっぱいあるのだろうなと。髙橋さんの最後のまとめにもありましたけれども、例えば、インフラ整備の事業環境を整備してやるということも重要ですよね。それは規制の問題もあるし、事業主体、方法、手法の問題もあるし、何らかの形で不確実性を除いてやればいいのかもしれないし、いろんなやり方があるので、その横軸だけではなくて、いろんな措置も縦軸として考えながら、インフラ整備の問題をあぶり出していくのかなと思います。

    最近は、公的な関係でいうと、PFI、PPPとか、いろいろと手法があるんですけれども、極端なケースはそういうことがあるのかもわからないけれども、私としては、ガスのインフラについては民間主体でやる、その中で、今申し上げたようなことをあぶり出していく、一つ一つ議論を積み上げていって、やり方をつくっていくのかなと思っています。

    具体的には、どういうことかというのは、これからワーキングのほうでもおそらく議論されると思いますので、そのとき機会があれば発言させてもらいますけれども、そんなようなことでまとめられるのではないかと思います。

  • 柏木座長

    ありがとうございました。

    原則は民間かもしれないけれども、今の社会的な情勢等を踏まえると、そういうものをきちんと整理をして、公的な関与がある場合には、こうこう、こういう理由でこうやれ、あるいは、民間で、インセンティブが働くような形でのバックアップするとか、いろんな手法があるので、そこでまとめてやるという話ですね。ありがとうございました。

    それでは、皆様のほうで、忌憚のないご意見を。できれば、3時に終わりたいと思いますので、時間を見ながら、ご発言を(沈黙)。

    酒井委員、どうぞ。

  • 酒井委員

    大阪ガスの酒井でございます。ユニチカの上埜理事から、岡崎工場と宇治工場の例としてお話がありましたが、宇治工場の場合は、コージェネレーションを熱主で動かして、余剰電力は外へ売るというシステムです。これにより全体の省エネ・省CO2は非常に進んでおります。また、大井委員からご説明がありましたように、プラント間の熱の融通、(太陽熱なども含む)要素を持つということ、つまりユーザーサイドで熱に対する懐を持つということが、省エネ・省CO2には有効です。一需要家で無理であれば、地域での融通、つまりスマートエネルギーネットワーク、あるいはスマートコミュニティを活用することによって省CO2なり省エネ性が向上することから、ぜひそういう方向でよろしくお願いしたいと思います。

    それから、2つのワーキング設置についてですが、全体の施策の具体化ということが今回の検討会の主題ですので、突っ込んだ議論が必要だと思います。この2つのワーキングでやっていくというのは大賛成で、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

    これらに加えて、需要家サイドから見て2点、コージェネ、燃料転換の面でお話をさせていただきたいと思います。

    1点目は、ユニチカさまからのプレゼンテーションにありましたけれども、投資回収につきましては、今の時代、非常に競争が激しい中で、あるいは不確実性が高い中で、投資回収年数が少し長いものは、ユーザー側からすると、基本的に自分のところのリスクですべてやるというのは非常に難しいので進みにくい。

    我々、事業者側から言いますと、できるだけ効率の高い設備で、投資回収年数の高い設備をご提案する、あるいはファイナンス等々で、オフバランス等々をするという努力はするのですが、これは限界がございますので、投資回収をできるだけ短くする施策、あるいはリスクを一需要家ではなくて分散できるような仕組みを、ぜひワーキングの中で検討できないかということです。

    もう1点は、お客様サイドで対策した場合のCO2の削減の評価です。これから10年間、20年間で省CO2を考えたときに、電源側では70%をゼロ・エミッション化するということですが、なかなか難しく、前回、嶋津委員のほうからも化石燃料をそこまで減らしていくことが本当にできるのかとご指摘がありました。非常にチャレンジングな取り組みであり、化石エネルギーの発電の効率をできるだけ高めることが必要だと思います。そうしたなか、需要家サイドに入れたコージェネのCO2削減への貢献の評価の仕方、つまりどれだけ全体のCO2の削減に貢献するのかという評価の仕方、これは常に議論のあるところですけれども、これはどういう仕組みでやっていくのか、また議論をぜひよろしくお願いしたいと思います。

    以上でございます。

  • 柏木座長

    ありがとうございました。

    特に、後半は、原単位の話だから、きちんとやっておかないと、産業部門が困りますからね。ありがとうございました。

    中上委員、どうぞ。

  • 中上委員

    今、投資回収のお話がございました。ユニチカの上埜さんのお話の中にも出てまいりまして、3年ぐらいが限度で、10年、11年ではこれはとてもできないというお話がありましたけれども、ESCOというビジネスモデルでいくと、3年ぐらいで回収するのは、このビジネスモデルにはならないわけでして、これは通常の投資回収という、企業活動でできるわけで、ESCOの場合には、リードタイムが10年、15年という長期に及ぶものについて、削減量を保証して、ユーザーが一切自己資金を使わないでやるというビジネスモデルなので、産業モデルについても、ESCOに対するビジネスモデルの広がりということをお考えになれば、この辺はもう少し違う解決法があるのではないかという気がいたしましたので、ぜひ、これはどこかで検討していただきたいと思います。

    それから、CO2の削減評価、いつも神学論争になってしまうわけですけれども、今、酒井さんがおっしゃいましたように、実績としてどうであったかということは、ある程度、評価できるのではないかと思いますから、電源構成が変わったり、いろんなファクターがありますから、燃転だけでCO2が電力にどういう影響を与えたかということを引っ張り出すのは難しいかもしれませんが、実際に、どういうふうな結果が出たかということがわかるようなデータがもし取れれば、いろんな要素を外していけば、どの程度の寄与かと出てくるはずですから、そこでおそらく、全電源でも火力でもないようなところに落ちつくのかもしれませんし、どちらかに偏るのかもしれない。もうそろそろ、そういうふうなデータベースのお話をしてもいいのではないかと思うんですが、どうも、今は、いろんな仮定に基づいて、おのおのの立場でお話をなさるものですから、相譲らず、神学論争なんていう話を言っている場合ではないのではないかという気がいたします。ちょっと余談ですが。

  • 柏木座長

    ありがとうございました。

    今、産業用のESCOモデルなんていうのは、ワーキング1の中のビジネスモデルで入れておかなければいけないですね。

  • 米田ガス市場整備課長

    そうですね。

  • 柏木座長

    もし、そこが読み込めないようであれば、少しそれを入れていただくことにしましょうか。支援策とか、こういうところとはちょっと違うかもしれませんね。ありがとうございました。

    まず、久谷さん。

  • 小山委員代理(久谷)

    小山に、これを絶対言ってこいと言われましたので、発言させていただきます。

    検討課題として、燃転のほうで、(1)の転換の促進の際の課題といいますか、その中で、2つ目のポツの上から3つ目に原料コスト高という項目があります。この観点をもう少し広げまして、燃転をすれば、当然、天然ガスがもっと必要になってくる。先ほど来、お話がございますように経済性という観点が非常に重要になってきます。そうしますと、昨今、産ガス国の囲い込みでありますとか、中国勢の資源獲得、こういった環境下で、いかに日本の会社がLNGを安く、必要な量を十分買っていくかという観点も非常に重要になると思います。したがいまして、こういった観点からの議論もぜひやっていただければと考えております。

    以上です。

  • 柏木座長

    わかりました。

    今の石油・石炭と比べた場合の原料コスト高の中にそういうことをきちんと踏まえてディスカッションをしろという話ですね。わかりました。

    村上先生、どうぞ。

  • 村上委員

    これは、天然ガスシフトということでスタートしているかと思うんでございますけれども、低炭素化ということで、ほかにも再生可能エネルギーとか、原子力とか、いろいろ挙がっていますけれども、短期、長期の実現可能性という意味では、これは一番信頼性が高いと思うんです。

    ところが、そのことが一般社会に十分に伝わっていないのではないかと思うんです。環境省のロードマップ委員会に出ていましても、天然ガスシフトというようなことは、私の感じですと、そんなに出てないような感じがします。多分、短期、中期には非常に効果があるわけですよね、総体的に見まして。

  • 柏木座長

    そうです。

  • 村上委員

    だから、非常に信頼性が高い低炭素化の手段であるということを、もう少しキャンペーンしていただいてもいいのではないかと思います。

    それから、資料6の、天然ガス燃料転換・高度利用のコージェネのところで、私、民生の関連で申し上げますと、コージェネとか燃料電池といった場合に、どの程度の規模で、ビル単体か、面的か、その辺の規模の最適化みたいなことをご検討いただきたい。

    それと対応して、どういうサービスが提供されるのかと。要するに、ここにコストのことも書いていただいていますから、これは大変結構だと思うんですけれども、そういうコスト問題、それから、それが受けるサービスの問題、一般市民、ユーザーの問題も一緒にご検討をいただきたい。

    3つ目のインフラの問題は、非常に素朴な質問ですけれども、先ほどのガス協会の髙橋さんの資料等を見ていますと、韓国、中国等に比べても、日本は少しおくれているのではないかと。なぜおくれたのか、その辺の原因も一度調べていただいて、ご紹介いただければありがたいと思います。3つ目は大変素朴な感想でございます。

  • 柏木座長

    ありがとうございました。

    短期、中期には、燃転が非常に効果的だというメッセージをもっと出せと。

  • 村上委員

    はい。

  • 柏木座長

    この委員会自体がそのメッセージなんですよね。ですから、それをもっと強力に出して、きちんと定量的にもやれという話。

    あと、どうも供給者サイドが強過ぎる感じがあるという。低炭素ガス事業のあり方という観点を、需要者サイドから見たら、どういう恩恵があるのかということも含めて、どうも供給サイドリッチだという感じ、2番目はそんなような感じですか。

  • 村上委員

    1番目の問題と裏表になっている可能性があるんですよ。

  • 柏木座長

    そうですね。

  • 村上委員

    ええ。

  • 柏木座長

    わかりました。

    インフラがなぜおくれたか、また今度ゆっくり(沈黙)。ありがとうございました。

    随分、これ上がりましたので、私、ちょっと順番がよくわかっていないんですが、こっちから行きますか。この間、こっちから行きましたから、逆に行きましょうか。

    では、嶋津委員、どうぞ。

  • 嶋津委員

    今の村上さんのお話に賛成なんですけれども、きょうの需要家側の方たちのお話を伺っていても、産業部門でガスへの燃料転換を進めていくというのは、非常に有効な対策であると思われるんですけれども、世の中の風潮として、低炭素社会という言葉の中で、そういうものがアピールしてないというんでしょうか、そういうおそれがあると思うんです。ですから、そこら辺を、今後ワーキンググループが設けられた場合に、世の中に対して、どういうふうに説得していくのかを含めて、詰めて議論をしていっていただきたいと思います。

    特に、価格の問題、ちょっと前回、質問させていただいたのも、石油や石炭から天然ガスに変えていくという仕組みが大事なんですけれども、一方で、私、若干心配なのは、世の中の製造業の海外シフトの流れみたいな中で、今後、低炭素社会化を進めていくという話の中で、下手をすると、低炭素社会化を進めていくのに、税なのか排出量取引なのかわかりませんけれども、日本のエネルギー価格が結局上がって、地域で石油、石炭からガス転換やるよりも、むしろ、海外に出ていったほうが手っ取り早いということになるのをなるべく避けるような仕組み、それで、さっきの需要家サイドの方たちもおっしゃっていましたけれども、そのためにはどういう誘導の仕組みがいいのか、そこら辺をぜひ検討していただきたいと思います。

  • 柏木座長

    ありがとうございました。

    これはワーキングというよりも、ここでやらなければいけないですね、本来は。だけど、ワーキングの中にそういうことも含めて考えていただいた上で、全体のアンブレラをかけるときに、この会議で位置づけをきちんとしていくということになるんでしょうな。何かありますか。

  • 米田ガス市場整備課長

    今日、いろいろご議論いただいたことも踏まえまして、もう1回そこは整理してお示しする必要があるかと思っております。次回になるか、あるいは個別にご紹介するかわかりませんけれども、例えば、天然ガスシフトをどういうふうに理解を深めていくかということについては、むしろ、この場で論をもっと深めていただくほうがいい場合もあるかもしれませんし、その辺は、もう一度整理させていただきたいと思います。

  • 柏木座長

    石井委員、どうぞ。

  • 石井委員

    石油資源開発の石井でございます。

    私は、事務局に整理して頂いた検討の進め方に基本的に賛成です。その上で、若干、ガスのインフラ、特に、パイプラインの整備に関しまして、コメントさせて頂きます。

    先ほど村上委員からのご意見もございましたが、「日本と海外であまりにもパイプラインの普及度合いが違うのではないか」という点に関しまして、前回、それから、今回日本ガス協会の髙橋委員からプレゼンをしていただきました「今後のパイプライン整備に関するイメージ」図は非常に重要な内容と捉えておりまして、私は、ガス協会さんが黒地から白地エリアにスタンスを移されていることを示すインパクトのある資料と思っております。

    プレゼン資料の中で新設のパイプライン網の整備イメージが描かれておりますが、もし、このようなパイプラインの整備が行われた場合には、どの程度の天然ガスの需要喚起が可能なのか、CO2削減にどの程度寄与するのか、といったデータをワーキンググループ等で掴んで頂き、それらのデータに対して、必要投資額をどのように見るのかということが重要で、これは、事業主体に関係なく、費用対効果という点からきちんと捉える必要があり、そのためのデータの整理が有効ではないかと思っております。

    こうして、エネルギーの基本計画におけるガス事業の見通しの数字とインフラ整備の関係等について、検討を深めることにつながると思っております。

    また、今後の新設パイプラインの絵を見ますと、幾つかのパターンに類型化が可能だと思います。

    1番目は、既存事業者による広域エリアへのネットワークの延伸。2番目は、新規のLNG基地を基点としたパイプラインネットワークの構築、3番目は、既存のパイプラインネットワークや基地間を相互接続する短距離、長距離のパイプラインです。こうした3つのパターンについて、それぞれ投資を進めるに当たって課題を整理していくことが今後のインフラ整備に重要な資料、データを与えることになると思っています。

    例えば、ネットワーク接続型の長距離パイプライン整備をする場合、投資額や規模がパイプライン整備のリードタイムに比して、沿線需要に関して需要の立ち上げが早い、遅い、といった問題点が必ず出てくると思います。

    当社も、国産ガスの国内流通をベースにパイプライン整備をしてまいりましたし、また、同業他社も同じような国産天然ガスの販売のためのインフラ整備をしてきましたが、これまで、必ず需要とのミスマッチが起こりました。その中で、事業の成功に対しどのような思想で新設パイプラインを整備するかという点で、絶えず頭を悩ましてきた経緯がございます。

    また、過去の審議会等でも議論をされてきておりますが、髙橋委員に最後にまとめていただきました「産業用需要エリア向けのガスパイプラインの形成のあり方」等でも指摘されておりますような問題点とともに、一般ガス事業者とガス導管事業者との間の大きな格差が依然として存在しております。ガス導管事業は、平成16年の導入以来6年以上経過しているにもかかわらず、依然として、一般ガス事業者のパイプラインとガス導管事業者のパイプラインでは、例えば占用許可の問題ですとか、インフラ整備にかかわる制度面に差があることに加えて、税制面が非常に大きなギャップになっていると思っております。

    特に、事業所税の指定都市の非課税、地価税の非課税、固定資産税の課税標準等の特例、工事負担金で取得した固定資産等の圧縮記帳に伴う圧縮額の損金算入などです。また、地方税関係でも特別土地保有者の非課税。ガス導管事業者には、土地の収用も認められることになっておりますが、実は、租特法では、収用・交換等の場合に、譲渡所得等の特別控除が一般ガス事業者のパイプラインには認められてもガス導管事業者には認められておらず、これらが投資インセンティブを著しく減退させて、日本における長距離あるいは白地エリアのパイプラインの普及促進につながってこなかったと思っております。

    その意味では、こうした問題を、どの程度まで検討したら、インセンティブとなって、ガス協会さんの資料で提示されているネットワーク構築が可能となるかという点を含めた検討をぜひお願いしたいと思います。

    以上でございます。

  • 柏木座長

    わかりました。これは、インフラのほうでガス関連の事業間でのギャップが随分あるので、そこら辺の整合性というか、それはインフラ整備を最適にするためにも必要だという話ですよね。

    崎田委員、どうぞ。

  • 崎田委員

    遅くなりまして申しわけありません、せっかくの皆さんのお話を伺えなくて。

    今、これを拝見しながら思ったことがありまして、今お話が出ました、ガスのパイプラインです。これから産業用の燃料転換とかをやっていくためには、こういうベースが必要なんですが、今回の一連の資料の中にある、こういう大型のパイプラインを整備するときに、もし、新しい基地をつくるとか、地上にパイプライン設置となると、環境アセスメントを考えて、かなり早目の対応をしていくということが大事だなと思います。

    去年、サハリン2の視察をさせていただいた経験があるんですが、そのときも、ロシア政府のほうから環境対応の要望が強く、非常に時間がかかったりという話をうかがいました。状況は違いますが、私は環境省の環境影響評価法の見直しに参加しており、今回見直された内容の中に、戦略的環境アセスの精神を入れるということが入っておりまして、できるだけ早い段階で、計画段階の情報とか、代替可能性、選択可能性のあるような複数の情報が出るような段階で、施設計画情報が地域に公開されたほうがいいのではないか、ということが入ったりもしております。今後、大きな施設整備ということに関しては、かなり早い段階で皆さん、どういうふうに地域合意をとっていくかということも大事だし、そういう中で地域の自然環境のよさを守って、行くことも大事ですので、ぜひ、よろしくお願いしたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

  • 柏木座長

    ありがとうございました。これもインフラ絡みで、なるべく早期に対応するという話です。

    他にいかがでしょうか。広瀬委員、どうぞ。

  • 広瀬委員

    パイプライン網の整備につきまして、今の崎田さんの意見とちょっと関係するのですけれども、いつも日本の場合は欧米に比べて非常に遅れていると。逆に言うと、欧米が何であれだけ整備されたのかということになるわけです。もちろん、経済性、あるいは、いろんな政策的なものもあったかと思うのですけれども、その背景の一つに、いわゆる社会基盤としての一定のコンセンサスみたいなものがあるのではないかなと。

    その点、前回、茨城県の野口委員からも、なかなかご理解をいただくのが難しいという話がありましたけれども、そういうような取り組みも一方ではやらなくてはいけないのではないかという感じを持っております。

    原発については、これは、電力業界さんが、長年いろんなご苦労をされて、官民一体で広報広聴活動をやっているわけですけれども、我々としても、このパイプライン網の整備につきましては、そういった社会との対話、コミュニケーションというのですか、そういったものもやりながら、いろんな制度・政策的な取り組みも含めて一体的に進めていかないとなかなか現実的には進まないのではないかということで、さきほど嶋津先生のほうからも、社会との受発信、発信といったものが大切だという話がありましたけれども、そういう努力を我々もしなくてはいけないのではないかなということを改めて感じているところでございます。

    以上でございます。

  • 柏木座長

    ありがとうございました。よくわかりました。

    他に、永田委員、どうぞ。

  • 永田委員

    非常に、高尚な話なものですから、一般消費者として(沈黙)(沈黙)。

  • 柏木座長

    いや、消費者の立場が大事ですから。

  • 永田委員

    一般消費者がどのように絡んでくるのかというあたりが非常に難しいと思いますが、考えているところをお話しさせていただきます。

    前回と今回とプレゼンテーションを拝聴させていただきまして、天然ガスへの燃料転換と、コージェネレーションをはじめとする天然ガスの高度利用が、省エネやCO2削減に非常に大きな効果があるのだということを再認識いたしました。本日は、産業用分野における取り組みについてご紹介をいただきましたが、同様のことが一般の家庭に広げる場合にも言えるのではないかと考えております。一般消費者として、ここの検討会に参画させていただいている立場から少しお話ししたいと思います。

    まず、インフラ整備についてでございます。本日のプレゼンでは、産業用の大需要家や広域のパイプラインの整備に向けた課題等が紹介されました。そうしたパイプラインから派生するもっと細いパイプライン、一般家庭向けのパイプラインの整備が促進されるような施策の検討も一緒に行っていただきたいと思います。

    本日のプレゼンで、導管が整備されていない地域においては、サテライト設備、すなわち、LNGローリーで工場まで運んで行ってオンサイトで気化して利用するという例をご紹介をいただきましたが、産業用の需要家であればそういう対応ができるのですが、一般家庭用ではそういうことはなかなかできません。ですから、パイプライン未整備の一般の家庭、実は私のところもまだ都市ガスが入っていないのですが、燃料転換による省エネやCO2の削減といったメリットを享受できない状況にございます。一般家庭でもこうしたメリットが享受できるような環境整備をぜひともご検討いただきたいと思っております。

    もう一点は、天然ガスの高度利用についてです。産業用分野でのコージェネは、一般家庭では燃料電池がそれにあたるのではないかと思います。燃料電池は、まだまだ価格が非常に高いと聞いております。本日ご紹介いただいたコージェネと同様に、発電の際に排出する排熱を給湯等に有効に利用することは、省エネやCO2削減に非常に大きな効果が上がるのだと思います。燃料電池の普及を進めていくためには、単に補助金云々ということだけではなく、本検討会での検討事項でもある、エネルギーソリューションサービスとか、総合的なエネルギーサービスを進めていくためのアイテムの一つとして、これらを積極的に活用できるような施策を講じていただくことで、一般消費者がそのメリットを享受できる可能性がさらに高まっていくのではないかと思います。低炭素社会構築に向けて、非常に有効な手段と考えておりますので、ご検討のほど、よろしくお願いしたいと思います。

    以上でございます。

  • 柏木座長

    わかりました。どうもありがとうございました。

    まだ少し時間がありますけれども、特段何かおっしゃりたいことがありましたら、どうぞ。

    もし、よろしければ、今、ご意見をお伺いして、ワーキング1、2を、燃転、高度利用、再生可能エネルギーの拡大も含めて、ここら辺を1つつくり、インフラを1つつくると。これに関しては反対のご意見はあまりなかったような気がいたしますので、事務局案の方向で進めていただく。

    ただ、ワーキング1の燃転、高度利用に関しては、経済モデルをどうするのか、ESCOも含めて、少しきめ細かな対応が必要だとか、リスク分散をどういうふうにするかとか、あと、特に、ディマンドサイドから見たサービスのあり方なんかも、燃転、高度利用をすることによって、産業は今いいとして、暮らしとエネルギーを考えたときに、そこら辺の視点が少し抜けていると。今の永田さんもそういうお考え。そのためのインフラ整備も同じような(沈黙)。

    永田さんのお考えは、どちらかというと、民生用のことを少しワーキング1でもやっていただきたいし、インフラ整備でも同じようにやっていただくという話ですね。

    それと、後でゆっくりまとめていただきますけれども、エネルギー・ガス事業者間でのインフラに関する税制の問題だって随分アンバランスがあり、そこら辺もきちんとやるべきだとか、山内先生は、最初に、インフラに関して、民間主導ではあるけれども、全体最適を考えたら、そう簡単なものではなくて、公的なものはどこなのか、理論武装もきちんとすると。

    かなり難しい、誰がやるのかわかりませんけれども、言った人がやるような(沈黙)。大体、ご意見を聞いていると、どなたが最適な主査になるかというのは、何となくわかってきたような気が(沈黙)。

    あと、インフラに関しては、随分、理論武装とかありました。

    いずれにしましても、前回のご意見をまとめて、きょうの資料6のような形でいきましたらどうですかという、ご意見をいただいて、また、さらに今日そのご意見をいただきましたので、全体をまとめて今後の展開をしたいという話ですね。

    そうすると、あと、どういうふうにするか、部長、何かありますか。

  • 横尾電力・ガス事業部長

    今日はどうもありがとうございました。柏木先生がもうまとめていただいたので、きょうの議論で、天然ガスのシフトというか、まさに村上先生がおっしゃったように、エネルギー基本計画は、2030年を視野に入れてはいますけれども、まさに、短中期的に一番というか、かなり効くのが天然ガスのシフトだと思っております、特に産業分野中心に。それにフォーカスを当てようというのが一つのエネルギー基本計画の今回のこのガスの目玉でもあるので、それは、よりアピールをしていきたいと、まさにそのとおりでありまして、その具体化の場がこの場でありますので、今、柏木先生がまとめていただいたように、今日、検討の視点というか、いろいろ出していただきましたので、2のワーキンググループで、さらに、夏休み以降、詰めていって、それをこの親検討会とフィードバックをしながら、具体的なものにつなげていくということを今後させていただきたいなと思っています。

  • 柏木座長

    そうですね。ありがとうございました。

    確かに、これはまだ宣伝が足らないんですよ。突然出てきたような感じがあるから(沈黙)。燃料転換、高度利用、バイオガスとか、再生可能エネルギーを取り込む、そのためにインフラをどうするかと、広報をきちんとしなければ(沈黙)。政務三役の先生方にもご支援いただかなければいけないですね。最初にお出になって、参画して、政治主導の委員会になっていますからね。ですから、やはり、しっかり広報していただくということもあわせて重要になると思います。

    今後のやり方はどうしますか。メンバーとか、これから考えなければいけない。

  • 米田ガス市場整備課長

    どうもありがとうございました。おっしゃるとおりです。今、座長におまとめいただいたとおりで、今日も、事務局が期待していた以上に、非常に多岐にわたる視点を提示していただいたので、私ども、この夏の間、一生懸命整理をいたしまして、また、ちょっといろいろ個別にご相談をさせていただくかもしれませんけれども、そういった中で、今後どういう順番に、どの座敷で、親会で検討したほうがいいのか、ワーキングで検討したほうがいいのか、両方にダブるような話も幾つかございましたので、その辺を整理した上で、9月からまたやらせていただきたいと思います。

    今日いただいた視点もいろいろございますので、一生懸命整理させていただいた上でご提示させていただこうと思います。

    いずれにしまして、どういう座敷でやるかについては、きちんと皆さんのご了解をとった上でワーキングを設けるということかと思っております。

    ということで、次回、その仕込みにちょっと時間をいただくかもしれませんけれども(沈黙)。

  • 柏木座長

    9月に入ってからこの委員会をもう一回やるのですか。その前にワーキングのメンバーとか決めなければいけないでしょう。

  • 横尾電力・ガス事業部長

    それは座長と相談をされて。

  • 米田ガス市場整備課長

    ええ。そのやり方自体は、また、座長にご相談をさせていただいて、場合によっては、検討会を実際に開かずに、個別にご説明をさせていただいた上でワーキングはこういうふうに進めますということをさせていただく場合も、皆さんがお集まりになれる日程等の調整もございますので、そういったことになることもあるということはちょっとご理解を。座長とご相談をさせていただいた上でと思っております。

  • 柏木座長

    わかりました。

    そうすると、今、米田課長がおっしゃったように、ワーキング1、2を設けると、それで、1のほうは結構タフになりますよね。CO2の問題とか、いろんな話を煮詰めていかなければいけませんから。今日いただいたご意見を全部含めながら、できることはやるし、限りなく明解に近づけていくということ、それは、メンバーを人選して、主査を選び、それを進めていくというのをなるべく早くやると。それから、インフラのほうは、同じように、今日出た内容で、パラレルにいくのか、それもワーキングをつくってやると。これをでき得る限り8月ぐらいまでにどうにかやらないと、どんどん遅れますね。それをやって、そこら辺までは、一応、私、座長と事務局と相談させていただいて、政務三役の先生方ともいろいろとお話をしなければいけないのではないですか。そうなりますね。

  • 米田ガス市場整備課長

    そうですね。

  • 柏木座長

    ご相談をさせていただきながら。そこら辺までは任せていただいてよろしいですか。

    (「はい」の声あり)

  • 柏木座長

    そうしたら、それでいきましょう。

  • 米田ガス市場整備課長

    はい。

  • 柏木座長

    それで、適宜ご報告をして、少しまとまったらすぐこの委員会を開いて皆さんのご高説をお伺いして、またフィードバックをかける、こういう形で。来年の2月くらいには終わるのですか。

  • 米田ガス市場整備課長

    2、3月にはまとめたいと思います。

  • 柏木座長

    2、3月には。次年度の政策にはきちんと生きるようにする、こういう話。早くやらないと、インフラだって、環境アセスだって、早くやれという話がありましたので、もたもたできない。

    2分前に終わるというのは、こんなうれしいことはありません。いずれにしましても、いい休暇をお過ごしいただきながら、またよろしく。ありがとうございました。

  • 米田ガス市場整備課長

    どうもありがとうございました。

―― 了 ――

 
 
最終更新日:2010年10月1日
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