経済産業省
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低炭素社会におけるガス事業のあり方に関する検討会(第2回)-議事要旨

日時:平成22年8月5日(木)13:00~15:00
場所:経済産業省別館3階第4特別会議室

出席者

出席
柏木座長、石井委員、大井委員、小山委員(代理)、酒井委員、崎田委員、嶋津委員、高橋委員、中上委員、永田委員、広瀬委員、村上委員、山内委員
(プレゼンター)ユニチカ株式会社 営業統括部部長代理 上埜理事
欠席
佐々木委員、野口委員、松橋委員
経済産業省
横尾電力・ガス事業部長、米田ガス市場整備課長、猪狩ガス市場整備課課長補佐、小川政策課課長補佐、権藤ガス安全課課長補佐、茂木資燃部燃料政策企画室長、安永省新部制度審議室長

議事次第

  1. ユーザーから見た燃料転換及びコジェネ導入の現状と課題
  2. ガスインフラ整備の現状と課題
  3. 今後の検討課題と検討の進め方(案)について
  4. 自由討議

議事概要

大井委員(昭和電工株式会社)、上埜理事(ユニチカ株式会社)より、ユーザーから見た燃料転換及びコジェネ導入の現状と課題について説明。引き続き、日本ガス協会髙橋委員より、ガスインフラ整備の現状と課題について説明。
また、事務局より今後の検討課題と検討の進め方(案)について説明。
その後、自由討議。

天然ガスの燃料転換・高度利用、コージェネレーション

  • コージェネレーションなどにより、全体の省エネ・省CO2を進めるためには、熱主で運転して余剰電力を売電する、あるいは、プラント間で熱を融通するなど、ユーザー側で懐を広く面的にエネルギーを利用することが必要。一需要家だけの取組では難しい場合には、スマートエネルギーネットワークやスマートコミュニティという概念を入れ、地域で融通することが重要。
  • ユーザーの競争環境は厳しく、先行きの不確実性が高い中で、投資回収年数が長い取組は、ユーザー自らのリスクで実行することは難しい。投資回収年数を短くできる施策、あるいはリスクを分散化できる仕組みについて検討すべき。
  • 投資回収年数の長い取組に関し、産業部門においても、ESCO事業により、投資回収期間が10年~15年と長期に及ぶものについて、その削減量を保証して、ユーザーが一切自己資金を使わないで行うというビジネスモデルが拡がれば、もう少し違う解決方法もあると思うので検討すべき。
  • 電源側のゼロエミッション比率70%は難しい目標であり、化石燃料の発電効率のさらなる向上も必要。需要家サイドのコージェネレーション導入にについては、この点も踏まえ、今後10年、20年のCO2削減効果の評価方法について議論すべき。
  • CO2削減効果の評価について、実績のデータが取れれば、評価もできるはず。全電源平均となるか火力平均となるか分からないが、データベース化して評価すべき。
  • 燃料転換が進めば当然天然ガスの需要が増える。昨今の産ガス国の囲い込みや中国勢の資源獲得などがある環境下で、いかに日本の会社がLNGを安く必要な量を調達していくかが重要であり、この点も議論すべき。
  • コージェネレーションや燃料電池について、単体で又は面的に導入する場合など、規模の最適化について検討すべき。また、コストの問題や一般ユーザーが受けるサービスの問題も一緒に検討すべき。
  • 燃料転換は大事であるが、一方で製造業の海外シフトの流れがある。日本のエネルギー価格高騰により、石油や石炭から天然ガスに転換するよりも、生産拠点を海外に移したほうが早いといった結果にならないような仕組みづくり、政策誘導について検討すべき。
  • エネルギーソリューション、総合エネルギーサービスを進めていくためのアイテムの一つとして、コージェネレーションや燃料電池を積極的に活用できるような施策を講じれば、一般消費者がメリットを享受できる可能性が高まっていくのではないか。

インフラ整備

  • インフラは市場の失敗が起きる分野。日本は、ガスのインフラ整備主体は民間企業であるため、民間企業主導でインフラ整備を進めることを軸に置くべきだが、市場に任せられない部分や民間企業だけではうまくいかない場合には、その理由を明らかにした上で、事業環境整備や規制の問題など公的な関与や具体的な措置について考える必要がある。
  • 韓国や中国に比べて日本のインフラ整備が少し遅れているようだが、その原因を調べるべき。
  • プレゼンテーションにあった新設パイプラインの整備が行われた場合、どの程度の天然ガス需要喚起が可能で、どの程度CO2削減に寄与できるのか、その場合の必要投資額及び費用対効果といったデータを整理すべき。
  • (1)既存事業者のネットワークから広域エリアへの延伸、(2)新規のLNG基地を基点としたパイプラインネットワークの構築、(3)既存のパイプラインネットワークや基地間を相互接続するパイプラインと3つのパターンがあるが、投資を進めるにあたってのそれぞれの課題を整理すべき。
  • 長距離パイプラインの場合、需要の立ち上がりが遅いなど需要とのミスマッチの問題がある。また、一般ガス事業者とガス導管事業者のパイプラインに対する規制面や税制措置の格差も存在する。このような問題を整理した上で、インセンティブ等について検討すべき
  • 今後の基地やパイプラインなどのインフラ整備にあたっては、早い段階で環境への対応を行い、地域の合意を得ることが重要。
  • 欧米でパイプライン網の整備が進んでいる背景の一つとして、社会基盤としての一定のコンセンサスがあるのではないか。社会の理解を得られるよう、対話を行いながら、官民一体となって建設的な取組を進めていく必要がある。
  • パイプラインが未整備の地域の一般家庭においても、燃料転換による省エネ・CO2削減のメリットが享受できるような環境整備をすべき。

シェールガス革命によるLNG価格への影響

  • 米国ではシェールガス等の非在来型ガスの生産増によりLNG輸入が減少し、世界的に需給が緩和しつつある。現時点で日本が輸入するLNG価格に直接的な影響はないが、今後、スポット価格の下落や原油リンクによる契約方法の見直しなどが進めば、将来的に日本のLNG輸入価格にも影響を及ぼす可能性がある。

その他

  • 低炭素化の手段には、再生可能エネルギーや原子力などもあるが、短期・中期の実現可能性を考えると、天然ガスは一番信頼性が高い。しかし、このことが一般社会に十分伝わっていないので、世の中にどうアピールしていくか議論すべき。

今後の進め方

今回の議論も踏まえ、今後の検討課題と検討の進め方を整理した上で、9月中にも本検討会を開催する。事務局案のとおり、「燃料転換・高度利用」と「インフラ整備」に関するWGを設置することとし、人選および主査の選定については、座長と事務局に一任する。内容がまとまった段階で検討会に上げることとし、全体として年度内を目途にとりまとめることとする。

問い合わせ先

資源エネルギー庁電気・ガス事業部ガス市場整備課
電話:03-3501-2963
FAX:03-3580-8541

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最終更新日:2010年8月11日
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