経済産業省
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産業構造審議会消費経済部会特定商取引小委員会(第4回)‐議事録

松本委員長
定刻になりましたので、ただいまから、産業構造審議会消費経済部会第4回特定商取引小委員会を開催させていただきます。委員の皆様には、ご多忙のところをご参集いただきまして、まことにありがとうございます。
まず、事務局から、委員の出欠状況、定足数の確認、配付資料の確認等をお願いいたします。

安井消費経済政策課長
本日は、阿部委員、角田委員、宮川委員、村委員の計4名の委員がご欠席になっております。
なお、本委員会の出席者数は過半数を超えておりますので、定足数を満たしていることは確認をされております。
資料でございますが、資料1として議事次第、資料2として委員名簿がございます。資料3として、本日は楽天の野原委員からプレゼンテーションをしていただくことになっておりますので、そちらの資料がございます。資料4は通信販売をめぐる現状等に関する参考資料でございます。以上の4種類の資料を用意させていただいておりますが、配付漏れなどがございましたら、事務局の方にお申し出ください。

松本委員長
よろしいでしょうか。それでは、議事に入りたいと思います。
去る4月26日に行われました第3回の会合では、インターネット取引を中心とした通信販売の課題につきまして、主な論点候補の提示とご議論をいただいております。前回は時間の関係もあって審議途中で中断をいたしましたので、本日は前回の審議を継続することを予定しております。
なお、前回の論点の1つでもありましたインターネット・オークションなどの場の提供者に関する議論の参考にするために、楽天の野原委員から、企業における自主的な取り組み状況などについて説明をしていただけるとのご提案をいただいております。
そこで、野原委員からのご説明をいただいた後に、前回に引き続きまして、インターネット取引を中心とした通信販売の課題について意見交換をさせていただくという手順で進めたいと思います。
それでは、野原委員、どうぞよろしくお願いいたします。

野原委員
野原でございます。よろしくお願いいたします。お手元の資料3を弊社の方でご用意させていただきました。表紙は宣伝のような感じになっておりますが、これはたまたま10周年ということで、お許しいただければと思います。
それでは、ページをめくっていただきまして、先般の第3回の小委員会で事務局からご提出になりました「インターネット取引を中心とした通信販売の課題について」をもとにしまして、私ども楽天より、考え方等につきまして、現在、弊社が行っておりますことも踏まえて、それらをご紹介しつつご説明していきたいと思っております。
私ども楽天は、インターネットの黎明期からこういったインターネット取引のビジネスを手がけてきております。そういった弊社といたしましては、ここにありますようにさまざまな環境整備を推進しております。安全・安心なインターネット取引は、消費者、出店店舗の双方にとってメリットがあると認識しております。
その下のところに現在の取り組みについてつらつら書いてございますが、その幾つかをスライドにしております。
3ページですが、法定事項の表示例でございます。出店店舗は現在1万9,000店舗ほどございますけれど、その店舗のそれぞれについてこういう形で、会社概要であるとか、支払い方法であるとか、返品・交換の事項などをきっちり書くということがなされております。この辺のタグをクリックすれば詳細の情報が提供できるという形になっております。
4ページでございます。ネット通販におきましては、消費者の声を反映させるということで店舗運営の質的な向上を図っていくということがとても大切でありまして、そうした仕掛けといたしまして、店舗評価システム、レビューシステムというものを導入しております。
店舗評価システムにつきましては、店舗様でお買い物いただました消費者のところに自動的にメールが来ることになっておりまして、商品がよかったか、悪かったか、受けこたえ等々に問題があったか、なかったか、こういうところを回答することができるシステムになっております。その情報をもとにしまして、点数が悪い店舗様におきましては、私どもの方から個別にコンサルティングサービスを提供することによって、店舗運営の改善を図るということをやっております。
消費者のレビューにつきましては、ご存じのとおりかと思います。
5ページでございます。冒頭にありましたインターネット・オークション関係のところで、私どもの取り組みを1つご紹介させていただきます。インターネット・オークションにおいてはさまざまなトラブルがございますが、特に代金を支払ったのに商品が届かないというトラブルを回避する一方で、消費者からすると、個人情報を教えたくない、けれどインターネット・オークションには参加したいと、こういうお客様がいらっしゃるわけでございます。こうしたニーズに対応すべく、私どもでは匿名エスクローサービスというものを導入しております。その概略の図がこちらでございます。このスキームを使えば、代金のところのトラブル、個人情報のトラブルはないということでございます。
6ページでございます。事業者なのか個人なのかという出品者の分類でございますが、右上に青色マーク、赤色マーク、緑色マークを書いてありますけれど、それぞれショップの属性によってこういうマークをつけることによって出品者の分類が明確にわかるような措置を講じております。
7ページでございます。インターネット・オークションにおける出品者情報の提供機能でございます。それぞれのページにこういうクリックするところがございまして、クリックすると、その出品者の評価であるとか過去の履歴等々がわかるということであります。もちろん、今申し上げたサービスシステムにつきましては楽天独自のものというわけではなく、他社におかれましても多くが同様の取り組みをしていると思っております。
8ページでございます。前回の議論の中で各論の部分が幾つかあったと思いますので、そこの部分につきまして、各論の番号に沿って若干コメントアウトさせていただければと思います。
(1)返品に関するトラブルへの対応でございます。ネット通販を利用する消費者は能動的に利用しているわけでございますので、返品に関する規定など、基本内容を確認の上、契約に臨んでいるというのが大前提かなと思っております。購入するかしないのかという意思決定は、だれかに強要されるものではなく、消費者がみずからの意思に基づいて決定しているというわけでございます。
したがいまして、私どもからしますと、屋上屋を重ねるような形での明示的な同意をとりつけるということは、必ずしも必要はないのかなと考えております。また、仮にこうした同意をとりつけるということになりますと、システム改修等々、追加的なコストも発生するのかなと思っております。
我々といたしましては、店舗様がお店をオープンするというタイミングにおきましては、オープン審査というものを設けております。こうした表記がちゃんとできているかどうかということをきちんとチェックした上で、店舗をオープンしていただくということをやっております。
一方、経済産業省におかれましても、今後、例えば特定商取引法上の表記につきまして、こういったガイドラインをより詳細に提示することによって、例えば、返品に関するトラブルを未然に防止することができるのではないかと考えております。
返品に関しましては、規制のありようによっては、購入意思がないにもかかわらず、注文・返品を繰り返すいわゆる悪質なユーザーも少なからずおるということを考えますと、こうした規制のありようによっては絶好の口実を与えるということにもなりかねません。返品トラブルをなくすには、特定商取引法の一層の徹底と消費者のモラルの向上のための教育とをセットに議論することが大切かなと考えております。
(2)契約成立の確認への対応でございますが、注文確認メールなどで既に対応済みでございます。大方のネット通販、においては対応しているのではないかなと思っております。一方、ネット以外の通販はどうなのかということもございます。少なくとも我々ネット事業者からすると、現行で十分と認識している次第でございます。
(3)前払いリスクへの対応でございます。多様な手段を消費者に提供するということは、消費者の利便性向上に寄与するということになりますので、店舗さんにおかれましても、前払い以外の決済手段ももつように推奨しております。ただし、インターネット・オークションならまだしも、通販の場合は、通常の販売の中でも受注生産を行うような、例えばカーテンをつくって売っている店舗さんであるとか、印鑑を刻んで売っている店舗さんであるとか、そういう店舗さんの場合には前払い以外の支払い方法を義務化しますと、かなりいたずら注文のリスクにさらされるということにもなりかねないということで、事実上、前払い以外の決済手段の用意が困難という場合もございます。
一方、こういったお話を申し上げますと、商売にリスクはつきものというご意見もあろうかと思いますが、ネット通販をやっている事業者というのは、どちらかというと事業基盤がかなり脆弱な中小・零細企業が多いということからしますと、こうしたリスクにはなかなか耐えられないということもあろうかと思います。
(4)虚偽・誇大広告に関するトラブルの対応でございますが、私どもの実感からいたしますと、これにつきましてはそもそもトラブルの件数というのはそんなに多いのかなという感じがしております。それから、何をもって著しいとするかという定義が定かでない中で、かなりのリスクを事業者が負うということになると、事業者としては萎縮せざるを得ないのかなと考えております。
そうしますと、一方の議論として、紛争が起こるのであれば、裁判という制度があるわけだから、事業者側で不服であれば裁判を起こせばいいじゃないかという議論もあろうかと思いますが、時間とコストがかかるという現状の枠組みから考えますと、裁判を起こす事業者というのは少ないということで、特に零細企業などはそうなってしまうということで、結局、泣き寝入りすることになろうかなと思います。リスクが許容範囲を超えれば、ビジネスの成長を阻害するということにもなりかねないということであります。
仮に契約の取消に関する規定を設けるということになりますと、悪意のあるユーザーがかえってふえて、難くせをつけて契約を取り消すといったことになる懸念もあるということであります。
(5)事業者情報等の不表示の問題への対応ですが、これは大手を中心にやっておりまして、今後とも経済産業省の施策を中心に協力していきたいと考えております。
9ページ、(6)取引の場の提供等を行っている事業者の役割でございます。これは私どもとして一番ポイントになるかなと考えているわけでございますが、繰り返しになりますけれど、弊社グループは安全・安心なインターネット取引の環境整備を自主的にやってきたという自負がございます。こういったスタンスに立ちますと、常時、店舗運用をモニタリングすることによりまして、問題ある店舗を抽出して適切なコンサルティングを行って、店舗運営の是正を促すとともに、それでも店舗運営の改善がみられないという場合には、強制退店という手続をとっております。今回、論点として、取引の場の提供を行っている事業者の役割ということが取り上げられているわけですが、そもそも具体的に問題となっているのがインターネット・オークションなのか、それともネット通販なのか、問題の所在をもう少し深堀りして具体的に分析する必要があるのではないかなと思っております。
少なくともモール事業のところで課題として取り上げられているほどの大きな被害であるとか、社会問題化しているようなほどの件数になっているのかというところから考えますと、むしろ問題の所在というのはかなり特定した分野であるとか形態に偏っている可能性があるのではなかろうかと思います。現状においてはこうした点が必ずしも明らかになっていなかったなと思います。少なくとも前回の議論の中では明らかになっていなかったのかなと感じております。
実態が明らかでない中で不要な規制がかけられて、その結果として事業者にコスト負担が生じるということにもなりかねないということを懸念しております。もちろん、実態に即しまして事業者として取り組むべき事項が明らかになりましたら、法的な措置ではなく、事業者の自主的な取り組みとして取引適正化を推進していくことが望ましく、弊社としても応分の協力はさせていただきたいと考えております。
また、消費者の啓蒙活動につきましては、環境整備の一環として、経済産業省と連携しながら一層の充実を図ってまいりたいと考えております。
(7)広告メールをめぐる問題への対応でございますが、オプトイン、オプトアウトの問題につきましては、オプトアウト規制がかえって迷惑メールの集中を招くという指摘もある一方で、オプトイン規制にした場合の諸課題については詳細を整理すべきかなと考えております。特にインターネット通販、インターネット・オークションの事業者にとって、広告メールというのは販促の重要なツールと位置づけられております。また、こういった広告メールというのは消費者の利益にも資するという部分もございますので、これらを阻害することがなきよう、慎重な議論が必要かなと考えております。
(8)関連事業者の扱いにつきましては、現行の枠組みで十分かなということでありまして、多様なビジネスモデルの展開ということが特にネットの中では起こっているわけでございますので、そのビジネスの進展が阻害されることがないようにすべきかなと思っております。
簡単ではありますが、以上でございます。

松本委員長
ありがとうございました。それでは、ただいまの野原委員のご説明につきまして、どうぞご質問やご意見をお出しください。
では、青山委員、どうぞ。

青山(直)委員
まずは、10周年、おめでとうございます。楽天さんはかなり前からずっと愛用させていただいて、日本のインターネットのショッピングを育てた功績は大きいと思います。95年にUSのアマゾンができまして、おととし10周年になっていますので、これまではある程度育てる環境ということで甘くみてもらえたこともあると思うのですが、これからの10年は万全な消費者の保護ということを、一歩大人になるということで考えて、そういう観点を大切にしていただければなと思います。そういう中で、今日いただいた資料をみさせていただいて、問題点と、本当におっしゃるとおりということを少しだけ補足させていただきたいと思います。
私自身も、通信販売ですとかインターネット・ショッピングについては、現行の特定商取引法というものを周知徹底するだけで大分よくなるという思いがあります。その中で、特定商取引法という法律が消費者にとってちょっとギャップがあるなというのが、この3ページの「会社概要」という一言にあらわれていて、普通であれば、特定商取引法表示ということでほかのインターネット・ショッピングさんはやられているのに、楽天さんだけがかたくなに「会社概要」としているわけですね。
これは楽天さんが悪いといっているわけではなく、こちらの方が消費者にとってはわかりやすいんです。けれど、大手である楽天さんが「会社概要」という言葉で、ほかは「特定商取引法表示」ということで、ダブルスタンダードになっていて、「買い物の前に必ずみましょうね」なんて私も雑誌の取材で聞かれたときには必ずいうのですが、でも、楽天さんは「会社概要」というところに書いてありますから、それをみましょうということで、結局、2つの標準がある。これはどちらが消費者にとってわかりやすいかというと、正直、楽天さんのこの「会社概要」という言葉の方が、瞬間的に消費者はわかりやすいんじゃないかなと思います。ですから、法定事項の表示ということそのものにおいても、もうちょっと特定商取引法そのものが消費者寄りになっていただいてもいいかなというのを、これをみながら思いました。
それから、4ページで、消費者の声を反映なさっているということですが、正直いって、これをみて消費者が買えるかといったら、そうではないと思います。アフィリエイトなどと結びついているということで、その人が書いたレビューを読んで買った人にはその人に還元されるという、一種の当事者システムになっているので、これは私は、評価を信じて買うということが消費者に利するとは100%は思えないですね。
これも消費者にとって使いやすいシステムにするのは本当に簡単で、例えば、今、デフォルトで評価の数というので並んでいますけれど、実際に買った人の声で並べるというのは簡単にできると思いますので、利用者にとって本当にいいシステムにするためには、楽天さんももう一工夫、二工夫が必要なのではないかなと思います。
それから、5ページのインターネット・オークションのエスクローですが、楽天さんがとっているシステムの場合は割と手数料が低いので使いやすいのですけれど、他社さんですと、このエスクローを使おうとすると、かなり手数料が高くなってしまって、必然的にやっぱり使わないということになってしまうので、この辺は消費者も賢くなって、本当の安全はコストを払わなければ手に入れられないのだよということを啓蒙していくべきなのか、ある程度手数料を低くしていただくように指導していただくのか、この辺は消費者としても悩ましいところではないかなと思います。
それから、6ページですが、そもそも楽天オーシクョンは楽天市場のショップさんのスーパーオークションということから成り立たれたので、実際に事業者さんが出店しているということがとても多いので、ある種安心が担保されていると思うのですが、より大手のところなどは、ストア登録するのは余り利益にならないということがあるので、利益があるところには必ず責任があるということでいうならば、インターネットの事業者というのは利益があれば責任も負うという、事業者からいえばそういう原則になってしまっているので、情報開示をすれば自分たちの利益になるのだ、責任を多くしょい込めばしょい込むほど利益が多くなるのだという仕組みを自律的にとっていただくようなシステムにしていただければいいかなと思います。
それがうまく働いているのが検索のシステムで、とてもいいサイトからリンクを張ってもらえば、検索すると必然的に上位に来るというのがSEOという仕組みになっていますが、そのような自律的に他人からいいと評価されたものが必然的に露出効果も上がるという、そういうインターネットの仕組みにオークションもきちんとなればいいかなと思います。実際にはインターネット・オークションなども、ヤフーさんにたくさんお金を払った人が上の方に来るというデフォルトになっているというのが現状なので、安心とか安全が担保されたところが露出が高いというのではなく、いかにヤフーさんにお金を払ったかということで露出が高くなってしまっているというのが、事業者さんとしては当然なのでしょうけれども、消費者からすると、ちょっとどうかなと感じるところです。
7ページは飛ばさせていただきまして、8ページですが、前回も各論のポイントについては述べさせていただきましたので、前回言いそびれたところだけ補足させていただきますと、(4)虚偽・誇大広告に関するトラブルということについていえば、インターネット・ショッピングについては、ほかのページに行ってしまったり閉じてしまえばもう買うところから逃げられるというシステムで、楽天さんなども多分水準をもっていらっしゃると思いますが、バスケットまで入れて買わないという、放棄率と呼んでいますけれど、すごく高くていらっしゃると思うのですが、そういうように夢がさめる瞬間をきちんと用意しているわけですね。
その意味では、最終的な交渉とまではいきませんで、先生もおっしゃっているのは全くそのとおりだとも思うのですが、訪問販売のように玄関に入ってきて人を追い出すというのがすごく難しいというサービスとは違って、「もうやめた」と思えばいつでもやめられるということであれば、ちょっとした誇大広告というのもエンターテイメントの一部みたいなサービスもたくさんありますので、その辺、がんじがらめにしてしまうのはどうかなと思います。現状も、薬事法、健康増進法、食品衛生法、不当景品類及び不当表示防止法など、たくさんの法律で一応規制はかけられているので、これ以上特定商取引法でというのはどうかなと。私の立場でいうのはどうかと思うのですけれど。
それから、9ページの(6)ですけれど、先ほども申し上げたように、これからの10年は本当に消費者寄りの視点に立っていただければと思います。相談窓口の徹底ということで、今回の前に、楽天さんにトラブルがあったという想定で電話をかけてみようかと思ったのですけれど、さすがにいろいろご迷惑をおかけするということで、そういうテストもしていませんが、本当に消費者の身に立った相談をお願いできればなと思います。楽天さんのデフォルトになっている部分を消費者デフォルトにしていただければと思います。そうすれば、皆さん安心して楽天さんで買うことができるので、情報を公開したり、消費者の立場に立てば立つほど利益になるということで、うまく回っていくのではないかなと思います。
店舗教育というものが、私も楽天さんの幾つかの出店のお手伝いなどもさせていただいていますけれど、もう一段、特定商取引法ですとか関連法についての教育をわかりやすく、最後は消費者に伝わらなければゼロと同じなので、店舗さんに伝わるだけではなくて、店舗さんが学んだことが消費者にうまく伝わるぐらいの教育をしていただければと思います。
(7)のオプトイン規制ですけれど、私自身は、オプトアウト規制でもオプトイン規制でも、IQの高い人たちがいろいろなことをやっていらっしゃるので、余り変わらないかなという気はしないでもないのですが、もしオプトイン規制にするのであれば、「これはどういう契機であなたからパーミッションをとって、どこから送られているメールです」ということを必ず表示されてくるということがいいのではないかと思います。パーミッションは何か与えたような気がするけれど、いつどんなときに自分がそのパーミッションを与えたのかということがわからなければ、実効力がないかなと思います。
それから、オプトイン規制にした場合、未承諾広告が来たら消費者は一体どうするのか。だれにその改善を求めればいいのか。今まで問題があったのは、未承諾広告が来たら、送り返して「やめてください」というメールをするから、そのメールアドレスがあるということがばれてしまって、ますますトラブルが発生するということだったと思います。では、オプトイン規制にした場合に、未承諾広告が来たらどうすればいいのか。
かつ、オプトイン規制にしたときに、パーミッションを私が与えたというメールが来たけれど、どうも私は与えていない気がするといった、グレーなメールが来たときに、じゃあ、どうすればいいのか。それの具体的な方策をきちんと用意していないのにオプトイン規制をしても、結局はあふれるメールでみんなが時間的なコストや精神的なコストを負担するだけではないか。そういう実際に何か起きたときにどうするのかということまできちんと用意していただくことが、大前提になるのではないかなと思います。
すごく長く話して申しわけありません。

松本委員長
ありがとうございました。もう本日の本格的議論の方に入ってしまった感じがいたしますので、経済産業省からもう少し話をしてもらった後で、今の本格的議論を続けていきたいと思いますので、とりあえず楽天さんの報告に対する質問的なものに限定してお願いします。

青山(理)委員
同じ青山です。今、本当に本格的にプロがお話ししてくださったので、私は今の楽天さんのご発言に対して少しだけお話しさせてください。
私も楽天さんから、「今買うと500ポイント差し上げますよ」といわれると、ついつい乗ってしまうようなたちなので、楽天さんの広告ってすごくすてきだなと思っていますけれども、お財布の中身といつもいつも相談しています。
8ページですが、今回、楽天さんのお話と私たち消費者側の思いとはかなりかけ離れているなというのが率直な感想です。返品に関するトラブルの対応としても、今は返品に応じないという広告表示がなければ通達で返品しなさいよとなっているものを、とにかくきちんと明示的に法規制しようというのが今回の1つの目的だと思うのですが、現在何ら問題がないから、発生していないから、これはいたずらに規制をかけないでよとか、契約成立の確認への対応というのは特段の問題は発生していないよとか、前払いリスク云々ということも、すべて今問題がないからこれを屋上屋になるのはよそうというふうなおっしゃりようは、今、青山直美さんがおっしゃったように、今これだけ市場が成熟してきているというときに、私は、市場化の論理と公共関与というのは適正にやっていくべきで、今だからかけられる規制というものがあるだろうと思っています。
そういう意味で、ここは楽天さんと私たち消費者の思いと非常に違いますよというところをまずご認識いただきたいと思います。そして、それは多分楽天さんおたく様に入っているいろいろなクレームの中の分析をすれば、ある程度問題は把握しているんじゃないの、というところまいでいいたいなと思います。
あとの議論は、各論に移ってからさせてください。ありがとうございました。

松本委員長
それでは、池本委員、どうぞ。

池本委員
意見は後で申し上げることとして、質問に絞ってお願いします。
今ご説明いただいた資料の8ページですが、返品のトラブル、あるいは契約成立の問題、あるいは誇大広告の問題、特段の問題を発生していないという評価と、逆に、いたずらで注文や返品を繰り返す悪質な消費者も存在しているというのが並列的に書いてあるというところが、相談現場の人と話をしたりしていると非常な違和感を感じるわけです。
そこで、2点ご質問したいのですが、こういった返品トラブル、あるいは契約成立に関するトラブル、あるいは虚偽・誇大表示に関してというのは、楽天として何か苦情相談を受け付ける体制で年間のデータなどをおとりになっていることがあるのかどうか。同じように、いたずらで注文・返品を繰り返すという、逆にこれは出店者の側からの苦情相談を受けるような、データとしてこちらが年間何件、こちらが何件というものをおもちなのかどうか。
そして、仮にそういう問題がないというご認識だとすれば、消費生活センターなどではむしろ物をみないで買って、表示やイメージが実際と違う、しかし解約ができないというトラブルが多発しているという、逆のデータがあるわけです。それはどう受けとめておられるのか。楽天のシステムだから出ないで、ほかのところでは出るという評価なのか、それともどういう分析をなさっておられるのか。その2点をお伺いしたいと思います。

松本委員長
では、野原委員、どうぞ。

野原委員
ご質問は2点ございまして、1点目についてですが、両方とも数はございます。要するに、消費者からのクレームということと、店舗さん側からのクレームがございます。今、手元にはないので、私の記憶している範囲ということで申し上げますと、店舗さんがいたずら注文等々で寄せてくる苦情というのは月間1,000件ぐらいになるかと思います。消費者側の方も同じように、店舗さんと連絡がつかないとか、商品が届かないとか、そういうことも当然ございます。でも、「2日後に来ました」とかというのもありますので、どこまでその数をとらまえるかというのは若干あるかなとは思いますが、数そのものはございますので、もし必要であればご連絡を差し上げるということかなと思っております。
それから、後者のご質問につきましては、数字の値ごろ感のところについての肌ざわり感が違うんじゃないかといったことだと思いますが、インターネット・オークションなのか、それとも通販なのかというところでのボリューム感がかなり違うのかなということで、そこが大きく違和感の原因になっているのではないかなと思っております。

松本委員長
ありがとうございました。できましたら、先ほどの数字は、後ほどで結構でございますから、ご提供願います。

野原委員
はい。

松本委員長
それでは、本格的な議論に入ります前に、事務局から、前回の議論を受けました追加資料の説明をお願いしたいと思います。

安井消費経済政策課長
それでは、資料4をみていただきまして、その後ろに参考1で前回お配りしたものをおつけしてございますが、先ほどから引用されております前回の論点の紙そのもので、それは全く同じものですので、参考という位置づけにしてございます。資料4は、前回の議論も受けまして、海外の様子なども含めた追加の情報を提供することが目的になってございます。
1ページは、通信販売をめぐる全体像の特定商取引法対象商法の中の割合のグラフですが、これは今までも何度か出てまいりましたけれど、平成18年度の数字はもうひと月ぐらいするとかなりかたい数字が出るのですが、この資料には、平成17年度の数字が出ております。平成18年度は迷惑メール、通信販売本体のクレーム数はこれよりはもう少し減っていっているはずだという感じを国民生活センターさんから聞いておりますが、まだ数字が確定するには至っておりません。
2ページの下ですが、通信販売全体に占めるインターネット通信販売のパーセンテージは、これはクレーム件数ベースですけれど、全体が大体12万件相当のクレームに対して、1万件強、大体10%で、だんだん増える傾向にあります。もう少しすると平成18年度の数字も提供できるようになると思います。
3ページですが、通信販売は、件数もさることながら、トラブルの金額がほかの特定商取引法対象ビジネスと違うという特徴があります。こちらはインターネットアンケートを私どもがした結果でございますが、一番上の段はインターネット以外の通信販売、真ん中はインターネット・オークションを除くインターネット通信販売、一番下はインターネット・オークションにおけるユーザーの方々に、ここ1年以内でトラブルに遭った場合、どのぐらいの金額のトラブルだったでしょうかと、こういうアンケートをした結果でございます。
大体のピークは、インターネット以外の通信販売だと2万~5,000円ぐらいの間が中心となります。それから、インターネット・オークションやインターネット通信販売の場合は1万円以下のもの、特にインターネット・オークションでは、5,000円以下のものが一番多く、そういう意味ではトラブル対象の金額はあまり高くいかないものが多いということが分かります。
これを2ページの上のグラフの販売形態別平均契約金額と比べていただきますと、国民生活センターさんに持ち込まれた相談件数の通信販売の金額が20万円ぐらいといわれていますが、この3ページのものをみますと、余り高額のものはないので、国民生活センターさんに持ち込まれるのはこの3ページの左側のピークの余り高くないところのものがいっていて、5,000円級あるいは1万円級のものはそういう意味では余り表面に浮上しないまま推移しているのかなと思われます。
4ページですが、これは前回、インターネットのトラブルというのは本当にどんどんふえていて、しかも多いのかというご質問もございましたので、少し追加の資料を出しました。通信販売全体の中ではインターネットによるトラブルは、これは通信販売協会に寄せられている相談件数ベースで、ちょうどきれいに分かれているものですから比較してみましたが、やはり年々急速にふえていることは間違いないと思います。
それから、その下のトラブル経験のある消費者の割合を調べてみましたが、これもインターネット・オークションを除くインターネット通販が大体10%前後ですけれど、インターネット・オークションは2割近いので、どうしてもこの分野はリスク率はやはりあるのかなということでございます。
5ページは、これは私どもではなく、警察庁さんが出しているもので、詐欺的なネットワーク犯罪の中ではインターネット・オークションに起因するものの率がかなり高くて、ネットワーク利用の詐欺の検挙件数の中ではインターネット・オークション系が83%を占めております。
それで、先ほどの野原委員のプレゼンの中にもございました関係でいいますと、6ページですが、インターネット通販といってもそれぞれ特色があることは間違いありません。すべて一律に何かルールをやればいいというものではないということは、おっしゃるとおりだと思います。例えば、6ページの棒グラフをみていただきますと、上の段の右から2つ目ですが、「入金したが、商品が届かなかった」と。支払いルールに近い部分はインターネット・オークションに非常に集中して立っております。勿論先ほどおっしゃったようなカーテンを注文販売生産するといったものとはビジネスモデルが確かに違うかもしれませんので、その辺はきめ細かく考えなければいけないのではないかと思います。
一方で、返品などにつながる商品の破損系統などの話は、どれかの形態だけに依存しているものではないので、こうしたところは実態に合わせたルールの導入を考えることが適当ではないかと思われます。
7ページですが、返品については、この前もご説明いたしましたように、現在も特定商取引法の中に、返品の特約がある場合はその旨、ない場合はまたその旨をという規定ぶりになっているわけですが、表示の中身を確認したけれど足りなかったという意味だと思いますけれど、これが4割ぐらいございましたし、記載不備ということを主張されている方も2割以上いらっしゃいますので、こうした部分について私どもとしても、もう少し表示の充実という問題については取り組む必要があるのではないかと思っております。
なお、8ページに海外の事例をまとめてございます。まだ完全な調査ではないのですが、返品それ自身を通信販売でもできるようにすることをルールとするという規定をしている国はたくさんございます。イギリス、ドイツ、フランス、これはEUは大体同じですから、ヨーロッパ、韓国などは営業日から7日とか2週間とかという範囲内で返品ができると。ただ、適用除外品もかなりあるわけですが。
ただ、先ほどおっしゃったように、余り一方的に確実に返品できるとすると、消費者側の権利の濫用ということもあり得るということもあります。アメリカなどでは、これはカリフォルニアの例ですが、返品のルール自身は公的にはないのだけれど、むしろ販売者はお金をどういうときに返すのだとか、返品をする仕方とか期間などを細かく開示をするというアプローチでございまして、むしろ私どもが少し考えたらいいんじゃないかといっているのは、このカリフォルニア的なアプローチを検討していただいてはどうかというお話をしているわけでございます。
9ページですが、決済方法についてはいろいろございまして、そのデータをつけておきました。各支払い方法ごとに、(1)というのは実際に利用しているパーセンテージで、(2)はトラブルに遭ったときに使われていた支払い方法ということで、比で出しています。(2)を(1)で割りまして、この数字が1を超えている場合は、実際に支払っている頻度よりもトラブルに遭っている頻度が高いという指標になるわけでございます。いずれの場合も、やはり前払い方式に属しているものは非常にトラブルが起こりやすい。ただ、そういう中でも、ネット系では銀行振込前払い方式に依存しているものが多くて、後払いとかそれ以外のものはトラブルが極端に少ないので、この辺はお金の払い方の選択肢を広げるだけでも、トラブルの発生率はかなり下がるのではないかということだと思います。
10ページですが、ちなみに、諸外国の決済方法について、これも完全な調査とは言えませんが、法的ルールがあるものは、実は韓国にのみ今のところ導入されております。10万ウォン以上の場合は消費者は前払い決済のときに、エスクローなり保険なりが選択できるようにしなければいけないと、こういうルールがあるようです。そのルールを導入する前例自身は存在しているということであります。
それから、虚偽・誇大広告の関係ですが、これは最近の私どもの処分の実例などが書いてございますけれど、虚偽・誇大広告につきましては、先般も少し言及がございましたが、現在、消費者契約法のフォローアップの議論の中でも、こうしたものを契約の取消の対象にすべきではないかという議論が行われていると承知をしております。
一般法で手当てすべきという議論もあるわけで、その上特定商取引法の中でもさらにやるかと、こういうお話になるわけでございます。先ほどの被害の実態金額からいきますと、大宗は1万円強までの世界でございますので、どこまで実際に裁判所まで行ってというお話につながるかという論点があると思います。それとは別に、先ほどの被害金額のスペクトラムをみても、10万円レベルで、小さいけれども山も立っていますから、そこまで救済するというのを今ここでやるのがいいか、それとも消契法等の全体の議論の中で手当てするのがいいのかというご議論の論点になるのではないかなと思っております。
11ページですが、先ほどのお話の中で楽天さんの方から、もちろん消費者に、出品者の方々を含めて、いろいろなことをしていただいているというご説明がございましたが、これは今、代表的なインターネット・オークション運営事業者3社さんで、個人型と呼ばれているところに潜り込んでおられる販売事業者さんがいまして、私どもがモニタリングをしてみつけたら、そこに入っている人たちはほとんど守っていないのが現状です。
そこに私どもの方から、「これはちょっと違反していますよ」というお話をすると、おおむねの方は「わかりました」といって受け入れていただけるようになっております。そういう意味では、ちゃんと法の趣旨を説明して助言をしていただければ、こういう法違反も減らすことができて、また、消費者の保護も図ることができるという点において、大いに意味のあることです。こういう表示義務などのところには、まだまだ楽天さんなどにもやっていただける余地があるのではないかなと、思っております。
ちなみに、こういう取引の場の提供を行う事業者さんに対する規制については、規制にも2種類あって、罰則がついている規制を入れる場合もあれば、一種の協力をしましょうという訓示規定のようなものもあります。規制が実際に入っている例としては、韓国が1例ございます。これは販売事業者さんの情報提供義務とか、法律違反行為の是正に必要な措置をとることへの協力義務とか、こうした例もございまして、これもまさに消費者保護の中でどういう役割分担のもとで場の事業者さんの役割を規定していくかと、こういう問題だと思っております。
最後に、広告メールのお話でございますが、俗にいう迷惑メールでございますけれど、実は迷惑メールに対する相談件数は、1ページ目をみていただいてもおわかりのように、かなり減ってはいるようにみえますが、総数自身は実はむしろふえてきております。それは消費者の方もだんだんこういうものへの対処の方法を理解してきたので少し数が減ってきているのだと思いますが、実際に送られているメールの総数はむしろふえるという状況に現在ございます。
日本以外の広告電子メールの規制は、携帯とPCが分かれている国も多いのですが、13ページでございますけれど、アメリカと韓国はPCはオプトアウト、携帯はオプトインになっております。ヨーロッパはすべてオプトインに移行をしております。ただ、オプトインに単にすれば数が減るというものでもなくて、先ほど青山委員の方からもお話がございましたが、あわせて幾つかのことをせねばなりません。これにつきまして、うちの取り締まり対策部門の諏訪園の方から少しご説明をいたしたいと思います。

諏訪園消費経済対策課長
消費経済対策課長の諏訪園でございます。迷惑メール規制については、我が省としても、先日、2つの事業者について業務停止命令をかけたところでございますが、オプトイン規制にすると同時に、執行についても相当努力を払っていかなければだめだということは、先ほど青山委員がおっしゃったとおりでございまして、この諸外国の広告電子メール規制のところに書いてございますように、オランダのOPTAという、これは電子通信所管官庁でございますが、ここがオプトイン方式を採用したと。同時に、迷惑メール執行のための調査対象範囲も拡大すると。それから、技術的にも、ボット・プログラム対策というものも行った結果、迷惑メールの量は2004~2006年にかけて85%程度減少したと。
これはOPTA自身が計測したものではなく、民間の第三事業者が計測しているところを2年間で15%のレベルまでになったということでございます。
ただ、一方で、イギリスなどはオプトイン方式ですが、昨年のロンドン・アクション・プランという会議では、「英国は余り執行をやっていないじゃないか。せっかくのオプトイン規制を何やっているんだ」ということで非難を浴びておりまして、そういう意味では、同時に執行も必要があるだろうと。ただ、今、私どもがやっている執行の立場からすると、オプトアウト規制がややすり抜けられている、つまり私どもがいろいろいっても「オプトアウトだからしょうがないでしょう」と、こういういいわけがしやすい体制になっていますので、そういう意味でも、オプトイン規制にする方が執行はしやすいのかなということでございます。

安井消費経済政策課長
それから、今のオランダの中でもご説明がありましたが、このオプトイン規制に仮に移行するということを考えますと、最近は販売事業者さん自身がメールを発送するのではなくて、13ページの8に書いてございますように、広告メール送信あっせん会社というところに一回頼んで、この人からまたさらにメール送信事業者に話が行ってしまうという例が多くあります。
そうすると、実際に送っているのは特定商取引法の対象範囲であるところの販売事業者ではない人々が送っている形になりまして、こういう方々にも法律上のいろいろな情報収集や罰則などの関係をうまく適用するようにしていかないと、一体的な取引を構成しているのに、そこだけが切り離れてしまうと、送信していることはわかっても、なかなかうまく規制がかからないということになります。つまり、7の議論と8の議論はリンクしているのかなと思っております。
なお、ここには特に書いてはございませんが、ここ数年間、政府は迷惑メール対策でいろいろなプロジェクトをやっておりますが、それに際しましては、この特定商取引法と一緒に特定電子メール法という総務省さんの体系もございまして、この議論を進めるに当たっては、私どものここの場の議論とともに、そちらの方との議論の調整も図っていく必要があるということを一言申し添えておきます。

松本委員長
ありがとうございました。
参考資料1に前回配付されました課題のリストが上がっております。この諸課題につきまして、先ほどの野原委員のご説明、青山委員の詳細なご意見、そして今の事務局からの追加資料のご説明等を踏まえて、どうぞ自由にご意見をお出しいただきたいと思います。
発言に当たりましては、挙手いただくか、あるいは名札を立てていただければと思います。
それでは、長見委員、どうぞ。

長見委員
楽天さんのプレゼンテーションが非常にわかりやすくて、反論しやすいのですけれど。サイトもいろいろありますので、楽天さんが優等生のようなことをされていても、いろいろ問題は現実に起こっているということになりますので、私たちはできるだけトラブルを減らし、インターネット取引に消費者が安心して参加できるようにしていただきたいと思います。
返品に関するトラブルというのはやはりありまして、返品の条件が表示されていないということが多くあります。一般の通信販売には返品特約の記載条件がありますので、それと同じことは守っていただきたいと思うわけです。
それから、契約の成立の確認という点につきましては、届かないという相談がたくさんあります。その届かないというのが本当に届かないのか、非常に遅れているのか、それともちゃんと受けとめてくれているのかということがわかりにくいということがありますので、これは例えば期限を切って、1週間以内に商品が届かないものについては契約を取り消すというような条件でもつけるようなことをしない限り、消費者は非常に不安定な状況に置かれると思います。
それから、前払いにつきましては、先ほどの経済産業省さんの説明で、1万円程度の利用が多いということでしたけれど、前払いのリスクを勘案すると、高い商品は買えないということが逆の意味であると思います。ですから、消費者の方がリスクを勘案して、「欲しいけれど、ちょっと危ないからやめておこう」という形になってしまいがちなのではないかと思いますので、私もインターネット上で通信販売を非常に利用しているのですが、多くのところはちゃんと書いてありますし、代引きもコンビニ振り込みなども割に認めているところが多いので、そんなに難しいことではないのではないかと思うわけです。ですから、支払い方法については、幾つかの選択肢をつくっていただければと思います。そして、この論点のところにありますように、インターネット・オークション以外の形態にもこういうことは必要だと思います。
それから、虚偽・誇大広告に関するトラブルですが、これが実はネット上の広告だけではなくて、一般新聞・雑誌等の広告をみてネットで契約をするという形式もあります。例えば、有名になりました、昨年もトラブルが多かった日本ライブラリーなどは、育児雑誌のところに広告が出ていて、それをみてお母さんがネットでアクセスをしてというケースが結構ありましたので、これとの連動もちょっと考えていただけたらと思います。
もちろん全体にそうなのですけれど、広告についてはインターネットに特別なものではなくて、私たちはリアルなメディアについても求めていますし、そういう広告を載せる媒体も内容についてのチェックをするセクションを抱えているところはたくさんありますので、普通の通信販売事業者としてのあり方を踏襲してもらわないと困ると思います。
それから、先ほど楽天さんは、会社概要でいろいろ条件は表示されているということですが、楽天をよく利用されていらっしゃる方は、のみ込んで、「会社概要をみればいいや」という感じになるのですが、普通は一般的には「会社概要」というと就職情報か何かをイメージしまして、余りみないと思いますので、これもやはりわかりやすい表示ということを心がけていただくべきではないかと思います。
したがいまして、取引の場の提供を行っている事業者さんというのは、一般のリアルな世界の大きなお店とか、マスコミを使っている媒体と同じことを考えていただくべきではないかと思います。楽天さんはそれをやっているということですのでよろしいのですが、ほかにもそうではない事業者さんもたくさんいるので、これも規制の対象にしていただきたいと思います。
それから、広告メールのオプトインかオプトアウトかというのは非常に難しくて、これはどちらにしても難物で解決が大変だと思うのですが、それは先ほど経済産業省さんがおっしゃったように、取り締まりと両立てでやっていただかなければならないだろうと思います。
それから、関連事業者の扱いについてですが、特に広告の所在がはっきりしないというのも、先ほどいいましたように、インターネットだけ特別扱いにしないで、最終的に広告を載せたところの責任は絶対にあると思います。販売事業者そのものでなくても、扱った事業者の責任というのもあると思うわけです。
もう1つつけ加えますと、非常に困るのは、苦情相談の窓口がどこも非常に無責任状態になっていまして、楽天さんでも例外ではありませんで、メールで相談を出すようになっているのですが、ほとんど返事が返ってこないというご相談が多いんです。それから、電話をかけても通じないというのがその次にあります。相談があると、私たちは奥の手で、裏電話というのを使って文句をいったりしておりますけれど、消費者相談の窓口というのはきちんと対応していただきたいと思います。

松本委員長
それでは、木村委員、どうぞ。

木村委員
メールのオプトインのところですが、確かにご指摘のとおり、オプトイン規制にしたからといって迷惑メールが減るというものでもないと思いますが、それによって法執行がより容易になり、評価できるというのであれば、非常に意味があることだとは思っています。最初に青山委員からご指摘がありましたように、オプトインにした場合に、自分がどこでオプトインした結果そういうメールが来るようになったかということが受信者の方にわからないと意味がないと思いますので、本文の冒頭などに、「あなたがどこどこで申し込まれたものに基づいてこのメールをお送りしています」といった表示義務を課すということは、余り細かくては大変だと思いますが、大事なのではないかと思っております。

松本委員長
山本委員、どうぞ。

山本委員
この論点ペーパーに即しまして、網羅的ではないのですが、関心のあるところを中心に意見を述べたいと思います。
基本論というところでいろいろ問いかけがございますけれど、基本的な考え方としては、まず原則はやはりメディア・ニュートラリティというか、特にこういう電子というメディアを使っているからということで直ちに何かに反応するということではなく、きちっと問題の整理をすべきだろう。これは当然のことですけれど。その上で、メディア特殊性のある問題として整理できる問題については、当然何らかのルールが適切な範囲で設けられてもいいだろうと思いますし、日本でいえば電子契約法の錯誤のルールとか、それはまさにそういうルールだろうと思うわけです。
ただ、我々が議論しているこの特定商取引法の分野はBtoCの分野でありますので、BtoBとは違って顕著な立法事実があって、それに対してピンポイントの行政法的規律を及ぼすという政策的な判断なりコンセンサスが得られるのであれば、そこはある程度例外的にルールを設けていってよいであろうと考えるわけです。
そういう観点から、基本論の2つ目にあるネット通販とカタログ通販との仕分けの問題ですが、これは規律事項の性質でありますとか、どういうルールを考えるのか・行政ルールか、民事ルールか。民事ルールの場合に、個別法レベルでの非常に立ち入った民事ルールの話なのか、それともかなり一般法と相通ずるようなルールなのか。そういうことに応じてきちっと整理をしていくべきだろうと思うわけです。
例えば返品に関するルールですが、これはネットだから特別視することはある種の差別でありまして、電子というメディアを使っているからといって競争条件が不利になるということでは、せっかくこれから伸びていくであろうこういう分野についての障害になりますので、そういうことは避けるべきで、やるならカタログ通販も入れてやるべきでしょうし、問題によっては、一般法との関係にも配慮するようなことも必要になる民事ルールもあるであろう。例えば取消権ということであれば、一般法との関係でどのように考え方が整理できるかということにも配慮しなければいけないだろう。
それから、そのほかのいろいろな論点に上がっている行政法的な措置とか、そのあたりは先ほどいったBtoC分野で顕著にこういう問題がありますということであれば、ある程度そこは立ち入ることも可能かなという整理で考えております。
個別的に各論の方で問いかけられている問題として、返品ルールですけれど、これは特に個人的にこうした方がよいのではないかという意見があるわけではありませんが、ここに書かれているようなことをされるのであれば、今の返品制というのはわかりにくいと思います。この内容を仮に導入するのであれば、返品制を法制化して、デフォルトルールは返品制ですというふうにすると。その上で、しかし、その返品ルールは現在の訪販分野にあるようなクーリング・オフとは違って、任意法的なルールであると位置づける。そして、その任意法的の意味は3つの意味において任意法的である。
つまり、送料負担の点、返品可能期間の点、そもそも返品を認めるかどうかという点。この3つにおいて、それは当該の取引あるいは事業者側のビジネスのマーケット・ストラテジーにおいてきちっと選んでいただければいいと。そして、任意規定でデフォルトルールを外す際に、先ほど議論がありましたが、私としては明示の同意というのは一般の考え方からするとかなり例外的かなと。明確なわかりやすい表示をして、それで取引に応じればそこで同意があるというのが普通の考え方なので、ここで特に明示の同意というのは、電子というメディア特性の関係で問題提起されているのか、しかし、カタログ通販の場合はどうなるのか。その辺があるので、普通は明確な表示で足りるのではないかと感じております。
それから、(2)契約成立の確認への対応ですが、これはメディア特性からいって簡単に承諾通知はできる。ですから、ここは場合によってはそういうことを義務づけるというのもあり得ない話ではないかなということです。
それから、(3)前払いリスクへの対応ですが、これは確かに韓国あたりではそういうオプションを用意することを義務づけているということですが、他方、野原委員のプレゼンテーションにあったような事例もありますので、感じとしては、それは買う方もちゃんと選ぶということなのではないか。「前払いしかだめですよ」というところはそれだけ商売ができにくくなるわけなので、商売したいと思うところは、「代引きとかそういうこともいろいろできますよ」というのが普通の感覚ではないかと思いますが、その辺はちょっと自信はありません。お隣の韓国ではそこまで行政的に義務づけているということですので、必ずしも定見はありません。
それから、(4)虚偽・誇大広告に関するトラブルへの対応ですが、これについては契約取消に関する規定を設けることの是非ということが上がっております。通信販売の被害の実態からみて、実効性のある規定となるかどうかということですが、所在が明らかではなくて、消費者をひっかけて逃げ回っているような業者に対しては実効性はない。民事ルールはもともとそんなものでありますから、それは最初からわかり切っている話ですが、しかし、ここに取消権を導入したら一般的には甚大な効力があると思います。
その上で、「著しい虚偽・誇大広告」という書きぶりは、次の・にありますように、一般法制との関係で、民事のルールはどういう場合に取消できるかというものの相場感というものが一般ルールにありますので、それとの関係で過不足がないか、そういうことを十分検討の上、このルール、あるいは要件、あるいは効果が構成されるべきだろうと思います。個人的には、「著しい」というこの言い方は適切ではないと思います。むしろやるならば、現行法第6条、あるいは現行法第9条の2と類似したような要件を立てて、それで取り消すというふうにすべきであろうと。
通販における広告というのは、事実上、契約条件の表示でありまして、それによって契約内容がストレートに規律されるというものでありますので、その分野においては訪販とかその他個別的な働きかけをする部分の勧誘における不実告知というものと同一に扱うと、そういう論理は当然に成り立つということでありまして、あとは委員の皆さんが相当と思うかどうかということが問題でありますが、理論的にはそういうことなのではないかと考えております。
それから以降の(5)~(8)あたりは、先ほどの整理でいうと、顕著な法的な立法事実、あるいはそこでのルールの相当性というものを、これは今までのほかの委員の皆さんからもいろいろなご指摘があったところでありますので、そこはある程度政策判断で、場合によってはそういうことが必要であればここにある程度踏み込むことも十分考えられるかなと。そういう問題ではないかと思いました。
ですから、(1)は返品制は通販との競争条件の均衡に配慮すべきである、(4)は、「等しきものは等しく扱え」という大前提がある民事ルールのところに踏み込む問題だということを十分意識されて、適切な案をまとめていただければと思います。

松本委員長
高芝委員、どうぞ。

高芝委員
資料の参考1のところで、3点お話しさせていただければと思います。
2ページの(1)の返品のトラブルの対応の関係ですけれど、最初に、もう少し詰めた表示をするように求めることはどうかということが書かれていますが、確かに現在は特約の有無だけということですので、それだけでは十分な情報は伝わらないと思います。その意味で、返品の条件なり返品を受ける場合の内容等について、さらに表示を求めることはとてもよいことだと考えています。
その下に、「なお」ということで、無効な条項の場合はどうかということのテーマもいただいていますが、この点については、もし手当てをするとしましたら、その表示に、法令に違反する特約でないことという基準を定める方法もあり得るのではないかと思います。
それから、その下に、もし表示がなかったり、ないしは同意のとりつけがない場合に、返品の理由のいかんを問わず事業者負担で返品できるということを明確にしてはどうかという点があります。この点については、いわずもがなかもしれませんが、返品は合意を前提とした解除権です。その合意が認められないときに、特約としての解除権を認めるということは難しいということになります。そうなると、先ほど山本委員もいわれた法律上の解除権という議論にならざるを得なくなってこようかと思います。
ただ、ここに書いてある内容は、どちらかというと、特約の方をまず優先的に考えて、もし特約の返品が認められないときに、法律上の解除権を考えてはどうかということですので、これも先ほど山本委員のいわれたように、任意規定としての解除権のテーマが上がっているものと理解されます。
特約の方を優先する解除権という位置づけになろうかと思いますが、こういう考え方は、従来の、例えばクーリング・オフが強行法規として設けられているのに比べますと、新しい類型かと思います。私としては、こういう形の解除権が必要なのかどうか、合理性なり理由づけについてはさらなる検討が必要ではないかなと思うところです。
それから、2ページの下の前払いリスクの対応についてです。これは以前もこの審議会でお話しさせていただきましたが、商品が届かないというトラブルは、初歩的といいますか、根本的といいますか、基本的なところともいえるトラブルだろうと思います。それを減らすためには、同時決済とか後払いを少なくとも選択肢として用意をしていただくというのは効果があるし、有効な方法と思いますので、是非、検討をお願いしたいと思っています。
3ページですが、(6)で、取引の場の提供等を行っている事業者の役割が課題として上がっています。インターネット・オークションの運営事業者、電子モール運営事業者は非常に大きな役割を果たしておられると思います。そういう方たちに一定のことをやっていただくというのは、実効性を確保する上でも大きな鍵になるのではないかと思うところがありますので、努力義務という範囲になるのかもしれませんが、積極的な役割を果たしていただく方向で検討が進むとよいと思っています。

松本委員長
では、池本委員、どうぞ。

池本委員
私も、参考1の2ページの前回配付された各論のところから何点か取り上げて発言させていただきます。
まず、(1)返品に関するトラブルへの対応というところで、これは事務局から説明があった資料4の7ページの円グラフの返品に関するトラブルの事例の分析ですね。これとつなげて印象深く思いましたので、発言したいと思います。
この中で、返品特約について「記載がなかった」と。これは現在の法律でも記載すべき義務があるのに、ちゃんと守られていないと。そういうところに対する実効性確保という観点からみても、きちんと記載をしなければ解約されてしまうのだよということを法文上明記するということは、実効性確保の効果はあると思います。現在も解釈通達の中でその旨を指摘されているのですが、十分浸透していないということです。
その左側の「確認していない」というところですが、一般の消費者は、もし解約になったときにどうだろうということは想定しないので、みていないことが多い。それがまたトラブルになりやすい。この点では、先ほどの各論の事務局からの提案で、明示的な同意をとりつけるような方法をとれば、確認していないというこのトラブルは防げるのではないかと。それはなるほどと思います。特にネットであれば、契約締結の手順の中で解約に関する条項を書いて確認というところをクリックして次に進むというふうにすれば、これは容易であろうと思います。
ただ、問題は、最後に残る一番大きい、「確認したが役に立たなかった」が39.5%あります。私はここが一番本質的な問題だろうと思うのです。というのは、消費者にとってみれば、書かれた広告や説明がそのままであろうと期待するからこそ買うわけで、違っていたときにどうしようということを本気で考える人は、やはり買うのに二の足を踏むと思うのです。だとすると、先ほどのようにクリックボタンで、「これは返品できません。いいですか」といっても、ちゃんとそのとおりであろうと思うからクリックしてしまう人が多いのではないか。だから、返品条件は確認したけれども、その時点ではそれが歯どめにならなかったということになるのではないか。
それとまた、トラブルを起こす事業者ほど「返品できません」と書いておけば、もうそれで免責されるという方へ流れていっては困るので、解約返品権を法定するところからもう一度考えていただきたい。もちろん、そこでいう解約返品権は、資料4の8ページの諸外国の法制にもありますように、あるいは山本委員のご発言にもありましたように、クーリング・オフとは違いますので、例えば返送料について事業者負担ということが不可欠である必要はないので、例えばそれも消費者負担にする選択肢はあっていいだろうと思いますし、あるいは適用除外の中で商品の特質から、あるいは既に使用消費をある程度してしまった部分はもう除くとか、いわば事業者に過大な負担が及ばないような線引きをしながら解約返品権を入れると、そういう選択は十分可能なのではないか。制度設計の規定の仕方の問題ではないかと思います。
それから、3ページの(4)虚偽・誇大広告に関するトラブルへの対応ですが、これについては契約取消権をぜひ導入していただきたいという方向で発言させていただきたいと思います。これも先ほど山本委員からもご指摘がありましたが、現行法の第6条1項に、例えば、こういう場合には不実の告知として取り消せるということが列挙してある。それに当てはまり、なおかつ契約締結の判断に通常影響を及ぼすような重要事項であれば取消ができる。そういう当てはめやすい具体的な基準が書いてあれば、事業者としても、「こういう表示をした場合は取消になる恐れがあるぞ」ということが逆に行動規範としてもみえやすくなるのではないか。
特に広告というのは、以前は、例えばスーパーやデパートの広告は、広告をみてお店に行って、お店で手にとってそこでもう一回考える、だから単なる誘引段階の広告では取消につながらないと、そういう議論があったのですが、通信販売は、その広告をみて意思決定をしてしまうわけですから、ほかの材料がないわけですから、やはり取消権につなげる必要があるのではないか。何よりも、不当な表示をして契約をとった者が、その利得を手元に残すことをやはり許すべきでない。こういう価値判断からも、取消権を加えていただきたいと思います。
それから、(7)の迷惑メールに関してですが、前々回でしたか、オプトアウト規制は有害無益であると、ちょっと言い過ぎたかなと後で反省しているのですが。というのは、迷惑メールを送るような悪質業者との関係では有害無益なんです。そして、執行の観点からしても、やはりオプトインを入れるべきだと思います。ただ、平均的な事業者との取引の中でも、一旦はメール送信、広告を送ってくれと頼んだけれども、取引をやめた後も毎週来る、やはり少し迷惑な感じがするなというときには、抜ける自由はあっていいと思います。そして、それはボタン1つで除外はできるはずですから、その意味では、オプトイン規制を入れる、だからオプトアウトの条文は要らなくなるのではないと思います。両方残していただきたいと思います。
最後に、(8)関連事業者の扱いですが、広告を販売業者自身が掲載しないで、それを他の個人のブログやホームページをもっている人に掲載してもらうと。なおかつ、その中にいろいろな取引パターンがあるということをこの間聞いております。前回も青山直美委員からでしたか、ペーパーポストという、ブログに感想を載せたものに謝礼を払うという方式があるというのを聞きましたし、ほかの機会に、ドロップシッピングといって、個人が自由に広告を出して、自分が売り主として注文を受けて、成約したら利益を得るという、自分が売り主になるようなパターンと、あとはアフィリエイトといって、販売業者から委託を受けて広告を出す。この場合は取り次ぎでやって、販売業者ではないとか、契約形式はいろいろあるらしいのですが、少なくとも外から広告をみると、販売業者自身が「我が社のこの商品はこんなにいいですよ」と書くよりは、他の個人が書くことによって、まさにユーザーサイドの感想として「こんなにいいのだ」と、そこへまた消費者も引かれるという、そういう効果があって非常にふえているのだそうです。
問題は、そういうことをやってはいかんというのではなくて、だれがこの広告について責任を負うのかがはっきりしないまま氾濫しているということが一番危険なのだろうと思います。特にインターネット取引は、本体の販売主体ですら属性・素性がはっきりしない上に、間接的な人が勝手に広告を書いてユーザーとしての感想のようにみえながら、実は仕掛けた広告であるというようなことでは困る。
そういうときに、例えばドロップシッピングのようにみずからが売り主となる者は、通信販売業者として広告規制を負うべきだということはもっと明確にすべきだと思いますが、本当の末端のそういう法制を自覚しないままに入る人が氾濫しているのだとすれば、末端の広告を出して販売する個人もきちんと規制対象だということとともに、そういった個人を利用して販売活動を展開する裏側の事業者、いわば広告活動を委託する事業者もその広告についてきちんと責任を負う。そこがないと、実際の規制の実効性は上がらないのではないかと思います。
そういったあたりが、特にネットの広告特有の匿名性を利用した間接的な広告なども含めて、視野に入るようにしていただきたいと思います。

松本委員長
では、青山直美委員、どうぞ。

青山(直)委員
今の池本先生の議論も受けてですが、アフィリエイト、ドロップシッピング、ペーパーポストというのは、そもそもインターネットというのは国と国の境界ですとか、個人と事業者の境界、そして売り手と買い手の境界というものがとてもグレーで、それをそれぞれ飛び越えることが容易だからこそ、これだけいろいろなビジネスが発展してきたでしょうし、情報を得る側もいろいろな利益を享受してきたと思います。ですから、そのグレーなところをある種利用するような業者というのが出てくるのは当然のことであって、それを完全に規制するというのも今の時点ではどうかなとは思いつつも、これから私は特に気になるのはドロップシッピングなのですが、まだ余り問題が起きていないじゃないかという議論もあるのですけれど、やはりこれから起こるだろうトラブルというものはきちんと想定しておくべきだと思います。
そのドロップシッピングがこれから盛り上がってきたらどんなトラブルが起こるだろうかということを個人的な勉強会でやったときに、消費者としてすごく怖いなと思ったのは、ドロップシッピングというのは価格決定権がありますので、個人でも例えば仕入れて自分の好きな値段で売ることができるわけですね。例えば、余り表現はよくないのですが、バイアグラのような商品をとても市販の値段よりも安く売るけれども、実際に買った人の名簿を第三者に売りつければ、それでとても利ざやが稼げるとか、そういうことも今後は起きてくるでしょうし、個人情報というものが大変大きな価値を生むということを考えると、これからどんどん起こってくるような状況になってくると思います。
これは考えられるものの本当に一端ですけれど、まだ問題が起きていないから規制をかけるのはどうかという議論については、今だからこそ考えておくべきことと、予想しておくことと、ある一定のルールのようなことをつくっておかなければ、結局はその事業そのものをつぶしてしまうことになると思うので、事業者さんは規制というとすごく違和感をもたれるとは思いますが、そういう場にもどんどん上がってきていただいて、消費者や消費者団体の方などと情報交換をぜひしていただきたいなと心から望むところです。

松本委員長
平山委員、どうぞ。

平山委員
まず、トラブルに関して、インターネット・オークションとネットショップ、そしてその他悪質な事業者という3つの種類があるのかなと考えていまして、もちろん我々ネットショップの立場として襟を正していかなければいけないのですが、資料をみている限りは、特にインターネット・オークションが非常に問題が多いと。そういうことで、ここに事業者の役割としてありましたが、システム的に、例えば、初めから返品の条件を入れないとインターネット・オークションとして機能できない、開始できないとか、そういうことをしていただけると非常にやりやすくなるのかなと。
それから、インターネット・オークションなどは、ネットショップなどに関しては、意外と特定商取引法の効果がありまして、比較的きちんとされていると。実態がない中で始めるというのはなかなか難しいというのが現状だと思います。そういう中で、インターネット・オークションというのは、CtoC、個人対個人の取引になりますので、非常に簡単に始められて、なりすましとかがやりやすいということが考えられると思います。
そういう中で、例えば、昨日、SNSの最大店のところで新しいアカウントをつくろうとしたときに、ちょっとおもしろいなと思ったのが、通常のPCメールと、もう1個、携帯のメールアドレスの両方にメールを送って、両方で本人確認をしないと入れないと。非常に厳しい縛りだなと思ったのですが、この仕組みであれば、なりすましとか二重アカウントを比較的防ぐことができるのではないかなと思いました。
この3点の中で、主に悪質な事業者というのを制限していかないといけないと思うのですが、悪質な事業者がどういうツールを主として使って迷惑的な行為をやっているかといいますと、主に初めの入り口としてはメール、次にはウェブ、インターネットのホームページの方に飛んで、そちらの方で迷惑的なこと、詐欺的な行為をやっていると。
それに関して、今、考えているのですが、最近、メールの機能などが非常に向上していまして、私は数日前にウィンドウズのVistaというソフトにかえたのですが、その中で、例えばIPでの制限であったり、IPというのはインターネットの住所、数字で出る番号ですが、その制限であったり、例えばドメインでの管理、このドメインから送ってきたメールは二度と受信できないとか、そういうことが結構できるようになっていまして、そういうことを考えると、迷惑メールの対処というのも、メールソフト自体の機能でできかけているのかなとも思います。もちろん完全ではないと思いますので、それだけでは足りないと思いますが、この辺のところをもうちょっと見直して議論する必要があるのではないかなと。例えば、このIPからは二度と送れなくなるとか、そういう制限がかけられます。
昨日もあるサイト、サーバーのところをみていたのですが、悪質なメールが某国から送られてくるので、そこからのメールはすべて制限して絶対に送らせないようにしているとか、そういうことも技術的にもできるところにあるのかなと考えております。
もう1点、オプトインの件で先ほど、継続的にどこでとったかということを表示し続けた方がよいというご意見があったと思いますが、それはシステム的には非常に厳しいので、私としましては、パーミッションをとった瞬間にメールがユーザーと店舗側の両者に対して行くような形で配信されることができれば、承諾をしたということで、後々でそれを確認することも両者ができる、そういう仕組みがあると非常にいいなと考えております。

松本委員長
丸山委員、どうぞ。

丸山委員
第1点は、先ほどから出ております返品ルールのところですが、議論としましては、強行規定としての返品権というものを考えた方がいいのではないかという意見と、任意規定としての返品制度というものを考えた方がいいのではないかという意見、2つの議論が出ていたと思います。
クーリング・オフ類似のような形で返品制度というものを強行規定的に、一定期間は無条件で返すことができますよということを法制度化していくというのは、諸外国の導入の状況に照らしても、法政策的には1つのあり得る手段だと私自身は考えておりますが、そのような強行規定としての返品権導入を検討する際には、我が国の現状に照らしてそのような手段が必要とされている事情の確認も含めて、制度設計に関する議論をさらにしていかなければいけない問題なのかなという印象をもっています。
差し当たり問題とすべき、任意ルールとしての返品制度についてですが、第1に、わかりやすい形で必要な条件を含めつつ返品表示というものを義務づけるということと、返品の表示をしていない場合については、デフォルトルールとして返品できることにするというルールを導入する。この場合には、表示がないときに返品できるというところまではわかりやすいのですが、実際に永久に返品できるのかとか、使っていた場合はどうなのかという問題が現場では生じると考えますので、そういった事態というものも頭に入れながら、デフォルトが適用される場合には実際にどういう解決になるのかということを、法律に書き込むかどうかは別として、議論をしておいた方がよいのではないでしょうか。
続いて、オプトインのところですが、先ほどから議論が出ておりますように、仮にオプトインの方向に行くとしても、同意したかどうかということがよくわからなくなってしまって、自分がいつ同意したかということを確認できるような仕組みがあったらよというのは、そのとおりだと思います。
その上で、現在も、ネット通信販売などを利用するときに、「広告メールを受領しますか」と聞かれて、それについてチェックを入れて返信するということをよく行うのですが、このときに、「広告表示を受領しますか」と聞かれて、「ノー」のところに最初からチェックが入っていれば、うっかりして返信したとしても、「ノー」なので広告メールを受け取らなくていいのですが、最初から「イエス」で入ってくる場合については、非常にわかりにくい形でその項目が設定されてしまうと、自覚しないまま返信してしまうということがあって、結局、同意の自覚なしに同意したと扱われるという事態も生じかねませんので、これは法律で手当てするような問題かどうか自信のないところですが、そういう問題もあるということでお話をさせていただきました。
それから、関連事業者との関係に関しましては、先ほど事務局からの説明もしていただいたところで、まさに資料4の13ページのところで例として示されているような事例につきましては、民事の問題としては幾つかの解釈の余地が残るのですが、行政規制をかけるとか刑事的規制をかけるというところでは、明文の根拠規定がないとなかなか対応できないということがありますので、この辺については何か法的手当てをするという方向で検討していくということでよろしいのではないでしょうか。

松本委員長
大河内委員、どうぞ。

大河内委員
皆さんからたくさんお話が出たので、全体的な感想のようなことなのですが、初めに楽天の方からお話をいただいて、市場の場を提供する方の意識がこういう意識ですと、これからインターネット取引は安心できないんじゃないかと不安になりました。というのは、先ほどから何回も出ていますけれど、いろいろな課題に対して特段の問題は発生していないと認識されているということと、悪質な消費者が存在するという、それはいろいろな方がいらっしゃるからゼロではないと思っていますが、悪質な消費者と認識された裏をちゃんと調べていらっしゃるのかとか、その辺もお聞きしたいところだと思いました。全体に急成長してきてトラブルもふえているという市場に特段の問題は発生していないという認識ですと、かえって問題がたくさん起きてくるのではないかという印象をもちました。
細かいことについては、返品トラブルなどですけれど、ネットの場合は特に、どこにそれが明記されているのかとか、これは特定商取引法のものなのだという表示が大変わかりにくくなっていまして、買う人にもっと表示をわかりやすく心がけていかないと、トラブルはますますふえるのではないか。私などは、インターネット取引に関しては、クーリング・オフの制度を導入していただきたいなと思っております。全部を一遍にそういうふうに書ければ、事業者さんもわかりやすく、買う方もわかりやすいということになるのではないかと思っております。
それから、前払いリスクですが、これは前回も述べましたが、禁止ということは無理としても、いろいろな支払い方法の選択があるようになるのは当然ではないか。経営基盤の弱い中小企業といいますが、やはり事業にはそれだけのリスクが伴うということで始めていただきたいと思います。
また、先ほどから出ている広告ですけれど、ほとんど聞いたことのない言葉で、ペーパーポストですとか、ドロップシッピングとか、そういう話を聞けば聞くほどますます不安になって、きちっとしたルールを未然防止の観点から整備していっていただきたいなと思います。

松本委員長
青山委員、どうぞ。

青山(理)委員
基本的に大河内委員と同じ意見ですけれど、これからますます成長するであろうというインターネット取引において、今、いろいろ新しい言葉をお隣の直美委員からも教えていただきましたけれど、先日もNHKの番組では、カリスマブロガーというような方たちが「いい本ですよ」といったらそこに殺到するので、出版社からどんどんその方に提供される本があると。そういうことで、どこから提供された情報なのかということをきちんと透明性を確保して明示していただきたい。そういう役割もあるでしょうというお話がありましたけれど、インターネット取引の中ではいろいろなビジネスがはびこってくると思いますので、ある意味では日本を活力あるものにしていく一方策ではあるかとは思いますが、それはそれとして、今、場の提供者であるとか、関与する事業者さんがしっかりとやっていただきたいと思います。
資料の3ページの(5)事業者情報等の不表示の問題への対応と、(6)取引の場の提供等を行っている事業者の役割、これはきちんと両方をセットで考えていただきたいと思っています。インターネット・オークションなどの場に参加しようと思ってみますと、例えば、いろいろな支払い方法を提供はしていても、最終的には「支払いを確認してから商品を送付します」とか、「エスクローのサービスは利用しておりません」とか、いろいろ書いてはあっても、結局は何もできない、前払いリスクをちっとも低減していないような表示が多いということがあります。
それで、長見委員がおっしゃったように、特定商取引法にのっとった表示をきちんとしなさいということは、モール運営事業者でも、場の提供者でも、すべてこれはやるべきであろう。先ほど安井課長がおっしゃったことは私はとってもびっくりしてしまったのですけれど、今、経済産業省でモニタリングをしているということで、モニタリングにかかって、「法違反を犯していますよ。表示がおかしいですよ」ということがかなりある。そういう利益を受けるのは場の提供者であったりモール運営事業者であったりしているにもかかわらず、その始末は経済産業省が税金を使ってモニタリングしている。こんなばかげたことはないと思うのです。
自主的にきちんと、「うちのモールは安心ですよ」ということをいえる仕組みを楽天さんはしていただきたいと思っております。これは楽天さんだけに限らず、ヤフーなどがどうして今日はいらしていないのかしらと思うぐらいなんですけれど、トップランナーとしての責任というのをきちんと自覚していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

松本委員長
大岡委員、どうぞ。

大岡委員
前回、一通り発言しましたので、繰り返しはいたしませんけれど、今日の議論を聞きまして若干敷衍させていただきます。
1つは、前回申し上げましたとおり、実際にトラブルが起きているかどうか、どういう性格のものがどこで起きているかということをはっきりさせるということと、問題が生じているのは一部の特に悪質な業者が中心だと思いますので、そういった業者を極力ピンポイントで対応するということ。それから、その過程で、普通の事業者というものが不当・不必要なコストをこうむることがないようにということ。それから、いろいろな制度を導入する場合の実効性とか執行可能性、そういうことを踏まえて検討、対応していただきたいと思います。
その観点からいいますと、今日も議論に出ていましたが、トラブルが起きているか起きていないかということは、いまだにはっきりしないところがあるのではないかと思います。今日の資料4もかなり高率な数字で、こういうトラブル、ああいうトラブルという形で通販のトラブルが記載されているわけですが、私の推測ですけれど、回答する方というのはある程度問題を抱えている方が積極的に回答するということがあって、これをそのままうのみにしてそこから議論を始めるというのはちょっと問題かと思いますし、例えば、資料4の6ページにも問題の項目別に上がっていますが、これは当たり前のことですけれど、あくまで問題を提起している人の言い分ということでございますので、商品の到着が遅れたといっても、1日遅れても文句をいう人がいるだろうし、汚れている、汚れていないといっても、これもいろいろな対応があるだろうと思いますので、そこは出発点として、トラブルの状況の一層の精査は必要かと思います。
具体的にいいますと、返品の関係ですけれど、確かに返品に関しましては私どもの相談窓口にも苦情が来ますし、利用者調査といったものをやりましても、通販に対して不満を感じる主要項目の1つになっている。これは事実でございます。ただ、その苦情・不満の内容というのは、例えば、返品条件が余りに書き込まれ過ぎていて複雑であるとか、返品条件の適用が杓子定規であるとか、これも非常に強い不満ですが、返品に当たって送料負担がどうにかならないかと。そういったあたりが私どもで調べているところでは返品に関する大きな問題点、不満でございます。したがいまして、返品についてもやるなら、こういうところも踏まえて検討を進めていただきたいと思います。
例えば、返品に応じない場合の事前同意の云々ということにつきましても、要は、ルールや返品の規約の内容という以前に、業者の顧客に対する取り組み方というものが一番最初に来るわけでして、どういうルールをつくっても、あるいはどういう規約をつくらせても、結局、その業者の対応の基本的なポジションというものが問題であればなかなかうまくいかなくて、トラブルは減らないということになると思います。ですから、事前同意ということでも、例えば、非常に複雑で実質上返品ができないような条件というものを縷々詳しく書くということで、これは返品に応じているのだから事前の同意が必要ないということにもなりかねない。こういうことの根本にあるのは、その事業者の顧客に対する態度ということになるのではないかと思います。
それから、私どもにとって非常に重要なポイントは、(4)虚偽・誇大広告に対するトラブルへの対応ですが、これも前回申し上げましたように、総論としては広告の誇大性等の判断というのは非常に難しいケースが多いということで、これが消費者に契約の取消権を認めるということを安易に援用されるということが生じやすい。そういう意味では、事業者にとっては応接のコストというものは非常に大きいと考えますので、基本的には慎重たるべきと思います。ただ、ほかでもこの関連の議論があるようですし、我々としてはもう少し専門家の意見も聞いてみたいと思っております。
現行では、不特定多数に向けた広告というのは、消費者の個々の購入意思の決定をゆがめるものではないということと、他の業者との関係で公正な競争を乱すような広告については、景表法なり特定商取引法なりで行政当局として規制し得るという仕切りになっていると思いますが、これをかなり変更する必要性があるのか、あるいはこういった仕切りの変更の可能性も含めまして、今申し上げましたとおり、私どもとしてももう少し専門家の意見等も聞いて考えてみたいと思っております。

松本委員長
木村委員、どうぞ。

木村委員
最後に1点だけ、先ほど平山委員から、オプトインにした場合に、継続的にオプトアウトを出し続けるのは技術的に難しいというお話があったのですが、これは今の規制であるメールの最後の部分に、「このメールが不要な方はここにご連絡ください」という表示を出せばよいだけの話ですから、そんなに技術的に難しいということはないと思っています。出すことを義務づけるということの是非についてはまた別な話だとは思っておりますけれども。

野原委員
発言するのをどうしようかと悩んだのですけれど、このままではいかんかなということで、あえて発言させてください。
今回、プレゼンテーションさせていただきまして、現状、問題はないという意識でいるということではなくて、あくまでもレベル感の問題かなということはぜひご理解いただきたいと思っております。現状が100%全部できていますということを申し上げているつもりは全くありません。我々自身もまだまだできていないところがたくさんございます。ですから、ここはしっかりとご指摘をいただきながらよりよく改善していくということで、我々も日々改善してきてようやくここまで来たという自負がございますので、むしろそういったご指摘をいただきながら、よりいい方向に向かっていきたいと考えております。
それから、今、大岡委員からお話がありましたように、どこに問題があるのかということをしっかり特定することがすごく大切かなということも、あわせて付言したいと思います。

松本委員長
それでは、最後に、青山委員、どうぞ。

青山(理)委員
ごめんなさい、最後になりました。大岡委員のお言葉に対して一言だけ。この数字を前提として考えるのはいかがなものかというご発言がありましたが、私は、この数字こそ業界としては真摯にお受けとめいただきたいなと思います。大岡委員はお立場上そういう言い方しかおできにならないのだろうと私はやさしく解釈をするのですけれど、このビジネスをきちんと適正に発展していってほしい、そのためのインフラをどう整備したらいいのかというのがここの議論のポイントかと思います。
虚偽・誇大広告の契約すべてを消費者が取り消せるようにするというのが主眼ではなく、虚偽・誇大広告をしていただきたくない、なさらなければ良いわけで、なさらなければ何の問題も生じないとうことになるわけです。いろいろなことがあります。そういう点で、一緒に考えていきましょうということですので、ぜひお願いします。

大河内委員
青山さんに重ねるようですけれど、相談件数の裏側を考えていただきたいんです。相談する人ってほとんどいらっしゃらないぐらい、問題があっても、特に金額もそれほどではありませんから、泣き寝入りというと問題かもしれませんけれど、面倒くさいからほったらかしておくという方が大部分の人の態度なので、なおかつそれを相談にいらしたという方の数を余り安易に考えていただきたくないと思います。

松本委員長
ありがとうございました。

青山(直)委員
もう1つだけ。インターネット・ショップが10年たちました。国民の間で情報格差がとてもあるんですね。今まではある程度パソコンが使える人だけのショッピングだったのが、今は高齢者の人も、水を買うにはインターネット・ショッピングでしか買えない、お米を買うにはこれでしか買えないと、本当にライフラインになりつつあるわけです。そのときに、どんなルールでも構わないといってしまえばいってしまうんですけれど、とにかく消費者にわかりやすい告知・表示にしていただければ、返品原則オーケーでも、原則だめでも、どちらでもいい、とにかくそれがわかりやすく消費者に伝わっていてほしいなというのを強く希望しますし、今、金融教育が盛んにやられていますけれど、その前に大前提としては消費者教育というものをぜひやっていただきたいし、そのリーディング企業でもいらっしゃる楽天さんも、ぜひそういう観点をおもちいただければなと思います。

松本委員長
ありがとうございました。
8つの論点があらかじめ上げられているわけですが、それぞれの論点ごとのご意見の収斂度というものを考えますと、1つは、迷惑広告メールについては、オプトインの方向で検討を進めていただきたいというご意見にほぼまとまってきているかと思います。
それから、返品の件につきましても、多くの方は、もう少しルールを明確化すべきであるというご意見かと思います。その場合に、返品権というクーリング・オフと同じようなものにするのか、あるいは任意で、返品しないということでもいいけれど、明確にしなければならないという形にするのかについては、ご意見が分かれているようですが、いずれにしろ、もう少しルールを明確にすべきだという点でもほぼ一致してきているかと思います。
それから、その次ぐらいに来ているのが、支払い方法についての複線化についても、比較的多数の方からはルール化すべきではないかというご意見かと思います。
その他の論点については、いろいろご意見があるようであります。法制化すべきであるというご意見の方が総体的には多いかと思いますが、その際の検討課題がいろいろ上げられており、一般的な民法のルールとの関係をどうするのかとか、関連事業者等について法律の中に取り込む場合に、義務の内容をどのようなものにするのかといった、もう少し検討を加えるべき課題がそれ以外の論点については多かったかと思います。
場の提供事業者等につきましても、もう少し調査をした上で、協力義務ということにするのか、あるいはもう少し厳しい義務にするのか、あるいは法律に入れないで従来のようなガイドライン的な形にするのか等も含めて、もう少し検討を進める必要があるのではないかという感じがいたしました。
私の印象としては、こういう3段階ぐらいの方向感かなというところですが。
それでは、ありがとうございました。以上のような議論を踏まえて、さらに今後、事務局で作業をお願いしたいと思います。
本日の議論はここまでといたしますが、今後の予定につきまして説明をお願いいたします。

安井消費経済政策課長
それでは、次回は6月5日の午前中でお時間をいただくべく調整をさせていただいているところでございます。次回は、団体訴権制度についてのご議論をいただけるようにいたしたいと思います。できればもう少しほかのものの準備もいたしますが、基本的にはそこを中心にやっていただきたいと思っております。

松本委員長
本日もご多忙中のところを非常に熱心にご討議いただきまして、まことにありがとうございました。以上をもちまして、本日の産業構造審議会消費経済部会第4回特定商取引小委員会を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

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最終更新日:2007年4月10日
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