経済産業省
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産業構造審議会消費経済部会特定商取引小委員会(第5回)‐議事録

松本委員長
定刻になりましたので、ただいまから産業構造審議会消費経済部会第5回特定商取引小委員会を開催させていただきます。
委員の皆様方には、御多忙中のところを御参集いただきまして、まことにありがとうございます。
まずは、事務局から委員の出欠状況、定足数確認、配付資料の確認等にお願いをいたします。

安井消費経済政策課長
本日は、委員のうち高芝委員、富田委員、山本委員の御三方が、御都合がつかず御欠席をされております。
なお、本委員会の定足数は十分に満足されておりますので、成立しておることを確認いたします。
それから、お手元資料でございます。資料一覧の後に、資料1がございまして、その後に委員名簿、資料2がございます。資料3につきましては、3-1、3-2、3-3、3-4という四つの束と、薄緑色の枠のついているパンフレットがついてございます。これは消費者契約法に導入された消費者団体訴訟制度についての説明の資料でございます。
それから、私ども事務局が用意いたしました資料として、資料4と5を横長の紙で用意させていただいております。
以上、落丁や抜けがございましたら、事務局にお申しつけをください。

松本委員長
本日は、議事に入ります前に、前回の委員会で野原委員から業界の自主的取り組みについての御説明をいただきましたが、それについて委員の皆様からさまざまな御質問等をいただきました。それに対して補足説明があるということでございますので、野原委員より御説明いただきます。

野原委員
前回の委員会で消費者からのクレームの実態について報告してほしいという御依頼を頂戴しておりますので、それをさせていただきます。
この数字は企業の内部情報、公開情報ではないということなので、そこの部分だけ、ぜひ御留意いただければということでございます。
モールでの注文件数全体で、平成18年は1カ月平均で400万件ほどございます。ちなみに、平成17年で272万件でございます。そのくらいの規模になっているということでございます。そのうち、商品未着に関するクレームは1カ月当たり20件でございます。このほかに商品の表示がわかりにくいなど、ウェブ上の表記に関する問題に関する相談は月60件程度でございます。これが全体像でございます。
したがいまして、20と60を足しても、全体の400万件と比較すると、平均で0.002%程度ということになります。前回の御報告では、この規模観がなかったので議論がわかりにくかったのかと思いますので、附言させていただきます。
一方、注文したのに返品されるとか受取拒否されることもございまして、不正注文というふうに私どもは申し上げておりますけれども、これも1カ月平均で3500件ほどございます。したがいまして、逆に不正注文とのバランスというところでも数字を比較していただければ参考になるかなということでございます。
以上でございます。

松本委員長
どうもありがとうございました。
改めまして、議事に入りたいと思います。
今回は、特定商取引法の執行の充実を図るという観点から、消費者団体訴訟制度を中心とした課題について御議論をいただきたいと思います。
初めに、消費者団体訴訟制度を盛り込みました改正消費者契約法の施行が本年6月7日、あと2日後ということに迫っておりますが、その内容につきまして、内閣府国民生活局消費者企画課消費者団体訴訟室の加納室長より御説明をいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

加納内閣府消費団体訴訟室長
内閣府の加納と申します。よろしくお願いします。
お手元に資料3-1から3-4までと、緑色のパンフレットがあるかと思います。資料3-1は、本日、主にこの資料に基づいて御説明したいと思っております。資料3-2は政令でありまして、資料3-3が内閣府令で、3-4が適格消費者団体の認定・監査等に関するガイドラインになっております。
資料3-1に基づきまして、制度の概要について御説明したいと思います。
まず、3ページをごらんいただきたいと思います。消費者団体訴訟制度の導入の背景としまして、ここにグラフで消費者トラブルの推移について簡単にまとめております。これは国民生活センターのパンフレット情報をもとに作成したものですけれども、消費生活に関する苦情・相談件数は、このグラフにありますように、増加傾向をたどっておりまして、平成17年度には128万件という形で、件数としてはかなりふえてきております。そのうち契約・解約に関する相談が全体で83%を占めるということでありまして、非常に多いということが言えるかと考えています。
1ページめくっていただきまして、消費者契約法についての説明です。4ページです。消費者契約法につきましては、平成12年4月に制定されまして、平成13年4月から施行されております。消費者と事業者との間で締結される契約、これを消費者契約と定義づけまして、それについて、一定の場合に契約の取消しや契約条項の無効を求めるというものでございます。
これにつきましては従来、消費者契約について民法あるいは個別のいわゆる業法と言われるものを中心とした対応がとられていたのですが、民法は従来の伝統的な、対等な当事者関係を前提としているため、消費者問題について民法の規定を活用して解決を図ることは困難であるということであるとか、いわゆる業法については行政規制が中心にあって、個別消費者を直接救済するものは少なかったということが指摘されておりました。
そういうことを踏まえまして、消費者契約法が制定されまして、この法律におきましては、消費者と事業者との間の情報力・交渉力の格差があるということを前提とし、消費者の利益擁護を図ることを目的として制定されております。
消費者契約法の内容につきまして、6ページをごらんいただきたいと思います。消費者契約法は主に二つの柱からなっております。一つは不当な勧誘行為についての取消しを決め、もう一つは不当な契約条項の無効ということになっております。
不当な勧誘行為の内容につきましては四角の枠の中に書いてありますが、一つは消費者を誤認させるような勧誘ということであります。不実告知、断定的判断の提供、不利益事実の不告知というものが規定されています。内容については、後で簡単に触れたいと思います。もう一つは消費者を困惑させるような勧誘ということでありまして、不退去、監禁が規定されています。
それから、契約条項の無効につきましては、右の方ですけれども、8条から10条まで三つの条項が無効であるという形で規定されております。順番に、事業者の損害賠償の責任を免除する条項、消費者に支払うべき違約金等の額を過大に設定する条項、そして信義則に反して消費者の利益を一方的に害する情報となっております。
ちょっとページを飛ばしますが、16ページをごらんいただきたいと思います。16ページに、下の四角の中に消費者契約法上の不当な勧誘行為、不当な契約条項について、例とともに挙げております。左の方から、不実告知、断定的判断の提供などという形で書いてあります。右の方に、その具体例が書いてあります。
不実告知につきましては、例えば、この機械を取りつければ電話代が安くなるというふうに勧誘して、実際には、そのような効果がない機械を販売する。断定的判断につきましては、元本保証のない金融商品を確実に値上がりすると説明して販売するなどといったものが具体例として想定される。不当な契約条項につきましては、8条以下、3つ書いてございますが、例も右の方に書いてあるとおりでございます。
この消費者契約法につきまして、施行状況がどんなことかということについて御説明したいと思います。8ページをごらんいただきたいと思います。
消費者契約法の施行状況としまして、簡単にまとめてございます。消費者契約法に関しましては幾つかの裁判例が集積しております。特に8ページの上の方に書いております学納金の返還請求訴訟であるとか、敷金の返還請求訴訟という形で幾つかの裁判例が集積しています。
学納金の返還請求訴訟は、消費者契約法の第9条1号に基づく不当利得の返還請求という形で請求されておりまして、昨年の平成18年11月には最高裁判決が示されておりまして、入学金を除きました授業料につきましては、消費者契約法第9条1号に基づきまして返還を命じるという判決が出ております。
消費者契約法第10条につきまして、敷金の返還請求訴訟があります。これについても裁判例が幾つか集積しております。いわゆる自然損耗分も含めて賃借人の負担とする旨の特約について、消費者契約法第10条に照らして無効であるという趣旨の裁判例が幾つか出されています。
それから、9ページの方は不当な勧誘行為について幾つかの裁判例を紹介しています。不実告知に基づく取消し、断定的判断の提供に基づく取消しなど、幾つかの裁判例が出されています。
10ページにまいりまして、消費者団体訴訟制度について順次御説明していきたいと思います。
まず消費者団体訴訟制度の必要性というところであります。(1)から(5)までポイントとしてまとめています。順番に読ませていただきます。
まず(1)消費者契約に関連した被害は、同種の被害が多数発生するといった特徴があるということであります。(2)は、被害を受けた消費者について消費者契約法により個別的・事後的に救済することはできるけれども、同種の被害の広がりを防止することは困難であるということで、(3)消費者被害の発生拡大を防止するため、事業者の不当行為自体を抑止する方策が必要であると指摘されております。そこで、(4)消費者全体の利益を守るため、一定の消費者団体に事業者の不当な行為に対する差止請求権を認める制度、いわゆる消費者団体訴訟制度を導入することが必要だということでありまして、検討がされてきた。そして、(5)こうした制度は、我が国に先駆け、EU諸国においても広く導入されているということであります。
11ページは、法律案の提出、国会審議経過等についてまとめております。下の方に書いてございますように、先ほど御紹介にもありましたが、昨年の5月31日に国会で成立いたしまして、6月7日に公布されたということであります。改正法が、その1年後のちょうど今月の7日から施行されるということで、いよいよ施行が迫ってきているという状況でございます。
13ページをごらんいただきたいと思います。消費者団体訴訟制度について、制度の概要ということで、イメージ図としてかいてみたものです。左に現状とありまして、右の方に制度導入後という形で、制度導入後はこういうふうになるということが書かれています。
現状から制度導入後の下の丸印、横長の丸印で消費者契約に関連した被害は同種の被害が多数発生する、被害が広がる前に事業者による不当な勧誘行為・契約条項の使用を差しとめる必要と、これは先ほど御説明させていただいたことと同じです。
下の方に四角で適格消費者団体というものが書いてありますが、この適格消費者団体が消費者団体訴訟制度の中心的役割を果たすことになっております。内閣総理大臣が申請に基づいて適格消費者団体を認定するという仕組みでございます。
その適格要件につきましては法律で定められておりまして、ここに幾つか書いてあります。不特定多数の消費者の利益擁護のための活動を主たる目的としているとか、相当期間、継続的な活動実績を有しているとか、幾つかの要件が書かれております。これについては、また後で御説明したいと思います。
そして、認定後も一定の要件を満たしているということを確保するということでありまして、内閣総理大臣による監督措置ということが規定されておりまして、更新制であるとか、立入検査、取消しなどといったことが規定されております。
それから、情報公開措置を持っているというのも、この制度の特徴でありまして、内閣総理大臣が認定して、それで監督して終わりというわけではなくて、適格消費者団体がみずから団体に関する情報を積極的に一般市民に対して開示することによって、市民からの信頼を得ていくことが大事だと考えています。
こういった適格消費者団体が制度導入後、右の方ですけれども、不特定多数の消費者の利益を擁護するため、消費者契約法に違反する事業者の不当な行為に対して説明責任を要求するというふうにしております。これによって消費者被害の未然防止、拡大防止を図るというふうなことを目的としています。
差止訴訟提起前事前説明等につきましては、また後で御説明したいと思います。
以上が制度の大雑把なイメージであります。
17ページをごらんいただきたいと思います。17ページには適格消費者団体の要件と、申請から認定に至る手続の大雑把なイメージについて書かせていただいております。上の二重四角に書いてありますが、差止請求権の行使は社会的にも経済的にも大きな影響を与えるものであると考えられますので、明確かつ適切な適格要件の設定が必要だと考えております。適格要件を法律で比較的詳細に規定しています。
そして、行政、内閣総理大臣があらかじめ適格要件への適合性を公正かつ透明な手続のもとに判断し、適格消費者団体を認定するということであります。適格消費者に対して、その適格性が認定後も維持されるよう一定の仕組みを整備する。先ほど簡単に御説明したとおりです。
下のイメージ図が、左から消費者団体の申請から幾つか矢印があります。まず手続のイメージとしましては、消費者団体が内閣総理大臣に対して認定の申請をする。その申請内容については、国民への公告・縦覧ということでありまして、一定の書類等につきましては縦覧で、どなたでも見ていただくことができるということにしている。
この書類を見て一般市民が、この適格消費者団体に対して何か情報があるということは内閣総理大臣、内閣府に対して情報提供をいただく。提供いただいた情報をもとに、認定要件の審査の際に参考にさせていただくという制度になっています。そして、その団体の申請を受け付けまして、内閣総理大臣が認定要件、適格要件が満たされているかどうかを審査するという形になっています。
適格要件につきましては、真ん中の四角の中に書いてあるとおりでありまして、特定非営利活動法人または公益法人になること、不特定多数の消費者の利益擁護のための活動を主たる目的とすることなど、幾つかの要件が書かれています。
これらの中でも特に上から3つ目の相当期間、継続的な活動実績を有していることというところは非常に重要な要件ではないかと考えております。実際の運用においては、活動実績についてはきっちりと書類を見るとともに、その活動がどういうふうになされたのかということについては、ヒアリングであるとか、現地調査であるとか、そういったことも踏まえながら、適正に審査をしていきたいと考えています。
組織体制や業務規程が適切に整備されているということについて、18ページをごらんいただきたいと思います。18ページは適格消費者団体の組織のイメージでして、大体こういった組織体制が整備されているということを想定しています。
適格消費者団体はNPO法人ないしは公益法人という形で法人格を有していることを必要とするとしておりますが、その社員たる会員が、個人会員、団体会員とあると思いますが、そういった会員からいろいろな情報を集める。もちろん情報収集は一般消費者からの情報も含まれています。
そして、検討部門というところで、提供された情報を適正に検討し、その中では、専門委員ということでありまして、消費生活の専門家及び法律の専門家が入っていることが必要です。そこで、きっちりと検討されたことを踏まえて、理事会において業務執行を行う、差止請求関係業務と名づけておりますけれども、差止請求に関する業務を行います。
この理事会については、適切な理事構成ということでありまして、事業者からの独立性ということで、特定の事業者の関係者が多数を占めないことなどという要件が規定されております。そして、理事会の決定に基づきまして、業務執行として差止請求を事業者に対して行うという形のイメージを想定しています。
17ページへ戻っていただきまして、18ページが組織体制や業務規程が整備されているといったことです。
17ページの右の方ですけれども、適格性が事後的にも担保される仕組みを整備ということでありまして、一旦認定されて、それで終わりというのではなく、3年ごとの更新制ということでありまして、3年ごとに適格要件が維持されているかというのをきちんと適正に審査する。そのほか、行政による報告徴収・立入検査、改善命令、認定取消し等の行政処分も、監督措置も適正に行うということでございます。
それから、先ほど申し上げました情報公開開示措置が規定されているのは、この制度の特徴かと思われますけれども、一定の書類につきまして適格消費者団体の事務所に備え置くとともに、何人も書類を閲覧、謄写等を請求することができるという形で、徹底的な情報公開措置を規定しています。
そのほかにも、一定の行為規範等を法令等で明確化しているということでありまして、幾つか下の方に書かれております。特に下から二つ目の財産上の利益の受領の禁止については比較的厳格に書かれておりまして、これについては条文で御説明したいと思います。この冊子の40ページをごらんいただきたいと思います。
40ページに第28条という条文がありまして、これは財産上の利益の受領の禁止等について定められているものです。条文を読ませていただきますと、「適格消費者団体は、次に掲げる場合を除き、その差止請求に係る相手方から、その差止請求権の行使に関し、寄附金、賛助金、その他名目のいかんを問わず、金銭その他の財産上の利益を受けてはならない」というふうに規定しています。
1号から4号につきましては、その本文で、次に掲げる場合を除きという一定の例外について規定されています。この規定は、差止請求権の行使は不特定かつ多数の消費者の利益の擁護のために行為されなければならないという建前に立っておりますけれども、例えば差止請求権を行使した適格消費者団体が背後で相手方事業者に対して金銭等の交付を請求して、「お金を払ってくれたら、この訴えを取り下げてあげるよ」という形で差止請求権を悪用ないし濫用するといったことは、絶対にあってはならないということから、こういった第28条の規定が設けられております。
もちろん第28条の1項1号から4号にありますように、いわゆる強制執行に基づく間接強制金であるとか、訴訟費用であるとか、金銭を相手方事業者から受領するのが正当であると考えられるものについては、受け取ることについては問題ないということで除外しているという形になっています。
以上が適格消費者団体に関する大まかな説明でございます。
19ページをごらんいただきたいと思います。続きまして、差止請求の流れということで御説明したいと思います。
差止請求の流れにつきましては、この19ページの図に大体かかせていただいたとおりです。差止請求は民事上の実体権として各適格消費者団体に付与されるという法的構成を取っておりますが、差止請求に係る訴えを提起するのではなく、書面による請求をやって、書面による請求がされてから一定の期間が経過してから訴えを提起することができるという構造になっています
第41条という条文があります。これにつきまして、20ページで簡単に解説しておりますので、あちらこちら飛んで恐縮ですが、20ページをごらんいただきたいと思います。
20ページで訴訟手続の特則として幾つか書いてあります。四角の丸印の消費者団体訴訟制度における特則の最初のところで、書面による事前請求(第41条)とあります。「適格消費者団体は、被告となるべき事業者等に対し、あらかじめ、請求の要旨及び紛争の要点等を記載した書面により差止請求をし、その到達時から一週間経過後でなければ、差止めの訴えを提起することはできない」という規定であります。
この規定の趣旨は、差止請求権を行使するという制度になっておりますけれども、いきなり訴えを提起するのではなくて、訴訟外において任意の交渉等を行うことによって、事業者等に対して是正のため一定の猶予期間を与えるとともに、交渉により紛争の早期解決を図ることの方が不特定かつ多数の利益の擁護のためには好ましいのではないかということから規定しているものであります。
19ページの図に戻っていただきまして、第41条による書面による請求をした後に、一定の期間が経過した後に訴えを提起し、訴訟手続に入っていくと、こういった形になっております。
そして、訴えを提起して判決ないし和解という形で一定の結論が得られて、それに対して事業者等が従わない場合には、最後の強制執行という形で、これは民事執行法に基づく、いわゆる間接強制に基づくことになるのではないかと考えられるところです。
この判決が確定したことにつきましては、確定判決と同一の効力を有するものに関する再訴制限、第12条5項2号、請求権の制限が設けられております。この制限は、この制度の大きな特色となるものでありますので、御説明したいと思います。条文をごらんいただきたいと思います。第12条です。34ページから35ページにかけてです。34ページから、第12条ということで、1項から4項まで、差止請求権に関する条文が並んでおります。
そして、5項ですが、条文を読ませていただきますと、「前各号の規定による請求(以下「差止請求」という。)は、次に掲げる場合には、することができない。」としまして、1号、そして35ページにいきまして2号という形で書かれております。
2号、条文を読ませていただきますと、「他の適格消費者団体を当事者とする差止請求に係る訴訟等(訴訟並びに和解の申立てに係る手続、調停及び仲裁をいう。以下同じ)につき既に確定判決等(確定判決及びこれと同一の効力を有するものをいい、次のイからハまでに掲げるものを除く。以下同じ)が存する場合において、請求の内容及び相手方である事業者等が同一である場合(省略)」には、差止請求をすることができないという規定であります。
この規定の趣旨ですが、消費者団体訴訟制度におきましては、適格消費者団体は全国にただ一つというわけではなくて、複数併存するということを制度的に予定しています。そうしますと、同一事件に対して重複的に複数の適格消費者団体から差止請求に係る訴訟が提起されるおそれがあるということになりますと、事業者にとっての応訴の負担が著しく大きいとか、訴訟経済に反するなどの問題が指摘されておりましたので、これにつきましては、こういった形で確定判決と同一の効力を有するものが存するという場合には、同一事業者に対する同一の内容の請求については、することができないというふうに規定しています。
もっとも第12条5項2号については一定の例外がありまして、先ほどの35ページの台5条5項2号の本文の次のただし書きのところですが、「当該他の適格消費者団体について、当該確定判決等に係る訴訟等の手続に関し、次条第一項の認定」、これは適格消費者団体の認定ですけれども、「が第34条第1項第4号に掲げる事由による取り消され(省略)」た場合などというふうに書かれております。
また、第34条1項4号については後でごらんいただきたいと思いますが、いわゆるなれあい訴訟等によって消費者の利益に反する訴訟等の追行を行ったと認められる場合には、適格消費者団体の認定を取り消すとともに、取り消された場合には同一事件について他の適格消費者団体が差止請求権を行使することができるという構造になっております。
それから、20ページをごらんいただきたいと思います。訴訟手続の特則として幾つか設けられております。先ほど第41条について御説明しましたが、そのほか訴額の算定であるとか、管轄裁判所、移送などについて特則が設けられています。
特に管轄裁判所(第43条)につきましては、ここに書いてありますが、被告事業者の普通裁判籍を基本としつつ、いわゆる営業所所在地の管轄裁判所を認めるということにし、また第12条1項から4項までに規定する事業者等の不当な行為があった地の管轄裁判所に訴えを提起できるということでありまして、いわゆる行為地の管轄裁判所も認めるということにしております。
これは消費者被害が各地に多発するというときにおいて、例えば遠隔地において消費者被害が発生しているという場合、その証拠となるべき、証人となるべき消費者が遠隔地にいるという場合も想定されますので、行為地の管轄裁判所を認めるのが妥当ではないかという考えに基づいて規定されているものであります。
制度の概要の御説明は以上であります。

松本委員長
ありがとうございました。
続きまして、事務局より特定商取引法における消費者団体訴訟制度の導入に関する御説明をお願いいたします。

安井消費経済政策課長
お手元資料の4をごらんいただきたいと思います。資料4、特定商取引法と消費者団体訴訟制度を考える上で、このようなことを順次詰めていく必要があるのではないかという視点で事務局として用意させていただきました。
資料、1ページ、2ページ目は、消費者契約法の審議の際の附帯決議あるいは消費者政策会議における私どもへの検討の計画というか、指示というか、そうした形で類似の要求も出ておりますので、それらを踏まえて今回の議論に至っているという背景を御説明したものでございます。
3ページ目でございます。本件、議論に入る入り口といたしまして、一つ大事な決定をする必要があると思っております。基本的には、いただいている宿題というのは、消費者契約法で措置されている消費者団体制度を特定商取引法に入れることが良いか悪いか、入れるならどうやって入れるのかという議論でございますが、これとは違って、その2と書いてございますけれども、消費者契約法の消費者団体訴訟制度に縛られずにと申しましょうか、新しい制度を検討するという道もないわけではないと思います。
ただ、方針の2を取ろうといたしますと大きな問題もあります。議論の幅あるいは深さ、あるいは場すべてにおいて、内閣府から御説明のあった非常に大きく複雑な体系をもう一回構築し直すという議論になるかと思います。
消費者契約法の国会審議の際などで指摘されている内容としては、単に差止請求だけではなくて、損害賠償を認めるべきではないかとか、先ほど一部ございましたけれども、後訴制限のあり方についての議論もあったと思います。あるいは、推奨制度というのは、業界団体などがある一定の約款を使うことを奨めることについての差止請求ができるというものでそうしたものについてどう考えるのか。あるいは、民法などでいうところの詐欺とか、そうしたものまで対象にするのか、こうしたところの議論があろうかと思います。
ただ、こうした議論は、先ほど申し上げたようなお話もある上に、あと2日たたないと、施行されない消費者契約法の運用状況がわからない中では、この審議会で現時点でどこまで議論できるかという問題はあろうかと思います。
それらを前提といたしまして、仮に方針案1を取るといたしましても、カットアンドペーストで消費者契約法の制度を入れればいいというわけにはいかないのでありまして、それについての諸論点を10ページ目以降に書かせていただいております。
基本的な物の考え方、10ページ目でございますけれども、特商法に、仮に消費者団体訴訟制度を入れようといたしました場合、制度自身はしっかり議論されてできているので、その骨格はそのまま入れるとしても、少なくとも二つの問題点を考えねばならないのではないかと思っております。
一つは、消費者団体、消費者契約法のときは、本邦初でありましたから一つだったわけですけれども、今般、消費者団体訴訟制度を特商法に入れるということになりますと、特に特商法と消費者契約法は客体がかなりかぶさっているといいますか、同じ事案をカバーすることが多うございますので、その二つの法律の間の調整関係をどのように考えていくかという問題を扱う必要があると思います。
もう一つは、消費者契約法は民事ルールだけしかない法律なわけですけれども、特定商取引法は、行政処分がついているというか、それがメインである法律ですから、行政処分と差止請求権の間でどのような調整をしていく必要があるのか、ないのか、この二つの論点を順次考えていく必要がございます。
11ページ目でございます。まず、特定商取引法に団体訴訟制度を入れようといたしました場合、四角囲いの中に書いてございますけれども、消契法の中に消費者団体訴訟制度を入れたときの物の考え方は、同種の被害が多数のものにわたるという消費者被害の性格はあれども、拡大を防止する手段がないのだと、それに対して消費者団体訴訟制度は非常に有効であるという議論が多かったわけでありますけれども、特定商取引法は、先ほど申し上げましたように、行政処分がございまして、行政処分つまり指示なり業務停止をかけて、被害の拡大を防止する手段をもともと持っている法律でございます。
そこに、さらに複線的に消費者団体訴訟制度を入れることの法的意義と、そのときに、それらの間に何らかの役割分担や、そうしたものを入れるべきかどうかという点が法的全体の論点としてあるのかなということでございます。
我々行政処分だけですべて手が回るわけではないから、消費者団体の皆さんの力も得てという側面は、実態面としてはよく理解をしておりますが、法的にどうやっていくかという問題が一つあろうかと思います。
13ページ目でございます。適格団体でございますけれども、先ほど申し上げましたように、客体も似ておりますので、適格団体になっていただく方々がもし仮にこの制度を入れた場合、消契法の手続もして、また特商法の手続もしてというのは確かに大変であることは事実だと思います。しかし、法律が別でございますので、一つにするというと消契法の改正なども必要で、そう簡単にできる話ではないと思います。それを前提に考えたときに、少なくともこの二つの法律の間で適格団体の要件は基本的に同じと考えていいんだろうかということでございます。
適格要件のうち、先ほど御説明もありましたけれども、消費者の利益保護のための活動を主たる目的とするとか、消費生活あるいは法律の専門家が確保されるといった点は、特商法との間でも十分に共通性がありますし、ほかの組織、体制に関する問題は共通だと考えますので、こういう考え方でいかがかということでございます。
それを前提に、法律は別ですから規定はパラレルになりますけれども、何らかの規定、調整規定を設けることが必要か、それとも、そこは運用ベースでやっていくのがいいのかと、こういう議論でございます。
次が15ページでございます。先ほども訴訟制限の議論がございましたけれども、ここに掲げてございますのは、先ほどの御説明にあったのは消費者契約法の中において、同一事件について何度も何度も訴訟が起こらないような一定の調整規定が設けてあるわけでありますから、制度の成り立ちからいえば、それ自身は特商法にも入っていくわけです。しかし、消契法と特商法の場合は、例えば不当勧誘にいたしましても、特商法の規制にもかかれば、消契法の規制にもかかるということがあるわけでして、消契法だけで一回差止請求をして、認められなければ特商法でもう一回やるという、そんなことが妥当かという問題であります。
実態面では、不効率な訴訟が行われないような運用を図るという考え方もあるかと思いますし、何らかの明文調整を入れるべきだという議論もあるかと思います。こうしたあたり、どのように扱ったらいいのかという論点でございます。
17ページの合併も、そういう意味では同じでございまして、二つの法律がございます中で、二つの法律に別々に根っこを持つ差止請求を一つとして扱うべきなのか、どう考えるのか。今申し上げた17ページの問題あるいは15ページの問題は、裁判所の御判断に、司法の判断にある意味でゆだねるというアプローチもあろうかと思いますが、この辺、少なくとも前回はなかった問題であるので、一応掲示をさせていただいております。
それから、19ページ目でございます。どの条項に差止請求権を認めると考えるべきかという議論であります。今、内閣府から御説明がありましたように、消契法にございますのは不当勧誘と不当条項に関する差止請求でございますが、特商法には、さらに不当表示といいますか、不当広告といいますか、こういう3類型があるわけでございます。
21ページに進みまして、不当勧誘の中には、ほとんど特商法は何々をしなければならないと書いてあるか、何々をしてはいけないと書いてありますので、それは非常にわかりやすいパターンなので、私どももそうしたものについてはそれぞれ差止請求の対象とすることは適当ではないかと考えられると思っております。1点、御議論していただきたいなと思っているのは、行政処分だけにつながっている、指示処分につながっている条文、第7条なんですけれども、ある行為を行いまして、その行為が取引の公正や購入者の利益が害されるおそれがあると経済産業大臣が判断した場合は行政処分の対象になる。こういう規定ぶりになっているものがございます。
行政処分が主の法律ですから、その辺は弾力的な規定も多いのですけれども、こうした部分をある意味で行政庁の判断が入ることによって行政処分につながっているものを、どういう形で差止請求の対象にするか、できるのかという、こういう議論があるのではないかと思っております。
不当勧誘、不当契約条項、不当広告にしても、基本的には差止請求の対象にすることは適当ではないでしょうかということで御議論いただければと思っております。非常にたくさん条項がありますので、個別の条項には触れないようにいたします。
それから、29ページ目以降でございます。特定商取引法固有の問題の第2のパターンでございます。行政処分と差止請求の関係でございます。行政処分の手続と、民事訴訟の手続は別個独立と考えるのが一般的でございますので、特段の調整規定は必要ないという考え方もあろうかと思います。
ただ、仮にその考え方に立った場合に、二つの制度にニアミスが起こることが想定できまして、それについての認識をしていただいて、調整規定が必要かどうかを整理する必要があると考えます。
ケース1は、30ページにございますが、特商法に基づいて、例えば私ども国・行政府が行政処分を行った案件について別途差止請求をすることができるのかという問題が1点でございます。
二つ目は、私ども国が行政処分を行うわけですが、制度的にいえば、もちろんそれに対して行政不服審査なり、行政事件訴訟が提起できまして、国が、あるいは行政庁が負けて、事業者自身に不当行為がないという判断になることはもちろんあり得るわけで、そういう場合に、そこに対して、また差止請求ができるのかと、こういう二つ目の類型がございます。
三つ目は、逆でございまして、消費者団体による差止請求が行われて、これが確定した後に、また国が行政処分を試みることができるかと、これらがそれぞれ考え得るわけでございます。
31ページに進みまして、それぞれの手続の開始について、制限的な規定を設ける必要性はそれほど高くはないと思われます。というのは、個々の認定団体も、一度やった案件を何度も蒸し返すようなことが適切ではないと思われますし、そういう場合には、私どもの、仮にこの制度を導入した場合は、適格団体の業務を監督する立場もございまして、そうした中で不効率な行為はしないようにしよう、あるいは不適切な差止請求はやるべきではないという議論もありますし、裁判所において訴えの利益がない、その他の形で却下されるものもあると思われます。実態論はあるにせよ、何らかの調整手続を設けることが正しいのか、それは行政処分と民事訴訟の原則に従って独立という形で処理をしておくのがいいのか、こうした論点があると思っております。
32、33ページは、なかなか複雑な問題でございまして、消費者契約法の中では、地方公共団体から適格団体への情報提供とか、こういう規定がございますけれども、私どもの特商法の場合は、行政庁は国と地方自治体、47都道府県が入っているわけですが、いずれも行政処分をするべき立場にございます。そうしますと、私どもとの情報交流の中には行政処分に関する情報が入り込む可能性があるわけです。
そういうときに、現在の守秘義務とか、団体全体の扱いに現在の消費者契約法の扱いで事が足りるんだろうかと、あるいは、それとは別に、むしろ国や行政庁から適格団体に対して流れるべき情報に制限を加えるべきなのかと、こういう議論であります。
33ページ目でございますが、特に問題になりますのは、適格団体は、今の消費者契約法では、差止請求の訴えを起こしたときとか、確定判決が出たときは内閣総理大臣への報告が義務づけられている形になっております。
ただ、私どもに、差止請求についての報告が事前には来ず、結果だけを知るという形になっていた場合、我々が行政処分に、立入検査なり何なりに入ろうと思って準備をしている案件もあり得るわけでして、適格団体が交渉申し込みをすれば、証拠の処分とか、そうしたことも想定されます。したがって、行政機関による立入調査が事実上、難しくなるということもあり得るわけでございます。
一方、こうした場合があるからといって、あるところを国としては立入検査を計画しているから、だから差止請求できませんなどということを何の手当もなく申し上げることもできません。そこで、もっと早い段階で、実はこういうことを考えているんだというのを適格団体から通報していただけるようなメカニズムを導入するなど、まさに差止請求と行政処分が両立するためのルールをどのようにするかということです。ここは非常に大事な問題で、ここがうまくいかないと、この二つの制度の両立関係も危ういことになるかもしれないと思っております。
それから、34ページ目でございます。これはやればいいのではないかと思っているのですけれども、適格団体から、今は政府その他にだけ、あるいは他の適格団体ですね、確定判決などの情報が流れることになっているのですけれども、業界の指導の観点からも、訪問販売協会や通信販売協会など、自主団体にもあわせて情報を提供して、業界の苦情処理に役立ててもらえたらいいのではないかということでございます。
以上、申し上げましたように、これらは非常に重要な問題でございまして、論点を整理して、一つ一つ解答を出していかないと制度としては成立しないという問題だと思っております。
以上でございます。

松本委員長
ありがとうございました。
これから審議をいただくわけですが、議事の円滑な進行を図るという観点から、論点を大きく二つに分けて審議を行いたいと思います。
最初に御議論いただきたいのは、事務局の資料の3ページにございます基本的考え方の部分であります。方針案その1、消費者契約法で措置されている消費者団体訴訟制度と基本的に同じ制度を特定商取引法に導入するという観点から行うのか。すなわち、消費者契約法の制度を移植するという方向で行うのか。それとも、方針案2、消費者契約法の消費者団体訴訟制度とは別個に新しい訴訟制度としての検討を行うと、いわば白地に上でもう一度考え直すのかという、この大きな部分につきまして、御審議いただきたいと思います。もちろんこの制度の必要性等についても言及いただいて結構でございます。
この問題につきましては、制度の導入について、従来から強い期待を示しておられました消費者団体や日弁連の代表の委員から御発言をいただきたいと思います。
なお、議事を円滑に進めるために、御発言いただく際には、名札を立てていただく、あるいは挙手していただくということでよろしくお願いいたします。
まず池本委員からどうぞ。

池本委員
この制度を特商法に導入してほしいという観点で発言させていただきます。
一連の審議会の最初のころに、苦情相談が全国で何十万件も出ている、その中で行政処分が最近ふえてきたけれども、80件台であるという報告がありました。その意味では、世の中に多数存在している悪質業者の違反行為について、消費者団体が市場の監視者としての機能を発揮するためには、その背景として団体訴権というものを導入すべきである。しかも、早期に導入してほしいという気持ちがあります。
早期に導入することになると、一から団体訴権の制度設計をここで議論していくということでは時間がかかってしまいますし、せっかく消費者契約法でしっかり議論をして制度設計をしたわけですから、基本的にはその制度設計を利用してここでも進めていくということでよろしいのではないかと思います。
ただ、これは消費者契約法制定当時にも議論されましたし、特商法であれば、なおさらそうだと思うのですが、消費者契約法のときの制度設計が万全なものかというと、いろいろ問題点はあります。ですから、そういう問題点については、留保事項として、今後の検討課題があるということは立法に当たっても押さえておいていただきたいと思います。
例えば適格消費者団体の要件が非常に厳しくて、現在、全国で準備を進めているのが8団体程度しかないと聞いています。本来であれば、各都道府県に1個ぐらいはあってもおかしくない。それでこそ地域の消費者団体が市場監視機能を発揮できると思うのですが、8団体、しかも都市部に偏っているということでは不十分です。その意味で、どういう点を是正すべきか。これは運用をスタートしてからの状況も必要なのかもしれませんが、そういう点。
あるいは損害賠償の問題。これをいきなり損害賠償請求ということで入れるということについては、消費者契約法のときにもいろいろ議論がありましたが、少し観点を変えて、組織犯罪処罰法という法律で、違法な収益を吐き出して、それを被害者に還付する制度が別途、進められております。
その発想で言うと、特商法にも違反行為によって犯罪となった場合の違法収益の吐き出しを組犯法と同様な被害者還付制度を導入するという考え方も可能でしょう。もう一つ、何十件か行われている行政処分に伴って違法な収益を把握した場合、それを保全して被害者に還付するという制度も可能でしょう。
さらに、その延長として、消費者団体が差止訴訟を行って違法と判定された場合に、損害賠償というと団体自体が受け取るように思われがちですが、そうではなくて、被害者還付の制度につなげるということも将来的には考えていいと思います。
そういう課題があるのだということをきちんと位置づけた上で、当面は現在ある制度を前提に進めていくという考え方でよろしいのではないかと思います。
とりあえず、以上です。

松本委員長
青山委員、次いで、大河内委員とお願いいたします。

青山(理)委員
理路整然と説明された先生の後ではちょっとやりにくいなという気がするのですけれども、私も方針案その1というところで、今回はこれでいいのではないかなという気がいたしております。
本来ならば、一番入れてほしいというのは損害賠償請求。特商法に限っていえば、被害額がかなり普遍的に多くなっているようですので、その点で損害賠償請求は、これこそ入れるべきじゃないかなという気はしているのですけれども、来年の通常国会云々ということを考えれば、まずはこれで走っておいて、消契法の中でも附帯決議の中で5年後、見直すということがございましたので、そういう意味では、池本先生がおっしゃったようなことをいつもいつも念頭に置きながら走ってみるというのがいいのではないかなという気がいたしております。
ちょっと余談になるんですけれども、今、消契法で適格団体を目指している方たち、団体が110番をやったり、いろんなことをやっている中で、団体訴訟したら、こうなるんじゃないですかということで、書面で啓発をすると、そこで使用前、使用後じゃないですけど、こんなふうに変わりました、変えましたというふうな約款を提示して、改正しているという部分もあります。
私どもはADRを行っておりまして、この4月から施行されていますけれども、ADRの認定団体になるや否やというところを予定しているんですけれども、そういうところでADRをやったとしても、特商法に関する部分に関しては、家庭教師派遣業者や何かについて個別具体的に合意できたとしても、すべての約款等を改正するということまで一歩踏み込んだ形での改善施策は取っていただけないんですね。要するに、特商法絡みでは、まだいいんじゃないのという部分が業者側の意向に働くのかどうかわかりませんけれども、そういう意味で、なかなかやっていただけない。
そういうことからすると、入れ込むということによって、かなり予防措置が図られるのではないかなという気がいたしますので、特商法の中に団体訴訟を入れるということは喫緊の課題であるという前提に立ちますと、今やりやすい方を取るということで、方針その1でやればよろしいのではないかなという気がいたします。
以上です。

松本委員長
大河内委員、お願いします。

大河内委員
消費者団体訴訟制度というものについては、私たち長年要望してきたものですので、それが審議されるということ自体を歓迎しておりますし、できれば入れていただきたいと思っております。
消費者団体は、訴訟については素人ですので、消費者契約法に入った時点で、さまざまな法律の中に同じような形で入れば使いやすいと思っておりました。
というのは、どれが団体訴権が入って、どれが入っていないかということと私たちの暮らしというのは余りかかわりがなくて、暮らし全般、いろんなところに問題が起きるわけですので、できれば、一本でカバーしていったら団体にとってもやりやすいなと思っておりましたので、方針案その1となっていますけれども、そういうふうに早く進んでいく方が歓迎であります。
私ども主婦連合会は、今度の施行のとき、まだ手を挙げないわけですけれども、そのことについてちょっと申し上げます。
先ほど池本先生がおっしゃっていたように、適格性が非常に厳しくて、だから手を挙げないというわけでもないのですけれども、消費者団体は、日本の消費者団体の特徴だと思いますけれども、本当に草の根団体からつくられておりまして、訴訟のために消費者団体をつくるという形でつくられた団体は今までなかったわけです。
適格性の厳しい要件ができまして、そのためにいろいろ努力をされて今度、手を挙げられる団体が8団体ぐらいあるということで、私たちはそのことに対して決して後ろ向きになっているわけではありません。
ぜひ協力してやっていきたいし、何か問題があって、私たちも手を挙げたいというときには挙げられるような制度に、こちらも努力いたしますし、制度の方ももう少し幅広く考えられていけばいいなと思っています。特に財政基盤のようなところがすごく難しいと思っております。
以上です。

松本委員長
長見委員。

長見委員
皆さん大体おっしゃったので、いいことはいいんですけれども、言っておかないといけないのかなという感じです。
ぜひ特商法の中に消費者団体訴訟制度を入れていただきたいと思います。今の段階では、方針案その1になっていくだろうと思います。
といいますのは、消費者契約法で制度が入りまして、1年前にいろいろ問題点の議論はされて、4ページの国会審議の附帯決議で指摘さえされているような、まだ私たち消費者側から不満が残るものなんですけれども、とにかく制度をつくるというところに消費者側も納得したところがあります。それをやり直しするということは、そんなに1年間で進化することは難しいんじゃないかと思いますから、特商法の方も消費者契約法と同じ形でやっていただければいいと思います。
ただ、できることなら、適格団体の認め方は一本化してもらった方がありがたいです。ただでさえ手続的に、消費者契約法の段階で登録する組織は非常に苦労しておりますので、法律ごとにいろいろするというのではなくて、一つの法律のもとに、そもそも消費者団体の方は一つの独立した法律として制度をつくってほしいというのが要望でしたから、それを目指していってほしいなと思いますが、現段階でも法律の性格とかいろいろあって、それもやむを得ないのかなという気持ちではおりますが、できるだけ適格団体の(不必要なというと怒られてしますけれども)労力を手続的なことに割くということではなく、本来目的の被害の防止というところに持ち込めるような制度にしていただきたいと思います。

松本委員長
阿部委員。

阿部委員
特定商取引法に消費者団体訴訟制度を導入することに反対はしませんが、3ページの方針案であれば、当然2であるべきだと思います。
なぜならばということでありますが、消費者契約法と特定商取引法は法律のたてつけが違う。消費者契約法はもともと消費者と事業者の情報の非対称性を理由とした民法の一般原則の修正であり、ある意味では裁判規範としかならないものなので、消費者団体が取消訴訟を全面に立ててくることは当然のことであります。
ところが、特定商取引法は、行政法規というか、業法であり、基本的には、行政庁が何らかの規制を行うための法律であって、行政処分が前提とされている。そういう意味では、仮に消費者団体訴訟制度を導入するとしても、行政処分との関係が非常に重要になってくるし、ある意味では、消費者契約法以上に行政庁との連携が大事になってくるわけであります。
結果的に、訴権が与えられる団体の中身が消費者契約法と特商法でそう違うとは思わないのですけれども、法のたてつけとして違う制度だということで議論していかないと、単に消費者契約法で導入できたから、これをほかの法律に入れるという話では法的な構成からかなり無理があるし、仮に方針2をとったとしても、そんなに長期間の議論を有する必要はないと思いますし、逆に方針1だとしても、特有の調整は結構ややこしかったりと、私個人的にはその間、大きな開きがないと思っているんですが、建前、たてつけから言ったら、方針2であるべきだと思います。
それから、これは質問なのですけれども、せっかく内閣府・加納さんがおられるので聞きたいのですが、適格消費者団体はどのぐらいの申請があって、どのぐらいが適格団体に該当するのかというのを、今の段階で差し支えなければお教え願いたいというのが1点。
もう一つ、公正取引委員会の方にも消費者団体訴訟を導入するという議論があって、特に景表法なんか重なってくると思うんですが、そちらはどういう進展になっているか、何かわかっていたら教えていただきたい。

加納内閣府消費団体訴訟室長
今のところ、どれぐらい申請があるかという御質問ですけれども、先ほどから、何人かの委員から御指摘ありましたように、全部で八つから十ぐらい、将来的には申請があるのかなと思っております。6月7日のあさっての段階で、どの程度かということについては、もう少し少ないのではないかという気がしております。

安井消費経済政策課長
公正取引委員会の方は、同じく附帯決議などで独禁法と景表法についての団体訴訟制度の導入の可能性について検討することになっているものですから、先月から検討を行っていまして、たしか本日が3回目だと思います。
私は断定的なことは言えないんですけれども、今月のうちには一定の考え方をまとめてお出しになるという手順に入っておられると聞いております。

阿部委員
導入するという前提で議論しているわけですね。

安井消費経済政策課長
私が勝手にその御質問に答えることはできないんですけれども、この問題についての検討会は現に行われているし、経団連の関係者もフォローされていると理解をしております。

松本委員長
宮川委員。

宮川委員
先ほどの阿部委員のお話のように、法のたてつけということで考えればという御議論もわかるのですけれども、実際の制度自体がいかに消費者の被害を未然に防止して拡大を防ぐかという観点、つまり、その辺の実効性をどう担保するかということで、消費者契約の中で議論されてきたわけですから、その辺の重要性というのは我々、行政的に取り締まる立場においても、その辺はしっかりととらまえていかなきゃいけないんじゃないかと思いますので、東京都としては、方針案その1に従って、少しでも進めていくべきだと考えます。

松本委員長
ほかに御意見ございますか。
大岡委員。

大岡委員
私も、その1で進めていただいた方がよろしいかと思います。
阿部委員がおっしゃられたことは、私の理解に誤りがなければ、10ページ目などの柱書きなどを見ましても、1の方針を取った上で特商法のいろんな特殊性というものは、依然として、非常に大きな問題が含まれて、そこはアタックしていかなければならないということは明瞭に書いてありますので、むしろ理論的に言えば、まだいろんな議論がある制度であり、しかも内閣府でもいろんな難しい議論があった末に、かろうじてこのコンセンサスで新しい制度ができた、これの定着化を図っていくとか、それから、後の方で出ますけれども、消契法制度との整合性とか調整問題ということも、大きく異なる制度ではなおさら調整問題が複雑化するのではないか、そうなると収拾がつかなくなるおそれもあるのではないかと思いますので、総合的に勘案しますと、その1がよろしいのではないかと思います。

松本委員長
ほかに御意見ございませんでしょうか。
御意見をいただいた方の大勢は方針案1という方向でございますが、阿部委員は方針2が原則じゃないかという御指摘をされました。行政処分中心の法律であるということを考えてということであれば、方針案その1でも、そこの調整は非常に大きな問題で、それがどうなるかによっては制度がうまく動くか動かないかということにかかわってくると思いますから、そこは、いずれの方針であっても必要な部分だと思います。
もし行政処分がある法律なんだから、例えば適格消費者団体の認定要件をもっと厳しくすべきだという話に連動してくると、方針案2でないとだめだという話になるわけですが、阿部委員としては、そこまでお考えでしょうか。

阿部委員
私は特定商取引法に消費者団体訴訟制度を導入するのであれば、当然、行政処分の補完措置だと考えています。行政庁との連携、共同のもとに一定の役割を消費者団体訴訟は果たすべきであって、逆に、そうなれば適格要件はもう少し緩やかでもいいのかなと思っております。
消費者契約法は、かなり厳格な適格要件を要するということは私どももお願いしたのでありますが、要は行政庁と相談しながら役割分担しなさいというのであれば、そこまで厳格なことが必要かというのは議論してもいいと思っています。
ただ、私個人は今の消費者契約法の定めの適格消費者団体って非常に練られたものだと思っておりますので、これに大体同じようなものになるかなと思っておりますが、行政処分の補完、代替、共同という前提で消費者団体の役割を考えると、違った視点もあるのではないかということです。

松本委員長
ほかに御意見ございませんでしょうか。
ございませんようでしたら、議論の多数の意見としては、方針その1を支持される方が多かったけれども、行政処分が中心の法律であるというところを重視して、消費者団体の要件等についても、それとの関係でもう一度考える余地があるのではないかという御意見もあったということで、この問題はそれぐらいにいたしまして、もう少し個別の論点になります、それ以外の部分につきまして御議論いただきたいと思います。
資料でいきますと、10ページ以降に挙がっております二つの法律の求める差止訴訟の制度間調整の問題と、特定商取引法固有の問題としての行政処分との関係とか、行政機関の持っている取り締りに関する情報をどれぐらい出せるのかといった部分につきまして、御意見をお出しいただきたいと思います。
池本委員。

池本委員
まず行政処分と団体訴権との制度間調整ということについて、基本の考え方として、消費者団体訴訟制度、消費者契約法で制定されたときにも再訴禁止、遮断効を入れるかどうかという議論のときに似たような議論がさんざんありまして、各地のそれぞれの消費者団体がそれぞれの観点で自由にやっていいのだというのでは、事業者にとっても負担が大きくなるし、判断の整合性の問題も出てくるという議論があって再訴禁止の条項を入れた。
それを入れることとの関連で、先ほどの消費者契約法の説明の中にもありましたが、ある適格消費者団体が差止訴訟を提起しようとするときには、そういった情報を他の適格消費者団体に密に情報提供をすると、一般消費者に向けた情報提供とは別に、別枠として適格消費者団体相互の情報提供と、行政庁に対する情報提供をするという制度設計になっております。その意味では、消費者契約法に取り込まれている中身自体が行政の役割に近いものを消費者団体に期待するという制度設計になっております。
だとすれば、そこに今度、行政庁の行政処分権限と適格消費者団体の差止訴訟とがリンクしてくるわけですが、その場合も、特に行政庁に向けて、ある程度の時間を置いて事前に通知をすると、経済産業省及び全国47都道府県全部へ通知してとかというと大変になるでしょうから、例えば経産省なりどこかへ多少期間を早目に、事前に予告通知のようなものをして、どこかで具体的に動いているとすれば、そちらを急いでいただくとかですね。
もちろん、こっちで準備しているから待ってくれという言葉は正式には言えないでしょうが、そこは事前協議を行うという中で事実上、整合性を図っていくということが可能なのではないかというふうに思われます。
それから、それぞれの行政処分が行われ、そこで出た判断は、それについて行政訴訟を行うか、そのままそれに服するかということは事業者の判断ですが、それと全く同じことを、例えば指示処分が出たのに対して、指示じゃ生温いから業務停止に相当する差止訴訟を起こすべきだとか、そういうふうになってくると、今度は相当性の判断にまで入ってくるから、そういう二重手続まで団体訴権として与える必要があるのかというと、それはまさに調整の問題として、ある程度判断の統一性というふうにして押さえていくということも可能なのではないか。
そうやって一つ一つの論点をクリアしていけば、消費者団体と行政との制度間調整は決して難しいことではないし、むしろ消費者契約法の団体訴権がそういった性格をある程度位置づけながらつくられたんだということを踏まえながら調整していくことはできるんだろうと思います。
以上です。

松本委員長
青山委員。

青山(理)委員
私ども消費者団体は、経済産業省には申しわけないですけれども、悪質事業者を市場から排除せよというふうに取り締まっていただくことは大変ありがたいんですけれども、その結果として、被害の拡大防止であったり、未然防止であったりすることこそが最終目的であるわけです。
そういう意味からすれば、行政処分と今回の団体訴訟ということが相反するものではなくて、団体訴訟をやる前に、もしそういう事実があるのだったら、さっさとやりなさいよというのが消費者団体の意向だろうと思います。
あえて行政処分されたものについて、ある部分、こういうところが不足するからということで訴訟しようとする部分というのはもちろんあるかもしれませんけれども、財政的にも大変であるということからすると、行政がやり得ないから消費者団体がやるんだという部分があるわけですから、そこのところは行政訴訟と団体訴訟とが相反してお互いを阻害するものではないだろうという気がいたします。
私たちが一番心配するのは、行政処分の問題になるということで、私たちは控えましょうかとなった際、どこもボールを拾わずに被害が拡大していくということが一番懸念されるわけです。
多少ボールを取り合いしてお互いにぶつかり合ったとしても、結果として消費者が被害を防止できるということであれば、そこはそういう形でいいと思うので、決して、お互いに見合うことはないんじゃないかなという気がします。
失礼いたします。以上です。

松本委員長
阿部委員。

阿部委員
大方針が1の前提で最近の議論をさせていただきます。
それでも、なおかつ特商法の具体的な運用が行政庁にゆだねられているということは重視すべきであって、例えば消費者団体が訴訟を提起するのであれば、しかるべき期限をもって事前に行政庁に通知することを義務づけるべきであると思います。
それから、一旦確定した行政処分がなされたものについての訴訟については、法的にどうやって制限できるか難しいかと思うのでありますが、何らかの制約を置くべきだと考えます。それから、当然差止訴訟に限るべきであって、損害賠償を認めるべきじゃないと思います。
もう一つ、ここまで来るのであれば、いっそのこと、消費者団体の訴訟と同時に、自治体なりの行政も訴えを起こしてしまってはどうか。経済産業大臣は難しいかもしれませんけれども、かなり突拍子もないアイデアでありますが、事前にお互いに連絡・通知をし合って、行政庁あるいは地方公共団体も訴えを起こすと。その訴えを併合するなり、何らかの形で統一がとれないかと、単なるアイデアですが、一応言っておきます。

松本委員長
長見委員。

長見委員
行政との関係は、現実的にはそんなに心配する必要はないような気もします。経済産業省がお上の力を誇示したいというのなら問題が起こってきますけれども、そんな暇はなさそうですので。
適格消費者団体も、財政的にも労力的にもそんなに豊かではありませんので、行政処分をしてもらえるものはどんどん申告をしていくことになると思います。苦情処理をしながら、その中で出てきた事業者との関係だけで改善されていく、契約書の内容が変わるとか、広告の内容が変わるとかというようなレベルで変わっていくものもたくさん出てくると思います。
それでも、かなり悪質だというふうになったものについては、ここの点で行政処分をしてほしいという提起をすることの方が先になると思います。それは消費者契約法と非常に違うところだと思います。
その上で、また違う分野というのでしょうか、行政処分はやりにくいけれどという分野はあるように思うんですね、私たち実際に苦情処理をしていますと。そういうところは消費者団体が訴訟をもってするということにだんだん流れはできていくのではないかなという気がします。
新しい制度をつくっていくのですから、コミュニケーションをうまくやっていく努力を行政も消費者団体もその他の関わりのある分野の人たちが協力して制度をつくっていって、悪質な事業者だけがのさばっていい思いをし続けるということをどこかで打ち切っていくようにしていくべきではないかなと思います。

松本委員長
宮川委員。

宮川委員
一応、行政庁という立場でお話をさせていただきます。
この制度がうまく活用されて、その機能を発揮するには、その前提としては行政庁と消費者団体とがきちんとした信頼関係を持てるということが前提にあるだろうと思います。
そのためにも日ごろからのいろんな連絡体制、いわゆる連携をする体制をいかに整えるかというのが大きな問題になっているものと思っております。
ただ、実際に証拠などを押さえて取り締まりに当たる立場で見ますと、特に今回の資料の33ページに記載がありますように、実際に動いたとき、非常に悪質な事業者はアンテナはいろんなところに張りめぐらしていますので、その辺の行政庁の動きが、消費者団体が悪いとかという意味ではなくて、その辺を察知されて、さっと店じまいされてしまうということは、結果として未然防止、拡大防止には役に立たないわけですから、こういったことも含めて、いろんなケースを想定して慎重にその辺を整理、調整する必要があるのではないか。この辺はぜひ御検討をお願いしたいと思います。

松本委員長
私の方からも一言、発言させていただきます。
消費者契約法上の差止訴訟を起こそうと思うと、先ほど御紹介ありましたが、1週間前に書面で相手方に通知しなければならない。仮処分の場合も全く同じルールになっています。
仮処分は緊急にやめさせる必要があるような場合にかけるわけですが、消費者契約法のルールをそのまま使うと、緊急にやめさせたい場合でも1週間の猶予を相手方に与えるということになって、本当に悪質なやり方をしていて、すぐ何とかしなければという部分については、消費者契約法上の団体訴訟というのは実はあまり意味がなくて、そこは公正取引委員会とか経済産業省とかいった行政権限を持っているところが、あらかじめ内偵をして調査した上で、いきなり命令を出すという形でないとだめだというところがございますから、本当の悪質で緊急性を要する部分については行政庁がきちんとやる。
そうでない、少しゆっくりやってもいいというか、こういう方法について許されるのかどうかということをきちんと裁判所で議論して判断してもらいたいというのは消費者団体が中心になってやるということでもいいとか、そういった分担と協力というのでしょうか、そういうのがぜひ必要かというふうに思います。
青山委員。

青山(直)委員
一消費者から見ると、消費者保護の検討が多重化されるということはとてもありがたいことでありますし、以前出た資料の中で、都道府県別の行政処分の資料も出ていましたけれども、あれだけの実数の偏りがあるということは、団体訴権という形で、それを補正や補完するということはとても重要なことだと思います。ですから、隣の青山委員もおっしゃっているように、ボールを取り合うような形で、すべては消費者のためにということで、いろいろな仕組みが動いていけばよいなと思います。
正直言って、将来的には損害賠償請求も視野に入れた団体訴権というものが特商法、できれば、もちろん消費者契約法にも入れて欲しいと思います。EUの資料なども見せていただきましたけれども、ほとんどの国というか、上の三つの国は、ドイツ、フランス、イギリスについては、損害賠償訴訟への訴訟参加ということも視野に入れて法律が動いている中では、日本も、それも視野に入れた最初の一歩を踏み出していただければなと思います。

松本委員長
丸山委員。

丸山委員
一言コメントさせていただきたいと思います。
先ほどからお話に出ていますように、消契法と異なりまして、特商法の差止請求というものは、消契法の場合は消費者が取消しとか無効を確定できるような場合について差止を与えるわけですけれども、特定商取引法の場合については、消費者について、そのような民事的な実態的な請求権が帰属し得ないような場合でも、差止を認めていこうということなので、もちろん被害の防止とか、拡大の防止ということに資する制度でありますけれども、公正な取引の確保であるとか、適正な特定商取引市場の確保ということも機能としては担っていくのではないかと考えております。
そうであれば、問題となっていた指示対象の行為のようなものについても、取引の公正さとか、当事者の利益というのが害されるようなおそれがあるような場合については、差止の対象にしていくという方向は検討してもいいのではないか。行政処分と差止の場合については効果も違うわけですから、一応対象に含めるとしつつ、行政処分と差止に関しては別個の制度として位置づけつつ、先ほどから指摘がありますように、差止制度の活用によって行政の処分が害されるという事態は避けなければいけないので、先ほどから指摘があるような事前の情報の流通であるとか、調整の仕組みの枠組みですね、これをしっかり立てていくということで検討してもらえばいいのかなというふうに感想を持ちました。
以上です。

松本委員長
池本委員。

池本委員
既に出た議論とかなり共通するのですが、1点補足させていただきます。
資料4の19ページに、対象となる条項ということと、松本委員長が指摘されたことにもつながるのですが、特商法では不当勧誘行為、不当契約条項で不当表示、広告という分類があります。
率直に言って、本当の悪質業者の不当勧誘行為が問題になる場面で言えば、行政が立入調査をして、内部資料もしっかり保全して、あるいは報告徴収を求めて、さらなる資料開示を求めて、それで初めて違法性の立証ができる。
そういう悪質業者について、適用対象にはなっていたとしても、消費者団体が情報を集めたときには、むしろこういう悪質業者はきちんと立入調査なり報告徴収をして行政の方でやってくれといって、行政の措置を申し出るという方向へ流れる可能性の方が実務的には高いのだろうと思うのです。
それに対して、契約条項とか、不当表示の問題は、行政がこのあたりまで一つ一つ調査し立件するというと、大変な手間になる。逆に言うと、この辺は資料や情報が出ているわけですから、それについて当・不当を消費者団体から事業者に対して意見を述べ、改善の申し入れをする。事前の書面による請求をして、意見交換をして、どう考えてもおかしいと思ったときに初めて訴訟に進んでいく。現実のすみ分けはそうなっていくのだろうと思います。
だから、消費者団体が市場の監視機能を果たし、悪質業者についても、情報収集し、最後の手段としては差止もみずからできるんだぞということを制度としては与えつつも、そこは先ほども申し上げた手続調整、事前の通告を少し早い段階でして、それによってすみ分けが事実上、調整できるというふうに考えていけばよいのではないかと思います。丸山委員からもお話がありましたが、不当勧誘行為の中で、これは対象にして、これは外すとか、余り細々に切り分けをすると、かえってわかりにくくなっていくということではないかと思います。
以上です。

松本委員長
ほかに御意見ございませんでしょうか。
角田委員。

角田委員
特定商取引法は業法であり、法執行があるということで、消費者契約法とは性格が異なるということがあります。適格消費者団体は法執行の部分についても分担するといった役割を持つことになるということもあるのではないでしょうか。
そうすると、いろいろな議論が出ていますように、消費者契約法の適格消費者団体よりも、官庁ともっと密な関係が求められるということになると思われます。けれども、消費者団体が従来の業界団体みたいになってしまうのは、それはそれで問題があるのではないかと思われ、消費者団体の独立性ということで、どの程度まで想定していくのか、また、事実上の運営として、どの程度のことをやっていくのかという、そこのすみ分けというか距離感が問題になるのではないかと考えております。
その関連で、消費者契約法を想定して幾つか適格消費者団体をめざす団体ができつつあって、申請の手続が始まるという状況の中で、特定商取引法のそういう性格を前提にして、同じ団体が申請の手を挙げていくのかどうかということがとりあえずは考えられると思うのですけれども、そういう団体がどのように考えているのかを伺ってみたいという感じを持っています。
時間が余りないので、そういう機会が持てるかどうかというのはわかりませんが、性格が違うといったようなことが、どのように受けとめられて、現在どのように考えているのかというあたりを、この委員会で伺ってみたいと思うのですが、いかがでしょうか。

安井消費経済政策課長
時間が許せばヒアリングの機会もつくりたいと思っているのですけれども、たまたま明後日から施行なもので、まだ申請していない方をここにお呼びするのはどうかなと思いまして、本日はこのようなやり方にさせていただいております。
まだ申請しておられないんですけれども、私が申請予定の方と話した限りでは、特定商取引法というのは、ある意味で個別に、非常に具体的に規定があるので、悪質商法の議論をやりやすい法律でもありますので、消契法だけじゃなくて、こちらも使えることを志向したいと考えておられる方が一般的であるように伺っております。うまく日程が取れれば、場を用意したいと思います。

松本委員長
青山委員。

青山(理)委員
混乱してしまっているので、質問させてください。
消契法で団体訴訟をしているときに、特商法関連で、ほかの団体が差止請求訴訟をするというときには、裁判所は恐らく併合をする可能性が高いと思います。
これは裁判所の判断だと思うんですけれども、一方、消契法で例えば団体が敗訴してしまった場合に、今度は、同じようだけども、ちょっと違う特商法の、あわせて一本的な部分で特商法で訴訟をするときには、これは控訴の遮断になってしまうのか。これはあくまでも裁判所の判断に任せようということなのでしょうか。それとも、入り口のところで、だめよとされてしまうんでしょうか。その辺、教えていただければと思います。

安井消費経済政策課長
まさにそういうものを法的に遮断をすべきなのか、そうではなくて、訴訟物の問題として、裁判実務の中で考えていくというアプローチを取るのがいいのかということがここに提起されているわけであります。
もちろん、実態面においては、もし二つの法律に制度が入ったときに、適格団体が両方に共通であるのであれば、その方が一つのものしか使わないというのはほとんど考えにくいと思います。むしろ使える条文があるのに使わないような団体は、そもそも適格ではないのではないかと考えられるからです。
したがって、それはそういう問題としてとらえるとした上で、整理学として、制限規定をわざわざ書くのがいいのか。それとも、そこは裁判の判断をある意味で優先した方がいいのではないのかと、こういう議論が提起されているとお考えください。
先ほど阿部委員からもありましたように、この問題は私どもだけの問題ではなくて、もし仮に景品表示法にも入るようになりますと、三つの法律間の問題になることも考えられないわけではございません。
つまり、不当表示は三つ重なることもありえるので、そこに複合的な整理規定をどんどん書いていくのが現実的なのか、そうではない方が適切なのかというお話をここで提起させていただいているわけであります。

松本委員長
阿部委員。

阿部委員
守秘義務の話、ちょっとわかりにくいところがあるんですが、32ページかな、行政から団体への情報流通でありますが、仮に何らかの制約を置くとすると、どういうことがあり得るんですか。

安井消費経済政策課長
罰則といいますか、そのレベルの問題で公務員と違って良いのかという点があります。
だから、みなし公務員みたいな制度にするのがいいのか、それと同等という規定を一々書き起こすのがいいのか、あるいは、そこまでやる必要はないのかという議論はいろいろとあると思うんです。
なお、職を離れられたときの関係をどうするかという問題もあると考えております。

加納内閣府消費団体訴訟室長
消費者契約法上の守秘義務に関しまして、資料3-1、40ページに第25条としまして、秘密保持義務の条文があります。
条文を読ませていただきますと、「適格消費者団体の役員、職員若しくは専門委員又はこれらの職にあった者は、正当な理由がなく、差止請求関係業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない」という規定がございます。こういった役員などの一定の身分関係を有している者、あるいはその職にあった者が正当な理由なく秘密を漏らしてはならないという規定になっております。
これに関しては罰則がございまして、47ページですけれども、50条2号ですが、「第二十五条の規定に違反して、差止請求業務に関して秘密を漏らした者」につきましては、100万円以下の罰金に処するということになっております。ここの量刑につきましては、国家公務員法とはちょっと違うということになっております。
以上です。

松本委員長
ほかに御意見ございませんでしょうか。
最後に、特定商取引法の適用範囲や罰則につきまして、事務局から資料5に関して御説明をお願いいたします。

安井消費経済政策課長
資料5に特定商取引法の執行強化についての論点を掲げてございます。
1ページめくっていただきまして、背景でございます。電話勧誘や通信販売なんかではバーチャルオフィスとか私書箱とか、こういうのを使っておられて、住所などがわかりにくい方がふえている。あるいは、私どもが立入検査をした場合に、証拠物件の提出あるいはコピーを拒む方もときどき出てくるわけでございます。現在、行政上の提出命令権がないという問題点が一つございます。
二つ目は、いわば販売事業者が販売行為の一部を他の事業者に委託するというんですか、例えば勧誘行為だけ別の人にやらせるとか、先週の議論にございました迷惑メールを出すところだけを他社に任せる。こうした場合もだんだん出てきております。
それから、行政処分を受けたので、すぐに営業所を変えたり、名前を変えたりして、何度も繰り返すという場合もあるものですから、これらに対応するべく、特商法は強力な法律でありますので、余り広範囲に広げないよう慎重な議論が必要だと思いますが、検討ポイントの一つとしては、行政調査の範囲を少し広げる必要があるのではないでしょうか。
一つは金融機関など、そうしたところは、法的根拠がないといろんな取引情報の提供をしにくいというお話もございまして、そういうことができるようにならないだろうか。あるいは、立入検査にまいりましたときに、証拠物件、書類のたぐいがほとんどですけれども、これを当該事業者から提出させると、提出を求めることができる規定を追加する必要があるのではないかというのが一つの論点でございます。
3ページ目にございますのは、まさに事業者グループなどを考えていく上で、販売事業者から売買契約締結について媒介をする、代理をする、いろいろあるんですけれども、そうした委託を受けた第三者が違反行為を行った場合に、委託を受けた第三者をこの法律の範囲内に取り込んでいくということを考える必要があるのではないかという議論でございます。
それから、この前、罰則が新聞などに出ていましたけれども、これは従前も何度か本審議会にも出させていただいていますように、他の法律、最近の経済犯罪に関する法制とのバランスの中で、私どもの特商法の罰則が現在のままでいいかという問題でございます。
特に罰則などは私どもだけで決められる話ではなくて、刑事罰の問題ですから、法務省などとの議論も当然必要なわけでございますので、今ここでどうすると決められるわけではないんですけれども、そうした罰則水準の論点もあわせて議論していく必要があるのではないかと私どもは考えておる次第でございます。
以上でございます。

松本委員長
ありがとうございました。
ただいまの特定商取引法の執行強化に向けた幾つかの論点につきまして、御意見がございましたら、お出しください。
宮川委員。

宮川委員
この三つについて、こちらの方で課題といいますか、考えていただきたいなということについてお話をさせていただきます。
一つは行政調査の範囲・権限の見直しについて。これは資料にもありますけれども、確かに、これは非常に大事なところであります。最近、事業者の中には、会社の実態を把握させないような手口を使って、まさに悪質中の悪質な事業者がふえております。
実際に私どもも報告徴収や立入調査を求めたときに、あからさまに拒否するということで、一昨年、調査拒否がありました大阪の結婚相手紹介サービス業者、結果的には氏名を公表したんですけれども、この辺の情報を集めるために金融機関や取引関係にある会社に対して協力依頼を行いましたけれども、残念ながら、強制力のある調査ではありませんので、情報提供を拒まれるケースが大変多くありまして、大変悔しい思いをいたしました。
例えば銀行口座とか電話番号などというのは非常に有力な事業者の情報となります。電話の加入情報一つとってみても、そこから請求書の送付先とか、銀行口座を特定することができるといった有力な情報にもなるわけです。強制力を伴って、どこまでできるのかという問題はあるんですけれども、強い調査ができるようになればなと思っております。
さらに、最近では事業者が開示している住所に実際に調査に赴きますと、資料にもありますけれども、実際は私書箱であったり、電話番号そのものも電話代工事業者が扱っているようなケースもあります。
いずれにしても、こうした隠れみのに対して、強制的といいますか、そういう調査が可能となるようにしていただけると取り締まりの実が上がるのではないかと思いますので、ひとつ御検討をお願いしたいということが1点であります。
二つ目は、規制対象の範囲の見直しについてです。実際に具体的な事例で御案内いたしますと、ある化粧品を販売していた会社があります。仮にA会社と置いておきます。この会社が特商法に抵触する販売行為を行っていたということで、行政処分をかけようということで取り組んだのですけれども、間近になりまして、サービスを提供したA会社が廃業してしまった。
ただ、数カ月後にA会社の社長が今度は新しく卸売業者として登場いたしまして、Bという会社を設立した。さらに、卸した先の会社としてC、D、Eという三つの販売会社を設立して、自分のところのA会社で働いていたときの部下を新会社の社長として登記をさせた。単にA会社の社長はB会社の社長として、商品を卸すだけというようなことで、そういった商行為を行い始めていました。A会社のときより以上に不当な利益を上げているということです。
実際、私たちはC、D、Eの販売会社に対して行政処分を行うことはできるんですけれども、残念ながら、肝心のBの会社、もともとA会社の社長を追い詰めることがなかなかできない。
こういったケースが非常に目立ってきておりますので、この辺なども御参考にしていただきながら、御検討をお願いしたいなということが2点目でございます。
3点目は罰則の見直しです。この点については、以前も私の方からこの場でも御発言をさせていただいたんですが、最近の悪質事業者は非常に確信的な、故意で消費者に不実を告げるようなことをしているわけでして、まさに詐欺と紙一重という状況です。
この委員会の最初のときでしたか、松井商務流通審議官がごあいさつされました。本当に社会的に弱い立場にある人々から金を巻き上げる。本来ならば恥ずべき卑怯な行為なのが、これが正義だとするような営業マニュアルがまかり通っているという時代、社会でもあります。
残念ながら、厳罰で臨むということはいろいろ考えなければいけないこともあるんですけれども、そうは言っても、こういう状況ですので、刑罰は最低5年程度に上げていただけるようなことに取り組んでいただきたいなと思っております。

松本委員長
阿部委員、それから大河内委員とお願いします。

阿部委員
検討課題の2ページになりますが、最初の○、金融機関、電子マネー業者に、取引状況報告を求めるということは、経団連としての意見は留保します。ここは金融庁、全銀協と相談してください。経団連の意見は留保です。
二つ目の○は賛成いたします。
3ページ、規制対象の範囲の見直しは、経団連として賛成いたします。
4ページ、罰則の見直しは経団連として賛成いたします。
以上です。

松本委員長
大河内委員。

大河内委員
私も、特に意見というよりは、最後のグラフにあるように、処分件数がすごくふえて、いろいろ問題になっており、変えなければいけないという話なんですけれども、被害はもっと前からいっぱいあったんだと思います。行政の方が頑張って、それがだんだん明るみに出てきたというふうに考えます。
そして、先ほども言ってらしたように、行政処分は都道府県によってすごく偏っていて、全然手がつけられていないところもあるということを考えると、すごく使いにくくて、やりにくいところがあるのだと思うんです。ぜひこの方向で強化していただきたいと思っております。

松本委員長
野原委員。

野原委員
総論については、事業者である立場でありますが、賛成ということなんですけれども、この背景にありますように、(3)のところ、名称とか営業場所等々を次々と変えてしまうような悪質な事業者の場合、罰則の規定の見直しであるとか、権限の見直し等々で必ずしもすべて解消できるのかなというところもあると思いますので、この部分については、より実態について慎重に見きわめた上で対応する必要があるかなということをあえて附言したいと思います。
以上です。

松本委員長
坪田委員。

坪田委員
基本的には賛成いたします。他の法律とのバランスがあると思いますので、そこは十分勘案していただきたいと思います。

松本委員長
村委員。

村委員
今回の執行の強化についての御提案は、悪質業者の現状を考えますと、この手のことをしないと、どうしようもないのかなというふうに考えます。
ただ、行政の規制権限の強化とか、刑事処罰の強化というのは限界があります。ここまでやれば彼らがあきらめて改めるだろうという限界点というのは、恐らくないだろうと思うんですね。
そういう極端なことになってしまうだろうと思うんですが、そんなことは行刑バランス等いろんなことを考えたらできるわけもないし、するべきでもないことだろうと思うんです。
ですから、今回の具体案は、せざるを得ないということで、厳しくするのがいいことかという疑問はなくはないんですけれども、現状を考えると、背に腹は変えられないと思うのです。
ただ、これで先ほど東京都の宮川委員が指摘されたようなことがおさまるのかというと、恐らくおさまらないという部分が残ることは間違いないと思うんです。
ですから、今後、そういうものについてまで考えるとすれば、不当な利得は剥奪するという制度をがっちり入れ込んでいく、やり得は絶対通らないという仕組みをどうやってがっちり取り込んでいくかということを将来的に考えるしかないのではないかと思うんですね。
そのときには、また団体訴権に戻りますけれども、損害賠償請求を認める形にするのか、別途、不当利得の吐き出し等の制度を入れ込んでいくのかというのは、使い勝手のよさとかバランスとかの中で検討する余地は十分あるだろうと思うんですが、今後の課題としては、そういうことをぜひ前向きに検討していただきたい。そうでないと、やり得の部分が残るとなると、これは幾らでもイタチごっこになってしまうというふうに考えます。

松本委員長
ありがとうございました。
ほかに御意見ございませんでしょうか。
池本委員。

池本委員
手短に申し上げます。
基本的に、この執行強化については賛成いたします。
その中で1点だけ意見を申し上げます。(3)ページで、規制対象範囲の見直しというところが、勧誘の委託を受けた第三者、いわば実行者である当該第三者にも行政処分を行うことができるよということでの見直しというふうに提言されています。
これはもちろん重要なことですが、二つ前のページの背景の(2)では、むしろ違反をみずから実行するのではなくて、他の事業者に行わせて自分は一歩引くという実態があるわけで、その違反行為をやった本人はもちろんきちんと処罰するだけではなくて、その背後に隠れようとしているものをきちんと責任の所在を明らかにするという観点も加えて、しっかりとした規定をお願いしたいと思います。
以上です。

松本委員長
よろしいでしょうか。
ほぼ予定の時間がまいりましたので、本日の審議はこの程度にいたしたいと思います。
なお、本日、前段で議論いただきました消費者団体訴訟の制度設計にいたしましても、最後に議論いただきました執行強化のための特定商取引法の適用対象の拡大にいたしましても、いずれも法律的な整理が非常に難しい論点がございますとともに、また他のところで検討されております法律の改正あるいは関係省庁との調整も必要なところが多々ございますので、本日出されました御意見に沿って事務局の側でさらに検討・調整を進めていただき、後日、当小委員会に報告をいただいて御議論をするということにしたいと存じます。
本日の議論は、ここまでにさせていただきたいと思います。
次回の本小委員会におきましては、指定商品・指定役務制の問題について若干の審議を行っていただいた後、これまでの議論の中間的な取りまとめを図ることにいたしたいと存じます。
次回の日程等につきまして、事務局から御連絡願います。

安井消費経済政策課長
次回は6月19日を予定させていただいております。細かい場所その他は別途御連絡をさせていただきます。ありがとうございます。
午後1時半からやらせていただきたいと思っております。

松本委員長
本日は、御多忙中のところ、長時間にわたり御熱心に御議論いただきまして、まことにありがとうございました。
以上をもちまして、本日の産業構造審議会消費経済部会第5回特定商取引小委員会を閉会いたします。どうもありがとうございました。

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最終更新日:2007年8月1日
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