経済産業省
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産業構造審議会消費経済部会特定商取引小委員会(第6回)‐議事要旨

日時:平成19年6月19日(火曜日)13時30分~15時30分
場所:経済産業省別館10階各省庁共用1028号会議室

出席者

松本委員長、青山(直)委員、青山(理)委員、阿部委員、池本委員、伊藤委員、大岡委員、大河内委員、長見委員、木村委員、高芝委員、坪田委員、富田委員、野原委員、平山委員、丸山委員、山本委員
全20名中17名出席

議題

  1. 指定商品・指定役務制について
  2. 中間とりまとめ(案)について

議事概要

1.指定商品・指定役務制について

  • 指定商品・指定役務制はぜひ廃止すべき。特定商取引法制定当初から次々と規制を逃れる業者が出現し、その度に規制を広げていたちごっことなっており、また、法令の解釈にもずれが生じやすくなっているため、相談現場の悩みの種となっている。
  • 指定商品・指定役務制廃止の議論がなされること自体ありがたいことであり、大変評価。指定商品・指定役務制は、どうしても後追い的な対応となるほか、適用非適用を相談した際に、経済産業省の地方局毎に若干回答が違うなど、解釈の面での苦労も生じている。指定商品・指定役務制の撤廃を、法制局、法の専門家との協力の上、完成させていくことを期待。
  • 指定商品・指定役務制の廃止自体には反対ではない。しかし、クーリング・オフのような強い効力が一律に課されるのでよいかという問題がある。クーリング・オフについてはどのような考えがあり得るのか。
  • 例えば、クーリング・オフ対象外のリストは現在もあるが、指定商品・指定役務制の廃止により、適用対象が拡大することで、対象非対象の線引きを議論する必要がある。生鮮食料品に今の規定をそのまま適用することができるかといった問題である。
  • 現行の特定商取引法第9条5項の規定では、役務の提供を受けた場合でもクーリング・オフがなされれば対価を支払う必要がない。さらに、クーリング・オフ期間は8日で、かつ消滅時効は5年であるものの、書面に不備があればいつでもクーリング・オフが可能であり、権利濫用につながる恐れもある。現行法では、看過しがたい立法事実がある商品・役務のみを指定しているが、指定商品・指定役務制が廃止された際は、この規定も一般化するのか。旅行に行った後で、説明に不備があったとしてクーリング・オフをするといった濫用的な事例にどう対応するか、十分な検討が必要である。
  • 指定商品・指定役務制の廃止をぜひ進めていただきたい。過去、通産省担当者に指定商品・指定役務制の廃止を訴えた際、指定商品を一品追加するだけでも大変なのに、指定制自体を廃止するなどとても不可能であると伺ったこともあった。縦割りの問題があったからであり、今回は省庁間の調整に正面から取り組み、是非実現すべき。例えば、諸外国の法制では指定商品・指定役務制はほとんどないが、金額が低いものや生鮮食料品などは適用除外等で現に運用がなされている。個別業法との関係では、二重に規制すると過剰であるとの点についてはネガリスト化をするときに広告や契約、勧誘等について規定している業法は除くなどの方式があるのではないか。権利濫用などの問題のうち、一回の給付が行われた後は後戻りできない役務について一般的な規定を置き、それ以外は権利濫用などの個別の法理で解決するという考えもある。
  • 一般的な業法とは競合しても構わないが、金融商品取引法は別に考えて欲しい。
  • 御指摘の金融商品等、他の法令で体系的規制がなされているものについては、二重規制になるのはいかがという認識。
  • 役務のクーリング・オフに係る原状回復が一番の問題。そもそも、役務が行われた後でも取消可能というこの規定は、押しつけ販売への対応のために作られた。今後は、相当なサービスが行われた際は、相当な代金を払わせるという規定も考えられる。その場合は、押しつけ販売への対策を再度検討する必要があり、原状回復をどう考えるかは整理が必要。
  • 自治会の役務については、そもそも非営利の団体であれば対象外という整理であれば、指定商品の議論は関係ないことになるが、主体別に規制から外れることはあるのか。あるいは、主体とは関わりなく、営利目的であるか、反復継続性があるかないか等に基づいて判断されるのか。事業者条件についてはどのように考えていくか検討して欲しい。
  • 自治会なら非営利であるとはっきりと分かるが、地域コミュニティビジネスなどでは微妙であり、法人の性格だけで整理して良いかどうかという問題。指定商品・指定役務制をかえて原則適用とすると、営利性による判断をもう少し詰めて考える必要がある。
  • 製造物責任法の議論の際、バザーを行う自治体が製造業者にあたるかという議論があったが、それと似た議論である。
  • なお、最近の新聞記事の中には、通販でもクーリング・オフができると読めてしまうものがあるが、現在、通信販売にはクーリング・オフ制はありませんので、念のため。

2.中間とりまとめ案について

  • オプトイン規制に関して、広告メールの発信あっせん会社も特定商取引法の対象とすることに「多数の共通認識」とあるが、ここまでは至っていないのではないか。また、法規制を考える際は、ネット事業者の多くは規模として中小事業者であるという点にもご配慮いただきたい。
  • 「法的な規制を課すほどの被害実態はないのではないか。」という意見が盛り込まれているが、最近も楽天における大きなトラブルが報道されたところであり、新たな被害者を作らないための対策が必要ではないか。今回はモール事業者側の対処が遅かったのではないか。閉店要件を見直すなど、その点、検討いただきたい。最近は、商品と役務が混ざった複雑なサービスもあり、返品を巡ってトラブルも生じやすい。通信販売についてはクーリング・オフの対象外だが、債務不履行と捉えるうる事例も多い。現在は、その間隙をついた不完全な商慣行がはびこっており、被害額は少ないものではあるけれども、個々の店舗運営事業者だけでなく、場の提供事業者も責任をもってより努力していく必要がある。
  • 広告メールの規制については、規制の必要があるのは発信事業者だけでなく、あっせん会社も含まれるという共通認識は得られたのではないか。また、小規模事業者への配慮をという意見もあったが、利益あるところにリスクもあるわけであり、それを踏まえて市場に参加するべき。中間取りまとめ案については全体によくまとまっており、特に、割賦販売法とセットとなった規制を考えている点を評価したい。現在は、割賦販売法第30条の4がネックとなっており、そちらを併せて見直さなければ効果は期待できない。
  • 中間取りまとめ案は全体としてよくまとまっている。特に、個品割賦購入あっせん事業者の問題や適合性原則違反に取消権を導入する論点等は評価。適合性原則違反の部分は難しさもわかるし、我々も知恵を絞るので、努力して欲しい。また、ステッカー等での拒絶意思表示に関しては、検討の中に入っただけでも評価している。今後とも検討を続けていただきたい。消費者団体訴訟制度の導入については、内閣府とは別に、適格消費者団体を認定するのか、これは一緒に行うわけにはいかないのか。また、呼び出し商法、展示会商法についての対応も検討を進めて欲しい。
  • 全体としてよくまとまっている。個品割賦購入あっせん付きの訪問販売の適切な運営のためには、コンプライアンスの徹底、自主規制も含めた体制の整備が重要。
  • 通信販売については、「不意打ち性」が少ないと表現されているが、一部は「不意打ち性」が認められる場面もあるのか。広告メールについては、楽天やヤフーは現在も、登録者のみにメールを送っている。一方、広告メール発信あっせん会社の一部は不法な配信を行っており、そういう範囲に絞って規制を行うべき。返品特約についての論点があげられているが、現在でも必要に応じて返品するのは当然の対応であり、むしろ、問題となるのは消費者側が明らかに悪意のある注文を行っているような事例である
  • 訪問販売に関する提案は、それぞれ重要な論点であり、躊躇なく検討を進めて欲しい。
    指定商品・指定役務制については、クーリング・オフという強力な規定をどう扱うか整理しつつ、廃止の方向で進めて欲しい。役務に係るクーリング・オフ適用の問題は、例えば履行期をあらかじめ設定するなどの工夫で回避できるのではないか。
  • 全体としてよくまとめている。割賦販売法の加盟店契約締結に関する規制については、基本問題小委員会にて何らかの法的義務を課すべきとの議論がなされているところ。その動向も踏まえ「審査責任及び個々の与信審査責任」ではなく、「適正与信に関する規制」という言葉とすべき。
  • インターネット通信販売に関する論点について、オプトイン規制導入と場の提供事業者の義務については判断保留。あとは経団連として賛成。
  • 各論点につき、社会に見えるようにしていくことで、世の中からの監視という状況を作り出すことが大切。不招請勧誘の問題については、拒絶者勧誘の規制に加え、意思の確認なども議論していくべき。判断能力の低下した方への取消権の付与に関しては、線引きが難しいことはよく分かっているが、しっかりと詰めて議論し、是非、実現して欲しい。中間とりまとめに関わらず、ある程度柔軟な議論を消費者との関わりをもって随所で進めて欲しい。団体訴訟制度の導入ついては、消費者契約法を基本的に継承する方向で速やかに進めて欲しい。ただ、適格法人の中には、特定商取引法の一部の「専門店」のようなものも考えうるのではないか。
  • よくまとまっており、全体として異論はない。返品ルールについては、特約を「締結することができる」という表現が事前承認を指すものであれば態度を保留する。通常の通信販売では確認が難しい。
  • 広告メール規制について、発信あっせん会社を特定商取引法の対象とすることについては、多数の理解を得られているのではないか。また、小規模事業者への配慮という意見もあったが、特定商取引法の趣旨からして、規模が小さいから適用除外とすることは適切ではないと思う。通販に関して、被害実態がないとは言えなくなってきているのではないか。また、迷惑広告メールは不意打ち的側面があると考える。消費者団体訴訟制度の運営を消費者契約法などと一括にするとなれば、消契法の改正も必要となり、迅速な対応との両立は現実的ではないのではないか。悪質な消費者による通販トラブルの問題は、そもそも事業者側にも契約締結の自由があることからそのような取引には応じないという形で対処するべきではないか。「適正与信責任」への文言修正の指摘はその通りであり、修文させていただく。返品ルール部分の契約の締結というのは、現在の契約締結手続きで問題はないと考える。
  • 消費者契約法における適格団体にも、全ての範囲につき訴訟を行う総合的な在り方と、個別的分野でだけ訴訟を提起する在り方の双方がありえることが明確になっている。広告メール規制について、発信あっせん会社を対象とするという問題は、議論にもならないほど共通の認識であったのではないか。
  • 全体的に賛成である。全体として被害の解決に前向きなとりまとめであると感じる。通信販売について、「被害実態がない」という表現は削除するのが望ましい。
  • 「法的規制を課すほどの被害実態はない」と書いてある。
  • 中間とりまとめ案につき、大きな方向としては異論がないものと理解。通信販売の被害については、そういう意見もあったということで、修正しなくてもよいと考える。適正与信に関する部分を一部修文し、中間取りまとめとしてパブリックコメントにかけてさせていただく。作業は、私と事務局にご一任いただくということでよろしいか。

(異議なし)

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最終更新日:2007年7月26日
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