経済産業省
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産業構造審議会消費経済部会特定商取引小委員会(第7回)‐議事録

松本委員長
それでは、定刻になりましたので、ただいまから産業構造審議会消費経済部会第7回特定商取引小委員会を開催させていただきます。
委員の皆様方には御多忙中のところ御参集いただきましてまことにありがとうございます。
まず事務局から委員の出欠状況、定足数確認、配布資料の確認等についてお願いいたします。

安井消費経済政策課長
委員のうち、阿部委員が御都合がつかず欠席されております。それから、平山委員は御出席の予定なのですけれども、現在遅れておられる状況にございますが、出席者の数は過半数を超えておりますので、定足数は満たされております。
続きまして、本日、御用意いたしました資料でございますが、資料は1、2といういつもの委員名簿、その他に加えまして、資料3に「パブリックコメントの結果について」、資料4といたしまして、横長で「迷惑広告メールを巡る現状と課題について」という資料を用意させていただいております。
それから、事務局の方に7月10日付で異動がございましたので、御紹介させていただきたいと思います。
まず、前任の松井商務流通審議官にかわりまして、寺坂が着任しております。
それから、赤津参事官の後任といたしまして、大下が着任しております。
事務局からは以上でございます。

松本委員長
ありがとうございました。
なお、本日、議題の2に掲げてございます迷惑広告メールの規制についての審議に関しまして、後ほどプレゼンテーションをしていただくために、全国イーコマース協議会からビーエッグ株式会社の上原代表取締役社長に御出席をお願いしておりますので、ここで御紹介いたしたいと思います。

議題(1)パブリックコメントの結果について

松本委員長
それでは、議事に入らせていただきます。
本年3月以降検討を開始いたしました当小委員会は、最近の消費者被害の現状を踏まえ、割賦販売法改正との関連性を含めて特定商取引法をめぐる諸課題について6月までに6回にわたり審議を行い、去る6月19日に中間とりまとめを行いました。中間とりまとめの後、当小委員会は、約2カ月間休止をしておりましたが、その間に当小委員会の今後の審議に反映するために、事務局におきまして、中間とりまとめをパブリックコメントに付していただきました。
今回のパブリックコメントは、これまでになく多くの方々から御意見をいただいておりまして、本件に関する世論の関心の高さを反映するものであると考えております。
一方、ほぼ同じ内容の御意見が多数寄せられているということだそうでして、1つの団体の会員関係の方々がそれぞれ個別にお出しになっているのではないかというふうに見受けられるところもございます。他方で、団体として1つの御意見にまとめて出していただいているところもあるということですので、単純にこの論点についてこの意見が幾つあって、こちらが幾つで、という数の比較だけをするのは不適切ではないかと考えます。今回は中間とりまとめであるということも考えますと、むしろ少数意見も含めて御紹介いただきまして、今後の審議に役立てることが肝要かと考えます。このあたりにつきまして、単純な数ではなくて、意見の質なども含めまして事務局としてうまくとりまとめいただくようにお願いしたところでございます。
それでは、事務局からパブリックコメントの結果につきまして、ただいま申し上げました点も考慮して御説明をお願いしたいと思います。

安井消費経済政策課長
それでは、資料3をごらんください。
委員長からなかなか難しい御指示をいただきました中で整理を行ってみました。まず総論のところでございますけれども、6月27日から7月31日までの間、中間とりまとめをパブリックコメントに付しております。厳密な意味で言うと、行政手続法上のパブリックコメントではございませんで、任意というか、行政手続法上の扱いに準ずるというものに属するものでございますけれども、期間は1月以上とって、できるだけ幅広い方から御意見をいただこうということでやらせていただきました。
その結果、総数613件の御意見を各種団体、あるいは個人、あるいは事業者の方々からいただくことができました。
下にいろいろな御意見をまとめてございますけれども、今、委員長からもお話がございましたように、個別の正確な数字というよりは、大体のウェイトと、同時に少数意見であってもできるだけ漏れがないように、反対意見も極力網羅する形でまとめさせていただいております。
それでは、個別の中身でございますが、まず指定商品・指定役務制の見直しについてでございます。この順番は各項目のうち、できるだけ御関心の高い項目から順に並べる整理の方法をとっております。指定商品・指定役務制については、基本的には直ちに廃止すべきとの意見が大多数でございます。明示的な反対意見はございませんでした。
ただし、今のように直ちに廃止すべきという御意見の中でもネガティブリスト方式とする際に、適用除外について、何か別法がある場合は、別法があるだけですべて適用除外というような形であまりに適用除外の範囲が広がり過ぎることには注意が要るのではないかという御意見がかなりございました。
それから、クーリング・オフに関して、商品・役務に何が該当するのか、あるいはどういうルールにするのかということだと思いますけれども、本小委員会でも出ておりましたが、これらについては細やかな検討をする必要があるという御指摘がございました。
個別の業などについて、例えば車検を含めた自動車整備業とか、あるいは機関紙などの扱いを含めた政党関係の活動、あるいは電気通信事業関連の営業行為、あるいは農産品を含む生鮮食料品などについては個別に別の法規制があるからとか、あるいはクーリング・オフをするにしても商品や役務の本来的性質の問題から適用除外とすべきではないかという御意見もいただいております。
なお、逆に電気通信事業の関係や金融、留学あっせんサービスなど、個別に挙げられて、これらは除外をしないでほしいという御意見も別途いただいております。
それから、2番目に、消費者団体訴訟制度についてでございます。これも非常に多くの御意見をいただきまして、こちらも明示的反対意見はございませんで、基本的には導入に賛成する意見がほとんどでございました。ただ、行政処分、行政権限と差止請求権との調整については、差止請求を行う十分前の時点で、適格消費者団体から行政庁に連絡をとるなどの方法によって調整を図る必要があるという意見もかなりございました。またその反面、消費者団体が監視機能を発揮できるように、独自性や独立性が十分尊重されるようによく配慮すべきだという御意見もございました。
それから、行政機関と適格消費者団体との連携を図るために相互の情報交換の要請にこたえるための仕組みを考えるべきではないかという御指摘もいただいております。
次のページでございます。今述べましたもの以外には訴訟制度において損害賠償請求や不当利得のはき出し請求、あるいは推奨行為を含めて差止請求対象を広くすることや、あるいは適格消費者団体の立証責任の軽減、あるいは後訴制限効の排除など、訴訟制度全体についての御意見も幾つかいただいております。
それから、これは適格消費者団体という意味だと思いますが、団体について消費者契約法における認定をそのまま適用してほしいという御意見や、適格消費者団体に対して国からという意味だと思いますが、補助金を支給すべきというような御意見もございました。
3番目に、行政調査・処分の範囲・権限の見直しの問題でございますが、これは他の販売事業者の商品や役務について勧誘だけを委託などされて行う関連事業者についても特定商取引法における規制対象に含められるように手当てをすべきという意見が幾つかございました。また、特定商取引法における罰則の強化に関する御意見もございました。
それから、各種業界に対する特定商取引法上の指導権限を強化すべきという包括的御意見もいただいております。
4番目に、訪問販売関係でございます。訪問販売関係で一番たくさんいただきました御意見は勧誘規制についてでございます。基本的には不招請勧誘、狭い意味のという意味だと思いますが、不招請勧誘の禁止ができれば望ましいのだけれども、そこまでの規制ができないのであれば、まず個別的拒絶者に対する勧誘規制を導入することに賛成するという御意見が多数でございました。中には不招請勧誘の禁止のみを求めている御意見もございます。
その際に、消費者に対して勧誘を受ける意思があることを確認するということを求めるという御意見が、先ほどの1個目の丸の意見の中につながってたくさん出ております。また、こういう確認を求める場合には、確認の要件がはっきりしないとうまく法が運用できないのではないかという御意見もございました。
他方、これは並行しまして、書面、ステッカーも含まれているようでございますが、これらによる拒絶意思の表示も認めるべきではないかという御意見がございました。一方、ステッカーなどでの意思表示は販売事業者の営業の自由を過度に制限するとか、あるいは悪質事業者がこのステッカーを貼っているところを逆にねらい撃ちにするといった点で問題があるという意見もありました。
それから、各種勧誘規制の違反者に対して、制度を担保するために、契約の効力を否定するという観点からの民事的救済措置が必要との意見もかなりいただいております。
5番目に、判断能力不十分な者に対する過量販売等の取消しです。こちらも先ほどの訪問販売に関する勧誘規制を上回る数の御意見をいただいておりまして、高齢者などの判断能力が不足した者が必要性及び合理性を欠く契約を締結させられた場合には、契約取消権を与えるべきという意見をたくさんいただいております。
この一類型としてという意味だと思いますけれども、成年後見制度の審判が認められたら1年前にさかのぼって判断力の不足を推定する規定が置かれるべきとの御意見や、あるいは認知症として診断されたらさかのぼることができるといったようなことを求める御意見もございました。
3ページ目でございます。威迫困惑行為の要件の明確化やそれに基づく取消権の付与を求める御意見もございました。
さらに、適合性原則そのものの法律上の規定整備を求める御意見や、あるいはこれは多分フランスかどこかの法律の例を引いておられたと思いますが、判断能力が不足する者に対してはそもそも勧誘行為を一切禁止すべきではないかという御意見も、少数ではございますが、ございました。
6番目に、個品割賦購入あっせんつきの、「につき」の「に」とミスタイプです。個品割賦購入あっせんつき訪問販売を行える事業者の実質的制限の問題でございます。登録制を含め、この種の事業を行うことができる事業者の参入規制をするということについては相当数の賛成意見がございました。
同時に、特定商取引法に登録制などを導入するということについては、やり方によってはお墨つきを得たなどと悪質事業者に制度が利用されるということを懸念する声も多くございました。
また、仮に登録制を導入するとしても、実効性のある制度とするために、訪問販売協会などの自主規制を定めた事業者団体やADR機関に加入していることを要件とすべきという御意見や、あるいは信販会社などの責任の明確化のために個品割賦購入あっせん事業者との共同責任制の導入や厳格な要件設定などが不可欠だとする御意見も多くございました。
他方、訪問販売業者全体を登録制にした方がいいのではないかという御意見もありました。
それから、悪用の可能性が非常に高いので、訪問販売事業者の登録制導入そのものに反対だという御意見もございました。
その他、訪問販売協会について会員管理の強化などを求める御意見もございました。
それから、7番目に、監禁商法、その他、新たな勧誘形態への規制でございます。こちらにつきましては、法律というより政省令の関係が多いのでございますけれども、店舗に類するものについて、例えばクーリング・オフ期間の8日間の間、店舗をやっていないと認めないとか、あるいはアポイントメントセールスの成立の要件を広げるとか、これらの具体例も挙げられながら政省令の見直しを含めて関係規制を強化してほしいという御意見がございました。
8番目に、通信販売についてでございます。迷惑メールに関する規制については、オプトイン規制に移行することに賛成する意見が多くございました。
広告メール発信あっせん事業者も特定商取引法の規制対象に含めることを求めるという御意見もありました。
オプトイン規制を導入する場合に、過度に広範な規制を課して、ユーザーが情報に接する機会を逸失することがないようにしてほしいという御意見とか、あるいはスパムメールと広告メールは分けてもらいたいとか、あるいは企業の自由競争を阻害しないようにしてほしいなどとった類の意見もいただております。
オプトイン規制に移行した場合には、執行の問題が解決しなければ効果に疑問がある。広告メール自体は新規顧客開拓のための重要なツールなので、逆に言うと執行がきちんとできないのであれば、善良な事業者に負担をかけるだけの結果になってしまうという御意見もいただいております。
それから、私どもに対してでございますが、これまで迷惑メール対策のためにとった予算措置や具体策をきちっと説明をして、その効果、分析、その他をする必要があるというお話もいただいております。
9番目に、インターネット、その他通信販売に関する制度整備でございますが、返品のルールについては、明示的に記載しなければ原則として返品を認めるということを法定化することに賛成する御意見が多くございました。
他方、通信販売は訪問販売のように不意打ち性が強いわけではないから、小規模事業者の返品責任の負担が過剰にならないようにするべきという御意見もいただいております。
それから、代金の先払い、後払い問題でございますが、こちらについても同時決済や事後決済の提示をルール化することを求める意見もございました。ただ、これについてはコストがかかるという観点その他から、ルールを整備する意味はないという反対意見もございました。
通信販売にクーリング・オフによる解約権を認めるべきとか、あるいは虚偽・誇大広告に基づく契約締結に関して取消権を求めるべきという御意見もございましたが、これらについて消費者契約法による保護で事足りるという反対意見もございました。
それから、インターネットオークションや電子商取引の場の提供事業者の責任・役割を強化することを求める御意見も多くございました。中には、トラブルになった際の取引先の情報開示義務を課すことを求める御意見や、あるいは、場の提供事業者は場の提供から一定の利益を得ている以上、その責任を果たすべく賠償制度や補償制度を作るべきとの御意見もございました。
一方、事業者側の自主的取り組みが機能している現状において、今現在そういう規制を課すよりも、まずは現在行われているような自主規制の側面を見つつ、また、これまで通信販売や電子商取引の関係で行われた審議会や研究会についての答申や行動計画の実施状況の確認などをきちんと行う方が意味があるのではないかという御意見もございました。
それから、これらの御意見と密に関係しているのだと思いますけれど、CtoCやBtoB、消費者から消費者、あるいは事業者から事業者間のインターネットを利用した通信販売における返品ルール、その他のルールについて電子商取引や電子商材取引に関する準則において明確化するというアプローチが必要だという御意見もございました。
アフィリエイトやドロップシッピングについても特定商取引法の対象にすべきという御意見もございました。
前回の中間報告と文意の関係で正確に絡んでいるものと絡んでいないものがあるのですけれども、その他と一応整理したものがございます。
絵画レンタル商法のような利益誘導型商法という新しい類型を特定商取引法に設けるべきではないかという御意見もございます。
それから、電話勧誘についても不招請勧誘の禁止や、これは狭い意味のという意味だと思いますけれども、それから判断能力が不十分な者への取消権付与、その他を規定するなどという御意見もございます。
それから、訪問販売などで扱われる価格で、市場価格の2倍以上のような高いものについて民事効が設けられないかという御提案もございました。
それから、特定継続的役務について、育毛サービス、ケーブルテレビ、プロバイダーなどの追加、あるいは中途解約に関する客観的合理性のある清算方法記載の義務付けをするべきではないかという御意見もございました。
それから、特定継続的役務提供に関しては、前払い金を取る事業者を登録制にして、その保全措置を導入してはどうかという御意見もございました。
特定商取引法の第26条の適用除外の事業者関連部分、「営業のため若しくは営業として」という部分を変更して、営業事業者も同法の保護対象に加えてほしいという御意見もございましたし、それから当該訪問の前1年間に1回以上の取引があった事業者の取扱い、俗にお得意様条項と言われているものですが、これについての見直しを求める意見もございました。
それから、ネガティブオプションに関して、書面交付を義務づけるべきという御意見もございました。
クーリング・オフの期間の延長、あるいはクーリング・オフ用の用紙ですか、はがきの添付を義務づけるべきという御意見もありました。
それから、指定商品や指定役務の見直しに伴って、訪問販売や電話勧誘の書面交付について、電磁的な交付を手段として規定するということを求める御意見もございました。
それから、国における法制度や事業者のCSRなどによる自主規制の促進も重要なのですけれども、消費者利益の自主的確保の制度構築とそれによる事業者の消費者志向経営の促進を図るという、いわば規制だけではなくて、むしろその種の自主的取り組みを促すような手段が要るのではないかという御意見もございました。
それから、悪質事業者摘発のための法執行体制の整備・強化を求める御意見もございました。
あるいは都道府県の執行状況に関しましてはかなり格差がございますので、経験の浅い都道府県に対しては、単に権限移譲するだけではなくて、実効性のある執行制度を作れるようにすべきだという御意見もございました。
それから、並行して審議が行われております割賦販売法の改正に関する論点などについての御意見もいただいております。
数量はあまり詳細ではないのでございますが、大多数と書いてあるのは大体3分の2以上の御意見があったというふうに思っていただければ結構でございます。
それから、冒頭申し上げましたように、現在これは中間報告のために行ったパブリックコメントでございます。普通、審議会で最後にやるパブリックコメントには事務局がコメントをつけてございますが、今回の場合はいただいた御意見はこれからの審議に反映していただくという扱いになるものというふうに理解をしております。
とりあえず以上でございます。

松本委員長
ありがとうございました。
今回紹介されました論点それぞれにつきましては、今後、本日以降行われます審議の中でそれぞれの御意見について御検討いただくことになりますので、ここでは全体につきまして特に御質問がございましたら出していただきたいと思います。
特にございませんでしょうか。

議題(2)迷惑広告メールの規制について

松本委員長
それでは、次の議題の方に移らせていただきます。
迷惑広告メールに対する規制についてであります。6月までの時点の検討ではオプトイン規制の可能性を検討することにつきまして当小委員会内の共通認識を得たところであります。ただし、認められるべき承諾の範囲等につきましてはさらに検討を行う必要があるというのが全体としての認識でございました。その後、事務局におきまして関係事項の整理をある程度進めていただけたようでございますので、ここでその御報告をお願いいたしたいと思います。

諏訪園消費経済対策課長
それでは、御説明申し上げます。
オプトイン規制というのは前回の中間とりまとめでおおむね共通認識を得られたわけでございますが、今回パブリックコメントでも幾つか御意見をいただいておりまして、事業者にとって過度の規制にならないよう、そもそも執行がきちんとできなければこうした規制を導入すること自体意味があるのか、これまでもそれなりに執行をやっているのかどうか、こういった御疑問がございまして、今日は現行事務局、経済産業省、関係省庁がどのような取り組みをしているのか、それが実際どの程度効果があるのか、効果がないのか、さらには今度新たにオプトイン規制を導入した場合に果たして執行は本当にうまくいくのかどうか、有効な規制ができるのかどうか、そういった観点から今日はやや詳しく御説明申し上げ、その後、イーコマース協議会の平山委員から御紹介いただきましたビーエッグの上原社長からも業界の実情について承りまして、その後、御議論いただければと考えております。
まずこの資料4に沿いまして御説明申し上げますと、最初のページに現状の広告メールの動向について示しております。
経済産業省としましては、迷惑メール追放支援プロジェクトというのをこの3年間ずっと続けているわけでございます。その中で、私ども委託先にパソコンと携帯端末、それぞれ相当数のメールアドレスを取得しまして、そこでは全くどこかに広告メールを請求するようなことはしていないわけでございますが、勝手に携帯端末ですとか、パソコン端末に着信する迷惑メールがございます。こうしたものが2006年度で40.2万件。一般の消費者からもこうした迷惑メールがありますよという情報提供件数が2006年度で約83.8万件。これは下の方のグラフに太い実線が消費者からの申し立て件数、細い実線がこのモニター機に勝手に着信した迷惑メールの件数なのですが、それぞれ一貫して増加傾向を示しております。太い実線の方はやや、警察庁や当省が行政処分をしたり関係法制を強化したりする途端下がった時期がございますが、その後もずっと増加している。
この広告メールの内容自体は、その右の方にございますように、出会い系サイトからのものが92%、アダルト画像が4%。出会い系サイトと一口に言いましてもさまざまなものがございまして、これを利用して最近の若い人はこれで結婚にまでつながったなんていうことが結構あるようでございまして、必ずしも違法なものばかりではないのですが、どうも違法な出会い系サイトというのが非常に多いというのが私どもの調査でわかっております。
実はそのあたり、迷惑メールはどのような弊害をもたらしているかというのが次のページに書いております。
御案内のように、皆さんも既にいろんな着信を受けて非常に不快な思いをされていると思いますが、朝一番あけてみると、アダルト画像のようなものが載っていたり、相当数着信するものですから、人によってはメールの選別削除に朝一番から相当なコストをかけさせられる。間違えてあけてしまうこともある。それから、誤って必要なメールまで知らないうちに削除してしまうこともある。こういったこともございまして、消費者が非常に不快な思いをして、商取引の公正に反するようなことが堂々と行われているということでございます。
それに加えまして、最近は受信したメールの件名が「きのうは大変お世話になりました」ということで書いてあるものですから、ついうっかりあけてしまうということで、開封せざるを得ないようなメールも多うございます。これは知人からのものかなと思ってウェブサイトにアクセスしてしまうと、不当な料金の請求を受けるという、いわゆるワンクリック詐欺に巻き込まれる事態もございまして、私なども朝一番で消費者の方から、うちの娘が5万円請求されているんです、どうにかしてくださいというようなお電話をいただくこともございまして、詳しく話してそれは払わなくても良いということがわかれば良いのですけれども、払ってしまう方も大変多いということでございます。この被害は結局いわゆるアダルト関係の成人男性が多い被害なのかなと思っておりましたら、最近は出会い系サイト、アダルトサイト以外でも、例えば投資情報ですとか、小中学生、あるいは高校生が利用するような芸能、占い情報、こういったものを装ったサイトも多く見られまして、いろいろな方がワンクリック詐欺に遭遇する危険が拡大しているということでございます。
こうした消費者の被害もありますけれども、後でまた上原社長からもございますけれども、消費者がこうした被害に遭うということに伴いまして、消費者の方も自己防衛するべく、知らない人から来たメールは一括削除するような、そういったことを最初から組み込んでいたりといったことになるものですから、優良な事業者が一生懸命工夫を凝らして送ったメルマガですとか、広告メール、こういったものが何もあけられないうちに一括削除されてしまう。ですから、本当に質の競争をしている優良な事業者さんがかえって広告メールを有力な拡販手段として活用しづらくなってきているということもございまして、いろんなショップの事業者さんに会いますと、これまで広告メールを何千件送るとそれなりにヒットして、それなりに商売につながったのだけれど、今は何万件送らないと、とても商売につながらなくなっているという話をされる。こういった状況もございまして、我が省としても広告メール等、IT技術を利用して、さらに商売の発展につながるようなことを応援したいと思っているのですが、どうもそういったことが非常に難しいという現状もあるわけでございまして、それはひいては消費者の方も優良な事業者さんの広告に接しづらくなっているという現状もあるわけでございます。
こうしたことがあるわけでございますので、当省、関係省庁もその次のページにございますが、迷惑メール追放支援プロジェクトを平成16年から実施しております。
1つは、私どもが先ほど申し上げましたような、モニター機で勝手に着信した迷惑メールや消費者からいただいた情報をもとに迷惑メールを送ったIPアドレス等を、インターネットサービスプロバイダーに通知申し上げて、サービスプロバイダーさんの方でその契約を切っていく。ないしはサービスプロバイダーさんの方で既に切っている場合でもこういった情報を活用しているということがございます。
それから、またウェブサイトも誇大広告、無料で異性の紹介をしますよとか、ないしは無料でやっていますよと言いながら、実は有料だったり、先ほど申し上げましたワンクリック詐欺という強制加入たりといった違法サイトを私どもが見つけた場合には、これもサービスプロバイダーさんに通知申し上げて、契約を切るということもしていただいております。
それから、昨年の9月からこうした違法サイトも結局はお金を振り込んでもらうことが目的でございまして、当然銀行口座ですとか、そういったものが載っております。こうした銀行口座について金融庁経由で当該預金銀行に通知しまして、その銀行の方でこの預金口座を凍結や停止をしてもらうといった措置もとっております。これは相当効いておりまして、出会い系サイト業者からどんどん凍結されていることが多くなっている、非常に困っているというような話も聞いておりまして、それなりに効果は上がっているような話も聞いております。
それから、違反事業者に対してもこちらからも警告する。ただし、これは違反事業者のウェブサイトの住所がわからないものですから、彼らも当然踏み込まれないだろうというふうに踏んでいるようでございまして、この警告に対して素直に従っている業者は非常に少ないというところでございます。
ですから、私どもとしても相当程度の人員を投じてこの迷惑メール追放支援プロジェクトをやっているわけでございますが、現行の制度の下ではなかなか実効性が上がっていないというのが現実でございます。
その次のページ以下で現行制度に実際どのような問題があるかというのを御紹介申し上げております。
1つは、現行のオプトアウト制度では、「未承諾広告※」というのを最初の件名に載せていれば適法なわけでございますが、この「未承諾広告※」を件名に表示した広告メールというのは、下の左側のグラフにございますように、表示があるのが0.7%。99.3%は表示をしていないということであります。表示をされているものを見ましても、比較的ワンクリック詐欺等が多いと言われる出会い系サイトですとか、「金の儲かる方法」、パチンコ攻略法等のソフトの売買業者、消費者金融、その他が6.6%ということになっております。
さらに、この「未承諾広告※」をつけただけではなくて、当然返信して、受信を拒否することもできるというのがこのオプトアウト制度のポイントなんですが、その次のページをめくっていただきますと、この受信拒否が実際できるかどうかということなのですが、これはメールアドレスを表示しなければいけないということになっているのですが、実は下の方のグラフにございますけれども、そもそも受信拒否通知用のメールアドレスが84.8%は表示されておりません。それから、せっかく表示されていても、送り返しても届かないというのが5.6%。
結局9割以上は受信拒否通知用メールアドレスに関して表示がないか、あっても意味がない。こういう結果になっているわけでございまして、さらに表示があったということで、10%近くのところに対して受信拒否を通知するわけですね。しかしながらこれまでもこの小委員会でも御指摘がございましたように、全然通知しても意味がなかったりとか、通知をした結果、かえって広告メールが増えてしまった。こういった件数が昨年度で1866件となっておりまして、どうもオプトアウト制度というのは、米国では御案内のようにオプトアウト事業者というのが健全な形で発展しているわけでございますが、日本ではほとんど機能していないという状況になっているわけでございます。
こうしたこともございまして、オプトアウトではまずいということで、その次のページにございますように、民間の事業者の方々の間では基本的にはオプトインを進めようということで、既に自主的な取り組みを進めていただいております。2003年9月には迷惑メール対策連絡会の方で、「迷惑メール防止関連法等にコンプライアンスした事業のための広告メールガイドライン」を出していただいております。ここでは、あらかじめ受信者に承諾を得ていない広告メールは送信しないことを推奨する。つまり、原則受信者があらかじめ能動的にメール送信を承諾している場合でなければ送信してはいけないということでございます。ですから、この能動的にというのは意味がございまして、消費者が知らないうちに画面上どこかで同意しているような場合は当然無効なものだということでございます。
それから、インターネット広告推進協議会、この右側の方でございますが、こちらでも「電子メール広告に関するガイドライン」を出しておりまして、こちらも事前に承諾を取ったユーザーにのみ配信することを徹底するということを謳っていただいております。
ですから、民間の非常にまじめな事業者の方々においては、こうした自主的な取り組みを行っていただいているわけでございます。
ただ、それにもかかわらずどうして迷惑メールが増大してしまっているのかということが解明される必要がございますし、またこうした民間の自主的な取り組みは政府としてもきちんと後押ししなければならないということで、どういう取り組みが必要なのかということを次の7ページで御紹介申し上げております。
まず現状どうして増えてしまっているかというのを、これはさまざまなショップ事業者の方ですとか、関係事業者、それから私どもが摘発した事業者の方から直接聞いた話等を上の方にまとめております。現状、御案内のように、一番左側に販売業者A、まじめな業者さんが物を売ろうとしてインターネット上にサイトを設けて、これは何万、何十万とあるわけでございますね。最近はオークションサイトもございますから、それこそ何百万に至っているのかもしれません。こうしたサイト事業者さんが非常に厳しい競争をしていらっしゃる。当然、単にサイトを開設するだけではお客様は来ませんから、さまざまな形でメールアドレスを収集するということで、場合によっては相当数の販売業者さんが集まって懸賞サイト、応募するだけで懸賞が当たるというようなサイトを開設している場合がございます。まじめなサイト業者さんもいらっしゃるのですが、場合によってそうでない業者もいる。ちょっとページが飛んで恐縮ですけれど、次の次の(9)から(11)に実際の懸賞サイト、黒塗りでどこの業者さんか出していませんが、御紹介しております。
この(9)は、ネットで懸賞に応募する際には、下のカテゴリーのどこかにチェックしないと懸賞に応募できないようになっておりまして、チェックをしないとその次の画面に、「最低でも7項目は興味カテゴリーをチェックしてください。お願いします」とございまして、チェックをすると、その関連のところから広告が来るということでございます。
それから、最後のページ、(11)のところにいきますと、会員規約がございまして、実は会員規約はなかなかクリックして見る人はいないのですけれども、例えば第9条2にございますように、「弊社は、本サービスに関連する情報、弊社が別途契約を締結した第三者からの情報のうち弊社の裁量により会員にとって有益と判断した情報、その他弊社からのお知らせ等を、随時提供します」。ですから、懸賞サイトに応募すると、自動的にいろんなところから広告メールが来るということを承認するということになっているわけです。それから、9条の6とか8を見ますと、「弊社は、弊社が別途契約を締結した第三者および弊社が企画するキャンペーンを、本サービス内で展開することができるものとします」、それから8項のところでは「弊社は会員に対して、本条に定めるサービス以外のサービスを追加して実施することができるものとします」ということで、知らないうちに、懸賞サイトにメールアドレスを登録しただけでどんどん迷惑メールが届くような形にもなり得るわけでございます。
先ほどの7ページ目のところに戻りますと、こういったことがあるものですから、懸賞サイトの業者ですとか販売業者の方はこうして得たメールアドレスを売買しておりまして、1メールアドレス、大体相場としては15円から50円ぐらいというふうに言われているようでございますけれども、間に名簿屋さんが入るなどして売買されて、これは優良な業者さんに売られて、優良な業者さんが一生懸命まじめな広告メールを送る場合もあるのですが、場合によっては広告代理店の方が手に入れられて、販売業者Bと右の方にございますけれども、ワンクリック詐欺とか、虚偽・誇大広告をやっていらっしゃる出会い系サイト、こうした業者さんに広告代理店が資金ですとかノウハウ、サーバーなどを提供しまして、広告メールを依頼させる。私どもは幾つかいろんな業者を摘発していますけれども、もともとは普通の上場企業のサラリーマンだったのだけれども、ある人に誘われて、資金やノウハウをもらって、出会い系サイトを開設して、ワンクリック詐欺をしているなんていうこともございまして、売り上げたお金で広告代理店に広告メールを依頼するということで、広告代理店の方は売買で得たメールアドレスを用いまして、メール送信業者を通じて不特定多数の消費者に迷惑メールを送っている。こういった構図があるようです。もちろんもっと深いものがあるのかもしれませんが、私どもが得ている情報ではこういう話があるように聞いております。もちろん国内のISPさんの方は最近ポート25ブロッキングという技術を用いて随分減らしている。そういった御努力もございますが、逆に海外のISP、特に中国経由の迷惑メールが相当ふえているというような報告も得ているところでございます。
こうした現状がどうして起こっているのかといいますと、私どもがさまざまな業者に立入検査に入りますと、出会い系サイトの業者もいろんな言い分がございまして、「未承諾広告※」というのを単に忘れただけで、過失じゃないと主張する。「未承諾広告※」を忘れただけですと、刑事罰はつかないわけです。それから、広告代理店に依頼していたので、自分としてはきちんとやっていたつもりだけれども、広告代理店の方が間違えてしまったのではないかと主張する。広告代理店の方も言い分はありまして、送信した業者が忘れてしまったのではないかと主張する。それから、懸賞サイトの方はしっかり利用規約で同意をもらっているはずだと主張する。こういったそれぞれ言い訳ができるような仕組みになっておりまして、今の制度で例えば刑事罰を設けるとなると、これはとてもではございませんが、行為を立証するのは非常に難しい仕組みでございますので、現行の制度ではとても実効的な執行をきちんと強化するような仕組みにならないという現状でございます。
これをどうやって執行を強化できるような仕組みにするかという点について、その次の今後の例というところがございます。これはオプトインを執行した場合の例でございますが、具体的な中身は右の方の迷惑メール対策の一層の強化というところに書いてございます。
1つは、従来から御説明申し上げておりますように、オプトイン方式です。広告メールを送信する場合には、消費者から請求を得た、そういう記録に基づいて広告メールを送るということでございますから、懸賞サイトの場合も事実上オプトイン業者に転換していくだろうと。こういうふうに考えております。
例えば景品を提供する場合、そういったサイトとしてやっていく場合に、広告メールを送信することの請求を得た上で懸賞サイトに応募していただくような形にするということで、消費者の方としても実際に広告メールをいただく場合には何月何日に広告メールをいただきましたということをきちんと最初のメールの本文に表示してもらうという形で、あのときに請求したからメールが来るんだなということがわかるようにしておく。もちろん実際に嫌だった場合には受信拒否をするということでメールが送信されなくなるという形になるわけです。
逆に広告代理店の方はこうしたメールアドレスを買うことができるかというと、消費者が請求したという記録はないわけでございますから、メールは送信できなくなります。ですから、出会い系サイトに対して広告メールを送ってあげるけれど、出会い系サイトをやらないかというふうなことを言うとなると、今度は行政当局の方も、右の方に二重の四角になっておりますけれども、こちらの方でもこうした広告代理店も規制処分の対象に加えることになりますので、うかつにはできない。広告代理店によってはバナー広告等で1部上場とか、公開を目指している企業もございます。ですから、下手にそういった迷惑メールの仲介などやっていると摘発を受けて、せっかくの公開、ないしは上場などの道が断たれるというふうなことにもなりかねないわけでございます。
それから、販売業者の方も今度は下の方の金融庁、金融機関に対して振り込み先として指定されている口座がある金融機関からの情報を入手することを可能とする法制をつくれば、我々も銀行口座の情報を通じて実際の迷惑メールを依頼している出会い系サイトの事業者の情報を得ることができるようになります。ですから、当然私どもも踏み込みやすくなるということで、それでも多分迷惑メール、ないしは出会い系サイト、違法なサイトを運営する事業者が後を断たないかもしれませんが、本当に悪質な業者はあぶり出されてくるだろうと思います。こうやってあぶり出された業者は当然行政処分を行いますが、場合によっては警察にお願いして、どんどん入っていただけるものということで、できれば相当程度執行が実効的になってくるだろうと思います。
それから、もちろん海外のISPへの対処も必要です。こちらは関係諸国と連携をとって、場合によってはIPアドレスを、私どもを通じて、そのIPアドレスについては今後プロバイダーとの間で契約を結ばないように要請してもらうとか、さまざまな関係国との協力を進めていきたいと考えております。
こうした形でオプトイン並びに執行体制の強化が法制上可能となれば、本当の意味で、まじめな、優良な事業者さんがおもしろい広告メールを送ることで本当のサービス強化ができるようになる。消費者の方もそうした優良事業者のサービス、宣伝を受けることができるという形にできるのだろうと思います。
もちろんこのあたりは現在総務省において「迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会」を開催しまして、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」の在り方についてあわせて検討いただいております。こちらの方の検討でもこのオプトインというのを検討していただいております。ただし、法制上、こちらの特電法の方についてやや議論もあるようでございますので、引き続きこうしたオプトインの法制の可能性をきちんと検討させていきたいというところでございます。
さらに、こうしたオプトイン規制をやる場合、かえって過剰な規制にならないかどうかというのがございますので、その次のページにオプトイン方式導入の具体的な論点というのを書いております。
4つぐらい論点を挙げてございますが、1つは広告メールの送信を認めるケースとしては以下の場合でよいかということで4つ掲げております。消費者から請求を受けて広告する場合。これがメインストリートでございますか、そのほかに消費者から請求を受けて送信されるメールマガジン等に広告する場合。それから、オプトインメール業者に委託して広告する場合。フリーメールサービス等を利用して送信されるメールの一部に掲載することにより、広告する場合。こうした場合だけでよいかというのが1つの論点です。
それから、消費者からの請求を受けてという、オプトインメールの話におきまして上の3つの話についてはどういった形で請求を得て、またその請求の旨を消費者に知らせるかということで、次の問題としては、上記により広告メールを送信する際の表示としては、以下の点で足りるかということで、消費者から請求を受けて広告する場合、何月何日にあなたからこういったところで請求を受けましたよということをきちんと本文で表示してもらう。それから、販売業者等の氏名・名称、広告メールを受け取ることを希望しない旨を通知するための電子メールアドレスを表示する。
先ほど受信拒否の通知をすることが今は非常にリスキーだという話がございましたが、今度は請求をどこで受けたかということをきちんと表示するわけでございますから、安心してノーと言えるという形にできるわけでございます。
それから、3つ目の論点としては、請求の取得方法、請求の範囲としては、以下のような方式を求めることとしてはどうかということで、あらかじめ消費者が能動的に意思表示をすることができる仕組みとして、請求のための意思表示の記入を能動的に行ったことをもって請求があったとするいわゆるデフォルト・オフ方式というのが必要ではないかということでございます。実際そのデフォルト・オフ方式というのはさまざまなバリエーションがあるわけでございますが、ここでは消費者がきちんとクリックをして、メールを送ってもよいですよということが求められるということでございます。その場合、どういった広告メールの内容の明示が必要かということでございます。
それから、最後の論点として、これは技術的なものでございますが、請求があったことをきちんサイト事業者の方でも記録ができるような、そういった仕組みがどのような方法であれば適当か。これは結局私どもが踏み込んだとき、立証責任といいますか、きちんと記録がないと困るわけでございますから、そこを電磁的記録として担保できるような仕組みということが必要になってくるわけでございます。
以上、オプトイン方式について長々御説明申し上げましたが、こうした具体的論点については、特にどのように請求を求めるかというのは若干技術的なところ、また法令というよりは省令レベルのようなところもございますので、技術的にさまざまな仕組みが出てくれば、その都度省令等を検討する、またこの枠組みとは別途有識者の方に集まっていただくということも今後事務局としては考えています。
ちょっと長くなりましたが、引き続き、ビーエッグの上原社長から、今私がかいつまんで申し上げました迷惑広告メールをめぐる現状、また業界の動向について御紹介賜りたいと思います。

松本委員長
では、上原社長、お願いします。

上原社長
初めまして、ビーエッグの上原でございます。
簡単に自己紹介させていただきますと、私は保険会社のサラリーマンを大分やっていまして、2000年4月からインターネットに出会って、これは革命だと感じました。革命の意味はお客様というか、消費者と会社と相互のコミュニケーションがすごくできるツールだなと感じまして、ネットでビジネスを始めたんです。実際にはモールと言われている楽天、ヤフー、それからビダーズというのがありますが、これは携帯サイト中心の販売、それから自社ドメインサイトと言われるモールに所属しないショップ、それからドコモの公式サイト、この5つの店を経営しております。
個人的にはメールはよく使う方で、仕事ではない、個人のメールアドレスも私は持っていまして、あとは会社のメールアドレスも複数ありますから、約7、8個あると思うんですが、それを全部合わせると1日の受信数が1000個ぐらいあると思います。1消費者としての個人のメールアドレスだけでも100近く来ているんですね。ですから、多分私たちは常にお客様の状況を類推しながら、状況をお客様の立場で考えながら1ネットショッピングをやっている事業者として、両方の立場で常に研究しているわけですけれども、多分お客様はたくさんメールをとられている方がいる中で、要らないメールが半分以上来ているという感じがしています。
では、それをどうするかという話ですけれども、個人的には私はフォルダを設けていて、要らないようなもの、特に今はメールソフトの方で勝手にスパムとかというのを頭につけてくれるような機能がついていますから、自動的に排除して、全部フォルダにいって全然読まないで、それを全部捨てていくというようなスタイルを個人的にはしているので、かなり進んだお客様はそういうようなスタイルにしているかなと思っています。ただ、なれていないお客様はとにかく来るものはどんどん来るので、要らないというか、メールがうざいというような感じだと思います。
我々事業者、正当な事業者と思っているのですけれども、そういう立場から言えば、メールがインフレを起こしているというような感じだと思いますので、それをあるべき姿としてどうしたらいいのかということだと思うんですけれども、事業者としてはお客様にアプローチしていくといいますか、逆にお客様から我々のネットショップに来ていただく方法というのは幾つかあるのですが、それは1つは検索。キーワードを打ち込んでいただく。ヤフーとかグーグルとかにですね、で、やっていただく。それから、あとはバナーの広告とか、お客様がよく飛んでいくサイトで、ポータルサイトと言われているヤフーとか、楽天のトップ画面とか、そういうようなところに広告を出す。それから、メールの広告を出して、数百万アドレス持っている業者さんに配信をしてもらって飛んできてもらうというような方法。とても重要なのは、自分のところのお客様が、さっきのオプトインではないですが、承諾を得てお客様に送るメールマガジンと言っているものなんですが、我々は、今、週に大体3回ぐらいお客様にお送りしています。事業者によっては毎日送られている方もいると思いますが、大体平均して3回ぐらいだと思います。携帯のお客様に対しては携帯用のメール配信がありますけれども、これも週に1回から2回ぐらい送っているのが現状です。
お客様から見たら、我々事業者と同じようなメールが実はまざっていまして、先ほどの出会い系とかそういうのは別にしましても、ネットショップ的なメールは非常に数は来ると思うんですが、その中で先ほどの表の7番でしたか、「迷惑メール対策の一層の強化」という図がありますが、ここの現行で言うと、我々は左上の販売業者Aというところだと思うんですが、懸賞サイト業者と言われている方がいらっしゃって、その横に広告代理店。実際にはここら辺が多分どれが広告業者で、どれが懸賞業者かというのははっきりしないと思うし、先ほどこちらのアフィリエイトとかドロップシッピングの業者についても特定商取引法の対象にしようというようなパブリックコメントもあったようですけれども、この辺も実は境目が割とはっきりしないところがあると思うんですが、実際には例えば懸賞にお客様が応募するという、例えばハワイ旅行が当たるとか、液晶テレビが当たるとか、割と派手なプレゼントを用意しておいて、そこにお客様が応募するときに、先ほどのように自由にメールを今後キャンペーンとかで送りますよという仕掛けがしてあって、そのリストを集めることによって、リストが商品になるわけで、これが特定のショップにお客様からメールをもらっても良いという感じで応募したのに、実際にはそのリストがぐるぐる回って販売されるとか、例えば大手さんがネットショッピングの業界に入ってくるときには、どうしてもいきなり資本を投下して、そういうようなものを期待して入ってこられる場合もありますから、かなりの部分がお客様が承諾しているという意識のないところからたくさん来るのが現状だと思います。
私は、個人的にはメール広告のインフレの状態が整理されてきて、お客様と特定のショップとの関係がきちっと確認されていて、それをきちっと案内していきたいというのが本音のところですけれども、これから事業を始めるとか、顧客のリストが欲しい、もっとビジネスを拡大していきたいというのが我々の願いですから、それをどういうふうに広げていくかというと、かなりそういうところに壁があるんですね。ですので、悩ましいところです。
ただ、我々はお客様に承認していただいて送りたいという気持ちがすごくありますので、さっきのオプトインもそうですし、オプトインの方法も今実際には、例えば私どもの店で商品を買っていただいたとか、オークションに参加するとか、懸賞に応募するとかということをして、例えば楽天とかヤフーとかモールの中でいうと、今、実際にはモールのメールマガジンも配信されていいよというような状態になっていまして、それが頻繁に来るわけですので、ショップからよりもモールから、それも食品部門から、ファッション部門から、インテリア部門からと何通も来るようになってしまいますので、そういうような現状があると思いますので、その辺は整理させていただいて、あと、オプトアウトというか、その辺、私も整理したいと思うんですが、我々はきちっとメールマガジンを配信するときには、頭にこういう理由で、こういうお客様に配信しています、解除される方はこちらからどうぞと、きちんとしたアドレスを書いておりますが、逆にそれを書きなさいという指導をしているんです。あやしいところはそれがないのは確かだと思います。

質疑応答

松本委員長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの事務局からの報告と上原社長の御意見を踏まえまして、どうぞ委員の皆様から御意見を承りたいと思います。
では、池本委員。

池本委員
池本でございます。
基本的にオプトインの導入に賛成する立場で2、3点申し上げたいと思います。
まず導入の必要性、本当に迷惑をしているということの御紹介は私自身も全く実感するところで、恐らく皆さんの中でも異論のないところだと思います。問題はどういう制度設計にするかということと、それがきちんと執行されるかというあたりになってくるのだろうと思いますが、お配りいただいた資料で言いますと、制度設計のところについて若干申し上げます。7ページと8ページの両方に関係します。
特に7ページの右側、欄外の(2)、(3)、このあたりがまず制度設計の中できちんとしているということが重要だと思います。(3)にありますように、2番目のポツにありますが、単に販売業者だけではなくて、その販売業者から委託を受けてメールを送信する業者、あるいはその間に立って広告を出すことの代理業者、あるいは情報を収集する業者、このあたりが実際には迷惑メールについての中心的な役割を担っていると思うんですが、これまでの通販の考えでいうと、販売業者だけが責任主体になっていて、中間者の責任が見えない。であるがために、なかなか取り締まることができなかったというところがあるのだろうと思います。
その意味では積極的、能動的な承諾が必要だというところで、例えばアドレスを収集する事業者もきちんと責任主体として入れるべきですし、それからどうやって入手した情報に基づいて送信しているのかということを明らかにするという意味ではメール送信事業者、あるいはそちらに手配をする代理店業者、このあたりの責任も出てくるのだろうと思うのですが、問題は送信を受けた消費者の側から、これが販売業者が自ら収集し、自ら発信しているものか、そうではなくて中間に代理店がいるのかというようなことが、例えばそこも表示義務の一部になるのかもしれませんが、わかるような仕組みにしていただくと後の取り締まりにつながっていくのではないかと思います。
そして、そのことが8ページにある能動的に取得するということと、送信される広告メールの内容等の明示もした上で情報を収集するということ、それが消費者から見れば、自分はこの広告メールは承諾した覚えがあるかどうかが形式的に判別でき、明確に判別できるというところにつながると思います。
それから、問題提起の中で、そもそもこういう制度にして、どこまで執行が徹底されるのだろうかという提起がありました。7ページの右の欄外の(2)で、経産省でモニター機を使ってそういった違反メールをチェックできる。請求をしていないのに届けば、届いたこと自体が違反に当たるということがはっきりする。その意味でも形式的に見ることができるということは意味があると思います。
それともう1つは、実は私は地元埼玉で団体訴権を担う適格消費者団体の設立に向けても協力している立場なのですが、このように形式的に判別ができ、しかもそれをどこへ通報することによって対処してもらうことができるかということが制度的にクリアになれば、消費者団体がいわばそういう迷惑メールをチェックして、それをプロバイダーに送付する、あるいは形式的に記載の違反があれば、それをどこへ送れば強制的な執行につなげる、といったことが可能になる。そういう制度設計をしていただければ、消費者団体が市場を監視するという役割をこういう分野でこそ果たすことができるのではないか。悪質訪問販売業者のようにどんなセールストークをしたかとか、商品の品質はそれに見合うものがあったかということになると、それこそ立入調査をして裏づけを全部とらなければ執行できませんが、形式的な違反がこの場合は違反だということがクリアになれば、いろんな団体がメールをチェックして違反だということをそれぞれプロバイダーに送ったり、執行機関に送ったりということで役割が果たせるのではないかと。そういう制度と法のルールをクリアにするということで、ある期間、日本中をあげて迷惑メールを何とか排除していただきたいと思っております。
以上です。

松本委員長
野原委員、どうぞ。

野原委員
野原でございます。私の立場を申し上げたいと思います。
まずオプトアウトが現状残念ながら当初想定したような形で有効に機能していないということについてはそのとおりだと考えています。悪質事業者の排除ということは大賛成であり、排除していただきたいと考えております。
そういう意味で、健全な環境整備をするにおきましては、オプトインの導入というのも一定の理解を示したいと思っております。
ただし、我々事業者の立場で言いますと、健全な事業者が過度の負担にならないようにというところだけはぜひぜひ御配意いただきたいと思っております。営業活動の自由の観点とのバランスというのがとても大切になるのではないかと思っております。特に先ほど上原社長からもお話があったように、イーコマースの事業者にとっては、メールアドレスというのは死活問題、とても大切なマーケティングのツールでございます。ですので、一歩間違うとイーコマースの成長であるとか、イノベーションのチャンスを損なう危険性もあるといったことをぜひ御配意いただきたいと思っております。
諏訪園課長からお話があったように、具体的な制度設計のところにつきましては、やはりテクニカルな面もあるかなと思っておりますので、ぜひ専門家のワーキンググループ等々で詰めた議論をした方が、より有益な結果に結びつくのではなかろうかと考えております。
それから、これは意見というよりも質問というか、わかっていたらちょっと教えていただきたいのですけれども、3つございます。1つは、前半の諸外国のメールの状況の中で、オプトインとオプトアウトをそれぞれ導入している国によって違いがあるということがあったと思うのですが、それぞれの国によってイーコマースの成長の規模であるとか、成長のスピードみたいなものがどのように推移しているのかというようなことがもしもおわかりになったら、後でも結構でございますので、教えていただきたいと思っております。
一番懸念するのは、オプトイン規制を導入することによって、我々としては成長を阻害することがないようにしたいという点ですから、そこの部分がわかったら1つの判断の材料になるかなということでございます。
それから、諏訪園課長からお話もあったように、アメリカがオプトアウトで健全に発展しているというお話があったと思うのですけれども、そうすると日本とアメリカで何が違うのかというところについて何か分析したものがございましたらあわせて教えていただきたいということであります。
それから、最後に、メールの送信事業者が海外のISP、国内のISPを経由して消費者に流すという構図になっていると思うのですけれども、一体全体今海外のISPを使ってどのくらい迷惑メールというのが出てきているのかという点です。むしろ海外のところはある程度のボリュームであれば、そこの部分をまず先にシャットダウンしてしまうというのもやり方としてあるのではないかということで、そこら辺のボリューム観みたいなものがあればぜひ教えていただきたいということでございます。
以上でございます。

松本委員長
今の質問について今お答えできる範囲で結構です。

諏訪園消費経済対策課長
イーコマースの成長度合い等については別途また資料を用意したいと思います。
それから、米国と何が違うのかと言う点ですが、これについては何か確たる文献があるわけではございません。米国の当局者等と話し合った、ないしはEUの当局者、EUの方はオプトイン規制を最初からやっているわけですが、そうしたところと話し合った感触ベースの話でございますが、米国の方はもともと健全なオプトアウト業者が最初にございまして、そうした業者が最初から「未承諾広告※」のような米国版のものを送って、消費者の方も安心してオプトアウトができる。こういった状況があったようでございます。日本はそれに倣って御案内のように平成16年に法改正して、「未承諾広告※」、こういったものを規制したのですが、どうもそういった業者が最初からルール化されてあったわけではないようでございまして、先ほどお示ししましたように、ほとんどの業者が最初からイリーガルな形で表示義務を全く怠っている。また、幅広いネットショップ事業者が利用するのかと思ったら、非常に特定の業者だけがこれを利用しているという実態がございまして、当初立法時に考えていたような幅広いネットショップ業者がこれを利用してベンチャービジネスに結びつけていくということにどうも結果としてならなかったということでございます。
米国の方も、携帯の方は後から出ていったようでして、携帯の方はオプトアウト業者の発展は期待しなかったのか、最初から欧州と同じオプトイン規制にしております。欧州の方は日本と同様、後から米国を追いかけるというような形だったものですから、最初からオプトイン規制という形で施行していたようでございまして、欧州の当局者に聞きますと、オプトイン規制にして、最初からもし請求が来ていないにもかかわらずメールが来たのであれば、すぐ違法ということで、請求の記録がないでしょうと、立証責任を向こうに押しつけるような形でどんどん執行しているということを伺っております。
それから、その次の海外のISPを経由してどれぐらい来るのか。実は昨年秋に1回調査したときは、半分ぐらいが海外のISPを経由したものでございました。その半分のうち、約9割近くが中国のサーバーを経由しているということでございまして、これは別途私どもが昨年発表しております。それから、今年、調べてみますと、最近は国内のプロバイダー業者さんが随分御努力されまして、私どもの迷惑メール支援事業もきいているのではないかと思うのですが、ほぼ9割が海外経由になっております。ですから、国内の分が相当減ったということですね。9割の中の多くがアジア諸国のネット。このあたり、どこの国がメインか、今調べておりますが、昨年の例でいくと中国が多いのかもしれませんが、そういったところをシャットダウンするという方法も確かにございます。
ただ、御案内のように1つの国とある程度協力関係を結んでも、また別の国が問題になり得る。昨年は実は中国が多かったのです。しかし最近は、今年調べているところでは、ヨーロッパの特定の国からの分が非常にふえている。欧州の諸国と話をしたりしますと、ロシアなどが多いという話も聞きます。連中は所を変え、どんどんサーバーを移してきますので、海外の協力関係をシャットダウンするというのも若干イタチごっこの様なところがございまして、そういった意味では国内の執行体制というのもきちんと強化していく必要があるだろうと思います。実は前回御紹介しましたように、オランダの当局と話しましたら、オランダも海外の当局との執行協力と国内の執行体制の両方が車の両輪なのだということを随分強調しておりまして、その結果、2年間で15%のレベルに減らしたということでございますので、両方やっていく必要があるのかなというふうな感じでございます。
以上です。

松本委員長
木村委員、どうぞ。

木村委員
(7)のところですが、なかなか画期的な執行強化の対策が書かれておりまして非常に感心したのですが、右の(2)の「受信が生じること自体が違反行為を証明」というのは、今までですと、大体こういう業者は送っておきながら、実際には自分が送っていないという言い逃れをしていたと思うのですけれども、今後はそういう言い逃れは認めないと言う御趣旨なんでしょうか。
それから、次の8ページのところに広告メールの送信を認めるケースとして冒頭に4つ書かれているのですけれども、実は総務省の研究会でもありましたが、オプトインを招請するメールを認めるか認めないかというところが課題になっていまして、海外の例ではオプトイン制度を導入した結果、オプトインを招請するメールが大量に来るようになったというケースがあったと聞いています。これはここに入っていないということは、オプトインを招請するメールについてはやはり認めないと言う趣旨と考えてよろしいでしょうか。

諏訪園消費経済対策課長
オプトインにする際には必ず請求を受けてからというのが最初にありきになるわけでございますので、若干総務省の議論も今私ども伺っておりますので、そこはよく議論した上でというふうなことになっておりますが、基本的にはまず請求ありきということでございます。

木村委員
ありがとうございました。

松本委員長
青山直美委員、どうぞ。

青山(直)委員
これに対して3つほど申し上げたいことがあるのですけれども、まず1つは、消費者としてオプトイン規制がなされるということは大変ありがたいことです。私も自分でもメールを持っておりますので、それこそ毎日1000通以上のメールアドレスと格闘しておりますので、大変ありがたいことだと思います。
もう1つは、先ほど質問された方もおっしゃっていましたけれども、8ページの認めるケースということで、広告をする場合、消費者から請求を受けて直接広告をする場合以外は、かなり対価を払って広告をしなければいけないということで、資本をたくさん持っているところはたくさん広告できるけれども、そうでないところは今まで15円から50円という単価だったことから、1けたとは言わないまでも、かなりメールアドレス獲得に対する対価は上がってしまうと思うのですね。それについて過度な負担はなるべく避けるという御方針もありましたので、その点、よく考えていただければと思います。
また、もう1つ、野原委員からいみじくもお話があったように、メールアドレスというのはインターネットショッブをやっていらっしゃる方にとっては本当に命綱のようなマーケティングツールであります。こういうようなオプトイン方式というものが導入されると、想像するにやはり大きなモールに入らないとビジネスができず、メールアドレスを集めることもできず、みんなに見てもらえるメールマガジンに広告を打つこともできないというような、ますますどちらかというと、勝ち組と負け組がはっきり分かれてしまうような、そういう業界になってしまうのかなという一抹の不安もあります。今まではゼロから獲得コストが15円から50円とすれば、1万を集めるのにもそれほど大きなお金ではなかったのが、これから1けた、2けた変わってしまうと、本当にインターネットショップというものも消費者の延長線からビジネスができるというような敷居の低い業界からそうではなくなってしまうのではないか。そうしたときに、結果的には消費者も選択の自由が狭められてしまい、結果的には不利益を被ってしまうのではないかということで、今のモール事業者さんがモールのたな子さんにしているような契約なども少し見ていただければいいかなという気もしないではありません。
ただ、本当にオプトインについては、もちろん大賛成でおりますし、ただ、やはり継続的に、柔軟に、実際にどんどんこれを導入した後も見直しをしていくような、そういう枠組みを作っていただかないと、やはりイタチごっこになる可能性が大でありますので、いろいろな識者の方を集められて、また今後強化するなり、緩和するなり、そういうことに柔軟であっていただければなと思います。
以上です。

松本委員長
山本委員、どうぞ。

山本委員
資料の8のところに具体的な論点というのが挙げられていますので、そこについて、今考えた範囲のことを申し述べたいと思います。
基本的にはオプトアウトからオプトインの転換ということはよろしいのではないかなと思っております。ただ、これまで安井さんの前の課長さんまではオプトインは効果がない、というようなことをむしろ強調されていたということでありますので、やはりその政策転換の理由とか、基本的な考え方を整理される必要があるのかなと感じています。どういう考え方でこれに制限をかけていくか、そのほかの不招請勧誘全体との比較でどういう基本的なスタンスでこれを制限するのか。その点を明らかにして整理をするということが具体的な制度設計をする場合に非常に参考になると思うのですね。どういう場合であれば認めるか、どういう場合であれば認めないのか。そのあたりで私自身も十分理解できていないところがあるかと思うのですが、広告メールの送信を認めるケースとしてどのような場合があるかを考える場合に、許容する理由が、これこれの場合はビジネスのニーズが高いからというだけでは法律制度上の原則、例外の仕分けの理由としてはやや不十分なところがあるので、そこを整理される必要があるだろうと思います。
ちょっと抽象的ですけれども、要するに、事業者側の利益のために消費者に迷惑をかけて不招請勧誘をするという、そこが基本だと思いますが、それだけで制約をかけていくということなのか、それとも迷惑メールの場合の大量性でありますとか、そのことによって消費者だけではなくて、先ほど指摘がありました、善良な競争事業者にかける不利益であるとか、あるいはプロバイダーにもこうした大量の迷惑メールをきちっと送り届けるだけのインフラをコストをかけて整備していかざるを得ないという迷惑をかけている。このように大変な迷惑をあらゆる社会にかけている点がほかのメディアと違うため、より立ち入った規制が必要であるとか、そういうような視点も必要だと思います。
あと、行為主体のことにつきましても、池本委員からも一部別の観点から指摘がありましたけれども、例えば知人、友人への推奨メールというのがありますね。この製品が非常に気に入ったから、自分の知人にそこでアドレスを記入して送信する。これを受けた知人からすると、いや、そんな勝手に送り届けられて迷惑だと感じる人もいるかもしれません。しかし、ウェブサイトを開設して、テル・ユア・フレンド・ファンクションをつけている事業者は直接メールを送っている主体ではない。しかし、そういう仕掛けをそこにしくんでいる。こういうようなのは一体どういうふうな考え方の整理になるのか。行為主体の関わりという点をどの程度見ていくのかという、その辺の仕分けが必要になってくる。それがこの規制の対象に入っているのかどうか、そのあたりも細かい話ですけれども考えておく必要があると思うし、そういうことを考えた際にもどういう考え方に基づいて規制をしていくのかということの整理が必要ではないかと考える次第です。
それから、次の丸はちょっと飛ばしまして、その次の請求の取得方法につきましては、先ほどちょっと例が出てまいりましたけれども、契約条項、約款の中に将来広告メールを受けることに同意する旨の条項を定めて、消費者が気づかないうちに、包括的にクリックさせて同意を得るというのは不十分であるということは恐らく確かでありますので、ここで書かれているように、能動的に行ったことが必要だと考えるべきだと思います。一番はっきりしているのはメールを送って、広告をくださいというのが一番はっきりします。しかし、そういう場合はほとんど実際にはないわけで、通常ウェブサイト上にチェックボックスが開くような形になって、そこをチェックさせる、つまり、書面で同意取得する場合の別紙方式みたいな形で、はっきり意識させた上で同意を取得するというのが必要だろうと思います。
それから、請求事実の証明方法。これはオプトインの場合にはまさに証明責任を転換するということがポイントですので、事業者側がその後で証明しなければいけないということなのですが、そのあたりも、これは自分がよくわかっていないので質問も兼ねるわけですが、メールの場合は他者が勝手に同意メールを送るということもあり得るわけなので、それがどういうやり方であればそれは他者が勝手に同意したのでないことを明らかにできるのか、あるいは自分たちがわかっているメールアドレスを勝手に打ちこんで、これは同意取得したのだということの言い逃れをさせずに、これはちゃんと消費者が同意したのだということを立証できる手段としてどういうものが蓋然性が高いかということを、ガイドラインとかいろんな方法で明らかにしていくことが必要ではないかというふうに考えます。
以上です。

松本委員長
ありがとうございました。
青山理恵子委員、どうぞ。

青山(理)委員
私も今回のオプトイン方式についてはぜひやっていただきたいと思っております。
16年の制度設計のときに「未承諾広告※」ということが3年経過して、当局としては一生懸命やっていらっしゃるということはわかるのですけれども、なかなか一般消費者の中にはこの迷惑メールが減らないという実態の中で、今回これもすべて取り入れてということで、オプトインにしようということについては全面的に賛成なのですけれども、こういうことがネットビジネス、先ほど直美委員もおっしゃっていましたけれども、正常なというか、優良な事業者をも育成するのだということに加え、消費者が全体、とにかくすべてが迷惑だということではなくて、優良な事業者を育成しようよという意味合いからも今回のオプトインにしようということは大変意義があるのではないかと思っています。
私自身の経験から言うと、先ほど上原さんから教えていただいたのですが、私も自動的に迷惑メールに振り分けするようにしていますけれども、正しいというか、大事なメールまでどうも迷惑メールに入ってしまい、いつもらったのそれ、というような状況があって、なかなか技術的に到達していないと、受け手の側としては本当に困った状況が今発生している。
しかしながら、私は地方の名産が好きですけれども、いろんなモールの方が送ってくださるメルマガについては時としてすごく有効活用しているときもあるし、それからお行儀のいい事業者の方は今後新製品が出たときには送ってもよろしいですか、イエス、ノーときちんと書けるような状況で送ってくださるところがあって、そういうものについてまで私は拒否をしようというふうには思っていませんので、そういう意味でぜひ今回のオプトインをやっていただきたいと思っています。
大多数の迷惑メールがこれによって、7ページの今後の例の中で行政当局の執行強化と金融庁、金融機関との連携をきちんとするということと、それから8ページの最後の請求事実の証明方法として、いつ、どこで、どういう記録によってこれが送信されたのか、疎明資料を出しなさいということをきちんと悪質業者に言えることがかなりの迷惑メールを減少させる大きな要因になるのではないかとに思っていますので、ぜひこういうところを期待しております。
以上です。

松本委員長
宮川委員、どうぞ。

宮川委員
オプトインの導入については我々自治体側としてもぜひ積極的に改正に向けて努力していただきたいと思っております。
当然地方の側もその執行においては協力をしていかなければいけない立場であるわけで、その辺、必ずしも今の段階では十分とは言えない面もあると思うのですが、例えば東京都の例といいますか、決して地方においても意欲がないというわけではないということを少し御案内させていただきたいと思っております。
これまでも不当架空請求のメールについては条例に基づいて対策を講じてきておりまして、都民通報制度というものを東京都では設置しておりまして、これを通じていろいろな情報をいただきまして、その通報をもとに架空請求者に対する措置、具体的には文書で警告を発したり、あるいは金融機関に口座の凍結を要請したりというようなこともしておりますし、また警察に、特に悪質なものについては情報提供をして、実際に逮捕していただくというようなことも行ってきております。
それから、この7月1日の条例改正で、迷惑メールについても規制が可能になってまいりまして、まだまだ十分ではないのですが、例えば件名欄に未承諾の広告等の表示をしないで、広告勧誘メールを送信してきた場合には、消費者に情報提供すべき義務に違反する行為として規制できるようになりましたし、また広告勧誘メールを受信を拒否したのですけれども、同様の広告勧誘メールが再送信されてきているというケースにおいては消費者の自主性を害する勧誘ということで規制ができるようになっておりまして、この点についても都民通報制度を使って、今現在いろいろと分析調査を進めておりまして、まだ数は少ないのですけれども、最近では文書警告を発しております。
それから、今般7月の政令改正施行に伴って、通信販売についても都知事に権限をいただいたわけですが、インターネットオークションを通じて指定商品を販売する事業者には、通信販売の広告規制が適用されますので、私どもとしては、広告表示の義務違反の場合は、これは法11条に違反する行為として、それからまた誇大広告等の禁止業の場合にはこれは法12条違反ということで、法を厳格に適用して、都知事の権限で取り締まりを実施するよう、組織として今指示を出しているところであります。
確かに体制が不十分だからなかなか規制をといっても難しいのではないかというお話もあろうと思うんですが、しかしながら現実に生じているいろんな被害とか問題を解決するためには、規制を強化するということが当然でございますので、ある意味で窮すれば通ずる分もあって、地方においてもそういう法改正の動き、あるいは実際の法改正を背景にそういう体制というものを強化していく。そういう努力が必要ではないのかと思っております。
ちょっと話は直接これとは関係ないのですけれども、最近我々の方は悪質な事業者を少し広域的に処分しようということで、実は4都県で立入調査を予定している案件がございます。その中には残念ながらまだ立入調査の実績がないということで、不安を抱えている県もあるのですが、過日、東京都にお集まりいただいて、研修やアドバイスをしております。こういうような事実もございますので、いろいろな機会を通じて我々も執行体制の強化に努めていきたいと考えております。
以上です。

松本委員長
長見委員、どうぞ。

長見委員
消費者側としては、当初からオプトイン方式というのを要求していまして、オプトインになることに何ら反対はないわけです。
ただ、オプトインで解決できるかどうかというのは非常に問題があるというのは承知していて、有効にこれが働くような制度に努力していただきたいと思うわけです。
私もちょっと申し上げようと思っていて、今、宮川委員がおっしゃったのですけれど、消費者側として、それから消費者相談をやっている団体として、通報するところというのを明確にアナウンスしていただくと非常に助かると思うのですね。例えば現実にアダルトサイトなどにアクセスして振り込みを強制されて、振り込んでしまった人からの相談というのが結構多いのですけれど、そういうときにはお手上げ状態で、警察へというような状態になってしまうわけです。これを警察がちゃんとフォローしてくれているかどうかも定かではありませんので、やはり通報するツールというのを作っていただいて、情報がある程度集まっていけるように、また消費者相談の窓口からもその通報ツールを使って、情報としての成果をあげられるというようなことをシステムとして作っていただけたらありがたいと思います。
特に金融機関との協力というのはぜひ公的なところでやっていただかないと、一般消費者とか、消費者団体ではやりにくいところがありますので、よろしくお願いいたします。

松本委員長
高芝委員、どうぞ。

高芝委員
広告メールをオプトインにしていくという点は現時点では前向きに検討すべき課題になってきたと考えています。
先ほど来、理由のところの話もありました。私としては、従前、広告メールについてオプトアウトのやり方をやってきたわけですけれども、必ずしも十分機能してこなかったという実態と、それから大量性という点がやはり無視できないといいますか、それがもたらす支障が目立つようになってきた。ここら辺がやはり理由になるのではないか考えています。
オプトインの方向で考えた場合に、ほかの制度の中でオプトインをとっている仕組みもありますが、その中で議論がどうしても出てきますのは、承諾というのでしょうか、ないしは請求が認められる場合はどういう場合なのか。そこをめぐって議論される場合が多いと思います。資料の(8)ではそこははっきりさせようとしている。能動的に請求があった場合というようにされていますので、ここの点、基準ははっきりさせていただきたいと感じています。
それから、いま1点は、これは多くの方が指摘されているところですけれども、執行制度の確保の点だと思います。ここがポイントだと私も思うところですけれども、この点については(7)ページのところで非常に工夫をしていただいています。ぜひこの細部の詰めをお願いしたいと思うところです。
最後に、1点だけ質問なのですけれども、資料の(7)ところで、右側に(3)がありまして、その一番下に矢印がありまして、「厳正な処分に向けて警察当局とも連携」ということがあるのですけれども、この警察当局との連携という趣旨は、ワンクリック詐欺などの従来の警察との関連を言っておられるのか、ないしはオプトインとそれに伴う罰則を念頭に置かれているのか、その点について教えていただければと思います。
以上です。

諏訪園消費経済対策課長
現在のところ、オプトアウトについては、全く「未承諾広告※」がなかったからといって刑事罰があるわけではございません。ただ、こうしてまさにオプトイン方式にして迷惑メールを送ってはいけないという規範をきちんと設けるわけでございますので、これは刑事罰となれば関係省庁との協議が必要になりますので、今の段階ではまだ違いますけれども、オプトインという形に変えるわけですから、刑事でもって担保するのが一般的には法制として適当なのかなと思いますが、そこはまた今後関係省庁と協議した上でということになろうかと思います。
また、仮にそれがもしうまくいかなかったとしても、現時点で総務省(2)とありますように、この特電法の方では送信事業者自体については刑事罰がついておりますので、こちらに通報するということも考えられますし、さらには今、委員がおっしゃられたような、そもそも迷惑メールの後ろにはワンクリック詐欺とかそういったものがついておりますので、そういったことの摘発につなげる。この場合には当然刑事罰も、というようなことも当然考えるわけでございます。
以上です。

松本委員長
平山委員、どうぞ。

平山委員
平山です。
ここの1ページ目の「広告メールの動向」というところで確認を改めてさせていただきたいのですけれども、この中で広告メールの内容として、我々イーコマース事業者の方もいろいろメールがふえて非常に問題も大きくなっていると思っているのですが、実際問題として92%が出会い系で、4%がアダルト画像。そうすると、その他4%に広告メール、我々イーコマース事業者が入っているのかということで、できれば確認したいと思いました。多分4%以下の数値で広告メールをイーコマース事業者は出しているというふうに思うのですけれども、ここで一番言いたいのは、もともと92%と96%のアダルト画像を送っている業者、こういうところは特定商取引法自体を守らないという傾向にある。守らないところのために守るところが非常に影響を受けてしまうというのもどうかなと思います。
ただ、私自身はオプトインには非常に賛成でして、2000年ぐらいから自社のサイトに関してはずっとオプトインでやってきております。そこをまずイーコマース事業者が、あまりにひどい不逞なやからのために犠牲になってしまうのもどうかということを思いました。
あと、オプトインに関しては、当然オプトインでいくべきだと私は考えているのですけれども、このオプトインの中でも例えば外部でメールアドレスを集めた。外部でメールアドレスを集めて、そして自社にインポートする、そのレベル。もしくは自分のサイト、ある店舗のサイトに来て、プレゼント応募をした、それと例えばオークションに入札した、購入した、それぞれちょっとレベルが違うところがございます。外部インポートで送られてきたときには、ユーザーは大体何で送られてきたか余りわからない。突然送られてきた。その次にわかりづらいのがプレゼント応募ですね。プレゼント応募したっけ、何かしたっぽいな。その後、オークションに入札した。これはむしろ情報が欲しかったな。チェックボックスがなかったために取り損ねたな。そのレベルの差をしっかり勘案していただきたいなというふうに思っております。
以上です。

松本委員長
丸山委員、どうぞ。

丸山委員
基本的には御提案していただいてオプトインの方式の導入という方向に賛成しております。
(8)に関しまして具体的なところで私の方で明瞭に理解できなかった点を教えていただきたいと思うのですが、まず消費者からの請求を受ける、あるいは同意を得るという時に、広く自分のメールアドレスを第三者に提供してもいいという形で、それについての承諾を得る形で同意を取得する。このこと自体は妨げられないのかという点を確認したいという点と、意思表示の記入を能動的に行うというところの能動的の意味に関して、現在のところ、例えば何かオークションにしても、通信販売にしても、申し込みのところの一番下の方の画面のチェックボックスのところ、既にイエスのチェックが入っていたりするわけですけれども、そのようにイエスのチェックをあらかじめ入れておくこと自体も許されないで、消費者にクリックさせるという趣旨なのか、それともそういういうイエスを入れておくこと自体は構わなくて、ただそこの確認というのをしっかりさせるような画面であれば構わないという趣旨なのか、この辺が明瞭には理解できなかったので説明していただければありがたく思います。

諏訪園消費経済対策課長
後者の方から申し上げますと、デフォルト・オフ方式、ちょっと説明がまずかったのですけれども、要は能動的にということは、必ず消費者にチェックをさせる。ただ、その場合でも幾つかあるそうでして、イエスとノー、どちらも空欄にしておくという方式。これで十分なのではないかと思いますけれども、例えばアメリカ方式ですと、最初からノーところにチェックが入っていて、それをイエスにさせないとできないとか、そういう方式もあるようです。また、デフォルト・オフ方式といいましても、先ほど平山委員からもいろいろございましたが、いってみればいろいろなオプションがあるわけでして、懸賞とうまく組み合わせたり、そういったこともありまして、いずれにしてもそこは技術的なところもございますので、今あるデフォルト・オンという最初からイエスについている、これは絶対だめですよということでございます。
それから、最初の質問については、消費者の方が進んでそれをクリックしてオーケーですよということであれば、それは問題ないと思います。そういう消費者の方は今聞いている限りにおいては多くはないのではないかと思いますけれども、広く、特にオプトイン業者などは、自分の興味ある項目にチェックしてくださいと。その関連業者から広告メールがきますのでといって、全部いろいろとチェックすればさまざまな業者から来ますので、そういうことは当然許されるということでございます。

松本委員長
大岡委員、どうぞ。

大岡委員
今の迷惑メールのインフレ状況、それが非常に強力な電子メールという新しいコミュニケーション手段の基盤を崩しかねない状況にあって、しっかりとした対応が必要だということ、あるいは我々業界にとりましても、特に良質な業者にとりましては、こういった状況が改善されれば自らのメールのビジビリティといいますか、これが向上して、非常に大きなメリットになるというようなことで、我々もそういったいろんな観点から総合的にこの問題に対処したいと思っております。
ただ、事業者としては基本的にはオプトアウトというのが、これは我が国に限らず、全世界的に言っても業者というのはオプトアウトというのを選好するということは事実かと思います。いろいろな消費者、あるいは事業者のいろいろな利害というものを均衡させる上では従来のオプトアウトというのはかなり賢明な手法というふうに基本的には思っております。
ただ、いろいろな今の新しい状況とか、それから今言いましたような面での業者にとっての違う方法のメリットというようなことも併せて考えなければいけないというふうには思っております。
それで今日の資料で改めて迷惑メールの実態が確認されたと思うのですけれども、そこで、こうしたメールの特徴としてあて先が必ずしも絞られておらず、しばしば自動的、機械的に発信されるということがございます。それが大量メールの集中ということにもつながるわけですけれども。それからメールのコンテンツ自体に問題があって、イリーガルなものとか、詐欺的な要素が濃いものとか、そういうものが多いということ。それから、発信者の身元がとかくはっきりしないということ。それから、今日の資料でもございますけれども、オプトアウトのための仕組みというものが備わっていない。そういったものが多い。そういった特徴が今日の資料でも明らかになったのだろうと思います。
問題はオプトインの制度設計というものを考えるときに、特にオプトインの制度設計といった場合には、かなり事前の消費者の承諾というものが何か、あるいはその外縁というはどこに置くのかといったようなことに議論が集中しているし、私としては先ほど野原委員が言いましたとおり、かなりいろんな技術的な要素が多いので、そういう意味では専門家による集中的な討議というのがこの問題については必要だと思いますけれども、その背景といいますか、そういった考慮をする場合に忘れてはいけないことが今日の迷惑メールの実情から少し言えるのではないかと思います。
つまり、今申し上げた迷惑メールのいろんな特徴を必ずしも備えていないメールといいますか、普通の業者が発出するメールの多くはそういったものが多いと思うのですけれども、つまり、今の反対になるわけですけれども、以前の取引関係に基づいて発出されるということから、かなり発出先が特定されて、ターゲット化されているということ。それから、受信者の関心、ニーズというものにかなりヒットする可能性の高いメールである、コンテンツ的にいって。それから、発信者の氏名とか住所というものは明記されているということ。それから、当然オプトアウトの仕組みというものも備わっている。そういったメールというのが一方にあると思います。
これからは詳細な制度設計の話に譲らなければいけないのですけれども、仮にあまり厳格、単純な、例えば事前承諾の条件といいますか、形というものを作りますと、今言ったようなメールというのが不当に悪影響を受ける可能性があって、先ほど言いましたとおり、オプトアウトの制度でちょうど均衡がとれているという、その均衡が崩れて、そういったメールを発出する業者に対して過剰規制になるというような事態も考えられるのではないかということで、今言いましたとおり、迷惑メールの態様を全く備えていないが、ある面での形式を単順に割り切ってしまうと迷惑メールになってしまうようなメール、そういうものとの区別というものができるような制度設計、事前の承諾に関する制度設計というものを考えていく必要があるのではないかということを迷惑メールの今日の資料の実態から考えた次第でございます。
以上でございます。

松本委員長
大河内委員、どうぞ。

大河内委員
迷惑メールは皆さんもそうでしょうけれども、実際すごく迷惑で、弊害についても大体自分のところにも来るというようなことなのですけれど、私どももオプトイン規制に賛成でございます。私たちはかなり厳密な、こちらから欲しいと言わない限り広告が来ないでほしいというふうに思っております。
ちょっと質問なのですけれども、こんなに出会い系とアダルトで占められている。そして、弊害の中にワンクリック詐欺というようなことも入っているのですけれども、「ワンクリック詐欺に巻き込まれる等の深刻な問題」と書いてあるその「等」というのはほかにどんな問題が入っているのか、インターネットの世界で何が起きているのかよくわからないので、ちょっと教えていただきいと思います。

諏訪園消費経済対策課長
実は「等」というのはさらに深刻でございまして、私ども消費者相談室に寄せられている情報でも、最初は無料だというので登録してしまった。自分の主人が登録して、住所とか電話番号まで書き込んでしまった。後でどうも有料だと。ワンクリックに転じるわけですね。詐欺に転じてから、もうやめたとなっても、住所も電話番号も全部流れているわけです。そうすると、さまざまな業者から家にいろんな電話勧誘とか、訪問販売とか寄せられるということで、大変迷惑している奥様からの情報とか、おっしゃるとおり、インターネットの世界はいろいろと奥深い闇があるようなところもあるやに言われておりますので、そういったことが単純にはワンクリック詐欺が非常に多いのですけれども、それ以外の被害があったということも寄せられております。単純にそこは、急に電話勧誘がふえたというのはそれと因果関係があるのかどうか、私ども的確に立証しているわけではないわけのですけれども、そういったことも想定されるということでございます。
それから、ちなみに先ほど平山委員からその他はどれぐらいあるのかという話がございましたが、その他の中で基本的にイーコマースの真っ当な通販事業者はないというふうに考えています。これは全く請求をしていないアドレスですから、ここに普通の通販の事業者が着信することは基本的にないということでございます。

松本委員長
ありがとうございました。
本日は事務局から迷惑広告メールに関しましてオプトイン規制を導入する場合の規制の全体像、請求や表示の基本的なあり方について御提案をいただきまして、それについて皆様から御意見を承りました。

上原社長
すみません、最後によろしいですか。

松本委員長
はい、どうぞ。

上原社長
私は1回きりの出席だと思いますので、ぜひお話ししておきたいのですが、近い将来、メールというのは文章だけのメールではなくて、画像のメールとか、動画配信メールとか、それからインターネットとテレビとの融合といいますか、非常に大きな影響があると思います。そういう中で、実はインターネットのショッピングをやったことのない方が結構いらっしゃるのですね。お聞きしたいのですが、この中で、本とかたくさん買われる方かいらっしゃる顔ぶれだと思うのですが、チケット、本以外にネットショッピングで物を実際に買われたことがある方、どのくらいいらっしゃいますか。
かなり優秀で、半分ぐらいいらっしゃると思います。
世間では多分このぐらいという感じだと思います。なぜ買わないのかといったら、やはり信用できないというのが1つあるのですね。信用できないという意味はいろいろあって、お金を振り込んだけれども物が来ないという、これはすごく原始的な話なのですけれど、イメージが違うものが届くのではないか。それがまた返品できないのではないかとか、消費者側から言うと、例えば自分の個人情報がどこに流れるかわからない。それから、もっと言うと、カード情報がどこに流れるかわからない。いわゆる不安だ、信用できない、という中で、我々事業者はきちっと仕事をしていきたいと思っているのですけれども、その中でマイナスの方の業者というのは、どんどんインターネットの業界が伸びていく中ではいろんなものが出てくると思うし、いろんな業態が発生すると思いますので、ぜひやっていきたい。
その中でオプトインの方向に今進んでいこうとしていますけれども、ある意味、大義名分で言うと、この方向は正しいと皆さんおっしゃると思うのですが、これをやり過ぎると、実はインターネットビジネス、ネットショッピングというのは、弱小の地方の産業とか、すき間の商品を売っている我々にとっては最後の手段みたいなところがありまして、例えば仙台で海産物問屋をやって、家業がつぶれそうなところをネットで立ち上がって、月商1億以上、何億も売っているとか、北海道でカニを売っているとか、福岡で焼酎を売っているとか、どこかで桃がたくさんとれたから売りたいとか、本当に地方の産業の活性化とか、弱小企業が大企業と勝負できる本当に残された最後のフィールドみたいなところがあります。
ですので、オプトインで実際それが阻害される。資本のあるところが強いような状況になりつつあるかもしれないわけですね。オプトインを実際にお客様がネットショップの中でブランクのフォームにしておいて、ここのメールマガジンをとりたいと書く人がどのくらいいるかと想像するに半分ぐらい、半分以下かもしれないですね。
実際にはうちのネットショップで、うちのサイトでメールマガジンとりたいという方ととりたくないという方が割とクリックできるようにしてあるのですけれども、3分の1ぐらいはとりたくないとクリックする。商品を買った人でさえメールマガジンをとりたくないという方が3分の1ぐらいいます。そういうような実態です。これは統計上のものではないのですし、うちの店舗内だけの話ですけれど、その中で産業の芽をつまないでいただきたい。実際にはどういうふうに運用していくかということが非常に大事だと思いますので、ぜひその辺をよろしくお願いします。

松本委員長
ありがとうございました。
皆様の御意見を伺った限りでは、基本的に事務局の方から御提案いただきました方向でほぼ一致しているかと思います。ただ、何人かの委員から御指摘がございましたが、まともな業の発展を阻害しないような制度設計が必要だと。さらに、論点ペーパーの8ページのところの具体的な請求のとり方や表示方法等についてはかなりテクニカルな問題もありますし、実効性がそれでどうなのかというような問題もございます。それらを含めまして、より具体的な検討につきましては事務局の方で今後専門家の方の御意見等を聞きながらまとめていただくということで今後の作業をお願いしたいと思いますが、それでよろしいでしょうか。
それでは、本日の議論はここまでとさせていただきたいと思います。
次回の本小委員会におきましては、指定商品・指定役務制の見直しに関連しまして特定商取引法の適用範囲の問題やクーリング・オフ制度の適用範囲などにつきまして審議を行うことといたしたいと存じます。
次回の日程等について事務局から御説明をお願いします。

安井消費経済政策課長
まず、次回は9月27日の午前中を軸に各委員の御都合を伺っております。大多数の方が御出席になれればこの時間帯に開催させていただきたいと思っております。
なお、今後の道行きのイメージでございますけれども、9月次回の後、10月には団体訴権のもう少し細かいことのお話とか、あるいは通信販売の問題をやりまして、現在割販法の方の議論も進んでおりますので、それらの進捗を受けて、10月の終わりから11月の初めごろにかけて訪問販売関係の議論をさせていただくという順番を今心づもりにしております。ただ、関係省庁、あるいはいろんな法制的な研究も進めておりますので、それらの進捗度等によって順序が変わることもあります。その後、11月の終わりから12月の初めをめどに報告書の案を御審議いただけるように進めさせていただきたいと、こんなふうに考えているところでございます。

松本委員長
ありがとうございました。

閉会

松本委員長
本日は、御多忙中のところ長時間にわたりまして非常に御熱心に御議論いただきましてまことにありがとうございました。
以上をもちまして、産業構造審議会消費経済部会第7回特定商取引小委員会を閉会いたします。どうもありがとうございました。

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最終更新日:2007年11月5日
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