経済産業省
文字サイズ変更

産業構造審議会消費経済部会特定商取引小委員会(第8回)‐議事要旨

日時:平成19年9月27日(木曜日)10時~12時
場所:経済産業省本館17階西3国際会議室

出席者

松本委員長、阿部委員、池本委員、伊藤委員、大岡委員、大河内委員、長見委員、木村委員、高芝委員、角田委員、坪田委員、富田委員、野原委員、平山委員、丸山委員、山本委員、唯根様(青山(理)委員代理)
委員全20名中16名出席

議題

  1. 指定商品・指定役務制の見直しと特例措置について
  2. その他

議事概要

事務局による説明後、自由討議。概要は以下の通り。

  • 特例措置の考え方は適切。特定商取引法の立法の在り方は、従来、消費者トラブル事例が多数発生し、マスコミからの指摘等を経てから規制範囲を拡大する積み上げ式のアジア型規制であったが、指定商品・指定役務制を廃止することで、立法の在り方が原則全ての商品や役務を規制対象とするトップダウン式の理念型となる。本改正で、不意打ち性をもつ取引形態のみに着目する一貫した法規制が実現できる。一方、適用除外をしなければならない場合がある点は理解している。諸外国において規定されていることもあり、我が国においても適用除外すべき場合について検討していく必要がある。諸外国の法制につき例をあげると、イギリス等において、消費者が食料品などを消費してしまった場合に、クーリング・オフ規定の適用が除外される例がある。我が国においても必要な措置であるだろう。またドイツにおいては、評判は悪いものの、クーリング・オフの効果として物の返送義務、価額償還義務があるため、実質的に、クーリング・オフの意味があまりない。なお、価額とは法外な値段になっている可能性のある代金とは異なり、一般的な相場において決まる額である。1点質問。省令で適用除外の範囲を決めるとのことであるが、現在、あるルールを策定する時、政令で定めるのか、省令で定めるのかはいかにして決まるのか。今回の案では機動性・迅速性を重視され、省令で定めるべきとしたのであろうが、法律の規制がかかるか否かを決する重大なことであり、諸外国においては法律で定めることが多いだろうので、省令で説明ができるか若干心配である。
  • 一般国民の権利義務を制限するものについては、法律あるいは政令で規定することとなっている。ネガティブリスト化し、原則規制がかかることとなれば、適用除外をすることは規制を緩めることとなるので、省令による規定も可能ではないかと考えているものの、引き続き議論をしていきたい。
  • 仮に、適用除外を減らし、規制範囲を増やすこととなった場合にどうなるか検討していく必要がある。
  • 指定商品・指定役務制の見直しに基本的に賛成である。2点質問。1点目は、資料4のP13の特定商取引法4条、5条の書面交付をすることが困難とされる「通例」か否かを決する具体的基準を示していただきたい。2点目は、特定商取引法以外で、特定商取引法と同等の消費者保護を図っている法律は多いのか確認したい。
  • (1点目の質問に対して)具体的基準となると示すのは困難。実際に、社会的に受容されている勧誘・取引方法を行っているものを規定していく。なお、現段階に置いてすでに指定されているものに対し、さかのぼって検討をするわけではない。
    (2点目の質問に対して)現在、各省との折衝を行いながら、探っている状況。
  • (2点目の質問に対して補足)典型的には、クーリング・オフを認めているかどうかが基準となる。保険や不動産、先物の一部にはクーリング・オフの規定がある。
  • 指定商品・指定役務制の見直しを強く求める。業法があるから適用除外としてしまうことを懸念している。昨今、医療・介護・金融・教育・通信・放送などの新しい分野で消費者トラブルが発生している。例えば、医療や介護を規制する法律は、特定商取引法とは違う観点から規制をしている。よって、業法があるというのみで、適用除外とするのではなく、業法のある分野でも原則、特定商取引法の規制が及ぶようにしていただきたい。
  • 二重規制となることを懸念。金融商品取引法は、消費者保護規定が充実しているため、全面的に適用除外としていただきたい。その他、調整が必要なものについては、ご連絡いただきたい。1点質問。公益法人改革後に誕生する一般財団法人のような組織が営利活動を行った場合、規制の適用があるのか。
  • 原則、特定の法人格であることをもって、適用除外されることはない。例外として、国・地方公共団体がすでに規定されている。
  • 全面的に賛成。従来の制度は、規制の後追いとなってしまっていた。適用除外の範囲を省令で定めるとのことであるので、消費経済審議会での議論が重要となる。適用除外の対象を考える際、単純に許認可制を採用しているから適用除外をするといった大括りの対応はすべきでない。なぜなら、許認可制をとっていたとしても、食品衛生法等、安全衛生面の観点から規制をしている法律もあるからである。消費者保護の観点から規制をしていることが重要。1点質問。適用除外を追加するにあたっては、事業者から要求を受ける省庁が付議し、消費経済審議会を開催という流れになるのであろうが、逆に適用除外を解除する場合は、どこから消費経済審議会に付議するものかイメージが見えないのでご説明いただきたい。
  • まず、法律レベルについては、本改正でしっかり規定していく。適用除外をするということは、別法において消費者トラブルに対処できるということ。その実態を鑑みて、検討されていくだろう。
  • 電気通信事業法は、平成11年改正において、消費者保護規定を拡充し、説明義務等を課し、かつガイドラインも設定した。本ガイドラインは、代理店にも効力が及んでいる。クーリング・オフの規定はないが、電気通信事業のインフラ的側面を考えると、クーリング・オフはなじまないため、問題ないと考える。また、例えばクーリング・オフが行使できる契約後8日間、ブロードバンドの敷設を遅らせるようなことになれば、ブロードバンド市場の成長を阻害し、益はないと考える。パブリックコメントで、適用除外をすべきではないという意見もあったようだが、どのような面を捉えて意見を述べられているか、分かる方おられるか。
  • 指定商品・指定役務制の見直しには賛成。できるだけ、適用除外を少なくしていただきたい。先程の、電気通信事業に係る質問にお答えすると、電気通信事業に関する契約の多くを、孫請け、ひ孫受け以上の代理店が行っており、もとの会社は全てを把握はできておらず、実態として把握していない所で消費者トラブルが発生している。また、上述の孫請け、ひ孫受けの代理店が大手事業者の名で勧誘することもある。このような実態を鑑みると、やはりクーリング・オフ制度の規定が、電気通信事業に関する契約にも必要である。
  • 3点質問、要望。1点目として、指定商品・指定役務制の廃止を行った後も、特定商取引法2条「国民の日常生活に係る・・」以下の条文は残るのか。2点目として、商品と役務の違いが不明確であるので、検討課題といたしてほしい。3点目として、適用除外につき、省令にて範囲を決することについて、弾力性が必要であることは理解するも、適用除外を解除する時も省令で決することができるのは、先程のご指摘と同様、若干疑問。他に同様の例はあるのか。
  • (1点目の質問)現段階では未定。
    (2点目の質問)書面交付義務等の観点から、書面に書き分けられるような整理をしていかなければならない。
    (3点目の質問)全てについて説明できるわけではないが、消費生活用製品安全法が同様のものと言える。本法は、日常生活に用いる製品で事故が発生した場合に規制が及ぶ構造となっていて、政令において適用除外を行っている。
  • 指定商品・指定役務制の見直し、特例措置について基本的に賛成。一方、他法によって購入者等の保護が充分に図られている商品・役務につき、特定商取引法の全面的適用除外を検討する旨の記述があるが、除外対象の選定にあたっては、消費者保護が充分に図られていないものまで入らないようにしていただきたい。現場としては、やはりクーリング・オフが認められているか否かが基準である。また、キャッチ行為に対して適用除外を考えられている点に関しては疑問がある。適用除外対象を決めるうえでは、トラブル実態とその可能性、金額等を基に検討していただきたい。
  • 指定商品・指定役務制の見直しがなされた場合、不都合が生じるかどうか各会員に確認したところ、一部生鮮食料品について意見があったものの、現時点では不明であるとの意見が大多数であった。留意いただきたい点が2つある。1点目として、不都合の可能性調べるうえでは、少数かつアウトバウンドでもって事業を行っているような方へ意見を聞く必要がある。また、インバウンド業者においては、ある商品の注文を受けた際、別の商品購入の勧誘をすることがあるが、このような行為が特定商取引法の規制対象になると勘違いをさせない努力が必要。
    (*・インバウンド業務:企業が顧客から電話を受ける業務形態。
      ・アウトバウンド業務:企業から顧客に電話をかける業務形態。)
  • 2点質問。1点目は、公益法人法等において、営利とは団体構成員への利益分配を図ることとされているが、非営利法人が収益活動を行ったらどうなるのか。2点目は、P14 「要検討事項」のところに出ている「制限期間内に役務の提供が完全に終了することが当初より明らかなもの」とは、役務の提供がすぐ終わってしまう清掃やエステにつき、キャッチ行為を行った場合などが全て含まれるのか、「当初より明らかなもの」の中に限定的な意味が含まれているのか。
  • (1点目の質問)団体の属性で適用除外されることはない。
    (2点目の質問)全てを含むとは考えていない。
  • 指定商品・指定役務制の見直しに賛成。消費者は、法律を常に意識しているわけではない。指定商品・指定役務制を廃止することは非常に分かりやすくなる。適用除外については、理解できる面もあるものの、慎重に行っていただきたい。電気通信事業については、長期の契約後、解約をするにあたり、消費者が把握していない解約料等を請求される事例がある。長期の契約の場合、書面等を残しておくことは困難であるにもかかわらず、様々な請求を行うのは非常に分かりにくい。クーリング・オフのような分かりやすい制度を導入するべき。
  • 今の電気通信事業に関する意見に補足したい。解約時の解約料は、契約時に安価に販売し、その後回収するというビジネスモデルによるもの。また、電気通信事業法によって、消費者保護は図られているので、特定商取引法の規定の適用には慎重になるべき。
  • 今の意見に反論したい。電気通信事業に関しては、電気通信事業法の規定が守られていればいいものの、破られている例が多い。また、電気通信事業を巡るトラブルを事業者の窓口に問い合わせても、消費者団体からの申し出には応じてくれない。法律の規定で消費者保護が定められていることをもって、単純に適用除外してよいということにはならない。
  • 適用除外対象の選定にあたっては、クーリング・オフ等事後規制類型のみを考慮要素とするのか、事前規制をも含めて考慮するのかは、検討が必要。
  • 指定商品・指定役務制を廃止しても、販売態様による括りは残る。要は、不招請勧誘について規定しているのが特定商取引法。適用除外対象を考えるうえでは、この不招請勧誘に対して、各法律が態様ごとに消費者保護を図っているのかを考えていく必要がある。電気通信事業法については、事例のほとんどが店舗販売。こちらにおいても、不招請勧誘があり、かつトラブルの実態があれば、対応が必要となるものの、今までの議論はこのような整理を行わずに展開されているため不公平。また、商品と役務の境界をどうするかということには、あまり重要性はなく、むしろ物を返品できるレンタルサービスをどう考えるか、食してしまった後のクーリング・オフ、サービス提供後のクーリング・オフをどう考えるべきかといった個々の論点にこそ重要性がある。

◎これらの主要な意見を踏まえ、以下のとおり整理が行われた。

適用除外を考える際は、慎重な検討が必要であり、また個別の論点につきさらなる検討を行っていくべきであるものの、事務局の案に対し、概ね委員の了解が得られた。

関連リンク

 
 
最終更新日:2007年10月25日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.