経済産業省
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産業構造審議会消費経済部会特定商取引小委員会(第10回)‐議事録

松本委員長
それでは、定刻になりましたので、産業構造審議会消費経済部会第10回特定商取引小委員会を開催させていただきます。
委員の皆様方には、ご多忙のところご参集いただきまして、まことにありがとうございます。まずは事務局から、委員の出欠状況、定足数確認、配付資料の確認等についてお願いいたします。

安井消費経済政策課長
おはようございます。
まず、本日は、高芝委員、宮川委員、山本委員がご都合がつかないとのご連絡を受けております。本委員会の委員の出席者は過半数を超えておりますので、定足数を満たしており、本委員会は成立することの確認をさせていただきます。
それから、資料でございますが、お手元に資料1から7までを用意させていただいております。資料1が議事次第、資料2が当小委員会の名簿、資料3に消費者機構日本から団体訴権に関する資料、資料4といたしまして、A4横長で、返品特約表示ルールに関する資料、資料5に、電子商取引及び情報財取引等に関する準則に関する資料、資料6に、楽天さんの資料、資料7に日本通信販売協会からの資料、以上7つの資料を配付させていただいております。
欠落や落丁がございましたら、事務局までお申しつけくださいませ。

松本委員長
ありがとうございました。
本日の議題は、1つ目が消費者団体訴訟制度の導入について、適格消費者団体からの意見聴取、2つ目が返品特約表示ルールを中心とする通信販売に関する規律についてを予定しております。
それではまず、第1の議題でございます、本年6月に施行されました消費者契約法に基づき適格消費者団体に認定されました消費者機構日本の磯辺事務局長から、特定商取引法への消費者団体訴訟制度の導入についての意見聴取を行いたいと存じます。
磯辺さんは、平成16年から同機構の事務局長を務めておられ、今回の適格消費者団体の認定準備作業におきましても、中心的な役割を果たしてこられた方でございます。
それでは、磯辺事務局長、どうぞよろしくお願いいたします。

磯辺消費者機構日本事務局長
ただいまご紹介いただきました、消費者機構日本の磯辺と申します。本日は貴重な機会をいただき、ありがとうございます。
早速、ご説明させていただきます。
資料3に基づいてご報告させていただきます。特定商取引法への消費者団体訴訟制度の導入の必要性という点について、何点か論拠をご説明したいと思います。
1つは、消費者の苦情、相談におきまして、特定商取引法の適用案件の比率というものを考えてみました。現在、PIO―NETに登録されている消費生活相談情報の総件数は、2006年度で109万件を超えるということになっておりますが、そのうち特定商取引法の適用案件が何件あるかは正確に把握できないわけですけれども、その多くが多分、特定商取引法適用案件と考えられる店舗外販売にかかわる相談が60万1,000件ということになっておりまして、すべての相談件数の54.8%を占めているということでございます。
それに付しまして、経済産業省さん並びに都道府県による処分件数でございますけれども、既に公表されておりますように、1年間で84件。この間、随分努力が進みまして、件数がふえているわけですけれども、上記のような相談件数の規模、それから類推される事案の件数ということからすると、行政処分の件数は少ないといわざるを得ない実情かと思います。
現在、消費者契約法の適格団体を受けておりますのは、消費者機構日本、私どもと、消費者支援機構関西という2団体でございますけれども、この2団体が申し入れを実施している件数のうち、特定商取引法に関連するものということで、2ページ目に数字を示しております。この2年間、適格団体認定の準備をしながら、テスト的な活動ということで活動を順次進めてきたわけですけれども、総申し入れ件数、2団体合わせまして33件のうち、特定商取引法を論拠とした申し入れ、申し出件数は13件ということでございまして、約4割という比率になっております。
今後の計画ですが、それぞれ各団体、この2団体につきましては、年間20件程度事業者への是正申し入れを実施する計画でおりまして、そうしますと、およそ4割ということになりますと、16件程度が是正申し入れの件数に、今後、このままの比率で推移するとしても想定されるわけです。ちなみに、平成18年度の東京都による行政処分件数は17件ということですので、2団体合わせますと、ほぼ同様の件数について是正申し入れの活動ができるということになります。
今後、特定商取引法に消費者団体訴訟制度が導入されましたら、特商法を根拠に、申し入れを行う事案の比率というのはさらにふえると考えられますし、消費者契約法の適格消費者団体の数も、今後さらにふえていくことが予想されておりますので、これらの団体が合わせて特定商取引法の適格認定を受けることができれば、申し入れ件数はさらにふえるということが想定されるわけです。
もう一点、特定商取引法にぜひ消費者団体訴訟制度を導入してほしい重要なポイントとしまして、消費者契約法の規定により非常に具体的な要件が定められておりまして、事業者の不当な行為の是正申し入れには活用しやすいという特徴がございます。具体的に私どものこの間の申し入れ、申し出の内容から、その具体的な例をご紹介したいと思います。
別紙ということですので、2枚ほどめくっていただきまして、横組みの表がございます。これまでの約款等の是正申し入れの活動状況から、消費者機構日本のもので特定商取引法関連のものを引っ張ったものでございます。
1番の外国語学校に関する案件ですが、中途解約時のレッスンの清算単価は、購入時の単価を用いるべきだということ、それと、中途解約時に期間の経過をもって未受講分を受講したとみなして清算をしてはならないという趣旨で、私どもとしては申し入れをしておりますが、そのときに論拠として用いた法令が特商法の49条2項ということになります。
この49条2項は、先生方ご存じのように、特定継続的役務提供が解除される場合に、損害賠償額の予定、または違約金の定めが置かれるわけですけれども、その際の消費者に求める金額の上限を定めております。その上限の性格としまして、役務提供開始後である場合には、提供された特定継続的役務の対価に相当する額と、解除によって通常生ずる損害の額として政令で認められた額ということで、ここは5万円、または契約残額の20%のいずれか低い額、これを加えた額以上に消費者に損害賠償を求めてはならないという規定になっておりまして、この規定がありましたので、このような申し入れをすることができたということでございます。
それと、もう一枚、次のページですけれども、4番目の家庭教師派遣等の事案につきましては、私ども、法42条1項、特に申し入れの2項目めですね。テキストについて、きちんとした契約概要書面等の記載がなかった、関連商品であるテキストについて記載がなかったということ、それと、テキストに関する中途解約規程の整備を求めたわけですが、これの論拠としましては、特商法の42条1項に基づく省令32条ということで、契約概要書面の交付義務を定めた42条1項の中に付随して、省令では、記載した書面の明記事項が書かれてあります。この省令32条の1号のハで、役務の提供に際し役務の提供を受けようとする者が購入する必要のある商品がある場合には、その商品名、種類及び数量を明記しないといけないということになっておりまして、この事案の場合には、商品名の明記はありましたが、数量の明記はないということがありまして、具体的に是正を求めることができたということでございます。
それと、特商法の49条の6項では、関連商品の販売を行う場合に、解約時の関連商品の返還に伴う違約金、損害賠償の予定という事項を定める場合に、消費者に請求できる金額の上限がやはり定められておりまして、商品が返還された場合、返還されない場合、商品が引き渡し前である場合ということで、それぞれ具体的に定められております。
この具体的な事項に照らして、当該事業者の中途解約規程が整備が不十分だということで申し入れをしてございます。
その次のページですけれども、5番目の教材販売(訪問販売)の事案ですが、これは、訪問販売に当たっての勧誘目的の明示並びに深夜及び長時間勧誘の是正を法令を根拠にしまして申し入れを行っておりまして、法3条に関しては、相手方を訪問する際に、事業者の氏名、名称等に付して、勧誘目的であることを明らかにしなければならないという規定になっておりまして、そのことが必ずしもきちんと遂行されていないということでの申し入れにしております。深夜及び長時間勧誘の是正につきましては、法7条の関係で省令7条1項、迷惑を覚えさせるような仕方で勧誘をしてはならないという事項がございまして、その迷惑を覚えさせるような仕方での勧誘が、逐条解説によりますと、夜9時から朝8時までの訪問が事例として挙げられているということがございまして、そのようなことを具体的な論拠として申し入れをさせていただいたということがございます。
あと、時間が押しておりますので、英会話講座の書面不備の件につきましても、法42条を根拠に申し入れをしたということでございまして、いずれにしても、このように非常に具体的な規定がございますので、事業者の書面の記載不備、行為の不当な内容を具体的に指摘して是正を求めることができるというのが特定商取引法に消費者団体訴訟制度をぜひ入れていただきたい重要な根拠の1つでございます。
2ページ目に戻りまして、消費者団体訴訟制度が導入される効果という点でございますけれども、私ども、消費者契約法を根拠とした申し入れについては、全件につきまして何らかの是正の意思表示が事業者から示されておりますが、特定商取引法を根拠とした6件については、是正の意思表示は行われたのは半分という状況になっておりまして、やはり消費者団体訴訟制度が導入されることによって、訴訟以前の是正が円滑に進むことが期待されるのではないかと思っております。
その次の3ページ目ですが、差しとめの対象につきまして、今お話ししましたように、私ども、既に論拠としている条文も、行政取り締まりルールから民事ルールまで幅広く活用しておりまして、こういう行政取り締まりルール、民事ルールの別なく、事業者の不当な行為について差しとめの対象にできるよう規定を置いていただければと思っております。
それと、認定、更新の手続の件でございますけれども、本来、法横断的に消費者契約法、特商法、横断的に適格団体というのは認定されるのは望ましいかとは思いますが、今回、特商法に消費者団体訴訟制度を導入することが非常に緊急の課題であるという認識をもっておりまして、特商法において認定、更新の要件と手続が規定されることはやむを得ないと考えております。その場合、適格認定、更新の手続に関する私ども消費者団体の事務負担をできる限り軽減していただくようお願いをしまして、私からのご報告とさせていただきます。
以上です。

松本委員長
ありがとうございました。
ただいまの磯辺事務局長のご説明におきましては、特定商取引法に消費者団体訴訟制度を導入することの重要性と、その場合の効果が強調されておりました。この点につきましては、当小委員会の議論と一致するものであると考えております。
さらに、適格認定を受けるための手続負担の軽減、合理化を求めるご意見が最後のほうで出されておりました。この点につきまして、事務局から何か付言することがございましたらどうぞ。

安井消費経済政策課長
当小委員会で団体訴訟制度について議論いたしましたときにも、消費者契約法の消費者団体の認定の要件、共通化できるものはできるだけ共通化していこうというお話もございました。それから、紙で非常にたくさんの資料を出さなくてはいけないという問題もあろうかと思いますので、消契法などでも電磁的な方法で出せるということを許容している部分もありますから、そうしたものも特商法の中にも導入できるものは導入したいと思います。それからまた、これからさらなる制度的な検討は必要ですけれども、団体認定の更新時期をうまく合わせることができれば、むだな労力なく円滑な認定、更新作業ができるという可能性もございますので、こうしたものも研究していきたいと思っております。

松本委員長
ありがとうございました。
磯辺事務局長におかれましては、引き続きこの小委員会を傍聴されるということでございますので、そのままの席でおられても結構ですし、後ろに下がられても結構です。
続きまして、次の議題に進みたいと思います。
通信販売に関する規律に関しましては、6月の中間とりまとめにおきまして幅広い点について言及しつつも、特定商取引法で扱うべきものばかりではなく、より柔軟な取り組みを行うべき課題もあるという形で整理をしていたところでございます。
本日は事務局より、返品表示ルールをどのように扱うべきかを中心に整理していただいておりますので、その説明をいただくとともに、経済産業省関係部門や関連業界における取り組みの進捗状況などをそれぞれの担当課長や関連委員からご発表いただき、その後で審議を行うことといたしたいと存じます。
それでは、まず安井課長からよろしくお願いいたします。

安井消費経済政策課長
それでは、資料4をお願いしたいと思います。
中間とりまとめの中で、3ページ目でございますけれども、返品ルールについては、現在の私どもが出しております通達の趣旨、後で出てまいりますが、これを踏まえて、特約がなければ返品ができるということを原則にした上で、返品条件を十分に明らかにしていれば、今度は逆に返品制限を含む特約を締結できるという考え方に沿ったルールの明確化を行うことの必要性について共通認識に至ったという形になっておりまして、では、これをどうのように具体的に考えたらいいのか、あるいは一般的ルールとして採用すべき返品の条件とは何なのかを今回少し整理をしてみました。
パブリックコメントにおいても、明示的に記載しなければ返品を認めていくという考え方についてはご賛成の意見も多かったわけですけれども、余り過剰なものになりますと、返品責任が小規模事業者の方々を中心に過剰になる可能性があるので、そうならないようなことにすべきというご意見もございました。この辺を勘案したものとして、案をつくってみましたので、これについてご審議をいただきたいと思っております。
5ページ目でございます。現行の規定の関係でありますが、これは法律ではと書いてございます。特定商取引法では、返品特約の表示は第11条というのがございまして、通信販売を行う際に、商品、あるいは役務等の提供条件について広告をするときは、以下のようなことを記載しなければならないとなっている中で、点々の4番でございますけれども、商品の引渡、または権利の移転後におけるその引き取り、または返還についての特約に関する事項を表示しなくてはいけないと。それがない場合には、その旨という書き方がございまして、通達では、特約がない場合、その旨を明示することが求められていることから、仮に返品の特約に関する事項について記載が一切ない場合であって、消費者が返品可能と信じていたような場合には、事業者はその消費者からの返品の要請に適切に応ずるべきものと考える。こういう考え方が示されております。
こういうのに対して、通常は売買契約は一方的には取り消せないのが原則でありますので、返品の商習慣や、商慣行があるという部分と、そうはいっても表示がないという部分について、今回どのように考えていくかということだと思っております。
6ページ目でございます。この辺は実態問題でございますけれども、日本通信販売協会さんの通販110番に寄せられている事例の割合からいきますと、やはり返品や交換に関する件数は多い。もちろん、問い合わせや解釈の違いによるものもあると思いますけれども、この分野はかなりのパーセンテージになっておりますし、下のほうにありますような広告の内容とか品質、性能なども、最終的にはそういう問題につながっていくかもしれないと思っております。
それから、7ページ目でございますが、これは以前の本審議会でも出させていただきましたけれども、ネットでトラブルに遭ったときに、返品特約の確認をしましたかというアンケートをすると、確認はしたけれども役に立たなかったとか記載がなかったというタイプの返答が3分の2ぐらいになっておりますので、そういう意味では返品表示の充実を、あるいは徹底をどうやったらできるのかという問題点と思っております。
8ページ目でございます。ちなみに、主要な通信販売業者をカバーしておられる、先ほどの日本通信販売協会の会員の場合、通常、一定の範囲で返品に応じるという文体になっておりまして、ある意味で、通信販売において返品慣行があると信じること自身が余り特殊だとはいえなくて、そのようにお考えになることは正当化される状況もあろうかと思っております。
ただ、一方で、トラブル調査にも出ていますように、返品条件の表示が徹底されているといえないところもありまして、消費者と事業者の返品に関する認識ギャップがあるということだと思っております。そういうことからいたしましても、わかりやすい返品表示の不徹底を直していくことが返品トラブルを減らしていくためには大事なのではないかということであります。
ただ、このときに、ではどうやったら返品表示を徹底させることができるのかであります。ちなみに、小売業者さんですから、これは企業ベースですけれども、約27万社あるのですが、それに対して、対個人の電子商取引自身は、若干ですが5割超えているという実情からすると、これだけでも13万社で、さらにもっと個人ベースに近い事業者さんとかも入れると、もっと数が大きくなります。そういう状況にマッチしたアプローチを考えていくべきであると。
9ページ目でございます。先ほど出ておりました日本通信販売協会さんの自主基準は、返品条件、これはオレンジ色で書かせていただきましたけれども、原則として返品を受けるものとし、受ける期間及び返品に要する費用の条件を表示すること。それからその他。特注品その他でできない場合はちゃんとその旨を書くこと。このようになっております。このように皆さんがやっていただければ、消費者との誤解は非常に減っていくと考えております。
10ページ目でありますけれども、先ほどのように非常に数が多いという状況を考えますと、私どもも表示義務違反サイトの監視や、ことしの7月1日から措置しましたが、通信販売に関する規制権限の都道府県への移譲を行ったり、今後は、先ほどもご議論ございました、消費者団体による差し止め請求権といったものも検討が進んでいるわけであります。この種の監視というアプローチもございますが、わかりやすい表示をしないということ、つまり当該事業者さんが返品に消極的なときに表示を行わないことに誘引される、あるいはそうすることが得だと思わないような、モラルハザードを起こさないようなシステムを考えていかないといけない。
そういうことで、11ページ目で私どもの考え方ですが、返品ルールの合意、契約の自由度は確保されるべきであろうと。一方、わかりやすい表示をしないということを誘引するようなモラルハザードへの対応。この2つを両立させていかないと、よくないのではないかということです。
このように考えましたときに、返品表示の特約の表示をしていなければ、デフォルトルールとして定める一定のルールで、消費者、商品や権利の引き取り要請に応じるべきであるという考え方にするのと、一方、わかりやすい表示をして、消費者との間で合意が形成されているものはこれを尊重するという、この2つの考え方を組み合わせるのが最も合理的ではないか。もちろん、このときに、民法の一般原則や他の法律と矛盾しないものにしていただく必要があることは当然です。具体的なイメージとしましては、広告をする通信販売事業者と売買契約を結んだ消費者は、一定のルールの範囲内で、商品、あるいは権利の引き取りを求めることができるが、これは11条4項と仮に書いてございますけれども、条文番号も多分ずれると思いますので、こういう表示がなされているときはそうではない、つまり、その内容は消費者さんと事業者さんの間で最も適切なものを決めていただければよいという考え方を採用するのはいかがでございましょうかということであります。
12ページ目でございます。一定のルールと申しましても、どういうものがよいのかということでありまして、(1)から(4)まで論点を挙げてみました。1つ目は、返品の費用をだれが負担すべきなのか。返品の期間をどのぐらいに考えればいいのか。返品表示ルールの適用対象はインターネット通信販売だけにするのがいいのかどうか。それから、今から2回前ですか、指定商品、指定役務の特例のときに少しお話をいたしましたけれども、広告のない通信販売のようなものにどのように適用するべきか。この4点をとりあえず考えてみました。
13ページ目でございます。返品のトラブルの中には、送料負担のトラブルもあるわけでございますので、送料の負担者をはっきりしておく必要があろうかと思っております。通信販売は、消費者側も積極的に参加する取引でございますので、訪問販売のように、不意打ち的とか、こういう要素はなかなか成り立たないと思っておりますので、クーリングオフのような一方的解除権を設定するような考え方はちょっととれないと思っております。つまり、みずからの意思で取引をしておられるということに立てば、やはり返品したいという意思をもたれる購入者側が送料の負担はするというのが適当なのではないかというのが1点目でございます。
2つ目、14ページ目でございます。これは返品といいましても、無制限に長期間できるとすると、これは取引の安定性上の問題もありますので、一定の期間と考えるのがいいのではないかと思っております。
その期間につきまして、15ページ目ですけれども、今現在、通信販売協会さんの協力を得まして、200社ぐらいの会社さんの実態調査をさせていただいたのですけれども、到着後8日までというのは、大体7日とか8日がほとんどなのですが、全200社のうちの138ですから約7割。2週間程度というのが約2割、40社。15日以上という方も1割ぐらいいらっしゃる。非常に大きい会社も含まれていますので、普通に考えると、この7日、8日、1週間に近いあたりがほとんど大宗を占めているということだと思います。こうした例も考えながら、権利行使が可能な期間を制限していくという考え方に立つ必要があるのではないかと思っております。
なお、※印の一番下につけましたけれども、当然のことといえば当然のことなのですが、期限を過ぎたチケットとか、使用済みになってしまったものとか、もともと返品になじまないものもありますので、これらにも一定の措置をする必要があると思っております。
それから、16ページでございます。先ほどから申し上げておりますような返品ルールの適用の範囲ですけれども、インターネットを介した通信販売にトラブルが多いことは確かに事実でありますが、先ほどの通販協さんの通販110番のデータにもありますように、通常の通信販売にもトラブルは起こっているということから考えれば、インターネット通販だけに限定するのではなくて、通信販売全体の一般的な、共通するルールというように考えてはいかがかということでございます。
それから、17ページ目でありますが、これは商品広告のない通信販売と書いてございます。現在の特定商取引法11条の広告は、商品等の販売条件に関する広告という考え方になっているわけでありますが、先般も少し議論させていただきましたように、屋号といいますか、あるいはタウンページのようなところに出ているもの、名前だけでお電話を受けて出前をされるようなパターンというのが現に存在しているわけでありまして、こうしたところに今のルールを無理やり適用するのも過剰ですし、それからまた、現に消費者側も、個別具体的な商品の提供条件を余り確認せずに注文されているということは、当該事業者のことはよく知っていると考えるのが通常だと思われます。こうしたものではなくて、もともと、広告の中に返品の条件を書いてもらうことを徹底するというのが趣旨でありますから、販売条件に関する広告を行っている販売事業者、通信販売、俗にいえばPRなりホームページを用意していらっしゃる通信販売事業者を対象としていくのが適切ではないかと思っております。
なお、限界事例でございますけれども、お品書きと書いてありますが、単に商品名と名前だけが書いてあるような、ああいう非常に簡易なものも、確かに字面だけをとればその商品などの販売条件にかかわる広告といえばそうなわけですけれども、こうしたものについて、返品条件表示まで書かねばならないというところまでやるのは少しやり過ぎかなと思っておりますので、この辺について、これらは何らかの整理をしていかねばいけないと思っております。
18ページでございます。以上のことから、基本的な枠組みとしては、返品表示をまずきちっとしていただくという観点からは、省令やガイドラインでモデルケースを提示して、事業者、購入者双方からみて明確になるような表示の例を設定していくということは私どもも取り組んでいかねばならないと思っておりますが、それをやった上で、なお、返品特約表示をしていないとか、そういった場合には、一定の返品を消費者が求めることを認めるという考え方に立ってはいかがかと。
その際のデフォルトルートについては、先ほどから申し上げているような考え方に立つのが適当ではないだろうかと。
ただ、通信販売というのは、法文上は電話などで注文を受ければ、それだけで対象になってしまいますので、先ほど申し上げたように、販売条件に関する広告を行っている販売業者というのを対象として考えるのが適当ではないかということにまとめられると思っております。
19ページ目でございます。なお、確認的でありますけれども、現在議論しておりますものは、事業者側に問題があって、当然返品なり契約の解除、無効なりが認められる場合のことではないということであります。つまり、債務不履行に属する、注文したものと違うものが来てしまったとか、注文したものが壊れていたりする、瑕疵担保責任の関連とか、電子消費者契約法の中での注文のミスの関係、こういうのにはそれぞれの原則が適用されるのであって、そうでない、あえていえば消費者側の理由によって返品するという場合は、こういう考え方が適用されるのではないかということであります。
20ページ、わかりやすい表示については、中身もさることながら、表示方法の議論もございまして、これは、カタログ通販などは紙媒体ですから、現状も相当記載が進んでおりますので、ちゃんと記載する事項を定めれば、それをきちっと書いていただければと思っておりますが、テレビ通販みたいなものは番組の中で、広告の中に織り込んでいただく必要があるのですけれども、画面どんどん動いてますので、1つの考え方としては、一定の時間置きに条件を表示していただくように考えていくのがいいのではないかと思っております。
それから、ネット通販などの場合はトップページ、アクセスがしやすい場所に表示するという考え方、and/orになりますが、次のページにございます。特商法の中にもあります、意に反し契約の申し込みをさせようとする行為に関するガイドラインで、最終確認画面というのが用意されているわけですが、こうしたものを活用する方法論もあろうかと思っております。この辺の細かいところは、法律成立後の議論による部分もありますけれども、基本的な考え方は、このようなアプローチをベースに、きょうはご議論いただけないかということでございます。
なお、これまで当小委員会に、私どもとしましても迷惑メールのお話と返品表示のお話をさせていただいておりますが、中間とりまとめにおきましては、それ以外の案件もございました。それらについては、今現在、経済産業省の中のもう1つのグループに、いわばCtoC取引なども含めたより広い見地に立った議論を行う動きがございまして、そちらのほうのご説明を担当の土本情報経済課長にお願いしたいと思います。

土本情報経済課長
情報経済課長の土本でございます。お手元の資料5に即しましてご説明させていただきたいと思います。
まず、自己紹介がてらということなのですが、商務情報政策局では電子商取引の健全な発展という観点からいろいろなルール整備をしております。その中の1つの代表例としまして、資料5にございます、名前が長いのですが、電子商取引及び情報財取引等に関する準則、略称、準則と呼んでおりますが、こういったルールを作ってきております。せっかくの機会を活用させていただきまして、この準則のご紹介をさせていだたければと思います。
1ページおあけいただきまして、左側の従来というところがございます。これを作っています背景としまして、法体系の不備ということで、民法を始めとする現行法は、インターネットやITのような新しい技術を前提としておりませんで、また、判例などもぱらぱらと出てきてはいるのですけれども、なかなかそれを集大成してわかりやすい形に、1つの価値観として提示するといったことができていないということと、実際、電子商取引、事業者の方も急成長しているということで、経験的に不慣れということもあり、踏み越えてはいけない一線を踏み越えてしまうといったようなこともありうることから、準則ということで、法解釈の明確化ということをやってきております。これはある意味、事業者、あるいは消費者双方にとっての取引における予見の可能性を高めるという効果があると思っておりまして、14年に策定以降、順次バージョンアップをしております。内容についてはまた後ほどご説明させていただきますが、2ページ目の一番下のところをみていただきたいと思います。
電子商取引の健全な発展と書いてございますが、我々なりにこれを解釈していますのは、安全・安心な商取引による豊かで便利な国民生活の実現ということでございます。この趣旨は、安全・安心に商取引をしたいという国民の基本的なニーズにこたえるということは当然だと思っております。他方で、インターネットやITというものの進歩が国民生活にまでも随分大きなものをもたらしてきているのではないかということで、ある意味、こういった活力は、民間事業者による新しいビジネスモデルの考案であるとか、イノベーションというのが背景にあったのではないかと思っております。
一例を挙げますと、ホームページや検索技術が進歩することによって、わざわざ百科事典を買いに行ったり、図書館に通うことなく自宅で簡単に情報が入手できるようになりましたし、あるいは遠くのお店に出かけたりとか、リサイクルショップを何軒も回らずに欲しい商品とかレアな商品を簡単に安く手に入れるということができるようになっております。
したがいまして、今後の電子商取引を健全に発展させるというのを、国民視点に立ったときには、安全・安心というキーワードと、インターネットやITの進化を促していくという2つの価値観を考えながらルールをつくっていくということが必要ではないかと考えておりまして、これがこの準則ということになっております。
この小委員会でいろいろご議論されていた論点につきましても、我々の部署としましても、非常に重要な問題だと思っておりまして、今後、我々なりに何らかの場を設けまして、この準則になるのか、別の政策ツールになるのかまだわかりませんけれども、インターネットの利用に絡むプライバシーの保護などの問題も最近いろいろいわれていますので、こういったものと一緒に議論しまして、政策のあり方であるとか、民間事業者による自主的な取組のあり方を検討したいと思っております。
若干前置きが長くなりましたが、せっかくの機会ですので、簡単に3ページ以降で準則の内容をご紹介させていただきます。
代表例を抜いてきております。3ページ目は、いわゆるワンクリック請求といいまして、消費者が単にネットを興味本位でみているというときに、突然ある画面をクリックすると、契約成立しました、したがってお金を払ってください、振り込み先はここですというような行為が見受けられます。落ちついて対処すればいいのですけれども、請求ですといわれると慌てて払ってしまうというようなケースが結構あります。
この左上の箱をみていただきますと、我々なりに整理しましたのは、契約不成立というようにいえるのが、単なる宣伝メールを装いまして、URL、アドレスだけを表示しているとか、知人からのメールを装って、このサイトおもしろいですよということでURLだけ表示している場合。あるいは、これは可能性が高いと思うのですけれども、左下の箱ですが、携帯電話で、初めのほうにURLの紹介だけがしてあって、長い画面の一番下のほうに利用規約が書いてあって、実は有料だみたいなことが書いてあって、こういったものはやはり契約不成立と判断される可能性があるということで、これは民法上の解釈ということになりますが、こういうことがありますので、いきなり請求ですといわれても、慌てずに落ちついて対処するということが重要ではないかと考えています。
それから、次の4ページ目ですけれども、インターネットを通じて個人情報を取得するということが、ある意味、この世界ではよく行われておりますが、どういう場合にそれが問題なのかということであります。
この分野での方法としましては、ご案内のとおり、個人情報保護法というのがございます。枠囲いの上にありますが、よくありますのが会員登録とかネット通販を通じて個人情報を得て、それから、ウェブサイトをいろいろ個人の方が閲覧しますが、そのとき、クッキーで利用履歴がわかるということをうまく使っていてということなのです。この場合、やはり利用者に理解できるような形で、そのように利用するのですよというのを表示しなければいけないとか、あるいはもうちょっと確実なものですと、その次の丸にありますけれども、小学生向けのウェブサイトで懸賞みたいなものをやっていると。懸賞プレゼントに応募したければアンケートに答えてくださいということで、お小遣い幾らとか、塾とか習い事何やってますとかいった情報をとる。とった上で、マーケティングに利用するということなのですが、個人情報保護法上は、利用目的をちゃんと明示した上で情報をとるということになっておりまして、目的を書かずにアンケートだけをするということは違法になっております。保護法上は、こういったものがあった場合には、主務大臣による報告の徴収、勧告、改善命令、それで聞かなければ行政罰ということになっておりますので、もしこういうのをみつけた場合には、お近くの窓口にご一報いただければと考えております。
5ページ目ですけれども、これは商取引などに伴いまして、よく書き込みサイトがございます。書き込みサイトに、出品者、あるいは落札者の名誉を毀損するような書き込みがよくされるということがございますが、この場合には、場の提供者のほうで削除義務があるということを明確化しているということで、5ページ目の左下の枠にございますけれども、もしこういった削除がされない場合と、民事法上、場の提供者が責任を負う場合があるということになります。
最後のページですが、14年に策定以降、順次改訂を、ほぼ毎年しております。広くこういったものについて明確にすべきだというのを関係方面の方から聞いて、それで、6ページの下にございます法学者の方々にご議論いただいて決めてきているところで、この小委員会の委員長であります松本先生にもお願いしているということでございます。
ということで、我々としましては、こういった場、あるいは別の場を設けまして、今後ともこの小委員会での議論を踏まえた検討をしていきたいと思っております。
以上です。

松本委員長
ありがとうございました。
それでは、事業者の方からのご説明も承りたい。まず野原委員からお願いいたします。

野原委員
それでは、資料6になります。この小委員会でイーコマースにおける場の提供者の議論というのがあるわけですが、場の提供者の一社である私どもといたしましても、より安心で安全なネットショッピングを推進していくために、民間ででき得る施策については積極的にやっていこうということで、今回、楽天あんしんショッピングサービスという補償制度を開始したので、共有させていただきます。
これは、私ども楽天市場のほうでお買い物をして、代金を支払ったにもかかわらず、商品が届かないという状況が発生したとします。こうしたときに、商品代金を楽天のほうで補償するという制度でございまして、補償率100%、それから会費無料の補償制度ということでございます。
ネットショッピングが普及したといっても、まだまだ利用に踏み込めないユーザーもいらっしゃるということで、その不安の1つが販売者への信頼ということでございます。従前から、例えば個人情報に関する不安であるとか、カード利用に関する不安等々については、必要な措置を講じてきたわけですが、今回のあんしんショッピングサービスを通じまして、一層の安心、それから安全性を強化し、消費者保護に資したいと考えております。
この小委員会におきましても、本件ご審議の参考になればということで上程差し上げた次第でございます。以上になります。

松本委員長
ありがとうございました。
続きまして、大岡委員からお願いいたします。

大岡委員
大岡でございます。資料7に基づきましてご説明いたします。本日は、通販協会が先般決定いたしました広告表示の適正化に関する取り組みの強化につきご報告いたします。
初めに、1)で、協会につきまして簡単に触れております。協会は業界団体でありますけれども、特商法に根拠をもちます通販業界の自主規制の中心となる団体でございます。現在、正会員は460社でございます。
次に、2)でありますけれども、通販企業にとりましては、商品内容と取引条件の表示、これはビジネスの根幹をなすものでありまして、関係法令の遵守を含めまして、表示の適正化は最も重要な課題であります。表示の適正化は各社の自己責任で進めていくのが基本でありますが、同時に、通販協会では業界が一体となって、表示の適正化、表示管理能力の向上に取り組んできており、今回、さらにその取り組みを一段と強化したところであります。
次に、今回の強化策の内容でございます、3)以下をご参照ください。
まず1.法令等の周知徹底でございます。協会が取り組んできております(3)の表示審査特別委員会、それから(4)の不適正表示の事例集作成、これの強化がポイントとなります。表示審査特別委員会は、委員会参加企業によります広告表示の相互チェックの場でございまして、強化策の(1)にありますように、参加企業の拡大等に加えまして、従来は行っていませんでした参加企業以外の会員への不適正表示事例の周知や、不適正表示を行っていた当該参加企業に対するフォローアップを行うようにいたします。また、不適正表示の事例集のほうにつきましては、定期的に事務局が行う会員企業の表示の総チェックであるわけですけれども、これまで年1回程度であったものを四半期ごとにチェックを実施しまして、事例集作成の頻度を高めていく等の強化策をとることにいたします。
それから2.会員からの相談受付体制の充実でございますけれども、これにつきましては、会員企業からの期待も大きいものがありますので、事務局としましても、会員への対応の強化を図ってまいるということでございます。
それから3.排除命令を受けた場合の対応の充実ということでございますけれども、この場合は商品自体に問題があるとされたのではなくて、広告表示について違反があるとされたわけですが、実際には事業者の方々は消費者から希望があれば返品、返金等の対応を行っております。そこで、今回、この措置の実施をさらに確実なものとするため、この旨を明確に申し合わせたということであります。そのほかに、再発防止対策の実施につきましてもフォローアップの強化をいたします。
それから4.消費者視点での広告表示のチェックでございますけれども、現在、消費者から通販110番への苦情の中には、広告表示と実際の商品との違いに由来するものが含まれております。こうした場合に、もし誇大な表示等があれば、通販110番から当該企業へ改善を要請するということを行っております。今回、強化策の(1)にありますように、消費者から相談の多い商品だけでなく、消費者の関心の高い商品を含めましてピックアップいたしまして、必要に応じまして実際の商品を取り寄せチェックを行っていくということによりまして、事前のチェック機能の強化というものを図ってまいります。
それから最後に5.その他でございます。他の消費者相談団体との情報交換チャンネルの充実ということのほかに、(2)にありますとおり、協会の広告表示の適正化の取り組みそのものを評価する第三者委員会の設置問題というものにつきまして検討を始めることにいたしております。
以上、広告表示に関係する協会の今回の取り組みの強化策を簡単にご紹介させていただきましたけれども、協会といたしましては、こうした強化策を着実に実施し、会員企業における取り組みへの支援を積極的に行っていきたいと思っております。
報告は以上でございます。

松本委員長
ありがとうございました。
ただいまの事務局及び関係課及び事業者委員からのご説明につきまして、どうぞ各委員からご意見をお出しいただきたいと思います。いつものように名札を立てていくという形で発言通告をしていただきたいと思います。では、池本委員、どうぞ。

池本委員
池本でございます。先に、消費者団体訴訟制度のことについて2点ほど意見を述べさせていただき、それから後半の通信販売における返品表示の問題について発言したいと思います。
まず、冒頭に、磯辺さんから説明がありました、特商法に消費者団体訴訟制度を導入するということはぜひとも実現していただきたい。また、その方向で今議論が進められているということとしても大いに賛成していきたいと思います。
問題は、先ほどの磯辺さんの指摘の中にもあったのですが、1つは、認定要件のことで、消費者契約法の団体訴訟の適格消費者団体の認定とできる限り共通化して事務負担を軽減してほしいという説明がありました。実は私、埼玉の消費者被害をなくす会という団体に若干かかわっているのですが、その適格消費者団体の申請をすることで四苦八苦しているのをわきでみております。というのが、もう10年ぐらい以前から活動している団体ではあるのですが、例えば団体会員、数万人規模の団体も入ってくれているのですが、会員の数としてはあくまで1であって、100程度がなければいけないとか、あるいは従来、商品の安全とか表示の問題を中心にやっていたところ、消費者契約法に基づく活動実績とは認められないとか、非常に厳格なことをいって、なおかつ、業務規程や運用の仕方の細かいところについても非常に細々チェックをされていて、これでは全国の都道府県でそれぞれ最低1個ぐらいできればいいと当初思っていたものは、とても難しいのではないかという感想を今抱いております。
その意味では、申請の事務負担を軽減するという意味で、手続を共通化するというのはもちろん第一歩だと思うのですが、共通化を高いほうへそろえる共通化ではなくて、もっと簡素化する方向を考えていただきたい。これは前半の審議のときにもお話ししましたが、あらゆる課題についてチェックし、差しとめ訴訟もできるという総合商社型の適格団体だけではなくて、例えば通販、ネット通販の部分に特化してチェックしようとか、そういう専門店型の団体もあっていいはずですし、そういうものを共有する方向で、むしろより簡素化し、事務負担を軽減するという方向で考えていただきたい。それが1点。
それから、これも磯辺さんの発言の中にも出ておりましたが、例えば特商法の3条の販売目的を告げないで勧誘をするとか、7条の各種の違反行為、こういうところも、やはりチェックするポイントとしては非常に活用しやすい条項であります。そういう意味では、できるだけ差しとめ、あるいはチェックの対象としては特商法違反行為を幅広く取り込んでいただきたい。この2点を要望として申し上げておきたいと思います。
さて、後半の通販における返品表示の問題ですが、実は弁護士会では当初、返品できませんというのをどこかにさらっと書き込んでおいて、見落として、結局トラブルになるということが多いので、クーリングオフとは違うけれども、一定の条件下での解約、返品権を設定できないかという意見も申し上げておりました。ただ、なかなかそこまで一足飛びに行くことが難しいとすれば、まずは、今回提示された表示なくば返品可能というルールから導入するということでやむを得ないかなという気持ちではおります。ただ、その場合、これは資料4の18ページの枠組みのところでみていただきますと、(2)とか(3)の解約、返品権に一定の枠づけを設定するということは合理的であろうと思います。そして、一番大事なのは(1)、つまり解約、返品ができるかできないかということがわかりやすく表示していなければいけないという、これがどれだけ徹底されるかということに尽きるのだろうと思います。
その意味で、20ページに具体的方法というのを例示してある点は、細かく検討なさっているだろうと思うのですが、問題は、これが事業者の義務として位置づけられる必要があるのではないか。例えば、特商法の14条と省令で、これは契約の申し込みであることを容易に認識し得るような表示をしなければならないということがありますが、それと同じように、解約、返品条項についても容易に認識し得るような表示でなければならないということを法律上の義務として位置づけておいて、それの具体化がガイドラインその他で明記されると。このようになれば実効性が高まっていくのではないか。そこをただ要望として、目安としてだけ業界で取り組んでいただくということでは、結局、悪質業者はどこかへ書き込んで返品できないと書いているに決まっているわけですから、そういうところをいかに押さえていくかというところをぜひ検討していただきたいと思います。
以上です。

松本委員長
それでは、青山理恵子委員、どうぞ。

青山(理)委員
池本委員とちょっと重複するところがあるかと思うのですけれども、今回の返品特約表示ルールについては、かなりよくできているなと思います。今まで消費生活相談の現場では、通達であれをいかに四苦八苦しながら事業者に理解を求めるかというところで相談をやっておりましたので、今回こういう形で明確になるということは、大変ありがたいと思います。
ただ、これは言い方がちょっとおかしくなったら申しわけないのですけれども、普通のというか、一般の消費者は特商法の中に組み込まれている通信販売だから、クーリングオフができるというような誤解もある、かなりある。そういうところから、この返品ルールについてしっかりと表示をしていただかなければ、これはやはり返品できると思われて当然ではないかなという気もしないでもないので、そういう点で、先ほどの池本委員がおっしゃったように、きちんとだれでもがわかるような特約表示をしていただきたいと思っております。
中にいろいろ書かれているのですけれども、通信販売であれば、とにかく等しく、ネット通販であれ、テレビショッピングであれ、すべてに網羅していただきたい。今、特に大きく問題になっているのは、テレビショッピング。24時間ショッピングというのがショップチャンネル的にあります。本当にあれは、今あと限定何個ですよということでぱたぱたと数字が変わってきて、非常に消費者の購買意欲をあおり立てます。そういう意味でも、しっかりと返品ルールをどこかに、帯でも何でもいいから、ずっと表示し続けるということだって可能ではないかなという気がしますので、そういう点を明確にしていただければありがたいと思います。
それが返品特約表示ルールなのですけれども、皆さん方のインフォメーションについて、お話をもう1、2点させていただきますが、楽天さんにあんしんショッピングサービスの制度をおつくりいただいた、大変ありがたい。本当に何年も前から、場の提供者としてちゃんと責任をとってほしい、あなたたちがショップの一応アップする責任があるのだから、何かあったらば、場の提供者としての責任をとってほしいということをお願いしていたのが、第一歩ここで進められたなという感じがして、私は評価したいと思っています。
それから、通信販売協会さんに関しましては、前回、訪問販売協会さんが、自分の会員さんに対しては、とにかく債務不履行とか何か問題があったらば適切に対処して、返金制度等も導入するのだというような力強い意思表示があったのですけれども、今回、通信販売協会さんはその点どう考えるか、対応をなさる用意があるか伺いたいと思います。どういういかがでしょうかという点。それから、広告表示に対して、後で適切に表示にされているか第三者評価的なものを巻き込んで第三者評価をしますよということを最後の2ページのその他の中にお書きいただいたのですけれども、私は、1ページの中の3)の現状の(3)の表示審査特別委員会における広告表示の相互チェックというのも大事と思うのですが、その中に消費者団体や何かの第三者を入れるご予定はないかどうか。ちょっとその辺お聞きしたいと思います。
以上です。

松本委員長
それでは、大岡委員、今のご質問について簡単にお願いいたします。

大岡委員
私どもとしては、今回、現状を踏まえて、従来の表示に対する取り組みで不十分な部分があったということで、一段対応を強化したと。これで協会のコンセンサスが図れたと思っております。
訪販協会の対策と比較してといわれると、それが妥当な比較なのかどうか、ちょっと私どもとしては理解がすぐにはいかないところがありまして、いずれにしましても、私どもとしましては、今回の取り組みを、むしろ実行を着実にやっていくということが大事で、その結果をみて、また必要があれば見直しなりを考えていくということかと思います。
それから、第三者委員会につきましては、私どもとしては、今回の取り組みの強化につきましても、かなり正直申しまして、裁量の部分というのはどうしても出てくる。例えば一部の会員からしますと、自分のところの表示なり製品だけどうして取り上げるのだ、あるいは、どうしてうちの表示だけをその後深くフォローアップで追求してくるのだといったようなこともあり得るわけですから、そういう意味では、その対応の十分性とか的確性とか公正性というものについてはやはり第三者の方の意見を必要とし得る部分もあるのではないかと今思っております。したがいまして、この問題を検討していこうと思っているということでございます。

松本委員長
では、長見委員、どうぞ。

長見委員
まず、消費者団体訴訟制度のことについてですけれども、ぜひ特定商取引法の中に入れていただきたいと思います。先ほど磯辺さんが発表されました事例だけではなくて、私ども日本消費者協会相談室に来ている事例の中でも、業務提供誘引販売取引に関係するもので、展示会のアルバイトという広告をみて行ったら着物を買わされたとか、宝石を買わされたというトラブルがありまして、書面の内容が法律的な不備がたくさんあるものが多くあります。そういうときに、交渉事で済むものも中にはありますけれども、済まないことが多くて、その相談が未処理のままで大変困っているところがあります。そういうものも、団体訴訟制度が導入されましたら、こういう事例を私たちも適格団体として挙げていって、団体訴訟制度という背景で交渉することができると思うのです。
ですから、特商法は、磯辺さんが言われたようにかなり限定された条項になっておりますので、一層やりやすいことになるだろうと思っています。ぜひこの制度を入れていただきたいと思います。
それから、返品特約表示ルールのほうですけれども、これも通達によるところが多いものですから、実際にこういうトラブルが起こったときに交渉する際、非常にやりにくいのです。通達というのは必ずしも事業者の皆さんに知られていないところもありますので、非常にやりにくいし、やはりこの表現がちょっとあいまいなところもありまして、ここに一定のルールと書かれて箇条書きに挙げられていますけれども、そういうルールをやはり明記していっていただきたいと思うわけです。
それから、準則のほうになりますが、私、この準則をつくるときに、オブザーバーとして参加してきましたけれども、非常にいい手段だと思いました。いろいろな法律でカバーできない今のいわゆるIT分野のことをこういう形で、どの法律のどこをどのように解釈したらいいかというのは非常に役立ってまして、いい手法だと感心していたのですが、それからもう随分、10年ぐらいたっているような気がするのです。更新もされていて、対応はとてもいいのですけれども、そろそろ一括してCtoBの範囲についてだけでも何らかの独立した法制度というのを考えて、汗をいまひとつかいていただきたいなと思うわけです。お願いです。
以上です。

松本委員長
その次、阿部委員、どうぞ。

阿部委員
まず、特定商取引法に消費者団体の訴訟を認めることについては賛成なのですが、1点確認させていただきたいと思います。これは夏前の議論でも一度申し上げたのですが、そのときの消費者団体の要件について、消費者契約法と必ずしも同じである必要はないと私は思っております。消費者契約法は民法の取引規程の一般法的な役割を果たしておりますけれども、特商法はあくまでも行政規制の補助的な役割を消費者団体に担わせるということでありますので、場合によっては、消費者契約法よりも団体の認定権については、広くてもいいかなと思っています。この点について、一度は消費者契約法とほぼ同じにするという方向でまとめがあったかどうか記憶が曖昧なのですが、もう一度ご議論いただく余地はあるかなと思っております。
それから、返品特約表示ルールについてですが、今回のご提案で結構かと思いますが、1点だけ申しあげたいと思います。返品表示の具体的方法なのですけれども、20ページです。ネット通販についてですが、これは、私は実態がよくわからないので教えて頂きたいと思います。ネットショッピングのときに、ここで「例えば」と書いてあるわけでありますけれども、IT化、情報化ということですが、結局、ネット通販をするときに、最終的に契約の意思表示を確認する画面が出ますよね。21ページの例みたいなものかと思いますが、その最終的な注文確定のクリックの前などに、きちんと返品特約表示が出てくるということが必要かなと思っています。私は、実態がどうなっているかよくわからないので、関係の事情にご精通されている方に教えていただきたいと思います。
安井消費経済政策課長
まず、今のご下問自身につきまして、まさにここの中にも書いてございますように、条文のつくり方の問題はちょっとあるのですけれども、21ページの図のここのところに出てくるというのを要件にしていくというのは、つくり方だと思っております。
現在は11条というのがございまして、広告をするときには表示をしなければならないとなっているものですから、そこの条文を少し、一つのつくり方を変えられれば、こういう形にするほうがより確認しやすいと思っておりますので、この辺は私どもの法律的世界の議論で検討させていただきたいとは思っております。したがって、私たちも、阿部委員のご趣旨に近い線でやるほうが結局確認しやすいので、妥当なお話だと思っております。
それから、今までに出たお話でちょっと。池本委員から、18ページの(1)の省令、ガイドラインのお話をいただきましたけれども、この省令は11条の広告の表示義務に連なる省令になりますので、当然、単なる要請というものにはもちろんなりません。確かに、インターネットとか、いろいろ技術的に変化が激しいものもありますので、補足的ガイドラインもあわせてつくるというアプローチにするのがいいのではないかと思っております。

松本委員長
丸山委員、どうぞ。

丸山委員
今までの委員とも重なる部分があるのですが、返品特約表示のルールに関して、基本的に、提案されております返品特約表示ルールを設けていくという方向に賛成しております。
現在の我が国の現状からは、表示がないような場合に、消費者の返送料負担で、8日から2週間程度の返品期間を通信販売全般にデフォルトルールとして設けるというのが、現時点での実現可能性という点からは現実的な提案なのだろうと思うのですが、ただ、少し気になった点としましては、13ページに、通信販売は消費者も積極的に参加する取引であることから、一方的な解除権を設定することは不適切という言葉が出てきて、言葉の使い方の問題かもしれないのですけれども、立法論としましては、先ほど池本先生からも意見がありましたように、商品を直接的に現物確認できないという取引の特性をとらえていって、一方的な返品権を消費者に認めながら、返送費用は消費者に負担させるといった立法例もあるわけなので、一方的な返品権を消費者に設定するのは不適切というよりも、我が国の現状からいって、いまだそのような権利を設けるところまでコンセンサスが得られていない、そのような状況なのではないかなという認識をもっております。
あとは、先ほどから説明がある点ですが、やはり18ページにあるようなわかりにくい返品表示というものが今後は問題となっていくと思いますので、業者がわかりにくい表示をしないような規制をセットしていく必要があり、この辺は検討していただきたいと思っております。
以上でございます。

松本委員長
野原委員、どうぞ。

野原委員
まず、青山委員、応援ありがとうございます。引き続き頑張らせていただきます。
先ほどの阿部委員からのご質問で、通常どのようになっているかということでいいますと、決済画面とか、最終的に購入意思を確認するステップに行くまでに、店舗の画面上では必ず返品の条件等々についてきっちり書くような形になっております。通常のネットショップはそうなっております。ということで、ちょっと付言させていただきます。
それから、さらに返品特約表示ルールにつきましては、事業者の側から一言コメントということで、現状に即して、事業者にとっても受け入れやすいものかなと思っていまして、非常にバランスのとれたルールではないかと思っております。
以上になります。

松本委員長
青山直美委員、どうぞ。

青山(直)委員
まず、磯辺さんからご説明がありました団体訴権ですけれども、特商法についても認められるべきというのは本当に大賛成です。実際に制度が動くように、先ほども申請業務がすごく困難だというお話がありましたけれども、本当に消費者に届く制度として実効力をもつためには、やはり池本委員もおっしゃったように、シンプルな申請業務になっていければなと思います。どうぞよろしくお願いします。
それから、楽天さんのあんしんショッピングサービスですけれども、完全にパーフェクトな段階、サービスではまだないかもしれないですが、本当に大きな第一歩だとは思います。これは除くという一番問題が起こりやすい商品が結構出ておりますので、そのあたりもできれば完全にその商品が特約も外した形でルール化されると、消費者としては本当に安心なのです。でも、とても大きな第一歩だと思いますので、ほかのモールさんなども追随されると、とてもうれしいかなと思います。
それから、返品ルールなのですけれども、これも大変いいことだと思います。きちんと表示すれば、お店にとってもとても利益のあることだと思いますので、返品について、お店と消費者がきちんと合意をもって契約するという環境になれば本当にいいと思います。
ただ、19ページの返品ルールというのですか、消費者にとって返品したいなという状況というのは大きく分けて2つあって、お店側の責任において返品したいという場合と、完全な自己都合、モデルさんはとてもきれいにみえたけれども、着てみたら、私は余りきれいではない、よくそういう理由で私も返品しますが、そういう完全な自己都合ということで、大きく分けて2つあると思うのです。だけれども、返品ルールといった場合には、その2つはとても混在されて、いわゆる返品特約表示ルールでは、基本的には自己都合の返品をいっていると思うのですけれども、例えば違うものを送りつけられたのに、返品特約表示ルールでは返品を受け付けませんと書いてあったときに、本当に返品できるのかできないのか、消費者さん、すごく迷われると思うのです。そのあたり、まさしくこの19ページにあるような、そもそもの返品は、もちろん幾ら特約でいわれていても返品できるというケースと、そうでなく自己都合ということで返品ができないケースということで、消費者が本当に理解できるような表示のルールということをお店の側もぜひ考えていただきたいなと思います。
多分、楽天さんとかヤフーさんに出店しているお店の方でも、返品というものについては、完全に理解されているという方が、例えばこの19ページの債務不履行、瑕疵担保責任のことについて、本当に理解されているかなという場面も多々あるので、そのあたり、わかりやすい表示、21ページに例示されているような表示の画面作成、どのようにやっていくかということとあわせて、本当に消費者にとって届く制度になるために、いろいろご検討いただければなと思います。
あと、21ページについては、今も商品の説明画面にはあると思うのですけれども、実際の最終注文画面というところにまた表示されると、結果的にログが残るので、例えば商品画面のところの書きかえなどというのは、インターネットというのは情報が固定されていないので、実際に後から書きかえてしまうということもできてしまうのですが、このようにログが残ると、お店の人にとっても消費者にとっても証拠が残るということで、とてもいいアイデアかなと思います。
以上です。

松本委員長
大河内委員、どうぞ。

大河内委員
私も団体訴権について、皆さんと同様に賛成でございまして、簡単になれるようにということで、お願いしたいと思います。
あと、返品のところなのですが、返品費用、負担者のところを読むと、先ほど青山委員がおっしゃっていたみたいに、わかりにくいですよね。イメージが違っているとか、着てみたら似合わないと。それはどうしても私なんかだと、消費者の責任なのか、表示されたものがきれいなモデルさんだけでなく、美しくレイアウトされていたとか、色味もまた、そんなに確実には現物とは同じにはいきませんから、その辺がすごくトラブルのもとになっているのだと思います。
ですから、ルール的にきちんと、何日までだったらば完全にどんな理由でも返品ができるということで、費用の面に、そういうイメージ違いだとか、似合わないというのも、難しい債務不履行とか瑕疵担保というのの中に入らないと、消費者のほうは何となくその辺に不満が残って、トラブルになるということはあるのではないかなと思っているのです。その辺は着払いで送ってしまって、受け付けてくれるところは多分多くあるので、ルール化はわからないですけれども、そういう。洋服や、そういうものが発生しそうなものについては、そんなルールもきちんと明示して、書かなくてもというか、だめですよ、似合わないというのでは送料はあなたもちですよと書いてくれれば、それでもいいと思うのです。ですから、そういうことが明確に書かれているようにしないと、トラブルは減らないかなと思いました。
それから、テレビ通販などに多いのですけれども、効果がなければ全額返しますというのがよくあるのですが、結構長いこと使わないとわかりませんよね。やせますとか、きれいになりますとかなんか。そういうものについて、実態はよくわからないのですけれども、そういうことをいっている業者さんはどんな状態に、全額返したりなどされていることが多いのかどうかというのがわからないのですが、もしご存じだったら教えてください。
それから、楽天のあんしんショッピングサービス、遅かったかなと思いますけれども、ぜひスタートしてきっちりやっていただきたいと思います。
それとあと、通信販売協会さんの強化策の中に、消費者視点での広告表示のチェックというのがあるのですけれども、製品事故の未然防止の観点も含めという(1)のところで、実際の商品を取り寄せて確認を行うというのは、表示についてのみのことなんでしょうか。それは質問。
以上です。

松本委員長
平山委員、どうぞ。

平山委員
イーコマース協議会の平山です。
店舗の立場として一言いわせていただきたいのですけれども、返品特約の制度運用に関してということなのですが、もともとインターネットというのが新規参入がしやすいものですから、通販に経験のない人たちが非常に入ってくる。そうすると、特定商取引法自体も非常に同様の傾向があるのですけれども、ほかの店舗のページからそのままコピーしてとってきて、そのまま張りつけただけ、5分でできてしまう。これ、実際、私も一番初めやっていたことがあるので、ちょっと恥ずかしい話なのですけれども、それがデジタルデータで結局そういうことができるために、ほとんど理解しないまま、簡単に書き直しただけで、これで何となくみかけはできたからいいだろうという形にされている方が多い。それは、特定商取引法の場合はまだまだあれなのですが、特に返品ルールに関しては、できれば本当に理解して書いていただかないと、例えばほかの店舗のところが何日間オーケーにしているから、自分のところもオーケーと思ったら、北海道と北陸ではちょっと条件が違うねとか、そういうことが多々起こるのではないかなと思っていますので、できれば、返品ルール、特定商取引法も含めて、その店に対してこういう制度趣旨でこういう書き方をしないといけないのだよというようなマニュアルのページのような情報開示を行っていただきたいなと思います。
以上です。

松本委員長
では、角田委員どうぞ。

角田委員
大体ほかの方がおっしゃったことに重なる意見になるかと思うのですけれども、発言させていただきます。通信販売についてはクーリング・オフ制度が法定されておらず、きょうの報告にもありましたように、通信販売協会が会員業者に返品特約を設けるよう指導しているので、多くの業者は7日間とか15日とかの返品期間を設けています。協会の加盟業者のシェアは8割とか、相当な数になっていて、また、加盟業者以外でも返品特約を設けている業者も結構あるので、返品特約は相当一般化していて、ほかの委員からも意見ありましたが、通信販売にもクーリング・オフ制度があるのだと思っている人たちが結構いるというような、法令上の制度があるという勘違いが少なからずあるということもあるのだと思われます。通信販売は対面取引ではなく、消費者が広告をみて実物を確認するということをしないままで契約するというなどで、リスクは結構高い取引であって、苦情でも、イメージが違ったとか、思ったような商品ではなかったといった苦情が相当あるということもありまして、そういうリスクを前提としますと、返品制度の導入というのもあり得るのではないかと私も考えております。
ただ、通信販売については、立法当初から返品特約の記載ということがあって、相当以前からない場合には返品できるという考え方があるわけです。消費生活センター等の現場では、80年代とか、90年代ぐらいからそういった解釈で相談の解決がされていて、それが経済産業省の逐条解説で示されて、通達に書かれたという経緯があるかと思います。そういう背景などからして、今回、これを法制化するというのは、指定商品の撤廃といったことも合わせて考えると現実的に適しているのではないかと思われ、基本的にきょうの事務局の示された案に賛成します。
それから、消費者団体訴訟制度につきましては、きょうの磯辺さんからの報告は非常によくわかって、ぜひ早急に導入されるべきであると思っておりますけれども、ほかの方もおっしゃっているように、団体の認定の手続に関しましては、消費者契約法と一本化するというのは、今の消費者契約法の団体の認定手続の現状等がなかなか大変そうなことなどもあり、それでいいのかなと若干疑問に思っております。では、緩くすればいいかというと、必ずしもそうではなくて、特商法と消費者契約法との特性の違いであるとか、それから、すべての規定に対して導入するのであれば、池本委員もおっしゃったように、専門店型の団体なども参入できるということも必要だと思われますので、そういったことも踏まえて手続について検討していっていただけたらと思います。
以上です。

松本委員長
青山理恵子委員、どうぞ。

青山(理)委員
済みません、ちょっと蛇足ながら、先ほど平山委員がおっしゃったことについて、ちょっと私は驚きなのですけれども、やはり行政のコストと民間の事業者さんの自主的なお取り組みとはきちんと分けて考えていただきたい。その傘下の方たちがコピー、張りつけして引っ張ってきて云々というのはわかる気はするのですけれども、やはりそこは、そこで参加して利益を上げるということなので、特商法の原則というのはきちんとご理解いただくような指導をぜひ傘下の会員さんたちにはお願いしたいなと蛇足ながら思いました。
昨今の新聞紙上では何とか何とか吉兆さんまで消費期限も賞味期限もわかってないというようなことがあるとすると、今回こういうことも起こり得るだろうなという気はしますけれども、ぜひ傘下の企業の方たちへのご指導は適切にお願いしたいと思います。
以上です。

松本委員長
大岡委員、どうぞ。

大岡委員
先ほどの大河内委員の後のほうの質問です。商品取り寄せの件ですけれども、これは今回、表示に関係しての措置ということでございます。商品と実物と表示のギャップといいますか、裏づけのない表示チェックという場合に、実物を取り寄せて、チェックが非常にはかどるという場合が多々みられますので、そういったことを想定して、今回こういう措置をとったということです。
それから、返品ルールの資料4の紙につきましては、1つは、この6ページ。細かい点なのですけれども、ただ、私どもの協会のクレジットがついておりますので、若干追加、付言させていただきますと、この下のほうの事例です。これに対してどういう価値判断をされるかはそれぞれの方で、これは問わないところなのですけれども、ただ、私どもの110番で受けた相談ですので、その後の経緯だけを一言だけ申し上げますと、サイト自身にはきちんと取引条件が書かれてあって、そういう意味では返品不可ということは、明記といっていいのかどうかわかりませんが、記載されていたと。ただ、どうしても携帯の場合には、いろいろな情報の記載ということが必ずしもほかの媒体ほどには十分ではないというケースもありますので、もちろんこの案件、そういった面も含めて総合的に考えなければならない事例だとは思いますけれども、一応そこを追加させていただきます。
それから、上のほうの苦情内容の件数の表ですけれども、確かに返品、交換に関係するものが多いわけですが、例えば余りに詳し過ぎて苦情が出てしまうという皮肉なケースもそれなりにみられると。余りに詳しく書いてあるので、それをかなりリジッドに適用すると、消費者との間でトラブルが起きるというケースもかなりみられるということを、今回のこの審議会のテーマと関係もしてくると思いますので、つけ加えさせていただきます。
それから、21ページの最終確認の画面への返品規約の再確認。これにつきましては、もちろんこれから詰めていく話だと思いますけれども、ただ、今ちょうど言及いたしました、非常に詳しい返品規約を採用している企業というのもありまして、そうした場合、これはかなり実際的ではない。そういう場合には、専門の返品ページに飛んでいけるようなことも考え得るのかなと思います。そのことだけちょっと、技術的な点ですけれども、つけ加えさせていただきます。

松本委員長
平山委員、どうぞ。

平山委員
青山委員の先ほどのお話に関しまして、どうもご指導ありがとうございます。ただ、我々の会員のほうは、会員組織に関しましては、大体そういうことに関してはほとんど今理解していると思うのですけれども、私自身、日本全国、結構、講義とか講師で回っていまして、インターネットの新規参入の人たち、大学生、そこの地場のお店とか、物すごい速さで入ってきていると。そういう人たちが私たちの会にもちょっと入りづらいし、そこまで知識ないよと。年間どれぐらいの数というぐらい、経産省のほうではご存じだと思うのですけれども、何万という感じで入ってきている方たちがほとんど理解しないまま始めている。ちょっとその現状を憂いていった部分もありますので、私どもの会員に対しては今後もますます指導はしていかないといけない。特にこの返品特約等、しないといけないと思うのですが、それ以外の、多分、今、10万から20万といわれているのでしょうか、そこの方々、ネットショップ事業者に対して情報を開示するような場所をつくっていただきたいということです。

安井消費経済政策課長
今、平山さんからもお話がありましたけれども、確かに新規参入の非常に多い分野であります。市場のシェアとしては、もう既に通販協さんで8割というご発言もありましたが、そういう大きい分野はかなりルールができ上がってきているのですけれども、新しく入られる方々、新しいといわれても事業者さんであることもまた事実なので、私どもがその一つ一つの方に回ることはとてもできない相談なのですが、やはりルールをきっちり、周知することが必要だと考えています。先ほどから申し上げています省令なりガイドラインなりができたときに、ネットの社会でいらっしゃる限り、アクセスができるわけですから、そのためのちゃんとした、私ども、サイトも今もっております。それから、できましたら、いろいろな事業者団体の皆様も同じように、ちょっとリンクを張っていただくとか、そういう方法で情報ができるだけ広がっていくように私たちもいろいろな説明書もつくりますから、そういうことで趣旨を徹底していきたいと思います。
それから、団体訴権の認定要件のお話もいろいろ出ておりますけれども、法律間で、消契法と特商法の間で少し違うところもありますから、これらも精査しなくてはいけないのですが、全然違う認定要件というようには、つくれる話ではないと思います。ただ、私どもも実態論として、過剰な申請負担がかかることがいいことだとは余り思っておりませんので、これから法制当局とも具体的な規定ぶりの議論になるのですけれども、意を砕いていきたいと思っております。

松本委員長
ほかにご意見、ご質問ございませんでしょうか。それでは、ご議論も出尽くしたようでございます。
若干まとめてみますと、最初の消費者団体訴訟制度については、積極的に進めていただきたいと。その場合、特定商取引法の特性に見合った形にしていただきたいという意見が何人かの方から出されたと思います。
第2に、返品表示ルールにつきましては、事務局が提示された方向性におおむねご賛同いただけたと思いますが、具体的な表示の仕方等について、誤解を与えないようなうまいやり方をもう少し考えていただきたいということだったと思います。これは省令で書くべきこと、ガイドラインで書くべきこと、あるいは事業者としての自主的なものとして定めるべきこととか、いろいろあると思いますが、まだまだ工夫する必要があるかと思います。
最後に、個々の事業者、あるいは事業者団体として幾つか取り組みがなされていることについては、それを評価する声がございましたし、さらに一層進めていただきたいという声だったと思います。
また、経産省のほうで行っております準則という試みにつきましても、評価する声がございました。
したがいまして、このような法律を直接つくるという以外の取り組みについても、今後、継続して積極的に進めていただきたいというのが、大体この小委員会の委員の皆様の総意だろうと考えます。
これぐらいのまとめでよろしいでしょうか。ありがとうございました。
それでは、まだ若干時間ございますけれども、本日の審議はこの程度とさせていただきたいと思います。これまでのご審議によりまして、中間とりまとめで取り上げました項目のほぼすべてにつきまして一定の方向性を得ることができたと考えます。つきましては、次回の本小委員会におきまして、これまでの議論に基づき最終とりまとめの案について審議を行うことといたしたいと存じます。次回の日程等について事務局からご説明をお願いいたします。

安井消費経済政策課長
次回は11月27日の午前中、10時から12時まで、この国際会議室でやらせていただきたいと思っております。
それから、本小委員会の議事録は、各委員に個別にご確認いただいて、これまでも順次インターネットにて公表してきておりますが、最終報告の検討に向けて、素案をお配りしたりしたときにチェックをしていただく必要性もあろうと思いましたので、一応これまでのものをプリントアウトしたものをお手元に配付させていただいております。ただ、ネットで直接アクセスするからいいよとか、重たいという場合は、机上に残しておいていただければ、次回の際に、本日やっておりますこの10回の分も追加いたしまして、ご参照いただけるようにいたしますので、よろしくお願いいたします。
それから、本日の議事録はちょっと早目につくらないと、当日間に合わないと思いますので、またご協力のほどお願いいたします。

松本委員長
ありがとうございました。
本日はご多忙中のところ、長時間にわたりご熱心にご議論いただきまして、まことにありがとうございました。
以上をもちまして、産業構造審議会消費経済部会第10回特定商取引小委員会を閉会いたします。ご苦労さまでした。

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最終更新日:2007年12月5日
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