経済産業省
文字サイズ変更

ファンド事例研究会(第1回)‐議事要旨

日時:平成20年2月29日(金曜日)16時~18時
場所:経済産業省別館10階各省庁共用1012号会議室

概要

1.事務局からの論点の提示

産業の発展のために必要なリスクマネーを供給する新たな担い手としてのファンドの有用性・可能性について検討するために、
(1)ファンドの類型毎の持つ意義や投資事例のベストプラクティスの抽出・整理の必要性
(2)リスクマネーの供給主体としての機能強化のための必要な政策
の2つの論点を提示
これに対し、以下のように討議。

  • 「信頼できる」ファンドの類型化やメリットの可視化は有意義
    • 日本の経済成長に寄与しているファンドは極めて多いが、ごく一部違うファンドも存在する。
    • ファンドに対する理解不足から、全てのファンドが悪いと考える人も多い。安心・信頼できるファンドを整理、類型化し、メリットを見えるようにすることは有意義。
  • 有能な経営人材のリアロケーションを後押しするファンドの機能
    • 同族会社や大企業の子会社の中には、ガバナンスが上手く機能しないケースもある。ファンドはオーナーシップ・議決権の集約・行使によって、優れた経営者等の投入、経営の透明性向上、健全なガバナンス付与等を進めることができる。
    • 有能な経営人材の流動化(リアロケーション)機能を評価するべき。
  • 成長ステージに応じて最適機能を提供するファンドの役割
    • 企業は成長ステージに応じて必要な経営資源や財務機能が異なる。ステージや対応するニーズに応じて、ステージ毎に強みのあるファンドが、役割分担しつつ、一つの企業の成長を促している。
    • こういった面を検証し、産業とファンドのwin-winの関係が構築できるようにすべき。

2.ベンチャーファンドの役割・課題について

初めに、関係委員及びゲストスピーカーが、資料に基づき説明した後、以下のように討議。

  • 資金供給よりも「相談」を重視する企業意識とVCとのギャップ
    • VCによる投資先支援について、投資先が最も評価する機能が「率直な意見交換」や「友人としての付き合い」。これは「資本政策・財務管理の助言」というVCの本来機能を上回る高い評価。
    • VCと投資先の認識のギャップを埋める努力が必要。
  • 圧倒的な規模の成長資金を調達して成長する外国ベンチャー
    • 投資の集まりが遅いため、日本のベンチャー企業は成長スピードが遅い。ベンチャー経営者の業務の半分くらいは資金調達。1社あたり10億円規模の投資が集まる米国に比べ、日本では1件当たり平均で数千万~3億の投資規模であり、積み重ねていくことは大変。
    • 太陽電池は従来上位は全て日本企業だったが、最近、米国や欧州で成長資金を大規模調達しているドイツ・中国企業が、上位に入ってきている。
  • EXIT先の新興市場の規模とベンチャーの成長の限界
    • ベンチャーに投資が集まりにくいのは、EXITする際の日本の新興市場に問題あり。1,000億円規模の上場が期待できれば、VCは10億円単位で投資が可能だが、日本では新規上場しても、最近のマーケット不振により30億円程度にとどまるケースが多い。
    • 現実に日本では、EXITを当て込んで投資した案件が塩漬け状態となっており、バイオ企業の資金調達が困難になっている。
  • 政府資金の投入も要検討
    • 資金の大量投入が必要なベンチャー育成に、政府資金の直接・間接投入も必要。

関連リンク

 
 
最終更新日:2008年3月6日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.