経済産業省
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企業価値研究会(第21回)‐議事要旨

日時:平成19年7月18日(水曜日)13時~15時
場所:経済産業省本館17階国際会議室

出席者

神田座長、赤井委員、蟻川委員、石綿委員、梅本委員、大杉委員、高山委員、武井委員、寺下委員、徳本委員、西川委員、萩尾委員、畠山委員、八丁地委員、服部委員、藤縄委員、星委員、堀井委員、松田委員、矢野委員、他

議題

  1. 「MBO取引等に関するタスクフォース」検討結果を踏まえた報告書(案)について
  2. 今後の企業価値研究会における検討について

議事概要

冒頭、事務局より、新しくご着任頂いた委員(赤井委員、蟻川委員、藤田(友)委員)を紹介。その後、(1)および(2)について、事務局より説明を行った後、討議を行った。主な討議の内容は以下のとおり。

1.「MBO取引等に関するタスクフォース」検討結果を踏まえた報告書(案)について

MBOのルール・報告書のあり方について

  • MBOに対する正確な情報を把握せず、MBOは問題が多いという前提にたった議論を行うと、バランスが取れないルールになってしまうリスクがある。MBOに対するニーズも踏まえ、かつ、どのような弊害があるかというのを慎重に見ながら、妥当なルールの設定を検討すべき。
  • 報告書には、MBOのメリットだけでなく、デメリットについても記載すべき。
  • 上場を継続することが適切でないと思われる企業などもあるため、MBOによる非上場化ができなくなるようなルールは作るべきでない。
  • 法制度との関係や米国の制度との関係など、このガイドラインの位置付け・スタンスを報告書に盛り込んだ方がよい。
  • MBOのルールには柔軟性が必要であり、金融商品取引法の改正等で対応することは避けた方がいい。
  • 経営陣は対抗TOBを合理的な理由がない限り拒めないはずであり、報告書には、MBOを宣言した経営陣は不合理なことはできないというメッセージを入れてほしい。

MBO実施にあたっての企業価値について

  • MBOの問題は、企業価値を高め、経営資源の効率的な利用を可能とするようなM&Aを活性化させるという公益的・政策的なニーズがある中で、少数株主の利益保護との調和点をどこに設けるべきかの問題と理解。
  • MBOのほとんどはLBOであり、アービトラージで利益を得ることができるという特性を有しており、これが資本市場において理解されている前提であるとの認識を共有して欲しい。企業価値という概念を、既存株主にとっての企業価値という意味でとらえるならば、公正な手続を確保し、既存株主に適正なプレミアムが支払われるようになることは意味のあること。
  • MBO実施前に、MBO実施後の企業価値を評価するのは難しいところがある。マーケットの中で高い価格で売却される方が、資源が有効活用され、社会全体の価値も向上するというのが市場の一般的な原則だと思われる。その中で、例外的に悪質な買収者が現れた場合には、その提案を断り得るという整理になるのではないか。

公開買付期間について

  • 公開買付期間の設定は、例えば会社の規模によっても、自ずと意味合いが違ってくるはず。公開買付期間を一律に30営業日以上にすべきという指摘があるが、案件に応じて柔軟に対応すべき。
  • MBOの価格の公正性を担保するためにも、対抗的な提案が入りやすいルールは大切。但し、例えば、事業再生のように会社が財務的な危機に陥っており、スピードが重要であると考えられる場合もあれば、時価総額が大きい企業などにおいて30営業日では短すぎると考えられる場合もあり、一律の基準を設定すべきか否かは難しい問題。

取締役の恣意性排除のための工夫について

  • 株価算定書の適正性の確保や、社外取締役の活用などがMBOの透明性・公正性の確保につながる。
  • デュープロセスをどう確保するかということは大事だが、具体的なやり方はいろいろあり、企業に委ねる部分を残すことも必要。
  • 取締役の恣意性を排除するため、社外取締役がしっかりとした交渉を行うべきという趣旨の内容を盛り込むべき。
  • 社外者の活用については、情報の機密性の保持という観点も考慮すべき。
  • 工夫例として、第三者委員会の活用が指摘されているが、米国などを見るに、構造的な利益相反の問題の対応策として、有効なのは社外取締役の存在。そこで実務上の工夫例の整理については、例えば社外取締役がいないケースなどには、その他の工夫のレベルを高めるなど、強弱を付けても良いのではないか。但し、あまり杓子定規な内容にしてしまうと実務上の問題があることも認識。

株主意思確認のための工夫について

  • 株主総会を開催して少数株主の意思を確認することについては、工夫例の一つとなり得るものであるから、実務上の問題点はあるものの、報告書には書き込むべき。

2.今後の企業価値研究会における検討について

買収者側の行動について

  • 濫用的買収者の性格について整理すべきではないか。
  • 最近多くなっている外国人機関投資家などについて検討してもよいのではないか。

有事と平時の対応について

  • 基本的に有事と平時の企業側の対応に違いはないはず。例えば企業価値をいかに向上させるかなどは、平時で説明できなければ、有事でも説明できるはずはない。

その他

  • コーポレートガバナンスについても、今後の検討課題となりうるのではないか。

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最終更新日:2007年7月27日
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