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ソーシャルビジネス研究会(第2回)‐議事要旨
日時:平成19年10月22日(月曜日)16時~18時
場所:経済産業省本館17階西7第1特別会議室
出席委員
谷本座長、佐野委員、鈴木(均)委員、鈴木(政孝)委員、曽根原委員、竹内委員、土肥委員、山口委員
議題
ソーシャルビジネスを巡る課題と支援策について
(委員からのプレゼンテーション)
議事要旨
曽根原委員、鈴木(均)委員、山口委員から、資料に基づきプレゼンテーション
1.プレゼンテーションを踏まえた議論の方向性について
- ソーシャルビジネス(以下SB)の資金調達の必要性については、事業段階や事業規模によって異なる。既存の金融機関が支援のための新しいスキームを考えることも必要である。また都道府県や市町村などでは、中小企業の枠での融資の制度があり、それらの枠を広げられないかという論点もある。あるいは、通常の融資と同様の仕組みであるとすれば、担保などの問題もある。それは信用保証協会の議論にも繋がる。またNPOバンクなどによる融資には将来性があるが、必ずしも十分な資金提供を出来るわけではない。
- SBと一般の企業との違いは、社会性をどのように位置づけ、ビジネスに結びつけていくかというところに課題がある。
- 人材についての課題もある。例えば、いいアイデアを持っているが、経営や会計などに通じていない人をどのように支援していくか、ということなど。
- 大企業による支援、中間支援組織による支援、大学とのパートナーシップなどの可能性についても検討する必要がある。
2.大企業による社会的企業支援について
- 大企業による社会的企業支援については、その内容を大企業内に留めるのではなく、先駆的な事業は、1、2年後にNPOに委ねて、社会的なビジネスに昇華していく、という努力をする必要があるのではないか。
- イギリスのBITC(Business in the Community)のような企業と社会的企業のプラットフォームのモデルも参考になると考えられる。
3.資金調達について
- しっかりした事業ならばSBに対する融資は可能である。公的な認証があれば、融資を行いやすくなる面もある。また、行政が事業を発注して非営利組織を育てるということがあれば、それを実績に融資をすることが容易になる。
- 公的な資金を使う以上、効果測定の分析をする必要がある。社会貢献ならば普通の企業も行っているので、SBの外部経済の大きさを測る指標が必要である。費用対効果をどう捉えられるかという議論が必要である。
- 事業内容によって評価の軸が異なるため、社会性を統一的に計測することは難しい。SBではどのように社会性を評価するべきなのか。このように測ればよいというモデルはアメリカにもヨーロッパにもまだどこにもなく、様々に模索されている。
- 業態・課題ごとに事業の評価軸は異なり、金融機関には判断できない。金融機関が中間支援組織などに融資先の事業評価などをアウトソーシングするという仕組みはありうるかもしれない。
- 行政からのモデル事業委託による資金調達も確かにありうるが、SBにおいては委託に頼らない民間発の事業を主軸にしていくことが望ましいのではないか。
- 中小企業支援の専門家などが、経営のノウハウなどを、SBにも伝えるということも可能かもしれない。
- 債務保証については、SBが法律の対象に入っていないといった法的位置づけの問題がまずあると思う。その上で、資金調達の仕組みは、10年後には制度化が実現していると思う。問題は、その「10年」をいかに短縮させられるかである。
- 金融機関は金融庁の管理下にあることなどもあり、リレーションシップバンキングなどのなかで、SB向けの融資制度を先導したほうが、金融機関も参入しやすいと思われる。
- 資金調達については、起業するときの課題と事業継続時の課題は異なる。起業時は、事業の革新的アイデアが最も重要である。事業継続時は、事業の社会性が重要となる。社会性に関する指標を作るべきではあるが、専門家と同時に、市民が評価するという仕組み、市民のファン投票によるような思い切ったことが必要である。
- 個人の寄付や出資に注目する個人投資家ネットワークが欧米では発達しており、参考になるのではないか。
- 資金の出し手、例えば財団法人などのあり方も変わらなければならない。資金支援だけではなくマネジメント支援なども必要である。
4.人材育成について
- 人材については、欧米、とくにアメリカでSBが拡がった要因の一つは、大学院のMBA等の学生を巻き込んでSBを起こす、あるいは、SBを支援するなど、SBに関するムーブメントを起こすことができたことである。日本ではこのような動きが見られず、マネージャーの育成が必要と思われる。
- マネジメントなどは、一般企業と共通しているところもあるが、異なるところもある。共通している領域については、既存のコンサルのノウハウなどが役に立つかもしれない。また、分野の異なるSB事業者同士のネットワークの育成も重要である。
- マネジメントは、仕組みを作れば一定のレベルに達するが、非常に困難な問題が生じた時などは、マネジメント能力だけでは対応できず、リーダーシップがないと難しい。
- SBを担う人材とともに、SBを支える側の人材の育成も必要である。金融機関を考えると、SBに関する事案が少なく、SBのための研修を行うにもコストがかかる。SBのパートナーとなるマインドを持った人材を育てる必要があるのではないか。
- 金融機関としては、起業段階の方が資金を貸しやすく、事業を始めてからの場合、問題なども出てくることがあり、かえって貸しにくくなることもある。商工会議所や企業家同士のなかで事業をフォローをする仕組みがあるとありがたい。
- 人材育成についても、起業段階と事業継続段階で必要とされるマネジメント能力は全く異なる。この二つははっきり分けたほうがよい。分野別、経営管理別などに分けることも必要である。
以上
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最終更新日:2007年12月6日
