経済産業省
文字サイズ変更

産業構造審議会総会(第6回)‐議事要旨

日時:平成18年8月1日(火曜日)14時~16時
場所:本館17階第1、第2、第3共用会議室

議題

平成19年度経済産業政策の重点施策について 等

議事概要

『平成19年度経済産業政策の重点』等について安達総括審議官から説明を受け、委員より発言。その後、事務方より回答。委員からの主な発言および事務方の回答要旨は以下の通り。

委員による自由討議

  • 現行の案は、経済全体の成長の議論や人材・エネルギー等の基盤の議論が中心になっていて、産業構造全体についての議論が希薄であるように感じる。情報経済が日本の将来の産業構造の中でどのような役割を果たすのかがわかりにくい。日本の産業構造の全体に関する見通しを提示して欲しい。
  • 政策の中身が非常に多岐にわたっている。また、アジア人財資金など、政策として、文部科学省・厚生労働省の所管にまたがるものがあるが、省庁横断的な検討は進んでいるのか。
  • 新経済成長戦略は重要。資源のない国であるので、少子高齢化の中でどのように一人当たりの生産性を高めていくか、という議論が大切。
  • 人材の問題は、教育の問題。我が国における公教育のGDP比率は、他の先進国と比べて低い。生産性を高める観点から重要なので、公教育への支出を増やすべき。
  • 将来の経済活力を阻害しない社会保障制度とすることについて、厚労省に提案を行っていくことが重要。
  • 多くの市町村がまちづくりに関してあまりノウハウをもっていない。中央からの指導は都道府県で止まりがちなので、しっかり市町村に伝わるようにして欲しい。民間の出店リスクを軽減するため、行政によるインフラの整備、固定資産税など税制の優遇、大店立地法の規制の緩和など、まちづくりに対しての積極的な支援をお願いしたい。
  • 現在、経済の枠組みや産業構造が大きく変化している。省庁の枠にとらわれない政策のあり方が重要であり、また、従来の政策検討の枠組み自体も変えるべき。
  • 政策がメーカ-、大企業中心の経済観から作られている。ベンチャーや若者をもっと重視 すべき。
  • 研究開発支援が、技術部分に偏っているように見える。技術のマーケティングや事業化に関して重視する必要がある。
  • 外国人留学生の受け入れについて、文部科学省の留学制度との関係はどのようになっているのか。
  • 「アジア人財資金」構想について、月額30万円の直接的な金銭面の支援だけで無く、留学生宿舎の整備など間接面の支援が必要。
  • 新たな日本ブランドを確立するにあたり、少子高齢化だけではなく、ユニバーサルデザインの視点が重要。
  • 安全・安心を確保するため、各省毎の事故情報のデータベースの一元化が必要。
  • 製品安全に関して川下から川上に情報を遡って把握できるトレーサビリティの仕組みが必要ではないか。
  • コンテンツ産業の振興が検討されているが、情報の中には、子供に有害なものもあり、注意が必要。
  • 商店街に老人や若者共通の休憩場所を作るなど、幅広くコミュニケーションする場の提供が重要。
  • まちづくりに当たって、他省庁とも連携して多様な仕組みを作って欲しい。
  • ものづくりにおいて、製品の質はもちろん大事だが、環境負荷を低減するためのLCA(Life Cycle Assessment)が大事。国際的な認証制度を活用すべき。
  • 資源・エネルギー政策については、てんぷら油や食用あぶらの活用などについても検討して欲しい。
  • 個人を、組織の中の部品のように意識してはいけない。労働力を提供する一人一人を大事にする観点が重要。アジア人財資金においてもこうした視点を共有しつつ、アジアの人々と、喜怒哀楽を共有しつつ、連携していくことが重要。
  • 今後、地球環境問題に対応していく上では、日本の産業構造や海外との競争力の観点からの議論が必要であり、こうした検討を行った上で対策を考えていくことが重要。
  • 他の国に無いイノベーションを生み続けるためには、研究開発税制などの制度は整備されてきているが、やはり人材の問題がある。大学や専門学校レベルの教育に加えて基礎教育を充実させるべき。科学オリンピックのような取組も積極的に行いものづくりに関心を持つきっかけを与えることが重要。
  • 雇用面での地域間格差は広がっている。総合的な支援と共に、各地域への特徴ある支援が重要。
  • 環境制約は我が国にとって大きな問題。省エネルギーに寄与する製品の購入や、新エネルギー導入の拡大にあたって、価値観を変更すべきであることを国民に周知して理解を得る事が重要。省エネの普及促進のため、政府・自治体の率先した取り組みが必要。
  • 省庁間の連携において、経済産業省にはリーダーシップを発揮して取り組んで欲しい。
  • 経済成長戦略大綱は、省庁の枠を超え、国家戦略を示すものとして高く評価、敬意を表したいが、「経済成長戦略枠」の予算の使い方など、これをどのように実行に移していくのか伺いたい。
  • イノベーションには、「死の谷」の存在など困難な問題があり、公的資金を長期的に投入する必要がある。骨太なイノベーションを育てるためには公的資金による長期間のサポートが必要。従来は大プロなど長期的支援があったが、近年は短期的に結果が出るものを支援する傾向が強い。
  • 「人財立国」という提言は心強い。
  • 今回の景気回復は、企業の資本効率に対する株主の厳しい目を踏まえ、企業がROA/ROEを改善していったことが特徴。外国人投資家も増加しており、こうした流れは今度も続くと考えられる。引き続き透明で効率的な市場原理を重視するべき。
  • イノベーションの内発的メカニズムを確立して、企業部門に多く存在する余剰資金をROE向上につなげることが、中期的・マクロ的に重要。余剰資金が効果的な投資に向かうよう、産業金融やコーポレートガバナンスの観点から検討が必要。
  • 3000億円の「経済成長戦略推進要望」について、効果のある政策を選択集中して、複数年度で仕上げていくようにするべき。メリハリが重要。
  • 政策ポリシーと市場メカニズムの整合性が重要。ひとりよがりな経済産業政策ではいけない。
  • 規制改革に対して最近バッシングが出てきており、強い危機感をもっている。規制改革は重要であり、需要サイドのニーズを実現する観点から今後、是非、取組を強化してもらいたい。

事務方より回答

(経済産業政策局長)

  • マクロ経済の背後にある産業構造の論点は非常に重要。ポリシーと市場メカニズムをどう組み合わせるか、という問題とも関連があり、今後検討していく。情報化が各産業構造にどのような影響があるかについても検討する。
  • 研究開発は技術開発だけでは無いのは同意。経営面での支援が重要。情報提供や専門人材の斡旋が重要だと考えている。
  • アジア人財育成については、他省とも十分に意見交換を行ってきている。就職斡旋や企業インターンシップなど経済産業省ならではの政策に取り組む。
  • 各国、国際競争力を強化するため、人材政策に一生懸命。優秀な人材を如何に育てるか、如何に優秀な人材を世界から呼び寄せるかに力を入れている。基本的には教育の質的向上の問題だと思うので、文部科学省とも十分に連携をして進めていく。

(中小企業庁長官)

  • まちづくり三法について。どのようにするべきかという情報を市町村が欲しがっている、という話は良く耳にする。経済産業局、商工会議所、商工会ともよく連絡をとり、説明に赴いている。
  • 従来のまちづくりというと、商業者への支援を中心として行ってきた印象がある。改正中活法では、商業者だけで無く、インフラを整備する人も大事という事で、各市町村に中心市街地の活性化協議会を設置し、様々な方に知恵を出していただくこととしている。
  • 支援措置についてどのように重点化するべきか、今後とも良く考えていきたい。
  • 地域独自の産業が育ってきていると考えている。マーケットを意識することと、長期間ハンズオンするアドバイザリーとの出会いが重要であり、そのような出会いの確率を高めるような支援を重点的におこなっていきたい。

(商務流通審議官)

  • まちづくりにおける市町村のノウハウの問題について。成功した地域から知恵をもらって、他の地域に伝えていく、という事をしている。アドバイザー派遣や、個別の計画の診断にも予算を割り当てて取り組んでいきたい。また、「頑張る商店街77選」を作成した。このような成功例をもって、他の地域にも普及させていきたい。
  • 大店立地法の規制に関し、中心市街地にある場合は、従来、届け出から8ヶ月必要だったものを、2ヶ月にする。認定計画がある場合には届け出必要なしとするなどの緩和措置を行っている。
  • 製品安全に関する情報のトレーサビリティーについてだが、パロマ問題を契機に大臣からの御指示の下、製品安全総点検委員会を行い、製品安全についての総点検を実施しているところであるが、その検討の一環としてICタグによる製品のトレーサビリティーに関する実証実験を行うこととしている。

(製造産業局長)

  • ユニバーサルデザインについては、過去約10年間の基礎データを集め、検討を行っているところ。国際ユニバーサルデザイン会議についても、他省と連携をしつつ進めていく。キッズデザインに力を入れる動きは広がっている。キッズデザイン賞といった、懸賞制度も含め、検討していく。

(産業技術環境局長)

  • イノベーション・スーパーハイウェイについて。標準化・事業化など、政策の出口、目標について明らかにすると共に、異分野の技術と合流し、融合させていく。資金の問題について、各省と連携・役割分担を行いながら、大きな研究開発に集中投下していく。
  • 地球環境問題について、産業構造、国際競争力への影響を考える事は重要。個々の政策がどのような影響を及ぼすか細かく分析しながら、進めて参りたい。

(商務情報政策局長)

  • ITについて、技術開発を通してハード・ソフトの供給側の競争力を高める、という事と、使う側の環境を整える事の両面がある。若い世代・ベンチャーは重要であり、そこに留意しながら研究開発を進めていく。
  • ITにおいてパブリックセクターは何が出来るか、どのように連携をとっていくべきか、常に考えていく事が必要。
  • サービス産業の生産性向上というテーマがあるが、サービス産業、特にITが生産性上昇にどのようにつながっていくのか、十分に勉強し、検討していきたい。
  • 組み込みソフトなど、ITと製造業の連携についても、今後十分に検討していきたい。

(資源エネルギー庁長官)

  • 地域新エネルギー導入促進対策事業の一環で、地道に支援を行っている。例えば、愛知県田原町においては、学校給食の廃油を使う取組を支援するなど、幾つかを支援している。今後ともそのような取組を支援していく。
  • セキュリティを確保しつつ、低廉な価格でエネルギーを供給し、環境への配慮も行う。これらを整合的・一体的に進める事が、持続可能な成長基盤につながる。各々について、定量的な目標を掲げて取り組んでいく。

以上

お問合せ先

経済産業政策局 産業構造課

関連リンク

 
 
最終更新日:2006年8月7日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.