経済産業省
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産業構造審議会総会(第8回)‐議事要旨

日時:平成20年8月27日(水)
場所:本館17階第1、第2、第3共用会議室

議題

日本経済が直面する課題と対応の方向性
平成21年度経済産業政策の重点

出席者

御手洗会長、石谷委員、上原委員、大沢委員、大西委員、河野委員、佃委員、冨澤委員、中島委員、野原委員、野間口委員、馬場委員、飛田委員、松本委員、宮田委員、村上委員

議事概要

 「資料4平成21年度経済産業政策の重点」等について瀬戸総括審議官による説明後、自由討議を行った。委員からの主な発言要旨は以下の通り。

  • 知財分野でもグローバル化、オープンイノベーションが重要。「イノベーションと知財政策に関する研究会」では新しい時代の知財システムを提言したが、経済産業省でも腰を据えて取り組んでもらいたい。
  • 特許法は成立から50年が経過したが、少し分かりにくくなっている。知財システムに継続性が重要なことは分かるが、時代の要請に基づいて全体を見直して欲しい。

  • 全体として、良い政策議論をしていただいていると感じる。
  • 流通のイノベーションは、卸・小売を統合したサプライチェーンの構築など、垂直的イノベーションの事例が多い。垂直的なイノベーションを模索して欲しい。
  • 規制緩和の流れは続いているが、その趣旨は消費者の選択に任せるということ。近年、認証制度の創設が増加しているが、最終的にはマーケットにより評価されるという原則は守って欲しい。

  • ファッションウィークなど、経済産業省に尽力いただいて力強く進めている。国内の消費が落ち込んでいるが、アジアを中心とした観光客の消費が伸びている。旅行に関する国際収支は赤字続きであったが、海外からの観光客の増加と日本人観光客の海外での消費の減少により、日本での赤字幅が縮小しており、黒字化する趨勢にある。10月に観光庁が設置されるが、経済産業省でも観光庁や在外公館との連携により、観光立国に大胆に取り組んで欲しい。

  • 原油・原材料価格の高騰といった時代認識については消費者も同じ認識。国際標準化については、事故データやヒヤリハット情報を活かした製品安全や、環境保全などに活かして欲しい。原油・原材料価格が高騰すると、製造委託、部品調達について安全性の担保が果たしてできるのかが心配される。手綱を締めて、不正が無いようすることを基礎に置く必要がある。
  • 省エネについては、企業による広告の中での国民への情報提供も重要であり、電球型蛍光灯などについては、結果として省エネの機運が出てきている。その他、フェアトレードの推進、町おこし・コミュニティ形成、適切な容器包装の実施等も重要。
  • 小規模電源による創エネについては、中古住宅も含めて対応をして欲しい。長期仕様製品については、PL法における責任年限の見直し、対象製品の見直しも必要ではないか。

  • 新機軸に当たるものが数多くある。
  • イノベーション創造機構(仮称)は、新しいビジネスモデルを打ち出すということを出した施策として重要。具体化の際には、エネルギー需給構造の革新との接点における取組を行うことが大事。組織を乱立するのではなく、国としてメッセージを出すことが重要。
  • ITについては、アジア電子流通圏が重要。物流の構造、取引基盤をITと併せて整備するとともに、新興国のチャネルもカバーするものであることが重要。
  • 地域中小企業については、引き続きサービス業の生産性向上が重要。グローバル化の中で意義が増すものであり、手をゆるめずに取り組んで欲しい。

  • 地球温暖化対策については、画期的削減策について社会としてのコンセンサスが得られておらず、覚悟が一致していない。各施策の経済への影響・犠牲をよく分かるような形で見せ、あえて実施する必要があるかを考えないといけない。政府内でも省庁間のスタンスが一致していないようにも見えるが、統一して欲しい。
  • 温暖化対策に関する技術については資料に掲載されているものに尽きるが、それぞれの事業を連携させて実施していかないといけない。融合的に見て進めて欲しい。電気自動車を例に挙げると、電池も大事だが、ITも規制緩和もある。これらを融合して取り組むようにして欲しい。

  • 排出権取引については、化学産業では自主行動計画を改定し、一層の努力を行っている。排出権取引が過度にマネーゲームの対象となるのを避けなければならない。また、既存の技術では削減効果は限られており、イノベーションが必要である。そのためには素材分野の新しい技術開発が必要であり、そうした素材を必要とするユーザーに提供ができるよう、トータルの視点からモノが流れる仕組みを作ることが必要。

  • 「政策の棚卸し・仕事の生産性向上」は重要。是非実行して欲しい。
  • イノベーション創造機構(仮称)、中小企業支援については、毎年得られた成果について、どのように実行されているのかというプロセスは分かるような方法を取って欲しい。
  • 人材づくりについては、省庁を超えて、成果の共有などをして欲しい。財源が限られる中、効率の良い施策にして欲しい。

  • 地方都市に住む人が減少し、余った土地や住宅をどうするのかという課題が現実のものとなっている。減少する人口をいかに安定させるか、雇用の減少をどうするかが重要。経済産業省も力を入れているが、効果が上がるという所まではいっていない。
  • 地域・中小企業の活性化については、有力な企業が出てくることに眼目を置くだけでなく、地域の中に雇用機会が創出されることが重要。農商工連携に加え、観光やサービスの連携などで、消費を地域にとどめることを考えてはどうか。
  • 基礎自治体の数は1,800弱まで減少し、省庁間で連携した広域的な取組が必要とされている。具体的取組を始めなくてはいけない。

  • グローバル化に対応している企業を研究してきたが、人材のダイバーシティマネジメントがいかに機能するかという点に尽きる。違いを認めながら、良さを活かし、相乗効果を生み出すという、人材マネジメントのイノベーションが重要。日本はまだまだ標準家族をモデルにした同質的な人材マネジメントになっている。
  • 具体的には、雇用保険のあり方の見直し、価値観・雇用形態の多様化に対応した暮らしの安心作りが求められている。

  • 航空宇宙は技術立国で経済的に発展した国にしかできないことであり、グローバルな協力の中で役目を果たしていくことが大切。スペースシャトル後継機など、日本の技術に期待される部分が大きい。
  • エネルギー、人口、経済、環境のバランスを取るのが難しくなってきている。ピンチでもあるが、これをチャンスに変える好機でもある。2050年までの長期目標を達成すると、原油代を300兆円ほど節約することが可能である。
  • 国内の電気自動車、原子力発電、地熱発電、太陽光等への投資を進めることで、50~70%程度の原油を節約できるという試算もある。経済産業省でもロードマップを作り、推進して欲しい。

  • 「政策の棚卸し・仕事の生産性向上」は非常に大切なことであり、現場の状況に合わせた対応をすることが重要。是非、結果の報告をしながら進めていただきたい。
  • コンテンツについては、著作権者中心の議論では進展しない。コンテンツ技術の大きな変化を受け、新たなビジネスとしてどうしていくのかについて、経済産業省でビジョンを出して欲しい。

  • 特商法、割販法を改正したが、経済産業省の消費者行政には高い評価があった。消費者庁が設置されるが、企業への働きかけを通じた消費者保護など経済産業省にしかできないことがあり、自由かつ公正で信頼できる市場作りを行って欲しい。
  • 製品が信用できないという声もあり、悪貨が良貨を駆逐する市場萎縮が起こらないよう、安心で信用できる市場作りをしなくてはいけない。
  • カーボンフットプリントについては、環境に役立つことであればやりたいと思っている消費者は数多くいるが、信頼できるような取組であって欲しい。そういう方向で推進していただきたい。

  • 伝統的産業についても、これから大いに取り組んでいって欲しい。
  • ジャパンクールは興味深い。日本が外に発信するとともに、日本人にとっても価値を再認識することができる。

  • 原油・原材料価格の高騰など、我が国が取り巻く環境は極めて厳しい。国際金融の不安定性など、各国共通の課題への解決の糸口も見えていない。しかし、我が国が先陣を切って難関を克服できれば、国際競争力を高めることができる。
  • そのためには、革新的環境エネルギー技術の開発、国内農業の活性化などが重要であり、具体的には、優秀な人材の育成、イノベーション・ビジネスモデルを生み出す環境の整備、地域の活力、道州制、電子政府の実現などに取り組んでいくことが重要。

以上

 
 
最終更新日:2008年8月29日
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