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審議会・研究会

次世代低公害車の燃料及び技術の方向性に関する検討会
第7回 議事要旨

  1. 日時:平成15年4月10日(木) 9:30〜12:30

  2. 場所:経済産業省本館17階 国際会議室

  3. 出席者:
    石谷座長、浦田委員、小川委員、尾崎委員、大聖委員、高木委員、植田代理(中西委員代理)、林委員、藤元委員、吉田代理(松村委員代理)、 御園生委員、森委員

  4. 議題:

    1. 欧州における燃料選択の議論について
    2. 論点整理(案)について
    3. 評価項目のウェイト付け等についての考え方(案)について
    4. 「論点整理」各項目の今後の進め方および「ディーゼル・商用車燃料・技術選択ワーキンググループ」の設置について

  5. 議事概要

    1. 欧州における燃料選択の議論について
      1. BMW社のDr.Klaus Scheuererより
        "Transportation Energy Strategy and the Project Clean Energy Partnership in Berlin"(資料1)について説明。
      2. 委員からの主な質問・意見
        • 液体水素は圧縮水素よりもCO2削減、コストの面で不利との発表があったが、なせBMW社は液体水素による水素貯蔵を選択するのか。(高木委員)

          ⇒車用としては高エネルギー密度のエネルギー貯蔵方式が必要なためで、現段階では液体水素を重視している。 ただし、将来に良いものができれば、例えばナノファイバーやハイドライドなどの他の方式を採用する可能性もある。(Scheuerer氏)

        • TESの結果は公表されていないのか。公表できる結果はあるのか。(石谷座長)

          ⇒公表されていない。必要であればコンタクトしてもらえれば提供する。(Scheuerer氏)

        • TESのWell to Wheelの部分はドイツのLBST社が実施したのことだが、LBST者はゼネラルモータズとも同様の分析を行なっている。 これらは同じものと考えてよいのか。(石谷座長)

          ⇒同じものである。(Scheuerer氏)

        • これからベルリンで始まるCEPの結果はEIHPに反映されるのか。 (石谷座長)

          ⇒EIHPでは、水素に関連した法令や基準を検討している。CEPの結果はEIHPの検討にも用いられる。(Scheuerer氏)

        • 再生可能エネルギーから製造した水素を50%以上用いることを検討しているようだが、コストの高い再生可能エネルギーを用いることで 水素エネルギーの経済性を犠牲にすることはないのか。(石谷座長)

          ⇒確かに水素が高ければ、現状では人々は受け入れないだろう。 ただしデモプログラムなどを通じて人々の考え方を変えていきたいと考えており、さらに政府からの補助により、 徐々に水素の価格が上昇するようになると考えている。(Scheuerer氏)

        • 百台や千台程度の普及であれば、政府による補助の効果も期待できるが、自動車の5%に相当する台数を普及する際には 補助により普及を促進するのは困難ではないか。(石谷座長)

          ⇒確かに政府の財源には限りがある。人々の考え方を変えて、市場導入を図っていきたい。(Scheuerer氏)

        • ハイブリッド自動車についてのコメントが発表の中にはなかったが、どうのように考えているのか。(大聖委員)

          ⇒ハイブリッド技術は制動エネルギーを回収できる利点があるが、装備の追加が必要で車両の重量が増加する。 ドライブサイクルによっては効果があるであろう。(Scheuerer氏)

        • 他の産業で用いるエネルギーの需要を考慮しているのか。例えば、運輸部門で用いるエネルギーに優先的に液体燃料を用い、 定置型のエネルギー産業などではバイオマスや天然ガスを用いるようなことは考えていないのか。(大聖委員)

          ⇒運輸部門もCO2削減の必要があり、その点で水素を用いることが最適と考えている。(Scheuerer氏)

        • バイオマスからの水素製造についてはどのように考えているのか(大聖委員)

          ⇒バイオマスは地域によって向き不向きがあり、 日本のような国土の狭いところではバイオマスから水素製造は向いていないかもしれない。(Scheuerer氏)

        • 水素よりも電気の方が供給は容易であり、その点で電気自動車という選択肢は考えられないのか。(藤元委員)

          ⇒電気自動車は、エネルギー密度、出力密度の点で課題がある。最大の理由は良い電池がないことで、 内燃機関自動車と同等の車両性能を発揮することができない。一充電走行距離が短くなり、現状の電気自動車のようにこれが100km程度では、 ユーザーが受け入れないと判断している。(Scheuerer氏)

        • 再生可能エネルギーの電力で水素を製造するのではなく、直接電気として使い、自動車用には他の代替燃料を用いるという考え方はできないか。

          ⇒確かに、代替燃料を用いればCO2削減も可能であるが、まったくCO2を排出しない水素を利用するという選択肢もある。(Scheuerer氏)

        • 液体水素の製造に関するエネルギー効率をどのように考えているのか。引用されているWE-NETの想定はかなり楽観的な数字と思う。 それよりもさらにエネルギー効率の優れると発表中で触れたドイツの大学の技術について説明をしていただけないか。(石谷座長)

          ⇒液体水素製造は、小規模での製造だと発表で示したLinde社の既存プラントのように効率が悪いが、 大型化することで効率は向上する。さらに発表の中で触れたのは、ドレスデン工科大学が研究している新しい液化水素製造方法で、 これが実用化されれば液体水素のエネルギー効率はさらに向上すると考えている。(Scheuerer氏)

        • DMEやGTLをバイオマスから製造することは検討していないのか。また、水素製造の際に原子力発電による電力も考慮しているのか。(森委員)

          ⇒原子力発電は検討で考慮していない。確かに水素はDMEやGTLよりもコストは高くなる。(Scheuerer氏)

        • 2010年頃までに5%のCO2を削減することに関しては、コンセンサスがとれつつあると考えているが、 それ以降のCO2削減量については不確定な要素が大きいのではないか。その先のCO2削減についてはどう世論を形成するかといったことも問題になると思うが、 この点については堂のように考えているのか。(小川委員)

          ⇒自動車への水素エネルギーの導入は2008-2010頃では普及は少数と考えている。しかし、CO2削減は、 避けることのできないことであり、どうやればよいか分からない点もあるが、我々はやらなければいけないことである。(Scheuerer氏)

        • 水素エネルギーが普及するには、
          1. 水素が価格競争力を持つ、
          2. CO2の問題が厳しくなり化石燃料が使えなくなる、
          3. 化石燃料がなくなる、  といった3つの場合が考えられる。
          一方で、再生可能エネルギーを用いて、CO2を回収するなど他の方法もあり、必ずしも水素エネルギーがCO2削減のための選択肢とは言えないのでは。(小川委員)

          ⇒CO2の回収は大型プラント向きである。それぞれの業界がCO2削減に取り組むべきであり、 車から排出されるCO2は全体の10%で大部分がエネルギー産業からのものである現状を考慮しても、自らのビジネスに責任をもつことが必要と考え、 BMW社は水素エネルギーの利用を選択している。

        • 燃料電池はNOxを出さないといった利点もあるが、車重が重くなるといった欠点もあり、 内燃機関自動車と燃料電池自動車のどちらが優れるかといったことを判断するのは難しいが、この点についてはどのように考えているのか。(林委員)

          ⇒今後10年から15年の間は、燃料電池自動車は内燃機関自動車に性能の面で追いつかないと考えている。 内燃機関自動車でも、ゼロエミッションに近いレベルの排ガス性能は触媒をもちいることで可能である。(Scheuerer氏)

        • TESでメタノールが最終的に選ばれなかった理由はなにか。(石谷委員)

          ⇒第一に毒性、第二にメタノールは天然ガスから作らないと安定供給できない点である。 確かにバイオマスからメタノールは製造できるが、限られた供給量でしかない。メタノールは第一候補ではないが、それに続く候補である。(Scheuerer氏)

        • バイオマスのポテンシャルは限られるということだが、将来の水素は風力や水力から作られるという考え方か。(大聖委員)

          ⇒再生可能エネルギーはバイオマスよりも、風力、水力が主となると考えている。(Scheuerer氏)

    2. 論点整理(案)について
      1. 事務局より論点整理(案)(資料2)を説明。
      2. 委員からの主な質問・意見
        • 評価項目(案)の1.車両性能の項目として、燃費と車両重量を加えた方がいい。ユーザーにとっては分かりやすいのではないか。(林委員)
        • 研究開発という視点からみたときに、燃料や燃焼技術がどのように位置付けられるのか整理しておくべき。 大学がすべき基礎的な研究フェーズにあるもの、実用化に近く企業がすべきフェーズにあるもの、実証試験のフェーズにあるものなど様々がある。 企業が開発してそれに国が助成する研究開発もありえる。課題をそのような軸で整理すべき。(大聖委員)

          ⇒技術の熟度は考慮していくつもりである。ウェイト付けにおいては、技術の時間軸を考慮する予定である。(事務局)

          ⇒燃料電池に関しては、実用化戦略研究会では主体別にタイムフレームを整理している。 現存する技術と次世代の技術を分けて整理していくべき。(石谷座長)

        • p.6の5.の加筆部分に化石燃料とあるが、これを天然ガスからといったように、より具体的に記述できないか。 水素を将来どのように供給するのかのビジョンが必要だと考えている。(高木委員)

          ⇒踏み込んだ議論がなされれば、より具体的に記述できる可能性はある。(事務局)

          ⇒実証試験をやっており、それとの整合性を考えて、将来の課題であろう。(石谷座長)

        • これまでの議論は、既存の燃料および水素について詳細にした。新規燃料については、同レベルで議論できるほど情報がなかった。 新規燃料も同列で比較評価できるよう情報を整理しておく必要がある。(藤元委員)

          ⇒新しく提案されている燃料の評価については、WGにおいて検討をしたい。(事務局)

        • P.1の2は輸送に関してエネルギーセキュリティを確保すると書いた方が分かりやすい。P.2の1には、今後GTLやDMEが出てくることを踏まえれば、 「天然ガス埋蔵量」を加筆すべき。P.4の5はLNGもポテンシャルあり、LNGも加筆すべき。また、代替燃料をディーゼルと比較するとあるが、 CNGやLPGはすでに評価が確立しているのではないか。P.4 5の終わりの文章に、エネルギーセキュリティという観点の評価を加えるべき。(尾崎委員)
        • P.8の6.2は、国際競争力に維持・強化というより、国際的に通用するのかという評価をすべき。(林委員)
        • タイムレンジが分かりにくい。時間軸の流れが分かるようにしておくべき。P.3 4加筆部分に「直噴」とあるが、 これは希薄燃焼あるいはリーンバーンということなので字句の再検討が必要。また、商用車というと大型トラックは必ずしもそれに該当しないこともあるので、 大型車と商用車等、言葉を練った方がいい。(植田委員)
        • p.1の2は対策を言っているので、エネルギー供給の安全保障問題とした方がいい。P.5の3にバイオマス起源のアルコールの導入とあるが、 これは削除するのかどうか。P.5の5に米国のバイオマスの例があるが、米国のバイマス導入の背景には農業政策などポリティカルなものがある。 今の書き方では、環境面からバイオマスが導入されたと読むことができ、配慮が必要。(小川委員)

          ⇒尾崎委員ご指摘のディーゼルとCNG,LPGとの比較については、ベンチマークとしてディーゼルをおいた上で 改めて評価し直すという意味で、CNG,LPGも含めている。タイムレンジについては、その決め方が非常に難しく、 シナリオを考えながらタイムレンジを示せればいいと考えている。現時点では示せる状態にない。小川委員ご指摘のアルコール燃料の部分は修文ミスで、 アルコールは削除したい。米国を取り上げたのは、ベンチマークとしてであり、価値判断は含まれていない。 報告書としてまとめる際は、再度、ご判断を仰ぎたい。(事務局)

        • 米国のフリーダムカープロジェクトおよび日本の燃料電池実用化戦略研究会の検討結果ではともにタイムフレームを示しているが、 前者は条件設定・前提条件を示し、それが実現したらこうなるといった書き方をして、順序を示している。一方、後者は年次で区切っている。

          ⇒何年から何年にこうなると書くことはまずい。大まかなイメージとして、社会的な条件等がどうなったらどうするという、 漠としたものがあればいい。(植田委員)

      3. 評価項目のウェイト付け等についての考え方(案)について
        1. 事務局より評価項目のウェイト付け等についての考え方(案)(資料3)を説明。
        2. 委員からの主な質問・意見
          • p.4(4)の車両区分のイメージが分からない。日帰りできるのかできないのかといった区分の方が分かりやすいのではないか。 都市間といっても距離はわからない。(浦田委員)

            ⇒域内物流、路線バス、長距離トラックでは車の使われ方が大きく異なる。そのような仕分けがいいのでは。(大聖委員)

            ⇒距離が近く日帰りできるのであればCNGでもいい。いまの区分では、検討結果が集約しなくなるのではないか。 もう少し具体的に区分した方がいい。(浦田委員)

            ⇒今後さらに検討して区分を決めていく。また、本資料のタイトルは再検討すべき。(石谷座長)

          • ウェイト付けの中に、供給元、ソースのウェイティングファクターはないのか。国内供給できるソースと輸入しなければならないソースと。(高木委員)

            ⇒資料2で評価項目をリストアップし、5.として織り込まれている。資料3では、長期的に望ましい燃料を検討する上では、 エネルギー供給制約の観点は当然考慮している。(事務局)

            ⇒資料3はユーザー側からみて、どこに緊急性があるのかといった視点でまとめられた資料で、 評価項目のウェイト付けをしているものではない。タイトルと内容に違和感がある。(石谷座長)

            ⇒評価項目の中でどれを重視していくべきかについて、現時点で事務局において整理し切れていない。(事務局)

            ⇒小川委員が整理されたとおり、大気環境が目前にあり、将来のCO2削減が来て、その後エネルギーセキュリティ供給制約が来る。 最初に直面する大気環境問題について、もっとも深刻な問題が商用車であるという緊急性があるということで、資料3がまとめられている。(石谷座長)

      4. 「論点整理」各項目の今後の進め方および「ディーゼル・商用車 燃料・技術選択ワーキンググループ」の設置について
        1. 事務局より「論点整理」各項目の今後の進め方について(資料4)および「ディーゼル・商用車 燃料・技術選択ワーキンググループ」の設置について (資料5)を説明。
        2. 委員からの主な質問・意見
          • p.2の5で燃料政策小委員会が触れられているが、この委員会では、 本委員会での検討結果を活かしていこうと考えていたのだか。(御園生委員)

            ⇒どちらで先に検討するかと言った問題は残るが、種々の類似検討がなされており、 それらを活用し整合性を保ちつつデータを集めていきたい。(事務局)

          • LPGは現に使われているが、議論の中でどう扱われるのか整理して欲しい。(森委員)

            ⇒LPGも他の燃料と同列で検討していきたいと考えている。(事務局)

            ⇒現存する燃料もしくは将来供給されうる燃料など、評価の対象として考え得る燃料種については全て検討していく。 評価項目に沿って、位置づけや将来のあるべき姿を検討していく。商用車についてはWGで検討していく。WGの名称についても再検討。(石谷座長)

          • WGは座長の判断で非公開とする。(石谷座長)
      5. その他
        今後のスケジュール等について事務局より説明。4月中に第1回のWGを開催したい。 次回検討会は、WGの進捗にもよるが、5月下旬頃を目途として開催したい。
以上

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