- 液体水素は圧縮水素よりもCO2削減、コストの面で不利との発表があったが、なせBMW社は液体水素による水素貯蔵を選択するのか。(高木委員)
⇒車用としては高エネルギー密度のエネルギー貯蔵方式が必要なためで、現段階では液体水素を重視している。
ただし、将来に良いものができれば、例えばナノファイバーやハイドライドなどの他の方式を採用する可能性もある。(Scheuerer氏)
- TESの結果は公表されていないのか。公表できる結果はあるのか。(石谷座長)
⇒公表されていない。必要であればコンタクトしてもらえれば提供する。(Scheuerer氏)
- TESのWell to Wheelの部分はドイツのLBST社が実施したのことだが、LBST者はゼネラルモータズとも同様の分析を行なっている。
これらは同じものと考えてよいのか。(石谷座長)
⇒同じものである。(Scheuerer氏)
- これからベルリンで始まるCEPの結果はEIHPに反映されるのか。 (石谷座長)
⇒EIHPでは、水素に関連した法令や基準を検討している。CEPの結果はEIHPの検討にも用いられる。(Scheuerer氏)
- 再生可能エネルギーから製造した水素を50%以上用いることを検討しているようだが、コストの高い再生可能エネルギーを用いることで
水素エネルギーの経済性を犠牲にすることはないのか。(石谷座長)
⇒確かに水素が高ければ、現状では人々は受け入れないだろう。
ただしデモプログラムなどを通じて人々の考え方を変えていきたいと考えており、さらに政府からの補助により、
徐々に水素の価格が上昇するようになると考えている。(Scheuerer氏)
- 百台や千台程度の普及であれば、政府による補助の効果も期待できるが、自動車の5%に相当する台数を普及する際には
補助により普及を促進するのは困難ではないか。(石谷座長)
⇒確かに政府の財源には限りがある。人々の考え方を変えて、市場導入を図っていきたい。(Scheuerer氏)
- ハイブリッド自動車についてのコメントが発表の中にはなかったが、どうのように考えているのか。(大聖委員)
⇒ハイブリッド技術は制動エネルギーを回収できる利点があるが、装備の追加が必要で車両の重量が増加する。
ドライブサイクルによっては効果があるであろう。(Scheuerer氏)
- 他の産業で用いるエネルギーの需要を考慮しているのか。例えば、運輸部門で用いるエネルギーに優先的に液体燃料を用い、
定置型のエネルギー産業などではバイオマスや天然ガスを用いるようなことは考えていないのか。(大聖委員)
⇒運輸部門もCO2削減の必要があり、その点で水素を用いることが最適と考えている。(Scheuerer氏)
- バイオマスからの水素製造についてはどのように考えているのか(大聖委員)
⇒バイオマスは地域によって向き不向きがあり、
日本のような国土の狭いところではバイオマスから水素製造は向いていないかもしれない。(Scheuerer氏)
- 水素よりも電気の方が供給は容易であり、その点で電気自動車という選択肢は考えられないのか。(藤元委員)
⇒電気自動車は、エネルギー密度、出力密度の点で課題がある。最大の理由は良い電池がないことで、
内燃機関自動車と同等の車両性能を発揮することができない。一充電走行距離が短くなり、現状の電気自動車のようにこれが100km程度では、
ユーザーが受け入れないと判断している。(Scheuerer氏)
- 再生可能エネルギーの電力で水素を製造するのではなく、直接電気として使い、自動車用には他の代替燃料を用いるという考え方はできないか。
⇒確かに、代替燃料を用いればCO2削減も可能であるが、まったくCO2を排出しない水素を利用するという選択肢もある。(Scheuerer氏)
- 液体水素の製造に関するエネルギー効率をどのように考えているのか。引用されているWE-NETの想定はかなり楽観的な数字と思う。
それよりもさらにエネルギー効率の優れると発表中で触れたドイツの大学の技術について説明をしていただけないか。(石谷座長)
⇒液体水素製造は、小規模での製造だと発表で示したLinde社の既存プラントのように効率が悪いが、
大型化することで効率は向上する。さらに発表の中で触れたのは、ドレスデン工科大学が研究している新しい液化水素製造方法で、
これが実用化されれば液体水素のエネルギー効率はさらに向上すると考えている。(Scheuerer氏)
- DMEやGTLをバイオマスから製造することは検討していないのか。また、水素製造の際に原子力発電による電力も考慮しているのか。(森委員)
⇒原子力発電は検討で考慮していない。確かに水素はDMEやGTLよりもコストは高くなる。(Scheuerer氏)
- 2010年頃までに5%のCO2を削減することに関しては、コンセンサスがとれつつあると考えているが、
それ以降のCO2削減量については不確定な要素が大きいのではないか。その先のCO2削減についてはどう世論を形成するかといったことも問題になると思うが、
この点については堂のように考えているのか。(小川委員)
⇒自動車への水素エネルギーの導入は2008-2010頃では普及は少数と考えている。しかし、CO2削減は、
避けることのできないことであり、どうやればよいか分からない点もあるが、我々はやらなければいけないことである。(Scheuerer氏)
- 水素エネルギーが普及するには、
- 水素が価格競争力を持つ、
- CO2の問題が厳しくなり化石燃料が使えなくなる、
- 化石燃料がなくなる、 といった3つの場合が考えられる。
一方で、再生可能エネルギーを用いて、CO2を回収するなど他の方法もあり、必ずしも水素エネルギーがCO2削減のための選択肢とは言えないのでは。(小川委員)
⇒CO2の回収は大型プラント向きである。それぞれの業界がCO2削減に取り組むべきであり、
車から排出されるCO2は全体の10%で大部分がエネルギー産業からのものである現状を考慮しても、自らのビジネスに責任をもつことが必要と考え、
BMW社は水素エネルギーの利用を選択している。
- 燃料電池はNOxを出さないといった利点もあるが、車重が重くなるといった欠点もあり、
内燃機関自動車と燃料電池自動車のどちらが優れるかといったことを判断するのは難しいが、この点についてはどのように考えているのか。(林委員)
⇒今後10年から15年の間は、燃料電池自動車は内燃機関自動車に性能の面で追いつかないと考えている。
内燃機関自動車でも、ゼロエミッションに近いレベルの排ガス性能は触媒をもちいることで可能である。(Scheuerer氏)
- TESでメタノールが最終的に選ばれなかった理由はなにか。(石谷委員)
⇒第一に毒性、第二にメタノールは天然ガスから作らないと安定供給できない点である。
確かにバイオマスからメタノールは製造できるが、限られた供給量でしかない。メタノールは第一候補ではないが、それに続く候補である。(Scheuerer氏)
- バイオマスのポテンシャルは限られるということだが、将来の水素は風力や水力から作られるという考え方か。(大聖委員)
⇒再生可能エネルギーはバイオマスよりも、風力、水力が主となると考えている。(Scheuerer氏)