経済産業省
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政策を知る 中小企業庁

日本を支える中小企業と、どう向き合うか?

執筆者
國澤朋久:平成20年入省 中小企業庁長官官房参事官室 参事官補佐

経済の屋台骨、中小企業を支える途方もないミッション

国内企業数の99.7%、従業者数約7割を占める中小企業をいかに活性化するか。中小企業と言っても、世界トップクラスの技術を持つ企業から、商店街の個人事業者に至るまで、極めて多種多様です。必然的に、各企業が抱える経営課題も、売上・販路拡大、新製品開発、資金繰り等、多岐に渡ります。

中小企業庁は、業種を問わず、中小企業の成長・発展のため、法律・予算・税などの政策ツールをあまねく駆使して「横串的」な支援策を講じています。例えば、年間約8兆円にも上る政府調達の中で、創業間もない中小企業からの調達を推進する法律の策定(※平成27年6月現在国会審議中)を通じて、ベンチャーや中小企業の育成を図ったり、50兆円を越える中小企業金融支援や、中小企業の法人税率の軽減などを実施しており、社会に与えるインパクトは非常に大きいです。中小企業庁は、こういった政策を創り上げ、世界市場で戦う企業から、地域のコミュニティを支える個人事業者まで、全国約400万の中小企業を支えるという途方もないミッションを背負っています。

中小企業のセーフティネット

東日本大震災のような大規模災害の被害を受けた中小企業を支援するのも中小企業庁の大きな役割です。経済の活力を取り戻し、復興を加速化させるため、これまでも、被災地の中小企業グループに対して、被災施設の復旧・整備を支援してきました。

中小企業にとって、資金繰りの悪化は死活問題です。特に、リーマンショックや東日本大震災などの経済危機時においては、民間金融機関から中小企業への融資が滞りやすくなります。このような時に、政府系金融機関や信用保証協会を通じて資金繰り支援を行うことで、中小企業に対するセーフティネットとしての機能を果たし、中小企業が一番苦しい時に即効性のある薬を処方しています。

第二のトヨタ・ホンダを創り上げる

世界で活躍している大企業や、飛ぶ鳥を落とす勢いのベンチャー企業も、大半は元々中小企業でした。日本には、ガラス製造技術を磨き上げ、世界シェア7割を獲得する製品の開発に成功しただけでなく、その技術を活かし、産学官金連携で深海探査機の開発まで実現した中小企業もいます。

日本には世界に誇る有数の技術を持つ中小企業がいますが、こうした中小企業が世界市場で勝ち抜くためには、技術だけではなく、これまでのビジネスの殻を破り、イノベーションを起こすことが重要です。中小企業庁では、産学官連携で実施する研究開発への予算支援、その技術を市場に活かすための試作品・サービスの開発支援のほか、技術を用いて設備投資へのインセンティブを高める税制や、海外現地における専門家によるサポート体制構築を通じて、技術開発から海外展開支援まで一貫して、中小企業が世界に羽ばたけるような環境整備に取り組んでいます。

中小企業支援を通じ、社会問題の解決に挑む

中小企業庁では、これまで紹介した政策以外にも、ベンチャー企業を生み出すための創業支援、高齢の経営者と事業承継を希望する人とのマッチング支援、ソーシャルビジネスを担うNPOへの資金繰り支援など、幅広い政策を実施しています。

さらに、世界に前例のないスピードで少子高齢化が進行する中、今後、地域経済・雇用を支える中小企業をどう支援していくべきか、という新たな難題も抱えています。しかし、この状況は、世界に先駆け、地域の新たな成長モデルを創り出すチャンスです。中小企業庁では、幅広いツールを駆使しながら、職員が日々、熱意を持ってこれらの難題に取り組んでいます。

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