1.日 時:平成12年5月17日(水)10:00~12:00
2.場 所:通商産業省本館国際会議室
3.出席者:柏木部会長、大林委員代理、稲葉委員、長見委員、勝俣委員、川口委員、黒川委員、
森委員代理、河野委員、白井委員、鈴木委員、関委員、関根委員、安藤委員代理、團
委員、妻木委員、高木委員代理、鳥井委員、中上委員、中津川委員、野間口委員、藤
目委員、中村委員代理、三田委員、南山委員、山地委員、山保委員、小野委員代理、
和気委員
4.議事概要
(1)三田委員より、廃棄物発電の現状と課題についてのプレゼンテーションを行い、各委員から以
下のような意見があった。
・東京都では、前回報告したが17の清掃工場で発電を実施しており、総設備容量が20万8千k
Wで発電電力量は7億5千万kWh。これで施設全体の90%の使用電力をまかなっており、更
に3億kWh強の電力を売電。RDF発電については、東京都はゴミ収集の面でのスケールメリッ
トがあるため実施していないが、単独で廃棄物処理ができない小規模な自治体が広域連携して行
うには利用しやすい制度である。ただし、焼却灰の処理の問題や安定な燃料供給のための検査体
制などいくつかの課題がある。
・RDFについては、廃棄物収集からRDF製造施設、発電プラントの間の輸送エネルギーが必要
になるが、この点は検討しているのか。また、大牟田RDF事業で一日に315㌧必要というこ
とであるが、この量は約30万人の廃棄物が必要と試算されるが、対象エリアの面積はどれくら
いになるのか。
・RDFについては、輸送エネルギーも必要であるが、RDF化の際の投入エネルギーが大きい。
燃料の持つエネルギーの30~50%が必要とされており、トータルエネルギー効率としては2
0%程度になるため、省力化を図っていくことが必要。また、大牟田RDF事業の対象エリアと
しては、福岡県内および熊本県北部の28市町村としている。
・ライフサイクルで評価をすべきであり、一試算によれば、エネルギー全体としての効率は良くな
い。特に、生ゴミの含水量が問題である。廃棄物利用についてはRDFだけでなく、ガス化など
の様々な活用方法の検討が必要。
・RDFだけで良いとは考えていないが、RDFについては、各メーカが多様な研究開発により多
くのシステムが検討されているが、場所・規模等にあった検討が必要である。また、RDF燃料
の安定性確保のために、含水率や熱量のJIS化を行う考えがあり、廃棄物の分別収集や水分処
理の方法の確立が必要。
・廃棄物のエネルギー利用の議論については、リサイクルの基本的考え方に基づき、廃棄物の減量
の議論が先にあるべき。また、再生可能エネルギーとしてのバイオマスエネルギーの活用が廃棄
物発電の議論とは別途必要。
・基本理念として、廃棄物発生回避及び有効利用というリサイクルの基本的考え方が必要であるこ
とは認識。
・自治省における検討では、廃棄物の有効活用を図るには、小さな市町村が施設周辺で温水として
のみ使うことは問題。発電して電力としても活用することが大切で、RDFによる広域ゴミ処理
の考え方についても積極的に検討していた。ダイオキシン問題もあり厚生省としても煙の出ない
施設として評価していた。但し、栃木県で検討した際には、廃棄物処理量を増やす考え方につな
がるので、十分な議論が必要との意見もあった。
・セメント業界においても、廃棄物活用についての関心が高く、直接廃棄物を引き受ける方が効率
が良いと考えている企業もある。
・産業界における廃棄物のエネルギー利用の取り組みについては整理して今後報告したい。
(2)事務局より、ニューサンシャイン計画における新エネルギー技術開発について説明を行い、各
委員から以下のような意見があった。
・ニューサンシャイン計画(NSS)の各種技術の紹介があるが、重要な事業の一つである石炭
のガス化・液化についての説明が抜けているのではないか。
・石炭のガス化・液化の技術開発は多くの予算を投入してきており、平成12年度で技術開発を
終了する。これまでの技術開発の成果については日本での活用が難しいが、中国等の産炭国で
活用できないか検討している。また、初期・中途・終了時の技術評価や終了後の追跡評価を行っ
ているが、実用化につながっていないとの指摘もある。NSSは民間が取り組みにくい技術的
に高度な基礎的な研究が多いため、一気に実用化に結びつけるのは難しい。
・燃料電池はエネルギー源として化石燃料を使用するため、新エネルギーとは別の扱いにすべき。
また、地熱についての今後の進め方を教えてもらいたい。
・地熱については、探査、掘削、未利用地熱の活用の3つのテーマについて、昭和49年から研
究開発を実施してきている。
・技術開発を進める際には、今後誰がどこでどのように活用するのかとのシナリオが必要。例え
ば、開発途上国が利用する技術開発であっても、排出権取引の考え方から有効になることもあ
る。技術開発の活用のシナリオはこうした新エネ部会の場で検討していくことが必要。
・技術開発でのバイオマスの重点が低い。また、自然エネルギー系については、技術開発と併せ
て普及促進がポイントであり、誰が使うのかのシナリオが必要。地熱マップ、風況マップ及び
シュミレータ開発、太陽光発電用日照データマップ、バイオマス資源統計などの基本データの
整理、構築を進めていくことも重要。
・データの整備の必要は認識。また、燃料電池の位置づけについては、新エネルギーを供給サイ
ドと需要サイドのものに分類している中で需要サイドでの従来型エネルギーの新しい利用形態
としている。なお、将来的に、燃料の水素を水力等の再生可能エネルギーで供給するシステム
も考えられ、一概に化石燃料の増加につながることにはならない。
・技術開発成果の活用のシナリオが必要であるのはそのとおりである。NSS計画では太陽光発
電と石炭液化が2大プロジェクトであり、この技術の活用について当初は国内を想定していた。
当時は石油の価格を40㌦/バレルになると考えており、現在の25㌦/バレルでは、石炭液
化は採算がとれなくなっているのが実状。国内では活用できないが、燃料の7割を安価な石炭
に頼っている中国では、次期の長期計画で石炭の液化技術の活用を図っていくこととしており、
アジアで活用される技術開発であるといえる。また、廃棄物利用の点では、セメントキルンや
溶鉱炉、火力発電所での活用の可能性についても検討中。
・以前、太陽熱発電の技術を中東等に提供し、水の蒸留に利用する計画があったが、こうした政
府の支援による海外への技術提供も検討に加えるべき。欧米の各国は電力自由化で競争が激し
くなっているが、研究開発についても、低開発国への技術提供も視野に入れた競争をしており、
日本もこうした視点が必要。
・太陽光発電と風力は我が国で導入が急進展してきているとのことであるが、どのような目標を
持っているのか。太陽光発電について一般家庭の電気料金を下回るコスト水準を当面目指すと
されているが、当面とは何年頃を想定し、どのように取り組むのか。
・太陽光発電については、世界一の導入実績となったが、これは、補助制度によるところが大き
く、システム価格で93年にキロワットあたり300万円だったものが、今では100万円を
切るところまできている。
・太陽光発電については、市場自立化を目指した補助制度を実施してきており、大蔵省との間は、
平成14年度で終了することとされており、メーカーの努力による自立化が期待されている。
現在の補助制度は、システム設置時の負担額の300万円のうち100万円を政府の補助、1
20万円程度が売電収入として還元、残りの80万円が個人の負担となっているが、価格が1
/3になれば自立可能。あと3年で補助制度を終了しても問題ないとしているメーカーもある。
家庭用は自立化が図られる見込みがあるが、工場等の産業用については、電力料金が安いため、
更なるコストダウンが必要。また、グリーン調達法の成立により公共施設等における新エネル
ギーの導入が進むことが見込まれ、普及啓発効果により更に導入が進むことが期待される。海
外での技術活用の推進にあたっては、欧米のような技術輸出計画を日本でも作る必要がある。
・太陽光発電のシステム価格コストを約20年で2万円から600円に下げることは可能であっ
たが、今後1/3に下げることは並大抵のことではない。ここ数年の補助政策の効果によりコ
ストが下がってきており、補助制度を継続していくことが必要。
(3)事務局から、今後の進め方について以下のとおり説明があった。
・次回第7回は6/15の午後4~6時に開催予定。8回目以降は総合部会の進捗状況と歩調を
合わせて開催し、来年の春~夏頃に総合部会のとりまとめの直前頃に新エネルギー部会として
のとりまとめを行う予定。
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