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産業構造審議会環境部会地球環境小委員会(第 1回) 議事要旨


1.日 時:平成13年3月14日(水) 15:30-17:30
2.場 所:東京会館 シルバースタールーム
3.出席者:茅委員長、碧海委員、秋元委員、浅野委員、植松委員、海部代理(太田委員)、岡部
委員、角田委員、黒田委員、河野委員、坂本委員、竹居委員、米澤代理(千速委員)、
中澤委員、中西委員、新澤委員、藤本代理(西室委員)、福川委員、松井委員、松
尾委員、森嶌委員、安原委員、太田代理(山本委員)

4.議 題:(1)国際交渉を巡る諸情勢
      (2)諸外国における制度検討状況報告
      (3)産業技術審議会エネルギー・環境技術開発部会基本問題検討小委員会
         の検討状況報告
      (4)総合資源エネルギー調査会の検討状況報告
      (5)今後の検討の進め方

5.議事概要
 委員からの発言、意見の概要は以下の通り。

┌─────────────────────┐
│(1)国際交渉を巡る諸情勢 │
│(2)諸外国におけ制度検討状況報告 │
└─────────────────────┘

○排出量取引について、欧米では実績が出つつあるところ、日本でも民間でこうした取組
が自発的に進んでいるが、政府のスタンス如何。

○もし仮に、米国抜きでも京都議定書を批准するかという流れになった場合、日本はどう
するのか。政治や産業界を巻き込んで重大な意思決定をしなければならなくなる。

○世界同時不況という流れの中で、米国等で景気対策が重視される結果、環境問題への政
策対応のスピードが緩くなる可能性がある。どういう戦略を立てるかだが、もっと弾力
的な交渉スタンスが重要ではないか。
  WTOの議論の中で、日本は包括的なアプローチを主張しているのだから、環境問題
についてもその中に入れて議論すべきではないか。

○ドイツの産業界の目標深掘りは、これまで工場の海外移転、東独における工場閉鎖、石
炭から天然ガスへの転換等といった特殊な事情によって経済への負担無く目標達成がな
されたことによるものであることに注意が必要。ドイツの協定を中心とした対策は、日
本における対策と手法が似ており、第三者機関の検証についても日本では審議会による
フォローアップがしっかり行われているところ。

(事務局)
●排出量取引の活用の在り方については、まさに本審議会のテーマのひとつと考える。国
際交渉の動向は流動的だが、排出量取引は企業の選択肢を広げるという観点もあると考
えられるので、本審議会で検討を深めていくことが重要。

●まさに「地球」環境問題であり、米等なるべく多くの国が参加できるような仕組みにし
ていくことが重要。そのためには、All or nothingではなく、米国が交渉に乗れるよう
な枠組みとしていくことが重要。EUにおいても、今後はこれまでと異なり厳しい取組
が必要となってくると認識している。また、米国産業界も、京都議定書には問題がある
が、交渉の中で米国の主張を反映させるべきとの見方が標準的といわれている。我が国
は米国を含めた合意の実現を目指すべく努力する。

●各国とも国内情勢の影響等で政策のとれる余地が狭まっていく懸念はあるのは事実であ
り、各国との環境政策を巡る対話を急ぐ。また、WTOにおいて大きな流れがあるのは
事実だが、各論では是々非々で対応していくべき。各国との連携も案件毎に色々考えて
いくべき。

┌──────────────────────────────────────┐
│(3)産業技術審議会エネルギー・環境技術開発部会基本問題検討小委員会の │
│   検討状況報告 │
│(4)総合資源エネルギー調査会の検討状況報告 │
│(5)今後の検討の進め方 │
└──────────────────────────────────────┘

○国際交渉が不透明であり、地球温暖化対策推進大綱の▲6%削減に向けた対策の見直し
も必要ではないか。エネルギー効率だけでなく、使用エネルギーそのものの見直しも必
要。

○自主行動計画が適用されず、排出抑制がうまくいっていない分野への対策が必要。また、
日本の産業界は、オイルショック以後、他の先進諸国に先駆けて自主的に省エネ対策に
取り組んできた。産業界には自主的に取り組む気風があり、実績をあげてきたことを評
価すべき。

○電力業界としても、なんとしても2010年に自主行動計画の目標を達成すべく自主的
に取り組む。COP3の際に示された「現行ケース」は、あくまで政策の方向性を示す
ものであった。政策については、環境、安定供給、エネルギーのベストミックス等も考慮す
べき。まだ個別の政策措置について検討する段階になく、公平性、国民全員の参加といっ
た点に配意しながら、じっくりと時間をかけて幅広く検討すべき。

○今後の対策では、民生、運輸部門が重要。特に乗用車は、乗車率が1.2と低く、対策を
進めることが重要ではないか。電気自動車等のクリーン自動車の普及に努めるべき。総
合資源エネルギー調査会新エネルギー部会での検討に期待。また、ライフスタイルの変革が
重要。規制やインセンティブを伴う施策に踏み込まなければこれ以上進まない。

○原単位では改善しているが、総量では減っていないというのが現状。排出総量を抑制す
るには自ずと取りうる対策は限られてくる。総合資源エネルギー調査会では排出量取引
については検討外とされているが、有力な選択肢であり、各委員会における検討の整合
性を図っていくことが重要。

○段階的な取組とあるが、具体的に各段階において、どのような対策が当てはまると考え
ているのか。
  排出量取引は、制度的に様々なバリエーションが想定される。どういった方法論で導
入していくのかが重要であり、その是非についてじっくり丁寧に議論すべき。

○シンク等国際交渉の見通しが不透明であるが、その動向によっては、必要に応じて地球
温暖化対策推進大綱の▲6%削減に向けた対策の見直しを検討すべき。
  自主行動計画については不確実性があるため、確実性を担保するメカニズムについて
検討することが必要。欧州では、協定や計画承認などによって確実性の向上を図ってい
る。
  排出量取引は国際的な制度の在り方だけでなく、国内制度としての活用も産構審等の
場で検討すべき。その際は、国内制度と国際制度のリンケージが重要。
  運輸、民生分野の排出をどう抑制するかが重要。抜本的、総合的な対策が必要。他省
庁、審議会とも連携して幅広い議論をすべき。
  技術開発の普及施策はどこで検討するのか。

○民生部門、運輸部門への取組が不足している。省庁を超えて、全体として整合性ある取
組を進めてほしい。例えば乗用車に関して言えば、自動車のクリーン化だけでなく、公
共交通機関の整備等を進めて自動車の使用を減らしていくといった政策も必要かもしれ
ない。そうなると大きな政策変更が必要となり、総合的に取り組んでほしい。

(事務局)
●見直しについては、政府全体の問題であり、地球温暖化対策関係審議会合同会議、政府
の地球温暖化対策推進本部で検討する問題。中環審等他の審議会とも相談していく。

●革新的技術の普及は産構審産業技術分科会で検討。無論、総合資源エネルギー調査会で
の検討もあり得る。

●自主行動計画については、省エネ等を進めて効率的な生産体制を実行していることは理
解しており、民生部門、運輸部門においても対策を進めるべきというのも重要な視点だ
と考えている。一方、自主行動計画は、全体の対策の中で重要な取組のひとつでもある。
自主行動計画が破綻しているわけではないが、プロセスや確実性を高める方策について
検討することも重要であると考えている。排出量取引についても、国際交渉の動向にも
よるが、国内における知見の蓄積という点にも考慮しながら検討を進めていくことも重
要だと考えている。なお、排出量取引の検討に当たっては、国際制度との整合性という
視点も必要になると考える。

●総合資源エネルギー調査会省エネルギー部会においては、自主行動計画に基づく産業界
の取組が不十分であるという意見が出されたのではなく、産業界は大変困難かつ重要な
取組を行っており、その分達成できなかった場合の影響が大きいため、どうやって確実
性を担保していくのかが重要であるという議論がなされていたという理解。
  また、エネルギー起源CO2の取組に関しては、90年度レベルに安定化させるようあ
らゆる手段について引き続き検討して行くが、2010年に(最後の1tまで)絶対に達
成できているという保証はない。そういったときに、交渉の行方にもよるが、場合によっ
ては最終的な帳尻を合わせるため排出量取引や京都メカニズムを活用するという道も考
えられる。
  自動車については、都市と比べて、地方で走行距離が伸びている。こういった点につ
いて、省エネルギー部会で検討を進めているところであり、公共交通機関の整備という
議論はあり得るが、全国民的負担を求めるものであり、納得が得られるか問題である。

●段階的取組を進めていく上で、具体的にどの施策をどのタイミングで進めていくのかと
いう点については、正に本審議会において議論していくべき論点だと考えている。また、
2010年は通過点に過ぎず、長期的な視点への配慮も重要。国際交渉の結果によって
取り組むべき内容は変わり得るが、早期に取り組むべきものもあると考えられる。

○次回は4月10日(火)。詳細は追って連絡。
(以上)
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