経済産業省
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審議会

総合資源エネルギー調査会総合部会エネルギー政策WG(第1回) 議事録


1.日  時:平成13年2月23日(金)10時30分~12時45分

2.会  場:経済産業省本館17階 国際会議室

3.出席委員
   〈委員長〉  茅  陽一

〈委 員〉  杉山 和男
柏木 孝夫
金本 良嗣
黒田 昌裕
河野 光雄
近藤 駿介
坂本 吉弘
中上 英俊
深海 博明
山地 憲治

〈欠 席〉  植田 和弘
          木元 教子
中西 準子
田中 明彦

  オブザーバー  飯田委員
中村委員
米本委員


【茅委員長(東京大学名誉教授)】  もう定刻なのですが、もうちょっとお待ちくださ
い。
 それでは、もう大分時間もたちますので、まだおいでになる方もあろうかと思いますけ
れども、始めたいと思います。
 今回は、総合資源エネルギー調査会総合部会の第1回エネルギー政策ワーキンググルー
プということになります。皆様、きょうはご多忙中おいでいただきまして、ありがとうご
ざいました。今ちょっと申し上げましたけれども、名前もちょっと変わりまして、幾つか
事務的なことを申し上げたいと思います。
 省庁再編ということもございまして、審議会が変わりまして、総合エネルギー調査会が
総合資源エネルギー調査会に組織変更されました。したがって、本ワーキンググループと
いうのも、通算でやりますと第4回になるのですけれども、第1回となっております。
 それから、WGの委員としても全く同じメンバーでそのままお願いするということにい
たしました。また、杉山委員には、従来同様、このワーキンググループの委員長代理をお
願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 また、大臣からの諮問文及び付託文については、資料の1という形で添付をしてござい
ますので、ごらんいただければと思います。
 この政策ワーキンググループは本年になって初めてでございまして、大分間があいたん
ですが、これはやはり、このシナリオの基準ケースをつくるのに大変、実は議論をいたし
まして、時間を要したということが理由でございます。これについては、皆様方にこれか
らご紹介していろいろご議論いただくわけですが、その原案づくりに手間がかかったとい
うことでご了解いただきたいと思います。
 そして、今日はまず基準ケースというものについて検討していただいた上で、今後、目
標ケースをどうするか、それから政策検討の方向、それは当然、目標を達成するための政
策検討ということになるんですけれども、それについてどういう考え方があり得るか。そ
の辺について、皆様方のご意見を伺いたいというのが、大体の予定でございます。
 それでは、まず最初に、基準ケースについて事務局側から説明をしてほしいと思います。
一応、事務局側にまず説明していただきまして、その基準ケースの策定にはいろんな形で
モデルの動かしながらやるわけですが、これにつきまして、作業を一緒にやっていただき
ました黒田委員のほうから補足をお願いするということになると思います。
 では、まず事務局側から説明をお願いいたします。

【和田総合政策課企画官】  それでは、お手元の資料の2-1と2-2を、2-2を片
手に置いてごらんいただきながら、聞いていただきたいと思います。
 まず、資料2-1の「基準ケースについて(案)」についてですが、昨年の9月に行わ
れました旧エネルギー政策ワーキンググループの第1回会合で配りました資料の前提に基
づきまして、今回、試算、推計を行ったわけでございます。
 そのときのおさらいにはなりますが、まず前提条件から申しますと、マクロフレームと
しましては、人口・世帯数は国立社会保障・人口問題研究所の中位推計、世帯推計を用い
ました。人口は2007年ぐらいをピークに下がる、世帯数は2014年ぐらいをピーク
に下がるという推計を用いています。労働力率につきましても、表のとおりでございます
が、2010年には2005年より若干下がっているという姿になっています。
 為替水準は若干変わっておりますが、過去5年程度――余り長いのもよくないのかなと
思いまして、為替の決め方は非常に難しいのですが、一応110円と置かしていただきま
した。
 それと、もう一つ難しいのはエネルギー価格でございますが、IEAの長期見通しを参
考にしました。また、表のとおり、原油、LNG、一般炭となっていますが、LNGは基
本的に原油につれて上がっていき、一般炭は、これはヒアリングに基づいて策定していま
すが、原油、LNGほどは上がらないということで、これは名目値ですので、実質では一
般炭はほとんど上がらないというような姿になっています。
 1-2としまして、需要面で、現在実施されている省エネ対策のうち、どういうものを
今回の基準ケースとして取り上げたかと申しますと、1)のところで、まず最初に経団連
の環境自主行動計画。これにつきましては、前回行われました省エネ部会におきまして、
経団連等からも、これを必ず社会公約として実現するという意図表明が行われたことも踏
まえまして、これは達成されるという前提で評価をしております。
 2番目は、省エネ法の改正等に基づきますトップランナー基準につきまして評価をして
おります。また、物流とか交通テレワーク、経済産業省以外の他省庁所管の個別対策につ
きましても、省エネ部会で各省庁から来ていただきまして、それぞれこういう対策でこう
いうことをやるという表明がありましたので、各省庁の分析による評価を導入しておりま
す。
 逆に、今回、評価を行わなかった対策としまして、2)のところでございますが、これ
は決してこういうことを今後やらないという意味ではありませんで、今後もやらなければ
いけないということではございますが、現段階では評価を行うことができないということ
で、ライフスタイルの変更――国民の努力によって冷暖房の適正な温度調整をするとか、
自動車の利用の自粛とか、アイドリングストップ等で500万キロリットルぐらいの省エ
ネをするというところは、このシナリオの中に入れておりません。
 また、技術開発につきましても、約300万キロリットル省エネするとなっていますが、
現段階では評価ができないということで、これについても今回の省エネの評価の中に入れ
ておりません。
 次に3ページ目としまして、供給面は、エネルギー供給、エネルギー輸出です。これも
難しいのですが、過去10年程度の実績から試算をしております。2)としまして、電源
構成ですが、これは現在まで、一般電気事業者は平成12年度の電力供給計画が現時点で
は最新のものになっておりますので、それに基づきまして、電力中央研究所さんにお願い
いたしまして、これについて最適な発電構成を試算していただきました。さらに、それを
黒田先生のところでもKEOモデルで稼働率・発電電力量を試算させていただきました。
また、自家発につきましても、コストの比較によって、下の表のように自家発比率を試算
させていただきました。
 3)の原子力発電につきまして、これは近年の稼働率、設備利用率から見まして、80
%とおかせていただきました。また、水力・地熱につきましても、近年の実績等から見ま
して、840億kWhということでおかせていただきました。
 4)の新エネにつきましては、これは新エネ部会でご議論いただいているところでござ
いまして、昨年末の新エネ部会で、いわゆる現行対策のみでどれぐらいできるかという数
字が出されておりますので、それを外生的に導入しております。内容につきましては、以
下の表のとおりでございます。
 4ページ目につきまして、経済成長率です。これは前提条件というところに書くのはお
かしいかもしれませんが、経済成長率につきましては、今回のモデルの特徴としまして、
これを外生的に与えるのではなく、他部門一般均衡モデルで内生的に推計しています。こ
の結果としましては、2010年度までの平均の成長率は2%程度となっています。ちな
みに、参考としまして、すべてにつきましてですが、2020年度まで計算しております
が、これらもおおよそ平均2%程度となっております。
 (注)に書いてありますのは、これは内生的に、今回自然にいけばこういうふうになる
という姿を描いただけでありますので、これが経済産業省なりの目標として2%というこ
とを書いたわけではありませんし、今後、いろいろ産業構造の変革とかIT革命とかいう
ことによって相当変わりうるということで、これは別途、産構審などで検討されていくべ
きものだと考えております。
 次に5ページは、どういうモデルを使ったかということですが、これは黒田先生に後ほ
どご説明していただくこととしたいと思います。基本的には、真ん中に書いてあります慶
應大学の一般均衡モデルで推計いたしましたが、当該モデルから導き出せない例えば省エ
ネ法のトップランナーなどは、要素積上モデルで別途のモデルをKEOモデルに入れて、
さらに回す。また、先ほど言いましたように、電源についても電中研モデルからの電源構
成をKEOモデルに入れて回す。さらに、エネ研のモデルでこれを検証していくというこ
とをしております。
 次に6ページですが、資料2-2の「資料編」の表の1のところをごらんください。表
の1の見方ですが、点線と実線とありますが、上の線は3本とも最終エネルギー消費を表
しています。下の線は、エネルギー起源のCO2の排出量を表しています。上のほうの点
線の、より上に伸びている方は、前回の総合エネ調で試算したときのもので、自然体でや
ればどのぐらいエネルギー消費が2010年までに伸びるかということを示しており、2
010年度で456百万KLとなっております。それをさらに、省エネ努力により400
百万KLという、下の点線の△まで下げるということにしておりました。
 今回の試算をすればどうなるかというのが黒い実線のところでございまして、2010
年度時点では、400百万を少し上回るレベルにまで行くと試算されています。2020
年まで前回は出しておりませんが、その後も最終エネルギー消費は伸び続けるということ
でございます。
 下のほうのエネルギー起源のCO2につきましても同じことでございまして、上の○の
点線のところは、自然体で行けばエネルギー起源のCO2が347百万tまで伸びるとこ
ろを、供給面・需要面の両方の努力によって、287百万tという1990年度の実績ま
で下げるという絵を描いていたわけですが、今回の試算(実線)では、それは307百万
tにまでしか下がらない。90年度レベルと比べますと、約20百万t、7%程度は増え
てしまうという結果になっています。
 本文のほうは同じことを書いていますので説明は飛ばしますが、6ページ、2-1の2)
で、中に若干書いてありますのは、消費が若干伸びるということですが、電力消費はその
中でも特に伸びて、年1%程度。それは電力化率が21.8から24.3まで高まると見込ま
れるためということでございます。
 それと、6ページの下のほう、2-2の2010年度以降の状況です。これも、201
0年以降は参考値として提示しているわけでございますが、先ほど申しましたように、人
口は2007年から下がり、世帯数も2014年にピークを迎えるということで、エネル
ギー消費量は下がると思われるかもしれませんが、このモデルの解析の結果では、一定の
経済成長率が実現されていく中で、引き続きエネルギーを多消費する経済社会が継続して
いくということの結果になっております。
 これについてどういうふうに判断するかというのは、いろいろな見方があるかもしれま
せんが、今後、アジア諸国もエネルギー消費の大幅な増大が見込まれますし、環境問題も
ますます深刻になっていくことを考えますと、当面は2010年度に向けてエネルギー政
策を考えていくことは必要ですが、2010年度以降も、今モデルで描きましたような姿
を視野に入れて、長期的な視点から検討を進めていくことが必要ではないかと考えており
ます。
 次に8ページの、各部門別の推計結果でございます。「資料編」のほうの2ページ、表
2をごらんいただきながらお聞きください。産業部門につきましては、先ほども申しまし
たけれども、自主行動計画が実現されるという前提のもとに試算をしておりまして、産業
部門のエネルギー消費は下の表のとおりですが、この表の見方を若干説明します。
 まず90年度は、実績で産業部門が183百万原油換算KLの消費であった。99年度
の足下の実績は197百万KLと、7%強伸びている。2010年のところは表が分かれ
ていますが、2年強前につくりました現行の対策ケースでは、192百万KLまで下げる
ということであったのですが、今回、試算をしますと、その隣の今回基準ケースの欄のよ
うに、さらに5百万KLぐらい下がって187百万KLとなっております。90年度比で
は1.9%増加しますが、99年度比では5.2%の減少になっているということです。
 下の表は、それをもともとの自然体、先ほど言いましたワニの口の上の部分のほうに戻
しますと、自然体では、現行の長期エネルギー需給見通しでは放っておけば213百万K
Lだったのが、対策ケースで192百万KLにまで減らすということでしたが、今回の基
準ケースでは、自然体が207百万KLまで下がることになります。これは主に足下の景
気要因が、当時想定したよりも、年によってはマイナス成長などありましたので、そのマ
イナス成長の影響も受けていると思いますが、それによって、全体としては前の目標より
も達成しているという結果になっています。
 ここの(注)に書いてありますのは、経団連自主行動計画をどのように評価してモデル
に入れているのかということです。経団連環境自主行動計画は、業界ごとに目標の設定が、
エネルギーの原単位でありますとか、エネルギーの消費量とかCO2排出原単位とかCO
2排出総量とかというように、統一されていません。これを、今回推計するに当たりまし
ては、モデルに入れるために生産額当たりのエネルギー原単位を改善していくということ
で達成していくものと仮定して入れております。これについては、各業界さんにもお話し
をしているところでございます。
 9ページは、民生の家庭部門です。先ほどと同じような表があるので、表で説明します。
2010年度の対策ケースと今回の基準ケースはほとんど同じレベルになるということで
すが、90年度から比べますと、いずれにしても両方とも3割ぐらいと、相当大幅な伸び
を示しているということでございます。
 ここにも(注)がありまして、トップランナー機器をどういうふうに評価したかですが、
トップランナー機器の効率自体もありますし、その普及率を、省エネ法に定められていま
す目標年度が機器によって違いますので、機器ごとに分けて普及台数見込みとか新規購入
代数を推計して、これをKEOモデルに入れて評価しています。あとの運輸の乗用車等に
ついても、基本的には同じ方法でやっております。
 10ページの上段は、民生の業務部門です。業務部門につきましては、今までの2つと
は違いまして、2010年度の現行対策ケースを大幅に上回るという結果になっておりま
す。これは、産業構造の変化を表したりしている結果だとは思いますが、前回予想してい
たよりもはるかに大きく伸びておりまして、90年度比では68.9%も伸びてしまうとい
う結果になっております。
 次に、運輸の乗用車部門です。これにつきましては、省エネ法に基づきますトップラン
ナー規制等で、機器自体の効率改善、自動車自体の効率改善が進んでいくということなの
ですが、保有台数の増加に伴います総走行距離の増加等の要因によりまして、前回想定し
た48百万KLを上回る51百万KLになります。しかも、90年度比で見ますと、3割
以上という大きな伸びになるという予測をしております。
 11ページは、運輸の貨物等部門です。運輸の貨物等部門は、近年の状況を見ますと、
景気の低迷の影響もありまして余り伸びていないところですが、今後も、自家用のトラッ
クが営業用のトラックに相当な勢いで移り変わっているという現状の趨勢を踏まえまし
て、これは現行の対策ケースで47百万KLに抑えるというところが、さらに45百万K
Lぐらいに抑えられるという感じで見ております。
 その表をまとめたのが2ページ目の全体の伸び率の表で、90年を100にしまして、
業務が一番上に行っていますが、90年を100とした場合に一番高い順に並んでいます。
表の3は、表の分け方を産業とか民生とか運輸とかに分けるのではなくて、例えば、簡単
に言えば個人と企業というふうに分けますと、家計部門の民生の家庭部門と運輸の乗用車
部門が、2010年に向かって、1990年から比べますと、企業部門の3つの部門に比
べますと相当大きく伸びていくという、分け方を変えて見た図でございます。
 「資料編」の4ページでございますが、これは先ほどのをまとめた表でございます。
 「資料編」の5ページ、6ページは、今回のモデルでどういう産業構造になるという結
果になったかというのを表した表でございます。6ページは、特にエネルギー多消費産業
がどのような伸びをするのかということを示した棒グラフでございます。左は、特に今後
大きな伸びが見込まれる産業を取り出して書いてあります。
 7ページ目は、先ほど言いましたものを詳しく、これは省エネ部会でやったところです
が、省エネ部会でやったことを一般均衡モデルに入れ直して出した結果、現行の見通しの
ときの省エネ量と、今のそれを施策評価した結果の差を書き記しております。
 次に、資料2-1の文章のほうに戻りまして、12ページの上段は、供給構成等供給面
の推計結果です。表を見ていただくとおわかりだと思いますが、特に石炭の欄をごらんい
ただきたいと思います。前回想定していました石炭をはるかに上回る勢いで、今回の基準
ケースでは伸びていくようになっています。現状、足下でも、90年から99年度を見ま
しても石炭は伸びておりますが、さらに勢いを増して伸びていくというようになっており
ます。
 ただし、石炭や天然ガスが伸びるということの結果、前回の対策ケースよりも石油の依
存度は下がるという結果になっています。
 次に電源構成でございます。電源構成は次の13ページを見ながらお話を聞いていただ
きたいのですが、上の表が発電設備の容量でして、下が発電の実際の電力量の推計でござ
います。このケースは、特に原子力発電所などにつきましては、電力の12年度の電力供
給計画を踏まえまして、13基増設されるという前提になっております。
 下の、電気事業者の発電電力量の見通しから説明いたします。まず、2010年度の現
行見通し対策ケースと今回試算の基準ケースの対比を見ますと、石炭のところが大幅に前
回の見通しより増えております。これは90年から99年のところを見ていただいてもわ
かると思いますが、既に足下でも相当伸びておりまして、今後も伸びが続いていくという
予測でございます。
 原子力のところは、前回の48百億kWhというのは、原子力発電所が16基から20
基できるというケースでございましたので、今日試算は13基ということで若干下がって
おります。原子力の下がった分は石炭が埋めていくという絵になっています。また、水力
なども現行の開発の状況を見た数字になっております。新エネルギーは、新エネルギー部
会でご議論いただいている数字をそのまま入れております。このような分も全部石炭が賄
っていくというような絵になっています。
 その結果としまして、12ページに戻りますが、石炭火力発電が相当増加するというこ
とで、電気事業者の2010年度のCO2排出原単位は、現行の対策ケースではkWh当
たり67g程度だったのですが、これはそこまではなかなか下がらないということで、8
2.6gぐらいになっております。ただし、現状の90gぐらいからは改善をしていくとい
う絵になっております。
 「資料編」の8ページ、9ページは、今言ったことをまとめて書いた表でございます。
以上です。

【茅委員長】  それでは、今の説明がベースになりましたモデルその他につきまして、
黒田委員のほうから補足をお願いいたします。

【黒田委員(慶應義塾大学商学部教授)】  黒田でございます。それでは、今回、事務
局、それから電力中央研究所等々にご協力いただきまして基準ケースを算定したモデルの
内容に関しまして、簡単にご説明申し上げたいと思います。
 ただ今の事務局のご説明にあった、資料2-1の5ページの(参考)と書いてある欄を、
もう1度お開きいただきたいと思います。それから同時に、「資料編」の表1をごらんい
ただきながらご説明をいたしたいと思います。
 事務局のほうからのご案内にもありましたように、今回、私どものモデルを、全体を整
合的な形で基準をつくり上げるというためのツールとして使いました。ただ、経済モデル
の一般均衡型のモデルというのは、ある意味でトップダウンの話でございますので、ボト
ムアップのいろんな情報ということに関しまして、省エネルギー等々の積上計算を行った
シナリオ、特に省エネの効率の問題であるとか機器の普及の問題であるとかといったもの
を、我々のモデルに与件としていただく。
 一方、我々のモデルから出てきた、エネルギー等々の電力を含めた総需要があるわけで
すが、その総需要を電力中央研究所のほうのモデルにインプットいたしまして、電力中央
研究所のモデルでもって、コストパフォーマンス等を含めた長期の最適電源構成比のシナ
リオを描いていただく。シナリオを描いていただいた電源構成のキャパシティーを、我々
のほうのモデルに再度入れまして、改めて我々のモデルを動かしてみる。動かすことによ
って総需要がまた変化いたしますので、その総需要の変化を、また電力中央研究所のほう
のモデルに入れる、もしくは省エネの積上計算のほうに戻すという形で全体をバランスを
とった姿が、先ほど申し上げた基準ケースの結果でございます。
 基準ケースの表1をごらんいただきますと、先ほどの事務局のご説明にもありましたよ
うに、最終エネルギー消費につきましては、前回の見通し400百万KLに対して、40
9百万KLということでございますので、省エネの政策、トップランナー方式、それから
経団連の自主行動計画等々を既に織り込んだという状態のもとでは、最終エネルギー消費
は、ほぼ前回の2,409百万KLというレベルに近い値に、400百万KLという値に近
い値になっているというのが一つの見方でございます。
 ただ一方、CO2の排出量という観点でまいりますと、前回の見通しでは、対策を打っ
たことによって400百万KLの最終エネルギー消費に対して、ほぼ1990年の287
百万t-cに収斂するというのが前回の対策だったわけですけれども、我々のモデルでは、
その結果として説いた409百万KLに対して、エネルギー起源のCO2の排出量は30
7百万tという形ですから、まだ目標には20百万トン程度の未達があるというのが現在
の基準ケースの姿になっているわけです。
 これがいかなる形で出てきたかということが問題なのですけれども、1つは、業務用、
民生その他を含めて、最終エネルギー消費が前回の見通しよりも上回っているものがある
ということ。それからもう1つは、電力に関する電源構成で、先ほどご案内がありました
ように、原子力を20基の想定から13基想定にしたことによって、また、いろんな油種
の価格の将来の見通しについての傾向が変わっているということもあって、石炭火力のウ
エートがかなり増えている。その結果として、排出量としてのCO2の排出量は前回をか
なり上回る程度の試算になっているのが、基準ケースの姿であるということでございます。
 そういう結論を導いたわけですけれど、モデルそのものは、お手元の資料2-3という
のがございますので、ちょっと細かくなりますけれども、ざっと感じだけおつかみいただ
ければいいと思うんです。
 私どものモデルは、過去のデータ、特に1960年から1995年までのデータの整備
に基づいて各種のパラメーターを測定した、計量経済学的なモデルを前提としております。
結果的には、ある政策を打ったときに、それが可能な限りニュートラルな指標として、経
済成長とそれからエネルギーのセキュリティー、エンバイロメントという観点から評価が
できるようなということを目的にしたモデルでございまして、そういう意味では、過去の
ただ単に積み上げでもってある目標を達成するということから考えますと、かなりニュー
トラルな政策評価が、これからの政策シナリオにおいてもできるのではないかというふう
に、我々は考えております。
 モデルの2枚目をごらんいただきますと、産業部門としては36部門。3ページにござ
いますけれども、農林水産業から公務までの36部門を想定しておりまして、この中には
エネルギー多消費産業、それからサービス産業と、いろいろな産業がそれぞれの産業の技
術特性を反映した形で供給サイドがとらえられる。それからエネルギーにつきましては、
一次エネルギーとしての石炭、それから一次エネルギーとしての原油、天然ガスといった
ものが入っていまして、それらは日本の場合、かなりの部分が海外からの非競争輸入財に
なっている。したがって、海外との価格外生値がそのままその価格に影響を与えるという
形になります。
 一方、それらの一次エネルギーを使用しましたいろんなエネルギーの転換部門がありま
して、転換部門は石油製品であるとか、石炭製品であるとか、電力であるとか、ガスであ
るとかといった転換部門が、いろんなエネルギーの二次エネルギーに転換して、ほかの産
業にそれをサプライするという形の構造になっております。
 その構造は産業連関表をベースにしておりまして、1ページ開けていただきますと、4
ページのところに産業連関表のひな形がございます。産業が、今申しましたように36部
門になっておりまして、36部門の産業間の中間取引の部分が国内財と輸入財にそれぞれ
分かれており、その部分のシェアは、それぞれの価格弾性値に従って投入計数が時系列的
に変化する形になっております。
 非競争財の輸入、主にエネルギーでございますけれども、これについても海外から入っ
てくる輸入財価格が、それの使用に関する弾性値をもって変化する形になっております。
 それから、いろんな副産物――例えば、鉄鋼における高炉ガスであるとか、その他のい
ろんな副産物があって、その副産物がまたエネルギー、もしくは電力に使われるというこ
とも考慮した上で、電力のアクティビティーも考えるという形になっております。
 産業が、それぞれの36部門について付加価値を生み、それが所得の制約となって最終
需要の規模を決める。一方、各産業の供給能力に従って考えられる供給価格が最終需要の
価格制約となって、最終需要の規模を決める。最終需要は、そこにありますように消費で
あるとか、投資であるとか、政府の支出であるとか、輸出であるとかといったようなもの
が最終需要になっているわけですが、その最終需要は、所得の制約と価格の制約とでもっ
て最終需要の規模が決まります。
 特に家計につきましては、家計のエネルギー需要につきましては、先ほど積上で起算し
ていただいたトップランナー方式等々のエネルギーの効率変化と、それからストックベー
スのエネルギー機器の分布の効果をエネルギーの需要について入れまして、それプラス、
価格効果が働くような形で家計のエネルギー需要を出すという形になっております。
 最終的には、家計を含めたすべての最終需要構造が決まりますと、中間投入構造を経て
各産業の需要が決まりまして、その各産業の需要が各産業の供給とすべての部門でバラン
スするところまで、一般均衡的に解を解くという形になっております。
 その過程の中で、もう1点、労働市場がありまして、その要素の価格につきましては、
各産業の労働需要と、それから各過程が出す労働供給との関係で賃金が決まって、それが
フィードバックするという形の労働市場のサーキュレーションがあります。
 家計につきましては、家計の消費需要、それから労働供給については世帯主年齢階層別
になっておりまして、これから迎える高齢化社会に向けて、世帯主年齢階層のエネルギー
の問題、それから労働供給の問題についてのビヘービアの違いをそこに表すという形にな
っております。
 それからもう1つの要素である資本につきましては、マネーサプライは外生でございま
すけれども、マネーサプライが外生の形で決まってくる実物面と金融面とのバランスから
決まってくる利子率が資本の価格に影響を与えて、投資のビヘービアに反映するという形
でモデルが解かれているわけでございます。
 細かいフローになりますので、5ページにあるのは参考までにということでつけました
ので、何かご興味がありましたら、モデルそのものはまた詳しくご説明できると思います。
大体以上でございます。

【茅委員長】  ありがとうございました。
 繰り返しになりますが、前回、審議にご参加いただいた方には、多少、今回の基準ケー
ス、目標ケースという言い方が違いますので、確認の意味で申し上げますと、前回は自然
体と、それに対して対策を打って、例えばCOP3の合意を満たすようなケースというの
を対策ケースという形で出しているわけです。今回の場合には、自然体というのは、例え
ば表の1にございますような形で点線で一番上に出ておりまして、これはこれで従来から
あるわけですけれど、それとは別に、対策を打って、それが実際に実行された場合に、今
回の場合はどの程度のことが見込まれるかというのを基準ケースにしております。
 その結果として、今、黒田委員からも説明がありましたように、経済成長2%という、
政府がしばしばあげる目標は一応実現されているのですけれども、残念ながら、CO2の
ほうは20百万t程度の不足を生ずるという結果になっている。それが結果でございます。
 この後、当然問題になりますのは、では、その20百万tのギャップをどういう形で埋
めるのか。これには当然、政策的な対応がいるわけですけれども、その政策を取り上げる
場合には、この20百万tのギャップを埋めるという実現性の問題と、経済成長の低減を
できるだけ防ぐという側面での考慮と、両方が必要になるということになります。
 同じ政策の問題としては、今基準ケースと申し上げましたが、ここでは従来から考えた
政策が実行され、それが実現するという前提に立ったのですけども、その中には、経団連
自主行動計画のような、政府の政策ではなくて民間側がやった計画が実現するということ
も含んでおりますが、こういうことが入っているわけですけれども、これが果たして考え
たとおり実現されなかったらどうするかというのも、当然、政策課題としては出てまいり
ます。
 これはこの後で議論する問題でございまして、とりあえずは、まず今申し上げました基
準ケースというものをまずつくって、その上で、今言ったような政策課題と目標ケースを
議論するというのが、今後のステップでございます。これはちょっと私のほうからの補足
でございます。
 そこで、皆様方からこの基準ケースについてご意見をいただきたいのですが、これの一
番の大事なポイントは、1つは需要でございまして、これについては省エネルギー部会の
ご意見というのが大事になるわけです。本日は、木元省エネルギー部会長が海外出張中で
ご欠席でございます。これからは、しかしご意見をいただいておりますので、審議状況も
含めまして、平野課長から説明していただきたいと思います。よろしくお願いします。

【平野省エネルギー課長】  ただ今、茅小委員長のほうからご紹介がございましたよう
に、木元部会長がきょうは海外出張のためにご欠席ということで、資料3というペーパー
を私どもは言づかっております。私のほうからこれを朗読いたしまして、ご紹介させてい
ただきたいと存じます。
 「『省エネルギー部会の審議経過報告と意見』
 本日、総合資源エネルギー調査会総合部会エネルギー政策WGが開催され、将来のエネ
ルギー需給の基準ケースについて審議が行われると聞いています。生憎海外出張と重なり
出席できませんが、エネルギー需要の将来見通しに関しご審議いただく際に、現行の省エ
ネルギー対策の評価等が重要と思われますので、省エネルギー部会における審議経過を報
告させていただきます。併せて、本日の審議に当たっての私の意見も提出させていただき
ます。

(1)省エネルギー部会における審議経過
 省エネルギー部会におきましては、7月31日の第1回開催以降6回審議を行い、過去
のエネルギー需要分析を行うことにより課題の抽出を行い、それとともに、現在既に実施
されている、あるいはこれから実行される予定の省エネルギー対策の評価を行いました。
 現行省エネルギー対策については、一部現時点で評価が困難なものを除き、概ね当初の
見込み量が達成されるものと考えられることから、将来の需要見通しにはその効果を織り
込んで良いものと考えます。
 ただし、その中には産業分野の経団連自主行動計画のように、計画が予定通り実行され
ることを前提に省エネルギー量として評価したものもあり、この点については、現在産業
構造審議会環境部会地球環境小委員会において、自主行動計画の信頼性や実効性の向上に
関し審議が進められていると伺っておりますので、省エネルギー部会としても、信頼性や
実効性の向上が重要であるとの認識に立ち、同小委員会において引き続き鋭意審議を進め
ていただくことをお願いしたところです。

(2)エネルギー政策WGにおける審議に当たっての意見
 省エネルギー部会においては、エネルギー需要量の観点から対策の効果を評価したとこ
ろでございますが、当面の課題である2010年度におけるエネルギー起源の炭酸ガス排
出量を1990年度レベルに安定化させるためには、炭酸ガス排出量ベースでの評価が必
要となります。
 この点については、供給側が将来どのような構造になるかに大きく依存することとなり、
本日のエネルギー政策WGにおいて、需給両面からのより精緻な審議が行われることに期
待しております。
 ただし、既に述べましたように、エネルギー需要面からの対策が概ね実行されることを
前提といたしますと、現行のシナリオが達成されるためには、供給側における構造が炭酸
ガス排出の少ないよりグリーンなものに改善されることが不可欠です。

 日本は既に世界でも最も高いエネルギー効率を達成しており、また、省エネルギー対策
の面からもトップランナー規制を始め世界でも最も進んだ対策が講じられてきており、出
来る限り効用を変えずにエネルギー効率を改善するという省エネルギー面からの対策は、
次第に限界に近づきつつあると考えます。
 これ以上、エネルギー需要面からの対策を講じていくとなれば、供給側における対策無
くして国民の理解が得られるとは思われません。従来から申し上げていることですが、私
は、電力事業の自由化には光と陰の部分があり、陰となる部分の対策を的確に行うことが、
光となる部分の輝きをより増すことになると考えております。
 具体的には、我が国の場合、単に電力事業の自由化だけを進めた場合、より安価な燃料
である石炭などへの転換が急速に進み、地球環境問題との両立といった今後のエネルギー
政策における最も重要な柱が崩れてしまうと考えます。

 したがって、自由化により、電力事業に市場原理を導入されるのであれば、より市場原
理の中でエネルギーの供給構造がグリーン化される仕組みを、今後総合部会において併せ
てご検討いただきたいと思っております」。
 以上でございます。

【茅委員長】  ありがとうございました。
 それでは、30分ぐらい、皆様方からご意見をいただきたいと思うのですが、本日は3
人、オブザーバーの方が出席しておられます。これは総合部会の委員の方々です。従来か
らのやり方に従いまして、まず、このワーキンググループの委員の方からご意見を伺って、
その後でオブザーバーの方々からご質問、ご意見があれば伺うというステップをとりたい
と思います。
 それで質問の仕方ですが、従来のように、やはり札を立てていただくというのが私とし
ては一番やりやすいので、そのようにお願いをいたします。それでは、どなたからでも、
どうぞお願いいたします。
 では、まず金本委員。

【金本委員(東京大学教授)】  ご質問なんですが、1つは、経済成長率2%というの
が政府レベルの数字なんですが、生産年齢人口が、2000年ぐらいから減少するという
ことを考えますと、この数字は若干違う結果になる可能性もあるのではないかと思います。
 ご質問は、これが少し、1%も下がるというのは若干ドラスチックだと思いますが、0.
5%下がるとかといったシナリオになると、どういうことになるかというのが1つです。
 もう1つは、業務用のところが、これまでのトレンドよりもはるかに急速に、2000
年から2005年にかけて増加するということになっておりますが、この中身がちょっと
よく理解できないという感じがあります。
 資料2-2の表の5-2、6ページですが、これに電気機械、通信、卸小売といったも
のが出ておりますけれども、カリフォルニアのサーバー需要によって電力需要が増えてい
るというふうなことが言われておりますので、通信当たりは理解できるのですが、卸小売
等について、今までのトレンドどおりエネルギー需要が増えるかというと、コンビニの出
店も若干収まりつつあるという状況を考えると、少し疑問かなという気がしておりますの
で、この辺の中身について、もう少しご説明いただけるとありがたいと思います。

【茅委員長】  一応、一通りご意見をいただいてから、それに対する事務局側の反論を
受けたいと思います。
 それでは、次に深海委員。

【深海委員(慶應義塾大学経済学部教授)】  まず最初、全般的な感想なんですが、私
は全体として見ると、いわゆる自然体じゃなくて対策ケース的なものでできそうであると
言われている、いろいろ問題あるんですが、そういう形でこれを出してみて、問題点が出
てきているので、割合に私はこの基準ケースというのは納得的、ないしよくできているの
ではないかと思うのですが、3点ばかり質問というか、あるいはさらに資料として、ある
いはつけ加えてほしいということを申し上げたいと思うんです。
 1つは、今この結果として各部門、あるいは先ほどの表1にもございましたように、C
O2は減らない等々という結果が出ているわけですが、例えばCO2が増えてしまった要
因等々というのに、例えば電力で原子力発電が20基から13基になった、それを減らす
ことがどれぐらい寄与しているかというか影響しているか等々という、これを判断するの
は、むしろどうしてこうなったか、その場合に何が効いているのか、あるいはどれぐらい
のオーダーの影響があるのかというようなことが、もう少し解明というか、我々にわかり
やすい形でいわゆる表示されていると、今後の政策検討に役に立つのではないかというの
で、第1点はそのことです。
 第2点は、やや細かくなって恐縮なのですが、最終需要のところの見通しの話でござい
ます。需要面の統計の比較のところでやや気になるのは、運輸部門の整理の仕方でありま
して、これはたしかに、先ほどの私の第1の問題提起と関連すると思うのですが、政策的
に考えてみて、重要性を持つものをピックアップするという意味でいえば、運輸部門は乗
用車部門と貨物等というので分けられているわけですが、本来は旅客と貨物というのが通
常のやり方ですね、やり方としては。ですから、いわゆる旅客部門という意味で考えて、
乗用車という問題を議論するとしますと、ここではそうしろと言っているわけではないの
ですが、今後の議論で、やっぱりモーダルシフトだとかそういう問題が出てくるはずであ
ります。
 ですから、そうなると何か分け方が、運輸乗用車部門、それから運輸貨物等部門という
のではなくて、従来型の旅客で、それで乗用車と、いわゆる鉄道と、船舶と航空機という
かそういうもの。あるいは、やや黒田さんが提示されたものでは分け方が道路輸送でいろ
いろ違ってはいるんですが、そういう面でいうと、私はむしろ従来型というか、いわゆる
旅客部門としての見通しのデータがこれに付加されていますと、いわば乗用車が大体8割
を超えている、それでまたその増加に最も寄与しているということがわかるのですが、そ
ういうモーダルシフトだとかそういう問題も考慮するというような意味だと、ここに、い
わゆる従来型の旅客部門で、しかも旅客部門の中身の部分で乗用車とほかのデータが出て
いると、議論がやりやすいのではないかという感じを持ったのです。その点はそういうこ
とです。
 最後に1点、よろしゅうございましょうか。ここで、先ほどの木元さんのコメントとも
からむのですが、どうなるかということで、現在行われそうなものだけを入れ込んである
わけでございますが、やはり自由化だとか国際化だとか、電力部門だとか、その政策がど
ういうふうに具体的に2010年まで進んでいくのかということによって、かなり先ほど
の石炭への転換が起こるというのは、これは価格競争が生ずればそうなるのは当然であり
ます。
 ですからその前提として、いわゆるエネルギー政策というか電力政策というか、そうい
うものについて、どういう判断ないし見通しなのかということが、ややリファーされてい
るというのではないかという感じを持ちました。以上です。

【茅委員長】  ありがとうございました。では、山地委員。

【山地委員(東京大学教授)】  将来の見通しを立てるに当たって、どういう前提で、
どういうやり方でやったかというプロセスが追えるようにするということは、私は前から
そうすればいいと思ったので、今回モデルを使って、そういう意味では、おそらく再現も
できるというプロセスになったのは、非常にいいことだと思います。
 その点で、どういうふうにつくったのかという手順について、少し質問させていただき
ます。特に電源構成に関するところです。資料2-1の3ページのところと電源構成のつ
くり方を見ますと、電力中央研究所のモデルで発電設備構成をつくっているんですね。一
方、発電電力量はKEOモデルで出しているとありまして、そうすると手続きがちょっと
わからなくなるんですね。つまり、普通、電源構成の最適化というと、当然ですけど、設
備と運用、発電量を含めてコストミニマムということになるわけですから、なぜ分けたの
かということです。それが1つ。
 もう1つは、最後に結果が、13ページのところにありますけれども、ここで電気事業
者と書いてあるわけです。これは、今の深海先生のコメント、あるいは木元さんの文書に
もありましたけど、今、電気事業者と言ったときに何を指すのかという、定義の問題があ
るわけですね。特に一般電気事業者であれば、少なくとも施設計画と言いましたか、かな
り長期の10年計画を持っているわけですね。これは2020年まで計算しているから、
おそらく2020年までのコストミニマムというのでやったと思うんですが、そのときに
一般電気事業者の施設計画というのは織り込んでいるのか、いないのか。
 それからまた、一般電気事業者以外の、新しく出てくる可能性のある電気事業者につい
て、あるいはIPPのような卸供給者について、どういう扱いをしたのか、そこについて
ご質問。だから2点です。

【坂本委員((財)日本エネルギー経済研究所理事長)】  気のついた点だけ申し上げさ
せていただきますと、この需要見通しのケース。今や単純なエネルギー需要の見通しと言
うよりも、それが排出するCO2量との関係でどういう姿を描くかというのが、COP3
以降のエネルギー需要見通しになろうかと思います。その点で、こういう表1のようなア
プローチがされたというのが、2回目とはいえ、非常に適切なアプローチだろうと思うの
でございます。私は手法その他については、正直言って、細かくはよくわからないところ
があるのでございますけれども、第1回に比べて、2年ほど時間をかけて、より現実的な
姿というものに近づけようとしておられるというふうに思います。その点では、第1点と
して評価をさせていただきたい。
 ただ、出てきた姿は、産業用は、CO2に関しては、ほぼ自主行動計画なるものによっ
てほとんど増えない。2010年までの問題は、民生の家庭、民生の需要、そして民生か
と思うのですが乗用車部門、ここに問題があるということを浮き彫りするような需要見通
し、並びにそれに関連するCO2排出量見通しになっているのではないか。ほんとうにそ
うなのかということについて、少しみんなで議論を偏見なく、また事前のプレジャッジな
しに議論をしっかりしておく必要があるのではないかという気がいたします。
 既に木元部会長のペーパー、並びに先ほどの茅小委員長のお話にございますように、今
やると言っている政策が、実は実現されなかった場合に国全体がどうなるのか。義務を負
っているのは国でございまして、私のところはやろうと思いました、しかしできませんで
した、あるいは、私のところはこうやります、あとはほかのところで適当にやってくださ
いというようなことになってはいけないなという懸念を、若干感ずるところでございます。
需要面については、それが1つ。
 それから供給面につきましては、電力がどうしても非常に見通しがつくりやすいという
こともございますし、また全体の供給への燃料別のウエートというものが出しやすいとい
うことがございまして、私も実は驚いたのでございますけれども、石炭が、この短い間に
もこんなに増えているということであり、自由化ということになれば、こういう選択とい
うものは当然、コストの面から行われていくだろうということでございます。
 したがって、それに対して対策を打つのか打たないのか。打ったとして、どういうこと
がCO2防止策の見地から考えられるのかということを示唆する見通しになっているんだ
なということ。
 原子力につきましては、前回の20基というのが13基というふうになって、供給計画
といいますか施設計画から見て、より現実的なものなのだと思いますけれども、既にいろ
いろなところで議論もされていると思うのでございますが、既設の原子力発電所の稼働率
を上げるということによって、むしろ原子力のアワーを高めるという選択肢も、これは既
に検討されているかまだわかりませんが、検討する余地があるのかなと。
 例えば諸外国並みの定期検査にするというようなことによって、稼働率を上げ、コスト
を下げ、また電力のCO2排出原単位を下げるといったような選択肢も、いろいろなとこ
ろで議論をされていることでございまして、この点につきましては、いずれ資源エネルギ
ー庁のほうであるいはお考えなのかもしれないと思うのですが、それによって、また数値
が変わってくるのかなというふうに思います。
 ちょっと気のついた需要サイド、供給サイドの点は以上のことでございます。
 一言だけつけ加えさせていただきますと、もうこれは言い古されたことではございます
けれども、例えば石炭が増えるというのは困ったことだというふうには、エネルギー政策
の見地からは考えないほうがいい。クリーン、クリーンということで、仮に例えばみんな
が天然ガスに集中する。アメリカのように、新規の発電所の九十数%が、非常にリードタ
イムの短い天然ガス発電所になるといった場合には、まさにダッシュ・フォー・ガスとい
う現象が起こりまして、天然ガスの価格が、現在のアメリカでは既に平常の5倍にもなっ
ちゃっている。それでもいいよ、結構ですよという社会もあると思いますけれども、日本
の場合はどうかなと、そう思いますと、また消費国としての対外的な対抗力ということを
考えますと、言い古されたことではありますけども、多様性というものが、エネルギー政
策の見地からは依然として有効な選択肢ではないかと私は思っておりますので、ちょっと
蛇足ですがつけ加えさせていただきます。

【茅委員長】  それでは、河野委員。

【河野委員(内外情報研究会会長)】  なるべく簡単に、第1に、先生がまとめられた
需要の見通しの話ですけど、人口世帯数というのは、ほとんど、99%が変わらないと思
うんです、見通しは。ところが、エネルギー価格だとか為替レートとか成長率なんていう
のは、特に最近の足下の経済実態を考えてみれば、とにかく考えて考えてこういうふうに
なったというのはよくわかるんですけど、大いに変化もするだろうと。こういうふうにう
まくいくことがほとんどあり得ないわけだから、したがってそういう条件のもとで、一応
この数字は了解したと私は思うんです。
 2番目に、どうも全体にここに出てくるメッセージは、木元さんの一応レポートとなっ
ているけれども、これみたいに、どうも需要面はかなりの程度、いろんな意味があって、
随分以前に比べて近づいているよと言われても余りないねと。どうやら主たる目的は、集
中砲火を浴びせるのは石炭じゃないかというメッセージがここから出てくるんですよ。そ
れが一つ明快。何もそういう政策意図があってこういう数字が出たのではなくて、はじい
てみたらそうなったということだと思うんです。
 そこから先で問題になるのはこの次のステップだと思っているんだけれども、先に言っ
てしまうんですけど、結局、これにも書いてあるみたいに、自由化――自由化ということ
は、要するに、端的に言えば値を下げるという話ですから、効率的に。明確なんだから、
こんなことは。それと、この石炭集中砲火説というのを、どういうふうに整合性を持って
やれるかというところに、政策当局は最大の知恵を出している。
 今、この部会はCO2問題を議論しているから、CO2至上主義でやればいいなじゃな
いかという、もうすぐ夏からは別の10割が始まるわけです、こんな需要がたくさんある
なら。そうすると、ほんとうにその整合性をどうとるかということが、政策論に入るとき
に、必ず最大の一番の悩ましい話になることは、もう目に見えているんです。ただ目に見
えているって、これからまた時間があれば次のステップで話していただきますけど、そこ
が一番、僕らは考えないかんことだということです。自由化があるから、値段の安いとこ
ろへのシフトはいいんだというふうな議論もなかなかできがたいし、CO2抑制論で一方
的に石炭をたたくということもなかなか難しい。だって、石炭というのはいろんな角度か
ら議論できるので、CO2一点張りでやったら、それは約分の最たるものになることは間
違いないけれども、そうでもないものがたくさんあってこうなっているのですから。
 とりあえず、自由化論との関連で考えなくちゃならないことがたくさんあるということ
を申し上げたい。

【茅委員長】 ありがとうございました。では、近藤委員。

【近藤委員(東京大学大学院工学系研究科教授)】  先ほど茅先生は30分とおっしゃ
ったから、多分もう1回何かあるんだろうという理解で、この基準ケースなりについてコ
メントをすればいいのかなと思うんです。
 1つは、つまらない、細かいことで申しわけないけれど、基準ケースという言葉をどう
いう意味でお使いで、今後これが意味あるものとして残っていくとすれば、当然そうだと
思うんですけど、そういう意味で、これを我々の今後の議論の基準にしていいかというこ
とも多分問われているのかなと思いつつ、そういう意味では、例えば、経団連の自主行動
計画をそのまま入れたものを基準とするということは、ある種のジャッジメントをしてい
るかということになるわけでして。
 私はその前に、原子力長計の議論で、いわゆる公益達成のために業界団体が自主的な目
標設定をしてそれに貢献するというのは、ある種の合理性を持っているということを、そ
のときは私が主張したんですけれど、そのときおられた経済学者の八田先生とか沢田先生
は大分それに対して批判的でありまして、それはつまみ食いになったり、さまざまな問題
を持っているのだと。最近の経済学者はそういうことには余り賛成しないんだ、おまえの
経済学は古いとかいって怒られてしまったんです。こういうようなアプローチが、いわゆ
る学会なりものの考え方としてどれだけ合理性を持っているのかということについて、少
し議論を進めておいたらいいかなと。
 それを端的に示すと思いますが、やはり産業界は自粛。経団連というものへ持つ人々の
イメージからすると、じゃあ民生、業務というのは経団連とは関係ないのかと。そこがボ
ンと出ていて、経団連の自主行動計画なるものはスーッと下がっている。これは見る人か
ら見ると、何かおかしいね、やっぱりいいとこ取りしているんじゃないのかということに
なってしまう。
 ですから、私は、業界がモラルの観点からある公益目標を掲げて、それに対して自主的
な行動をする、それに任せることができれば最も合理的だと思うんですけれど、しかし、
現実としてはそうは見ていないという方もいらっしゃるし、それが合理的ではないと言う
方もいらっしゃるし、実際にこのデータを見るとそういうことになっていないというふう
に見られるとすれば、これを基準ケースとするということは、ある種のそういうジャッジ
メントをしていることになるということを、ちょっと議論していただいたほうがいいかな
というふうに思っています。
 第2点は、ちょっと細かいことですけども、電力の需要が1%程度の伸び率だというこ
となんですけれども、当面、既に皆様ご指摘のとおり、電力需要にかかわる供給面の姿が
いろいろとこれから論議されるとすれば、どこかの資料に、電力の需要構造があるのかな
いのか。ちょっと見あたらないように思うんですけど、その辺を少し、電力の需要構造と
いう切り口でもって何かテーブルが用意してあると、これは我々が議論できるかどうかは
わからないけれど、省エネ部会で、あるいは既に議論がされていて、ここに資料がないだ
けなのかもしれませんけど、一応、電力需要がなぜどこで伸びているかということについ
て。それは民生業務に尽きるとおっしゃればそれまでなのかもしれないけど、一応データ
として整理していただくと、基準ケースなるものの理解が一層深まるのかなと思います。
以上です。

【茅委員長】  ありがとうございました。中上委員。

【中上委員((株)住環境計画研究所所長)】  私も今の近藤委員と同じような意見なん
ですけど、基準ケースというのは、これはもう所与で達成できる、今後は、これでできな
い2,000万トンをやればいいというふうに、安易に考えてはいけない部分が基準ケース
にはあるのではないかということですね。特段の努力をやってこの基準ケースができると
いうことを、もう少しメッセージとして強く出さないと、人々はこれを見ますと、あたか
も今までの自然体のような受け取り方をしてしまう。
 ですから、そこが今の経団連の自主行動計画もそうですけど、ほかの省庁絡みのことも
あると思いますから、特段の努力ががあって初めてこれが成立するということをもっと強
くメッセージとして出さないと、あとは2,000万トンだけやればいいというふうに取ら
れると、思わぬところで、もう少し先になるともっと大変になってくるのではないかとい
う気がします。
 もう1点、私が今回のプレゼンテーションが良かったと思いますのは、いつも民生部門
が業務用と家庭用が一緒になっていて、同時に一くくりで言われていたのが、今回、うま
く家庭部門と産業部門というように分けていただいたので、これでかなり議論がしやすく
なったのではないかと思います。ただ、乗用車の部分で、乗用車がすべて家庭用に来てい
るのか、それとも、家庭の自家用車部分だけに来ているのかというのが若干疑問が残りま
すけれど、それを除けば、非常に新しい分類の仕方をしていただいたので、これから一般
の方々にお話しをするときに非常にやりやすくなったので、ありがとうございます。以上
です。

【茅委員長】  そういたしますと、委員の方から一当たりご意見、ご質問をいただいた
のですが、大分時間もたっていますので、やはりオブザーバーの方にも、今意見、ご質問
をいただいてしまって、まとめてお答えをしたほうが時間的にも効率がいいと思いますの
で、オブザーバー3人の方でご質問、ご意見があれば、札を上げていただけますでしょう
か。では、中村委員。

【オブザーバー(中村総合部会委員)】  3点、簡単に結論みたいな形で申し上げたい
と思うんですが、基準ケースが問題になっているわけですね。基準という意味といいます
か、それで達成できるかどうかということに含めて、自主行動プランとか、そのほか3ペ
ージのところに書いてありますようなことで、ほんとうにどうなのかということがありま
して、この点がやっぱり一つの問題点だろうということを指摘させていただいておきたい
と思います。
 それから、省エネ部会のほうからのことですけど、日本では省エネのが限界に近づいて
いるということが書かれているんですけれども、私自身省エネについては、総合部会のほ
うでLovinsさんのヒアリングが有りましたのですけれど、私は日本では大幅な省エネがま
だまだ可能であるという立場は、やっぱり考えていただきたいと思っております。
 そういうことで、最後に言いたいことなんですけれど、経済成長率が2%であるとか、
あるいは、石炭火力がズンと大きく伸びるとか、業務部門が3割も伸びるとか、そういう
形で考えていかざるを得ないという基準ケースが出てくるのは、結局、従来の政策の枠組
みの中で考えるという限定の中でありますから、当然だと思うんですね。しかし、総合部
会の第1回で出ておりましたのは、やっぱり従来の政策の枠を踏み出して、大胆な、そし
て実現可能な政策をつくりたいということだったと思うんですね。
 そういう意味のことで、基準ケースというものについての考え方はもう少しよく討議し
てみたいなというように思っております。

【茅委員長】  ありがとうございました。飯田委員。

【オブザーバー(飯田総合部会委員)】  幾つか重複するかもしれませんけど、確認の
ために、できるだけ手短に。
 まず細かい点でいうと、先ほど山地委員も言われましたけど、電力についてはやはりI
PPPPS、あるいは自家発といったところが入っているのかはいっていないのか。そし
てそれが入っているとすれば、どういうふうに見通されたのかというのが第1点。
 それから、いわゆる基準ケースと言われるものは、全長期需給見通しとしては、ここで
比較されていますように、まさに現行対策ケースとの比較であるという認識とすれば、民
生業務のところ、それから車のところが現行対策よりも上回ってしまったという部分につ
いては、これは先ほど深海委員も言われたかもしれませんけど、もうちょっと要因とかそ
こら辺を追究したほうが、今後の対策ケースとするときにいいのではないか。
 それから、資料のところで、そもそもエネルギーのところで90年比、2010年0%
が前提になっているわけで、ほんとうにこのエネルギーが0%でいいのかどうか。これは
前回、茅先生から、それはここではないという話もあったわけですけれど、やはりそうい
ったところは幅広に今後の対策ケースのところで、対策に入ってしまうとあれですけど、
議論すべきかなというふうに思います。
 それから、先ほどの省エネのポテンシャルについては、今後どこかでもし機会があれば、
今回は中村委員がいろいろ資料を出されていますが、CASA、あるいは気候ネットワー
クといったところが省エネのポテンシャルがあるという本もいろいろ出していますので、
どこかで簡単にプレゼンテーションをしていただいて、そこら当たりをディスカッション
できる場をつくっていただければというふうに思っています。
 一番最後に、相当定量的なモデルをこういうふうに出していただくと、かなり緻密にで
きあがって、将来像というのはこれしかないんじゃないかというふうに見られがちですけ
れど、やはり、先ほどから何名かの委員が指摘されているように、抜本的な構造変化が進
みつつあるわけで、その構造変化とか、あるいは政策環境の変化に対してどういう戦略で
臨むのかという、そもそも論の議論をやはりどこかの時点できちんとやっていかないこと
には、同じ何万KLでも、中の構造によって全然意味が違っているケースがあるわけです
ね。あるいは、例えば自家発なんかは今はモノジェネでどんどん伸びているとか、そうい
った部分も含めて、抜本的な、構造変化とかそういった議論を1度ぜひできればというふ
うに思います。以上です。

【茅委員長】  多様なご意見、ご質問をいただいたのですが、この中で、1つは基準ケ
ース、目標ケースというのをどういうふうにとらえるのか、どういうふうに考えるのかと
いうご質問が幾つかありました。これは今私が説明させていただきます。
 それから自由化の問題。これは大変大きな問題で、何人かの方からご意見があったんで
すが、これは広く今後のエネルギー政策全体の問題でございますので、河野長官に答えて
いただきます。残りの部分につきましては、一括して事務局側から答えていただきます。
そういう順番で答えさせていただきます。
 まず最初の、基準ケース、目標ケースということの意味ですが、私が最初にご説明した
つもりなんですが、やや言葉が足らなかったので、改めて申し上げさせていただきます。
ここで言っている基準ケースというのは、従来の政策、あるいは従来の民間の計画が達成
されたとした場合という意味でございます。したがいまして、特別な新しい政策を導入す
るというのは、当然、目標ケースの議論になるわけですけれども、今までのような政策を
ただ強化するとか何とかという話は、基準ケースを実現するという問題になりますので、
そういった意味で、政策というのを簡単にするために、従来の政策、あるいは従来の計画
を含んだものを、すべて基準ケースという名前で呼んでいるということでございます。
 したがって、それが現実に実現できない、例えば経団連の自主行動計画がその計画どお
りに実現されなかったらどうするかという問題は、別途、政策の問題として議論をしてい
ただくというつもりでございまして、その意味で、基準ケースがすべてできると言ったと
いう意味ではございません。基準ケースは、従来の政策計画が実現されたとした場合の結
果と、そういうふうに読んでいただきたいと思います。
 そして目標ケースは、今申し上げましたように、それに対しまして、COP3の合意が
実現されるというケースを含むと考えているわけですが、それには当然、そのために新た
な政策を導入しなければいけません。また、従来の政策、及び従来の計画が実現しなかっ
た場合、それを実現するようにする担保が必要でございます。それは一切政策議論として
やるという、そういう意味でございます。これは、そういう内容でございますので、言葉
の意味をご理解いただきたいと思います。
 それでは、河野長官にお願いいたします。

【河野資源エネルギー庁長官】  深海先生を初め、自由化とこの問題についておふれに
なった委員の方々が何人かおいでですので、自由化と基準ケースといいますか、あるいは
それを超えて今後の検討との関係について、私なりの考え方をご説明したいと思います。
 その前に、総合資源エネルギー調査会にご出席の方はどなたも、昨今のカリフォルニア
の問題を初め、自由化とエネルギーの安定供給の問題には深い関心をお持ちだと思います
ので、その点に若干触れさせていただきたいと思います。
 そもそも、我が国の自由化は、ガスについて言いますと一昨年の11月、電力について
言いますと昨年の3月に、いわゆる部分自由化を踏み出したところでございます。この部
分自由化を踏み出すに当たりまして、電気で申しますと、電気事業審議会で種々ご審議を
いただいて、第1段階の自由化をした後、3年後をめどに次なるステップを考えようと。
その場合、部分自由化の範囲を広げるのか、あるいは完全自由化を目指すのか、またプー
ル制をどうするのかといったことも含めて検討しようということであり、また、この制度
改革を国会で法律を通していただくときも、附則に同様の見直し規定が置かれているとい
う仕組みになっています。
ところで、今のカリフォルニアの自由化の状況というのは、現在、私どもが行っている
電気にすれば、約3割程度のマーケットの自由化とは相当異なる自由化であります。ああ
いったことがいいのかどうかというのが、まさに今関心を呼んでいるわけですけれども、
今私どもが申し上げられるのは、先ほど申し上げたような選択肢の中で、外国の実績も、
それから日本の今行っている部分自由化の実績も、これも含めて検討して、将来像を3年
がかりでまとめていこうということですので、今回の基準ケースを策定するに当たって、
新しい自由化の姿はどういうものかというのは反映できません。それは具体的な解がない
からでございます。そのことは申し上げざるを得ないと思うのです。
 ただ同時に、私の解釈で、また黒田先生にもしご異論があればおっしゃっていただきた
いと思いますが、今回解いていただいたモデルというのは、投資については、これは後で
事務的にご説明させていただきますけれども、いわゆる一般電気事業者の皆さんについて
は、既にかなりかたい投資計画がありますから、そういうものを前提にしておりますけれ
ども、燃料選択という意味ではかなり一定の前提を置いているというのは、さっきご指摘
のあったとおりで、これも変わりうるかもしれないと言われれば、おっしゃるとおりであ
りますけれども、しかし、そういう前提を置いて、価格にかなり素直に従って燃料選択が
行われるというモデルでありますから、自由化が進展するという基本的なコンセプトと相
容れるモデルで解かれているというふうに考えていただいていいのではないかと思いま
す。
 したがって、自由化の進展度合いがこれから議論になってさまざま変化はあるものの、
価格に従って基本的な燃料選択が行われたり、あるいはもっと2010年を越えていけば
投資選択が行われたりするのではないかということは、それなりにこのモデルでは素直に
反映されているというのが、私の理解でございます。
 そこで、それではこういう燃料選択になってどうなるのかということについて、何らか
の政策が必要であるという議論がこれからあるとして、それが次なる自由化なり何なりの
方向性と相容れるかどうかというところは、おそらく議論になってくるのだろうと思いま
すけれども、他方、この次なる政策論を一応まとめていただきたいと私どもが思っており
ますタイムフレームの中で、具体的な次なる自由化の内容が明らかになるという状況では
ないというふうに思っておりますから、大きなコンセプトの中での整合性といいますか、
そういったものを図るように議論していただくということが、私どものお願いということ
になると思います。
 それと関連いたしまして、坂本委員のほうからも、この制度といいますか、将来、例え
ば経団連の自主行動計画なりができなかったらどうかと、そういう不確実性は、この見通
しにはつきものでございます。非常にリジッドな制度を導入しない限り、エネルギーの消
費には、私はある程度の不確実性というのはつきまとうものだと思うのですね。ですから、
将来の議論として、見通しを策定したり目標のようなケースを策定したりしていくときに
そういう不確実性にどう対応していくか、議論していただくことは必要だろうと思います
し、また、このことはまだ決着を見ておりません国際的なフレームワークの中で、エネル
ギー消費、あるいはそれに伴うCO2の排出量というものは、一定の不確実性を持つもの
だということも念頭に置いた制度的な枠組みというものを考える必要があるというふう
に、私自身は思っております。
 それから、原子力の稼働率のお話も出ましたので、これはこのワーキンググループの事
務局のお答えには余りますので、現在、経済産業省全体としては、おっしゃるようなこと
は、例えば原子力安全・保安院、あるいは原子力安全保安部会などで、電力側の関係者の
方からも検討を依頼されている項目もあります。しかし、これはこれで、安全問題の一環
として検討していただくことだろうと思いますから、そういったものの結論が出るならば、
将来的には考慮することはできるかもしれませんが、そのタイミングは、原子力安全・保
安部会あるいは原子力安全・保安院の安全規制当局の考え方に任せたいというふうに、現
在、私は思っております。
それから、飯田さんのほうから、エネルギーのCO2排出量については90年度比0%
でよいのかというご意見があったわけです。これは、総合部会へお返しするときにも一部
の委員の方からお話がありましたが、正直言って、この数字をごらんになってご理解いた
だけるかと思いますが、2010年に向かって、エネルギー起源のCO2の排出量を横ば
いにするという課題だけでも、大変重い課題だというふうに思っています。京都プロトコ
ルの際にマイナス6%というものを、日本政府全体として了解をするというときの内訳と
して、この点は政府部内でも明確に合意されている点でありますので、これを今変えて議
論することは適当ではないというの事務局の考え方でございます。

【茅委員長】  それでは、ほかの部分につきまして、事務局側からお願いします。

【和田総合政策課企画官】  まず、深海先生から言われました、要因の寄与度ですが、
これは我々も作らなければと思っていたんですが、これ自体ができたのが、ちょっと内輪
話で恐縮ですけど、大体夜が明けたぐらいだったものですから、ちょっと間に合わなくて
大変恐縮です。(笑)それはやらなければと思っております。
 ただ、例としては悪いかもしれませんけど、例えば、先ほど深海先生がおっしゃった、
12ページの電力の原単位が、これはどのぐらいの影響があるんだというのは、これは別
に電力会社が悪いというわけではなくて、現状よりももちろん改善しているわけなのです
が、例えば、2010年度には1兆kw程度発電しますので、1g原単位が悪化すれば、
CO2に換算しますと100万t-cぐらい悪化するということを意味し、非常に大きな
オーダーでございます。
 それと、運輸の分け方が従来どおりというのも、若干推計は混じるかもしれませんけれ
ども、できると思いますので、やってみます。
 それと、自主行動計画については、茅先生が先ほど答えられたとおりなのですが、先ほ
ど省エネ課長が読み上げましたとおり、木元省エネ部会長からも要請がございましたが、
自主行動計画の担保措置については、産構審(茅小委員長)のほうで検討するということ
になっております。
 それと、山地先生がおっしゃった、13ページの電気事業者というのはどういう意味か
というのは、これは自家発自家消費以外という意味でございます。電力供給計画は12年
度ですので、原子力とかを除きますと2009年度までしかございませんが、それは前提
として入れております。ただ、その後はフリーになっているということで、詳しくは事務
局のほうからご説明したいと思います。
 中村委員、飯田委員からご意見をいただきましたが、これは今後打出すべき対策といい
ますか、それをどうつくっていくかということなので、これについては後ほどご議論いた
だければと思います。
 それと、NGOの方々もいろいろつくられているということについては、部会長からご
発言をいただくということで、まず最初に、モデル等についてご質問があった点を、事務
局のほうから簡単にお答えさえさせていただきたいと思います。

【戒能総合政策課課長補佐】  山地委員からご質問がありました、なぜ、いったんKE
Oモデルに入れた電源の部分を、もう1回電中研モデルに返すのかというご質問でござい
ます。黒田先生のところのKEOモデルにつきましては、基本的に短期の最適化で解を得
るというモデルでございまして、電源の開発のように、20年、30年、40年といった
長期のものにつきましては、基本的に外から数を与える必要がございます。その部分につ
きましては、電力中央研究所さんのモデルをつかわせていただきまして、電源構成を最適
化するという与件のもとで、そこだけ解いていただいたということでございます。
 ただ、発電所の整備自身が経済に影響を与えるという効果がございますので、いったん
決めていただいた電源構成が、どういう経済影響があるかというのをアセスした上で、も
う1度電力の需要を最適化するという解き直しをやっていただいていると思います。

【山地委員】  私はそんなに難しいことを聞いたのではなくて、電源設備構成の最適化
と発電電力量の最適化。電源構成最適化というと、両方同時に最適にするんです。にもか
かわらず、設備だけの結果をとって、発電電力量についてはKEOモデルで計算されたと
いうのが手続き的にわからないので、どうしてですかということを聞いたわけです。

【戒能総合政策課課長補佐】  基本的には、電源でどういう構成になったのかというこ
との答えを、1度返してやる必要があるということです。当然、与えられた電源のもとで
1年2年の運用は決めなければなりませんので、そこの部分の最適化をKEOモデルのほ
うで解いていただいております。

【黒田委員】  電力中央研究所のモデルでは電力の総需要というのが与えられないと、
それに従って長期のコストパフォーマンスを見て最適電源構成とその稼働率を決めるとい
う形。我々のモデルでは、今度は短期で、キャパシティーがギブンのもとで経済全体を動
かしたときに、需要量がどうなるかということが出てくるわけです。
 したがって、フィードバックしてぐるぐる回しているわけですけど、電力需要を我々の
やつで試算したものを電中研のモデルに与えて電源構成を出して、電源構成を我々のほう
でキャパシティーとしていただいて、それでもって我々のモデル側でも、電中研のモデル
と同じように付加率曲線があって、短期的に稼働率を計算するメカニズムを持っているの
です。
 それについて出てきた電力需要が最初の想定と違っている場合には、改めて電中研のモ
デルにフィードバックをして、結果的に、そこでまたキャパシティーが変われば、我々の
モデルにフィードバックさせていく。
 最終的には、各電源構成別の稼働率が、電中研モデルで解いた最適化と我々のモデルの
最適化等の結果がどれぐらい違うかというのは、一応はチェックしているんですけれども、
それほど大きく違わないところで、かつ需要が収斂したところで全体を表しているという、
そういう形でございます。

【茅委員長】  今までについてはやや技術的な問題なので、なお不明な点があれば、あ
とは個人的にやっていただけますか。

【戒能総合政策課課長補佐】  恐れ入ります。金本先生からの、民生業務の分野はこん
なに伸びるのかというご議論でございますが、第5回の省エネルギー部会で民生業務分野
の需要の見通しにつきまして、トップランナー機器や、あるいは建築物の省エネルギーの
効果なども踏まえた議論を行っております。その際の議論の見通しといたしまして、19
90年度比で業務用の施設、事務所やビルや、あるいは商店といったものの床面積が、2
010年度までに大体58%伸びるという見通しが議論されておりまして、ここでの民生
業務分野の伸び率は六十数%でございますが、既に床面積だけでも58%伸びておりまし
て、省エネルギーを行っても、なお活動量や営業時間の延長などによってそれがうち消さ
れて、省エネルギーは達成できない状態になっておって、当初の目標を超過してしまうと
いうことだと理解してございます。
 あと、0.5%ほど成長率を下げてみたらどうなるのかというご議論でございますが、ど
の外生変数を変えて0.5%下げるかというのをご議論いただく必要がございます。手前ど
もがつくりました、ある程度の前提要件のセットをどこからどういうふうに変えていくか
を強調することは、非常に難しい問題がございます。場合によっては解けないという問題
もございますので、手前どもといたしましては、このセットを基準として、物事を考えさ
せていただきたいと考えております。

【黒田委員】  経済成長率については、これはたまたま2%になりましたけど、いじっ
ているわけではないんです。したがって、外生変数の想定に従った出た結果の内生的な成
長率が2%ぐらいになっているということでございます。
 したがって、ここは金本さんはご専門ですからあれですが、こういうモデルは、河野さ
んもおっしゃいましたけど、あくまでいろんな外生変数に基づきます。したがって、そう
いうものに対する条件付き予測であるということは最初から前提にしているわけで、その
条件を変えれば、成長率は当然変わってまいります。そのもとで、果たしてどんなひな形
が、CO2排出量、エネルギーを含めてどういうものが描けるのかということは、試行錯
誤することは可能であると思います。

【金本委員】  私の質問は、こういうモデルを見ると結果だけあって、中身がどうなっ
ているかがわからないというのがあって、成長率のところで、例えば労働力推計が多分あ
るはずで、そこのやり方を変えるとどうなるかといったようなものを少し出していただか
ないと、中がどうなっているかがわからないということです。
 卸小売のところについても、95年から2000年のトレンドに比べて、ガッと増える
のはなぜかというのがちょっとよくわからない面があって、今までの5年間に比べて床面
積が何でそんなに伸びるのかとか、そういった議論をもう少しやっていただくと、皆さん
がこういう数字の中身が理解ができるということであります。

【茅委員長】  実は、今のような問題は、全体的な問題としてどこまで外部に対して公
開するか。公開というのは、してはいけないとかいう問題ではなくて、そこまで手間をか
けてやるかという問題なのですけれども、その問題とからんでおりまして、今回はこの程
度で皆さんのところにお見せしたんですけれども、いずれにしても将来的には、今言った
ような問題点の詳細を、ある程度ホームページなり何なりで公開しなければいけないのだ
ろうと思っております。これについては、今後の検討にさせていただきたいと思います。
 なお、今のような点につきましては、できれば、今のようなご質問に対しては事務局な
いし黒田委員のほうから、直接、金本委員のほうにお答えいただけるとありがたいと思い
ます。
 それでは河野長官。

【河野資源エネルギー庁長官】  1点申し忘れました。先ほど坂本委員のほうから、石
炭というのはそれなりに必要な燃料ではないかというご指摘、そういう趣旨のご発言があ
ったと思うのです。
 セキュリティーWGというのも、同時並行でさまざまな議論をしているわけですが、そ
ちらの表からすれば、石炭というのはセキュリティ上、大変日本にとっては望ましい燃料
であるという見方もあるわけですね。ですから、そういうものとのバランスでどうするか
ということが議論だと思います。

【茅委員長】  それから、さっき事務局側から申しましたように、ほかの、もっと省エ
ネルギーの可能性の高いシナリオというのが出ているのだから、そういったものの検討す
る場を与えよという飯田委員のご意見がございました。
 これについては、私もそういったシナリオが出ていることは存じていまして、また事務
局側にも渡してありますけれども、どこでどういう形で検討するか、あるいは議論をする
かというのは、全体の時間、スケジュールとのバランスもございますので、ちょっと検討
をさせてください。今すぐここで、いつやるということは言えませんので、そういう形で、
できるだけ前向きな形で検討はいたしたいと思っております。そういうことでご了解をい
ただきたいと思います。
 実は、きょう、もう1つ議題がございまして、これはもっと大事なんですけれども、た
だ時間が12時半ということで、きょうはどちらかというとそのスタートだというふうに
考えていただいて、議論の時間が足りない分は先にやっていただくということでご勘弁を
いただきたいと思います。
 それは資料4でございまして、これについて、まず事務局から説明いたします。

【和田総合政策課企画官】  資料4について、ご説明します。
 資料4で「今後の政策検討の方向及び目標ケースの策定の考え方等について」というこ
とでございます。1番目の基本的考え方ですが、これは前に論点整理のところで述べまし
たが、「環境保全や効率化の要請に対応しつつ、エネルギーの安定供給を実現する」とい
う目標を達成するために、どのようなケースを目標とするか。特に、現状は、先ほどご説
明しましたとおり、CO2については90年度比0を達成しておりませんので、90年度
比安定化させることを実現する需給像をつくるということを目標としたいと思っていま
す。
 2番目の、政策の検討の方向としまして、「主な対策分野と検討の方向」ということで、
先ほどからもにじみ出しで議論が行われているところでございますが、特に以下の分野に
ついて今後の政策のあり方を検討すべきではないかと考えております。
 ①省エネルギーについては、先ほど説明しましたとおり、一定の効果は見込まれており、
先ほどから議論になっていますが、「実効を上げるべく、引き続き現行対策のフォローア
ップ及び着実な実施」。つまり、今の対策が実現すればこうなるということを示したわけ
ですから、今後とも実効性を上げて、ほんとうにできるようにしていくということが非常
に重要なことです。これは、先ほど来意見の出ているとおりでございます。これらの施策
を図るとともに、特に増加傾向にある民生部門や乗用車を中心に、さらに一層の対策を考
えていくべきではないかということです。
 2番目の電源構成でございますが、「電源構成の変化に伴って」、先ほど申しましたよう
に、前に想定していたようには改善が進んでいないということでございますが、これにつ
いて何らかの対応を行うことが必要ではないかと思います。その際考えるべきことは、自
由化・効率化と、先ほど来ご意見が出ているとおりでございまして、効率化との関係を十
分に考えていって、具体的な対応方法を考えるべきではないかということです。
 3番目は新エネルギーでございます。これは新エネルギー部会でご検討いただくべきこ
とだと思いますが、現在の対策の効果、コスト状況の検討を終えられたところだと思いま
すが、今後について、どのような促進策を講じて、どのようなレベルまでやっていくのか。
これについても、当然のことながら、自由化・効率化とどういうふうに調整を図っていく
のかということを検討すべきであると考えています。
 2つ目に、目標ケースをつくるための対応策でございます。当然ながら、省エネについ
ては省エネ部会、新エネについては新エネ部会でご議論いただかなければいけないのです
が、この対策については、これはやらない、これはやるということではなく、税制から助
成措置、規制的措置、自主的措置と、幅広くあらゆる可能性を検討すべきではないか。特
に税につきましては、効果とか分野とか、既存税制との関係とか、経済への影響とか、税
収をどう使うのかという観点から、幅広く検討を行うべきではないかと考えています。
 なお、排出量取引についてはいろいろ話題になっているところでございますが、現段階
では国際的なルールが確立しておりませんし、当審議会では、それを使わずに2010年
度のエネルギー起源のCO2の排出量を安定化させるということを目標としたいと考えて
おりますので、これについては、現在、産構審のほうで検討が進められているということ
で、こちらでやっていただくことにしたいと思います。
 それでは、目標ケースの策定に当たりまして、どのようにつくっていくかという手順と
して、その前段階としまして複数のシナリオをつくっていくべきではないかと考えていま
す。複数のシナリオをどのように複数にするかというのは、ある意味で無限大にあるわけ
でございまして、どのような要素があるかというのを、前と同じような内容でございます
が、書き並べました。
 1番の省エネルギーにつきまして、どのようなことをやればどのような効果が見込まれ
て、どういう需要量になるのか。2番目の電源構成についても、どのような施策をとれば
電源構成がどのようになるのか。この場合、先ほど、基準ケースで原子力13基ケースで
すと述べましたが、これは今の電気事業者の供給計画に基づいているわけですが、これに
ついても、仮に今後増設がないモラトリアムケースから13基まで、いろいろ幅がありま
すので、この幅の中でどういうシナリオが描けるのかということを考えるべきではないか。
これは従来から、中村委員からこういうことをやるべきだと言われている点でございます。
 3番目の新エネルギーですが、新エネルギーをワーキンググループなり総合部会でいき
なり取り上げるということはもちろん、省エネルギーについてもそうですが、これについ
ては新エネルギー部会でご議論いただいているとおり、そこでご議論いただいた新たな導
入促進策に基づいた導入量、最大限どのぐらい導入できるかというのを、もちろん対策つ
きだと思いますが、それをここに入れ込んでいくというふうにしたいと思います。
 今後の進め方としましては、特に新エネ・省エネも中心としまして、各部会でご検討い
ただいていますので、これらの施策を検討してこれらの効果を織り込まないと、勝手に個
々のグループで作るというわけにはいきませんので、これらの部会で検討いただいた結果
を織り込んで、複数シナリオをつくっていくこととしたいと思います。
 それで総合部会・需給部会の合同部会において複数シナリオについてご審議いただくと
ともに、複数シナリオを国民の前に提示して、パブリックコメント等を実施して広くご意
見を聴取する。最後には、一本の目標ケースにまとめていきたいというふうに考えている
ところでございます。
 先ほどの原子力のところにつきましては、裏に(参考)というものがついておりますが、
これは原子力政策円卓会議が、去年の、ちょうど1年ほど前に出されたものです。この提
言は、総合資源エネルギー調査会が受け取らなければいけないと私は思いますが、中身と
しては、原子力の現行計画を推進した場合、現状程度にとどめた場合についてシナリオを
作成し、国民に公表することを望みますという要請ですが、これにこたえていくべきだと
いうふうに考えております。以上でございます。

【茅委員長】  私のほうから2つほど、説明の追加をさせていただきます。
 さっき申し上げましたように、今回の基準ケース、目標ケースというものの設定の裏に
は、対応する政策として、従来の政策と新しい政策という二つの面があるわけです。従来
とられている政策、あるいは従来考えている計画がもし予定の成果を上げなかった場合は
どうするのかというのが、政策としてやはりあるわけですが、この中で、産業の自主行動
計画につきましては、さっき和田企画官のほうから説明がありましたように、産業構造審
議会のほうで審議をするという形になっておりまして、たまたま私がそれの小委員長を承
っておりますので、そこでやらせていただくということにしたいと思います。
 それ以外の政策の強化につきましては、これは個別の問題がございますので、今ここで
それを取り上げるというのはちょっと難しいものですから、ここではあえて取り上げてお
りません。しかし、当然そういう問題は、今後出てまいります。
 ここでは、したがいまして、まずは目標のケースと、さっき申し上げましたように、基
準ケースとの間に約2,000万トンのカーボンの排出量のギャップがあります。これをど
ういう形で埋めていくかということが、非常に大きな課題になっているわけで、そのため
にどのような政策を導入したらいいか、また、どういうシナリオを考えるべきかというこ
とについていろいろ議論をしたいというのが目標でございます。
 もう1つの点は、原子力の問題が今ちょっとございました。これも、多人格で大変恐縮
なんですが、私も原子力政策円卓会議のモデレーターをして、モラトリアムシナリオをつ
くれと言った立場なものですから、これをこの調査会でやってくれないと私自身も世の中
に顔向けならないので、これはぜひやってほしいと思っております。
 したがって、13基というのが当然基準ケースとして出ておりますが、13基と、それ
から0というのが、とりあえず、まず原子力で検討すべきシナリオではないかなというふ
うに思っております。そんなことを私のほうからつけ加えさせていただきます。
 実は、時間があと10分ほどしかないので、当然議論がまとまるというふうなものでは
ないわけですけれど、10分ぐらいの範囲で、今の事務局側の説明につきまして何か皆様
のほうから、もっとこうしろとか、あるいはこの点がわからないというご意見がございま
したら、お願いしたいと思います。
 では、最初に杉山委員長代理から。

【杉山委員長代理(電源開発(株)顧問)】  前回の対策ケースと比べて、供給面では
石炭が増えて原子力が減っているということで、CO2排出量が増加してしまったという
ことなんですが、石炭についてはいろいろご意見はありますが、石油代替エネルギーのN
O.1として国はむしろ火力発電所を推進してきた。それが懐妊期間が近時完工してきた
ものもあり、その上に、ご承知のように、IPPの大半が石炭だということで、今後これ
にどう対応するのかということは相当問題だと思います。
 ちょっと知りたいのは、ドイツが既に90年比でCO2を10数%カットしていると称
しているんですが、共産主義国として全く非効率だった東独の工場の、特に火力発電所の
効率改善が大いに貢献しているともいわれている。その辺の実態がわかると参考になるな
という感じがしております。
 これは対策の一つだろうと思いますけど、日本でも石炭の燃焼効率の改善についてはい
ろいろ研究をやってきて、逐次実現しているわけで、そういうものをここに取り込んでい
ってもいいのではないかなという感じがしています。
 それから、原子力のほうが減っているというわけで、13基というのが現実的なものか
どうかはよくわかりませんが、先ほど坂本委員が言われた、稼働率で相当大幅に違ってく
るので、80%というのが妥当なのかどうか、もう1回検討していただきたいと思います。
以上が供給についての感想。
 需要面については、まず業務用電力については、先程お話しにあったように従来型のス
ーパー等は減ったかもしれませんが、新しい型の流通機構の拡大等が始まっていますから、
今後増えるだろうと思います。また、実態はよく知りませんから推測で申し上げて恐縮で
すが、大口自由化に関連して、電力会社が顧客を失わないため、現状では業務用について、
特に引き下げ幅を大きくしているのではないかという感じがしているんですね。どうなの
かな。それが消費を増大させてはいないでしょうが、少なくとも抑制的には働かないので
はないかと思います。
 それからもう1つは家庭用のほうですけれども、第一次オイルショック直後の60%の
電力料金値上げのときに、故内田忠夫先生とか渡辺恒彦先生とか錚々たるメンバーで、よ
くお考えになった省エネルギー型電力体系というのをそのときに取り込みました。その一
つ家庭用3段階料金制度などは、今も続いていると思うんですけど、最近、そういうもの
が存在することのPRなどは何故かエネ庁からも電力会社側からも聞いたことがない。一
体これはどうなっているのか。省エネ部会の検討事項だと思うんですけれど、いろんなこ
とを検討された中で、そういうことも果たして効果があるのかないのか価格と需要の関係
はなかなか難しいと思うのですが、その辺の解明の一環としても、調べていただけないか
という感じがしております。以上です。

【茅委員長】 今のご意見は、その前の部分のことに多分にかかわっておりますので、こ
れだけについて、ごく簡単に事務局側から、お答えすべき点はしていただきたいのですが、
特に大井さん。

【大井電力・ガス事業部長】  業務用の電力料金の体系ということなんですが、正直申
し上げまして、日本の場合、例えば今度自由化をした特別高圧2,000kW、2万ボルト
以上の受電ですけれど、工場用のと業務用を比べればかなりの格差があることは事実であ
ります。すなわち、工場用は相当低いし、業務用は相当高い。
 その意味において、昨年の12月の電力料金の引き下げにおいても、電力料金の引き下
げ幅を見ていただくと、業務用料金のほうが少し大きく引き下がってくる。電力としては、
競争の中で業務用というところがかなり競争が激しくなってくるであろう。他方、産業用
のところについては、まだまだ相当競争力がある料金体系になっていると、こういう判断
のもとで引き下げが行われている。
 なお、前回の制度改革では料金の引き下げというのは、今は認可ではなくて届け出とい
うことになっておるわけであります。
 それから、一般家庭に向けての3段階の電気料金の体系ということですが、これは今も
電気料金の徴収証を見ていただければわかりますように、1段階いくら、2段階いくら、
3段階いくらというように、定量的な料金体系になっているのは事実であります。したが
いまして、省エネルギーということも配慮した形での料金体系になっている。
 他方、前回の制度改革においては、そういった意味のみならず、多様なメニューを消費
者においても出していただく。例えば、夜間の使用量というのは従来やっているわけです
けど、例えば休日に向けたらとか、いろんな使用パターンに応じていろんな約款の多様性
というものが図られているのは事実であります。

【茅委員長】  ありがとうございました。
 ちょっとお願いですが、12時半に終わるというのは不可能ということで、ここの札の
立ち方を見ましてもちょっと無理なものですから、大変申し訳ないのですが、15分だけ
延長させていただけますか。それから、ご発言はできるだけ短く、できれば1分ないし2
分でお願いしたいと思います。
 それでは、最初に金本委員。

【金本委員】  さっきから自由化との関係の議論が多かったのですが、基本的に、エネ
ルギーコストを下げたいという目的とか、それからCO2排出量を下げたいという目的と
か、それからエネルギーセキュリティーを改善したいという目的とか、こういう目的の関
係をどう考えるかということについては、自由化をするしないにかかわらず、基本的に答
えなければいけない問題だと思います。モデルをつかった評価に関しても、そのレベルで
の評価は関係なくできるはずだということになろうかと思います。
 自由化が提起している問題は、自由化しますと使える政策手段が限られるということで
あります。今までですと、インプリシットにいろんな事業者に、石炭をもっとつくれとか
いったことが可能であったかもしれませんが、そういうことが不可能になる。もし規制的、
あるいは行政指導的にやろうとすると、もっと明確な、ある意味で厳しい規制措置をつく
る必要がありますし、多分、税制等の価格体系について、何か政策をするということぐら
いしかできなくなるんだろうというふうに私は思っています。
 それの背景もございまして、これからの検討ですけれども、いろんな目的の間のトレー
ドオフの関係が定量的に出ないと解決がつかない問題ですね。エネルギーセキュリティー
のために石炭が必要だと言っても、問題は、全部石炭にするという話ではなくて、どの程
度増やすか、あるいはどの程度減らすかという程度問題になるということです。この関係
をきちんとつかむということはなかなか大変なんですが、早めにやっていただく必要があ
る。
 私は、基本的には電源構成等の話は、燃料間のトレードオフの関係をもっと社会的な目
的に対応して変えていく必要がある分野なのだと思います。それでどの程度、どういう形
で変えていくか、それを変えていくことに国民のコンセンサスが得られるかということを
早めに提起する必要があって、そのためには技術的なトレードオフの関係等、あるいは消
費者サイドの利便性等の評価の関係を提示する必要があるのだと思います。
 私の研究室の大学院の学生が、運輸部門の乗用車関係については、黒田先生のモデルの
1000分の1ぐらいのおもちゃのようなものですが、一応そういったことができるモデ
ルをつくっております。それそのものを使うかどうかは別としまして、何かそういうこと
を評価する試みを早めにやる必要がある。
 一番重要なのは……。

【茅委員長】  すみません、短くお願いします。

【金本委員】  すぐ終わります。企業サイドのコストについては数字で出てくるのです
が、国民の利便性とかといったものについては、数字が今まで出ていなくて、無視される
ことが多い。実は、そういうものを数字で出すことはそんなに難しくないわけで、そうい
ったことも含めて、これから早急に検討していただきたいと思います。

【茅委員長】  それでは次に、柏木委員。

【柏木委員(東京農工大学大学院生物システム応用科学研究科教授)】  夢とロマンを
売る新エネルギーということになっていますので、今の論点ペーパーというか、2ページ
目に新エネルギーでエネルギー産業の自由化・効率化とできる限り整合的な政策と書いて
ありますけれども、自由化が余り表に出れば、自ずから、夢とロマンと環境性はもちろん
沈んでいくわけでありまして、そこが今最大限の導入目標量をどう考えるかという、非常
にトリレンマのような形のものを解決しなければいけない段階だと思っている。
 今まで、電力会社の自主的な買い取り制度と、それから助成金によるものと、今度グリ
ーン料金で非常に手厚い保護がなされてきたのだろうと思っています。それでも1.4%。
自然体、現状レベルのもので推測して1.4%という、当初の3%の目的をもし仮に最大限
としたならば、もっと多くなるかもしれませんけれども、その考え方としては物理的なも
のを考えると、国際的に見て遜色ないものにしなければいけないとか、あるいは、今の自
由化等も含めていくような形にはしたいと思っていますが、いずれにしても3%を達成す
るためには、社会的な付加するコストが、約年間1,300億円、10年間続けると1兆3,
000億と。この経済ベースが高いか安いかというのは、環境という値をいくらに見積も
るかによってまた違ってきますので、これから政策論に、ちょっと遅くて恐縮ですが、入
らせていただいて、なるべく早く夢とロマンが実現できるような量をご報告したいと思っ
ています。一応コメントです。

【深海委員】  協力して、30秒で下がります。
 全体の方策とかその他というよりは、この問題を検討する視点の問題でありまして、い
わゆる国際的な調整とか協調とか、そういう側面というのが全部国内になっていて、例え
ば、2ページ目ですが、対応策を考えたときに、これを経済界、産業界なんていうので、
税制とかそういうものを考慮するとすると、やっぱりこれは先進国全体でやればどうかと
か、そういう話がありますので、全体の検討がモデル計算の中に、世界モデルでやれなん
てそういうことじゃないにしても、国際的な側面をもっと強調して議論していく姿勢が必
要ではないか。ここではルールを作るというのはあるが、そういう面を考慮して議論して
いきたい。

【茅委員長】  河野委員。

【河野委員】  2つあって、この進め方で、6月ごろか7月ごろに最終的に目標ケース
を選択するんだということが書いてありますね。そこから逆算すると、相当の作業を早い
テンポでやらなければだめなのに、ワーキンググループを2カ月ぐらい休会してだなんて
いうのは全くみっともない話だと僕は思うんだね。それを部会長がうまく務めなかったか
らとおっしゃったけど、それはそのとおりかもしれないと思うけど、これからは相当テン
ポアップしないと間に合わない。
 2番目は、もうちょっと大きなスケジュールが世の中にあるんですよ。2002年に京
都議定書の批准というのが組み込まれるかもしれないですね。そのときには、国内制度を
・・・ ・・・変えたって、そこでこの税・・・ ・・・一つは排出権の取引は全部。
 それを考えてみると、一体ここで目標ケースで、この審議会で何かを出す、・・・ ・・・状
態、別のことを考える。全部あるわけです。マーケットに出てきて、いろんな試案に耐え
るようなことが、お互いにバトルが始まるわけだ、ここから先、秋口には。そのときに、
ほんとうにそういう場に耐えるようなものをしっかりつくり上げるかどうかということが
問題なんですね。
 ここに書いてあるのは、対応策はもっぱら税金のことが書いてある。排出権取引は別の
話だとここに書いてある。それはそれでいいんだけれど、税金のことを議論するなら、こ
こは抽象的にしか書いてないから、今日はこれで構わないと思うけれども、ほんとうに幾
つか選択肢を並べてやるんだったら、結構、部会長、時間がかかりますよ。1回1時間半
やってきょうはおしまい、皆さんの声はこれですねというわけには、絶対いかないと思う
のね。
 もう1つ。さっき、どうやら主たるターゲットは石炭だということを申し上げたんです
が、よくよく考えてみれば、もう1つ悪役というか、ターゲットは自動車ですよ。この2
つが車の両輪みたいにあって、それでどう押さえ込むかという話があって、それが税制と
実はからむ話ですよね。自動車のほうは知らないから適当にやってくれ、石炭だけやるか
というのも一つの判断です、現実的な。フェアな議論をやろうと思ったら、選択肢を広げ
てみんなに議論してもらおうと思ったら、そうであっていいかどうかがわからない。
 つまり、時間がないのに、どういうテンポでおやりになるんですかということを答えて
もらいたい。

【茅委員長】  とりあえず皆さんのコメントをまずいただきます。近藤委員。

【近藤委員】  前の需給部会のときの記憶で申し上げると、要するに、目標ケースとい
うのがある種の合意で決まってしまうと、それで需給部会は終わったような感じになって
しまう。いつも時間に追われてなんだと思うんですけど、そこのところが、しかしそれを
今度もって歩いて説明して歩くと、何となく結果の押しつけというふうに受け取られる面
が多くて苦労することがあるんです。
 まだ間に合うかと思ういますけど、やはり、達成すべき目標とそれに至る制御手段とい
うか政策手段、それぞれにコスト、評価があるわけですね。そこのところの制御というか、
政策のコストというものについて、あるいは政策の効果というものについて、これも先ほ
どコメントがありましたけれども、そういうものを、大変コンピュータパワーがかかるか
もしれないけれども、制御の効果を見た上で議論して、物事が詰まっていくという、そう
いうような議論の経緯が国民の目から見えるようにするということは、非常に重要ではな
いかという感想を持ちます。

【茅委員長】  ありがとうございました。それではオブザーバーの方、中村さん。

【オブザーバー(中村総合部会委員)】  私は一言なんですけども、先ほど河野資源エ
ネルギー庁長官からお話をいただいたんですが、その中にたしか、次の自由化のステップ
は、見通しをタイムテーブルの上には載せてないというような意味のことをおっしゃった
ように思うんですが、その点、ちょっと確認させていただきたいのです。

【茅委員長】  飯田委員。

【飯田総合部会委員】  2点。まず、自由化イコール料金の低下という短絡は、そろそ
ろやっぱりやめるべきではないか。自由化イコールリフォーム、リストラクチャリングで
あって、まず引き下げは、結果として競争で起きればいいけれども、やはり規制の再構築
をするんだという目線で、自由化と温暖化防止、そしてその他、原子力の問題等々、高い
次元で目指していくような、そういう政策をぜひ議論していきたい。
 2点目は、とにかく石炭をできれば減らしていくという方向でソリューションを探すと
すれば、やはり省エネが最大のポイントで、自由化というか、あるいはリストラクチャリ
ングと合う、先ほど杉山委員も少し言われましたけれども、省エネの政策の議論をもうち
ょっと、ほんとうは本格的にやるべきではないか。先ほど料金制度のお話がありましたけ
ど、デンマークで今度導入されるものについては、料金制度を税金的で、少ない電力消費
は安い税金で、ほぼゼロになる、しかし、消費量が多いと非常に高い税率になる。かつて
は料金でやっていたことを、今度は税でやらなければいけないとか、そういうところを視
野を入れて、省エネ部会等では議論していただきたいなというふうに思います。以上です。

【茅委員長】  ありがとうございました。
 それでは、これに対して、今の皆様方の中で、1つ、河野さんの、時間を考えろという
ご意見ですが、これは正直言って私の責任でございまして、たしかにおっしゃるように、
このワーキンググループももっと早くやりたいということで、一番最初に予定していたの
は1月初めなんですね。それから結局、どうしても作業が間に合わない、議論をしてもう
まくいかないということで、だんだん延びて、とうとうここまで来ちゃったわけです。そ
れは大変申しわけないと思うんですが、正直言いまして、この基準ケース自身が、前に申
し上げましたように、今の対策を詰めたらどこまでになるのかということを詰めるもので
すから、かなり重要な作業なので、どうしてもここまでかかってしまいました。
したがいまして、事務局はさっきも朝までと言いましたけれども、たしかによくやって
いるので、責めないでいただきたいということです。この後は、したがいまして、できる
だけ効率よく進めるように努力はいたしたいと思います。
 それでは、後の部分で、一つは自由化の問題がまた出ておりますので、恐縮ですが、河
野長官、お願いします。

【河野資源エネルギー庁長官】  今、茅先生のほうから、作業の関係もあり、こういう
タイミングになったということは茅先生の責任だとおっしゃられたのは、事務局としては
大変申しわけないことでありまして、懸命にさまざまな作業をしたわけですが、こういう
タイミングになったことを、むしろおわびするのは私の役割だと思います。よろしくお願
いいたします。ご容赦いただきたいと思います。
 それから自由化について、中村さんからご質問がありましたけれども、タイムテーブル
を載せていないというふうに申し上げたのではなくて、今行っている第1段階の自由化の
後は、それがどういう効果を持ったかとか、海外でどういうことが行われているかとか、
そういったことをさまざまな角度から検証しつつ、3年後をめどに次のステップを考える。
そのときの選択肢は、部分自由化の幅の拡大から、さまざまなものがあるということをご
紹介したわけでございます。

【茅委員長】  事務局で何かありますか。

【和田総合政策課企画官】  ご意見は今日は承っただけということで、これから様々の
大変な作業があるなというので、ちょっと暗い気持ちになりましたけど。(笑)時間がな
いというのは全くおっしゃるとおりでして、4月に始めまして、1年程度と言いながら、
今のままだと4月に終わるというのは夢のような話なので、なるべく事務局も頑張りたい
と思いますので、よろしくお願いします。

【茅委員長】  皆さんからのご意見は、比較的全般的なご意見でしたので、今後の審議
の中で考えさせていただきます。
 このワーキンググループは総合部会の下にあるという形式になっておりますので、この
後、3月6日の14時から16時までの予定で、総合部会においてこの基準ケースの案を
出すということで、ご了承いただけますか。
 ありがとうございました。
 今申し上げましたように、この後は総合部会を開催したいと思いますが、これは需給部
会と合同にさせていただきます。もっとも、メンバーは大部分オーバーラップしておりま
すので、それほど大きな数にはならないと思いますけれども、その形で3月6日に14時
から16時まで開催いたしますので、よろしくお願いしたいと思います。場所も同じ、こ
の国際会議室でございます。
 そのほかの、このワーキンググループを含めました日程につきましては、今ここでは決
めかねますので、追って事務局側から相談をさせていただきます。よろしくお願いいたし
ます。
 それではちょっと長くなりまして申しわけございませんでしたが、これにて本日の会議
を終了いたします。ありがとうございました。
――了――

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