経済産業省
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独立行政法人評価委員会第2回 議事録

日時:平成13年3月15日(木)9:30~12:15
場所:経済産業省本館17階第1特別会議室

出席者

木村委員長、岩村委員、大田委員、梶川委員、榎元代理(杉山委員)、鳥井委員、原委員、平澤委員、松元委員、宮内委員、西川代理(宮原委員)、三輪委員、逆瀬代理(八木委員)

議事

長谷川政評課長:おはようございます。本評価委員会の事務局をやっております政策評価広報課長の長谷川でございます。
本日、大変天気には恵まれているのですが、交通事情が大変よろしくないようでございまして、10分ぐらい前に木村先生からお電話をいただきまして、電車のトラブルに巻き込まれているということで、若干おくれられるということでございます。今、原委員もおみえになりましたけれども、この時点でまだ定足数に達しておりませんので、定足数に達しましたら議案の説明から開始したいと思いますが、その間に、2件ほどご報告申し上げたいと思います。
まず第1は、3月6日付で独立行政法人の理事長になるべき者ということで、経済産業研究所の理事長となるべき者及び工業所有権総合情報館の理事長となるべき者、お二方が大臣から指名を受けましたので、ご紹介をしたいと思います。
まず、経済産業研究所の理事長となるべき者、岡松壮三郎様でございます。岡松さんは、私どもの役所にかつておられまして、通商産業審議官をお務めになられてその後、アラビア石油に転じられまして、このたび指名を受けられました。
それから、工業所有権総合情報館の理事長となるべき者、藤原譲様でございます。
藤原様は、現在、神奈川大学の理学部で情報科学科の教授をされておられます。あと、机の上に2冊、本をお配りしてありますけれども、これは、現在経済産業研究所、あるいは旧通商産業研究所の時代に研究いたしました一部を本にまとめたものでございまして、研究所のイメージがわからないので、成果をしっかり紹介するようにという木村先生のご指摘もございまして、ご用意させていただきました。
それでは、大田先生おみえになりまして、過半数になりましたので、木村先生から伝言を授かっておりますので、先に議案の紹介をさせていただきまして、審議の方は木村委員長がおみえになってからしたいと思います。
それでは、申しわけございませんが、便宜、私が代行で、議案の紹介でございますので、お許しいただきたいと思います。

(1)運営規程の修正案について
長谷川政評課長:まず第1は、資料2でございます。「経済産業省独立行政法人評価委員会運営規程」でございます。
前回、第1回の評価委員会の際に、評価委員会本体と各法人の分科会で処理いただく事項の分担をはっきりして、そして、鳥井委員のお話がございましたが、分科会でご審議いただいた事項については、分科会で審議すべき事項はそこで決をとってしまうということで、分類をいたしました結果、中期目標、中期計画本体は当然本評価委員会に上げるということでございますけれども、その他の事項については分科会限りで処理をするというようなことが適切ではないかということで、責任の分担をはっきりすべしというご意見がございました。
それを踏まえまして、第6条でございますが、分科会の議決事項ということで、独立行政法人の業務方法書、財務諸表、利益及び損失の処理、借入金の認可、財産の処分、これについては分科会の議決をもって委員会の議決とすることができるということで、分科会限りで処理をするという授権を与える規定でございます。
そういたしますと、それとの並びがございまして、1ページめくっていただきますが、独立行政法人の事業の基盤を記しております貿易保険法の第17条第2項、第18条第2項という条文がございます。条文自体用意してございませんで、恐縮でございますけれども、ここで、独立行政法人日本貿易保険の長期借入金の借り入れ、貿易保険債券の発行、及びこれらの償還につきましては、独立行政法人評価委員会の審議を経て大臣が認可すべしという規定がございます。したがいまして、第1項にございます事項との並びで、第2項の貿易保険のこうした資金絡みの処理事項につきましては、同じく分科会の議決事項とさせていただきたいという新たなご提案でございます。
それから、順が前後いたしますけれども、もう1点は第2条でございまして、その後、私どもも再度玩味してみましたところ、独立行政法人の性格からいたしまして年度の途中に補正予算等々も伴うこともあって、急遽に新たな事業を追加するということが独立行政法人の性格上制度全体の要請から出てくることがあり得るわけでございます。
例えば、今から数年前にいわゆるアジア金融危機というのがございました。あの際に、マレーシアに急遽、貿易保険の特枠を設けたわけでございますが、ああいった場合に、補正予算というものが場合によると伴うことがあり得まして、かつ、あの時期は8月の末という、夏休みで定足数が集めにくい時期でございました。したがいまして、極めて例外的ではございますけれども、総合科学技術会議とかそういった会議にも例があるようでございますので、委員長のお許しを得て、第1号でございますが、緊急の場合、過半数の委員の出席が困難で、かつ緊急に会議の議決を経ることがこの委員会の目的のために必要だというときには、過半数に達しなくても委員会を招集して議決ができるという授権をいただいて、その事項については次の委員会で報告をして了解を得る。事後報告ということになりますけれども、こういった例を、総合科学技術会議等の例に倣いまして、お許しいただきたいということでございます。
木村委員長:恐れ入ります。大変な渋滞に巻き込まれてしまって、遅くなって申しわけございませんでした。早速でございますが、第2回独立行政法人評価委員会を開催させていただきます。
ただいま運営規程の修正についてご説明がございました。これは、課長の方からご指摘があったかもしれませんが、前回、鳥井委員からご指摘のあった点でございます。この点につきまして、いかがでございましょうか。ただいまご紹介いただきましたような修文をして、お認めいただけるかどうかご議論をお願いしたいと思いますが、いかがでございましょうか。
岩村委員:独立行政法人日本貿易保険の分科会の委員長をしております岩村でございます
出てまいりました2点、第2条と第6条の第2項でございますけれども、どちらも特に貿易保険においては、情勢の変化、経済だけではなくてさまざまな政治リスクとかイベントとか、そういうものに対応する必要がございます。また、そういうものに、政策目的に合わせて対応するということ自体が貿易保険の本来の任務であろうと理解をしておりますので、緊急の場合に機動的な対応ができること、及び資金調達においても、特に借入金と貿易保険債券という、金融市場絡みの事項もございますので、この運営規程の提案どおりにご了承いただければ、貿易保険の分科会としてもまことに結構ではないだろうかと思っております。
木村委員長:今、岩村委員からのご発言と同じようなことが起きると考えられますのが、製品評価技術基盤機構だと思います。この2つ以外は、ただいま御指摘のような修文は、必要ないのではないかと考えます。ただいま事務局からご説明いたしましたような趣旨で修文をしてみますが、いかがでございましょうか。よろしゅうございますか。
それでは、修文させていただきます。

(2)中期目標、評価基準、中期計画及び役員報酬の支給の基準について
木村委員長:次に、本日の審議事項について、事務局からご説明をお願いいたします。
長谷川政評課長:本日ご審議いただきます事項は大きく分けまして3種類ございます。
第1点は、前回の本委員会でご審議いただきました各法人の中期目標と評価基準の案でございます。
第2番目のグループでございますが、中期計画でございまして、中期計画は中期目標を実現するためにとるべき措置といいますか、とるべき手段、そういったアクションの束になっております。したがいまして、資料も、それぞれの法人ごとに、中期目標と中期計画が左右対称になるような格好で、便宜上1冊にまとめさせていただいております。
第3点目でございますが、役員の報酬の支給基準でございまして、役員の報酬の支給基準は各法人が決めるというように法律上なっております。決めた場合には主務大臣に届け出をいたしまして、主務大臣は届け出を受けましたら、独立行政法人評価委員会に通知をする。独立行政法人評価委員会の方で、社会一般の情勢に適合しないときには意見をいうことになっております。したがいまして、後ほどご説明いたします案で、社会一般の情勢に適合したものであるかどうかということにつきましてご審議いただきまして、意見を頂戴して、意見の内容につきましては大臣に返して、独立行政法人の方に伝えるというような仕組みになります。
なお、業務方法書につきましては、先ほどの議事規程に従いまして、既に各分科会で審議・議決が終わっておりますので、改めてご報告はいたさないことにしたいと思っております。
木村委員長:ただいまご説明ございましたように、まず中期目標、中期計画等についてご審議いただきまして、その後に役員報酬の支給の基準について、5法人まとめてご審議をお願いしたいと存じます。
審議を効率的にいたしますために、前回同様、5法人を2つと3つに分けて、まとめてご説明いただき、それぞれの説明の後にご質問がございましたらご質問をいただく、あるいは議論の時間を設けるというようにしたいと考えます。

(産業技術総合研究所の中期目標、評価基準及び中期計画に関する説明)
木村委員長:それでは、まず産総研につきまして、喜多見産総研チーム長及び古賀研究協力室長からご説明をお願いいたします。
喜多見産総研チーム長:最初に産業技術環境局の方から中期目標及び評価基準に関してご説明申し上げたいと思います。
資料3―1に中期目標と中期計画の対照表というのがございます。その中で、左側でございますけれども、中期目標(案)と書いてございます、これに沿って、変更点にアンダーラインを引いてございますので、そこを中心に説明させていただき
ます。
2ページ目、「業務運営の効率化に関する事項」の中の5)の「評価と自己改革」という項目でございますけれども、分科会における意見ということで、評価を研究資源の配分に反映させる、あるいは組織間の競争的環境を整備するという趣旨を追加したということでございます。
その下の6)でございますけれども、評価結果を、処遇のほかに人事配置にも反映させるという趣旨を追加したということでございます。これも分科会委員からの意見でございます。
3ページ目、12)でございますが、「事業運営の効率化」ということで、前回は財政当局と検討中ということでございましたけれども、調整の結果を踏まえ、このように運営交付金を充当して行う業務に関しては、業務の効率化を進め、新規に追加されるもの、拡充分等は除外した上で、中期目標の期間中、毎年度、平均で1%の経費の効率化を行うというように書き込んでございます。
3.でございますけれども、1行目に、産業界、学会との役割分担を図りつつ、研究開発を遂行するということで、これは本委員会の杉山委員のご指摘を踏まえ、追加してございます。
めくっていただきますと、研究開発の共通事項のイ)、質の向上というところでございますけれども、すぐれた業績を上げた個人について積極的に評価すると書いてございます。前回はこれは「個人を処遇する」と書いてございましたけれども、先ほどのところに処遇のことが書いてあるので重複感があるということで、ここでは評価をするということに変えてございます。
5ページ目でございます。エ)「産学官一体となった研究活動への貢献」と書いてございますが、これは前回はタイトルが入ってなかったので追加ということと、産業界、大学と一体となったプロジェクトなど、産学官の研究資源を最大限に活用で
きる体制のもとでの研究活動の展開への貢献ということで、前回は産学一体となったプロジェクトの実施ということで、かなり限定的に書いてあったということでございますけれども、分科会でのご指摘を踏まえ、やや広目に書きかえたということ
でございます。
その下の4)でございますけれども、産業界との連携ということで、先ほどと同様杉山委員からのご指摘を踏まえて、「産業界との役割分担を図りつつ」という文言を追加しているということでございます。その下、産業界と積極的に協力・連携と
いうことで、「積極的に」という言葉を分科会での意見を踏まえて追加しております。それから、ベンチャーも含めた産業界への技術移転ということで、ベンチャーの創造等も重要という前回の鳥井委員のご指摘を踏まえ、このように追加したということでございます。
6ページ目でございます。オ)の標準化ということでございますけれども、前回はJISですとか具体的な規格名を挙げていたということでございますが、むしろここは幅広く国内外における標準化ということで、表現を若干修正してございます。
6)でございますが、前回は特許生物寄託センターの運営ということで、組織を運営するということが書いてございましたけれども、業務を遂行するということで、適切な表現に修正したということでございます。
さらにめくっていただきまして、7ページでございます。「財務内容の改善に関する事項」ということで、ここに関しましては、中央省庁等改革推進本部と表現ぶりを調整したということでございまして、業務運営の効率化に関する事項を踏まえ
た中期計画を作成するということと、経営努力を行うということを明確に書き込んだということでございます。それから、自己収入の増加のところは外部資金の獲得という項目を追加したということでございます。
続きまして、8ページでございますけれども、前回は施設に関する計画ということで、単なる項目名だけだったわけでございますが、趣旨を書き込んだということで、必要な施設・設備の整備に努めるということを書いてございます。
同様に、9ページでございますけれども、管理業務にかかわる総事業費に対する割合を抑制するという趣旨を明確化したということでございます。
中期目標に関する変更点は以上でございます。
引き続きまして、資料3―2というのがございますけれども、評価基準案の修正でございます。全体の考え方は前回申し上げたものと変更はありませんが、大きく評価を行う場合、中期目標期間に係る業務の実績ということと、毎年度の評価とい
うことを2つ、項目として明確に分けたということでございます。1ページの四角囲いのところ以降が中期目標期間に係る業務の実績の評価ということで、3ページのところには毎事業年度の実績の評価ということで、項目をきちんと書き分けたと
いうことでございます。
それに伴いまして、また1ページに戻っていただきますと、I.の下に趣旨を書いたということでございます。
    それから、分科会におきまして、総合的な評価というものは単なる個別の評価の積み上げではないということをはっきりさせるために、前回は「総合評価」といっておりましたけれども、「総合的な評価」ということで、若干表現を修正してございます。
評価判定指標というのがございますけれども、前回、この委員会でも、指標について、AAですとか、世の中で使用されているような評価の指標があるということで、それを参考にするべきということと、分科会の方でも、中期目標を十分上回っ
て目標を達成する場合があるということで、若干修正してございます。4ページに別表ということで、前回はA、B、C、Dであったのですが、その上にAAというものを1つ加えて、4段階から5段階に変更したということでございます。
それから、1ページ目以降でございますけれども、分科会における指摘ということで、2ページ目に、研究開発活動の特質にも配慮しつつ行うですとか、研究の展開、プロセスといった質的な側面も重視する。あるいは、真ん中あたりに、予期せ
ぬ情勢変化があった場合は研究活動の中身を変更・中止するといったようなことも積極的に考慮するといった趣旨を加えてございます。さらに、一番下の方で、産学との連携及び外部への成果の普及というものも重要ということを書き込んでございます。
3ページ目でございますけれども、毎事業年度の評価ということに関しましては前回、毎事業年度の評価とともに次期中期目標策定のために適当な時期にこれまでの実績の評価をまとめて行うということで、いわばプレ最終評価のようなものを行
うと書いてございましたけれども、それに関しまして、具体的に、3年度目の事業終了後を念頭ということで、その時期を明確化したということでございます。
以上が中期目標及び評価基準の変更点でございます。次に、産総研の方から中期計画案についてご説明申し上げます。
古賀研究協力室長:中期計画案につきましてご説明をさせていただきたいと思いますが、その前に、前回お示しできなかった資料に基づきまして、産総研の組織がどうなるかについてご説明をしたいと思います。参考資料―4というA4の縦長の資料をみていただきたいと思います。
参考資料3―4「独立行政法人産業技術総合研究所が予定する組織の概要」ということでございますが、前回ご説明申し上げましたけれども、産総研というのは、旧工業技術院の15の研究所と計量研究所、16の組織が統合して1つの組織になるということでございますが、組織といたしましては、理事長の下に大きく箱がございますが、研究のユニットをこのような形で組織しております。
大きく研究センターと研究部門として、研究センターにつきましては、3ないし7年の時限的な研究プロジェクトを行う、ミッションオリエンテッドな研究組織ということで、23のセンターを組織してございます。研究部門というのは、やや基礎・基盤的な部分を研究するというところで、22の研究部門ができてございます。
こういった研究センター、研究部門を中心に研究活動を行っていくということになるわけでございますが、右の方に、技術情報部門、産学官連携部門等々の箱がございますけれども、従来、15の組織にあったいろいろな管理部門、関連部門を統合することによって強化を行うということでございまして、技術情報につきましては世界の技術の研究レベルの動向等を調査する部門、それから、特に力を入れております産学官の連携を行うことによって技術の実用化等々に向けて進めていく、こういった技術関連の部門、研究関連の部門を統合して強化したということでございます。
さらに、理事長の下に書いてございますが、評価部というのが、推進母体とは独立した組織として、評価を厳正中立に行うというものとしてできてございます。
その横に企画本部というのがございまして、評価部が行う研究ユニットの活動の評価を踏まえまして、戦略的な研究資源の配分を行う、このような組織になるということでございます。
それでは、以上を踏まえまして、中期計画案についてご説明をしたいと思いますが、資料といたしましては、資料3―1、先ほど中期目標でご説明した紙と、参考資料3―1、独立行政法人産総研の「中期目標案及び中期計画案の主要ポイント」
という2枚紙がございます。中期計画は、みていただくとおりかなり分厚いということでございまして、この2枚紙をベースに簡単にご説明をさせていただきたいと思っております。
参考資料3―1をごらんになっていただきたいと思いますが、中期目標の期間は4年ということで、ことしの4月から17年の3月までということでございますが、2.以下、中期目標との対比で書いてございます。・で書いてあるところが中期目
標でございまして、矢印で「計画」と書いてございますのが中期計画案でお示ししているものでございます。
2.の「業務運営の効率化に関する事項」につきましては、まず、統合のメリットを最大限に活用した効率の高い組織を運営しなさいということが指示をされているわけでございますが、これに対しまして計画では、資料3―1では1ページ目の
1)のところでございますけれども、先ほど申し上げました、15を統合することによって機能を集中させるということで、それを実現させることによって効率の高い組織を実現したいと思っておりますし、研究ユニットにつきましては、先ほどお示し
いたしましたように理事長の直属、直結するという格好でございまして、研究ユニット長に最大の裁量権を与えるということで、多重構造を廃した組織を実現していくということを考えております。
2つ目の・といたしまして、研究資源の集中投資等の戦略的企画ということで、これにつきましては3―1の2ページの2)でございますが、先ほど申しました理事長の下にございます企画本部におきまして、経営戦略、研究戦略に基づく重点的な
研究資源の実施を行うということを計画で述べております。
3つ目の・でございますが、ミッション遂行に最適な研究ユニットの機動的・柔軟かつ効果的な組織構築と評価及び自己改革というところでございますが、これにつきましては、計画の中では、研究センター、ラボ、研究部門等を設置して、それ
が有機的に連携をしながら研究を行うということ。それから、外部専門家等による公正中立な研究評価を導入し、それに基づきまして組織の再編・改廃、あるいは研究資源の配分等を行うことによって自己改革を推進していくということを計画の中で述べております。
次の・でございますが、個人業績の評価と反映・能力啓発を行えということが中期目標で書いてございますが、これにつきましては、資料の2ページの6)でございますけれども、まず個人評価制度というのを導入いたします。それに基づきまして
個人の能力、適性、実績に応じた適正な人員配置を実施したいということを考えてございます。
次の・でございますが、研究員の流動性の確保、多様なキャリアパスの設計というのが中期目標で述べられてございますが、計画におきましては、2ページの7)でございますけれども、任期付任用制度の積極的な活用、個人が最も能力を発揮できるようなキャリアパス等を設計していきたいと考えてございます。
その次の・でございますが、これは先ほど目標でご説明がございましたが、1%の業務経費を効率化する、同様なことを計画でも書いてございます。これは2ページの12)のところでございます。
3.「国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項」でございます。これは3ページの一番下のあたりから書いてあるわけでございますが科学技術基本計画等を踏まえた課題選定、それに基づく質の高い特許や論文等をアウトプットとして積極的に発信していきなさいというのが中期目標でございますが
これに対して計画といたしましては、科学技術基本計画あるいは国家産業技術戦略等々に基づきまして、科学的技術シーズの開拓や新産業の創出など将来のかなめとなる産業技術に対する研究開発、あるいは地質の調査や計量標準などの知的基盤的なミッションを着実に実施するということで、別表1、2、3というのが資料3―1の10ページ以降に書いてございますが、それを簡単に要約したのが参考資料3―1の2ページ目でございます。
別表1、別表2、別表3というのが1ページに書いてございますが、別表1の鉱工業の科学技術、別表2の地質の調査、別表3の計量の標準というのが大きな柱立てとしてあるわけでございます。
別表1につきましては、産業競争力の強化、科学技術の発展に貢献する重点的研究活動の推進ということで、先ほどの科学技術基本計画等々を踏まえた柱立てを行っているということでございます。
大きくは、社会ニーズへの対応ということで、4つの柱が書いてございます。1つは、高齢化社会における安心・安全で質の高い生活の実現ということで、ゲノム情報、あるいは生体機能代替技術等のライフサイエンス関係の研究開発に重点を置
くということ。2番目といたしましては、高度情報化社会の実現ということで、IT技術に関する研究開発等を行うということ。3番目といたしましては、環境と調和した経済社会システムの構築ということで、科学物質安全管理技術等々の環境関
係の研究開発を行うということでございます。4番目といたしましては、エネルギー資源の安定供給確保ということで、電力、省エネルギー等々の研究開発を行うということでございます。
2番目といたしまして、革新的基盤技術の涵養ということで、ナノテクノロジーを中心とした分野横断的な革新技術、あるいは材料・化学プロセス技術を行うとともに、ものづくり支援、あるいはマイクロナノ加工組立技術等の機械製造技術の研
究開発を推進していくということでございます。
別表2、別表3の地質の調査、計量の標準につきましては、知的基盤整備ということで、着実に進めていくということでございます。
恐縮でございますが、参考資料1の1ページ目に戻っていただきまして、3.の1つ目の・の2番目の計画というところで、アウトプットとして、特許あるいは論文の発表、あるいは地質図類の出版、標準の供給を初めとした質の高い研究成果を
発信していきたいと書いてございまして、ここでは、具体的に、特許出願については1,000件、論文については5,000報等々の目標を掲げているということでございます。
次の・でございますが、競争的研究環境の醸成による研究活動の質的向上ということでございます。これにつきましては、内部資金を活用した萌芽的な研究や有望技術シーズに対する競争的研究環境を提供ということでございまして、これは4ペ
ージ目のイ)に書いてございます。
次の・でございますが、産官学の連携、政策立案等への貢献、あるいは知的基盤への貢献というようなことが中期目標に掲げられてございまして、計画で3つ書いてございますけれども、一番上のものについては5ページ目のエ)、あるいは4)のア)に書いてございますが、全国に広がる拠点ネットワークを活用した産官学の連携の推進、あるいは産総研のベンチャー制度を創設するということを考えてございます
2番目の計画と書いてあるところは、6ページ目のエ)でございますけれども、技術情報部門等々におきまして最新の技術の動向等を収集・分析し、政策当局に積極的に発信できるような体制を整えていきたいと思っております。
一番最後の計画のところでございますが、6ページ目のオ)とカ)でございますが、標準規格制定等知的基盤構築活動に対する貢献、あるいは国際的な研究協力等の着実な推進を行っていきたいと考えてございます。
4.の「財務内容の改善に関する事項」ということで、7ページ以降に書いてあるわけでございますが、外部資金の積極的獲得、自己収入の増加、固定的経費の割合の縮減という中期目標に対応いたしまして、プロジェクト、各種グラントなど外
部資金の獲得、特許実施料、検定手数料等の自己資本拡大、あるいは施設・大型機器の共通化・管理業務等の合理化等により固定経費を削減することにより財務内容を改善していきたいというようなことを書いてございます。
以上でございます。
木村委員長(産業技術総合研究所の分科会長):分科会では、大変活発なご意見をいただきましたが、出た主な意見は、評価並びにその結果を反映することの重要性。これは資源配分並びに個人の処遇についての両面に対してでありますけれども、そのことが強調されておりました。
また、産業界、大学との役割分担、その辺については、前回よりは少しわかりやすくなったというご指摘がありましたが、かなりご意見がございました。
それから、参考資料3―1の1ページの業務運営の効率化に関する事項についてご説明いただきました。私個人は割合すっきり書けているのではないかと思いますが、15の機関が融合して1つの研究所になって独法化したが、それによって従来
と一体どう変わるのかということについて、かなり強いご意見といいますかご質問がございました。この問題については、中期目標、中期計画では書き切れません。
実際に業務をスタートして、評価の段階になればある程度わかってくるのではないかということで、ご納得をいただきました。

(日本貿易保険の中期目標、評価基準及び中期計画に関する説明)
木村委員長:以上が産総研についてでございますが、引き続きまして、日本貿易保険について、奥田貿易保険課長からご説明をいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
奥田貿易保険課長:貿易保険課長の奥田でございます。私の方からは、まず、経済産業省の貿易保険課が独立行政法人日本貿易保険になることによってどう変わるのか、あるいはどう変わることを期待されているのかというところからお話をさせていただ
きたいと思います。
お手元の資料4のシリーズが貿易保険ですが、一番最後に、できたてのほやほやでありますが、こういうパンフレットがついております。まずこれをご説明させていただきたいと思います。
表紙に書いてございますように、4月1日から、独立行政法人日本貿易保険、英語では「NIPPON EXPORT AND INVESTMENT INSURANCE」ということで、NEXI(ネクシィ)という言葉で今後世の中に存在感を高めていきたいと思っておりまして、一番下に書いてございますように、CI戦略も導入していきたいと考えております
1枚めくっていただきまして、皆様の声におこたえするために私たちは変わりますということで、変わる中身を書いてございます。左が2001年3月末までなんですけれども、現在、政府で保険事業を行っておりますが、我々に対します被保険者、あるいは保険契約者の方々の声というのは、ここに幾つか代表して書いてございますが、まず、制度が複雑、手続が遅いということで、もっとスピーディーな処理をしてくれないかと。2番目に、海外取引などが複雑化していく中で、リスクが複雑化してきておりますので、そういう複雑なリスクをもっととってほしいということそれから、我々に対してぜいたくをしているとか、むだをしているという声はないんですけれども、そういう意味でクエスチョンマークをつけておりますが、むだは本当にないのかなというような、そこはかとないご疑問はあろうかと思います。また、経営状態が、企業会計原則にのっとってオープンにしておりませんので、わからない。
そういった声におこたえをするということで、右に書いてございますように、2001年4月以降、4つの約束を皆さんにしていきたい。サービスの向上ということで複雑な保険料体系をわかりやすくしたり、スピーディーな対応をしていく。
それから、引き受けるリスクを拡大していくということで、積極的にいろいろなリスクへのチャレンジをしていきます。もちろんこれは、それに伴って保険料率を少し変えていく、そういった工夫も必要になってまいります。
3番目に、民間の手法を導入するということで、例えば目標管理制度、あるいは業績管理制度を導入することによりましてむだを省いていく、そういったことを考えております。
最後に、企業会計原則の導入ということで、経営の透明化を図っていく。 この4つをお客様に対する約束ということで果たしていきたいと考えております
左に「被保険者」という言葉を使っておりますが、我々、日常、部内では被保険者というんですが、今度は右に書いてございますように、「お客様」という意識をもって行動していくというのが最大の変化だと考えていただければ結構だと思います。
最後のページに組織図を書いてございますが、NEXIは4部構成になっておりまして、総務部、営業1部、営業2部、審査部というスタイルでスタートしたいと思っています。今、経済省の貿易保険は、大きく中長期の保険と短期の保険という2つのセクションがございまして、その中で、引受から審査、全般を2つのセクションの中で作業しておるんですけれども、今回は、引受部門と審査部門をきちんと分けるということで、引受担当の営業1部、営業2部、それを審査していく審査部というスタイルに大きく組織を変えました。
また、中にグループを置きますけれども、役所のように課の中に課長補佐、係長がいるというようなスタイルではなくて、グループにはグループ長はおりますが、それ以外は全員グループ員ということで、組織のフラット化を図って、意思決定の迅速化を進めていきたいと考えております。
こういう期待なり約束のもとに発足をしたいと思っておりまして、今からご説明いたします中期目標、中期計画も、そういう流れに沿って整理をいたしております。まず、資料4―1ですけれども、ここで中期目標、中期計画を整理いたしております。前回ここの場でお示しいたしました中期目標から、分科会の議論もございまして、相当大幅に変えてございます。
まず、前文をきちんと挿入いたしまして、今、私の方で説明いたしましたようなNEXIができるに当たっての背景、そしてNEXIにどういったことを期待するのかというようなことを整理いたしております。真ん中あたりに「このため」というところがございますが、「このため、日本貿易保険においては」ということで4つの取り組みを求めておりまして、「リスク分析、貿易実務、国際金融ビジネス、企業財務等に関する職員の高い専門的知見の涵養」「ニーズ変化に的確に対応した迅速かつ質の高いサービスの効率的な提供」「利用者の視点に立った業務運営」、そして保険でございますから「確実な安心の提供」、こういったことにこれまで以
上に取り組んでいくことが求められるということで、4つの取り組みをここに明示いたしておりまして、そういう取り組みを企業経営的な手法を取り入れて行っていけということを書いてございます。
以下、目標の中身でありますけれども、中期目標の期間は4年ということで変わりません。それ以下の項目ですが、きょうご説明をいたします他の法人と違いまして、我々は、「国民に対して提供するサービスその他業務の質の向上に関する事項」を一番最初に項目としてもってきております。これはプライオリティー順に項目を整理したということで、先ほど申し上げましたように、我々の場合、業務の効率化――むだをしているという声は余りございませんので、当然業務の効率化は図りますが、まずサービスの質の向上を最重点課題として取り組めという整理をいたしております。あえて通則法上の順番を変えて、サービス向上というところを最初
にもってきておりまして、サービス向上が最重要課題であるという整理をいたしております。
具体的な中身として、2ページ以下ですが、サービスの向上ということで、利用者の負担の軽減、意思決定の迅速化。例えば、意思決定・業務処理の迅速化のところでは、信用リスクに係る保険金査定について、現在300日ぐらい内部的に時間がかかっておりますが、これを150日以下にしろという、相当厳しい目標を設定いたしております。
3ページでございますが、(2)で、ニーズの変化に対応したてん補リスクの質的及び量的な拡大をしろということで、より高度かつ複雑なリスク審査を必要とする案件にも的確に引受を行うように努力をしろ。あるいは、現在、保険の約款などは非常に複雑になっているんですけれども、そういったものの商品性の改善をしろ。そして、今ややもすれば減収傾向になっております保険料収入を、できるだけ現状程度維持しろというような数量的な目標もここで取り入れております。
次のページが、(3)ということで、回収の強化。これは、保険事故になった後、今度は回収をするということになるわけですけれども、現在の回収実績率は、信用リスクについて申し上げますと13.4%。これは保険の事故の性格から、回収率を上げるというのは難しいんですけれども、こういう回収実績率をできるだけ上げていけということを書いてございます。
そういうサービスの質の向上をしていくに当たって、どんどん人を雇うとか、そういったことではいけませんので、3.「業務運営の効率化に関する事項」ということで、質の向上に取り組むに当たって業務の効率化に十分な配慮をしろという、いわゆるサービス向上に取り組むに当たってのキャップとして、業務運営にきちんと配慮をしろということを書いてございます。
中身といたしましては、(1)でございますが、コスト意識の徹底を図るということで、例えば、支店及び海外事務所のあり方を含めた組織の改善を図る。あるいは人件費の圧縮に努める。最後に、人件費も含めました業務費、これは次のページに定義を書いてございますが、保険料分の人件費、物件費、委託費の合計、これが業務費というように定義をいたしておりますが、この業務費率を目標期間中に18%以下にするように努めろという具体的な数値目標を書いてございます。
ちなみに、この数字は決して高い数字ではございませんで、例えば、民間の損保会社でございますが、最大手の東京海上での業務費率は18.5%でございます。それから、中堅どころの大東京火災海上というところは21.8%というような数字になっております。それから、貿易保険と同じような業務をいたしております各国の貿易保険機関、例えばフランスにコパーズというところは23%前後、ドイツのヘルメスというところでは約18%というようなことでございまして、国際的にもこの水準は我々としてこれを達成できればエクセレントカンパニーといえるような状況にあるのではないかという数字でここに整理をいたしております。
もちろん、分母が保険料なものですから、保険料が急に落ちるとか、そういった形になりますと、当然、数字が高くなりますので、そういったときには業務費率だけでみるのではなくて、ほかの指標でみる必要があるのではないか。そういったことは注書きで書いてございますが、基本的にはこういう考え方で業務の効率化を図っていくという整理にいたしております。
(2)として、次期システムの効率的な開発ということで、現行のコンピュータのシステムを、リスクの取り方を拡大していくに当たりまして変えていく必要がありますので、次期システムを効率的に開発しろということを書いてございます。
6ページでございますが、4.として「財務内容の改善に関する事項」ということで、確実な安心の提供のために、業務運営に係る収支相償でありますとか、財務基盤の充実をしろということで目標は整理をされております。この点につきまして分科会でも、よく整理がされているというご議論がございました。
右が中期計画でございますが、中期目標を相当具体的に書いてございますので、中期計画につきましては、この中期目標を写すような形で、さらに、NEXIといたしまして、より具体的に書けるところは書き込んでいるという整理になってございます。
大きな違いは、中期計画になりますと、先ほど「お客様」という言葉を使わせていただきましたが、これはNEXIでつくる計画でございますので、1ページの冒頭を読んでいただきましてもわかりますように、お客様のニーズの変化に的確に対応して云々、その実現に向けて積極的に努力いたします、というお客様を意識した表現で全体を統一させていただいております。
具体的な中身は、今申し上げましたように、基本的に中期目標に対応したものをより具体的に書き込んでいるということでございますので、省略をさせていただきます。
なお、7ページ、8ページに予算、あるいは収支計画を書き込んでございますが8ページの収支計画をみていただきますと、4年間の収支全体について現段階での見込みを書いてございます。経常費用、経常収益というところをみていただきましてもわかりますように、経常費用で301億6,800万円、経常収益で306億1,900万円ということで、経常収益につきましてはほぼトントン、若干のプラスということで考えております。これは保険の収支相償原則に沿った数字になっております。さらに回収金といった臨時利益が入ってまいりますので、純利益として190億ぐらいを計上するような経営をしていきたいと考えております。
これが資料4―1でございます。
資料4―2に評価基準を書いてございますが、これは、先ほど申し上げましたように、中期目標を相当項立てを変えましたので、それに沿って、評価基準も前回お示ししたものから変えておりますが、基本的には中期目標の項立てに沿った、いわゆる組みかえでございます。中身については、若干の修文がございますが、大きな変更はございません。
それぞれの点につきまして、後で岩村先生の方から補足があると思いますが、分科会では、非常によくできているというようなご意見をいただいたというように理解をいたしております。
以上でございます。
木村委員長:岩村さん、何か補足がございましたら、お願いいたします。
岩村委員(貿易保険の分科会長):分科会での議論の基本的な方向感をご紹介するとすれば、貿易保険の場合は、目的において公的なサービスであり、しかし公的なサービスを保険の引受という民間と共通の業務の手法によって提供するというところに特色があるのだろうと思います。その結果として、何が目的なのかということについて、単純に効率――経費を削減すればいいというようにいうのもおかしなものだとやはり目的は公的サービスとしての貿易保険というものを確実に提供する必要がある。
しかし、一方では、「お客様」という言葉を今回から採用しておりますけれどもこれにみられるとおり、利用者の人に喜んで使ってもらえなければ、これは貿易保険をかけなさいということを法律で強制する制度ではありませんので、世の中の役に立つことすらできない。そうすると、いかに喜んで使っていただけるものになるか。喜んで使っていただけるということについては、理解していただけるということも含みますので、その点についての配慮を深める、あるいは覚悟を示すという点でも、中期計画においては、今、奥田課長からご紹介があったように、「お客様」という言葉も使い、それから、今までにないことかもしれませんけれども、例えば文体も、中期目標の方は通常の公文書の文体になっておりますが、中期計画においては「図ります」「行います」「努めます」という形で、間接的に国民経済全体に資するものではありますけれども、直接にはお客様に役に立ってもらわなければいけないということを強調したものにしております。
中期目標の個々の項目については、従前にも申し上げたとおりでありますけれども、手法において民間と共通でございますので、当然のことながら、さまざまの数値や比率が出てまいります。使える数値、使える比率については、特に効率に関する問題についてはできる限り具体的な目標を挙げ、しかもそれが現状追認でカンに流れないようにということについては配慮をいたしたつもりでございます。

(産業技術総合研究所及び日本貿易保険の中期目標、評価基準及び中期計画に関する質疑)
木村委員長:以上、産業技術総合研究所並びに日本貿易保険について、中期目標、評価基準、中期計画についてご説明いただきました。資料としてはかなり大部になっておりますが、ご説明がございましたように、変更点はさほど多くありません。アンダーラインで示してあるところでございますが、その点につきまして何かご意見がございましたらお願いしたいと思います。いかがでございましょうか。
原委員:産総研についてですが、資料3―1の3ページの部分で、参考資料3―1でみますと、3のところに書いてある国民の位置づけというところが、一応、目標は前回の議論でほぼ確定ということなので、この段階で申し上げるのも大変恐縮なんですけれども、書き方として、「国民に対して提供するサービスその他の質の向上」という書き方になっていて、あと、国民が登場してくるところというのが余りなくて私としては、その下に書いてあります課題設定のところにも、国民の意見が反映されるというように、ただその成果だけを提供される、相手方としての国民だけではないという位置づけがどこかに入らないかというふうに思います。ですから、タイトル自体、大きい題目自体を変えるのは今の段階では大変難しいということであれば、資料3―1の3ページの計画のところで、この文章の中で、成果の提供だけではなくて、提供することでまた国民からの声を反映させた形で課題設定をしていくんだというような趣旨をぜひ盛り込んでいただきたいと思います
それから、これは私がよく範囲を理解していないので教えていただければという感じなんですが、資料3―1の3ページの真ん中あたりに、9)として「外部能力の活用」というところがありまして、ここの文章の書き方が、外部委託が適当な業務かどうかを検討の上、「可能な場合は」と書かれていて、この「可能な場合は」という言葉は結構強くて、検討した上、「可能な場合」はすごくあると思うんですね外部委託してオーケーだというような研究は。ですから、この表現で妥当なのかどうか。
 多分、9)のあたりにこの項目があるということは、今の業務の範囲の中ではそれほど大きくない位置というんでしょうか、割合なんだろうとは思いますけれども、先ほど、大学と企業との役割分担の話が論議になったということがございましたので、ここももっと丁寧な書き分けが要るのではないかと思います。
 それから、私、後半、議論の途中で、11時ぐらいで退席をいたしますので、その後の議論は委員長の方にお任せをしたいと思いますので、以上の2点、よろしくお願いいたします。
古賀研究協力室長:ただいまのご指摘でございますが、基本的に、「国民に対して提供すべきサービスその他の業務の質の向上を達成するためとるべき措置」ということで書いております。先ほどもご説明いたしましたように、科学技術基本計画なり国家産業技術戦略をもとにしているというところで、基本的にはそれと国民のニーズを踏まえているという理解ではございますが、よりそういった形が出るような形で工夫をさせていただきたいと思います。
 2点目の外部の能力の活用につきましては、2つ書いてございます。1つは、下の方からいうと、知的財産の外部展開のためということで、TLOという最近できた組織、こういったものを外部にお願いしようかなと思っております。
 上の方につきましては、基本的に、産総研の場合、いろんな研究開発をやるに当たって、内部でいろいろな処理をしているのですが、例えば、いろんな材料の加工等々、外部に頼んだ方がいいようなもの、なおかつそっちの方が合理的な場合等についてはそれをやるという意味でございます。そこは、そのようでないとすれば、もうちょっと明確な形にしたいと思います。
木村委員長:1点目のご指摘については、産総研については何度も説明がございましたがピアレビューをやる。分科会でもやるし、この委員会でもやるということだと思います。その結果をホームページ等で出して、それに対して国民のご意見をいただくという手はあろうかと考えております。
三輪委員:ただいまのご発言に追加ということなんですけれども、私も先ほどのご説明を伺っていて、国民に対する成果の発信のところが、どちらかというと産業界向けであって、一般の国民という観点で、特許とか、地図とか、研究論文という形では、多分、実際にどんな成果を上げているということがみえてこないのではないかという印象を受けまして、こういう成果を一般の国民にわかるように普及・啓蒙みたいな形で提供することも研究の評価としては重要なのではないかと考えるんですけれども、そういった点を評価の指標の中に加えるということではいかがでございましょうか。
喜多見産総研チーム長:資料3―1の5ページでございますけれども、成果の普及、(4)でございます。もちろん産総研はみずから生産活動を行うということではありませんので、国民に財、サービスとして提供する際には、産業という一つの媒体を介するということでございますので、産業界との連携とか、書いてございますが、ア)の一番下のところに、公共性の高いような成果についてはデータベース化を推進して、メディア等を活用して国民に提供するというものも書いてございまして、そういったものに関しましても積極的にやってまいりたいと思っております。
三輪委員:それに関してなんですけれども、実際に計画の中で、例えばということで出願件数とかそういった形で数をうたってありますね。そういう中では、実際にそういうものも評価の対象にはなるということで理解してよろしいですか。
喜多見産総研チーム長:今のところに対応しまして、右側の計画のところに、研究所ニュース、ノート等々についてデータベース、インターネット等を活用して積極的に広報するということですので、当然、ここも評価の対象になると考えております。
平澤委員:やはり産総研のことについてですが、私は基本的には今回ここまで進展したというのは非常にすばらしいことだと思っておりますが、まだ不十分な点が幾つか残っていると。これはこの時点で改めなくてはいけないというふうには必ずしも思っていないんですけれども、その点について発言したいと思うんです。
 それは、要するに11号答申で基礎シフトがあった後、基礎シフトが計画の中にメインに入れられた後、当時の通産省の国研も基礎シフトをしてしまったというところから、今の研究所の実態が規定されているわけでして、これを今後時間をかけて、経済産業省がお金を出すに価するようなものに変えていく、長い作業が必要になるわけです。
 それで、参考資料3―1の2枚目のところに別表1、別表2というのがありますが、これは随分考えられて、ここまで対応されたと思うわけですが、要するに、「社会ニーズへの対応」というのが(1)にあって、2番目に「革新的基盤的技術」、3番目は、別表2の方はそれとは違うカテゴリーのものというようになっていると理解できるわけですけれども、第1の点は、(1)のところで、社会ニーズへの対応というわけですから、そこへ掲げる目標というのは、社会ニーズのカテゴリーに合う目標が掲げられるべきであって、ここにあるのは、抽象的ではありますけれども、そういう概念に該当するものになっている。こういうものが掲げられるようになっ
たということ自体、非常に大きな進歩だと思っています。しかし、これをもう少し具体的に展開しないと、今までのご質問にあったようなことがよくわからないというのが問題点ではないかと思うわけですが、それには時間をかけてご検討をいただき、また質的な変化を遂げていただきたいと思います。
 第2の点は「革新的基盤的」となっていますが、「革新的」というのと「基盤的」というのは、研究所の運営としては非常に違う内容だろうと思うわけです。むしろ革新的な部分と基盤的な部分というのは分けた方がいいのではないか。基盤的な部分というのが、別表2にあるような部分と一体になっていくという方がよりわかりやすいのではないかと思っております。
 気になる点というのは、参考資料3―2で、論文の発表の件数とか、それが単に数だけに走らないようにインパクトファクターを考慮して、その質を担保しようというようなことをお考えになるということ、これ自体はいいわけですが、参考資料3―1で私が触れたようなカテゴリーを考えるとすれば、社会ニーズへの対応というところが一律に論文の発表ではかられていいのか。基盤的なことへの対応というところもやはり論文ではかられていいのか。革新的な技術というようなところは論文なり何なりではかられてもいいわけですけれども。このあたりを一律の指標ではかってしまうと、内部的には、多分、研究者の方は随分困るんじゃないかなと思うわけです。これは運用の中でいろいろ工夫いただくといいと思うんですけれども。
 全体の産総研の性格としては、例えばドイツのことで考えれば、マックスプランクではなくて、フラウンホーファないしプルーリスト、あるいは経済産業省の直轄研というのが性格的により近いものであるべきだと思うわけですけれども、ともすると、研究所だけで議論していくと、マックスプランクみたいになろうというような傾向が出てしまう。そういう部分は活力としては非常に重要なので、革新的な部分として、研究所の中核として置いておいていいわけですけれども、それを全部に適用しようというような指標で成果をはかろうとすると、従来、基礎シフトをしたときの名残がいつまでも消えないものになってしまうのではないかということです
古賀研究協力室長:基礎シフトの後のミッションオリエンテッドにやれという部分については、先生のご指摘を踏まえて、我々としても着実にやっていきたいと思っております。
 革新的基盤的技術につきましては、言葉自体は国家産業技術戦略からとっておりまして、我々の理解といたしましては、基盤的というか、横断的に使える材料とかそういう趣旨だというように理解をして、ここで書いているつもりでございます。
 別表2、別表3についていえば、我々は知的基盤という形で整理をしておりまして、知的基盤の整備という形で別に取り上げているというのが我々の整理でございます。
 3点目の特許、論文等のものでございますが、全くご指摘のとおりでございまして、これになじまないものがあるというのは我々も重々承知しております。ただ、一つの指標として、こういった形でお示しをしたいというような意図でここでは提示させていただいております。
 おっしゃるとおり、計量なり地質なり、私が先ほど知的基盤の整備といった部分でございますが、極端な話をすれば、現在2,500人の研究者の中で400~500人がこれにかかっているわけでございますが、この人たちについていえば、知的基盤の整備についてもやってくださいと。こういう人たちは極端にいえば論文は出さなくてもいいです、このようなミッションを与えておりまして、したがって、その評価については、論文ではそういった人たちの評価はしないというような形の評価にしたいと思っております。
 したがいまして、成果の発信のところも、数値を書いていますが、あくまで代表的な指標として、一つの目標としてやらせていただくということで、これですべてを判断するという形にはしないということを考えてございます。
 それで、先ほどのマックスプランクなりフラウンホーファというのは、参考資料3―2の4ページに、参考ということで、国内外の研究機関の研究者当たりの論文数・特許出願数というのがグラフでございます。これをみていただくとわかりますとおり、一番右端のところにマックスプランクというのがございます。フラウンホーファというのが真ん中ぐらいにあるわけでございますが、マックスプランクはかなり基礎的な部分をやっておられるということでございまして、論文の件数はかなり高い。ただし、特許の取得数というのはかなり低い。性格上そうならざるを得ないのかもしれません。フラウンホーファをとってみても、特許の取得数はまだ低いレベルにあると、我々のもっているデータではそうなっておりますが、星印みたいなものが民間でございまして、民間の場合は特許は多いけれども論文は少ない。ある意味ではよくいわれていることがこの図であらわれているわけでございます。
 そのうち産総研についていえば、平成11年の工業技術院というところに書いてございますが、論文のレベルについていえば、1人頭1.6件ぐらいということで、そんなに高いレベルではございません。特許のレベルについていえば、ひし形が日本の他の国研でございますが、かなり高い位置にあるということでございまして、現在がこういう状況になっている。 ではこれをどうするかというのが矢印で示してあるわけでございますが、論文等については、他の国研、ことしのひし形で2.5ぐらいにあるのは理研とか金材研、こういったところでございますけれども、このレベルぐらいまではもっていきたいと。ただ、特許につきましては、現在、国研の中ではトップクラスにあるということを考えれば、着実にふやすという格好で、今回、中期計画でお示ししているような論文数として、総数としては5,000、特許数としては1,000ぐらいをねらいたい。 1期が終わった後の産総研の進んでいく方向としてはどうかということで、点
線の矢印がございますけれども、産総研のミッションからして、論文をふやすというよりは、特許の方をふやすのではないかということで、矢印が折れ曲がったような形で向かっていきたいということを我々としては考えているということでございます。
木村委員長:平澤先生の後半の部分のご意見と同様の意見が、分科会でもかなりたくさん出ておりました。こういう数字を出してしまうと、これがひとり歩きするということで評価のときに非常に気をつけなければいけないとの指摘もありました。この件については、ピアレビューを行いますので、そこのところにうまく組み込んでいけるのではないかという意見もありました。
鳥井委員:今のご説明に関連して、それから、そのほかに幾つかあります。
 参考資料3―2の4ページ、1人当たりで書かれているわけでありますが、研究費当たりでもこれと同じことを考える必要があるんだろうと思うんです。単位研究費当たりで。そっちを書くと、多分、こんなうまくはなってないんだろうという感じがするわけであります。
 それから、特許に関していいますと、特許を出願することの意味というのは、だれかが特許を侵害したときに「だめだよ」といえる権利があることと、自分で実施許諾を出せる、「あなた、やってもいいよ」といえるところにあるわけですね。
 産総研のことを考えますと、だれかが特許侵害しているのを一生懸命探してきて権利をよこせ、そしてお金をとってくるという努力を一生懸命やっても、余り意味がないんだろうと思うんですね。どっちかというと、許諾をするところに意味があるんですね。つまり、その2つですから、特許をとるだけでは何の意味もない。論文は、それでも一応レビューがありますから、ある意味では研究の成果という雰囲気があるわけです。これは特許数で目標を立てるべきではなくて、特許の許諾件数とか、そういうところで目標を立てるべきだと考えるべきではないかと思います。
もちろん、今回から許諾件数で目標を立てるのはちょっと無理があるよということもわからないではないので、少しそういう方向をお考えいただきたい。
 あと2つ、質問であります。5年たったところで評価をするというんですが、目標との関係で評価をするのか、計画との関係で評価をするのかということなんですつまり、計画の方がはるかに具体的に書かれているわけで、先ほど出てきた数字に惑わされやすい。目標だと、かなり定性的に書かれているので、よくやったねというようなことがいえるかもしれない。これが第1点です。
 最後は、非常にささいなことなんですが、資料3―1の4ページの計画の方で、ア)の4行目あたり、「あわせて、産業技術、環境、エネルギー、原子力等をはじめとする」と、原子力がほかに全然出てこないのがぽこっと出てきているんですが、これはどういうことをおやりになろうとしていらっしゃるんですか。
喜多見産総研チーム長:目標と評価の関係でございますが、評価基準の案のところにも書いてございますように、中期目標に関して計画ができているということでございますので、しかも中期計画の方ではできるだけ具体的な指標を挙げているということで、産総研の中で、有識者で構成して評価を行い、さらに分科会の方で評価を行っていただくということでございますけれども、その際には、具体的な基準との関係ということでございますので、計画を中心に評価が行われるということだと思っております。
 それから、私の方から1点だけ、最後のご質問のところで、産業技術、環境、エネルギー、原子力等と書いてございますけれども、ここは、政府の中での競争的な資金でございますとか、政府の中での委託研究というのがありまして、例えば、科学技術振興調整費ですとか、公害等に関する特別研究、エネルギーに関する研究、原子力に関する特別研究といったようなことがありますので、そういった資金に関しまして、積極的にそういったものを獲得していく、そのような趣旨で書いたということでございます。
古賀研究協力室長:特許出願につきましては、まさに鳥井委員のおっしゃるとおりで、特許の出願数でやるというのは余り意味がないんじゃないかというのはおっしゃるとおりだと思っております。
 ただ、一つの指標としてそれをやらざるを得ないと思っておりまして、2期目以降については、どちらかというと、いかに実施していただいたかという方が重要だと思っていますので、そういったものがうまく入れ込めるような指標を考えられないかとは思っております。2期目以降の課題だというふうには考えております。
 研究者の1人当たりの研究費というのは、すみません、今データがないので。
鳥井委員:研究費当たりの特許数とか論文数ということです。
古賀研究協力室長:すみません、今データがないので、また整理させていただきたいと思っております。
木村委員長:大事な点ですね。目標について評価するのか、目的について評価するのか。
長谷川政評課長:通則法でこの制度のフレームワークができておりますので、それに従わざるを得ないというのがまずあり、同法に従って、中期期間が終わりました後は目標で評価いたします。それから、毎年度、評価委員会で実績を評価していただきますのは、計画を評価いたします。頭の整理としては、目標を実施するために計画をつくった、そういうある種建前でこれから出発するわけでございます。したがって時間が経過する中で、特に技術関係などはそういうことが起こるのですけれども、当初想定したような水準、例えば原油の値段とかそういうものが動きますので、短期的にはそういう変動費より計画の前提も変わってきます。そのときには、毎年度計画を変えて、目標は目標としてにらみつつ、それにアジャストできるような計画に変えていく。そして、最終的に、アジャスト後の計画で決めました数値を実施して、目標に近づいているかどうかということだと考えます。
 ただ、目標の到達時点は、4年後、5年後でございますので、どうしても抽象的な記述にならざるを得ない点はあるわけでございます。逆に、厳しい点は4年、5年たったときに、むしろ後ろからにらんで、つまり試験の答えがわかってしまったときに、そのわかった答えをもとに、もう一度答案の書き方をさかのぼって評価していただけるというシステムになっていることであります。目標は、多少抽象的に書いてあっても、それはそれで、その意味するところは、状況の変化の中で、具体化し、その変化がすべてわかった将来の時点で、その達成度合いが評価されるという仕組みになっているというのがこの制度でございます。
梶川委員:貿易保険に関してのご質問なんですが、通常行われる保険業務というものは、引受管理原則を適用しているということがございまして、民間と同じようなスキームでかなりの部分行われると思うんですが、そのケースでは、かなりの資金が内部的に留保されるというのが――保険業務の性格上、当然、保険料その他でストックされるということだと思うんですが、その留保された資金の基本的な運用のポリシーであったり運用計画のようなものを、5年なりそういう中期計画の中で、運用に関する言及のところが、プランについての業務改善というのはいろいろ書かれていますが、ストックとしての資金運用に関してどんな考えがあるのか。それから、そういうことはやってもよろしいのか。これは資金運用規制があって、そんな計画を改善するような余地はないのだということであれば、もちろんそういうことなんだと思うんですけれども、どのような形で考えられるか。
奥田貿易保険課長:今の点でございますが、基本的に、95%、国に再保険をいたしまして、そのときに再保険料を国に納めますので、我々の懐には大きな金額が残らないというのが1点です。
 もう1点は、まさに梶川先生おっしゃいましたように、資金運用、資産運用については、確実性の原則ということで、国債とか、そういったものの運用に限られておりまして、そういう意味では、本当はもっと運用できればいいんですけれども、そういう意味での動く範囲が少ないものですから、ここには書いてございません。
そういう整理になっております。
梶川委員:わかりました。
木村委員長:時間がないのでと申し上げましたが、貿易保険については梶川委員だけですので、もう一方、どうしてもという方がございましたらどうぞ。宮内さん。
宮内委員:貿易保険につきましては、民間が保険会社というのをやっていると。その中で貿易保険というものを独立行政法人でどうしてもやらないといけないという、この意味づけをしっかりと国民に納得させるということが一番重要ではなかろうか。これと同じ機能を民間でなぜできないのか。それを常に問いかけるということが、どこかに書いてあるのかわかりませんけれども、それがないと、民間の保険会社というのはいろいろな保険種目をもって、いろいろなノウハウをもっている。そこへ貿易保険も組み込むということによって、より高いサービスができるという可能性があるわけですけれども、そうではないと、こういう形でないとできないんだという
ことを常に納得させるということが必要だと思うんです。今は説得できても、業界というのはまた発展していっておりますから、常に存在することに意義があるということを発信することが必要ではないかと思います。
岩村委員:今、宮内さんからお話をいただいたので、そのことについては分科会でもいつも意識しております。やはり尽きるところは、一般の保険の手法では、少なくともリスクは認識できるけれども、どのくらいのリスクであるのかというのが定量化できないものを引き受けるというのが、貿易保険の大きな任務であろうと思います。
リスクが定量化できないので、差し当たって保険料も大づかみである程度決めざるを得ない、あるいは政策的に決めざるを得ない。そして、それを補っていただくのが政府による再保険であろうかと認識しております。
 したがって、状況が変化いたしますと、貿易保険の大きな悩みは、いろいろな効率化指標であるとか数値目標を出していても、それを守ることはできるんですけれども、守ろうとすれば、公の目的の方が達成しにくくなるということがあり得るんであろうかと思います。そういう事態が生じた場合には、この計画を適時適切に見直していただくということも必要であろうかと思いますので、そのこともあわせてお願いしたいと思います。
木村委員長:それでは、時間が迫っておりますので、残りの3つをお願いして、ご議論いただき、その後、もし最初の2つについてご意見がございましたら、お願いをしたいと思います。

(製品評価技術基盤機構の中期目標、評価基準及び中期計画に関する説明)
木村委員長:それでは、まず製品評価技術基盤機構について、ご説明をお願いいたします
伊藤知的基盤課長並びに杉上製品評価技術センター所長からお願いいたします。
杉上製評センター所長:製品評価センターの杉上でございます。最初に私の方から中期目標との対比で中期計画を資料5―1に基づきましてご説明させていただきたいと思いますが、私どもは、中期目標の変更は非常に軽微なものにとどまっておりますので、私の説明の中であわせてご説明をさせていただきたいと思います。その後、伊藤課長の方から評価基準等についてご説明をさせていただきたいと思います。
それでは、資料5―1に基づきまして、ポイントをご説明させていただきたいと思います。
私どものやっております業務は大変多岐にわたっております。基本的には、本省サイドの各課が展開しております政策を、いろいろな法律の実施とか、知的基盤の目標を達成するための業務とか、こういった形で我々の方が実際に実施をするということで、まさに政策の実施を担っている組織でございます。これは独法化をしても全く同じミッションを担っていくということで、もともとの政策と実施を切り分ける、実施が独法であるということの典型的な機関ではないかと思います。
ただ、独法になるに際しましては、それまで事業者を認定するといったような、大臣の権限で、我々がその名のもとにやってきた業務、こういったものが全責任をもって実施をするということで、大臣の権限も独法の方に移行するという部分も出てまいります。したがいまして、今後は理事長名をもって、その権限、つまりは責任をもって実施をしていくということで、一段と責任の重い実施機関になるということでございます。
    それでは、資料5―1をごらんいただきたいと思いますが、1ページ目のI、期間が5年ということでございます。
    業務運営の効率化でございますが、目標でアンダーラインを引いておりますように、前年度比1%の業務経費の効率化ということが追加されております。これは先ほど産総研等でご説明があったとおりでございます。1%の効率化ということを我々も目標に入れたということでございます。
    計画の方では、組織全体としての取り組みということで、1から5まで書かせていただいておりますが、外部機関との協力・連携をする。これは非常に多岐にわたった業務ということでございます。外部の力をどんどん加えながら、共同研究をしたり、共同事業をしたり、外部の人材を活用するということで効率的な業務運営をしていきたいということでございます。
    それから、情報化。これは当然、情報化、ネットワーク化をしながら効率的な業務ができるようにするということで、我々は全国9ヵ所に支所がございますけれども、そういったところとも結んでネットワーク化をして、事務処理、業務の処理の迅速化を図るということでございます。
    自動化設備等の導入。これは、例えばバイオといったような業務の中では、大変手間暇のかかる、手作業の多い作業もございます。こういったところを極力自動化をしていくということで、効率的な、あるいは省力化も図りながら事業実施をしていくということでございます。
    意思決定手続の簡素化。これは当然機構改革等々を通じまして、権限を理事長からそれぞれの部門の方に委譲いたしまして、迅速な決定ができて、責任ある実施ができるように、規定等々も整備をしていくということを考えております。
    次のページでございますが、5番目に、機動的な内部組織の構築と人員配置ということで、私どももこの4月1日の独法化に際しまして、業務の再見直しをして、よりスリムな機構に機構組織を変更するということでございますし、業務量がいろいろ変遷をします。したがって、それに柔軟に対応できるような、人の流動性をもたせるような仕組みにしたいと考えております。
    IIIでございますが、各分野ごとに目標に対応した計画を規定しております。基本的に我々の方は、後で評価基準のところでも出てくると思いますが、業務の種類を大きく分けてまして、2つのタイプの業務がございます。1つは、あえていえば能動型の業務ということで、私どもが目標設定に応じて積極的にいろいろな業務展開を図って達成をしていく、いわばアクティブにみずから動ける分野、こういったものは極力定量的な数値目標が設定されております。それを達成すべく頑張っていくということでございますし、もう1つのタイプは、受動型の業務ということで、例えば、ある申請に基づいて審査をする、認定をする。あるいは大臣の命によってど
こかに立入検査に行く、こういった、外での動きに対応して我々がその責務を果たすというタイプのもの、これは的確に実施をするという目標に対してそれを実施する。この2タイプの業務がございます。それに対応した計画になっております。
    まず、Aのバイオの1ですが、生物遺伝資源の情報提供、BRC、バイオ・リソース・センターというもので、目標では微生物を5万の遺伝資源を収集して、提供できる体制を整えるということでございまして、我々の方はそれを的確に、いろいろな形で収集し提供することを考えております。
    目標にはございませんが、中期計画の方では、(2)にありますように、このBRCという組織は日本で初めての本格的なBRCだと我々は自負しておりますが、国内外の、特に海外のBRCとの連携、ネットワーク化を図っていきたいということをあえて計画でうたわせていただいております。
    2番目の情報の高付加価値化、これはDNA等の解析業務ということでございます。これにつきましては、目標が一部追加して記述しております。我々が何でもかんでもやるということではございませんで、そこをより明確にするために、政策的・戦略的に意義のある微生物を中心にやるということですし、民間のみでは実施が困難なもの、こういったものを取り上げて、トータル85Mbp以上の解析を行うというように目標を明確化しております。
    これを受けまして、我々の方も、(1)にありますように、産学官の研究者のニーズを踏まえてやるということでございます。
    遺伝子解析ツール、これも目標の方で、遺伝子解析を容易にできるようにするために、解析ツールとして情報処理システムの開発。これは情報処理システムがどんなものかというのをより明確にしたということでございまして、そういう変更でございます。
    B、化学物質管理でございますが、1は、ハザードデーターベース、危険物質の情報をどんどんデータベース化するという仕事でございますが、これも目標の中で約3,000件のデータを追加してという書き方、これは一部誤解を受けるような表現だったかもしれないということで、3,000件を整備するというのではなくて、今あるものに追加するのが3,000件であるということで、あえてこのように正確を期したということで目標を変更しております。
    それを受けまして、(1)にありますように、3,000件のデータを追加して、累積で約5,000件というように明記いたしております。特に、(3)にありますように、海外の関係情報を積極的に集めていくということでございますし、国際機関等々の活動にも積極的に参画をしていくということをうたっております。
    2の化学物質規制法云々でございますが、いわゆる化審法と呼ばれる法律の施行業務を支援するということがうたわれております。これは私どもそのとおりに、法施行業務を適正に実施をいたしますということに尽きるということでございます。
もちろん、これにつきましても、(2)にありますように、国際的な活動には積極的に参画をするということを入れております。
    3ですが、これはいわゆるPRTR、今度新しく法律が動き出すものでございますが、これについても法施行の支援を行うということを目標として掲げられておりまして、私どももそれを的確に実施をするということをうたっておりますが、特にこれは新しい仕組みだということもございますので、より的確な推進をするために(2)にございますように、届け出をする全国の事業者に対して、円滑に届け出が行われるようにということで、さまざまなコンサルティング事業であるとか説明会等々いろいろな形で制度自身の円滑なスタートを図るようにしたいということをうたっております。
    4ページでございます。化学兵器の禁止云々という、法律上、検査とか立ち会い等々が規定をされている業務でございまして、そこはその法律のとおり、つまり大臣の指示を受けて的確に実施をしますということを計画でいっております。特にその中で、(3)にございますように、そのために我々の方では分析能力を向上する等々的確にするためのより具体的なことを述べております。
    Cの適合性評価。これはJIS法であるとか計量法であるとか、いわゆる事業者を認定していくというような業務を主体としたものでございまして、個々に申しませんけれども、1のJIS法に基づくもの、2の計量法に基づくもの、3も計量法に基づく新しいものですが、こういったものを法律に基づいて、そのとおり的確にやっていきますということがございますし、それから、これは国際的な相互認証の世界がございます。そこについても我々が主体的に責任を果たしていきますということをうたっております。特に3のダイオキシンのところは、中期目標が一部変更がございますが、現在、計量法を改正するということで、国会で審議中でございます。したがいまして、国会で成立し、法が施行されませんと、この業務そのものが存在しないということになりますので、あえて注書きでその旨を書かせていただいているということでございます。
    6ページの標準物質関係でございますが、これは知的基盤の整備目標の中に規定されております、あるいは計量法に基づいて規定されている業務について、我々として的確に実施をしていきますということでございます。
    同様に5、6、ここら辺もすべて、製品安全4法であるとか、JIS法、あるいは家庭用品品質表示法等々、さまざまな法律の中で、我々が大臣の命を受けて事業者に立入検査をするということがるる決められております。そこを迅速、効率的に指示に基づいて検査をいたします。その結果を速やかに報告するということに尽きるということでございます。
    7の国際提携、これもオーストラリア政府との口上書に基づいた業務、いわば法的な業務と類似のものでございます。
    Dの人間生活福祉関係でございますが、1の人間特性計測につきましては、能動的な業務の中でございまして、5種類の評価手法を確立するとか、18項目、14項目についてデータをとると、具体的数字が目標として出されています。我々はこれらについて、外部の有識者のいろいろな意見をいただきながら、そのテーマを選定して、着実に実施をしていくということを考えております。その旨規定をさせていただいております。
    福祉用具につきましても、数値目標で15テーマの評価手法の開発をするということが目標で与えられておりまして、これにつきましても、外部の意見、ご指導を得ながらテーマを選定し、実施をしていく、そういう体系で事業を実施したいと思っております。
    8ページですが、製品安全関係。これにつきましても、約1,000件の消費者の間の製品事故の情報収集をするということでございます。その他、製品安全関係につきましては、立入検査等々を大臣の命によってやるということが我々のミッションとしてはございますので、それを的確に指示を受けて実施をするということをうたっております。
    これは次の鉱山保安についても全く同様でございます。
    その他で、標準化関係でございますが、これは10件以上のJIS原案、あるいはTRの作成ということでございますが、特に国際的な標準化活動が非常に活発になっております。これに対しても我々独法として積極的に関与するということがございますので、目標の中にその旨追加をさせていただいているということでございます。我々は、標準化につきましては、産総研さんであるとか、その他大学、産業界等と一緒になってテーマを選びながら、実施についても一緒にやっていきたいということで、中期計画を書いております。
    セキュリティ関係、これも新しいプログラムが動き出しますので、それのプログラムをきちんと構築して運用するということでございます。
    あと、目標に依頼試験評価業務を追加しております。これは、我々のもっている施設、職員の能力を利用して、外部からの依頼の試験を行っております。これも我々として本来のミッションとしてぜひ位置づけをするべきだということで、目標に追加させていただいているということでございます。
    あとは財務内容ということでございまして、目標の中にアンダーラインがありますように、趣旨が追加をされております。これは産総研のときにもご説明があったとおりで、財務省等との議論の中で明確に書き込もうということで、同様のものを書き込んだということでございます。
    あとは、予算等々、その後にいろいろな数字が並んでおりますけれども、5年間にわたる収支計画、資金計画等々、数字が並んでおります。これは財務省事務当局との議論の中で数字が設定をされてきたということでございまして、個々につきましては、時間の関係もございますので、割愛をさせていただきますが、基本的には過去の実績をみながら、13年度の予算展開を参考にして、それを5年分に置きかえて、数字が設定をされているということでございます。
    以上で中期目標及び計画のご説明を終わりたいと思います。
伊藤知的基盤課長:続きまして、知的基盤課長の伊藤でございます。資料5―2に基づきまして、評価基準のご説明をさせていただきます。
    前回同様、各年度中間評価及び再評価については何ら変わりございません。ただ前回の委員のご指摘を踏まえて、評価の方法というか、グレードを変えました。具体的には、1ページ目の業務実績というところをごらんいただきたいんですが(2)の(1)でございます。先ほどご説明した計画でもありましたように、製品評価技術基盤機構は、業務的には大きく分けて2つの類型に分かれます。1つは、ゲノム解析に代表されるように、能動的な業務と、事故あるいは検査、検定といった受け付け的な受動業務というように大きく2つに分かれますので、これについて、それぞれの評価をしていくということになります。
    前回の委員のご指摘を踏まえて、能動的な業務については、従来の4段階から5段階ということで、AAからDという形の5段階の評価に変えております。受動業務については2段階、達成か未達成かという形のシンプルな形に変えております。
    次のページでございますが、これらをあわせまして、基盤機構として全体としての評価はどうかと。これは後でご説明がありますが、役員等の給与その他の部分にはね返る話にもなりますが、全体としてのパフォーマンスの評価という形で、ここにあります総合評価という形で、(3)にありますように、A、B、Cの3段階評価という形でとりまとめることを検討しております。これが前回の委員会からの相違点でございます。
    あわせて、分科会が3月7日に開かれましたので、そこでの意見を少しご紹介させていただきます。資料5―3でございます。
    分科会においては、今回ご説明した中期目標、中期計画並びに評価基準についておおむねご理解を賜ったものと思っております。幾つかコメントがございまして、1つは、先ほど計画でご説明しましたように、基盤機構の業務は非常に多岐にわたっておりますし、それでいて、国民に非常に密着した内容を伴っているということから、国民にわかりやすい広報をするようにというようなコメントをいただいています。従来も、インターネットを初めいろいろな形で広報に努めておりますが、委員のご意見を踏まえて、よりこういった広報に努めていきたいと考えております。
    2番目に、評価基準についてのご意見でございますが、管理手法についてもう少し定量化ができないかというようなご指摘もございまして、ここはこれから業務を実施しながら、この意見を取り入れて、なるべく定量化していきたいと考えております。
    以上、分科会のご報告を含めて、基盤機構の目標、計画並びに評価基準でございます。
木村委員長:平澤先生、何か補足ございますでしょうか。
平澤委員(製品評価技術基盤機構の分科会長):2点ほど申し上げたいんですが、要するに、業務運営の効率化を適宜図っていくということが重要なことだと理解しているわけですけれども、前回ご説明いたしました内容では、インプットの側についての配慮はされている、あるいは担当する業務の内容についてはいろいろ考えられていたわけですが、その成果、アウトプットの側についてまだ不十分な点があったと思っております。そのあたりの検討が深められたと思います。
 成果の測定に関しては、量的な成果ということは比較的表現しやすくて、この中で数値目標として掲げてあるようなもの、あるいはそこに至るロードマップのようなものも検討いたしました。しかしながら、その質を高める――前回の委員会でもご指摘いただいたわけですけれども、どのようにして質を高めるか、あるいはサービスの価値を高めるか、そういう点に関してやはりまだ不十分な点があるのではないかと思っております。しかし、この点に関する議論がある程度分科会では深められたと理解しております。
 内容についてはそういうことなんですが、もう1つ、全体的なシステムの問題として、これは私の個人的な意見なんですけれども、中期計画が大臣認可事項になっているというわけで、これを比較的柔軟に変更するということが難しい。そういうシステムになっているということがかなり大きな制約条件になるのではないか。
 実際に、中期計画に照らして業務計画を立て、その業務計画に照らして評価をしていくわけですが、ブレークダウンするときに、比較的ブレークダウンができるような具体的な表現で中期計画をつくるということがやりにくいといいましょうか、大臣認可で、一々それを変更することが難しいというような、手続上簡便ではないというような制約があるとすれば、余り評価に適したような具体性をもった中期計画の形にしにくいという側面を制度的にもっているのではないかと思います。
 そこで、中期計画として大臣認可を外すということではなくて、もし可能ならばそれを見直す見直し方、手続の仕方を簡素化するとか、状況に応じて柔軟に見直しができるような運用の形態というのをぜひご検討いただきたいと思います。そうすることによって、より具体的な計画として中期計画をお示しできるようになるのではないか。これは特に質的な面を考えていくと、そのような点を強く感じるわけです。

(経済産業研究所の中期目標、評価基準及び中期計画に関する説明)
木村委員長:引き続きまして、経済産業研究所にまいります。大道政策企画室長と田中次長からご説明をお願いいたします。
大道政策企画室長:政策企画室長の大道でございます。経済産業研究所関係ですが、6のシリーズ、6―1、6―2、6―3を中心にご説明を申し上げます。
    まず、私の方から中期目標と評価基準について、これまでのご議論を踏まえた修正のポイントについてご説明申し上げます。最初に6―1を使ってご説明申し上げます。
    まず、中期目標でございますが、中期目標そのものは、資料6―2の左側のところに新しいものが出ておりますけれども、前文があって、その後、中期目標の期間が5年とありますけれども、2というところが、資料6―2の12ページのあたりですが、「国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する事項について」というのをまず先に出しております。これは貿易保険と同じ考え方ですけれども、ここで、分科会の方で、質的な評価を行うことが非常に大事だというご指摘がありまして、それを踏まえまして、質的な評価を行う際の具体的なポイントというのを明示し、新たな評価指標を追加しております。
    ポイントの追加のところの内容でございますけれども、資料6―1の1ページ目の上の方にちらっと書いてございますが、今までになかったような、発想できなかったような斬新な政策研究なり提言活動を中長期的な経済システム改革の視点をもってできたか。あるいは、それを踏まえて効果の薄い政策の改善・廃止や新しい政策の導入ができたか等々、こういった質的なポイントというのを幾つか加えてございます。ただ、従来書いてございました定量的な把握という部分については、基本的に残してございます。
    中期目標の大きな2点目でございます業務の効率化、財務内容の改善に関しまして、行革本部の統一方針にございますが、効率化目標というのを数字で明記したということで、具体的には、中期目標の期間中、新規追加・拡充部分を除いて毎年度
平均で1%程度の効率化というのを入れたということでございます。
    中期目標の3点目、その他の業務運営に関する重要事項ということで、前回の当委員会のご指摘がありましたけれども、それを踏まえまして、研究所は、例外を設けずに自由に研究課題の設定を行い、その実施に努めることが重要だということを明示したということでございまして、そこら辺は修正ポイントを具体的に書いてございますが、研究の範囲を限定しないで、より高所から中長期的な経済システム改革のニーズを見据えて、例外を設けずに研究課題の設定を行い、ということで、その際、オープンに議論ができるように広範な人材を集めるということで、経済産業省だけではなくて、幅広い機関から積極的に人材を受け入れるということを書いてございます。
    2枚目でございますが、評価基準の部分でございます。これにつきましては、まず最初に、総合評価というのが大事だということでご指摘をいただいておりますけれども、総合評価の考え方につきまして、「(ポイント)評価手順」と書いてございますけれども、各項目ごとに4段階別の評価をするということで、業務の効率化サービスの質の向上、財務内容の改善、その他の重要事項、こういうことについてまず4段階別の評価を行った上で総合評価を行うということですが、総合評価というのは、そういった項目別の評価の評点を単に平均化するのではなくて、特にサービスの質の向上に関する事項が非常に重要なので、それを中心にみながら研究所全体としての業績を総合的に評価する。こういう項目を明確にしてございます。
    評価基準に関しては、ちょっと見直しをいたしまして、特に分科会の指摘でございますけれども、研究所が提示した中期計画がきちんと達成されているかを評価するのは非常に重要だということを強調してございます。
    それから、研究所の評価をする場合に、過去の実績、通産研究所の時代の実績とか、ほかの類似の研究所との比較を行うというのが1つ考えてございましたけれども、こういった比較を行う際には、経済産業研究所の新たな性格・機能が十分発揮されているかどうかということに十分留意しろと。これは、経済産業研究所が非常にユニークな、ほかでやっていないようないろいろな活動をしようということに重点があるものですから、そういった性格に相反してそういった性格をゆがめないような形で、類似の研究所なり通産研時代との比較をしていくべきだ、こういうことをはっきりしてございます。
    もう1点、評価基準についてでございますけれども、先ほど6―1の最初で申し上げた質的な評価というところが重要だということでございますので、それを踏まえて、具体的な評価項目を明示してございます。
    最後に、各年度の評価基準というのを作成いたしております。これは基本的には中期目標の評価基準と同じような考え方でございますので、省略しますが、一番最後の部分で、単年度、単年度の評価ということでございますが、当該年度のみの成果で実績を判断するということではなくて、時系列的な実績のトレンドとか、その年度では成果が出ないけれども次の年度以降の成果の活動のために準備が着実にされているかどうか、こういったことを総合的に勘案して評価すべきだ、こういう点を入れてございます。
    以上でございます。
田中経済産業研究所次長:次長の田中でございます。私の方から、6―2に基づきまして中期計画の中身をかいつまんでご説明いたします。
    中期目標を受けて中期計画をつくってあるわけでございますが、1ページ目の右側の下のところにございますように、この研究所のミッションといいますのは、当面の課題を見据えながら、中長期の経済システム改革問題を研究するのだ、その政策・制度分析、理論分析をして、政策論争の活性化、形成過程の質の向上につなげる、これがミッションだと考えまして、それを実際どういう分野について研究していくかというのが3ページ以下でございます。
    3ページ以下をみていただきますと、分析のクラスターを差し当たり9つ設定してございます。すべて中長期的な経済システム改革関連ということでございますけれども、最初のクラスターはIT関係で、IT革命と経済構造クラスターということで、IT革命のダイナミクスがいかに経済システム、企業システムに影響を与えるか、経済効果の検証とか、IT時代の経済ルールのあり方、このようなことを中心に研究するクラスターでございます。
    4ページ目、次のクラスターは、企業組織・経営・法制、雇用契約クラスターということで、青木所長の得意の分野でありますコーポレートガバナンスの関係でございますとか、いかに企業経営が市場によってモニタリングされるのか、こういうことについてのメカニズムの研究、こういうのが中心でございます。
    5ページ目は、規制・競争政策と政策・行政評価ということで、最近、電力の小売の自由化の議論がございます。通信市場の問題もございます。こういった規制制度のあり方とか競争制度の問題についての理論研究をするということでございます
    次のクラスターは、5ページ目の下でございますが、研究開発と技術、産学協同クラスター、こういう名前をつけてございますけれども、人材育成とか教育の問題大学の問題などというのもこの辺に入ってくることではないかと思います。
    6ページ目、国際政治経済関係・国際経済法クラスターということで、WTOの新ラウンドは立ち上がりが苦戦しておりますけれども、こういった国際政治経済レジームについての研究ということでございます。
    アジア経済・地域統合クラスター。アジア経済危機がございましたが、アジアのみならず世界の問題になったわけでございまして、一体アジア諸国でその後何が起こっているのか、経済制度改革がどう進んでいるのか、それぞれのパフォーマンスはどうか、こういったアジア経済についての専門家を集めたネットワークを形成して、それについて研究するというのがこのクラスターでございます。
    次のクラスターは多少質が違いますが、政治経済社会ということで、政治の関係でも、財政問題とか、都市と地方の問題とか、NPO・NGOの役割とか、こういった問題についても研究をしたいと考えております。
    その次、マクロ・国際金融、財政・金融構造ということで、社会保障制度も含めまして金融関係の構造問題、税・財政の問題、国と地方の財政の問題、こんなことも研究をしたいと考えております。
    最後のクラスターは、計量分析、データ・ベースクラスターでございますけれども、企業データを使って定量分析、実証分析をするということで、基本的には前のクラスターを補完するクラスターであります。
    こういった9つのクラスターは、とりあえずこのように設定してございますけれども、中期経済システム構造問題の変遷に伴いまして、基本的にはこの設定については柔軟に考えていきたい、レビューをしていきたいと考えております。
    では、これを一体どう実現するかということでございますけれども、8ページの2以下が実施体制、実施方法についての説明でございまして、基本的に、研究人材を立派な人を得るということが最も重要なことでございますので、8ページの一番下に書いてございますように、研究クラスターについて、産学官とかNPOとか国籍を越えて、各分野の第一線級の人材を集結するのだという意気込みが書かれております。
    それから、9ページ目の一番上、非公務員型でございますので、任期付採用とか裁量労働制とか、専任・兼任、いろいろな形での雇用形態を使って、柔軟に研究をしたいということでございます。
    それから、そのちょっと下に書いてございます、経済産業省のみならず、幅広い省庁の政策実務者が参加して研究する。現にほかの省からも、ぜひここに来て研究したいという人もおります。そういう方をお招きして一緒に研究するということを考えています。大学院生、ポスドクの活用ということも考えております。
    下の方でございますけれども、プロジェクトの設定ももちろんきちっと幅広く行わなければいけないわけでございまして、政策決定プラットフォームなどを使いまして、いろいろな方々、アカデミア、産業界、政策当局、NPO、NGO等、国民各層の政策形成に関する意見を集約するのだということが9ページの一番下に書かれております。
    10ページ目でございますけれども、基本的に、私どもの活動は政策当局と補完的なのだということで、現実の政策分野の方々では考えられないような斬新な政策提言をするということなんでございますけれども、基本的に、ここにございますように、そのためには個々の研究員またはそのグループの責任においてやるということで、研究所として提言をしていくというよりは、むしろ個人がやるんだということを中心に考えたいと思っています。
    顧客も、経済産業省だけではなくて、先ほど申しました地方公共団体とか、アカデミア、政策に関する国民各層の幅広い範囲をクライアントとして考えているということでございます。
    具体的にどのようにこれを普及していくんだと。(3)でございますけれども、インパクトのある充実した普及活動ということでございまして、いろいろな出版物も考えているわけでございますが、「経済政策分析シリーズ」、これは上席の研究員による出版でございます。それから、重要な経済システム改革問題についての「経済政策レビュー」。実は、委員のお手元にお配りした『大学改革』『マクロ経済政策の課題と争点』、これが一種政策レビューのサンプルではないかと思っております
    大学改革、まさに文部省のイシューでございますけれども、私どもから考えて、イノベーティブなシステムをつくるために大学はどうあるべきかという発言をしているわけでございます。うちの研究部長の澤が中心になりまして、彼がまさに産総研をつくるプロセスで研究したこと、今の独立行政法人というシステムが果たして大学に適用できるのか、そんなことまでここに書かれておりまして、国立大学の学長さんにはすべてお送りいたしております。既に文部省の中でも随分話題になっていると聞いております。そういう形で、多少問題であっても、我々は政策に意見をいっていくのだというのが、この意気込みでございます。
    それから、1年半ぐらい前になりますが、マクロ経済政策についての本が出ました。これはクルーグマンが1999年の暮れに来たときにつくった紙でございますが、この中に出ております小林慶一郎特別研究員でございますけれども、彼がバランスシートの問題を随分分析しております。昨今でも、金融危機の問題、不良債権問題で随分出ておりますけれども、1年半前に、バランスシートの問題の解決なく経済成長はできない。逆に経済成長によって不良債権は解決しないんだということがここに書かれております。最近、彼は「文藝春秋」に随分思い切った紙を書いておりますけれども、まさにこういったインパクトのある提言をしていきたいんだということが我々の目標でございます。
    11ページ目、政策形成プラットフォームというのがございますけれども、これはいろいろなソフトウエアを使って、我々が情報のノードになる、知識のノードになる、そういったプロジェクトでございます。
    12ページの下、質的な充実ということがいわれておりますけれども、いろいろなことで、現下の政策当局には発想できないような、取り組まれていないような中長期的な課題の問題をやるんだということが書かれております。
    13ページの上から5~6行目に書いておりますが、研究自体が自己目的にならないということで、きちっと中長期的な政策ニーズに資するような研究・提言をするんだということが書かれてございます。
    アウトプットの実現ということで、アウトプットのための数値目標みたいなものもないといかんということで、基本的に全体の充実を考えなければいけないのですが、具体的に、例えば「経済分析シリーズ」が5年間で15冊とか、数字の目標が一応参考ということで書かれてございます。これを参考にしながら、全体でどのように政策の補完性が実現できたか、こういうことでご評価をいただきたいということでございます。
    少し飛びまして、15ページ、中期計画に関する事項ということで、予算の問題が書かれてございます。効率化係数、政策係数等々を経て、予算案が最後のページに書いてございますが、15ページの一番下にございますように、いろいろな委員から剰余金が出るように運営努力をしろというようなご指摘もありましたので、本来得られる収入の機会を逃さず、固定経費が発生する硬直的な組織運営にならないように努めるということが書かれてございます。
    予算は最後のページでございますが、18ページに、参考までに私どもの予算が書かれております。114億円、5年分の計画の予算が書かれています。効率化係数は、さっき大道君が述べましたように、年マイナス1%、政策係数はプラス2.78%というのを想定しております。
    それから、木村委員長から、実際に独法になって何が変わるんだ、どう変わるんだというご指摘をいつもいただいておるんでございますけれども、この研究所ができますと、私の個人的経験ですけれども、ワシントンにいたときに、ブルッキングス研究所とか、IIEとか、マサチューセッアベニューにたくさんの研究所が並んで、政策を競っております。まさに政策の市場がワシントンにはあるわけでありまして、我々も霞が関に同じような市場をつくりたい。これが私どもの念願でございます。チームAとチームB、そういう言葉がよくありますけれども、まさに霞が関のチームBを目指すんだということで、このユニークさは、結果としてどういう活動ができたかということで評価いただくわけでございます。それを目指していくというのが私どもの考え方でございます。
    ありがとうございました。
木村委員長:宮内分科会長、補足をお願いいたします。
宮内委員(経済産業研究所の分科会長):ただいまお聞きのとおり、私ども分科会では、中期計画につきまして、目指しておられる姿が非常にクリアになったということでございますし、研究テーマにつきましても評価できると。あとはこれをどう実現していくかということではないかと思います。実現して、要は説得力のある政策提言政策形成プロセスに刺激を与えていただく、日本をよい方向に変えていただく、その基礎になる研究のるつぼになっていただくということが何よりも必要だろうと思います。
 ただいまお聞きのとおり、この研究所は、所長を初め極めて高い意欲をもっておられまして、こんな高い目標を定めて大丈夫かなという心配もないではございませんが、この意欲をずっと保っていただきまして、それから、もう1つご指摘申し上げたいのは、国際的視野で研究所をみていこうとしておられる。そういう意味で、私、分科会を担当しておりまして、大変意を強くして、応援をしたいなと。ぜひ頑張っていただきたいということでございます。

(工業所有権総合情報館の中期目標、評価基準及び中期計画に関する説明)
木村委員長:最後になりますが、工業所有権総合情報館、弘田総務課長と藏持館長からお願いいたします。
弘田特許庁総務課長:それでは、特許庁でございますが、工業所有権総合情報館の中期目標、評価基準、その変えた部分、それから中期計画について、順次ご説明をさせていただきます。
    工業所有権総合情報館につきましては、前回申し上げましたとおり、サービス機関でございますので、そのような趣旨を十分に体するように、そういう改定になっているわけでございます。
    お手元の資料7―1でございますが、まず、中期目標(案)のところでございます。前文のところにたくさん線が書いてございますけれども、要は、分科会のご意見を踏まえまして、下のパラグラフのところにございますように、独立行政法人として運営の自主性・柔軟性を最大限に活用しながら、利用者のニーズを機敏にとらえ、質の高いサービスを提供していくという趣旨でございます。
    中期目標の期間については変更ございませんが、効率化に関しましては、ほかの機関と同様に、今回は具体的な数字をお示ししておりますけれども、交付金を充当して行う業務につきましては、毎年度平均で前年度比1%の経費節減を行う。このようなことを書いてございます。
    次のページにまいりまして、閲覧業務というのがございまして、これは、特許庁に閲覧に来ていただくとよくわかるところでございますけれども、120台以上の専用の端末を置きまして、膨大な工業所有権情報を閲覧に供してございます。公報類も4,500万件以上の蓄積がございますけれども、そういった閲覧機器の操作性についてインターフェースでございますとか、あるいは全国的な閲覧体制の整備を図って、できるだけ利用しやすいものに改定してございます。ちなみに、年間で10万人以上の延べ利用者数がございます。
    次に、閲覧資料の充実でございますが、これに関しましては、特許に関しまして新規性がないというような特許庁側からの回答(拒絶理由通知)が出願者にいった場合に、どういう文献に基づいてというのが示されるわけでございます。それで、その引用文献に関しましては、特許公報であれば、さっきの閲覧で、インターネットでも検索できるわけでございますけれども、一般的な技術文献ということになりますと、必ずしも入手が容易ではない。専門的な文献もある。そういうことでございまして、そういった一般的なというか専門的な閲覧資料を皆さんの利用に供しようということで、それを明示しているということでございます。
    相談業務に関しましては、特段変更がございませんが、これに関しましては、前回ご説明しましたとおり、窓口相談で年間3万件以上のご利用があり、そのほかに電話、文書によるご紹介もあるということでございます。
    次のページにまいります。特許技術、あるいは情報流通の業務に関しましては、分科会を初めといたしまして、前はさっぱりした書き方で非常にわかりにくいというご指摘もございましたので、できるだけ事業のタイプごとに分けて、より詳しく書かせていただきました。前回申し上げましたように、現在、100万件以上の存続特許があると思われますけれども、そのうち3分の1ぐらいは開放意思はあっても使われていないというのが実態でございます。そういった特許をできるだけ利用されるようにしていく、そういう環境を整えるというのが公的機関の責務であろうということで、さまざまな流通に関する事業を展開しております。
    1つは、(1)にございますように、専門人材――特許流通アドバイザーと呼んでおりますが、そういった方々をいろいろな企業に派遣いたしまして、特許の流通の促進を図るといったようなことをしております。
    それから、その前に、そもそも中小企業などでありますと、既存の技術というものはどういうものがあるのかわからない、利用したいんだけれどもどういうものがあるのかわからないということで、そういう方々には、検索の仕方からしてお教えする必要がある場合もあるということで、検索のアドバイザーというのも数十人お願いしまして、いろいろな企業に入って(訪問して)いただいているというようなことでございます。
    そのほかにもいろいろな事業がございますけれども、それらの事業について分けて掲げまして、どの指標について、それだけに依存して評価するということはできないと思いますけれども、例えば、特許流通アドバイザーであれば、その人数に照らして、どのくらいの訪問企業数であるとか、あるいは成約件数がどうかとか、検索指導アドバイザーであれば、どのくらいの企業に行って相談を受け付けているかとか、そういった指標を活用しながら評価をいただこう、このようにしております
    以上が中期目標に関する主な変更点でございますが、評価基準の方も、こういった趣旨に照らしまして、資料7―2でございますが、多少変えておりまして、基本的なところは、中期計画の観点以外は変更はございませんけれども、3段階で評価をいただくと。評価の際には、そこにございますとおり、利用者の総合的なニーズ調査結果を加味して評価をいただく、このような内容になってございます。
    続きまして、中期計画の方のご説明をさせていただきます。 藏持工業所有権総合情報館長:情報館長の藏持でございます。7―1の資料に沿ってご説明申し上げます。
    1つは、業務運営の効率化に関する事項、これは内部の効率化なんですが、コンピュータネットワークの活用ですとか、委託業務の外注、それから資源配分、これは資金及び人的なものを事業に合わせて適正化する。調達契約においても、事前調査等々をして、なるべく単価の安いものにするというような努力をしていきたいと思います。
    事業の方では、国民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上ということでございまして、先ほど申し上げましたように、情報館の使命としましては、技術情報をいかに発信するか。もう1つは、特許の流通をして、いかに利用促進を図るかという2つの観点に分かれています。それを4つの事業に分けております。
    1つは、先ほど申し上げように、公報閲覧業務ということで、特許情報というものを電子情報で提供し、効率よく検索していただくように、対マンマシーンの開発等々もやっていきたいと思っております。
    もう1つは、非特許文献といっているんですが、技術文献――特許になっていないもので、論文ですとか、雑誌ですとか、書籍ですとか、そういうものを集めまして、審査の資料に提供すると同時に、国民にも提供しようということで考えております。
    もう1つは、相談業務ですが、これはノウハウの提供ということで、出願、それから権利侵害があったときの基礎的な相談に応じて解決を図る。訴訟などになりますと、弁護士さんとか弁理士さんの専門の方がいらっしゃいますが、その前の段階の前努力をしましょうということです。これにつきましては、インターネットを活用して、よくある質問についてはみられるように整備し、また、資料部の図書目録についても外部からみられるようにというようなことで充実させていきたいと思っています。
    最後になりますが、流通ということで、これにつきましては、デスクワークではございませんで、外に向かいまして、企業訪問をして、特許の流通、技術の流通を促進するということで、いろいろな施策を、(1)から(4)まで、3ページに書いておりますように、人材派遣をし、資料を提供していきたいと思っております。
    これが順調にいけば、実質的にはワンストップサービスみたいな形で、特許庁に来ていただければ相談もできますし、資料もみられます。それから、資料としては世界レベルの最新の情報も得られますと。これが特許を介した権利の取得ですとか利用について重要なファクターとして、結果的に我が国の産業競争力を高めるということで、実行していきたいと思います。
    以上でございます。
木木村委員長:三輪分科会長、補足がございましたら、お願いいたします。
三輪委員(工業所有権総合情報館の分科会長):資料7―3に分科会のときの議事要旨がございますけれども、今回の一番の重要な視点として、最後の実績評価をするために利用者の声というのを重視しなければいけないということ。それから、最初の2点に共通すると思うんですけれども、利用者といった場合は、初心者的な利用者から、いろんなレベルの利用者がいるんですけれども、中でも初心者的な方を考えなければいけない。
 それから、情報館というのは東京に1つ、日本に1つしかないわけですけれども必ずしも利用者が東京に住んでいるとは限りませんので、東京にない企業、あるいは東京にいない利用者でもいいサービスを得られるためには、わざわざ情報館に行かなくてもすむ、そちらの方がよほどサービスの質が高いんだというようなご意見もございまして、そういった面から、なるべく情報技術を使ってやっていくという方向が出てきております。
 3点目のご意見なんですけれども、ベンチャー企業の環境が変化するということそれから大学等の独立行政法人化も検討されておりますし、先ほどの産業研究所でも出てまいりましたけれども、今後の技術の動向を踏まえて、特許の出願というのも随分変わってくるだろう。そういった環境の変化を踏まえて、その変化に柔軟に対応できるような形で、目標設定あるいは計画というものを見直していくことが必要ではないかということが主な議論で、それを踏まえた形での計画、あるいは目標が設定されておりますので、これで出発して、変化に対応していくという形で進めていただければと思っております。

(5法人の役員報酬の基準に関する説明)
木木村委員長:説明の部分が長くなって大変恐縮ですが、最後に、役員報酬の基準について
長谷川課長の方からご説明をお願いいたします。資料8です。
長谷川政評課長:私から一括してご説明いたします。
     資料8―1でございますけれども、5法人ごとに報酬基準をつくりますが、規模あるいは業務の種類が違います結果、共通的な考え方は以下のようなことでご提案申し上げたいと思っております。
    1のアにございます(1)から(5)が、通則法の52条第3項で明示されていますものでございます。それを以下のように解釈してそしゃくしたいと思っております。
    まず、国家公務員の給与。イで記しておりますけれども、今回の場合、独立行政法人の長というのは、まさしく一組織の主として責任を負うわけでございまして、先ほどお話ございました中期目標の期間の終了した時点において、この評価委員会から、仕事の仕方が非効率だあるいは効果を上げていないというのであれば、その仕事をやめろと、そういうことも含めて勧告を受けるようなポジションにおります
したがいまして、全面的に長、役員が責任を負う。特に非公務員型の場合には、労働条件をすべて自分で定めなければいけないという点で、公務員型よりもその職責は重いという点でございます。
    (2)の民間企業の役員の報酬でございますが、貿易保険の場合の損保とか、金融とか、あるいは研究所の場合におきますシンクタンクとか、そういった参考になるような業種の企業につきまして、参酌をさせていただいております。
    飛びまして、(5)のその他の事情の最初の・でございますけれども、同じく行政の業務の実施をするという意味では、似たような業務を行います特殊法人がございます。国際協力銀行でありますとか、新エネルギー総合開発機構でありますとか、理化研、こういったようなところの役員報酬を参酌させていただいておりまして、基本的には、そういった既存の特殊法人よりは安く、それから規模が大きい産総研の場合でも、NEDOや理化研並みというのを水準にさせていただいております。
    以上申し上げました(1)、(2)を考えますと、長の報酬というのはおよそ高い方にドライブがかかるわけでございますけれども、昨今の行政機関、私ども現職の公務員も含めまして、大変給与に厳しい目というのがございますので、(5)のその他の事情の2つ目の「・」で、そういった経済社会情勢を考慮しても、むしろベースラインはほどほどにおさめて、業績の伸び率、実績で責任を十分に果たしていることを示そうということで、例えば、貿易保険の場合ですと、賞与で上下で40%の幅、経済産業研究所の場合ですと賞与で25%の幅というような案を提示させていただいております。
    今申し上げました業績でございますが、(3)で、勘案しようということでございますので、公務員型か非公務員型か、あるいは業務の内容が比較的民間に近いものかあるいはルーティン的なものが多いものか否かということで差を設けてございます
    公務員型につきましては、人件費全体の見積もりということで、総額のキャッピングというものがかかります。そういう意味で、イの(4)でございますけれども、法人全体の人件費の節減には努めるということで、例えば、役員の非常勤化、あるいは貿易保険のように、理事定数が3ございますが、それを2ということでスタートするというようなことで、キャッピングの趣旨にかんがみまして、総額をなるべくおさめたいということでご提案しております。
    非常勤というのがエでございますが、非常勤の監事さん、理事さんがいらっしゃいますので、こういった方々につきましては、職責の重さにかんがみまして、原則は、理事さんは私どもの局長級、長官級というベース、監事は私どもの国家公務員にもあります局次長、局長よりもちょっと下ぐらいの報酬というものを日額の標準にいたしまして、想定勤務日数なども勘案しまして、各法人の実態に応じまして、日額、月額、あるいは年額ということで決めさせていただきたいということでございます。
    原則はすべて月額ということで決めたいと思っておりますが、多少、勤務日数等との関係で、日額ということで決めてあるものも一部ございます。
    簡単でございますけれども、以上でございます。

((製品評価技術基盤機構、経済産業研究所及び工業所有権総合情報館の中期目標、評価基準及び中期計画並びに5法人の役員報酬の支給の基準に関する質疑)
木村委員長:それでは、3つの機関に対する説明並びに役員報酬について、ご意見をいただきたいと思います。
鳥井委員:製品評価のところで、もう1つ、認定業務というのを、例えばJABのような組織がやっているわけですね。そことの役割分担というのを少し明確にしておいた方がいいんだろうという気がします。競合してしまうのがいいのか悪いのか、私はよくわからないんですが、民間がやっているということもあります。
 それから、工業所有権総合情報館なんですが、非特許文献というのを集められるといっておられるんですが、例えば、昔のJICSTなどがやっていた、非特許文献そのものがまたデータベース化されているというのは、国際的にみても幾つもあるわけですね。それとどういう感じでうまくやっていくのかというようなところはどうなんでしょうか。
伊藤知的基盤課長:1番目のご意見についてですが、認定業務について、ご承知のようにJABという民間の認定機関がございますし、今、こちらはNITEということで認定の業務をご説明させていただきました。政策的にはこう考えておりまして、民間にできるものは全部民間にお願いするということで、ただ、我々が計画ないしは目標でご説明した内容は、残念ながらまだ民間の方が立ち上がってきていないという部分がありまして、立ち上がってきたものについてはこれを民間に移行するというように考えております。
 もう1つは、国の法律に基づく認定行為は、閣議で公益法人にやらせないということになっておりまして、その行為は独立行政法人又は完全純粋民間法人にやらせるという形になるのではないかと考えております。
藏持工業所有権総合情報館長:非特許文献収集の色分けでございますが、特許を審査する上では、確かにいろんなデータベースを使っています。審査の段階で、審査資料として使えるものは使っていますので、それを手当てするということではなくて、それから外れたものですとか、特許庁が今担っている国際機関としてWIPOでやっています特許の手続の協力がありまして、それのミニドク(ミニマムドキュメント)ということで、国際機関になるための必要なデータベースなりデータをもっていなくてはいけないという部分を中心的にサポートしていこうと思っております。
榎元代理:これまでのピラミッド型といいますか縦割りの組織であったそれぞれの機構が大きく変わられたという息吹を感じました。各省庁も似たようなものをおもちなんだと思いますけれども、その先駆けとなるようなモデルをぜひここでつくり上げていただきたいと思います。
 それで、4月から、全般的に、きょう議論したものを踏まえて運用に入るわけでございますけれども、新しい組織でございますから、きょういろいろご指摘がございましたように、細部にわたっては問題もないわけではないと思いますが、一番大事なのは、初心に帰るといいますか、元来のねらいに沿って大きく進めていくことではないかと思っております。
 私ども民間にいますと、官庁の組織と違って、トップの姿というのは非常に大きく影響するものですから、きょうはたまたま長になられた方もご臨席のようでございますけれども、ぜひその姿を精神を体現した形でおみせいただく。同時に、民間もそうなんですが、大組織になりますと、どうしてもいろんな縦、横、斜めの配慮が働いて、活力というものがついつい薄れていく側面がございます。
 そういう意味で、特に移行期ですね、これまでの組織の原理と、これからの組織の原理が全く違うので、私ども今、フラット・アンド・ウエップ型の組織に変えるのをやっているやさきなものですから、まさに感じるんでございますけれども、中間幹部の方々とか、いろんなところで、前の原理で動こうとされる方が結構多い。
そのような場面で、組織というのはある面でプラスになりますけれども、他面では必ず問題点を抱える、100点満点の組織というのはございませんから、そういう意味で、内包している問題点は、昔に戻って解決するのではなしに、新しい理念に沿って解決していく、課題をブレークスルーするという形で考えていっていただきたいと思う次第でございます。ぜひその点、よろしくお願いしたいというのが1点 もう1点は、議論の中で出てまいりましたが、中期目標と中期計画というのがございますけれども、計画については、見直しの仕方について考えてほしいという議論もありましたが、目標の方も、経済研究所のようにざくっと書いてあるものと、製品評価技術基盤機構や産総研のように、割に細かく書いてあるところがありますが、細かく書くと、3年とか5年とかの中期目標ですから、逆にそれに束縛されて変化できなくなっても困るんですね。政策ベースでどんどん変化はしていく、それに対応して変えていくときに、目標に沿ってないからこれはどうだという議論が中で行われても困りますので、その辺のところを、ある意味で社会の変化、経済の変
化に即した形で変えていけるようなものを入れておいてほしいなと思っております
梶梶川委員:受託研究に関する受託収入に関してですが、製品評価機構などは、受託収入と受託経費というのは多分同額で見積もられていると思うんですけれども、産総研さんなどは、あらかじめある程度、集計上の問題なのか、多少、利益といってはおかしいんでございますけれども、経費は経費、収益は収益というような形になられているのか。
 実際問題として、製品評価機構さんの受託収入と受託経費が、ほぼ経費を償うだけの収入という発想になりますと、中期目標の中の受託収入なり経費といっても追加的な経費がふえているという発想にとらえた方がよろしいのか。ここはここの段階で固定費として収支相償っていて、これ以上受託収入がふえれば、利益構造になるというような発想なのか。公的機関の性格もございますので、1つは、ポリシー的にどのように受託収入というものをおとりになられるかということと、予算に関しては関係ないんでございますが、事後的にそれをどういう集計などで今後評価をされていかれるかということ。産総研さんは、集計上の問題だけなのかもしれないので、その組み立てを理解させていただきたいと思います。
喜多見産総研チーム長:産総研の資料3―1の方に、受託収入とその経費ということでありますけれども、受託収入の多くは国からの委託、例えばほかの省庁からの委託、それからその他からの収入というのは、特殊法人経由のものということで、これは入った分が基本的に経費として出ていくということになってございます。それからその他の中には、今はまだまだ少ないということなんでございますけれども、民間からの受託研究というのも考えてございます。
 収入構造はそういった形で、基本的に、支出の方はそれに見合った経費を立てておりますけれども、共通的な経費に関しましては、間接経費として一部区分を変えているために見かけ上収支の差が出ている、こういうことでございます。
梶川委員:基本的にはこれは収支伴うような形でございますか。
喜多見産総研チーム長:はい。
梶梶川委員:そうすると、受託量がふえていっても、基本的には追加コストがかかる構造だというふうに考えざるを得ないんでしょうか。
喜多見産総研チーム長:基本的に、国からのものは、かかった分だけいただくということでございますが、そこから余り利益というものは発生しないと考えております。
梶川委員:そういう意味では、財務内容の改善という、意味合いはどのようにとらえるかなんでございますけれども、それを自己研究に回せるということにはなりづらいも
のなのか。これはトータルでの研究機関の構造のところで……。
喜喜多見産総研チーム長:国からの受託収入のようなところからはさほどそういったものは含まれないと。
梶川委員:では製品評価機構も同じでございますか。
杉上製評センター所長:同じです。
平平澤委員:経済産業研究所のことに関してちょっとコメントをと思うんですが、先ほど非常に意欲的なお話を伺って、心強い限りなんですけれども、1つ懸念していることは、要するに、公的資金をほぼ100%運用される機関であるということで、先ほどおっしゃったように、ワシントンのマサチューセッツアベニューとかPストリートにあるシンクタンクとはちょっと違う面があるんじゃないかな、異なる性格をもつべきじゃないかなと思います。
 私、実は科技庁の科学技術政策研究所に4年半ほどおりまして、そのときに、政策研究の難しさをつくづく感じたわけです。要するに、妥当な成果を出しても、それを内局が採り入れないと、ほとんど意味を持たない。経済産業研究所の場合、今度は、政策という文字が入っていないわけです。しかし、政策形成に役に立つというような意味での補完的役割ということが期待されているんだろうと思うわけです
 そういうことを考えてみますと、議論が活発になるということは基本的には重要なんですけれども、本庁の中で時間をかけて検討するという余裕がなくて、深みのある政策がつくれないということが常時起こっているわけですけれども、そういうことに先駆けて、そういう課題を先取りして、時間をかけた調査なり分析なりを深めて、その課題が現実に政策展開しなければいけなくなったようなときに、十分その知識が役に立つというような意味での補完的な役割というのがもう1つあるんではないかなと思うわけです。
 もしそういう機能が充実させられるとすれば、これは公的資金を使ってやったにしても、十分意味のある政策展開ができるという意味で、いいのではないかと思うわけです。単に本庁と異なる意見を展開するというような意味での補完ではなくて深みのある研究になっていくということを期待したいと思います。
 実は、科学技術政策研究所の場合、基礎調査、理論展開、課題対応の3つのカテゴリーに研究の種類を分けたわけですが、課題対応型の研究というのが最も重要なわけで、それの基盤としての基礎調査と理論展開が同時に行われているというのが研究所としてそういう機関を設定した強味ではないかと思うわけです。そのあたりの展開が、今のご説明の中では余りみえなかったように思うので、そうやりなさいという意味ではなくて、コメントとして申し上げておきたいと思います。
田中経済産業研究所次長:ありがとうございます。全くそのとおりだと思います。先見的な課題を挙げたつもりで、中長期的なシステム改革という、まさにそういう趣旨で恐らくこれから問題になるようなイシューをいっぱい挙げてあるというつもりではございますが、参考になるコメントで、ありがとうございました。
木村委員長:よろしゅうございましょうか。
  それでは、時間も過ぎましたので、そろそろおしまいにさせていただきますが、5つの機関についての説明に対して十分に議論する時間がございませんでしたのでもし追加のご意見等ございましたら、書面でも結構でございます。お出しいただければと存じます。今日お出しいただきましたご意見、あるいは書面でいただくかもしれないご意見を入れた修正につきましては、事務局と私にご一任いただければと思いますが、よろしゅうございましょうか。
   (「異議なし」の声あり)
 ありがとうございました。
  役員の報酬規程の手続は、かなり難しい問題を含んでおりまして、大臣から後ほど意見を求められる可能性がございます。その回答につきましては、私が委員会を代表して回答するということでよろしゅうございましょうか。
   (「異議なし」の声あり)
 それでは、お認めいただいたということで進めさせていただきます。
 本日は、大変活発なご議論、ありがとうございました。

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