1.日 時:平成13年1月31日(水)14:00~17:00
2.場 所:経済産業省 本館17階 国際会議室
3.出席者:柏木部会長、飯田委員、稲葉委員、長見委員、勝俣委員、川口委員、
黒川委員、合田委員、河野委員、伊藤委員代理(鈴木委員)、関委員、
安藤委員代理(梶原委員)、團委員、妻木委員、鶴田委員、殿塚委員、
中上委員、中津川委員、藤目委員、堀委員、三田委員、三村委員、
南山委員、山保委員、横山委員、小野委員、石谷顧問
4.議題
(1) 総合エネルギー調査会新エネルギー部会・省エネルギー部会国際協力小委員会報告書
~「開発途上国における新エネルギー・省エネルギーの普及のための我が国の国際協
力の在り方について」~
(2) 今後の新エネルギー対策のあり方について
~従来型エネルギーの新利用形態~
-クリーンエネルギー自動車
-コージェネレーション
-燃料電池実用化戦略研究会報告
(3) その他
5.議事概要
(1)「総合エネルギー調査会新エネルギー部会・省エネルギー部会国際協力小委員会報告書
概要」について、事務局から報告。各委員からの主な意見は以下のとおり。(→は事務局
の回答)
○ 途上国に対する新エネルギー・省エネルギーの支援を行うに際しては、クリーン開発メ
カニズム(CDM)とのリンクを図った上でフレームワークを構築することが必要。
○ 国際協力については、NGO等の非営利組織の活用が必要。
○ 今後の具体的な施策の検討が重要であり、途上国におけるライフスタイル改革の促進を
含め、幅の広いビジョンが必要。
(2)「クリーンエネルギー自動車の導入見通しの試算結果」について、事務局から説明。委
員からの主な意見は以下のとおり。(→は事務局の回答)
○ クリーンエネルギー自動車の開発にあたっては課題が多い。しかし、「課題」として捉
えるのではなく、例えば、天然ガス自動車の走行距離が短いことは、性能面における特徴
として認識し、それを踏まえた普及策を講ずる視点も重要。
○ 2010年頃以降に期待される燃料電池自動車の導入目標が5万台という大きな数字となっ
ていることは、クリーンエネルギー自動車の供給計画に相当大きいインパクトを与えると
考えられる。
○ 現行対策維持ケースにおけるクリーンエネルギー自動車の普及台数の見通しに、燃料電
池自動車のほか、GTL、DEM及びガイアックスを燃料とする自動車が含まれていないが、そ
の導入の意義の観点からは、同様に、いずれもクリーンエネルギー自動車に含まれるので
はないか。
→燃料電池自動車については、今回の現行対策維持ケースの試算には、含めていないが、
「目標ケース」には含めることとなる予定。将来の予想される導入形態から、ハイブリッ
ド車に含めて試算することになる。また、ガイアックス燃料は、経済性の面で優れている
ため、新エネ法(新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法)上の新エネルギーの要
件を満たさない。なお、BDF(廃食用油燃料)等の廃棄物系の燃料を使用したクリーン
エネルギー自動車については、新エネルギーの要件を満たすこととなると考えられる。
○ 初期需要の創出を通じたコスト低減の推進を考える上で、導入補助事業を継続・拡充する
従来型の施策だけではなく、マーケットメカニズムを活用する施策を導入すべきではない
か。例えば、カリフォルニアでは、2003年までに全車両販売台数における特定割合(10
%)をクリーンエネルギー自動車(ゼロエミッションビークル)とすることをメーカーに義
務づける制度を採用している(ゼロエミッションビークル法)。
(3)「燃料電池実用化戦略検討会の報告について」について、事務局(石谷委員)から説明。
委員からの主な意見は以下のとおり。(→は事務局の回答)
○ 前回会合で検討した供給サイドの新エネルギーの導入見通しの量は大き過ぎると考えら
れるが、今回試算した燃料電池の導入見通しも同様に大き過ぎると考えられるのではない
か。過大な導入目標を設定して、その達成に向けて硬直的に財政支出を行っていくことは
問題。今回の試算にあたっては、柔軟性、弾力性を確保すべき。
→導入目標量が一人歩きする恐れがあるため注意すべきとの指摘はわかるが、導入促進段
階においては、導入目標を数値として提示することが重要。燃料電池の導入見通しにお
ける2010年度の導入量は、あくまでも「期待される導入目標量」と位置付けられて
いるものである。今後、技術開発の進展を踏まえながら、必要なインフラ整備等を検討
する等、柔軟な対応が必要。
○ これまでの新エネルギー導入見通し値は高すぎて夢物語的なものであった。今回の試算
にあたっては2つ考え方がある。一つは、導入見通しを高めに設定した上で国の支援を
強力に講じて達成を目指していく考え方であり、もう一つは、導入量が目標値に届かな
い場合には、それを下方修正する考え方。目標値を高めに設定することで販売台数を伸
ばそうとする場合があるだろうし、一方で、実現性を検討した上で、実現可能な目標値
に下方修正することを見極めるべき場合もある。今回のエネルギー政策全般の見直しの
議論は、原子力発電の導入見通しを含め、目標値の見直しが必要となったことが端緒だ
ったものであり、新エネルギーも同様に、目標値の見直しをすべきではないか。
○ 例えば、新エネルギーの導入支援対象が要件によって限定されており、全ての新エネル
ギーが支援されている状況にないことからもわかるように、新エネルギー導入目標値と
国家財政による支援措置とは1対1の関係にはないのではないか。新エネルギー導入目
標には、研究開発努力を促進するようなデモンストレーション効果や普及啓発効果があ
ると考える。その達成に向けて、必ずしも予算措置を伴うものではない。
→今回紹介した燃料電池の導入目標は、資源エネルギー庁長官の私的研究会である「燃料
電池実用化戦略研究会」における検討結果のご報告であり、燃料電池自動車の目標ケー
スにおける導入目標については、クリーンエネルギー自動車と併せて、次回以降見通し
を提示し、検討いただきたい。
○ 導入量の数値をが適切か否かを判断するためには、試算の前提条件が明確に提示されて
いることが必要である。例えば経済分析についても、重要であるのは設定した前提条件。
アカデミックな評価に耐えられる導入見通しを作成するためにも、前提条件を明確に提
示して欲しい。
○ 需要サイドの新エネルギーの定義を明確にすべき。例えば、ヒートポンプ等も、新エネ
法の政令において指定されれば、新エネルギーとして支援されることとなるのか。
○ 燃料電池をどのように位置づけるのか。新エネルギーの定義を論ずる際には、字面や法
律上の定義にとらわれてはいけない。さもなくば、施策の対象からはずれ、政策に漏れが
生ずる。例えば、地熱、小水力は、新エネルギー法上の支援対象に含まれていないのが現
状である。新エネ部会の議論において、新エネルギーに含まれないと、日本中のいずれの
地域においても、同様に、新エネルギーとしての支援対象に含まれないこととなりかねな
い影響を及ぼすこともあることから、、慎重な議論が必要。言葉上の定義と、国家戦略上
の定義は、区別して適切に議論を行うべきではないか。
○ 石油を改質したクリーンガソリンを燃料電池等のコージェネレーションの燃料として使
用する場合、その省エネ効果、環境特性上の利点等が優れていることから、新エネルギー
に加えるべきではないか。
→新エネルギーの定義については、、新エネ法でその要件が定められ、具体的な支援対象
エネルギーが政令で定められている。(石油代替エネルギーの促進に関する法律の特別
措置法である)新エネ法上の新エネルギーの要件として「石油代替エネルギーの導入を
図るため特に必要なもの」であることが要求されているため、クリーンガソリンは新エ
ネルギーとは位置付けられない。ただし、より高い次元の視点に立てば、クリーンガソ
リンを活用した燃料電池は、「クリーンなエネルギー」として重要と考えられる。
(4)「コージェネレーション導入の現状と見通しについて」について、事務局から説明。委
員からの主な意見は以下のとおり。(→は事務局の回答)
○ コージェネの燃料別の2010年度導入見通しについて、天然ガスを燃料とするコージ
ェネが今後増加すると考えられるが、96年度から99年度にかけては、毎年平均約15
万kW/年ずつ伸びているのが、99年度から2010年度にかけては、毎年平均約8万kW
/年しか伸びないと試算しているのはなぜか。
→コージェネをそれぞれの部門別・形式別について、過去数年間の年間導入量(フロー)
をもとに回帰分析を行った。また、燃料種別については、本試算では、原則として、9
9年度の燃料別構成割合が維持されるものとした。ただし、例外として、産業用ガスタ
ービンのうち都市ガスを燃料とするものについては、96年度から、国の支援の効果も
あって急激に伸張してきている傾向に基づいて回帰分析を行った。
○ 将来の熱需要の試算方法如何。
→回帰分析の結果得られたコージェネレーションの導入量から一定の熱利用効率とボイラ
ー効率を前提とした試算値を求めることができる。
○ 熱と電気を区別しして議論すべきではなく、熱と電気のベストミックスを図っていく視
点が必要ではないか。
○ 低温熱の利用についての国家戦略がない。我が国においては、いまだに熱需要の80%
を灯油で賄っている状況にある。国全体のエネルギー効率も30%に落ちてきている。
今後、気温の低い地域に、低温熱利用の市場形成を促進していくべきではないか。
○ コージェネによる発電電力の買取制度は、他の新エネルギーに係る余剰電力購入メニュ
ーと比較して条件がよくない。コージェネの導入を推進するために、この条件を改善で
きないか。
○ 1999年度時点のコージェネ全体の累積導入量は約500万kWであり、自家発電の累
積導入量が、約2,000~2,500万kWであることから、コージェネの普及率は約
20%である。これだけ高い普及率にも関わらず、今後も支援を継続するというのはど
うか。また、普及率を計算する際には、全国の発電出力の総計を分母にすることは適切
でない。コージェネは全国の発電所に代替するわけではなく、あくまでも、自家発電用
の設備として導入されるにすぎないからである。世界では、北方の国々のように大きな
発電所からの排熱を利用する事例もあるが、我が国においては困難と考えられる。
○ コージェネを導入している企業は、我が国でも名だたる大企業であり、支援を継続する
必要はないのではないか。
○ 我が国における熱需要を十分に把握すべき。コージェネが導入される地点は、病院等の
熱需要の多い限られたところであると考える。北海道等気温の低い地域においても、夏
には熱需要が少なくなるはず。
○ 北欧等と比較して熱需要がそれほど大きくない我が国において、コージェネの導入推進
は、単なるヒートアイランド促進策になっているのではないか。
○ コージェネの普及割合については、分母に全国の発電出力の総計をとると、海外諸国は
4~5%である一方、我が国は0.8%と少ないのが現状である。また、我が国におい
て、顕在化している熱需要量は、まだまだ少ないのではないか。
○ コージェネを導入しようとする企業は、参加企業の大小によらず、経営努力に取組んで
おり、環境政策等を考慮した国家政策的見地から、コージェネの導入補助を継続してい
くことが必要ではないか。
→資料2(クリーンエネルギー自動車〔現行対策維持ケース〕の数値)及び3(ガスコー
ジェネレーション〔現行対策維持ケース〕の数値)について意見があれば2月7日まで
に提出することとなった。。
(5)事務局から、今後の進め方について以下のとおり説明。
○ 次回(第2回)は2月下旬に開催予定。
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