1.日 時:平成13年4月25日(金) 14:00~17:00
2.場 所:経済産業省 国際会議室 (本館17階)
3.出席者:柏木部会長、飯田委員、稲葉委員、長見委員、小野委員、勝俣委員、川口委員、
黒川委員、合田委員、河野委員、白井委員、鈴木委員、関委員、関根委員、
梶原委員代理(安藤代理)、團委員、妻木委員、鶴田委員、殿塚委員代理(海部代理)、
鳥井委員、中上委員、中津川委員、野間口委員、藤田委員、藤目委員代理(工藤代理)、
堀委員、三田委員、三村委員、南山委員、山内委員、山地委員、山保委員、木元顧問
4.議題
(1) 今後の新エネルギー対策の在り方について
(2) 新エネルギー部会報告骨子(案)
(3) その他
5.議事概要
(1) 総合部会・需給部会/合同部会(4月17日)における審議について、柏木部会長から
の報告後、新エネルギー部会報告骨子(案)について、事務局から説明。各委員からの意
見等については以下のとおり。
[電力分野における市場拡大措置のイメージ]
○エネルギー市場において競争中立性は確保されることが重要。CO2排出抑制は限られた
特定の分野に限った話ではないため、少なくとも、再生可能エネルギーの導入クオータの対
象に、自家発も含むべきではないか。
○1910万klを目標値としているが、これは最大限の目安となるもの。これをいかに効率
的に達成すべきかが重要であって、個別の新エネルギー間の設定は違っても、全体として目
標を達成させるためには、クオータ制は一番良い制度ではないか。購入義務づけで再生可能
エネルギーの市場を形成してから、クオータ制へ移行する考え方は、制度設計の段階である
程度反映できる。民間によるグリーン電力制度も設計次第で、制度設計にある程度組み込む
ことができるのではないか。
○オプションC(クオータ制)がベストと考えるが、十分な議論とシュミレーションを行い、
細部にわたって検討することが必要。制度の検討に際しては、国の直接介入は極力避け、電
力の自由化が進む中で、マーケットメカニズムを活かした企業の自由な選択を通じたコスト
削減が図れるような制度設計を進めることが重要。
○ オプションA、Bは発電コストの削減インセンティブが働かないため、再生可能エネルギ
ーの高コスト分を補助、あるいは、料金へ転嫁せざるを得ないが、電力市場も従来の地域独
占ではなくなってきているため、料金転嫁は安易にできなくなる。そうなれば、最も避ける
べきと考えられる競争を阻害する内部補助につながることとなる。特に、オプションBにつ
いては、国による入札は、国がマーケットに介入しすぎるため、絶対避けるべき。そうなる
と、自己努力、効率的供給システムが実現される仕組みであるオプションCが最良ではないか。
○ 新たな市場拡大措置について、単純に三者択一というのはどうか。自然エネルギーの普及
に向けた買い取り価格について、固定優遇価格とするのか、変動価格とするのかが、第一義
的な問題である。変動価格では自然エネルギー事業者がリスクを伴うことになり、デンマー
ク、ドイツのように市場が成長していればよいが、日本では未だ市場は未熟であるため、変
動価格として良いかどうか疑問。
○太陽光発電以外の新エネルギーが普及する際に、地域の活性化の効果についても考えてい
くことが必要。パブリックコメントにかけていく際には、現行の3つのオプションよりもう
少し絞り込んでもよいが、エコノミストの意見だけでなく、幅広く国民に意見を問いかけ、
バランスのとれた政策選択すべきではないか。
○ 自然エネルギーは地域的に偏在するため、特定の電力会社が多く購入することになるのが
問題であると言われるが、一つの電力会社のみが負担することとならないのがRPSの特徴。
○導入目標とクオータとの関係については、本部会が時間をかけて設定したエネルギー源別
の目標と関係なくなるような制度設計はやめるべきではないか。購入価格が市場原理のみに
さらされ、事業として採算性がとれなくなるようなことも避けるべき。
○オプションは3者択一に限らず、もう少し広く、負担の公平性も含めて検討していくべき。
また、今後増加する分の新エネルギーの負担だけではなく、これまで導入されたものにつ
いても考慮すべき。
○RPSは市場原理、コスト低減インセンティブという面では優れている。ただし、太陽光
発電に限って言えば、当面は個人参加によるものが中心であり、事業としての展開はほとん
どあり得ない。電灯料金による買取の継続、かつ、グリーン証書制度によって太陽光発電に
とってプラス・アルファのインセンティブが働くのであればよいが、他の新エネルギーの発
電コストが、既存の電力と同じレベルまで下がれば太陽光発電は競争上厳しい。今後、制度
設計を行う上で、そうした点についても考慮してもらいたい。
○オプションについては、より大きな視点で国民的合意や部会のコンセンサスを得ていくの
であれば、Cを選択したい。市場メカニズムの中で新エネルギーのコストが低減するインセ
ンティブが働くという点で、優れていると考えられるからである。ただし、新エネルギー源
毎に技術的成熟度が異なるわけであるから、助走期間を与えることが必要で、新エネルギー
源毎にきめ細やかに配慮すべき。
○オプションの中でどれを選択するかという議論は時期尚早。新エネルギーを導入する際に、
公平・公正な負担とする視点が重要なのであり、電気料金を通じて電気の消費者が負担する
という考え方は安易すぎる。消費者全員による負担、自家発やコージェネも含め、電気の使
用者全員で負担して、二酸化炭素排出抑制を推進することが必要。また、実質的な市民参加
による民間のグリーン電力制度を一層活用すべき。
○オプションについては、様々なバリエーションを検討すべき。オプションCは複雑である
ため、諸外国の実例も参考とし、シミュレーションを実施しつつ、長短を明確にして具体的
な制度の検討を進めていくべき。
○オプションCにおける市場メカニズムの活用については、新エネルギー間の競争を急ぎす
ぎているのではないか。オプションAやBでも、固定価格での購入が市場メカニズムに反す
るということはない。新エネルギーを発電すれば買ってもらえるということになれば、その
マーケットを巡って競争がおこる。これは90年代のヨーロッパで実証されていること。
[電力分野の新エネルギーに係る追加的費用の負担の考え方(案)]
○ 新エネルギー導入だけがエネルギー政策上の唯一の目標ではない。これから環境税の問題
を含めて様々な問題があるため、全体の中で判断すべき。
○導入目標1910万klというのは非常に大きな目標であり、それを達成するためには、今
後長期にわたって消費者に負担がかかることになる。新エネルギー導入促進はやらなければ
ならないが、慎重な検討が必要。
○ 追加的費用が無制限に増大することにはならないか。省エネや原子力など他のオプション
も考えあわせ、費用対効果を考慮した上で、導入を検討すべき。1910万klは相当大きな
目標であるため、適地不足の問題が出てくる可能性もある。その場合、オプションCでは、
証書価格が高くなり、消費者への負担あるいは財政負担が大きくなる。証書について適切な
上限価格の設定など価格高騰の抑制策や、発電事業者へのインセンティブを組込むための仕
組みづくりを検討すべきではないか。1910万klや風力の300万kWは一つの目標であっ
て、絶対的に達成すべきものではない。柔軟な対応をお願いしたい。
○受益と負担が均衡することが施策を検討する上での原則。新エネルギーの導入は国民全体
が受益者であり、追加的費用の負担については、本来どのような負担のあり方がいいのか、
単純に電気料金に転嫁してもよいのか、国民に対する負担の仕組みも含め検討すべき。また、
昨年10月からグリーン電力制度が実施されてきているが、このような民間主導のものを育
て上げていくことも重要。
○ 新ネルギー別の目標設定と全体の導入目標の整合性をいかに図っていくのか。
○国民のコンセンサスを得るためには、地域レベルでの十分な説明が必要。新エネルギーの
必要性が必ずしも理解されていないにも関わらず、費用の増分を電気料金に上乗せするとい
うのでは国民も納得がいかない。
○新エネルギーの導入は相当程度の負担が伴うものであるが、特定セクター、特定地域に偏
らない負担が公平となる方策を考えるべき。
○再生可能エネルギー導入の意義に関する認識が少ない。費用負担の問題に議論が集中して
いるが、長期的視野に立てば、将来、再生可能エネルギーに頼っていかなければならない時
代がくるはずである。追加的費用は、負担ではなく将来への投資と捉え、負担を国民の間で
広く薄く分担、投資していくという観点が必要。
[新エネルギー部会報告骨子(案)について]
○新エネルギー導入量については、再生可能エネルギーとしての整理も必要ではないか。
○導入補助については、バイオマス熱利用や地域熱供給に対する補助についても例示として
書き加えるべきではないか。
○各委員から様々な意見があったことを示すべく、リザベーションを添付するような報告書
の作り方を検討してほしい。
○2010年度の導入目標に議論が集中しているが、新エネルギーは、中長期的視点、環境
の対応等幅広い観点から検討することが必要。単に経済合理性の視点だけではなく、今後の
社会において新エネルギーがどのように必要になるのかといった政府としての哲学を示すこ
とが重要。
○新エネルギー全体の60%を占める熱利用について、もう少し言及すべきではないか。
また、実証試験の実施に加え、消費者保護の観点から、製品についての第3者的な評価を
行うことも必要。
○特に燃料電池、コージェネの技術開発は重要。天然ガス、石油など燃料の区別なく、双方
が協力して行っていくべき旨を報告書に盛り込んでほしい。
○発電分野の市場拡大措置が記載されている一方で、熱利用拡大に係る市場拡大措置につい
ての議論が欠けている。また、新エネルギーの定義や、電力及び熱利用についての市場拡大
措置の概括を最初に述べると読者の理解を助けるのではないか。
○「国民、事業者が費用負担を行う」と安易に書くべきではなく、まず、電特・石特会計に
おける国の予算歳出を、費用対効果等を含めて徹底的に見直し、既存の歳入の中で納めるよ
う努めるべき。それでも不足する場合に、国民や事業者の負担を考えるべき。
○マーケットメカニズムをうまく活用する観点から、オプションCが良いのではないか。例
えば、CO2の排出権取引制度もマーケットの中でうまく連動でき得る。そういう意味で、
オプションCは柔軟な幅広い制度であると考えている。小規模の発電者の例外的取扱いを検
討すれば、発電コストの高い太陽光発電を市場から閉め出すことにはならない。
○国民に負担を求めていく上では、プライオリティーを示していくべき。
○消費者は安くてより良いものを求るもの。環境に良いからといって、直ちに新エネルギー
を消費者に購入してもらえるものではない。電気料金との比較において、現実的な部分を踏
まえて検討すべきではないか。
○地方公共団体による新エネルギーの率先的導入については、税金を使うのであるから、し
っかりと精査した上で導入すべきであることを報告書に書き込んでほしい。
○新エネルギー導入については、2020年から2030年度までも視野に入れた中長期的
な観点が必要。また、電力関係やエネルギー関係の研究は、これまでも数十年かかっている
ものがほとんどである。新エネルギーも同様に、まだ研究開発段階にあるものと認識してお
り、それを明確にすべきではないか。
(2) 部会長から今後のスケジュールについて、以下のとおり確認。
○5月11日に第5回新エネ部会を開催。最終的に5月24日の第6回新エネ部会において、
新エネルギー報告(案)を示し、その後パブリックコメントにかけたい。
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