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審議会

総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会第5回 議事要旨

                                                                                

1.日 時:平成13年5月11日(金) 14:00~16:30

2.場 所:三田共用会議所 講堂 

3.出席者:柏木部会長、飯田委員、稲葉委員、小野委員、勝俣委員、川口委員、黒川委
員、合田委員、河野委員、関委員、梶原委員代理(安藤)、團委員、妻木委
員、殿塚委員、鳥井委員、中津川委員、野間口委員、藤田委員、藤目委員、堀
委員、三田委員、南山委員、山内委員、山地委員、山保委員、木元顧問

4.議題
(1) 第2回エネルギー政策WG報告
(2) 今後の新エネルギー対策の在り方について
-新エネルギー部会報告(案)
-現行新エネルギー対策と今後考えられる新エネルギー対策
(3) その他

5.議事概要

(1)「第2回エネルギー政策WG(5月8日)」の概要について柏木部会長より報告後、新
エネルギー部会報告(案)について事務局から説明。各委員からの意見等については以
下のとおり。(「→」は事務局等からのコメント)

○「公的機関への率先導入」については、単に「自治体で率先導入すべき」と記載するの
ではなく、住民に対しての波及効果を踏まえつつ実施することが重要であることを強調
すべきではないか。

○技術開発について、太陽光発電は蓄電池等を併設することにより今後質の向上を図るこ
とが可能であるため、フィールドでの実証実験についても位置付けるべきではないか。

○「おわりに」の中で、将来的に新エネルギーが我が国のエネルギー源の「一翼を担う」
とあるが、どのようなイメージを想定されてのことか。エネルギー全体でみれば、新エ
ネルギーは補完的なものでしかないのではないか。新エネルギーに過大な期待をもたせ
ないことを「はじめに」の中にも書くべきではないか。

○新エネルギーが我が国のエネルギー源の「一翼を担う」と言えるかどうかというのは、
「長期」的視点をどう考えるかにもよるが、自然エネルギーの研究者の立場から長期的
視点を考えるならば、「一翼を担う」と言えなくもない。

○この報告(案)において、新エネルギーをポジティブなものとして捉えるのであれば、
「一翼を担う」と書くことは問題ではない。全体のスタンスとして、どのように打ち出
すかが問題。

○「一翼を担う」と安易に使うべきではない。風力発電の多いカリフォルニアにおいて電
力安定供給の問題が生じているのが良い例ではないか。

○風力発電が一翼を担うかどうかといえば、一翼を担うと言えるのではないか。カリフォ
ルニアは夏の電気の2~3%は風力発電によるもの。市場メカニズムの失敗により電力
料金は高くなったが、風力発電は国がPURPA法により率先して導入されたので30年間
の契約実績がある。結果的には、何よりも風力発電が安くなった。したがって、「一翼
を担う」といってよいのではないか。

○新エネルギーの導入には、限界があることを認識することが大事。新エネルギーを皆で
育てようということであればよいが、「一翼を担う」ということは、原子力はいらない
とつながり得るため、軽率な書きぶりは避けてもらいたい。

→新エネルギーが「一翼を担う」という書きぶりについては、部会長と相談して見直すこ
ととしたい。また、新エネルギーの限界などネガティブなものは、本文を踏まえ、「お
わりに」で書くべきものと考える。

○追加的な費用負担とは、どのような負担なのか、それは国民に負担させるべきものなの
かどうか、国の財源はどうなっているのかを検討すべき。負担を求めるのであれば、そ
のための国民に対する応報も必要である。

○これまでの部会における審議ではオプションCに反対や疑念を感じていた委員も中には
いたはず、オプションCに類する書きぶりは、これまでの議論に反することのないよう
公平な記述とされたい。
→新たな市場拡大措置についての具体例については、各委員の方から、具体例を示しても
らわないとわかりにくいという意見に応えて、これまでの議論を踏まえて記述したも
の。

○新エネルギーは、コストがかかるなど問題も多く、必ずしも「おいしい餅」ではないこ
とは共通の認識。一体誰がその「餅を食べる」のか、費用負担については、一般電気事
業者に限らず、自家発、コージェネについてもコミットさせるなど公平な扱いをするこ
とが必要ではないか。

○「経済性試算例」について、太陽光発電は、エネルギーの価値の視点から言えば、自然
条件に左右される風力発電と同様に、燃料費相当との比較を示すべきではないか。
→「経済性試算例」については、ご指摘も踏まえ、燃料費相当との比較についても記載さ
せていただくことを検討する。

○「新たな市場拡大措置」については、諸外国では再生可能エネルギーとして整理されて
いることを考慮すれば、再生可能エネルギーにまで対象を広げることが妥当ではない
か。また、グリーン証書の保有義務者は、電気事業者に限定することなく、大規模な自
家発も含めることを検討すべきではないか。

○熱利用に関しては、導入補助以外には、電力と比較して、具体的な支援制度が示されて
いないのではないか。今後の課題として、例えば、スウェーデンでは、環境税の導入に
よって、石炭との価格差がなくなり、バイオマスが普及したように、エネルギー関連税
制の導入などを社会的費用負担も踏まえつつ検討すべき。こうした太陽熱の利用を進め
るための制度的なものを課題として盛り込むべきではないか。
→熱利用に関する導入補助以外の措置は、これまで部会では議論をしていない。電力と違
い難しい面がある点を記述している。新たな措置については、あまり具体案がないまま
書くのはどうかということもあり、むしろ助成を強化することが基本と考えられる。

○関係行政との連携について、バイオマスや風力発電などは、関係省庁との調整が必要な
ものである。通常の業務上の連携に加え、具体的な連携の場をつくるなど、具体的な連
携の方法を明記できないか。

○自然エネルギー市場においては、風力がやっと立ち上がったところ。現状と普及の確実
性を考えた場合、当面の課題は価格のボラティリティ(不安定性)。事業者がリスクを
とればいいと言われていたが、金融機関が融資可能となる確実性が担保できなければ市
場はもたない。トーメンの風力を除き、その他の事業者は、知見も乏しく、能力にもバ
ラツキがあるため、金融機関の融資にもリスクがある。価格のボラティリティにリスク
を持ち込むのは、当面の懸念材料となる。そうした点を考慮した制度設計を行うべきで
はないか。

○導入目標値の決定については、1つの数字について限られた範囲で議論するというの
は、社会的合意を得ていく上では重要であるが、デンマークのようにグリーン証書制度
の導入が遅れているのは、導入目標値の設定が極めて困難で政治的になってしまうから
である。

○対象についても、水力の規模、廃棄物とバイオマスの線引き等において、政治的なもの
となり得るので制度設計上の留意が必要。

○新エネルギー間で競争をするだけの市場熟度に至っているのか、今後の展望を見据え、
制度設計を行うことが必要。

○大学のPR用パンフレットに「エコ・キャンパス」という文字を入れている大学が目立
つようになった。例えば、「大学に風力発電を2基設置している。」「夜間に電力を貯
めて、コンピュータールームに使用している。」など、若者の新エネルギーに対する関
心は高まってきている。現代の若者にもっと新エネ導入を意識させることが重要。

○新エネルギー導入目標の達成には、技術開発が重要。コージェネは電気と熱をうまく利
用することで、はじめて省エネ効果がある。エネルギー源にかかわらず、まだ技術開発
の必要があるという方向を明示すべきではないか。

○「普及啓発」については、どういう仕組みで具体的に何を行うのか、もう少し詳しく書
くべきではないか。

○「地方公共団体」の役割の関係で、廃棄物燃料は重要な役割を担うものであるが、廃棄
物はエネルギー密度が低いため、一つの地方公共団体だけで対応するのは無理があるた
め、他の地方公共団体との連携・協力が重要ではないか。

○グリーン購入法により、地方公共団体による率先的導入がより重要となっている。地方
公共団体の率先導入に関するビジョン等でも太陽光発電は必ず取り上げられるが、確実
に実施するためにも、導入目標を具体的に設定して、計画的に実施していくべき旨を報
告に盛り込むべきではないか。

○国においてもクリーンエネルギー自動車を100%導入する話があるが、太陽光発電に
ついても数値的な導入目標を設定してほしい。

○「供給サイドの新エネルギーは、エネルギー発生の追加的な二酸化炭素の排出がなくN
OX、SOXの排出が少ないこと等」という表現について、ライフサイクルアセスメン
トにも触れて、わかりやすくすべき。

○「安定性」という表現は、「出力安定性」や「供給安定性」のように説明を加えた方が
いいのでないか。

○新エネルギーに関する個々の要素技術も重要であるが、蓄電技術等をはじめとするエネ
ルギーの貯蔵技術など、他の技術と組み合わせたシステム的な技術も重要である。

○需要サイドの新エネルギーの整理では、ハイブリッド自動車に燃料電池も含むと記載さ
れているが、燃料電池自動車は、電気自動車にも含まれるような気がする。燃料電池へ
の期待の高まりから、一層プレイアップしてもいいのではないか。

○普及促進策は、ある特定のエネルギーに集中するのではなく、公平に実施することが必
要。また、発電分野での支援制度はいろいろとあるが、熱分野についても何らかの新た
な支援制度が必要ではないか。

○費用を負担する者に新エネルギー導入が重要であることを理解してもらうことが大事。
また、太陽光発電だけでなく、他のエネルギーの意義についても普及啓発を強化して理
解してもらうことが重要。
→負担論を含め、普及啓発活動を行うことが重要だというのはご指摘のとおり。

○新エネルギーの果たす役割は非常に重要であるが、原子力や天然ガス、省エネなど、エ
ネルギー政策全体の割合から見れば、わずかなものである。報告の中では、市場メカニ
ズムを用いてCO2排出を削減する排出権取引についても触れるべきではないか。今後
はCO2排出権取引市場についても新エネルギー導入のための政策の一つとしてシェア
していくことが必要。

○「新たな市場拡大措置」については、まだ発展段階にある新エネルギー間の競争をどう
考えるのかという点を踏まえ、広範に具体的な制度のあり方を検討していくべき。

○2010年度における新エネルギー導入目標1910万klについては、誰がその達成に
向けた責任をとるのか、責任の所在を明確化すべきではないか。
→責任の問題は重要であると認識しているが、本部会の委員にのみ責任があるのではな
く、それを実現するプロセスの責任は政府にあると考えている。また、法律上の石油代
替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律の目標作成に際し、本報告書を引用す
ることになれば、さらに明確な責任を政府として負っていくことになる。

○「究極のクリーンエネルギーと言われる水素エネルギー」との記載について、必ずしも
こう言い切れるものではないため、その表現を見直すべきではないか。

○経済性について、新エネルギーと既存エネルギーとの比較においては、環境に関する社
会的外部費用を折り込んだ上での相対的評価も行うべきことを明記すべきではないか。

○新エネルギーの意義の一つとして、「持続可能性」についてのキーワードが欠けている
のではないか。

○ヨーロッパでは、CTO(Campaign for Taking Off)という、新エネルギー導入によ
るコミュニティの形成をめざしたプロジェクトがある。このように一般国民による「参
加」を促進することを検討すべき。

(2) 事務局から、今後の進め方について以下のとおり説明。
○次回第6回は5月24日(木)14:00~16:00で開催予定。
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