経済産業省
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審議会

産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会企画ワーキンググループ(第1回) 議事録


日時:平成13年7月26日(木)10:00~12:00

場所:経済産業省本館17階国際会議室

出席者:浅野委員、池上委員、江村委員、大谷委員、織委員、角田委員、北岡委員(杉山代理)、郡嶌委員、小池
 委員、古賀委員、小林委員、篠木委員、竹居委員、中川委員(牧野代理)、永田委員、永松委員(吉田代
    理)、平田委員、平山委員(門前代理)、細田委員、松尾委員、薬袋委員、山口委員、吉村委員、米澤委員

議題:①企画ワーキンググル-プについて
②企画ワーキンググループにおける検討議題について
③その他

<企画ワーキンググループの検討議題についてリサイクル推進課長より説明>
(永田委員)
まず、EPRの話なのですが、EPRというのがますます強められていくという状況になってくると他の制度
とのバッティングの問題が、生まれてきているというのが実状だろうと思っています。廃掃法の問題、あるいは
独禁法の問題、あるいはその他の法律の問題、ある意味においては、私は循環型社会の問題を考える時に、やは
り環境的な側面というのはいろいろな法律で考慮すべきという議論があったのだと思う。そのよう状況にはなっ
ていない中で、これからEPRがいろいろな形で強められていく状況というのが生まれてくると、実態として、
事業者側が積極的に果たしたいと思った時に、それをブロックするような状況が生まれてしまっているというと
ころもあるのだと思うので、ぜひその辺は配慮していただきたいと思います。
それから、EPRの3ページ目の一番上の「なぜそうなのか」という議論の中の「リサイクルに必要な高度な
技術力を持っていること」という言い方というのは、若干言い過ぎかなという気が私はしないでもなくて、そう
いう意味では先ほどのEPRの整理の中でも、本当にリサイクルなり適正処理を実施する主体はだれなのかとい
うことを考えていきますと、製造者が本当にやる場合がどのくらいあるのでしょうか。
そういう意味では、私はEPRの中で一番大切なのはやはり総括的な責任を製造者サイドのほうで負いますよ
ということが重要な点であって、実施の責任というのは、また違った視点で見ていかなくてはいけないのだろう
と思います。
これからは、設計側としていろいろな情報を持っていますから、今後のリサイクルに対する技術の向上に対し
ての力というのはそれなりにあるだろうと思っていますし、そういう努力もしていかなくてはいけないのだろう
と思いますが、すでに技術力を持っているというような判断というのは、まだちょっと言い過ぎだと思うのと同
時に、それが本当に実施につながることになるのかどうかという話はまた違った整理で考えてほしいと思ってい
ます。
それから、資源有効利用促進法に今ブリッジ規定という形で素材産業の役割というのがある程度規定はされて
いることになっております。ただこれはまだ不十分だというところもあると思うのです。そういう意味では、特
に素材、特にプラスチックがもう少しきちんとした形で素材産業が咬んでいくことが国内の循環型社会の形成に
非常に有効なのだという話になっていくと私は思っておりまして、その辺のところの視点をもう少し入れていた
だけるとありがたいと思っています。
それから、5ページ目の3Rの話はこの3点でクライテリアを今まで決めてきましたということになるのだと
思いますけれども、それ以外に、有害性の視点というのはもう少し特別に出していただいて、整理をしてもらっ
たほうが、これからの点では合ってくると思います。
特に、先ほどご紹介のあったEUのいくつかの指令の中では、製品に対して原則仕様というような形で決めら
れている物質も存在するわけで、そういうものに対する対応のしかたというのがきっと資源有効利用促進法の中
で対応していくべきものではないかと思っています。
それから、既存のシステムがいくつかできあがりつつある中で、最初というのは容器包装リサイクル法の関連
で来た容器に関してでしょうし、家電リサイクル法の家電でしょう。こういうシステムを対象品目を拡大してい
く判断の中でもう少し有効活用していくという視点があってもよいと思います。
そういう意味では、われわれがいま動き出している最中の家電などの引取のシステムとか、あるいは引取所の
話もそうですし、そういう意味では総体的に見た時の回収システムが非常に大きな財産になっているのではない
かと思う。こういうものをもう少しうまく活用していくということを考えていただいたほうがよいと思っていま
す。
それから、6ページ目のLCAの話ですけれども、LCA、LCAといろいろなところにLCAが出てきまし
て、私も実はLCAをやっているものですから、何か責任を感じないわけではないのですが、本当にLCAは使
えるものになるのかという、そういう意味では少し本腰を入れて、フルLCAとか完全なLCAというものでは
なくても、ここでも「LCAの観点による」という書き方になっているのですが、こういう視点で、やはり一般
の消費者にわかりやすいような形で情報提供をしていく、そのような方法論の確立というものをできるだけ早く
実現していくことが今の時点で重要な話なのではないかと思っています。
それから、3Rの中でも、海外の話は重要な意味を持ってくると思っていまして、基本的に日本で本当にどこ
までできるのか、国内での循環型社会というのは基本なんですけれども、本当に国内でできる範囲ってどこまで
なのということをある程度見定めていかなくてはいけない。それはもちろんその中でも高度化していくことにな
るのだと思います。
その時に、それではどんな手法がとれるのだということにも絡んでくるので、海外との間の関係というのもこ
このところは非常に重要な視点として出てくるのではないかと思っています。
それから、7ページ目でリサイクル率の話があるが、国際的な基準との整理を行う、国際的な基準もないわけ
ではないが、日本から提案していくという必要があるのではないかと思っている。まだまだ各国もバラバラです
し、それぞれの利害関係も絡んでいるような話になってくると思うので、国際的な場の中での話し合いが必要な
部分が相当程度あるし、また現実にはそれがないような基準というのもあるわけで、日本が独自にとっているよ
うなものも積極的に提案していく必要がありそうだという気がします。
それから、最後のところでの輸出等の話で、国内でそれぞれの製品事に何を取り組まなければいけないかとい
う話と同時に、国で何ができるのかという話の中で海外との連携を考えていく、そうするとテレビなどは80%海
外からのものだとか、私が担当させていただいている医療の問題も出てきまして、医療のものもほとんど80%が
海外生産なのです。こういうものに関して、国内ではホリゾンタルリサイクル、マテリアルに戻すことは難しい
し、20%が作られているとすれば、そこに入ってくるだけが限界だということにもなるわけです。そういうもの
をちゃんと洗い出して、もう少しきちんとした議論をこの中で展開できるような基盤をまずそちらでも作ってい
ただきたいと思う。
そのような流れの中で基準、要するに国内で海外との連携の中で取り組まなければいけない製品なり素材とい
うのは何なのかということを、少し基準として見せていただくような話が必要になってくるのでしょう。
それは現実論の話なのですが、そういう中で、一方で将来にわたっては産業構造の変革とか、そういうものに
結びついた形で初めて循環型ができあがるのだと思うので、そうした視点の中で取り組んでいかなくてはいけな
い業態、業種というところを議論していただければと思っています。
(牧野代理)
2点だけです。1つはリサイクル基準、もう1つは輸入品です。まずリサイクル基準ですけれども、私どもは
家電リサイクルをやらせていただいています。法律上は非常にクリアーに定義されていますけれども、実はサー
マルというのは書いてあるが今は基準にはなっていない。これをちょっと議論させていただきますと、私どもの
家電リサイクル法はマンデートですので、ボランタリーではありません。そういう意味で言いますと、マンデー
トの基準に入れるということは、北は北海道から南は沖縄まで実行しなければいけない。
よって、今回のご議論も当然、マンデートでおやりになると言った瞬間に全国全てやらなければいけない。ボ
ランタリーのプランであればやれるところでやれることをやる、こういう格好になろうと思いますので、そこは
明確に差がないといけないだろうと思います。これが1の1です。
1の2ですけれども、昨今の最終処分場のコストの上昇から見て、サーマルの処分、サーマルリサイクルは非
常に重要な選択肢になると思っていますので、ぜひそこは積極的に取り組んでいただいて評価をし、位置づけを
していただくことが必要だろうと思います。これが1の2です。
2点目です。先ほど配布されました資料の中に、私どもの家電製品にはものによっては9割を超える輸入品が
あります。この傾向は増えることはあっても減らないと思います。私どもが3Rの議論をしていきます場合に、
輸入品をきちんと見据えて3Rを議論しないと全く効果がないということになろうと思っています。
そういう意味で、今回輸入品についてきちんと3Rについて位置づけていこうということについては大変歓迎
をいたしていますし、私どもは及ばずながらご協力したいと思っています。
(竹居委員)
90年代にいろいろなリサイクルが次から次へと駆け足のようにやってきたものですから、こういう形で一度立ち
止まって、横串を入れるような形で整理をし直して、足りないところあるいは改めるところを検討するというの
は非常に大事だと思っています。
それから、先ほど永田さんが言われたような3つの基準に対して、有害性の観点がないというのは私も賛成で
す。もう1つ、新しく地下資源を掘っていく従来のやり方がそろそろ、石油等特定のものではなく、非鉄金属も
含めて少し長い目で見ますと枯渇するというような話になってきているので、そちらのサイドを何か入れ込む必
要があるのかという気がしています。
つまり、明示的に新しく掘って使うということについて何らかの形でこういう仕組みの中に入れ込む必要があ
るのかどうか、考えてみたいと思っています。
(篠木委員)
今日のお話を伺っていまして、検討のテンポの速さということに改めて驚かされているところです。ここ数年の
動きの中で、特に昨年の一連の法制定を踏まえて、ここまで議論が深まってきたことを心から喜んでいるところ
ですし、自治体側としてはこの動きを大歓迎しているところです。
昨日も私どもの理事会があったわけですが、こういった国の動きに対して積極的に対応していこうということ
を理事会のレベルで決めさせていただいたところでもありますし、自治体側から見る問題点をどんどんこれから
出していこうということで、昨日改めて決意を理事会の場でさせていただいたところです。
このお話を伺っていまして、全体を通してまず第1に感じましたのは、これだけの基準を作って産業界全体で
取り組んでいくとなると、私はこれは業界がかなり大変な作業、このテンポが速いだけになかなか大変な苦労が
伴うのではないかと思う。
そういう意味では、この議論の過程で、今までは自治体の問題点で随分言わせていただいたのですけれども、
業界がこれをこなしていく上でさまざまな問題が出てくるのではないかと思うのですが、その問題を皆で考える、
消費者も含めて考えるという取組みが必要だと思う。
そういう意味で、業界単位で横並びで考えるという視点が1つは大事だろうと思うのですけれども、一方では、
この資料の8ページに書いてありました通り、「3Rの取組の状況が市場において適切に評価されることが必要
ではないか」ということで、これができるのは理想だろうと思うのですけれども、この前段階で、業界単位とし
てそれぞれの問題にどう取り組んでいくかということがあるわけでしょうから、そこをベースにして市場原理が
この問題に働くようなことができれば本当にすばらしいのではないかという全体としての印象を持たせていただ
きました。
それから、7ページに書いてありましたリサイクル率の関係ですが、これは私ども前回も申し上げさせていた
だいたと思うのですが、この中に回収率のことも入れてほしい。と言いますのは、インセンティブを働かせる、
有害物質をコントロールしていく際に、いくらリサイクル率を高めても、使った消費者からものがきちんと回収
されなければ意味がないわけですので、回収率を上げるための努力ということが必要であり、そのためにどうい
うインセンティブを持たせることが必要かということが大事だと思いますので、その視点もこの中に入れて考え
ていただければという気がしています。
それから、先ほどLCAという話が出ましたけれども、実はLCAの議論というのは10年くらい前からあって、
なかなか市民権が得られなかった概念だったと思うが、やはりこういう議論が出て行われることによって、マニ
フェスト制度も含めてLCAを改めて見直しをして、どういう定義づけなり取組をしたらよいかというのが改め
て見えてくるのではないかという気がしていますので、私はこの検討のプロセスの中でLCAなりマニフェスト
の視点という点から内容を検討していきたいと思っているところです。
いずれにしても、市町村にとっていままで処理困難なものが大変増えている、それからそういったものが容量
的に大きいために量が増えてしまうということで大変困っていたわけですが、こういった考え方の下に、事業者
ルートで処分ができるということになってきますと、市町村側の廃棄物行政に大きな影響が出てくると思うので、
コストの問題も含めてこの視点を前提に置いた取組を、市町村側の廃棄物行政の再構築という面からも取り組ん
でいかなければいけないと改めて痛感させていただいた次第です。
(平岡座長)
たしかに地方自治体の役割がかなり変わってくると思いますので、その辺をぜひ率直に。
(篠木委員)
非常に楽になってくるわけは正直言ってあります。その分だけ業界の方が大変になってくるのだろうと思うの
で、そのお金の使われ方が当然変わっていくわけです。そのお金をこれからどのように消費者なり市民に還元し
ていくかという問題が出てくるだろうと思います。
(小林委員)
今自治体さんのほうから「かなり楽になってくる」というお話があったわけですけれども、そういう視点から言
うと、私は株式会社西友という、スーパーマーケットという立場で来ています。そこは、逆に全てのものの負担
がかかってくるというところでして、先ほど永田先生のほうから最初のお話にもあったのですけれども、このリ
サイクル関連の法律がいくつか成立し、ようやく循環型社会に向けての法体系が整ったという先ほどのご説明も
あったわけですけれども、それぞれ省庁の下に、主管省庁があり整っている。ところが、われわれ流通の現場は
全てのリサイクル法がそこに集中して、全部対応を迫られているという状況にあります。
そうしますと、やはりこういう場でもう一度見直されるのは大変ありがたいことですし、非常にすばらしいと
思うのですけれども、まだ経済産業省所轄のリサイクル法の見直しということになっていると思うのですが、こ
の環境問題というのは最終処分のところへ行きますと、食品もプラスチックも全部流通のところから出ていくこ
とが多々ありまして、そういったものがきちんと整理されませんとこれは解決がなかなか難しい、行き詰まって
しまう。
例えば、今の自治体にいかないで事業所が自分達でリサイクルをする何らかの方法を考えると、非常に分別を
するということの困難な素材をどう処理をしていくかということは、この中ではどこにも解決の道はないという
気がしています。
そのような意味では、どこかで中央省庁の最終イメージをきちんと示していただいて、日本が例えば2010年に
しろ2005年にしろ、こういった循環型社会で本当にどういう国に、いわゆる海外の輸出入も含めてどのような形
になっていくのかということの全体を示していただきませんと、非常にコスト負担という認識ばかりが企業側は
できてしまう。
それでも、今ここでやっていかなければ2010年にこういう形になるのだというものを示していただくのは、そ
れぞれの省庁ではなくてやはり国というものだという気がしてならないわけです。
その中で、やはりわれわれが自主的にリサイクルルートを取ろうとしますと、ここで示されている隠れたもの、
いわゆる物流で非常にかかるかさ、重量の問題ですとか、認知的な問題ですとか、そういった見えないコストの
ところが今度は自治体が楽になった分のインセンティブが一生懸命やっている企業に戻ってくる、市民にという
お話がありましたけれども、今の形は流通が窓口になった回収ということをしていますので、そこで一生懸命取
り組むところに何らかのインセンティブがあって、一生懸命やればよいことがあるよということもないと、非常
に疲れてくるばかりということがあります。
では、実際にやっているわれわれのところからいきますと、3Rというような形で優先順位も作られたわけで
すけれども、先ほどのLCAの話にも基づいていきますと、本当にこれはリサイクルするべきなのかというとこ
ろまで来るものもたくさんあるわけです。これはやはりLCAの議論が、本当にこれが使えるものになっていく
のかはきちんと議論をしていただかないと、この3Rの優先順位はそうだろうかと私は思わざるを得ない、非常
に無理な再製品化をしているということもあると思います。
もう1つ、永田先生のほうで進めていらっしゃる衣料につきましては、ほとんど海外生産になっているものが
いったいどのような形になってくるのか、全く衣料等についてはわからない状況ですので、やはりLCAという
概念を今後も使っていくのであれば、本当にLCA的によって全てがリサイクルするということが必要なのかど
うかということも、もう一度ここで立ち返って、きちんとマーケットと、それからいわゆる産業構造の中にきち
んと入っていくということが、結果的にはコスト的なメリットにも生まれてくるのだと思うのですけれども、今
はやはり市場原理としては非常に企業側は負担感が強いということになると思います。
(古賀委員)
2点ほどお話ししたいです。
まず第1点は、冒頭に永田先生が言われたEPRの考え方に関連してなのですが、どうも今までの家電とかい
ろいろなリサイクルを通して、製造者が何と言ってもある程度率先してやらなければいけないというのはわかる
のですけれども、やはりEPRの中で経済的な側面というのがまだまだ踏み込まれていない。
と言うのは、リサイクルというのは実際にはもののリサイクルでしょうけれども、やはりお金の循環ですよね。
そこのところがわが国にまだ欠けていると思うのです。やはりこれは単にパソコンとか家電ということではなく
て、わが国の中での各々の負担の中で、流通業者もあれば、処理業者もあれば、いろいろな業者の中でいわゆる
お金をどうやって循環すべきかというその方向性を示さないと、ある側面では事業者がものすごい痛みを感じて
しまう、ある側面では自治体も困ってしまう、いろいろなところがあると思います。
そういう中で、特に私どもがまず国で努力すべきだということで言うと、事業者、そして特に自治体ですね、
その辺の単に何となくの役割ではなくて、やはり実際に資源循環の中で、特に経済的な側面、つまり実際の処理
費用をどうするのか、それからいわゆる物流費用をどうするのかということは、実際には循環できるシステムを
作らないと無理だと思うのです。事業者だけがやれと言っても無理ですし、それから行政がこれを率先してもし
ょうがない。これをぜひとも方向性を示していただいて、その中で各々の業種、パソコンはこのような仕組みを
工夫してやるべきだというようなことをぜひともお願いしたいというのが第1点です。
もう1つは、これは国際化にも関連するのですけれども、今リサイクルと言うと何となく後始末というような
イメージが強いと思うが、もともとは上流のものを作る前からこういうことを考えるという、いわゆるアセスメ
ントとか、それから先ほど出ていましたLCAというようなものを計画する段階から本来は考えて、それをやる
べきだということです。
特に、永田先生がおっしゃった有害性というのが電池だけではなくて、これからいろいろと出てきます。そう
いう意味で、ぜひともわが国の中で有害性、製品に含まれる有害物をわが国の中で率先して事業者が入れないよ
うにする、それから表示してきちんと回収できるようにするという仕組み、その辺は永田先生が先ほどおっしゃ
いましたけれども、どちらかと言うと私どもは今欧州の廃電気電子政令等で、外部情報が入ってきまして、そこ
に対してどうするかということで、現状は受け身なのです。
それで、これからはやはりわが国で、受け身ではなくて、むしろEUとか欧米に対して「われわれの商品とい
うのはこのようにしていきます。むしろ海外でもこういうものを受け入れていただきたい」というような、ある
意味で言うと1つの法律になるのかもしれないしガイドラインになるのかもしれない、いずれにしても何かの方
向性をつけて、それともう1つ、LCAについてはあまり難しいLCAというのを議論すると、皆ができなくな
ってしまうわけです。それと、一番大事なことは消費者、それから使う方々がLCAというものを見た時に「あ
あなるほど、この商品はよい」とか「悪い」とか、このようなものがわかるような形に、できるだけ簡素な概念
を整理していただいて、その中でLCAをぜひラベル等の形で受け入れていただくような方向をぜひこの中で出
していただければ、これから強い商品はどんどん受け入れられていく、これも単に国内だけではなくて海外にも
受け入れられていく、だんだんそのようになると思いますのでぜひともお願いしたい。
もう1点は国際化についてなのですけれども、私どものパソコンというのは、実態は台湾や韓国等様々なとこ
ろから調達しています。ですから、われわれ自身が事業者としてコントロールできる範囲にかなり制約がありま
す。
その中で、国際的な国と国というわけにはいかないでしょうけれども、やはり国際流通の中で相手側にある程
度こういうことをお願いしたいというようなことを、一定の方向の中で強調できるような、われわれ業界でも一
応やり出してはいるのですけれども、やはりこれも政府と一緒になって進めないと非常に大変なので、この辺の
配慮をこの中でもぜひしていただいて、国際化で通用するような概念というものをぜひともまとめていただきた
いし、私もできるだけ協力するつもりなので、よろしくお願いします。
(小池委員)
私が今属していますのは産業廃棄物の業界です。この業界と言いますのが、全国で約15万社からの業者の数が
いまして「リサイクルをやっていますか」という質問をしますと、まず半数は「やっている」という答が返って
きます。しかし、ではどんなことをやっているかと言いますと、大工場を持ってやっている会社もありますし、
例えばセメント会社もメンバーの中にいますから、皆「やっている」という返事が返ってきます。あるいは、建
廃を運んでいて、アルミあるいは鉄くずなどを荷物の中から引っ張り出して「これをリサイクルしていますよ」
というような業者もいるわけです。
しかし、いずれにしても昨今の情勢から言って、どうしてもこれはきちんとしたルートで集めて、回収がまず
これは大事ですし、またそれの処理費、コストの負担ですね、これがまた大きな問題です。先ほどから皆さんい
ろいろご意見が出ていますが、私どもの業界でもこのコストというものをどう負担するかということが常に議論
になります。
一廃と産廃とありますが、産廃のほうで申し上げたいと思うのですが、実際私がやってきましたことは、水銀
の処理を北海道でやっている会社にいるものですから、今から15年ほど前から全国の乾電池処理、あるいは蛍光
灯の処理、その他たとえわずかなコンテントであっても水銀絡みのものは全部私どもに全国から集まってきます。
このようなことからコスト負担がどうあるべきかということが非常にいろいろいつも議論されることなのです
が、元で全部負担するというとを取らなければ、あとはどんな方法を作ってもうまくいかないのではないかとい
うのが私の実感です。
もう1つは、できあがった再生品の処分をある程度強制化しませんと、業界の話を聞いていても皆行き詰まっ
ているのが、取り出した材料をもう一度使ってもらうということで行き詰まっているのです。
しかし、10年前だったら本当に取ったものはなかなか使ってくれなかったのです。水銀でさえ「フォーナイン
をギャラントしていますよ、ファイブナインがあるんですよ」と言っても「いや、もうリクレイムのものはいら
んよ」というような返事をする大企業の技術の方が何人もいらしたのですが、今はそういう話はなくなってきま
した。
ですけれども「ヴァージンでなければ嫌だ」という考えを持っている方もまだいますので、これは私は法律で
でもピシャッと全部「使え」という形へ持っていかなければ、なかなかリサイクルの問題は完全には解決しない
のではないかというのも、私がかねがね思っていたことです。
それから、先ほど話が出ていましたけれども、商品の業界ごと、今はかなりその辺が詳細に分かれていますが、
協会、工業会等あらゆる業種で団体がありますので、経済産業省がしっかりこれを捕まえて、ものの流れ、その
商品の流れを押さえてほしいと思います。
50年前に戦争が終わって、国内に全くものがなかった、その中から今日まで経済は成長してきたわけですが、
その時に材料は国内で採れるものもありますけれども、ほとんど海外から原料を輸入してきていた。全部ではあ
りませんが、その需給調整をやったのは通産省です。今度は、その下は各団体から消費の報告を出させる、それ
で需給バランスを保って、あらゆる商品を押さえていたはずですから、これは私はできると思うのです。今はで
きあがった製品だってメーカーさんから「今月何万台作った」という報告を出してもらえば、その集積ですから、
これはできると思います。ただ、今ある統計はかなり手を抜いた統計になっていますから、もう一度私はそうい
うほうにも力を入れてほしいと思っていたわけです。
そうすることによって、塩は今ほとんど輸入ですから、塩ビなどは700万トン輸入すればいくら採れるという
ことはすぐわかります、そのように他のものもやっていかなければいけないのですが、先ほどお話がありました
ように、製品を輸入すれば、それに何をどれだけ使っているかということはなかなかつかめないだろうと思うの
です。しかし、輸出入なども押さえるには通関で押さえればよいわけですから、かえって押さえやすいのではな
かろうかと思っています。
もう1つは、回収率の問題です。最初に消費した原料があって、それから品物ができあがってくる、それが今
リサイクル率、リサイクル率と言って様々なものが発表されていますけれども、本当にどれだけ使って、どれだ
けそれが国内で消費されていて、それがどれだけ集まってきて、その中からどれだけ取ったか、集まったものに
対する回収率というのも大事なことですけれども、そうではなくて、本当に日本中に流れていった物量に対して
どれだけ回収率があるのかという押さえ方をぜひしてほしいと思っていました。
(郡嶌委員)
1つ、EPRについてですけれども、ずっと法的なフレームワークの整備がされてきたわけですけれども、今
から法的な規制だけではなくて自主的な取り決めができるもの、あるいは下取り制度であるとか、そういう形で
の市場のメカニズムの中でも回収が可能である、言い換えると市場メカニズムを使ったものです。
そうすると、やはり法的なフレームワークの取組と、それから自主的な取組と、市場のメカニズムをどういう
形で組み合わせて制度デザインができるかどうかということも検討していただきたいというのが1点です。
2つ目はLCAの問題です。今まで3Rの優先順位ということは独善的と言いますか、アプリオリに決められ
ていた、そのような面から言うとある程度LCA的な、科学的なものが確立されれば、ある程度その優先順位と
いうのがアプリオリに決められない、そうするとやはり統合的なリサイクルという形での政策を展開してほしい
というのが2つ目です。
3番目は、リサイクル率の問題です。3Rを踏まえた上でのリサイクル率というのはどういうものかというこ
とをきちんとやっていかなくてはいけない。仮にリサイクル率というのを排出量なり、生産量分のという形で分
母に排出量あるいは生産量を取って、それから分子にリサイクル量を取っていきますと、リサイクル率を上げる
ためには分母対応、分母を減らしていくという形と、それから分子を上げていくという形があります。言い換え
ると、リサイクル率を達成するためにはリサイクルを大量にすればよいかという話になってくると、非常に大き
な問題が出てくる。そうすると、リサイクル率が上がるということ自体、目標率を高めるということが問題では
なくて、どう取り組むかが重要な話になってきます。言い換えると、排出量を減らすということから言うと、リ
デュースであるとか、あるいはリユースということが重要な役割を果たしますので、そうなってくるとそういう
ものをどう考えるか、特にこのリサイクルの高度化をしていくということになれば、やはり広義にリサイクルを
とらえていって、その中で最低限EUがやり始めていますように、リサイクルのうち何%かは例えばリユースで
やらなければいけない、それから最低限再資源化の率ではこれだけだけれども、という形で決める。それからサ
ーマルもかまわないと思いますが、そのような形で決めていき、最低限のところだけを確保して、リサイクル率
を上げるところはある程度コストで見ていき、サーマルが可能であればそちらのほうをしていけばよい、そのよ
うな柔軟な形と高度化を求めていかなければいけないだろう、単に再資源化だけでリサイクルを考えるべきでは
ない。
もう1つはコストの問題です。これが今、ドイツの経験などを見ていきますと、リサイクル率は上がってきて
いる、それからリサイクルは増えてきている、ごみも減ってきているということで成果が上がってきているわけ
ですが、実は新規にリサイクルを取り組んだためにリサイクルのコストは上がってきている、逆に言いますと、
ごみが減ってきているからごみの処理コストが下がればよいのですが、実は稼働率が悪くなったりいろいろなこ
とでごみの処理コストも上がってきているわけです。
そうすると、今のところドイツ国民というのはリサイクルをし、ごみを減らしながら、結局は今過大なコスト
負担の中でリサイクルをやっている。そういう形で果たしてリサイクルが長続きするものかどうか、そういう面
で適正なリサイクル率と適正なごみ処理という形でのリサイクル率というのを見ていかないと、ただ高くすれば
よいという問題ではないだろうという気がします。
重要なのは、今までずっと経済産業省がこの間、されてきたのはサプライサイドの話です。やはりそういう面
から言うと、デマンドサイドのリサイクル政策というのは少し弱いのではないか。言い換えると、グリーン購入
法というのがありますが、あれもまだ民間のほうまで普及する形ではいっていない、したがってデマンドサイド
におけるリサイクル政策とは何かということもある程度考えていかなくてはいけない。
それから輸出入の関係ですけれども、輸入の中では発展途上国との関係が非常に大きいです。これがあくまで
も非関税障壁にならないような政策とは何かということを考えていかなくてはいけないですし、輸出のほうは、
今まで日本の輸出が増えたりというのはどちらかと言うと国内で需給ギャップが起こってきたために、その国内
の需給を調整するために外へ掃いていくという形が非常に多かったわけです。したがって、そのような面から言
うと国内の需給調整をする政策ではなくて、もっと総合的な形でのリサイクルを進めていくという形の政策的な
提案ということに変えていかなければ、おそらく国内的にしていっても今度は外が、逆に言いますと増えてきま
すと、日本だけが輸出しているわけではないですから、そうすると世界的な中でのこういう再生資源の需給の調
整のメカニズムとは何かということも一応頭の中に入れながら、国際的に提案をされるということが必要だろう
と思います。
(杉山代理)
素材である紙がどういう形で廃棄物になるかと言うと、紙が印刷されて、それで廃棄物という格好で、紙とい
う形で廃棄物になる。それがリサイクルという形で古紙として回ってきて、その古紙をマテリアルリサイクルす
るためにまた新たな廃棄物ができる。古紙を入れなければ、それに伴う廃棄物は出てこない、こういうことはあ
るわけです。そこから出てきた廃棄物を、基本的には焼却するという格好になるだろうと思うのですけれども、
その焼却した灰を、これもマテリアルリサイクルという観点からユーザを探していく。
そうすると、全国ネットワークで広い範囲で探していくにあたって、企業が考える場合はやはり経済性という
ことを考えて、遠方にそのユーザがいても結局は運賃がかかる、そしてそのユーザが、廃棄物であれば中間処理
業という資格がないとだめだという格好になると、その運賃がかさむからトータルとしては有価物という形にな
るかならないかという論議になって、有価物にならなければ廃棄物であるから中間処理業の資格がいる。
そうすると、せっかくユーザが見つかって、マテリアルリサイクルをしてくれるところがあっても、経済性と
いう観点から断念せざるを得ない。これは何かと言うと、廃棄物処理法の有価だ無価だという論議になるという
ことで、いつも引っかかるのはその辺です。そういう仕組みを考え直す時期ではないか。
それを取り払うと今度は、不法投棄という格好で出てくるので、処理業のないものがそれをやると、逆に廃棄
物の処理をするがためにやってそれで不法投棄が出るという格好のジレンマが出てきてしまう。基本的には、マ
テリアルリサイクルという観点からなるべく制約を除いたほうがよいだろうということです。
今度は一般の消費者という立場から地域のほうで見た時に、北国で積雪の時期を過ぎて、春になると雪の跡か
ら出てくるのは、目立つのが空き缶とたばこの吸いがら、これに対して、EPRでありますところの費用徴収、
事前徴収、排出時徴収、デポジット制導入、こういう観点の中でデポジット制導入ということを採ると、海外に
おける北国では、例えば空き缶などは全部拾って歩くのです。ですから、不法投棄を防ぐためにも前もって取っ
てしまうデポジット制、あるいは事前徴収、このほうが得策ではないかなというのが、日頃消費者としての立場
から見て考えていることです。
(角田委員)
今回の検討課題の中の問題意識として出していただいているのは、非常によいところに入ってきているのではな
いかというような感じがいたしました。
私はこのままで本当にどんな方向に進むのだろうかというようないらだちさえ覚えていたわけですが正常のル
ートに上ってきたなという感じを受けているわけです。
今は取組が非常に低くても、将来的にはこうなっていくのだということを強く出せるような形のもの、それか
ら正直者がばかを見ないような、悪いことはできないのだという、不法投棄などの問題ももちろんそうですが、
そのようなことがはっきりと示されるような方向づけのようなものがあればよいと考えています。
特に、有害性の視点で永田先生もおっしゃったわけですが、処理基準などもぜひ今回は考えてみることも必要
なのではないかと考えています。循環型社会に向けてということでは、方向がはっきりその方向に向かって進ん
でいて、だれも許されない、だれもが従う、だれもが方向づけていくという指針になるようなものもぜひ必要な
のではないかと思っています。
(織委員)
循環経済ビジョンから諸先生方と一緒に議論させていただいていまして、より抽象的なところから本当に具体的
な問題意識まで今回来たという気がしています。
今の既存のシステムをより高度化していくことがまず第1歩なのではないかと思います。そのためには、今の
システムがどのように動いているのかという評価をきちんと今回のワーキングで行うべきではないかと思います。
つまり、マンデートのところで動いているもの、ボランタリーで動いているものがそれぞれどういうベネフィ
ットとデメリットがあるのか、それからEPRシステムの中でリデュースに実際にそのままつながっているもの
があるのか、あるいは足りなければどこが課題なのかということを、OECDがやっているように、オランダ、
ドイツの容リの検討のような形で、個別の製品ごとで効果、それからよくないところといったものをちょっと調
査研究をしっかりしていくことがまず第1歩ではないかと思います。
第2点ですが、今回の問題意識の中でもEPRという観点が強調されてきているのですけれども、EPRとい
うのはあくまでもシェアードリスポンシビリティ、役割分担の中でより経済的に効率のよい手法として出てきて
いるものなので、その役割分担のあり方というものをもう少し具体的に考えていかなければならない、特に消費
者に対してEPRが動いている中で、どうやって消費者の役割分担をきちんと具体的に、製品ごとの廃棄物のリ
サイクルの中で考えていくかということを、今回は具体的に議論したいと思います。
特に、こういったシェアードリスポンシビリティの場合はコミュニケーションをどのようにやっていくのかと
いうことをより具体的に話していかなければならないと思います。単なる情報提供ということではなく、意志決
定、役割分担のあり方についてどうやってコミュニケーションを行っていくのかということが議論されていけば、
単にマテリアルリサイクルを望んでいく、あるいはやみくもにリサイクルを望んでいくというのは、今現状では
消費者には十分な情報が与えられていない、判断ができない、だから本当に効率的な判断をしていくための情報
提供手法、コミュニケーション手法というのも今回のワーキングで話をしていければと思います。
(大谷委員)
プラスチックという話にまとめますと、本来プラスチックは非常に軽量で、健康的で、かつ非常に使い勝手の
よい、非常に有効なマテリアルそのものだと思います。
ただ、処理のしかたで、私は2つの立場で、いわゆる素材メーカーの研究開発という立場と、それからプラス
チック処理促進という立場で、両方の極端な例として私は2つの立場にいるのですが、実際に素材メーカーとし
て、今家電メーカーさんと一緒にマテリアルリサイクルを本当に真剣にやっているのですが、非常に単一素材的
で、容易にしやすいもの、ホリゾンタールができやすいもの、とても難しいもの、極端に分かれている。一方で、
プラスチック処理促進のほうで技術開発は、メインはやはりケミカルを含んだサーマルリサイクル、そこでの技
術の拡大です。
こうやって見ますと、プラスチックには明確に種類がありまして、これはマテリアルとしてできるものと、ど
うしてもケミカルを入れたサーマルで処理すべきものと、日本の冠たる技術はやはりケミカルよりサーマルとい
うところにもこれからますます発展していくということで、この2つをいわゆる縦に並べるのではなしに、2つ
はともにプラスチックの処理の非常に重要なものとしてとらえるようなものとして見ていただきたいと思います。
(江村委員)
私どもは事務機機械のメーカーの集まりでして、EPRの観点からメーカー責任の重大性は十分認識している
つもりなのですが、実際の行動に移りますとやはりメーカーの限界というものを感じることが多くあります。
事務機機械業界で、自前の部品で調達している率というのは実は非常に少なく、素材産業から部品産業、あら
ゆる社会インフラの全てを使ってアセンブリ製品というのはできている、そういう観点から申し上げますと、関
係者の役割分担の大きさを痛感せざるを得ない。最終的には流通業者の皆さんとのコラボレーションも非常に重
大な使命になってくると思います。
したがって、そこの点をお互い協調、それから協力、競争という原理の中で詰めていくことが、結果的にはL
CAにつながっていく、社会のLCAのシステムの構築につながっていくのではないかと思いますので、業界の
垣根を越えた協力関係をぜひ今回の使命として皆さんと考えてみたいと思っています。
(池上委員)
私どもは今までの会議の中では、方向は賛成だが、方法論についてはいろいろな反対意見も出させていただき
ました。きょうはその中で、国際化という問題で2点だけお話ししたいのですが、国際的側面を表から取り上げ
たということは非常な進歩だと思いますし、これは絶対に必要な観点だと思います。
日本の生産がかなり国際分業で外で行われているという現状、それから日本に輸入品がたくさん入ってきてい
るという現状を無視して、日本だけの小さな中でのバランスを考えてみても意味がないと思います。
1つは、今までの容器包装などと違って、生産段階での設計や原材料のいろいろな制限等を考えていきますと、
今まで輸入品の場合は生産、水際での輸入、それから国内の販売とあるわけですけれども、今まで輸入もしくは
販売だけでやってきたわけですが、生産の場に入っていって話をしないと、とてもではないがこれはできない、
進まないということになってきた。
したがって、政府としてはやはり相手国と十分な話をしたり、相手国での産業場面で指導をしていくというよ
うなことが必要になるのではないか。日本はFTAもまだシンガポールとも結べていない状況で、その辺の努力
が遅れていると思います。
EUの場合は15か国以上の国が集まっての地域連合ですから、EUの中での国際分業がかなりあるわけです。
したがって、中での生産から消費までの完結的な流れがあるのですが、日本は国際分業化した場合には必ず1本
の流れになっているのです。
2点目は、同時に日本の今の国際分業が、今まで日本が非常に強い立場で、輸出主導でやってきたわけですけ
れども、流れが変わってきた。日本のコストは非情に高く、日本が金を出しているODA、例えばプラント輸出
などでも日本の企業は全部敗退している状況で、これはコストというものを考えなければならない事態になって
きている。
このままいきますと、日本の国際競争力は非常に劣化します。ですから、日本が空洞化するか、もしくは日本
産業が外へ出られないかというようなことがあるということを踏まえて、環境のために必要ではあるのですけれ
ども、これは全く規制の強化であることも事実です。
ですから、規制緩和のこの時代にこれだけの規制強化をやるのだという決意、ですから逆に言えば相当絞り込
んだ、本当に必要な規制だけに絞る、それから経済合理性を常に一方のほうで見ながらやっていかないと、今貿
易統計は黒字ですけれども、黒字幅は見る見る減ってきていますし、このままでは双子の赤字国になってしまう
可能性も出てきているという状況を常に見ながら、国際化の中での日本という立場で論議していくべきだと思い
ます。ちょっと抽象論ですが。
(浅野委員)
日頃から廃棄物リサイクルの話はものごとに扱いが違い、ものによりけりだということを申し上げているわけ
ですが、その「ものによりけり路線」が極めて明瞭に出てきているという意味では、大変よい方向ではないかと
思います。
ただ、事務局はもうおわかりだと思いますけれども、循環型社会の基本法があって、循環基本計画を作るとい
う国全体の方向がまずあるわけですね。この審議会の委員の方の中にちょっとした誤解があるような気もするの
ですけれども、方向はそちらのほうが全体取りまとめという役割を担うわけですから、この産構審の中で取り上
げられるマターというのは極めて重要な部分をカバーする、ほとんど8割、9割カバーすると思うのですけれど
も、しかしそこでカバーしきれないものがあって、例えば農業であるとかといったようなものもありますし、そ
のようなものも全体を含めた循環という社会のあり方については別途私ども中央環境審議会のほうで検討してい
るわけです。
そちらの検討にここの議論が十分に情報発信できるようにしていただくということが、極めて重要ではないか
と思うわけです。と言いますのは、きょう出ている事務局のさまざまな問題意識というのは私はおおむね賛成で、
このことについては特に細かくコメントをする気はないのですけれども、すでに誤解がいろいろ生じ始めている、
例えばEPRという言葉についても誤解が生じてきているし、わが国の循環基本法がそれをどういう形で取り上
げようとしているかということについても誤解が出ていて、EPRと言えばそれはものを作るところが全部費用
を負担するのだ、それをやらない限りだめなのだというような議論が出てきてしまうという雰囲気があるわけで
す。ですから、それは非常に困るなと思います。
それから、3Rの順番にしても、絶対的にこれがアプリオリに決まっているのではないので、法律をよく読ん
でいただいたら、そこにはLCA的発想があって、環境負荷がかかるならそれに拠らないことと言っているわけ
です。ところが、そういう部分は必ず読み飛ばされるわけです。
循環法を作る時に散々そのことを強調して、その部分を相当入れて、国会でもかなりそれを強調して発言をし
たのですけれども、実際動き始めると、当然これが大前提だという議論しか出てこないという雰囲気があって、
今月の終わりから来月にかけて全国で循環法のヒアリングをやりますけれども、ヒアリングをやると必ずそうい
う意見が出てきてしまう。量から言うとそういう意見というのはけっこう多いものですから、何となくその方向
に動いてしまうというのは非常によろしくないわけです。ですから、その辺のところについてきちんとした情報
を提供するということが、この審議会の仕事として極めて大事なことであろうということを申し上げておきたい
と思います。
ですから、ここは全部をカバーしているわけではないがその関連する部分をどうするのか、つなぎをどうして
いくのか、これは本当を言うとどこかちゃんとやらなければいけないところがあるのですが、意識しておかなけ
ればいけないので、産業環境ビジョンを昔この産構審で作った時以来の課題なのです。
しかし、ものそのものは経済産業省が所管する枠の中だけで動くわけではないわけで、他の省庁がやっている
ことと経済産業省がやっていることとのつながりの中でものが動いていくわけですから、そこを忘れてしまうと
いけないなということです。
たしかにOECDもEPRというのは究極的にはもの作りのところに収斂するという言い方をしていますけれ
ども、わが国の法律の考え方はもの作りのところだけに全部責任を負わせるとは一言も言っていないわけで、ま
さに役割分担ということですし、それから流通のところがより多く責任を負わなければいけない場合もあるだろ
うと、いろいろなことを言っているわけです。
ですから「何だかんだ、全部俺のところに最後は持って来られるんだ」という、何となく身構えた格好で皆が
議論を始めたら困るわけで、循環基本法はそうではないと言っているわけです。だから、どういうものについて
はどこが一時的に行為責任を負い、そしてそれについての費用はどこが負担をし、そして最後にそれをどううま
く回すかという仕組みを考えるということが、わが国全体としての必要な施策だということを意識しながら今後
の議論を進めていただきたいと思います。
(吉田代理)
経団連におきましては環境自主行動計画というものを作っていまして、本年1月30日に廃棄物対策編というも
のを公表しています。ここは最終処分料を統一指標として数値目標を作っているわけですけれども、使用済製品
対策というものも自主的に行っている業界に関しては盛り込んで、すでに公表しています。
EPRについては、従来より経団連としては業種業態を踏まえたシステム、その上で経済的合理性等々も含め
て考えていただきたいということを主張してきたわけです。
いくつか経団連の中で話があると、主に費用負担の問題に非常に関心が高くありまして、費用負担の問題とい
う話の中で関連してくるのは、どういう人がどういう役割をどういう理由で負うべきか、そこに収れんされてい
るという理解でいますので、そういった観点からも引き続きこのワーキンググループの議論にも参加させていた
だきたいと思っています。
(平田委員)
1つは、技術開発という視点、特に再利用のための技術開発という視点。これは個別企業の枠を超え、あるい
は業界の枠を超えた広い形での取組が必要だろうと思っています。したがって、産官学の協力態勢が新しい視点
で必要になってくるのではないかと非常に強く感じています。
そういう中で、積極的な意味合いとしてこれが新しい事業の創設につながってこないかと、そういう視点も持
ちながら議論に参画させていただきたいと思います。
もう1つは、費用負担の問題、これは究極の課題だろうと思うのですけれども、費用負担の公平感をどうコン
センサスを得るかということが究極の課題だろうと思います。事業者あるいは消費者、あるいは地方自治体を中
心にした行政、公平感ということがどうコンセンサスを得るかが、この場の最大の究極の課題だと思います。
(門前代理)
物質循環の一番上流と、ごみ処理という一番下流に身を置きます立場から、この物質循環についての意見と言
うよりも感想を申し上げたいと思います。
3つありまして、1つ目は「責任て何だろう」、2つ目は「やりやすいものからやったら」、3つ目が「捨てる
ってそんなに悪いことでしょうか」ということです。
1つ目は、生産者はリサイクルに高度な技術力を持っているということ、このようにやりますと大変なことな
のではないかと思います。以前、一般廃棄物の処理は市町村の責任であるということから、市町村が全てをやる
のだという解釈がかなり長い間あったかと思います。最近崩れて、委託も含め、かなり責任の果たし方が広くな
ったと思います。
そういうことからしますと、責任というものと実効というものを分けて考えていったほうがより効率的なので
はないかという気がいたします。
それから「やりやすいものからやってはどうでしょうか」ということにつきましては例題を2つ申し上げたい
と思います。1つは、サーマルリサイクルをもっとやってよいのではなかろうかという気がいたします。少なく
とも、埋め立て処分場へ行っているよりもサーマルでやったほうがよいのではなかろうかという気がいたします。
たしかに、究極は再使用なり再利用なりマテリアルリサイクルということでしょうけれども、それを待っている
よりも、やれるものからまずやっていくということが必要なような気がします。
2つ目の例としましては、LCA的観点、LCAということではありません、観点ということで申し上げたい
のですが、たしかに循環を考えます時に何らかの尺度が必要かと思います。いままではどちらかと言うとお金で
測ってきました。そこにいろいろな齟齬が出てきたのだろうと思いますので、何らかの尺度が必要かと思います
が、今のLCAは非常に細かいところに気を遣いまして大枠が見えないと言うのでしょうか、非常に時間がかか
っている。
3つ目の「捨てるって悪いのでしょうか」ということですが、1つはリサイクルをどんどんやっていきます。
金属等もありますし、それから建設廃棄物もあります。リサイクルをやれば、必ずどうしようもないものが出て
くるのではないかと思います。
それから、過去には有益であったものがだんだん使用制限を受けて使えなくなった、回収はしたけれども行き
場所がないというものが出てこようかと思います。それから、大気中から資源を採る場合はよいのですが、地下
ないしは表面から採りますと、必ず付随のものが入ってきます。そういう3つのものをどのように今後始末して
いくか、ですから安全に、安心して捨てることは別に悪いことではないのではないでしょうかという理屈づけが、
将来は必要になってくるような気がいたします。
(松尾委員)
先日のCOP6の再開会合で、大変難産の上一定の合意ができました。中身についてはいろいろ議論のあるとこ
ろですが、これに賛成した日本としては、これから循環型社会の実現のための取組を一層加速していかなければ
いけないだろうと思います。そういった観点から、このワーキンググループは半年あまりの議論になるわけです
から、いろいろな角度から3Rへの取組の方法を議論していきたいと思います。
私はその第1歩として、製造、流通、場合によってはリサイクルの行程の中でどれくらいのエネルギーを投入
したのか、CO2をどれくらい排出したのか、そのデータを表に出す取組をお願いしたいと思うのです。リデュ
ースの中に属すると思うのですけれども、特定省資源化業種あるいは省資源化商品にかかわる業界に限らず、そ
のようなデータをまず表に出してくることによって目指す方向がはっきりしてくるのではないかという気がしま
す。
2つ目に、6番目の観点として国際連携という柱が出てきたことは評価できると思います。EPRというのは
残念ながら現状ではOECD加盟国段階の取組でありまして、これが定着・強化されますと、中古品あるいはス
クラップ類が途上国へ輸出される傾向というのがさらに強まってくるのではなかろうかと思います。日本の3R
を考える上で、そのような輸出先でどういう扱いがされていて、最終的にどういう処理が行われているのかをき
ちんと把握しなければ、日本の3Rというのは完結しないのではなかろうかと思います。
そのような点で、仕向先の国々と連携して、まず実態の把握をする、場合によっては日本の最終処理あるいは
リサイクルのノウハウというものを積極的に提供するという取組が必要なのではないかと思います。
仕向先が東アジア諸国が大半であるということを考えれば、例えばAPECのような場を利用して3Rの東ア
ジア版というものを作る、実現は容易ではないと思うのですけれども、その取組を始めるということも大事なの
ではないかと思います。
(薬袋委員)
有用な循環型社会を作っていく上で、最も効率的な方法を進めていくことが大事だと思っています。そのため
には、コストとか、経済的な側面や、国際的な側面のバランスをとったやり方ということを考えなければ、実効
的なものにならないということだと思っています。
そのようなことから言いますと、法的に規制をかけたほうがより有効なもの、あるいは自主的な方法のほうが
よいものもあるし、何が効率的なものだということをまず考える、まずそこをやり、次のステップでこうすると
いうようなことを考えていく、その辺のところも効率的な面ということから考えた時どうだというような議論も
させていただければと思っています。
(山口委員)
1つはいわゆるEPRというのは環境面では確実によいわけです。ですから、環境効果は間違いなくよいわけ
です。ただコスト、費用、これはOECDのペーパーではあまり重視されていないのです。例えば、EPRをや
ったことによってよかったのか悪かったのか、コストも入れて分析、これは田辺課長のところで第1歩として非
常によい分析をやられましたけれども、これをぜひやっていく必要がある。
そうなってくると、例えばEPRは簡単に言うと自治体からいわゆるメーカー、そちらへ責任が移っていくわ
けですが、そうすると自治体に今まで納めている地方税、それが安くならないと、別のほうへ移った責任、そこ
が高くなっているわけですから、全体としてどうだという比較が社会としてできない。この辺りが自治体につい
ては情報の開示がまだというように思います。これはぜひ自治体のほうにお願いをしたいと思っています。
2点目は、いわゆる貿易問題ですけれども、先ほどトップランナー方式というお話がありましたけれども、最
近日本では温暖化でトップランナー方式、それから廃棄物ではEUの廃電子電気機器指令、これについては随分
問題がありました。日本政府・業界、あるいはアメリカ政府・業界とも、EUの廃電気電子指令については強行
に文句を言って、その結果内容が変わってきたわけです。
そして、今後日本で廃棄物政策をやる時には必ず、WTOのTBT協定のところは相当見なければいけないと
思うのです。例えば、先ほどリサイクルされたもののマーケットの有無の問題がありました。これは実は廃棄物
で一番難しいところだと思うのですけれども、そうなってくるとグリーン購入プラス何があるかと言うと、いわ
ゆるリサイクルドコンテンツというものが出てくるわけです。これは実はEUの廃電気電子指令に出てきて、日
本もアメリカも相当反対をして、最後には消えたわけです。ですから、環境と貿易をどのようにバランスをとっ
ていくかというのが極めて大事だと思っています。
もう1つ、回収率というお話がありました。これは私も非常に大事だと思っているのです。日本の場合には、
リサイクル率を決める時は相当細かい分析をしてリサイクル率を実際に決めています。ただ、どのくらい排出さ
れて、どこまで回収されるかというところはほとんどデータがありません。
EUの電気電子については、あれは廃棄が1人20キロ、回収が1人4キロという計算になっています。ですか
ら、2割回収され、そこからどのくらいリサイクルされるかというわけです。
そういう意味で、先ほど輸出の話がありましたけれども、これをきちんととらないと、廃棄のうちで回収され
るのはどのくらいか、そこに輸出が実は入ってくるわけです。これはどこかで出るのか出ないのかわかりません
が、処理費用をどこで取るかという話の時に実は非常に大きな問題になるわけです。と言うことで、輸出につい
てはぜひ従来通り、あるいはそれよりさらに続けてよいデータを採るようにしたいと思います。
(吉村委員)
自工会では昨今自動車リサイクル法の法制度化に向かって、集中していろいろ議論をしてきました。法制度化に
向かってはまだ議論をし、実効性のあるものにする必要がありますし、そのあともさまざまな課題が残っていま
す。例えば、自動車の引取ということに関しましても、日本全国くまなく引取業者があるのか、例えば離島など
にもそういったことがあるのかというようなことをきちんと議論をして、さまざま大きな課題があろうかと思い
ます。
自動車は、製品ということではお客さまに広い意味での喜びを提供するということで、環境の側面におきまし
てもこの市場原理が大きく働いていると思うのです。例えば、安い車を作るということはその加工のプロセスに
おいていかに歩留まりを上げ、あるいはエネルギーの使用を削減し、ロスをなくしていくか。すなわち、大きな
意味で環境に優しい車作りということがコストダウン、それから燃料をたくさん食わない燃費のよい車を開発す
るということが、トータルでの地球にとって優しい、そういうことで大きな意味で喜びの提供をしてきたわけで
ありますが、この自動車リサイクル法というのはその喜びの後始末ということだと思うのです。
そういうことで、実効性あるものについてさまざま議論していかなければいけないと思っていますが、本日提
案されています4つの課題については、残っている重要な課題であろうかと思っています。3Rということで、
リデュース、リユース、リサイクル、私はさらにこれにリカバリーという4つ目のRがあるのではないかとも、
産業界全体ということで考えればあるのではないかと思います。
私どもは大変あらゆる素材、材料を使用して製品にしていくわけでありまして、4つ目の課題になっています
国際的な側面での支援というのが今後大変重要になっていこうかと思います。
現在、自動車は輸出が大半でして、海外からの輸入というのはシェアでいきましても少ないわけですが、今後
進展国等からの安い車の流入等も十分考えられます。特に、二輪ではすでに始まっていまして、そういうことも
考えますと、基準あるいは他国への働きかけその他大変重要な課題になってくると思っています。部品あるいは
自動車のグローバルなビジネスがさらに加速していくということだと思います。
生き残りを賭けた熾烈な競争の中で、環境の原則が働いているとわれわれは認識していますが、処理技術等も
含めまして、自動車についてはあらゆる産業界の領域の支援、サポート、ご協力が必要かと思います。そういう
ことも含めまして、よろしくお願いしたいと思います。
もう1つは、私どもさまざまな形でLCAというのは実施していますが、こういったものがクライアントとい
うところで整備されていこうかと思うのですけれども、やはり評価基準が全世界共通なものでないとだめだとい
うことでして、これが大変難航する作業だろうと思います。こういった基準をきちんと制度化するとともに、ユ
ーザ、お客さまもそういう意味で意識を高める、そういった展開活動が大変重要になってくるのではないかと思
いますので、この4つの議論を深めていく中でそういった課題への対応、ビジョンのようなものを提示できたら
と思っています。
(米澤委員)
3点だけ私の関心事ということで申し上げます。
1つは、この循環型社会の形成にはコストがかかるわけでして、これを消費者も含め国、地方、それからメー
カー、製造者が、いかにバランスよく負担するかというのが大きな、本当の社会を実現するための重要なツール
ではないかと思います。
そういう意味で、先ほど消費者の役割という観点をこの場でも、製造者とのコミュニケーションを深めたいと
いう大変貴重なご意見がありましたので、私も大賛成です。
それから、最終的なコストの関係も含めて、サーマルリサイクルといった問題を正面から議論に取り上げて勉
強したいというのが2点目です。
3点目は国際化の問題で、今日本の産業構造の中で、大変な勢いで海外への製造業の移転が進んでいます。こ
れは私どもの予想を上回るテンポですので、ぜひこの議論をする時に、5年後あるいは10年後くらいの産業構造
の姿をイメージしながら、循環型と国際化のすり合わせをするという観点が非常に重要なのではないかと思って
います。
(平岡座長)
次回の会合日程につきましては、事務局のほうで日程調整を行った上で、改めて書面にてご連絡をさせていた
だきます。どうもありがとうございました。

--終了--




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