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独立行政法人評価委員会産業技術総合研究所分科会第3回 議事録

経済産業省
産業技術環境局 産業技術総合研究所チーム

日時:平成13年10月23日(水) 13:30-15:30
場所:経済産業省 別館3階 第4特別会議室

出席者

分科会長
木村孟 大学評価・学位授与機構長

委員
浅井彰二郎 株式会社日立製作所上席常務、 岡田恭彦 富士通株式会社取締役、 塩田進 静岡理工科大学学長、 常盤文克 花王株式会社特別顧問、 橋本安雄 関西電力株式会社顧問、 山野井昭雄 味の素株式会社技術特別顧問、 安西祐一郎 慶應義塾塾長(欠席)、 黒川清 東海大学医学部長(欠席)、 高橋真理子 朝日新聞論説委員(欠席)、 藤嶋昭 東京大学大学院工学系研究科・工学部教授(欠席)、 松重和美 京都大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー施設長(欠席)

産業技術総合研究所
吉川弘之理事長、中島一郎理事、田中一宜理事、鹿島幾三郎理事、 古賀評価部長、後藤産学官連携部門長、津田能力開発部門長

事務局
濱田審議官、伊藤産総研チーム長、松岡技術評価調査課長補佐

議題

  1. 独立行政法人産業技術総合研究所役員退職手当規程(案)について
  2. 独立行政法人産業技術総合研究所平成13年度中間状況報告について
  3. 国の研究開発評価に対する大綱的指針(案)について
  4. その他

議事概要

(1) 挨拶および全体説明 木村委員長: 全体説明と配付資料の確認。

濱田審議官: 挨拶。

(2) 独立行政法人産業技術総合研究所役員退職手当規程

(案)について

津田部門長: 資料1に従って説明。

木村分科会長より、委員から特に意見がないので分科会として了承

(?)する旨の発言あり。

(3) 独立行政法人産業技術総合研究所平成13年度中間状況報告について

吉川理事長: 産業技術総合研究所の事業進捗状況について、プロジェクターを用いてプ レゼンテーションを行う(資料2-1参照)。

古賀部長: プレ評価結果に関するプレゼンテーションを行う

(資料2-1参照)。

後藤部門長: 産学官連携に関するプレゼンテーションを行う

(資料2-1参照)。

中島理事: 来年度予算要求に関するプレゼンテーションを行う

(資料2-1参照)。

(4) プレゼンテーション後の質疑応答:

岡田委員: 理事長とユニット長との契約関係に関して、47もユニットがあると各ユニ ットとの対話は難しいのではないか? 何か工夫はあるのか?

吉川理事長: あくまでも研究者と理事長の対話であると考えている。これまで54人の ユニット長にそれぞれ30分程度会ったが、研究者には共通したものがあるので、 この程度の時間でもみんな私の話がよく解る。これにより、かなりの程度、やって いることは私に見えてきている。それ以外でも機会あるごとに対話を心がけている。 階層を作らないフラットな構造が産総研の特長である。直接のコミュニケーションを 重視したい。基本的にコミュニケーションはうまく行っていると思う。

山野井委員: 科学技術基本計画の4つの大きな分野の一つに環境も入っているが、理事 長説明の産総研の3つのミッションは、これと少し違うのではないか? 中でもバイ オ以下の青い部分の意味は何か?

何か違いがあるという考えなのか?

吉川理事長: 環境問題には国際協力と科学的データの裏付け、および政策との共同作業 が必要。環境問題のための基礎データを出してゆくのが産総研の重要な役割。一方で バイオ・情報関連のミッションについては、ある程度世の中の競争が見えており、政 策とはあまり関係なく進めることができる。

山野井委員: 理事長の言ったサステイナブルという点で、先ほどの青い方のミッション を発展させるとネガティブな面も出てくるのではないか? 環境は他のテーマと表裏 一体ではないか?

吉川理事長: そのようなネガティブな面は環境分野で対応することとなる。この3つの 柱(ミッション)は独立ではない。これら全てが関連をもって進められることとなる。

山野井委員: ユニット長の権限と責任はどうなっているのか? 特に責任はどうか?

吉川理事長: 評価には論文・特許など数字による客観的なものと、産総研のミッション に対する貢献度の二種類がある。特に後者は質的なもので、直接のコミュニケーショ ンによりマネージメントが判断する。ユニット側は対話を通して理事側を説得してほ しい。

山野井委員: 組織を大きく方針を変えざるを得ないとき、ユニット長はどこまで変える 権限を持っているか?

吉川理事長: 研究者を首にはまではできないが、権限は100%持っていると言える。 ある範囲内で人員やテーマを変更するなど、かなりの権限がある。給料の査定もできる。

山野井委員:

(産総研の今後に)期待感を持っている。

橋本委員: 私も同じ事が聞きたかった。ただ各ユニットの予算の裏付けはどうなっている のか?

吉川理事長: 運営交付金は理事側の判断で配分。その他では、外部資金は各自が取って来 ることができる。一応、理事長側を通すが、何に応募するかは基本的に自由である。

橋本委員: ベンチャー支援室は東京に1つなのか? それとも各地域にあるのか?

後藤部門長: ベンチャー支援室はつくばに設置されているが、各地域にも産学官連携セ ンターがあり、連携して活動する。

常盤委員: 自立的な運営と評価という話だが、最終的に評価には具体的数字が出てこざ るを得ないのではないか? 例えば給与において理事を追い越すようなユニット長は あり得るのか? 精神的なものよりも、最終的には即物的な給料への反映がもっとも 分かりやすい仕組みではないか?

鹿島理事: 4月から産総研でもフェローシップ制度を開始した。外部から立派な業績を 上げたシニアの研究者を高い給料で招へいしている。インセンティヴは十分ある。 常盤委員: 人の値段

(給料)はグローバルに決まっている。世界から積極的に人を集め るには、給与に触れざるを得ない。みんなが解るようなルールや仕組みがないと人を 集めにくいし、評価も難しいのではないか?

鹿島理事: やはりユニット長へ理事長以上の給与を与えるのは無理。理事並みとしたい。

塩田委員: 産総研の3つのミッションのウェート付けは?

吉川理事長: これは国のミッションとしてのウェートの問題。これから産総研としても 議論を始める状況。時代により政策的なものも重要になるかも知れないが、基本的に は図中の青のミッション

(バイオ、情報、エレクトロニクス、材料など)を重視して いる。

浅井委員: 3つのミッションのうち産業競争力が大事ということだが、プレ評価結果に よると、まだ変わり方が十分ではない。どの程度のテーマが産総研ミッションに合っ ているのか? リーダーとして相応しい人が付いているのか? これらについてマネー ジメントが現時点でどう考えているかで、マネージメントの認識が分かる。どの程度 目標は充足しているのか? 絶対100%うまく行く訳はない。立ち上げ時の苦しみは 私もよく解る。この辺りを数字的に挙げて、次回はもっと向上させてほしい。意識改 革とテーマの方向性の変化が重要なポイントだと思う。

(先ほどのプレゼンでは)本 格研究という文学的な表現をされていたが、上手く運営するためには予算配分が重要。 外部資金、競争的グラント、交付金のうち、交付金を如何に配分するかが幹部にとっ て重要。これら3つの予算の比率や交付金の配分など、もっと解るように見せてほし かった。

吉川理事長: ユニット長レベルでは、80-90%は同じ思いになっていると思う。言 葉の上ではミッションを理解している。しかし中身の理解では50-60%か? ユ ニットにはセンターと部門がある。ユニットは短期的、目的特化型で、センター長は よく理解している。問題は部門で、これは将来のためのインキューベータ。まだユニ ットの構成が中途半端で、中身がばらばらの傾向がある。極論すれば、2500テー マあるとも言える。

中島理事: 交付金は700億円で、うち人件費や施設費を除いた純粋な研究費は140 -150億。外部からの委託金は交付金とほぼ同額だが、今後まだ増やして行ける余 地はある。企業からの受託研究は去年までは0で、これから新たに始める段階だが、 今後力を入れて行きたい。

岡田委員: 理事側として、予算を通じて幹部の意志を表明すべきだ。プレ評価をどう活 用して幹部の意志を表明しようとするのか? 経営側の意志をプレ評価の中にどう入 れるのか? 評価の結果を予算にどう反映するのか?

古賀部長: プレ評価については、先ほど資料で説明したようにして反映する方針である。 しかし基本的にユニット長の意志を尊重する。評価結果の反映についてはまだ内部で 議論している段階だが、基本的には結果を資源配分やユニット改廃に反映する考えで ある。研究資源の配分については、極力客観的にしたい。また、ユニットと評価委員 の両方の意見を理事長が聞いて総合判断したい。

岡田委員:

(私の質問に対する)理解が違う。

(私が聞きたいのは)経営側の意志がプ レ評価の結果の反映に生かされるようにビルドインされているか? そういう方向を エンカレッジする経営になっているか?ということである。

田中理事: これは非常に本質的な質問だと考える。プレ評価においても評価委員から、 「産総研の目指す方向は?」、「ミッションは?」、「世界の中でどういう特徴を 出してゆくのか?」など、共通したコメントがあった。これがないと各ユニットを 正当に評価できないと指摘された。我々も同感である。産総研のミッションを明確 にする作業を現在進めている。これまでと全く違うインフラや文化を創るのに苦労 している。とりあえず走りながら考えている。今回のプレ評価では産業界とのリン クを重視した。今は内部からの大きい反発やフリクションもあるが、これを繰り返 しながら、いずれは産総研の根本的な方針を早い将来に確立したい。とにかく外部 の委員から言われるのは緊張感に繋がり、良い機会であったと思う。

山野井委員: 産学官連携に関して、設備や雰囲気などの点で産総研には期待する。これ は大学に比べ有利な状況にあると考える。ただベンチャーに加わっている産総研職員 が全て副社長だが、何故社長になれないのか? これは公務員型だからという話だが、 だとすれば、こういう制限はネガティヴだと思う。将来は非公務員型の身分に切り替 えることも考えているのか?

中島理事: 今のところあれが限界。でも、それで良いという訳ではない。極力制約をは ずすよう努力したい。

吉川理事長: 公務員型の実体的メリットはあまりなく、むしろ情緒的な執着が強い。非 公務員型に変わるには時間がかかると思う。

(5) 「国の研究開発評価に関する大綱的指針」の改定に際し、独立行政法人産業技術 総合研究所に必要となる評価について

松岡: 資料3に従って説明する。大綱的指針について産総研中期目標・中期計画との関 係では特段齟齬が起きないと考えるので、大綱的指針に関して新たに意見を加える事 も、中期目標・中期計画を変更する必要もない。

(6) その他

木村委員長:岡田委員の意見と関係するが、大学の評価においても学部の評価を直接やる と大学の目標が出てこなくなるので、全学の哲学を評価する場を設けた。全体の哲学 のようなものをまず考えて、各ユニットを評価すべきだと思う。

田中理事:そのような全体の哲学を考える場として、来年の5~6月にアドバイザリ・ボ ードを開催する予定である。

伊藤産総研チーム長:本日の議事要旨については分科会長に一任願いたい。議事録は案を 取りまとめ委員の意見をいただいた上で公開する。今後の分科会は産総研の初年度の 業績評価について来年の春以降に開催する予定である。分科会長をはじめ委員の皆様 のご意見を伺いつつ開催して参りたい。

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