1. 日 時:平成13年12月13日(木)14:00~16:00
(環境省 パソコンリサイクル検討会 との合同会合として開催)
2. 場 所:環境省 第1会議室(中央合同庁舎5号館 22階)
3. 出席者
永田座長 角田委員 蒲委員 斎藤委員 佐藤委員(代理) 佐野委員 庄司委員 富田
委員 中島委員 平野委員 深見委員 松田委員 麦田委員 弓削委員 横山委員
4. 議 題
(1) 家庭系パソコンの回収・再資源化について
(2) その他
5. 議事要旨
(1) 資料5-3「販売時負担方式による家庭系パソコンの回収・リサイクル方法」に基づき、
富田委員及び(社)塚本専務理事から説明の後、質疑及び意見交換。その概要は以下の
とおり。
(蒲委員)
2ページ目の5.③にある、自治体による協力の部分で、適切な料金設定への対応とは具
体的にどういうことなのか教えていただきたい。
(塚本(社)電子情報技術産業協会 専務理事)
パソコンのリサイクルをそれぞれの企業でやっていくと、相当のリサイクルコストがかか
る。それぞれの自治体が条例でやっておられる粗大ごみとか、あるいは不燃ごみとか、こ
ういうものの中にパソコンも入っており、それぞれの自治体で消費者から取っておられる
費用は異なっていると思うが、家庭系パソコンについてメーカーの方でもっと積極的に取
り組んでほしいという話があった。その場合に、我々の方にできるだけ流れてくるように
と、料金設定のことを書かせていただいた。
(横山委員)
これまでの資料では、将来充当方式と当期充当方式の長所、短所がいろいろ上げられて、
どっちに結論を出すのか難しいような状況だったと思うが、今回一気に将来充当方式がい
いんだと言われている。なぜそういう結論が出たのか教えていただきたい。
(富田委員)
我々は、どうしてもやれと言われたから、苦渋の選択として最低限ここまでなら何とかや
れるかなという案を業界の意思としてまとめたということであって、これがいいから、こ
れで決めたということではない。
(永田座長)
答えはそうかもしれませんが、質問は当期充当から将来充当になった理由。
(富田委員)
当期充当につきましては、年度ごとの販売量と排出量のバランスによってその当期に必要
なリサイクル料金が決まっていく方式ですが、パソコンの市場状況、その他をかんがみた
場合、必ずしも販売量が排出量を毎年毎年上回るという保証もなく、破綻するリスクがあ
る。業界の内部でも当期充当しながらでも、やれる案があるんじゃないかというのがあっ
たのも事実だが、恒久的な施策として、あるべき姿になるかということで、消えていった。
(佐野委員)
もっと簡単にいうと、他人の分を負担する方式ということになるわけなので、それは非常
に無理がある。自分が排出したものを自分で処理というのが原則じゃないかということで、
もし実行しようと思うなら、将来充当方式がお客様にとってもわかりやすく、いいのでは
ないかという結論を出した。
(松田委員)
意見を言う前に一つだけ質問ですが、将来充当企業内資金管理方式というのは、一台一台
パソコンに何円、何円と売るときに、消費者から機種ごとにお金を取るという話ですか。
(塚本専務)
お客様に売るとき、価格の中にそれを上乗せして、販売するときにその分を徴収させてい
ただくということで、そんなに複雑な話ではない。詳細としてどういう形になるかという
のはあるが、基本的には価格プラス上乗せという形になる。
(松田委員)
内部化みたいな話ですか。
(塚本専務理事)
それぞれの企業が、パソコンの売り上げの中にリサイクル費用を含めていただき、リサイ
クルのお金をいただいたというシールを張る。そのパソコンについては、排出されるとき、
無料でいいという、非常にシンプルな形です。
(松田委員)
パソコンを使い終わるのは10年とか15年で、10年後の値段なんてわかりもしないのに、
最初からお金を取って大丈夫なんですか。
(塚本専務理事)
その点は、先ほどお渡ししたポイントの2番のところで、「将来発生する費用の予測は難し
く、妥当な料金設定は困難」とあり、我々の基本的なポジションとしては、排出時徴収が
一番シンプルでいいというもの。不可能なのか困難なのかについては、いろいろ困難があ
るが、その困難を克服するという覚悟で、提案させていただいている。
(庄司委員)
10年先の費用の徴収で始めるということは、販売時徴収によるリサイクルは実質的に10
年先から動き出す。当面は排出時負担でこのリサイクルは進める。10年先というのは、同
じような制度が果たして存続するのかどうか、パソコンの存在形態を含めて、業界の方が
疑問視している中で、将来充当方式を採用しているのは疑問だ。その疑問に対して、だか
ら我々は排出時だというのでは、答弁としてなっていないと思います。それなりにきちっ
と理屈をつけていただきたい。
(塚本専務理事)
問題点がないのかと言われたので、「問題点はございます」と申し上げた。10年という問題
については、これまで我が方から提出させていただいた家庭でのパソコンの平均的な保有
年数は13.8年、ただ、それぞれのご家庭で使われた場合、いろいろな消費者の方がおられ
る。新品でリサイクルのマークが張られていた場合には、何も10年待っていただく必要は
全くない。10年先から始まるということではなくて、新品のパソコンを対象にした制度で、
基本的に我々は販売時徴収でやっているということである。
(角田委員)
JEITAの方々の非常な覚悟と、永田先生の大変なご苦労があったようで、私は単純に
ご苦労いただいたことに感謝しており、これが循環型社会導入へのきっかけになるものと
私は強く感じている。確かに、5.のところで環境整備ということがうたわれております
が、一生懸命取り組んでいる事業者と、そうでない事業者との差について、一生懸命やっ
たところが評価されないのでは済まないと思う。大変ご苦労いただいただけに、5.の環
境整備ということは消費者側も強く力を入れていきたいと思う。ただ、不法投棄の面で、
ノートパソコンのように小さいものがこれから出てくることになり、自治体側にこれから
負担がふえてくるのではないか、自治体への配慮がここで抜けているのではないかなとい
う気がする。
(庄司委員)
JEITAとしては大変ご苦労されたことはよくわかる。ただ、率直に申し上げて、今回
のこの方式というのは、販売時徴収を接ぎ木して乗せたということで、結果的には従前の
主張、JEITAが考えている廃棄時徴収を実施していくということと全く変わっていな
い。問題点は何も解決されていないという意味で、私どもとしては納得できる案ではない
という率直な感じを持つ。それから、環境整備の中で直接私どもに求められている③、自
治体の側でも実効性向上のための対応ということで、具体的には、従前どおり並行的に自
治体がパソコンを回収する場合については、事業者回収で行われるリサイクル料金に相当
する程度の料金を設定してほしいということだと思う。これは、今の自治体の粗大ごみの
収集システムからいくと、高目設定という形になろうかと思うが、家電リサイクル法では
そういう施行をした。これについては前にもお話したが、現行の資源有効利用促進法に基
づく再資源化製品という枠の中では、そういった政策を選定するという根拠は非常に薄い。
つまり、逆にいえば、こういう環境整備はなかなか難しい。もう一度念を押しておきます。
(永田座長)
角田さんの話は、自治体の負担という話の中で不法投棄の問題とか、その辺をおっしゃっ
たんですよね。今のも既販品の話になってくるかと思う。
(平野委員)
私どもの方としましては、家庭用については販売時徴収ということでJEITAが苦労し
てつくられた案で、大変結構ではないか。あと、将来充当か当期充当か、それはできやす
い方でおやりになるということで、そういう意味で全面的にこの案に賛成です。ただ、リ
サイクル実施のための環境整備で、国及び自治体のグリーン購入とあるが、リースも忘れ
ないでいただきたい。
(永田座長)
その辺も含めて申し上げていることになるかと思うが、わかりました。
ここで一たん切らせていただき、既販品については、メーカーサイドに戻ってくる回収促
進をどう考えているだろうかという話だと思う。不法投棄につながらない、あるいは地方
自治体の方に回る量をできるだけ少なくしたいということで、「既販品の回収促進」という
言葉が出てくるが、この辺どんなイメージで考えているのか、検討された範囲内で結構で
すから、ご紹介いただきたい。
(塚本専務理事)
基本的にはそれぞれのメーカーでできるだけ工夫して、プロモーション的なことをぜひ考
えていきたいということで、書いてあるようなことが中心です。具体的には、製品の回収
促進がより速やかにいくように、それぞれのメーカーの営業政策の中で考えていく。それ
ぞれの企業ごとの創意工夫が相当生かされるのではないかということです。
(富田委員)
廃棄時徴収のときにメーカー間で連帯して拠点を共有し合ったりということで申し上げて
いたが、今回も既販品廃棄時ということが残っているので、できるだけそういう部分は生
かしながらやっていきたいと思っているが、方式を一本化してやっていこうというところ
までの意見のすり合わせができいないので、各社個別の対応で、できる部分については連
帯してやっていくところが今時点の状況です。
(庄司委員)
回収システムという点では、排出者から考えての合理性があるかどうかというのが一番の
ポイントです。回収システムというのは非常に重要な要素で、その点の議論が欠けていた
と思う。今回の最終的な選択でも、回収システムまである程度めどが立ったというように
はとても思えず、一番心配するのは実効性が上がるがどうかである。強調されているのは、
今回もあくまで消費者の負担の公平、消費者サイドの気持ちに立ってお考えになっている
ようだけれども、果たしてこれが一番公平なのかということは依然として解決されていま
せん。自分の払ったリサイクル料金が自分の払った機械に対して充当されるという意味で
の公平感が果たして将来充当方式でどの程度担保されるのか、私は疑問が解決しない。
それからもう一つ、負担という点でいえば、買いかえの方は、排出時に自分の使ったも
のについてリサイクル料金を払い、新たに買いかえるための料金を払う、リサイクル料金
を2回払う形になります。より先にお客となっていただいた方に買いかえを求めるときに
より以上の負担を求めるような結果になりますが、こういったことが果たしてほんとにい
いのかどうか。既販品と売上品との関係については、理屈の上でいえば、売上品が伸びて
きたカーブに七、八年の使用期間を経て、ずれて出てくるわけで、少なくともある一定の
期間は既販品の方が少ないはずで、料金的に足りないということは出てこない。消費者で
「私は自分の買ってない品物についてリサイクル料金を払うのは嫌だ」と、積極的に言う
人が一体どれだけいるのか、非常に疑問です。
(永田座長)
この辺は非常に重要な話なので、考え方を少し整理して、先ほど横山さんからあった話と
共通している部分もあると思うが、先ほどの説明ではきっと不十分だという気もするので、
今の点を含めてお話しいただけますか。
(塚本専務理事 )
今、庄司さんから指摘があった点、それぞれについてお話をさせていただきます。買いか
えするときには消費者の方は2つ分負担するという点については、制度設計をする場合に、
どのような割り切りをしていくかの問題。3番目にご指摘になった点は、当期充当でやっ
ても、実際上、既販品と新品とで制度が破綻するようなことにはならないんじゃないか、
というご指摘だと思う。パソコンというのは進化している商品で、最初はデスクトップ、
デスクトップの前はほんとに大きなメーンフレームだったわけで、その後ノート的なパソ
コン、今後は、テレビとかPDA。パソコンに極めて類似した商品、類似していますが、
カテゴリーとして全然違う商品が出てきた場合、その商品とパソコンとは違う。いろいろ
の制度を考えていくと、今みたいなことも考え合わせなくてはいけないということと、今
持っておられる消費者の方々にご負担いただくというのが便益者負担の原則じゃないか。
(永田座長)
最初に庄司さんが将来充当方式が果たして安定的なシステムなのかどうなのかという部分
を出されたが、それに対してはどうお答えになりますか。
(塚本専務理事)
基本的には販売したときにお金をいただくという形ですので、それぞれの企業が責任を持
ってやっていくということで、やっていけると考えております。
(横山委員)
家庭用パソコンのリサイクルを考えていこうというのは、循環型社会をつくる一つのきっ
かけにしようというのがあったと思う。ところが、今回のを見ると、10年間にわたって排
出時負担にするということでは、不法投棄とかがふえて、循環型社会を築くためのモデル
には全くならないと思う。当期充当方式と将来充当方式の利害損失というか、長所短所を
議論していかないと、回収方式をどうするかとか、を今ここで議論しても始まらないよう
な気がする。
(松田委員)
やっと販売時徴収のところまで来て、時間がないわけだが、既販品については、消費者が
納得のいくような形のシステムにしていただきたいと思っている。既販品が排出時徴収と
いうのでは、恐らく資源有効利用促進法という枠内で自主的な回収では、お金の請求のな
い方へ流れてしまって、物が集まらず、システムも動かなくなると考えられる。法人税の
免除は、自動車でさえできなかったのだから、してくださいという当てずっぽうな形で言
うのは非常に危険ではないか。
(蒲委員)
私も、この案ですと、既販品の排出時負担の状態が10年間程度続くということで、余り賛
成はできないと思う。このシステムが消費者の方に最も理解しやすいというのが理由だが、
市町村の窓口にいる立場からすると、逆だと思う。例えば家電リサイクルだが、これは私
たち市町村が何十回も説明会を開いて、ようやく何とか軌道に乗ってきたかなという感じ
だが、これだけPRしても、排出時に「このお金は何とかならないのか」というようなお
話を聞く。要は、排出時に負担するのは嫌だという声が圧倒的。パソコンについても、既
販品については同じようなことが続くのではないかと思う。それと、先ほどから言われて
いる不法投棄、家電品の中でも小型のテレビとかは圧倒的に多く、パソコンはなおさら不
法投棄がふえることが懸念される。消費者は販売時に負担した方が理解しやすいし、納得
しやすいんじゃないか、これが率直な意見です。
(横山委員)
繰り返しになりますが、この方式は販売時徴収という名前がつけられていても、限りなく
排出時徴収の内容ではないか。将来充当方式と当期充当方式をもう少し議論した上でやら
ないと結論が見えてこないのではないか。当期充当方式ではだめだといった理由がもう少
しわかって、納得できれば、やむを得ないとなるが、それが全く見えてこないということ
です。
(塚本専務理事)
基本的に当期充当というのは、既存のものを無料化するということで、そのルールを一般
化するということについては、企業経営という意味で非常に抵抗があります。
(永田座長)
質問の仕方が悪かったかもしれませんが、先ほどから話題に上がっているのは、これから
売る製品については、価格上乗せみたいな格好になって取っていく。当期充当もそれと同
じレベルで議論するとどういうことになるのか、ということをまずやっていただいた方が
いい。同時に言われているのは、既販品に対して当期充当を組み合わせてほしいというの
が論点だと思うので、当期充当を続けていくところは将来の話になってくるわけです。
(塚本専務理事)
最初の方は、これからの商品ということで考えていくと、我々が一番考えたのはパソコン
の将来の姿です。それは先ほど説明したPDAとかテレビ、要するにパソコンの進化とい
う法則の中で考えていくと、制度的に破綻のリスクというものを考えた。それが非常に大
きな点で、今ご指摘がありました当期充当的なものと将来的なものとの組み合わせという
ことになると、パソコンの価格の中にその分を全部織り込んでいくということになるので、
それは相当大きな金額になっていく。将来充当の方も税の問題があるので、それと当期充
当と合わせると非常に大きな金額になって、消費者の方の負担という意味でも、また我々
の販売という意味でも、非常に難しい、ということである。
(横山委員)
今のメリット・デメリットもわからないことはないが、販売時徴収と将来充当方式の欠点
もいろいろあるわけです。不法投棄を招くとか、あるいは税金の処理の問題とか、実働す
るのが10年後とか、その辺の短所を覆すような長所ではないような気がする。
(庄司委員)
将来充当方式というのは、ある程度の長期間、預かったリサイクル料金をそのまま保管し
ておく、消費者側から企業に預けておく。先行き不透明なこの時代に、企業を信頼して10
年先のリサイクル料金を預けるというのは非常に不安があるのではないかと思う。先ほど
企業経営と言われたけれども、企業として10年先に実際にかかる費用を預かって、どこか
の銀行に預けておく、企業ビジネスの中でそういうことがシステムとして存在し得るので
しょうか。
(富田委員)
引き当てだとかなんとかという形で、新たにそういう仕組みを我々の事業経営の中に組み
込んでいかなければ、やっていけないということですから、やっていける仕組みをとれる
ようなバックアップを制度的にお願いしたいということを申し上げているわけです。
(永田座長)
確認させてもらいますが、ご提案いただいている5番目の①が今の話ですが、これはこう
いう方式をとる上での前提条件というふうに考えておられるのか。この文書だけ読むと、
早期に創設することをお願いしたいという格好で書いてありますから。
(富田委員)
必ずしも前提ということではないが、実現に向けて最大限の努力をお願いしたい。
(佐野委員)
税制とは別に、循環型社会を迎えて、リサイクルをやる企業としてはしかるべき引き当て
は当然するような経営形態になっていくと個人的には思っている。また、こういうリサイ
クルシステムを我々がやる以上、監査人も、そういうチェックをしていくということで、
社会全体がそういう監視の目を向けてくるので成り立っていく。もちろん税制が完備すれ
ば十分ですけれども、そういう社会になっていくと私は思っている。業界はそれなりの覚
悟をしてこれを考え、きょう提示しているので、そういう意見については納得がいかない
ということを申し上げたい。
(庄司委員)
もちろん軽々に企業を信頼してないとか、そういうつもりはないが、こういった資金プー
ルをしても、預かった額そのものについて、直接リサイクルされるまでどこかでプールさ
れているということではなく、全体の事業経費の中で使っていくということであるならば、
既販品のリサイクルに回すということも論理的にはそんなに差がない。そうすると、当期
充当と将来充当は金の管理の点でどこが違ってくるのか。そういう素朴な疑問ですけど。
(富田委員)
私どもは、企業経営のやりやすさ、やりにくさでどっちかを選択したということではなく、
負担する側の公平性の部分と、将来にわたってのバランスを持ち得るという視点で、将来
充当の方が継続的にやっていける案になっているというところで選択している。
(蒲委員)
先ほど質問した当期充当方式と将来充当方式をひっくるめたようなシステムの考え、それ
は企業の経営上、非常に負担になるということをおっしゃったが、前回いただいた資料で、
EUがこの案を検討中だと思うが、もしEUがそういう方式を採用した場合、向こうへ輸
出する場合は当然EUのシステムに従って価格とかを設定しなくてはいけないと思うが、
そのときはそれに従ってやるということですね。
(塚本専務理事)
最終的に決まった場合には企業としては従わざるを得ないと思うが、ただ一言うと、EU
の中でもあの案について今、いろいろの議論がされているということで、まさに我々もそ
ういうことをやっているわけです。
(庄司委員)
パソコンの将来形態として、独立したパソコンという商品がなくなっていく、テレビに統
合されていくという話をされていた。しかし、パソコンという独立した商品がなくなるわ
けではないと思う。パソコンという機能は必ず新たな商品形態の中に入っているわけで、
それが入っている以上、それは一つのテクニックの問題で、なくなったから、リサイクル
料金が宙に浮くか、そういうことはないと思う。
(富田委員)
1回目か2回目にも申し上げたけれども、テレビの中にパソコン機能が入っている場合と、
パソコンの中にテレビの機能が入っている場合、消費者からみると結果的には同じもの。
それをテレビというのか、パソコンというのか、家電でいくのかこっち側で処理するのか、
非常にわかりにくくなっていくということは事実としてある。これからパソコンの技術は、
今度、FOMAという携帯電話の中にも入っているし、こういう小さい機械にも入ってく
る、大きなテレビにも入ってくる。ですから、パソコンというものを技術論で区別するの
は非常に難しくなっていくし、パソコンというジャンルそのものが実態として将来にわた
って存在するのかというと、極めて不透明だと思っている。
(弓削委員)
販売店の立場ですが、まずパソコンですけれども、2000年4月から現在に至るまで店頭で
販売するパソコンは右肩下がり、徹底的に下がっている。特に地方における販売店は非常
に厳しい立場にあることは間違いない。それから、私どもにもいろんな委員会があるが、
その中で、パソコンという言葉はそのうちなくなるのではないかという意見もある。なぜ
かというと、先ほど富田さんが言われたように、これからは携帯電話の中にパソコン機能
が入ってくる。テレビがどこまで進化するかわかりませんけれども、店頭で買われている
パソコンの主な使用目的はインターネットの接続、電子メールで、この機能が携帯電話だ
とかモバイル、あるいは小さなものに変わっていくということが想像できる。外資系企業
が引き揚げて、100万台を売り逃げしたわけですけれども、私どもの事務局に、そういった
危惧が出てこないか、という電話がかかってくる。国内メーカーの方々がパソコンはもう
からないということで、パソコンという商品がどんどん減っていく、という不安もある。
そういうことで、これからパソコンがどんどん売れていくという実感は全くない。私ども
の立場としましては、既販品については排出時に排出者に負担していただくのが妥当では
ないかというふうに考えている。
(麦田委員)
私の立場では輸送の方を考えたときに、環境整備の方で一廃の許可の関係あるいは広域の
緩和措置をとっていただくとか、そういったことが非常に気になっている。そのあたりが
緩和できないと、それが企業に上乗せされるので、ちょっと気になる。
(深見委員)
自治体の立場としては、なるべく販売時でやっていただきたいということはずっと主張し
てきている。移行にかかるコストは確かに問題だと思う。だから、移行にかかるコストを
どのくらいの期間内で、どのくらいの負担で乗り切って、リサイクルシステムを構築して
いくのかという観点で考えていただかないと、延々と今と同じようなリサイクルをメーカ
ー自体が引っ張っていくのか。それは非現実的な話で、数年の範囲の中でシステムを構築
して、その中でもとをとっていくということを考えていただき、その中で、例えば5番目
に挙げられたグリーン調達等についてもっと配慮しろというのであれば、私どもも考えら
れないわけではない。行政としても一定の負担をしながら移行していくというのがいいの
ではないか。本日の議論もそうだが、リサイクル、リユースについて、全く本流とは別個
に仕組みをつくろうとされているような印象を受ける。もともと販売時に取ろうといって
いた最大の眼目は、製品のコントロールはだれが一番やりやすいのかということも含めて
議論されていたはずで、そこでもう一踏ん張りお考えいただけないか。不法投棄について
は、自治体としては、不法投棄されたものの責任が企業にあるとは言ってない。集めてき
た先については、いろんな議論があった。同じようなことなのであって、要は、この間、
静脈産業論も含めて、何をパソコンリサイクルの中でやろうとしていたのか、そこのとこ
ろから今提案されている部分をもう一回再評価していただけないかという気がする。
(中島委員)
販売時回収ということで議論しているが、我々処理する側としては、10年先にどうなって
いるのか全然わからない、あとどのような規制がかかってきて、どのようなリサイクル方
法を採る必要があるのか全然見えないところで、10年先の処理費用を決めていいのかとい
う不安がある。企業が買った場合、産廃として扱って我々の方へ入ってくるのか、産廃を
外れて、やらなくてもいいという形で動くのか、その辺が全然見えないところもあるし、
その辺、規制緩和も含めて流れをつくっていかないと、まとまった方式にはなっていかな
いという感じがしている。
(佐藤委員(代理小川))
家電リサイクル法が施行され、4品目で582万台が回収されて、そのうちの4割は私ども
の会員店で回収している。その中で一番隘路になっているのは、排出時にリサイクル料金
を支払うといったこと、それと管理の運用により多くのコストがかかっているということ
だと思う。そういった意味で、今回、販売時徴収を打ち出されたことはいいことではない
かと考えている。ただ、個別商品ごとに法律が違って、家電4品目は、あるいはパソコン
は、といったように、それぞれの法律で対応するのはどんなものだろうか、といった意見
が私どものの会員の中で上がっております。リサイクルするためには結果的には消費者が
どこかで負担しなければいけないわけで、例えばリサイクル税といったような思い切った
発想の転換をして、国全体のグラウンドデザインを描きながらやっていくという方法も考
えられるかなという気がする。ですから、パソコンだけを考えるのではなくて、恐らく販
売店で扱う電子機器一般についてもリサイクルを考えていく必要があると思うので、電子
機器全般のリサイクルを考えながら、パソコンもその中の一つとして位置づける必要があ
ると考えている。例えばリサイクル税といったもので徴収してしまえば、先ほどの企業に
課税されるとか、そういった問題もなくなると思うし、そういった大きな流れの中で考え
ていった方がいいのでないかというふうに考えている。
(塚本専務理事)
何点か補足的にご説明したい。先ほど来、将来充当のシステムが始まるまで10年とかとい
う議論があったが、パソコンは、家庭で使われる場合も消費者によって随分違う。だから、
新しい機種を導入したいという方は、新品の販売時徴収をやった場合、別に10年というこ
とでなくて、4年とか5年で回っていくわけですから、この制度が始まっていけば、捨て
る場合には当然このシステムが働くわけです。この前からいろいろ議論があって、販売時
徴収ということでやっていった場合、いつのケースでもそんなに時間がかかるわけではな
いということを一言申し上げたい。それから、今回お示しした資料というのは、前回永田
先生から宿題で、販売時徴収というところに焦点を置いてご説明するということですが、
先ほど来、深見さんからお話があったリサイクル設計の問題とか、その辺のところは各メ
ーカーともやっておりますし、リユースなんかの取り組みも真剣にやっております。回収
ということにつきましては、この前の審議会で、回収場所の充実ということで、宅配便、
各回収拠点がどのぐらいかという資料をお配りして、できるだけ消費者の方に利便性が高
いような形で回収させていただくことを説明させていただいたので、今回は料金徴収とい
うことに絞ったが、まさにその辺のところが大きな課題だと考えております。
(松田委員)
もし販売時徴収で資源有効利用の自主回収の場合、どれぐらいパソコンが集まれば採算が
合うのか、そのことをデータとして出していただければと思う。販売時のときにお金を取
るのは将来のこととして、使い切り、つまり出すときには無料、新品のところに広く上乗
せしていくと、1台について1人当たりどれくらい負担するのかというデータをそろそろ
出した方がいい。そうじゃないと、高いとか安いという形容詞ばかりで議論されていて、
売れるとか売れないという議論ばかり。パソコンが今、売れないのは、みんなが売ってし
まったから売れないだけの話であって、今売れないから将来もずっと売れないということ
は絶対なくて、きっと新しい製品が出てきて、また買いたい人もいる。どうも自分の主張
を通すための議論しかしていない。ディベートするときに、自分の要素は入ってくるけれ
ども、社会全体で評価できるような公平な議論のためのデータは形容詞でしか出てきてい
ない、これが一番情けない。このことがこの委員会で決まった後、社会に出ていってパブ
リックコメントをとられたり、マスコミがニュースで流すとき、あたたかい評価を受けら
れないような仕組みをつくったのではパソコン業界そのものが損だと思う。その辺まで踏
み込んだ判断をしておかないいけない。
(富田委員)
具体的にデータを示していないということですが、数が幾ら集まればペイするのかという
話と、1台幾らかかるのかという話は別の次元なのかと思う。私どもはそれぞれの企業努
力によって処理コストが最小になるようにしている。事業系でやっている、あるいは家電
リサイクルでやっている仕組みとの共有をどう図っていくかという中で、このシステムを
うまく動かすことによって、パソコン固有にかかる分をいかに減らしていくかということ
を各企業別に努力していきたい、そのように思っている。具体的に1台当たりということ
で申し上げておきますと、けさの日経には、ノートパソコンは1,000円から1,500円と書
いてありました。こんな安くはできませんが、デスクトップで三、四千円、ノートパソコ
ンで2,000円強ぐらい、そんなイメージでいる、ということはこの場で一回言っている。
それに対して、もし将来充当みたいなので課税問題を回避できないと、4,000円か5,000円
のものが6,000円、7,000円というオーダーになり、2,000円と申し上げていたのが3,000
円、4,000円のオーダーになり、その分を消費者に負担をお願いすることになる、というこ
とはこの場でもご報告申し上げたつもりです。
(松田委員)
では、それを今年度売ったパソコンで割り戻すと、今年度売ったパソコン1台当たり何円
になるかというのは単純計算していいんでしょうか。
(富田委員)
企業別に、今年販売した台数と廃棄される量が違うから、企業によって高いところと、安
いところが出てこようかと思う。それから、年度によって変わる、同じ企業でも、ことし
はこれ、来年はこれと変わっていくのが当期充当方式になろうかと思う。
(永田座長)
12月中にはパブリックコメントするような原案を作成したいということでこれまで申し上
げてきたが、きょうの議論をお聞きになっていただいてわかるように、今日みたいな議論
をやるチャンスが少し遅かったなという気がしている。先ほどから、もう少しこの問題に
関して整理して、あるいはそれにデータをつけてというような話で、それを見ながら議論
を深めていくことが必要だろうという意見、あるいは質問の端々にそういうようなニュア
ンスを感じ取っている。事務局の方できょうの議論を踏まえて整理させていただくが、そ
の際には個別個別にお尋ねすることになるかもしれない。先ほど回収促進策は何をお考え
なのかという質問もあったが、回収の実効性を上げるために極めて重要なところなのかな
という気もするし、松田さんからの質問のような内容も含めて、データあるいは論点とし
て整理し、次回出すので、もう一度議論していただきたい。まことに申しわけないが、こ
こは肝心な話ですので、もう一度皆さんにご参集願いたいと思う。
(2) 次回会合は1月の中、下旬に、スケジュールを調整した上で開催する。
問い合わせ先:経済産業省 商務情報政策局 情報通信機器課(担当:岡、原)
TEL:(03)3501-1511(内線3981)
※ 本議事要旨は事務局の責任で作成した暫定版であるため、事後的に修正されることがあ
る。
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