経済産業省
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独立行政法人評価委員会第9回 議事録

日時 :平成14年12月17日(火)13:00~15:30
場所 :経済産業省別館1120共用会議室

出席者

木村委員長、岩村委員、梶川委員、金本委員、佐藤委員、鳥井委員、 永田委員、原委員、平澤委員、宮内委員、宮原委員(亀岬代理)、 三輪委員、八木委員(逆瀬代理)

議題

(1)平成13年度の業績評価の結果で今後の課題とされたものへの対応について
(2)政策評価・独立行政法人評価委員会の評価結果について
(3)各法人の役員報酬規程の改定について
(4)「特殊法人等整理合理化計画」等に基づく独立行政法人の新設について
(5)「独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律」の施行について

議事

○木村委員長あと2~3名の委員の方がおみえになる予定でありますが、時間になり ましたので、第9回経済産業省独立行政法人評価委員会を開催させていただきま す。

本日で第9回になります。当初の約束では3回ぐらいだったと思うのですが、 その3倍をこなすということになりました。よろしくお願いいたします。

議事に入ります前に、本評価委員会の事務局担当として近藤政策評価広報課長 が着任されておりますので、ごあいさつをいただきたいと思います。よろしくお 願いします。

○近藤政策評価広報課長政策評価広報課長の近藤でございます。よろしくお願いいた します。私、内閣官房におりまして、この9月に戻ってまいりまして政策評価広 報課長を拝命いたしました。ひとつよろしくお願いいたします。

今、先生からもう既に9回目というお話をいただいたわけでございますが、13 年度に始まって以来、最初の業績評価ということで、ことしは特にいろいろと社 会的にも関心、注目の中でいろいろご議論いただきまして、厳格かつ的確な評価 をしていただいたことを改めてお礼を申し上げる次第でございます。

8月にとりまとめていただきました評価結果というのは、政府全体の中でも第 1番にやったところでございまして、私どもがいわばこの独立行政法人問題を先 頭になって引っ張っていく機関車の役割を果たしていただいているのではないか と感謝をしておる次第でございます。

また、後ほど詳細をご説明いたしますけれども、今年の春の通常国会、先般13 日に閉幕いたしました臨時国会で新たに独立行政法人が7つふえます。今5つで ございますので、今後は12個ということになるわけでございます。12個を今まで のペースでやりますと、若干――今、先生は若干ではなくて相当とおっしゃった のですが、負担も多くなるものですから、いかに効率よくご審議いただけるかと いうようなこともこれから工夫をしていきたいと思っているところでございます。 今後ともよろしくご指導をお願い申し上げまして、ごあいさつにかえさせてい ただきます。どうもありがとうございました。

○木村委員長ありがとうございました。ただいまのお話どおり、来年度に向けて独立 行政法人、かなり数がふえます。規模の大きなものも入ってきますが、全体とし てこの評価委員会の規模を余り大きくしないということのようでございます。と いうことは委員の皆様方にさらにお働きいただかねばならないということも考え られますので、評価作業の効率化を図り、会議の回数を減らすことを、事務局と してお考えいただきたいと思います。

それでは、早速でございますが、議事に入らせていただきます。本日の議事、 5つ準備してございます。1番目が「平成13年度の業績評価の結果で今後の課題 とされたものへの対応について」でございます。2番目が総務省の「政策評価・ 独立行政法人評価委員会の評価結果について」でございます。3番目が「各法人 の役員報酬規程の改定について」。4番目が「特殊法人等整理合理化計画」等に 基づく独立行政法人の新設について」、ただいまお話のあった点であります。5 番目、最後が「『独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律』の施行に ついて」であります。

それでは、議題1から始めさせていただきます。まず「平成13年度の行政評価 の結果で今後の課題とされたものへの対応について」に関して、対応状況につい て、それぞれの法人からご説明をお願いいたします。

まず、全体状況につきまして藤野企画官からご説明をお願いいたします。よろ しくお願いいたします。

○藤野政策評価広報課企画調査官大臣官房政策評価広報課の企画調査官をしておりま す藤野と申します。よろしくお願いします。僣越ながら座って説明させていただ きます。

まず、お手元の資料でございますが、ダブルクリップでとめてございます資料 1-という枝番がついている資料がございます。これが議題1に関連する資料で ございます。

最初の資料1-1でございますが、これは「平成13年度の業績評価で今後の課 題とされたものへの対応について」ということでございまして、この夏に本評価 委員会でとりまとめていただいた際の、わかりやすく申し上げますと宿題となっ ているものについてポイントをまとめてみました。時間も限られておりますので、 かいつまんで説明させていただきます。

まず1ページ目の一番上の段でございますが、「全法人共通事項」といたしま して「中期計画の数量指標の見直し」というのがございます。「各法人は、中期 計画に盛り込まれた業務達成の数量指標をすべて見直し、必要な指標の追加、水 準の変更などを行うこと」とあります。これについては、追って随時、各法人か ら説明があります。

続いて、経済産業研究所でございます。「特記事項(3)」として一番上に書い てございますが、「評価単位の細分化等」ということでございまして、下の2行 をごらんになっていただくと、「諸外国の経験等を踏まえつつ、例えば評価単位 の細分化など、評価方法について工夫が求められるということであった。今後の 課題として特に指摘しておく」ということでございまして、評価基準の見直しに ついての指摘でございます。これについても後ほど説明がございます。 そのページの一番下でございます。これは最初の指摘と同じなのですけれども、 「中期計画の指標の見直し」という指摘がございます。

めくっていただきまして、2ページ目の一番上でございます。「運営費の交付 金の収益化」ということでございます。これについては、経済産業研究所のみな らず、他の法人についても類似の指摘がございます。

続いて、工業所有権総合情報館です。「付記事項(1)」として一番上の段にあ りますが、「主要事業の規模と評価ウエイトの関連付け」ということでございま す。2行目の後半以降なのですが、「規模の大きな事業の場合は成果の達成度の 評価におけるウエイト付けにおいても他の事業より大きくするなどの配慮が必要 である」ということで、規模に対する配慮が指摘されております。

その下が「運営費交付金債務の収益化及び複写手数料収入の計上方法につい て」ということで、先ほどの経済産業研究所の指摘と同一のものでございます。 続いて、2ページ目の一番下の段でございますが、産業技術総合研究所でござ います。これについては「研究成果を最重要項目とした評価」ということでござ いまして、中期計画の見直しに係るものでございます。これについては、後ほど 産業技術総合研究所から説明がございます。

めくっていただきまして3ページ、「付記事項(3)」でございます。「産総研 の非国家公務員型への移行の検討」ということでございます。これについても、 後ほど検討状況の報告がございます。

その下が「目的積立金として積立可能な利益の把握」ということでございまし て、交付金収益化と基本的には考え方を同じにするものではないかと思われます。 最後、製品評価技術基盤機構でございますが、これについては、ページをめく っていただいて上の2段「付記事項(1)」、「付記事項(2)」とありますが、業 務の性質上、能動型、受動型業務という考え方を区分して評価することについて ご指摘がありました。その指摘の結果を踏まえて、本日報告があります。

一番下でございます。これについても「運営費交付金債務の収益化」というこ とでございまして、以降、各法人から随時説明させていただきます。よろしくお 願いします。

○木村委員長ありがとうございました。全体的な対応状況に対するご説明をいただき ましたが、続いて個々の法人からのご説明をいただきます。

まず、経済産業研究所の対応状況につきましてお願いいたします。

なお、後ほどまた申し上げますが、評価基準の変更は当委員会の議決事項とな っておりますので、あらかじめご了承いただきたいと思います。 それでは、よろしくお願いいたします。

○森川政策企画室長経済産業省大臣官房政策企画室長の森川です。座って説明させて いただきます。

ただいまの資料1-1、やや繰り返しになりますが、最初のページに戻ってい ただきたいと思います。経済産業研究所特記事項、付記事項として5ついただい ております。

まず「評価単位の細分化等」ということでございますけれども、これについて は客観的な評価ができるようにということで業務実績評価フォーマットを作成い たしまして、14年度の業績評価から使用するということを予定しています。中身 については、後ほど丁寧に説明いたします。

付記事項の(1)「活動実績に基づく評価」ということですが、そういった形 での評価をしているというふうになってございます。

付記事項の(2)「提言と政策との因果関係を追跡するメカニズム構築」とい うことで、こちらも鳥井委員から特にご指摘いただいた点だと思いますけれども、 まずこの研究所の顧客の中で最大のものであります経済産業省の政策実施部局等 にアンケート調査をやるということを考えております。また、それ以外の因果関 係を追求するメカニズムについての検討も行っていきたいと考えております。例 えば提言と政策との間には、当然ながらタイムラグがあるというようなことにも 留意するということで評価いただくと考えてございます。

付記事項(3)「中期計画の指標の見直し」ですけれども、この点については、 14年度におきましては年度計画上の指標、14年度の単年度の指標をまず見直して 評価を行うと考えております。その上で中期計画(5年計画)の指標については、 15年度中の改訂に向けて検討を進めるという計画で考えてございます。 1ページめくっていただきまして「運営費交付金の収益化」ですが、これにつ いては15年度からの適用を目途に「成果進行型収益化基準」の採用に向けた検討 を行っているところでございます。

あと若干補足ですが、資料1-2-1、1-2-2になりますけれども、評価 基準について改訂をするということがございます。資料1-2-1の後ろに「参 考」という資料がついております。これが新旧対照になっておりますので、A3 の縦長のものをごらんいただきたいと思います。下が改正前の評価基準、上が改 正後の評価基準ということでございます。変更のポイントだけ、ごくかいつまん で申し上げます。

まず、1ページ目の評価方針あるいは評価基準のところです。従来4段階の評 価となっておりましたけれども、評価をより正確にやっていくという観点から、 他の法人の評価基準を参照いたしまして5段階の評価に変えるということでござ います。

1ページめくっていただきますと、具体的な各評価対象項目ごとの評価基準の 改正でございます。ページの下の方に従来の評価基準が書いてございますが、従 来の評価基準では、中期計画を引用するような形で業務運営の効率化、あるいは 国民に対して提供するサービスについての評価基準が書いてございました。この 従来の中期計画の中にも高い学術的水準の研究成果の確保とか中長期的な政策ニ ーズを見据えた研究プロジェクトの設定とか、研究成果提言の効果的な活用とい った項目が書いてあるわけですけれども、これらを業務運営の効率化、サービス の質の向上という2つに整理した上で上の新しい評価基準を書いてございます。 具体的にはごらんいただきたいと思いますが、情報システムの活用は十分なされ ているか、人的体制についての適切な取り組みがなされているか等々でございま して、この部分はもともと従来の評価基準の中でも書いてあったものですけれど も、それを評価しやすいように具体的な項目に立て直したということでございま す。

また、予算につきましては、本委員会でもいろいろ議論があったところですの で、予算管理の適切性、収入機会を逃していないか、費用対効果について、他の 機関と比較して十分か、運営費交付金の収益化状況は適切かといった具体的な評 価基準を書き込むといった形で修正させていただいております。 とりあえず評価基準については以上でございます。これについては、先ほど委 員長からお話がありましたように議決をいただく必要がございます。

それから、資料1-2-2は分科会の方で実際の評価をやりやすくするように ということでつくったものでございまして、1ページ目をごらんになっていただ きますと、評価項目、評価基準、これは先ほどの今回改正する予定の評価基準が 書いてございます。それぞれの評価基準ごとに実際の評価の細目といたしまして、 それぞれ複数の実際の評価をするより詳しい項目が書いてございまして、それぞ れについて実際にAAからDへ5段階でどのように評価していくかというような 参照基準がそれぞれ設けられております。これはあくまでも事実上のもので、分 科会あるいは本委員会での評価の便宜のためにつくったものでございまして、こ れについては議決いただくという性格のものではございませんが、ご参考までに 紹介させていただきます。

とりあえず私からは以上ですが、経済産業研究所の岡松理事長から少し追加説 明がございます。

○岡松経済産業研究所理事長岡松でございます。では、説明させていただきます。 先ほどございました中で運営費交付金の成果進行基準型へ直すという点でござ いますが、評価委員会からご指摘がございましたので、私どもも鋭意検討を進め まして、15年度から会計基準の見直しを行うということで今準備に入っておりま す。

具体的には研究業務費、政策提言普及事業費、資料収集管理、こういうものを 成果進行型に直していくということでございます。ただし、一般管理業務とか人 件費につきましては期間進行型にするということでございまして、いずれにいた しましても13年度、14年度に採用いたしました費用進行基準から以上のようなも のに切りかえていくということでございます。これは2年度を経て大体支出パタ ーンが明らかになってまいりましたので、それを踏まえながら、年明けの1月、 2月で具体的な支出計画について整理をし、そして3月中にはこれを確定させま して、4月以降は新しい制度に移っていくということを予定いたしております。 もう一点、私から説明させていただきますのは資料1-2-3で、A3を折り 畳んだ資料がございます。これはここでの議決事項ではないという森川室長から の説明がございましたが、具体的にどういう評価をするのかということで、13年 度実績というのが真ん中の欄に書いてございますが、それを踏まえまして14年度 の新指標を決めようという考え方でございます。

指標を作成するに当たりまして、私どもとしてはそれなりの検討を加えたので ございますけれども、実際動かしてみますとさまざまな状況変化、あるいは世の 中のニーズ等もありまして、予定とはかなり食い違ったといいますか、さらに予 定を上回った実績が出てきたというところも踏まえながら新指標をつくったとい うことでございます。

★印をつけましたものが今回改訂をしたところ、★印がついてないところは前 年どおりということでございます。具体的に一件一件ご説明するのもいかがかと 思いますので、特に上の三つ四つを説明させていただきますと、「研究成果に基 づく出版物の刊行」という点、これは政策分析シリーズ、政策レビューという形 で本の出版をいたしますが、今年は4冊以上を出していこうと考えております。 2番目が成果の普及ということで大事な論文等の発表でございますが、これに つきましては3つのカテゴリーに分けて考えていこうと。すなわち★の2つ目、 3つ目でございますが、学術誌、専門誌で発表された論文、国際シンポジウム、 学会で発表された論文、これは非常に高い評価を受けたものと考えまして別なく くりにいたしました。これを年40件以上。それから、内部のレビューを経たディ スカッションペーパーを研究者が発表するものに対して青木所長が先頭に立って というとあれでございますが、さまざまな質問を浴びせながらまとめ上げていく 研究プロセスがございます。それを経たディスカッションペーパーはWebサイ トなんかにも載せておりますが、これを別立てにしまして20件以上。そのほか商 業誌、政府系の広報誌等にさまざまな需要にこたえて研究者が意見発表、論文を 出しております。これは昨年も多数のニーズがございましたが、ことしは150件 以上ということで目標を決めました。

以上でございますが、このほか、そこにごらんのように幾つかの整理をいたし ております。

このように改訂をいたしましたことにつきまして、13年度は設立初年度でござ いましたので、最初に申し上げましたように必ずしも確実な見通しを立てること ができなかったということを踏まえまして、14年度は、ごらんいただきますよう に、より高い目標に向かって努力をしていきたいと考えて実行いたしておるとこ ろでございます。

なお、これらの指標につきましても、さらにこの指標で本当にいいのかという 評価もあわせてしなければいけないということでございまして、先ほど森川室長 が説明した横長の1-2-2という資料の中の参照基準、ここにこの数字が生き てまいります。それの一番最終ページをごらんいただきますと、表の下に「注 1」というのがございます。ここでこの目標に対してどういう結果であったかと いうことで評価が決まってくるということを1つの参照条項にしておりますが、 「注1」の2行目の真ん中辺、「併せて設定された目標の妥当性も含めて評価を 行う」ということでございまして、これにつきましても分科会でご評価をいただ こうということで進めてまいりたいと思っております。

以上でございます。ありがとうございました。

○木村委員長ありがとうございました。 以上、経済産業研究所の対応についてご説明いただきましたが、ご質問等ござ いますでしょうか。一番大きな点は評価基準の改訂でございます。資料の1-2 -1、さらに、どのように変わったかを示してある参考資料を御覧下さい。また 一番最後にご説明いただきました資料1-2-3、「14年度計画の見直しについ て」も参考にして下さい。――どうぞ、永田さん。

○永田委員今ご説明のありました注1のAA、A、B、C、Dのところがまさに評価 基準のAA、A、B、C、Dになるというご説明なのですけれども、例えばAA が目標値の1.3倍でAが目標値の1.2倍、Cが0.9倍以下、Dが0.8倍以下と、 刻みが非常に隣接しているんですね。そうなりますと、AA、Aと細分化したに もかかわらず、例えば1.26とか1.27といった場合に、これですとAなのですけれ ども、極めてAAに近かったりするんですね。この刻みをどういう経緯で1.3と か1.2とか0.8とか0.9という非常に近い刻みにしていらっしゃるのかというと ころを教えていただきたいのです。

○原委員関連でよろしいですか。

○木村委員長どうぞ、関連で。

○原委員すぐ退席いたしますので、大変恐縮です。私もこの刻みがちょっと細かいと いうことと関連してなのですけれども、資料1-2-3では現行指標を新指標と いうことで変えられて、かなり大きく変わっているというのでしょうか、そうい う意味では、こちらにもちょっとペーパーを出させていただいたのですが、現行 指標の立て方が妥当だったのだろうかどうだったのだろうかというところの検証 が必要で、新しく新指標というのが出たのですが、かなりラフな感じの目標の立 て方と実際に評価基準の細かさとがちょっとリンクしていないというような同じ ような印象を私ももっておりますので、もう少し詳しいご説明を受けたいと思い ます。

○木村委員長今の2点についてよろしくお願いいたします。

○森川政策企画室長まず、評価フォーマットの方の数字の点ですけれども、この数字 は、実は設定された目標の妥当性も含めて評価を行うというふうに先ほど岡松理 事長から補足説明いただきましたけれども、要は研究成果の評価、あるいは研究 のマネジメントの評価というのは別に数値目標だけではないわけでありまして、 むしろ質的な評価を重視すべきだという議論がそもそも当初非常に強かったわけ でございます。そういう中で論文数とか共同研究の数とか政策当局からの依頼に よる研究の数といった一応定量的にはかれるものについて、こういった数値目標 をつくっているということでございます。

したがいまして、例えば研究所の年度のパフォーマンスを評価するときに、必 ずしも例えばこの数値を単純に平均してウエートづけをして結果を出すというよ うな性格のものではございませんが、分科会の初年度の評価のプロセスで、ある 程度そういう目安みたいなものがないと、評価を書いてくれといわれても非常に 書きづらいというような話もありまして、便宜のために用意したものだというこ とが大前提です。

その上でこの1.3とか1.2という刻みにつきましては必ずしも絶対的なもので はないのですけれども、独立行政法人の評価の結果が役員の賞与に反映するとい う制度に基本的になっておりまして、この賞与への反映のさせ方というのは実は 独立行政法人によって違いますが、経済産業研究所の場合には最大25%というよ うな形になっております。したがいまして、数値目標、物によって1.3じゃなく て1.35じゃないかとか2だとか、いろいろな議論があり得るわけですけれども、 1つの便宜として25%を超える数字ということで3割増しの1.3というものを設 けております。また、下限として25%賞与が削減されるというケースがあり得ま すので、そのときに下げる方ではより厳し目にということで、2割下回った場合 にはというふうな数字にしてあるということでございまして、その中間の数字に ついてはちょうど中間になるような数字、かつ厳し目にという数字が一応置いて あるということでありまして、実際の評価をする段階においては、その数字自体 が妥当であるかどうかということも含めて評価いただくということになっており ます。

それから、原委員からのご指摘で、実績が目標を非常に大きく上回ったという ようなことを踏まえて、評価の基準が非常に細か過ぎるのではないかということ なのでしょうか。先ほど申しましたように、評価フォーマットの方は実際に第1 次評価を行う分科会の方々が評価をしやすいようにということで用意したもので ございまして、ここに入っている項目ですべてを尽くしているかどうかもわから ないところがありますが、それぞれの項目について、例えば資料1-2-2の2 ページ目の一番下にサービスの質ということについて、「以上の他、評価に当た り考慮に入れるべきと考えられる事項」というような、一応バスケットクローズ として、特に例えば評価するときに、ここの項目には当てはまらないけれども、 この点を考慮すべきじゃないかということについて書いていただくというような 項目をそれぞれの評価項目ごとに設けておりまして、そういったものを総合的に 評価していただくということです。ちょっと質問の趣旨が……

○原委員すみません。関連づけて質問してしまったために、私の質問の意図が理解し ていただけなかったのかなと思います。資料1-2-3をみますと、現行指標が あって、実績があって、新指標というのがつくられているわけですね。これをみ ますと、現行指標をこのように立てたけれども、実績がかなり違っている項目が ございますよね。例えばホームページからダウンロードされた論文件数が年100 件以上というのが実績が2.5万件で、今度は新目標をこの2.5万件というふうに 置きかえていらっしゃいますけれども、そういうのが何項目かありますね。そう すると、現行の指標を立てられるときの立て方として、どのようにみきわめてい いかわからないから仮に置いた現行目標なのか、それとも単年度によってかなり シフトするというか、幅がある数値なのでなかなか把握し切れないのかもしれな い、両方があるのかなと考えて、今回この新目標というところで数値を置かれて いるのですが、こうやって数値を置かれると、またこの数値で評価をするという ことになる。その数値を置かれての評価になると、先ほどの1.3とか1.2とか0. 9とか、かなり細かい刻みなので、ほんのちょっとの差で、多分AになるかCに なるかというような感じになってこないのかなというところが気になったという ところです。

○岡松経済産業研究所理事長お答え申し上げます。

若干森川室長とダブるわけでございますが、私から説明しましたのは数量のと ころだけだったものですから、そこが非常に印象に残られたかもしれません。ま ず評価そのものは、先ほど森川さんが説明した参考の資料にありますように、極 めて質的評価が高い機関であると私どもは認識いたしております。ただ、その中 で前年度から数値を置けということで置いているものがありますが、これにつき ましては、正直申し上げまして制度の変革に伴ってどのくらい新しいニーズがあ るかというのがつかめなかったところがあったものですから、先ほどご指摘のホ ームページからダウンロードされた論文件数、これなどは大きく食い違ってしま いました。これは、1つには通産研究所であった時代のが頭にあってやったので ございますが、今回スタートしてみますと、たまたま1つの件で1万3,000件の ダウンロードがあったといったような非常にセンセーショナルなといいますか、 世の中の関心の高い論文発表があったりしますとドーンとふえるわけでございま す。そういうことで平均的に出てくるわけではございませんのでなかなかつかみ にくいところがございますが、あくまでも1つの参考としてこういうものは置か せていただいているということでありまして、その意味では改めて置き方につい ての評価を分科会ではしていただこうということでセットさせていただきました ので、ご了承いただきたいと思います。

○木村委員長ありがとうございました。この問題はあとの法人についても出てくる問 題だと思いますので、先へ進ませていただきます。

ちょっと私うっかりして、経済産業研究所のご説明がありました後に宮内分科 会長にコメントをいただくのを忘れました。すみません。特になければ結構です が。

○宮内委員なるべくならいわない方がいいかなと思っていました。今のディスカッシ ョンにもございましたように、これは分科会としましても大変難しい課題だった わけです。今の数字の話等もございましたけれども、結局、経済産業研究所に対 して今後課題とされたものというところに、例えば評価単位の細分化などについ て評価方法を工夫しろといわれたものだから、どんどん細分化していって数字を 入れる。そうしたら1.3と1.9とどう違うんだという話になってしまうわけです ね。これをどんどんやっていくと、結局、木をみて森をみない議論になってしま うことになるし、逆に数値目標を何とかしないといけない、もっとダウンロード してよというような話になったって全然意味がないわけなのです。どの部門も同 じだと思いますが、まことに難しい課題に取り組んでいるというのが実感でござ います。

したがいまして、若干の試行錯誤もありますが、万が一定量的に何か示せるも のがあればそれは悪くないんだろうという程度、その他のものはほとんど定性と いいますか、AAとかBとかほとんど数字と関係のないところで評価しろという ことでございますから、全体として我々としましては実績評価フォーマットをつ くって、このフォーマットを利用して何とかいい評価をしていきたいなというの が次の年への取り組みでございます。

そういう意味で、試行錯誤といったら去年はでたらめやっていたのかというこ とになるかもわかりませんが、決してそうではございませんで、去年はもてる知 識でこれでいいと思ったのですが、ことしはもう一工夫してみようというふうに お受け取りいただければと思います。そういう意味で客観性、妥当性を高めると いう観点から何をしたらいいかということで、かなりこれは見直したと思います ので、そのあたりをごらんいただきましてぜひご審議いただきたいと思います。 繰り返しますが、実際上はフォーマットをつくり、このフォーマットの内容は 定量的なものだけでなく定性的なもの、我々評価委員が専門性、また長い経験か らみて、よくやっている、ないしはこれはだめじゃないか、この感じというのは 非常に重要だと思うのです。そういうものも大いにウエートづけできるようにつ くっておりまして、そういう意味では、このフォーマット的な考え方、皆様方の 他のセクションでもご参考いただけるのだと思いますし、またこのフォーマット も改良を加えたいと思っております。

そういうことで、定量的な議論をしますとどんどん上へ行った方がいいんだと いう変なことになってしまいますので、定量的なAA、C、Dということをしな いといけないということはわかっておりますけれども、企業の利益数字みたいに 上がればいいという方向へ行かないということだけは心しながらこの定量的なも のを入れ込んでいく必要があるのではないか、そんな感じがいたしました。

○木村委員長ありがとうございました。どうぞ、鳥井さん。

○鳥井委員ホームページに載っている論文というのは、その上の部分でいうとどれに なるのでしょうか。

○木村委員長3つのカテゴリーのうちのどれかということですね。

○岡松経済産業研究所理事長ホームページをごらんいただきますとディスカッション ペーパーというのが出てまいります。そこに1件、A4にして30~40ページの論 文が載っております。それは内部の議論を経て、そこで修正されたものを各フェ ローが発表するというものでございます。

○鳥井委員それがホームページに載っている。

○岡松経済産業研究所理事長それがホームページ。

○鳥井委員それ以外は載っていないのでしょうか。

○青木経済産業研究所長ホームページに載っているペーパーは3種類ありまして、1 つは単なるコラムというようなことで、時局的なことについてフェローの自己の 責任に基づいて折々意見を発表させていただく。これはいろいろなトピックスに ついて大変読まれております。これは英語、中国語にも翻訳いたしまして、外国 でも読まれております。その他、国際的あるいはドメスティックの場合、コンフ ァレンスとかワークショップも常時開かれておりますけれども、このコンファレ ンスに提出された論文集は、基本的にはすべてホームページに掲載されておりま すので、実際にコンファレンスに参加されなかった方もどういうことが議論され たかということはみていただけることになっております。

ディスカッションペーパーは、レフェリーつきの雑誌に将来載り得るような水 準のものを考えておりまして、これは所内のセミナーを経て、私、その他専門の 者が雑誌の予備レフェリーに近いような審査をして、修正をしたり何かした上で 掲載しております。実際にディスカッションペーパーに載せたいという場合でも リジェクトしたケースも多数あります。

○鳥井委員1つの論文当たり、平均してどのくらいダウンロードされるか。これは今 回の数字は割ってしまえば済む話なのですが、1件当たり平均どのくらいダウン ロードされるかということは、ある種の質の指標になる可能性があるわけですね。 多分100の論文を出されて全然だめなのばかりよりは1つの論文でもいいのが出 た方がいい感じはあるので、何かその辺の1論文当たりのダウンロード数みたい なところを少し指標化されるといかがでしょうかというご提案なのです。

○青木経済産業研究所長ただ、最初100件というのがあれだったのですが、昔の通商 産業研究所のときの研究員の方たちは、基本的には行政官がローテーションで来 られて論文を書かれるということでありましたから、こういうと大変失礼ですけ れども、学術的な水準がキャッチアップするという点では必ずしも十分でなかっ たわけですね。そういう段階ではどれほどダウンロードがあり得るのかというこ とに関しては必ずしも自信がもてなかったと思うのですが、先ほど理事長からお 話がありましたように、独立行政法人非公務員化ということで民間からも多数採 用いたしましたし、そういうことで刺激を受けて経済産業省から出向で来られて いる研究員の方も、これは実際のいろいろな管理業務や何かには携わらないで研 究に専念するということになっておりますので、実際上、経済産業省から来られ た研究員の方が、例えば三池なんかの炭鉱がクローズした場合にどういう形で再 就職しているかというような研究を行って、これはダウンロードの数が多かった のです。

先ほどの1万何件あったというのは、今非常に問題になっておりますブロード バンドとかなんとかの政策の問題でありますので、これは政策的な関心もあって 非常にダウンロード数が多かったと思います。私のスタンフォード大学のときの 経験や何かからいいましても、経済学の場合には1,000件ダウンロードがあった らかなり注目を浴びている論文だと思っていただいていいのではないかと思いま す。ただ、ある程度専門的なことになると限定されたものもありますので、各論 文ごとにという目標はちょっと難しいかなという気もするのです。ただ、500か ら1,000というあたりがこれからはいい目標なのかなということは、やってみて 初めてわかったということです。

○鳥井委員目標にそういうのを入れられたらどうでしょうか。

○永田委員指標と評価の関係は宮内分科会長のご説明を聞いて、まさに全体をみてや らないといけないなというところで納得がいったので、ちょっと参考までにお聞 きしたいのですけれども、資料1-2-3に挙げられています新指標というのは、 例えば「研究・提言内容に対するユーザー満足度」の実績が80から90という数値 を踏まえて新指標が60%ということで、一見ことしの実績値よりも低いものを挙 げられていますよね。こうやって新指標をざっと眺めてみますと、まさに経済産 業研究所は質を非常に大事にするので余り数値目標に縛られないというご趣旨と いうことですので、こちらに挙げられている新指標の数値というのは挑戦的とい いますか、アグレッシブな数値というよりも、むしろ平均的に最低これぐらいは 水準として達する必要があるのではないかというような指標の設定という理解で よろしいのでしょうか。

○岡松経済産業研究所理事長それはこの指標ごとに違うわけでございますが、今リフ ァーされましたユーザー満足度の調査につきましては、従来、所内で行いました ホームページ上の指標が80~90いっているということでございますけれども、先 ほど森川室長からご説明がありましたように、経済省の方で別途調査をするとい うことで、より客観的な調査を入れていこうということも踏まえまして、少なく とも約3分の2の評価を得たいなということで6割以上という指標を得ておりま す。

その意味では、項目ごとに違うのでございますけれども、私どもとしては昨年 度目標よりもかなり上回ったものを立てていこうということで、しかもみていた だきますとそれぞれこれ以上ということで、それを超えるように努力をしていく ということで達成してまいりたいと思っておりますので、成果はまた4月以降に ご説明させていただきたいと思います。

○木村委員長ありがとうございました。 まだご質問はあろうかと思いますが、あと4法人ございますので、先に進ませ ていただきます。宮内分科会長には、私が言っていただけるだろうと思うことを 言っていただきました。ありがとうございました。 それでは、引き続きまして工業所有権総合情報館と日本貿易保険の対応につい て、順にご説明をお願いいたします。 まず、工業所有権総合情報館、お願いいたします。

○近藤特許庁総務課長特許庁総務課の近藤でございます。工業所有権総合情報館につ きまして、資料1-3によりましてご説明したいと思います。

先ほど当初にございましたように、13年度の業績評価で今後の課題とされたも のにつきまして、情報館特有のものが1.の(1)(2)(3)でございまして、 各法人共通のものが2.でございます。

最初に1.の(1)(2)の部分でございます。最初に、情報館の事業につき ましては、事業によりまして予算規模が相当の差があるということがございまし て、それが事業ごとに同じウエートで評価をされているということから、予算規 模に応じたウエートづけをというご指摘がございまして、これにつきましては分 科会の方でもご議論いただきながら、基本的には事業規模をある程度勘案したウ エートづけということで、14年度の評価の際に反映させたいと考えております。 それから、運営交付金債務の収益化及び複写手数料収入の計上方法でございま すけれども、これにつきましても各法人共通の収益化の問題でございますので、 これにつきましては他の法人の扱いも踏まえ、14年度実績を踏まえまして適切な 方法を最終的に結論いただきたいと思っております。

3つ目でございますけれども、近時、知的財産をめぐりましては、去る7月に 知的財産戦略大綱が定まりまして、また11月には知的財産基本法が制定をされま した。これによりまして知的財産をめぐります環境が情報館が設立されたときか ら大きく変わってきておりまして、こういった世の中の変化を踏まえて情報館の 計画、事業についても見直しをすべきではないかというご指摘をいただきまして、 これにつきましては戦略大綱あるいは基本法から直に情報館の仕事をどうしろと いうことは出ておりませんので、むしろそういう大きい動きの変化を踏まえまし て、情報館としても具体的にどういう方向にもっていくのが適切であるというこ とを少し検討させていただきたいと思っておりまして、現在情報館におきまして、 それぞれ流通事業、情報提供事業につきまして検討を始めたところでございます。 引き続き、詳細につきましては、情報館の藤原理事長からご説明をさせていた だきたいと思います。

○藤原工業所有権総合情報館理事長藤原でございます。それでは、お手元の資料に従 いましてご説明させていただきますが、その前に八木委員から運営交付金の収益 化基準をプロジェクト進行基準型にしてはどうかというご指摘をいただいており ますので、このことが全体の業務の概要説明にもなりますので、それを先に簡単 にご説明させていただきます。

工業所有権総合情報館では、名前のとおり工業所有権の関連の情報の提供とい うことでございますが、そのことに関連した図書の提供業務、工業所有権に関す る相談業務、工業所有権に関する流通情報の提供というようなことでございまし て、最後に述べましたのが先ほどの知財立国に関連いたします。今現在、日の当 たっている業務ということになります。いずれにしましても、これらの業務はす べて共通しておりますのが利用者がいるということでございまして、数値目標は もちろん立ててございますけれども、数値目標を達成したらそれでそのプロジェ クトは完結というわけにまいりません。その後も安定的に情報を提供するものと 考えております。そうしますと、プロジェクトの達成度を重視する運営交付金債 務の収益化というシステムが情報館業務全体としてなじまないということで、現 在は費用進行型を採用させていただいております。もちろんプロジェクト進行基 準への移行については、今後の実績等を踏まえながら検討を続けさせていただき たいということでございます。

それでは、資料の方に戻りまして、(2)のところから説明させていただきます。 情報館における特許流通促進事業の見直しということでございますが、本年11月 に特許流通促進事業のあり方に関する検討委員会を開催いたしまして、以下の項 目を検討しております。それは我々が現在行っておりますすべてです。特許流通 アドバイザーを活用する、何といっても人が大切でございますので、アドバイザ ーの制度ができまして5年たちまして、どうやらひとり立ちということになって きましたし、実際それに対応して成約件数も非常に急速に伸びております。その 点が1つ。

それから、情報に関連いたしましては、特許流通データベース、開放特許の活 用例集、特許流通支援チャート、これは特許流通の三点セットでございますが、 これをよりよく充実させる。それから、特許電子図書館情報の検索アドバイザー、 特許流通促進説明会その他で情報の提供・活用ということで事業の充実を図ると いうことでございます。もう少し広くは国際的な特許流通セミナー、知財の取引 業の育成研修会といったような人材育成に関しても力を入れております。

2点目の関係でございますけれども、特許の情報の提供のあり方に関しまして も調査研究を行い、その分析をしまして、中小企業等特許情報利用者のニーズを 把握し、特許情報の検索その他にかかわる相談事業の現状、各事業に対する外部 評価と課題、このようなものを把握いたしまして15年度には特許情報サービスの あり方を検討し、実施可能なものから順次それを実施していくということにして ございます。

それから、中期計画の数量目標につきましては、先ほどのような世の中の状況 の変化ということもございますし、実際に今までやってきましたデータベース、 人材育成というようなことの成果が大分目にみえる形になってまいりましたので、 そういう意味では事業の形態の見直しとして、先ほどいいました特許流通アドバ イザーというのは非常に有力な柱でございますけれども、派遣の形態の見直し、 具体的には例えば今までの形式的な会社訪問ということではなくて、成果を重視 するというような方向についての見直しを行っているところでございます。 以上、非常に簡単ではございますけれども、世の中の動き、特にニーズの多様 化、複雑化ということにいかに的確に対応していくかということでやっておりま す。以上でございます。

○木村委員長ありがとうございました。三輪分科会長、何か補足ございますか。

○三輪委員一言だけ。ただいま藤原理事長からご説明がありましたような形で今年度 の評価作業を進めていくということで、先月の末に1度分科会を開催いたしまし た。その中で今ご報告いただいたようなことが挙がったのですけれども、特に予 算配分を事業規模に応じて、そのままずばりということにはならないとは思いま すが、今までの予算配分と数値目標の配点の評価をバランスをとっていくという 方向で、今年度は特に工業所有権情報流通等業務という一番大きな34億という事 業費をつぎ込んでいる業務について焦点を当てて評価の方法を考えていこうとい うことで合意を得ております。

特に昨年度は、アンケート結果、あるいは情報館から出していただいたいろい ろなデータに基づいて、可能な範囲で評価指標を作って評価の枠組みを構築した ということで、主に定量データに基づいた評価方法とか評価結果ということにつ いてはある程度の方向が出てきたのではないかと思いますけれども、ただいまの 流通に関しては、先ほどのご説明にもありましたように、知財法が変わったとか、 特許をめぐる環境も変わりつつありまして、実際アウトカム指標として位置づけ た成約件数というのもあります。これも増えてはいるのですけれども、その中身 をみていきますと、例えばオプションとかライセンスとか秘密保持契約といった 契約の難しさがいろいろなレベルがありまして、それを一概に点数にしていくと いうのはどうしたものかといったような議論もありまして、このあたりのところ に焦点を当てて、定性的な部分にシフトした形での評価の方法を今年度は重点を 置いて考えていこうということで合意を得ております。

なるべく集中的に時間をかけて、分科会の委員の間で制度に関する知識あるい は環境変化に関する理解を共有した上で納得のいくまで議論をした形で評価を進 めていきたいという理念でございますが、そういった形で評価を進めていきたい と考えております。

先ほど藤原理事長からも報告がありましたように、特許流通促進等のあり方に 関する検討委員会、あるいはサービスのあり方に関する検討委員会が今年度調査 を実施しておりますので、それの成果を分科会の中の議論にも反映させる形で取 り入れて、効果的な評価のあり方を進めていきたいと考えております。そういう 意味で合意を得ております。 以上でございます。

○木村委員長ありがとうございました。それでは、ご質問は2法人についてご説明い ただいてからということで、日本貿易保険、お願いいたします。

○荒井日本貿易保険理事長日本貿易保険の理事長の荒井でございます。お手元の資料 の1-4に沿いましてお話しさせていただきます。1枚目が目次になっておりま して、4つの数値目標が載っております。これの見直し状況のご説明でございま す。

1枚めくっていただきまして、1番、保険料収入。貿易保険は保険でございま すので、どれだけ保険料の収入があったかということは、どれだけ日本の会社が 輸出や海外投資をするときのリスクを国で負っているか、あるいは貿易保険が負 っているかという数値を示しますので、これができるだけ多くなるということは それだけいいことであります。過去の数字をみてみますと、97年、98年、460億 円ぐらいございまして、99、2000年が320億円ぐらいということで、相手の国の 状況や日本の会社がプラント競争で勝てるかとか、大きな投資案件が実現するか、 そういうことで相当変わってくるわけでございますので、現在の中期計画は「少 なくとも、現状程度を維持するように努めます」となっておりますが、できるだ け私たちは保険料収入が増加するように、それだけ日本の企業を応援できるよう に努力していきたいと思っております。

次のページは2番の業務費率と人件費率でございます。貿易保険の経費を少な くするようにということでございますが、中期計画では「業務費率を18%以下に します。傾向的に人件費率が増加しないように配慮します」、このように書いて おりますが、右側にございますように業務費率は保険料収入分の業務費支出とい うことでございまして、業務費の中には人件費とかコンピューター経費、賃借料、 このように非常に固定的なものがございます。一方、分母の方の保険料収入は、 先ほどお話ししましたように年によって相当違いますので、これも相当動きがご ざいますが、できるだけ業務費、人件費が節約できるように努力をしていきたい と思っております。

4ページ、3番の保険金査定期間でございます。左側の中期計画に「査定期間 を150日以下にすることを目指します」となっておりますが、保険事故が起きた ときにできるだけ早くお支払いするようにというのが、この査定期間について数 値を決めている趣旨でございます。右側にございます平均査定期間は査定件数分 の査定期間の合計でございますが、実は保険金の査定が終了していない場合には ここに入ってこないということもございますので、まだ保険金の査定が終了して いないものが何件ぐらいあるか、あるいはそういうものについてはどのくらい経 過しているか、そういうことについてもあわせて示すということでやっていきた いと思っております。

次のページが4番の信用事故の回収実績率でございますが、保険金を払った後、 できるだけそれを回収するようにということでございます。従来は、このグラフ にございましたように、ここの場合には信用事故ということで、相手の民間会社 が倒産したりお金を払ってこない場合にお支払いする信用事故、このほかに政府 が払ってこない、国家が送金を停止するという非常事故と2つございますが、そ のうちの会社が倒産したり払ってこない場合の信用事故については、99年までは 5億円前後で推移してきたのですが、最近は非常に大型の倒産もふえております ので、2000年には48億円というような大きな回収もなされております。この数値 自身、最近のような大型倒産の時代になりますと、過去の実績だけでは数字が出 てこないわけでございますが、できるだけ回収がふえるように努力をしていきた いと思っております。

以上が数値指標の見直し状況でございます。

○木村委員長ありがとうございました。岩村先生、何か。

○岩村委員特にございませんが、まず第1点は、昨年度は非常にでき過ぎほどの業績 を出したものですから、今年度は昨年度との対比では少し厳しい数字が出ており ます。それを踏まえて今年度の評価をしていきたいと思います。

最後に理事長からも話があった信用事故の回収実績率の判断なのですが、貿易 保険の場合は保険料を引き受けるというフロントの業務と、過去に行った処理に ついて回収するという過去の動きを受けている業務がございます。過去の動きを 受けている業務がどのくらいのパフォーマンスを上げているかというのを当該評 価年度において評価するというのはなかなかトリッキーな話でございまして、私 どもも信用事故回収実績率というのを数値目標としてみておるのですけれども、 この表からもみられるとおり、2000年度に大きな回収があって、その翌年度はま た普通に戻ってしまう、このような動きがありますと、率そのものは非常に大き く振り回されるという結果を出しております。

分科会でも検討いたしまして、当然法人と貿易保険課とも相談をいたしまして、 評価というのはできるだけ正しく実態を映したいものですから、もう少しうまい 評価の仕方ができないかと考えております。今考えているという報告だけさせて いただきます。

○木村委員長ありがとうございました。

それでは、以上2つ、工業所有権総合情報館と日本貿易保険、ご説明いただき ましたが、ご質問等ございますでしょうか。――よろしゅうございますか。最初 に宮内分科会長から全体的な話をお出し頂きましたので、それで決着がついてい るようなものですけれども、よろしゅうございますか。

それでは、ここで少し休憩を取らせていただきたいと思います。5分ほど休憩 をしていただいて、2時10分から産総研と製品評価技術基盤機構、2法人からご 説明をいただくことにしたいと思います。しばらくお休みください。 (休憩)

○木村委員長それでは、再開をさせていただきます。

まず、産業技術総合研究所の対応状況についてご説明をお願いいたします。 また、中期計画の変更については、主務大臣がこれを認可いたします際にあら かじめ評価委員会の意見を聞くということになっておりますので、ご報告申し上 げます。

それでは、産総研、よろしくお願いいたします。

○吉海産業技術総合研究所理事産業技術総合研究所の企画担当の吉海でございます。 資料1-5-2をごらんいただきたいと思いますが、そこに要約してございます。 まず、1枚開いていただきまして、「数値目標の再検討について」という部分 でございますけれども、これは全体を表現しております。産業技術総合研究所、 法律上4つの主要な業務が規定されておりまして、まず個別法第1号というのが 鉱工業の科学技術の振興に関すること、ここでは論文発表、特許出願件数、そう いったものを主眼にしている。2号業務は地質の調査でございますけれども、こ れについては地質図幅数ということでございます。第3号は計量標準にかかわる ことでありますが、標準供給数。それから第4号、その他成果の普及等について 共同研究等、そういったものを設定してございます。

次のページをごらんいただきたいと思いますけれども、「中期計画における数 値目標の再検討」、初年度を終わりまして、実績に基づいてやりました。ここで は数値目標を改める4点を要約してございます。

まず特許にかかわる部分でございますけれども、現行、16年度の年間出願件数 を1,000件以上と設定していたわけでございますが、これを実施契約件数に変え まして350件以上とする。

2つ目はインパクトファクター、これは論文の評価でございますけれども、16 年度、上位1,000報のインパクトファクター総数2,500以上、これは現行でござ いますが、見直し案といたしまして、上位2,000報のインパクトファクター総数 を5,000以上とするという内容でございます。

3点目が計量標準でございますが、現行、中期目標期間末までに158種類の供 給を行う。これを200種類の供給開始に改めるというものであります。 4点目でございますけれども、共同研究につきましては、平成16年度、年間1, 000件以上を実施というものを1,400件以上に改める。

以下、それぞれの内容について簡単にご紹介いたします。

次のページでございます。「特許及び論文発表に係る指標」でございますが、 これにつきましては、公的研究機関は概して論文を重視する、企業研究は特許を 重視するということでございますけれども、産総研といたしましてはその両方を うまく組み込むということで、特許・論文ともに成果を拡大する。右側の図のと ころに、右斜め上に上昇する過程を示してありますが、これを基本的な視点とし て設計をするという点であります。

次のページをごらんいただきたいと思います。その上で、まず「特許に係る指 標」でございます。現行目標、16年度の出願件数1,000件でございますが、13年 度の実績で既にこれを上回る1,017件を達成いたしております。この背景は、研 究者の特許マインドあるいは知的財産意識が非常に高まってきたことで積極的な 出願が行われたということ、あるいは独法化に移行いたしまして、リエゾン制度 とかイノベーションズ(TLO)を設立するなど、環境が整ってきたというとこ ろがあるかと思います。

今後の指標設定につきましては、質の向上を目指すということ、そういうとこ ろを主として実施契約件数を導入することといたしたいと思っております。その 数値設定は、平成16年度350件を目指す。ちなみに、13年度の実績は187件でご ざいますので、そういう意味では、この右のグラフ、下の方でおわかりいただけ ますように、かなりこれはチャレンジングな数値設定ではないかと思いますけれ ども、あえてそこを選択しようというものであります。

次のページをごらんいただきたいと思いますが、「論文発表に係る指標」でご ざいます。論文の量の指標として、現行、16年度末5,000報とあるわけでござい ますけれども、13年度の実績は、右のグラフでおわかりいただけますように、お おむね横ばいでございます。これは計量標準等の分野もあわせもっておりますの で、なかなか一概に論文と全体の向上が難しいわけでございますけれども、検討 の結果、今回はこの論文数については変更はしない、5,000報据え置きというこ とで考えております。

次のページをごらんいただきたいと思いますが、一方におきまして「論文の質 の指標」について、インパクトファクターをここでは採用いたしております。現 行目標、上位1,000報で合計2,500ということでございます。これの設定の経緯 でございますけれども、そもそも公的機関でインパクトファクターを評価指標に 設定している機関はほかにはないわけでございますが、13年度実績でみますと、 上位1,000報のインパクトファクター合計値が3,310ということで、既にこれも 目標値を上回るレベルに達しております。この背景は、国内誌から国際誌など、 よりインパクトの大きい雑誌への投稿ということで、研究者の意識が非常に高ま ってきたというところがあるわけでございます。

検討いたしました結果、目標設定水準を1,000報・2,500から上位2,000報で 5,000と変えたいと思っております。ちなみに、上位2,000報、13年度の実績値 は4,243でございます。

次のページは、分野別の論文誌のインパクトファクターを書いたわけですが、 上位1,000報から2,000報という、そもそもベースを変えたというところをご理 解いただく資料でございます。一番下の枠組みにちょっと書いてございますが、 インパクトファクターの高い論文誌というのは特定の分野に偏っておりますので、 その意味ではベースを広げるという意味で1,000から2,000という判断をしたわ けでございます。

次のページでございますけれども、「地質調査に係る指標」でございます。現 行、5万分の1の地質図幅で、新たに30図幅の作成で平成16年度合計913を目指 しておるわけですが、この設定の背景は、平成3年から12年の10年間で約80の地 質図幅が作成されました。あるいは測地審議会等のこれからの計画等を反映する ということで設定されてきたわけでございます。

13年度の実績が9図幅の執筆ということで、右側のグラフでおわかりいただけ るかと思いますが、だんだんカーブといいましょうか、上昇率が鈍る傾向になっ ております。これは調査困難地域の増加などで増加率がちょっと低下してきてい るという現状を反映しているわけでございますが、そういったことも考慮いたし まして、地質図についての目標の変更はしないという判断を現在いたしておりま す。

次に、「計量標準」でございます。現行目標、新たに158種の供給を開始する ことでございますが、この設定の経緯は、12年度まで140種が供給されてきてい ること、それから工業標準調査会の長期目標として2010年500種というものがご ざいます。そういったものをベースに設定したわけでございますが、13年度の実 績で合計95が新たに供給になっております。

そういったところから今回供給目標の見直しをいたしまして、新たに平成16年 度200種を供給するということで行いたいと思います。産業の競争力に標準の分 野がますます高くなってきている現状等を踏まえまして、より加速するという判 断をした次第でございます。

その次に「産学官連携に係る指標」でございますが、現行目標は、年間1,000 件の共同研究ニーズに対応ということでございます。13年度に限ってみますと、 目標900件でございましたが、実績が既に1,131件というレベルに達しておりま す。この達成の背景は、知的財産権、そういったものをベースに非常に強い産業 界との連携の意識が内部に浸透してきたということ、あるいは組織的にも産学官 連携コーディネーターを全機関に配置するといったところが功を奏してきている かと思います。

検討の結果、共同研究件数につきましては1,400件以上を目指すというところ に設定したいと考えております。

その次に12ページでございますけれども、「環境影響への配慮」でございます。 産総研の拠点事業所のうち3事業所において国際環境規格に対応する。ISO14 001でございますが、これに対応するということで、現状、つくばの東事業所が 既に取得しております。中部センターの事業所も今年度中の取得を目指すという ことで、今着々と用意しておるところであります。四国センターの事業所は初期 調査が終了いたしまして、中期計画期間中の取得を目指すというところで動いて おります。その他の事業所も鋭意努力しておりますが、施設の老朽化等がありま して、期間内のめどが今のところは必ずしも出てこない。そういったところから 目標の変更はなしということで予定をしております。

次のページでございますが、「事業運営全体の効率化」ということで、これは 他の独立法人共通の課題でございますけれども、運営費交付金を充当して行う業 務については、毎年度平均で前年度比1%の業務経費の効率化を行うという設定 がなされておるところでございます。

「現状」のところで記述してございますように、産総研全体のクオリティーを 落とさないように配慮しながら、職員の意識改革、いろいろ努力を重ねて節減そ の他を積極的に行いながら業務の効率化を推進するということで、例えば平成14 年度の具体的実施例は、省エネルギーや省資源のキャンペーン、あるいは液化ガ ス等施設の効率的な利用形態、あるいは警備業務の契約方式を競争入札制度など を活用するやり方、そういうところで経費節減の効果をさらに高めていきたいと 思いますが、目標の変更は今のところないということで用意をいたしております。 以下、14から16ページはバックデータでございますので省略いたしまして、17 ページをごらんいただきたいと思います。「非公務員型独立行政法人の検討」で ございます。これは評価委員会での指摘事項を受けた現状の説明でございますけ れども、ご指摘のとおり、研究者の流動性確保、そういったところから非公務員 型の検討を視野範囲に置くということはもとよりでございますけれども、現在、 メリット、デメリットの精査を行っておりまして、比較検討を進めているところ でございます。

メリットといたしましては、採用や兼業について独自の自律的な制度を設計す る。そういったところから優秀な人材登用が可能になるということ。 一方におきましてデメリットといたしましては、例えば特許微生物の寄託事業、 計量標準の供給など業務の停滞が発生した場合に広く経済社会に与える影響、そ れが争議権行使とどのように絡み合ってくるのか、そういったところのみきわめ が必要ではないかと思っておるところでございます。

以上でございます。

○木村委員長ありがとうございました。 私、産総研の分科会の分科会長を仰せつかっておりますが、主な変更点は数値 目標であります。我々の分科会でも先ほど宮内分科会長からお話がございました ように、数値目標がひとり歩きすることの危惧が表明され、やはり評価の本質は 質であろうということで、この数値目標の取り扱いについては、評価委員おのお のが相当気をつけるべきであろうという結論に至りました。

それともう1つ、本来、独立行政法人というのは中期計画、中期目標をベース に評価をするはずであったのが、こうやって単年度の業績をもとに数値目標を変 えていくことの妥当性、そういうことについてもかなりご意見が出ました。 以上でございますが、ただいまの吉海理事からのご説明について、ご質問等ご ざいましたらお願いしたいと思います。どうぞ、鳥井委員。

○鳥井委員2点ございます。ご説明にあったようなインパクトファクターというのは、 ジャンルによってすごい偏りがあるんですよね。これを下手に使いますと、ある ところへ研究を誘導してしまうという可能性があったり、下手すると研究者をデ ィスカレッジする心配があると思うのです。これを出されるのはいいのですが、 もう少し何か工夫が必要ではないかという感じがします。ジャンル別に平均値と いうか、基準点をつくるというようなやり方かなという気もするのですけれども、 思いつきでいうのではなくて、少しそこはご検討をいただけたらという感じがい たします。

2点目は、国立大学の法人化のときに大分問題になるのですが、化学物質等の 取り扱いについて、労働安全衛生法なんかとの絡みがあって、産総研の場合、い まだにまだ全部がちゃんとできているわけでもないというようなお話も伺ってい るのですけれども、その辺についての目標を立てる必要はないのでしょうか。

○木村委員長いかがでしょうか。

○吉海産業技術総合研究所理事まず、インパクトファクターのところは、ご指摘のと ころは私どもも十分認識をしているつもりでございます。今回は数値をどう設定 するのか、いろいろな議論があったわけでございますけれども、意識としてはす そ野を広げるということで1,000から2,000という母数を挙げたわけでございま す。ただ、内容的にそれがどの範囲でどのような影響をもたらすかという吟味は、 いま少し時間を要することかと思います。

2点目のところは、独立法人に移行したことによってリスク管理のあり方が変 わってきたということ、そのとおりでありまして、そういう意味で私ども内部の マニュアル、ガイドライン、各組織ごとに管理官という安全管理に特化したミッ ションの人員を配置いたしておりまして、今その周知徹底を図っているところで ございます。

○木村委員長ちなみに、そのインパクトファクターの問題は資料にもついておりまし て、今、鳥井委員がご指摘になりましたように、『NATURE』と『SCIENCE』と『C ELL』がとびぬけて高いんですね。これがほかの平均的な雑誌の15編分ぐらいに 相当するということで、地質とか海洋をやっておられる方はインパクトファクタ ーが高い雑誌がないので、これはご指摘のように本当に気をつけないといけない 点だと思います。

ほかにございませんでしょうか。どうぞ、平澤先生。

○平澤委員もしかしたら今回の見直しとは関係ない話なのかもしれないのですが、今 ご説明を伺っていてやはり気になるのは、1年半ぐらい前に議論したときも同じ 思いだったのですが、アウトプット指標に非常に特化している。アウトカムにつ いての目標設定というのが余りみえていないのではないか。これは1年半前の議 論にもあったわけなのですけれども。研究所ですから、アウトカムについて長期 的にみないとそういうものが反映されないという点はあるのですけれども、継続 的な事業という観点からみてみると、本当に産業界に役に立って何ぼという話な ので、それがみえるような指標設定が本来は必要だったのではないかなと思って いるのです。

今回の見直しは数量的な部分に限定されているので、そのアウトカムの部分を 数量化するというのはなかなか難しいので、そういう点でここに載っていないだ けで、本質的には配慮してあるということなのかもしれないのですが、ご説明い ただければ思います。

○吉海産業技術総合研究所理事評価の難しさというのは、先ほど来のご議論の中で、 大体認識をもちながら実施ということを進めざるを得ないという状況かと思って おりますけれども、産総研に関して申し上げますと、昔の工業技術院という内部 組織のときには、研究者個人のある程度の自由度というのが非常に高くて、自主 性をベースに動いてきた。15の研究所があって、研究者個人が自分の提案テーマ をやっていくということで運営されてきたわけですけれども、今回一本化して独 法化した。そこの一番大きな変化は、組織が共有するミッションを明確にすると いうところから始まったわけでございます。今のお話のところは、そのミッショ ンの浸透がどうやって組織内に図れるかということだと思います。その意味で組 織運営をどのようにやっていくのか。それは、例えば62のフラットなユニット制 をしいて理事長に直結させるということ。ではこれがどう機能できるか。その機 能のさせ方は、人事及び予算の配分の中でいろいろな工夫を今しております。

そういうものの積み重ねの中で、産業界とのブリッジ、あるいは産業界を誘導 していく、リードしていく具体的な成果が高くなると私どもは期待をしているわ けですけれども、毎年ごとの目標設定が制度上義務づけられておるわけでござい ますので、現状から申し上げますと、残念ながらそういう内部から出てくる実質 的な変化の指標化が非常に難しいわけでございますので、とりあえずこの数値指 標をベースに置きながら、実質的な内部変化――これは意識変化ということにな ると思うのですけれども、それを反映できるようにこれからも努力をしていきた いと思っております。

○永田委員確かに私も評価を研究していますと非常に難しいと思うのですが、ある程 度アウトプット指標がないと、進捗状況とか内部マネジメントの改善というとこ ろのフィードバックができないのでいたし方ないかなというところがあります。 その意味でご質問したいのですが、先ほどのインパクトファクターで分野別にか なり数値が違ってきたりするわけなのですが、産総研全体で例えばここの分野は インパクトファクターの数値は低いのだけれども、ほかの評価指標、そこの貢献 度は高いとか、そういった意味でユニット別の組織の目標達成といいますか、そ ういった分野別で貢献、うちはここに貢献する、マネージメント自体はそういう お考えで進められているのでしょうか。

○吉海産業技術総合研究所理事共通の指標として、研究機関でございますから論文と か特許がベースになるのは避けられないと思いますけれども、個別の運用では、 ご指摘のように非常にきめ細かい配慮をやっております。

特に例えば計量標準という中で、論文という意味ではなかなか難しい領域でご ざいますけれども、その場合には実際に産業のベースとなる計量標準をどこまで 提供できてきたのかとか、共同研究、企業に対する研究協力が実質的にどこまで 展開ができたのかとか、いろいろな指標を内部的には用意いたしまして、予算の 配分の際にはそういうもののインセンティブとなるような配分枠をそれぞれ用意 して、今運用しております。

○木村委員長平澤先生からご指摘のあったアウトカムの部分については、4年でも私 は難しいと思うのですけれども、指標になくてもこういうことができたというこ とがあれば、最終年度に法人側から評価委員会、あるいは少なくとも分科会に対 しては示していただく必要があろうかとは思っております。 それでは、よろしゅうございますか。――では、次へ進ませていただきます。 最後になりますが、製品評価技術基盤機構、よろしくお願いいたします。

○小谷知的基盤課長それでは、製品評価技術基盤機構(NITE)に関しましてご説 明させていただきます。 資料は、資料1-6-1から1-6-4でございます。そのうち数値目標の見 直しに関するものは資料1-6-1~3で、これは化学物質ハザードデータベー スの目標の見直し関係です。資料1-6-4は、前回この評価委員会で話題にな りました製品安全関係業務について能動型の部分があるのではないかという問い に対する回答です。

まず最初に、資料1-6-1及び資料1-6-2を使いまして、数値目標の見 直しについて現在どういう状況になっているかを説明させていただきます。昨年 の8月のこの委員会で、各法人は中期計画に盛り込まれた業務達成の数値指標を 見直せという指摘がございましたけれども、それと同時並行的に3つの委員会が 進んでおりました。

まず、産業構造審議会産業技術分科会・日本工業標準調査会合同委員会の知的 基盤整備特別委員会においても目標の見直しの議論が進められておりまして、現 在の化学物質ハザードデータベースにつきましては、「見直しの方針」の(1) にありますように、平成17年度までに新たに約3,000件のデータを追加するとい う目標になっております。

この3,000件を件数だけで評価をしますと、例えば文献データから入力すると あっという間にできますし、例えば自ら毒性試験を実施してそのデータを入れる とものすごく時間がかかるということで、件数だけの評価はよくないのではない かという議論が知的基盤整備特別委員会でも行われておりました。

その結果、「見直しの方針」の(3)に書いてありますように、「単に登録物質 数を増やすのではなく、むしろ内容を重視した精度の良い詳細データを整備する ことを目標とする。」となりました。具体的には、これこれこういう化学物質に ついてこういうデータをそろえなさいというものを示してあげないと、やる方も 困ってしまうし目標にならないのではないかということで目標の見直しが現在進 められております。主な考え方は、「リスク管理の観点から優先的に整備すべき 対象物質を明確化する」ということで、「製造・輸入数量が100トン以上の化学 物質」、「化学物質規制管理法規」(例えば化審法、PRTR法)等に対象となっ ている化学物質について、どのような項目で整理するかということを現在検討し ております。

これと併せて、産業構造審議会の化学物質管理企画小委員会と製造産業局次長 の私的委員会である化学物質総合管理政策研究会が同時に動いており、これにつ きましては中間とりまとめがなされておりまして、それが資料1-6-2でござ います。詳しいご説明は省きますが、この中では、「今後化学物質管理を進めて いくに当たって、知的基盤整備、ハザードデータベースの整備が重要である。」 と記載されております。

現在この2つの委員会も続行中で、近日中に中間答申が出されることになって おりまして、知的基盤整備特別委員会とこれら化学関係の2つの委員会の結論等 を踏まえて、次回以降に中期目標・計画についてお諮りいたしますが、本日は現 在NITEにおいてどういうことを考えているかを簡単に理事長から紹介させて いただきます。

○齋藤製品評価技術基盤機構理事長理事長の齋藤でございます。ご説明を申し上げま すが、資料の1-6-3をごらんいただきたいと思います。

ただいま知的基盤課長からご説明がありましたように、私ども、17年度までに 3,000件の新規データをインプットするという形で作業を進めておりますが、ど こまでデータの範囲を広げてやるのか、どこまでの物質をやればいいのかという ことについては必ずしも分明ではないというところございまして、作業をやって いる当事者としてはなかなか難しい点もあるというのを実感として考えておると ころでございます。そういった実態の中で、今ご説明がありましたように、経済 産業省の方で各種の審議会等において議論が進められている。私どもとしては、 ここにございますような形の問題の整理をすることがよろしいのではないかと考 えてご意見としても申し上げて、また作業としてもこういった形で進めさせてい ただきたいと思っております。

そこにございますように、縦軸に対象物質をとりまして横軸に情報項目という 形で整理してございますが、今ご説明があったように、製造・輸入が100トン以 上あるような物質、化学物質管理関係の諸法制のもとで規制が及んでいるような もの、その他環境の状況等をみまして優先的に整理すべき物質をピックアップい たしますと、合計約4,000物質の名前が出てまいります。私どもとしては、こう いったものを対象にしてはどうか。

情報項目としまして横軸に書いてございますが、国内法規で規制をされている 状況がどうなっているのか、あるいは海外での規制がどうなっているのか、化学 物質の基本的な性状であります物化性状についての情報、有害性の情報、例えば 内分泌かく乱作用、そのほか重要な情報を網羅する、あるいは暴露情報、リスク 評価等の情報も入れるわけですが、どこの範囲の情報に網を張ってデータを収集 するのかということで、それぞれの情報項目ごとに注目をするデータの種類を、 2ページ、3ページ以降、注として書いてございます。明定をいたしまして、そ ういった範囲のものは確実にフォローし、また情報全体としてもメンテナンスを きちんとやっていくという形で、ハザードデータベースとして使いやすい有益な ものができるのではないかと考えておりまして、現在の作業も大体こういうこと で展開をしておりますが、先ほどご説明がありましたように、いずれ関係審議会 等で決定をみた段階ですぐに移行できるような形にしたいと思っております。

○小谷知的基盤課長以上が化学物質の関係でございますが、NITEの場合、現在概 算要求中でもうすぐ結果が出ますけれども、それを受けまして業務の内容の質が 変化するもの、新規に業務が追加されるものが予想されておりまして、それもあ わせまして次回以降、中期目標その他についてのご相談をさせていただきたいと 思っております。

次に、「製品安全関係業務の『能動型』・『受動型』について」でございますが、 これについては分科会の方で議論をしていただきましたので、平澤分科会長から お願いいたします

○木村委員長平澤先生、お願いいたします。ついでに何か付加事項がございましたら 一緒にお願いいたします。

○平澤委員今ご説明があった化学物質ハザードデータベースのことで1つだけ付加す るとすれば、利用者の側からの要望として、データベースへのアクセスを1回す ればその関連の情報がすべて得られるというワンストップサービスに努めてほし いということです。有料データベースからの情報はNITEのデータベースにそ のまま移すということは難しいので、リンクを張るなどの措置をすることになる かと思うのですが、その種のサービスも強化したいということがありましたので、 つけ加えさせていただきます。

資料1-6-4の「能動型」・「受動型」に関してですが、本委員会でのご指摘 に基づいてその業務内容をよく見直してみますと、やはり待ち受け型だけでは済 まない業務があるということを認識いたしました。

例えば、基本的には外のデータが入ってくるのを定型的、定常的に処理すれば よいという部分はあるわけですが、そういう制度自身を立ち上げるプロセスとか、 改善するプロセスとか、その内容を質的に高めるプロセスといったようなところ にはやはり能動型の努力が必要であり、現にそういうことにも取り組んでいるわ けで、その部分を能動型として評価するというふうに区分けをしたらどうだろう かと考えております。

具体的には、資料1-6-4の1ページのところにありますように、能動型業 務として(1)から(4)の項目があるかと思います。「新たに必要な試験デー タを取得したり、あるいはその手法を開発したりするという新たなチャンネルを 開発し、それを分析する手法を開発するといったようなことであるとか、得た情 報をさらに解析していくための取り組みをする。」といった単に集めるだけでは ない作業です。それから、「集めた、あるいは解析した情報を積極的に提供・広 報する」ときに定常的でない部分もあるということです。

事故原因を究明するということに関しても、定型的に得ている情報源だけでは ない、新たな情報源を開拓するということも必要になってきます。このような部 分についての取り組みを新たに能動型として設定し、定型的な業務を定常的に進 めていくという部分と分けたわけです。

詳細については、2ページ以降に現在の実績がこのように分けたときにどのよ うになるかということを述べておりますけれども、これについては省略したいと 思います。

○木村委員長ありがとうございました。 では、NITEについて、ただいまのご説明についてご質問等ございますでし ょうか。

一番大きな議論になっているのは、今ご説明がありました1つの業務が能動型 か受動型かという議論だったかと思いますが、その辺きちんとお考えいただけて いるようでございます。よろしゅうございますか。――ありがとうございました。 きょうは八木委員ご欠席でございまして、代理として逆瀬主幹に日立からご出 席いただいておりますが、八木委員からお手元にお配りしましたようなご意見を いただいておりますので、ちょっとご披露いただけますでしょうか。逆瀬さん、 お願いいたします。

○逆瀬代理お手元にA4サイズの一枚物でございますが、ご要望の事項ということで 本人から預かってまいりましたので、読み上げさせていただきます。 これまでのご説明の中にもございましたけれども、1番目、運営費交付金債務 の収益化の基準でございます。過年度におきましては費用進行型といいますか、 発生した費用をそのまま取り崩していくということでございますので、このやり 方でありますと損益計算書に直接的な影響はないと承知していますけれども、行 く行くは成果進行型基準を採用する方向であろうと考えます。

もちろん、個々の独法の業務の性格にもよりますし、しばらくは実務の積み重 ねも必要と思われますが、経営努力の結果が決算書によりよく反映される成果進 行型基準の採用について研究をお願いいたします。

なお、経済産業研究所、あるいはそれ以外のところも既に検討を開始されたと いうことですので、その方向で促進していただきたいというのが1点目でござい ます。

2点目は「数値目標等の見直し」ということで、ただいまご説明があったとこ ろでございますが、見直しが行われたということで、この見直し自体は結構です けれども、ただいまは12月の半ばということでございます。目標の見直しの時期 は、当該年度の期首に近い時点が望ましいと思われます。評価委員会の評価の時 期にもよるのでしょうが、15年度からは、例えば上半期の終了時までに再設定を 終えるような検討をお願いいたします。これが2番目でございます。

3番目は直接的な話ではございませんが、「独法会計基準の改訂への対応」と いうことで、これはゼネラルなお願いでございます。先行の独法に加えまして、 特殊法人等も独法化に備えまして、現在、「独立行政法人会計基準及び同注解」 の改訂作業に微力ながら携わっております。既に10月には独立行政法人会計基準 の見直しに関する中間論点整理を公表し、広く意見を募ったところであります。 目下、鋭意策定中ではありますが、最終案の公表は来年初めになると思われま す。改正案は、ご承知のとおり、新たな独法に特有の取引に対応する規定のほか、 連結財務諸表制度の導入なども検討いたしております。

新たに独法化される石油公団など7法人は準備に忙しいところでしょうが、先 行独法ともども、新しい会計基準を踏まえた対応をよろしくお願いいたします。 以上でございます。

○木村委員長ありがとうございました。 2番目の点については確かにおっしゃるとおりなのですが、評価委員会の時期 の関係で非常に難しいと思います。しかし、いずれも建設的なご意見でございま すので、今後検討させていただきたいと思います。

なお、1番目の点につきまして、岩村先生、ご意見がおありになるように伺い ましたが、例のワーキンググループの件についてご提案いただければと思います。

○岩村委員では、申し上げます。実はこの独立行政法人の評価に関して、独立行政法 人という制度のあり方とか、あるべき姿に関して考え方の整理をしなければいけ ない項目が少しずつたまりつつあるなという認識をもっております。

この交付金の話もそうでございます。例えば昨年度の評価でも、交付金が残る、 使い残すという事態について、これをプラスの評価の対象とすべきなのか、それ とも与えられたミッションを行い切っていないという意味でマイナスの評価の対 象にすべきなのかというのは、私の記憶では、議論は随分いたしましたけれども、 コンセンサスには至り切っていなかったと記憶しております。

実はきょうの議案を拝見していたのですが、役員報酬規程の改正についてのお 話もございます。例えばこういう役員報酬規程についても、役員の報酬を議論す れば必ず職員の報酬をどう考えるんですかというのは議論としては出てくると思 うのです。もちろん独立行政法人の評価委員会の評価に基づいて決めるのは役員 の報酬だけのはずで、ここでの議論で職員の報酬を決めることはない、これが評 価の建前です。しかし、やはり制度の方向感としては、役員の報酬を決めれば職 員の報酬もある程度は連動するのであろうという理念が――実はこれは私は前か ら疑問に思っているのですが、あるんでしょうかと思うわけでございます。

考えようによっては、能力のある職員をできるだけ安い給料で雇ってくるとい うのも役員の力量の問題ですから、職員の給料の問題と役員の給料の問題は全く 別であると考えてもいいのでしょうけれども、例えば私が評価のとりまとめを担 当させていただいております日本貿易保険においても、職員の非常に多くの部分 は経済産業省からの出向者で、戻る方々でありますので、こういう業績に連動さ せるという話をしたときに、必ずしもうまく役員と同じような処理ができるのか どうかというのはまだみえてこないところがあると思います。

そのようなことをいろいろ考えますと、どうも交付金についても今のように考 えれば、例えば交付金を残したというのは、役員の業績としては、国の資産を使 わないでアウトプットを出したわけですから大変偉い、立派なことである。しか し、多分翌年度の予算措置みたいなことを考え始めますと、交付金を残してAの 評価をとったりAAの評価をとれば、じゃもうここはAの評価まで上り詰めてる んだから交付金はもっと減らしてもいいんだと多分予算部局というのは考えるも のだと思います。そういうものがどうなるかということがみえない。完全には見 通せないままで、いわば手さぐりで制度をここまで進めてきているのだと思うの です。

今の話なんかは割り切ろうと思えば割り切れるわけで、役員の報酬という点で は「残したらプラスです。ただし、残すような運用をすればアウトプットが減る でしょうから、そちらの面でマイナスになります。相殺して一番いいトレードオ フを探すのが経営者としての役員の力量です」といえば話はそれで閉じるのです けれども、それがまたこの独立行政法人という制度の本質としていいのかどうか というのは、私はいいような気もいたしますけれども、議論の余地がある。多分、 株式会社的な運営を意識する人と役所の外局のような問題意識をする人で、少し 意識が違ってくるのかもしれません。

いずれにしても、こういう話というのは、各法人の差はあるにしても、まず独 立行政法人という制度のイデアラティックスを意識して概念が整理されていないとなかな か結論に行き着きにくいし、最初にもご披露がありましたとおり、独立行政法人 の数もふえてくるということであるとすると、何らかの形でそういった制度その もののあり方から基本的なゲームのルールを決めるようなファンクションという のを委員長においてご検討いただいたらいかがでしょうかということを、先日事 務局の方に少し申し上げたことがございます。

○木村委員長ありがとうございました。 ただ今の岩村委員の問題提起は、八木委員の1番目、3番目のご指摘にもかか わってきますし、また独立行政法人全体にもかかってくることでありますので、 経産省の閉じた中でワーキンググループをつくるのが適当かどうかは、今にわか には判断できませんけれども、本質的な問題であることは私も重々承知しており ますので、少し事務局と相談をして取り扱いについて考えさせていただきたいと 思います。

今後ますます独立行政法人の数がふえてきますし、また国立大学という化け物 が後に残っておりますので、そういうものに対しても今ご指摘のような議論をし ておくということは非常に有益だと思われます。

○金本委員数値目標の見直しに関して横断的なお話なのですが、2つの問題があると 思っています。1つは、数値目標を実績をみて見直すというのは非常に悪いイン センティブ効果をもつということがございますので、この辺の歯どめをきっちり しておく必要がある。基本的に今始まったばかりですので、今までなかった情報 があったので見直しましたというのはいいのですが、実績をみて見直しましたと いうことはない格好にする必要があるということが1つです。

もう1つは、主にアウトプット指標を使うときの問題は、それを本当に使いま すと、ほかを犠牲にしてそれだけ高めるという行動をするということが、今まで 出てきたものだけでも明らかにそうなりそうだというのがたくさんございます。 それについて、評価するワーキンググループ等できちんとした考え方を最初に示 しておかないと危険なのではないかなということがございまして、これについて の考え方をある程度横断的に示しておくということをお願いできたらなと思いま す。

○木村委員長わかりました。私も全く同感でありますので、その辺少し考えさせてい ただきたいと思います。 大分時間が押しておりますので、議題2に移らせていただきます。 総務省に設置されております「政策評価・独立行政法人評価委員会の評価結果 について」、簡単にご報告をお願いいたします。

○藤野政策評価広報課企画調査官お手元資料2をごらんになっていただきます。タイ トル「平成13年度における経済産業省所管独立行政法人の業務の実績に関する評 価の結果についての第1次意見」というのでございます。これは、政策評価・独 立行政法人評価委員会というのが総務省に設置されておりまして、そこの村松委 員長から木村委員長の方にあった意見でございます。

この総務省の評価委員会は、独立行政法人通則法に基づいて設置されているも のでございまして、この評価委員会の1つの役割について、お手元の1ページ下 2行から簡単に説明してあります。「当委員会としては、独立行政法人について は、独立行政法人制度の趣旨を踏まえ、(1)法人において業務の方向性や経営戦略 が法人のミッションに照らして適切かつ明確であり、業務がそれに基づき適切か つ効果的に運営され、サービスの内容の向上が図られること、(2)財務内容が健全 であること及び(3)業務運営の効率化等のコスト削減努力が着実に行われることが 重要であると考えており、各府省の評価委員会の評価結果を評価する際にも、上 記の点についてどのように評価されているか、評価の基礎となるデータが適切に 取り扱われているか、そういった視点を中心に、二次的、横断的な評価作業を集 中的に行ってきた」成果でございます。

これについて、ページをめくっていただいて3ページからでございますが、こ れが13年度における第1次意見というのでございまして、ことしの11月に最終的 に意見が出されました。

個別ポイントだけ説明させていただきますが、経済産業研究所につきましては、 大きく2点あります。

1番目のパラグラフの下2行のところなのですけれども、「研究調査の顧客を 明確にするとともに、その具体的なニーズを反映した研究テーマの選定の観点を 一層重視した評価」。

2番目でございますが、これは運営費交付金が平成13年度3割以上が未執行に なったことに関して、下にまとめてございますけれども、「このような計画、予 算等の上での取扱いについて、本評価委員会において、法人における適切な措置 の検討を要請することを期待する」ということでございます。

2番目、工業所有権総合情報館ですが、これについては1点ございまして、業 務運営の効率化に関する評価ということで、外部委託に関する評価を行う場合は、 その委託先の適切性やコストの適正などについて評価を行って、客観的な観点か らその選定を行うことという趣旨のことが書いてございます。

ページをめくっていただいて4ページでございます。1番上、日本貿易保険、 これにつきましては、2行目の真ん中からありますが、「平成13年度の人件費の 実績が年度計画を1割近く上回っていることを踏まえ、中期計画を達成するため、 人件費の執行状況や人件費比率を適切に把握し、より一層厳格な評価を行うべ き」との指摘です。

続きまして産業技術総合研究所、これは4点ございます。 まず1番上は、先ほど工業所有権総合情報館にありましたように、外部委託に 関するときの適正な選定の観点でございます。

2番目でございますが、これは「法人の大学・民間との間の適切な役割分担の 確立に関し、基礎研究の知見を産業技術として展開するための橋渡しとなる研究 を担うという法人の中心コンセプトが、法人の計画等に一層具体的に反映される ようにすること等が必要であることから、このような取扱いについて、我が委員 会から法人における適切な措置の検討を要請することを期待する」ということで ございます。

3番目は、「各地域センターごとに、それぞれの役割、特性等を活かした運営 が行われていることから、各センターについてそれぞれの特性等を踏まえた計画 を設定し、それについて適切に評価することが重要である」という内容のもので ございます。

4番目、これについては個別分野なのですけれども、「バイオマス資源の利用 技術の開発に関する評価については、本分野が重要であるということを踏まえな がら評価を行うことを期待する」と書いてございます。

最後のページでございますが、これらの総務省から出された意見の取り扱い、 位置づけについてなのですけれども、これについては所管法人共通といたしまし て、平成13年度業務実績に関する我が省の本評価委員会の評価結果及びそれに対 する今回この紙でいただいた総務省の評価委員会の意見については、平成14年度 の業務実績に関する評価と合わせて、その反映状況のフォローアップが行われる ことを期待するという形で結ばれております。 ポイントは以上でございます。

○木村委員長ありがとうございました。 総務省の評価委員会のこの第1次コメントは相当物議を醸しておりまして、ど この省庁も相当反発をしているようであります。 2次意見はもう来たのですか。

○藤野政策評価広報課企画調査官もうすぐ来ます。

○木村委員長いかがでございましょうか。これは議論し出すと1時間や2時間では終 わらないと思うのですが、何かコメントございましたらお願いします。

私は、例えば産総研でいいますと、産総研がやっている業務のディテールにま で立ち入るというのは大問題だと思っています。極端にいうと、産総研の分科会 あるいはこの評価委員会を無視しているのではないかと思います。産総研の評価 では、1週間ぶっ続けで毎日データをみるというような作業をやって初めて評価 ができたのですが、それに対して内容的なことでとやかくいわれると非常に当惑 します。総務省が各省庁の評価委員長を集めて過去2回会合を開きましたが、2 回目のときにはかなり各省庁の評価委員会の委員長からこういうことに対して強 い声が出ました。次回にはもっと強い声が出てくるのではないかと思います。 総務省の評価の方法等についてご意見がございましたら、書面でも結構でござ いますから、事務局あてにお願いできればと思います。

それでは、議題3に進ませていただきます。各法人の役員報酬規程の改定につ いて、ご説明をお願いいたします。なお、役員報酬規程につきましては、当委員 会は主務大臣に対して意見を申し出ることができるということになっております。

それでは、企画官、よろしくお願いいたします。

○藤野政策評価広報課企画調査官お手元資料3の1ごらんになっていただきます。タ イトル「経済産業省所管独立行政法人の役員報酬規程の改定について」というこ とでございます。今回、役員報酬規程の改定につきましては、2つの観点から見 直しさせていただこうと考えております。

まず1点目なのですけれども、説明をわかりやすくさせていただくために、一 番後ろに参考2ということでA3縦長の紙を用意してございますので、これを開 いてごらんになっていただくと助かります。

まず1番上のところに「現行」ということで現在の報酬規程の考え方がイメー ジ図として書いてございます。これにつきましては、左側に「X年度の報酬額」 とあるのですけれども、仮にこれを平成14年度の報酬額といたしますと、今年度 支払われる役員報酬はX年度の本俸プラス賞与ということでございます。ある意 味では基本的な報酬なのですけれども、それを恐らく来年度明けに本評価委員会 が業績評価した後、その評価結果に基づいて、例えば上の矢印、最も高い業績評 価を受けた場合には、これがXプラス1年度、すなわち平成15年度の報酬額とし て、その一番上の絵にありますように、まず土台として平成15年度、Xプラス1 年度の本俸プラス賞与が支払われるのの上に乗せて、平成14年度、本年度の業績 給による増額分というのが上増しされる構造になっています。

ところが、年度明けの業績評価の段階で仮に最も低い業績評価を受けた場合に おきましては、これは下の矢印に進んでいただいて、右下にありますように、平 成15年度の本俸プラス賞与から本年度の評価結果としての減額分を差し引いて支 払うことになっております。

ところが、現在いろいろ見直すべき点は、本制度についての改善点といたしま して、仮に今年度で任期を終えてやめてしまわれる役員の方がいらした場合には、 実は来年度の報酬につきましてはその方に支払われることになっていないもので すから、例えば最も高い業績評価を受けた場合におきましては、手続上、後任の 方が増額分を受け取ることとなり、本人はもらい損ねる。あるいは、下にありま すように減額することができないものですから、失礼な言い方ですけれども、持 ち逃げになるということが制度上起こり得てしまうということなものですから、 これを的確に当該役員の方に反映されるように見直そうというのが改善点の1つ でございます。

上から2つ目の四角でございますが、これは経済産業研究所、工業所有権総合 情報館、製品評価技術基盤機構の3つの法人において考えられている方法でござ いまして、これにつきましては、左側のX年度、その報酬額として最低報酬額― ―最も評価が悪かった場合の報酬額を支払っていただくのを基本とします。

その次の年におきましては、評価結果を受けた後、まずはX年度の報酬額とし て必要に応じ、高い業績評価を受けた場合におきましては、それに見合うべき増 額分を追加支給することとし、最も低い業績評価を受けた場合におきましては、 そもそも前年度、最低報酬額しか支払っていないものですから、追加するものも 差し引くものもないということでそのままです。あわせて来年度のXプラス1年 度の報酬額というのを最低報酬額として支払うことにしております。 これによりまして、仮に今年度やめてしまわれる役員の方がいらしたとしても、 X年度の報酬額として追加的に支給しさえすれば、そこのところは適切に評価が 反映されることになりますし、仮に最も低い業績評価を受けた場合においても、 そもそも最低報酬額しか支払っていなかったものですから、逆にペイバックして いただく必要もないということでございます。

その下が日本貿易保険のやり方でございます。これにつきましては、左側のX 年度の報酬額はX年度の本俸プラス賞与で、ある意味基本的な給与として払われ ている金額ですが、評価結果を踏まえて、次年度なのですけれども、仮に最も高 い業績評価を受けた場合には、X年度の報酬額として追加報酬分が支払われるこ とになります。あわせて、その右側のXプラス1年度の報酬額は基本水準のもの が支払われる。

仮に最も低い業績評価を受けた場合には右下の矢印に行っていただきますけれ ども、そもそもX年度におきましては中間的な基本的な給与を支払っていたもの ですから、最も低い業績評価に見合う分を減額しなければいけませんが、これに つきましては、Xプラス1年度の報酬額の賞与から減額することによってその減 額分を調整するということです。

ここで仮にこの役員の方がやめられてしまった場合なのですけれども、プラス の評価を受けている場合にはX年度の業績給による増額分を追加支給すればいい わけですけれども、最も低い業績評価を受けた場合には、留任の場合には賞与を 削ったのですが、やめてしまわれる場合には賞与を削りようがないものですから、 その場合には一番下にあります退職手当額を削ることによって調整するという考 え方でございます。

ちなみに、産業技術総合研究所については、そこの下にありますけれども、最 終年度の業績給は、暫定措置といたしまして退職手当の増減により措置すること を考えていただいております。ただ、今後、制度全体のあり方を見直すこととし ておりますので、それを踏まえて年度内に結論をいただくこととしております。 これが見直しの点の1点でございます。

見直しの点の2点目でございますが、最初の資料に戻っていただいて、2枚め くっていただいて3ページをごらんになっていただきます。(2)で「人事院勧 告に係る事項」というのがございます。独立行政法人の通則法に基づきますと、 役員の報酬につきましては、公務員型、非公務員型ともに国家公務員の給与を参 考にしながら、その支給基準を定めるとあるものですから、今般人事院勧告に基 づいて公務員の給与が引き下げられたのに伴い、そこに書いてございます割合で ございますが、これに見合う分だけ役員報酬規程を下げていただくということが 2点目の見直し点でございます。

以降、資料3-2から3-6につきましては、以上のような観点を踏まえて5 つの法人規程を見直していただいた結果のものを用意させていただいております ので、こちらについては説明を省略させていただきます。 以上です。

○木村委員長ただいまのようなご説明でございます。役員報酬規程の改定については 2点ありまして、1つは人事院勧告でございますのでそのままということになり ますが、もう1点の点についてよろしゅうございますでしょうか。どうぞ、岩村 先生。

○岩村委員前も申し上げた点に関連いたしますのでコメントいたしますと、まずこの 案そのものはこうすべきであろうと思います。思わず笑いながらいうのは、やは り小さいなと、細かいこと、仕方がないですねと。

民間の会社であれば、役員の業績を評価する機関であります株主総会と役員の 任期が一致しておりますのでこういう問題が生じないわけですが、独立行政法人 制度というのは評価期間と任期とが非同期でありますので、こうした措置という のは仕方がないと思います。

ただ、この先でございますが、私が関与させていただいております日本貿易保 険でも、最初の業務の初めのときに荒井理事長から「役員と職員は立場は多少違 うかもしれないけれども、一丸、一体となってよいサービスを提供していくの だ」というお話を承り、また分科会の一同もその線で評価のコンテクストを考え てきたわけございます。そういう措置というのは職員の場合どうなるんでしょう かということが直ちに疑問に思いましたので、少し前に申し上げたようなことを お話しいたしました。

議題2を蒸し返すわけではないのですが、総務省の政策評価・独立行政法人評 価委員会からこういう個別の細かい話が出てきているというお話を委員長からも ご披露いただきましたけれども、私としてはむしろ省庁横断の委員会というのは こういう問題について政府全体を考えていただくべきものであろうかと思ってお りますので、そういう意見が委員会から出ましたということを、むしろ委員長に おいてテイクノートしていただければと思います。

○木村委員長ありがとうございました。ほかに。――よろしゅうございますか。 それでは、4番目の議題に進ませていただきます。「特殊法人等整理合理化計 画等に基づく独立行政法人の新設について」ご報告をお願いします。新聞に49で したか、ずらっと名前が出ておりましたけれども、よろしくお願いいたします。

○藤野政策評価広報課企画調査官お手元資料4-1、A3縦長の紙にポイントをまと めてございますので、これで説明させていただきます。

「特殊法人等整理合理化計画等に基づく独立行政法人の設置について」という ことでございます。大きく分けて3つございます。まず1番目が一番上でござい ますが、これは昨年末に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画に基づいて、 この春の通常国会において独立行政法人に移行することが決定したものです。現 行では左側、石油公団、金属鉱業事業団とございますが、これは一部の業務を廃 止する等により業務を選別することによりまして、法改正の後には独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構として、平成16年2月中設立予定で現在準備を 進めております。

2番目が、昨年末に閣議決定された、これも特殊法人等整理合理化計画なので すけれども、今般この秋の臨時国会において以下の5つの独立行政法人が設立さ れることになりました。左側をごらんになっていただくと、現行で中小企業総合 事業団以下3つの法人について業務の廃止等を含めた統合を行いまして、法改正 後は中小企業基盤整備機構として平成16年7月1日に設立されます。 その下がいわゆるNEDOでございますが、これにつきましても右側、平成15 年10月1日に設立されます。

その下、JETRO(日本貿易振興会)でございますが、これも同様に平成15 年10月1日に設立されます。

その下が情報処理振興事業協会、IPAといっておりますが、これにつきまし ては平成16年1月5日に設立されます。

その下、水資源開発公団でございますが、これにつきましては各省の共管にな っておりまして、右側、水資源機構ということで平成15年10月1日に設立されま す。その下にございますように、主に国土交通省を中心といたしまして、関連す る業務を共管する形になっております。当省は、新しくできる独法機構の業務の うち工業用水の供給を目的とする施設に関するものということでございまして、 本評価委員会におきましては、部分的にその業務を評価していただくという形で 位置づけがされることになるかと思います。

一番下、3番目でございますが、これはことしの3月に閣議決定されて、「公 益法人に対する行政の関与の在り方の改革実施計画」ということでございまして、 特殊法人とは別の議論の閣議決定に基づくものです。これも今般の臨時国会にお いて法案審議、可決されたもので、既に皆様ご存じかと思いますけれども、この 夏の東京電力による不正問題などの背景も踏まえまして、原子力の特に現場での チェック、検査業務の強化というのが重要な課題となっております。そういった ことを含めまして、現在、我が省の組織であります原子力安全・保安院の検査業 務などを一部切り出して、独立行政法人原子力安全基盤機構を新設するとともに、 これまで公益法人に委託してやっていた国の検査業務をこの独立行政法人に移管 して、現場での検査体制を強化していくという考えででき上がったものです。 とりあえず概要は以上でございます。

○木村委員長ありがとうございました。

何かご意見ございますでしょうか。

私が今勤務していますところは大学評価・学位授与機構というところですが、 「機構」という名前はこれまでほとんどなかったのですが、このところやたらふ えましたね。新聞をみると全部「機構」になってしまったように思います。 それでは、よろしゅうございますか。

それでは、引き続きまして、最後になりますが、「『独立行政法人等の保有する 情報の公開に関する法律』の施行について」、ご報告です。お願いいたします。

○菅家情報公開推進室長情報公開推進室長をしております菅家と申します。 独立行政法人につきましても、この秋、10月1日から法律上の制度といたしま して情報公開がスタートいたしましたものですから、こちらのご説明を申し上げ ます。資料は5になります。

資料5、真ん中、上ほどのところに、「内容」「1目的」というところがござ います。独立行政法人につきましても、国民に対する説明責務(アカウンタビリ ティー)が全うされるようにするということでございまして、この目的に基づき まして、独立行政法人等が保有をしております文書を公開していくというのが制 度の中身でございます。

真ん中、下の方に「3仕組み」というところがございます。(1)「開示請求 権制度」というところですが、これはまず請求権者でございます。ここに「何人 も請求可能」と書いてございます。この「何人も」ということは、実は法人、会 社はもちろんでございますし、外国人、外国法人も請求が可能でございます。 (2)に「対象文書」というのがございます。「組織的に用いるものとして法人が 保有している文書・電磁的記録等」、電子媒体で入っているもの等も含みますが、 ここで「組織的に用いるものとして保有している」ということの意味は、これは 決裁文書、稟議書に限られないということでございます。およそ法人の中で組織 として用いられる、具体的にいいますと会議に提出されるとか法人の中の説明に 使われるといったようなものはすべて対象になりますので、膨大な数になります。 こういったものの開示請求があった場合にすべて開示をするということではご ざいませんで、不開示情報というものがございます。例えば個人情報、法人の正 当な利益を害する情報、こういったものは不開示にしなければならないわけでご ざいまして、こういった作業が法人においても出てくるということになります。 こういったすべての開示の作業を原則30日以内にしなければならないというの が法律の趣旨でございまして、そういう意味ではそこそこの分量の仕事が独立行 政法人に生じるということになります。

この制度は、ある意味で民主的な救済制度というのが設けられておりまして、 この開示決定に不服があった場合には、行政不服審査法上の不服申し立てをする ことができます。通常はこの不服申し立てというのは、これは行政機関の場合が 多うございますので行政機関そのものが行うというのが通例ですが、情報公開と いうのは特例が設けられておりまして、この不服申し立てがあった場合には、内 閣府にございます第三者機関、情報公開審査会に必ず審査をお願いしなければな らないという制度になっておりまして、ここで第三者の目からみてこの開示決定 が妥当であったかどうかという判定がなされるという仕組みでございます。 以上、概要を申し上げました。

○木村委員長ありがとうございました。 情報公開に関する法律の施行に関するご報告でございますが、どうぞ、鳥井委 員。

○鳥井委員研究計画書だとか、特許の出願前の特許の出願書みたいなものは法人情報 に入るのですか。

○菅家情報公開推進室長おっしゃるとおりでございまして、そういったものが独立行 政法人の中にございますと、対象文書としてはまず該当いたします。不開示情報 といたしまして、そういったものを公開いたしますと、法人の正当な利益、競争 上の利益とかそういったものを害するという情報になりますので、その部分のみ 不開示ということになります。

○永田委員実際今まで5法人の情報開示請求がどういう中身であったのかを参考まで にお願いしたいのです。

○菅家情報公開推進室長件数に関して申し上げますと、この制度が始まったのは10月 でございまして、その10月分の調査結果でございますと、独立行政法人、当省関 係分5法人、残念ながら請求はゼロでございます。

しかしながら、これは法人の業務によってかなり違うものですから、独立行政 法人化が国会で決まりました団体について申し上げますと、例えば石油公団は1 カ月で16件、金属鉱業事業団11件、日本貿易振興会11件、NEDOが9件、産業 基盤整備基金11件、それから独立行政法人化とは現在のところ余り関係ございま せんけれども、特殊法人という意味でいえば、例えば商工組合中央金庫、1カ月 で110件、中小企業金融公庫、1カ月で69件という実績がございます。

○木村委員長ほかにございませんでしょうか。――よろしゅうございますか。ありが とうございました。

それでは、一応議事は全部済ませましたが、冒頭申し上げましたように、最後 に2つの件について採決をお願いをしたいと思います。 1つは、経済研究所の評価基準案につきまして、これを当委員会の評価基準と して採用するかどうかということでございます。それがまず1点。

第2点目が、産業技術総合研究所の中期計画の変更並びに役員報酬規程の改定 については、後ほど経済産業大臣から意見を求められますが、その回答につきま しては、本日の皆様方のご審議を踏まえまして、私が委員会を代表して異存ない 旨回答する必要があります。その2点について採決をお願いしたいと思いますが、 よろしゅうございましょうか。お認めいただけますでしょうか。

(「はい」の声あり)

○木村委員長なお、途中退席されました原委員、三輪委員並びに佐藤委員、金本先生 の四方については、本日の審議事項については異議がないという旨を申しつかっ ておりますので、この採決は有効に成立していると考えますが、よろしゅうござ いますか。 (「はい」の声あり)

○木村委員長ありがとうございました。 大変盛りだくさんでございまして時間との闘いでありましたけれども、何とか 時間内に終わることができました。

あと事務局、次回の日程等について何かございましたら、よろしくお願いいた します。

○藤野政策評価広報課企画調査官次回の日程でございますが、本日も議論がありまし たように、引き続き検討中の項目がございました。そういったものの審議をさせ ていただくことと、昨年度をみましても年度末に業績が出てくること、さらには 来年度以降、ただいま紹介させていただきましたように本評価委員会の運営につ いてどのように進めるかということで、いろいろ早急に検討しなければいけない 事項がございますので、現在のところ、年度末、3月の下旬あたりに1度本委員 会を開催したいと考えております。追って時間調整等は事務的に進めさせていた だきますので、よろしくお願いします。 以上です。

○木村委員長どうも本日はありがとうございました。

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