平成14年12月20日
【御園生委員長】 では、定刻となりましたので、ただいまから総合資源エネルギー調
査会石油分科会石油部会燃料政策小委員会第4回会合を開催させていただきます。
まず、本日の出欠状況につきまして、事務局から報告をお願いいたします。
【志間専門官】 本日の出欠状況でございますけれども、橘川委員と大聖委員のお二方、
少々おくれるとの連絡をいただいておりますが、本日、全員出席というご連絡をいただい
ております。以上でございます。
【御園生委員長】 ありがとうございました。
それでは、議事に入ります前に、本日の配付資料の確認を事務局からお願いいたします。
【志間専門官】 配付資料についてご確認させていただきます。
本日、資料4-2までございます。まず、資料1、議事次第。資料2、委員名簿。資料
3、第3回燃料政策小委員会議事要旨。資料4-1、中間報告(案)概要。資料4-2、
中間報告(案)、以上でございます。もしお手元に資料がございません場合には、事務局ま
でお知らせいただければと思います。いかがでございましょうか。
よろしいでございましょうか。
資料の確認、以上でございます。
【御園生委員長】 ありがとうございました。
それでは、早速本日の議題に入りたいと存じます。前回お約束してたことでございます
が、議題1としまして中間報告(案)について、事務局より説明をお願いいたします。
【西脇課長補佐】 それでは、お手元にございます資料4-1と資料4-2を使って説
明申し上げます。資料4-2がこの小委員会の中間報告の(案)でございまして、資料4
-1は、この中間報告(案)を1枚の紙で図式化すると、こういう感じになるという構成
になっております。この資料4-1のほうを右手にでも置かれつつ、概要を資料4-2を
使って説明申し上げます。全体像をつかむという意味で、資料4-1も横目で見ていただ
ければありがたく思います。
資料4-2でございますが、まず、1つ目としてこの小委員会の審議の背景をⅠでまと
めさせていただきました。背景として4点ほどあるかと思っております。1つは1ページ
目、これはそもそもの話でございますが、自動車用燃料の品質の確保ということで、我が
国において自動車用燃料として使用されるガソリン、軽油の品質については平成8年3月、
いわゆる「特石法」の廃止により石油製品の輸入が自由化されたことを受けて、従来の販
売業法を抜本的に改正して「揮発油等の品質の確保等に関する法律」、いわゆる「品確法」
を制定し、これによってガソリン、軽油、屋内燃焼器具用燃料としての灯油、この3つの
油種の品質の確保を図ってきております。この品質確保を図式化すると図1のようになっ
ております。
2ページ目、審議の背景の2つ目として、高濃度アルコール含有燃料をめぐる安全上の
問題がございます。品確法施行後においてもいろいろ自動車用燃料に係る品質等に関する
問題が生じてきましたが、特に昨年平成13年来、いわゆる「高濃度アルコール含有燃料」、
これはガソリンとアルコールを混合させて燃料で、ガソリン以外の成分が全体の過半を占
めるものですが、これをガソリン自動車用燃料として使用することに伴う、燃料系統、い
わゆるエンジン周りでございますが、この腐食などが原因と思われる一連の車両事故、特
に車両火災事故が発生しております。こういう状況を受けて、当初、経済産業省としては
関係省庁―国土交通省と協力して、技術的専門家からなる「高濃度アルコール含有燃料に
関する安全性等調査委員会」を発足させ、高濃度アルコール含有燃料のガソリン自動車へ
の使用に係る安全上の問題について、調査、検証を行いました。その結果、平成10年1
0月にガソリン使用を前提とし、アルコールの使用は想定されていない通常のガソリン自
動車に、高濃度アルコール含有燃料を使用することは、自動車の燃料系統部品を腐食・劣
化させる危険が存在し、安全上問題であることの最終報告がなされました。また、別途排
ガスなど環境性能の面でも問題があることが、高濃度アルコール燃料については指摘され
ております。
こういう高濃度アルコール含有燃料の安全上の問題が生じている一方で、自動車用燃料
をめぐるさまざまな技術の進展がございます。特に技術の進展を受けて(3)でございま
すが、バイオマス・アルコール―エタノールといったもののバイオマス―生物資源由来を
原料とする、いわゆるアルコールのような含酸素化合物燃料といったものや、GTL(Gas
To Liquid)―天然ガスを液状に転化したものや、あと、DME(ジメチル・エーテル)な
ど、天然ガスを原料とする燃料が開発されてきておりまして、これらが特に従来のガソリ
ン、軽油に今後添加される形で実用化、供給可能性が増してきております。(2)を踏まえ
ると、混合燃料がいろいろ安全上の問題を起こしている一方で、さまざまな燃料技術の進
展によって、いろいろ混合燃料が出てくる可能性が出てきている状況になっていると理解
しております。
3ページでございますが(4)、他方で自動車用燃料をめぐるもう少し広い意味での社会
的要請の変化、進展も、この審議会の議論の背景としてございました。自動車用燃料につ
いては安全性の確保という基本的な要請に加えて、エネルギーの安定供給、特に自動車排
出ガス低減対策という意味での環境とか、あと、特に最近の問題として地球温暖化対策、
CO2の排出量削減対策といった広い意味での社会的要請が存在しております。これら社
会的要請については、例えば近年ですと同じ総合資源エネルギー調査会の中で、昨年7月
に長期エネルギー受給見通しが策定され、また、累次の中央環境審議会答申に基づき自動
車排出ガス低減対策に関する目標―新短期規制、新長期規制といったものが策定され、ま
た、京都議定書決定(平成9年)を受けて「地球温暖化対策推進大綱」、さらには本年、平
成14年に新「地球温暖化対策推進大綱」といったものが策定されて、運輸部門でのCO
2排出量削減対策が求められ、こういうエネルギー政策や環境面からのさまざまな変化、
進展が、自動車用燃料をめぐる社会的要請としてございます。
4ページでございますが、こういう社会的要請を図式させていただいたのが図3でござ
います。こういう背景を受けて本年11月以降、この総合資源エネルギー調査会石油分科
会石油部会燃料政策小委員会において、①高濃度アルコール含有燃料のようなガソリン自
動車への使用に安全上の問題がある、ガソリンとアルコールなどとの混合燃料を、いかに
品質規制し消費者安全等を図っていくか、②他方で技術の進展やエネルギーの安定供給、
環境問題などの社会的要請の変化を受けて、適切な自動車用燃料品質規制がいかにあるべ
きか、こういう観点からこの小委員会において燃料品質政策をめぐる現時点での諸課題に
ついて審議を行ってきました。
以上が背景の説明でございます。
次に5ページⅡで、燃料品質政策を巡る課題と書いておりますが、これはまさに過去1
1月以来、こちらの小委員会でご議論いただいたことを改めて整理させていただきました。
1.高濃度アルコール含有燃料などの混合燃料について品質規制を行う必要性でござい
ますが、混合燃料である高濃度アルコール含有燃料については、これまでガソリン自動車
用に販売されているにもかかわらず、このようなガソリン以外の成分、この場合でアルコ
ールなどでございますが、ガソリンより多い混合燃料がいわゆる立法上―品確法上想定さ
れてこなかったということで、品確法の対象とならず品質規制がかかってきませんでした。
従来からもガソリン、軽油のような自動車用の燃料の品質については、外部不経済の存在
などにより市場原理、消費者の選択のみにゆだねたのでは、適正な水準を実現、確保する
ことは期待できず、安全環境などにかかわる品質項目については、行政が国民の安全及び
環境を守るという基本的責務を果たすため、事前に適切な品質規制を通じて、安全、環境
などに係る品質規制の確保を図っていくという姿勢で臨んでまいりました。そういうこと
を踏まえると、高濃度アルコール含有燃料のような、現行の品確法が十分に想定していな
かったガソリン・軽油とアルコール、そのほかのものとの混合燃料についても、ガソリン
自動車またはディーゼル自動車用燃料として販売されるのであれば、安全上の問題を惹起
している状況を踏まえれば、やはり品確法における品質・販売規制の対象として、消費者
の安全を確保していく必要があるのではないか、適切な品質・販売規制をかけていく必要
があるのではないかということで、品確法の改正を行って、混合燃料をその品質規制の対
象に明確に入れていく必要があるというご議論をいただいたと理解しております。
次は2.自動車用燃料をめぐる技術の進展と対応の検討の必要性。新燃料をめぐる技術
の進展でございますが、今申し上げたようにこういう合成アルコールを高濃度でガソリン
に混合させた高濃度アルコール含有燃料が、ガソリン自動車用燃料として安全上の問題を
起こしている一方で、技術の進展を受けてバイオマス系のアルコール―エタノールなど含
酸素化合物とか、また、GTLなど天然ガス系液体燃料といった新燃料が、自動車用燃料
として特にガソリン、軽油に混合、添加する形で実用化、供給可能性が増してきているの
が現状かと理解しております。先ほど申し上げましたが、混合燃料がガソリン自動車、デ
ィーゼル自動車の使用に当たって安全上の問題を起こしている状況がある一方で、他方で
いろいろ技術の進展によって、従来のガソリン、軽油に特に新しい燃料成分としてまぜて
いく状況が起きつつあると理解しております。
6ページは燃料に係る技術の将来展望を図式化させていただいております。7ページは
参考ということで輸送燃料の長期的見通し、これも委員からいただいたプレゼンテーショ
ンを使わせていただきましたが、参考とさせていただいております。これを見ますと、自
動車用燃料としては中長期的に見ても、やはり経済性との観点から石油系燃料が主体を占
めるということでございますが、他方で、こういう混合・添加という形で新燃料が使われ
ていく可能性が出ていることを6~7ページで申し上げております。
8ページ目に行きまして、この新燃料のガソリン、軽油への添加利用の可能性について
改めて申し上げますと、新燃料をガソリン系にどの程度添加できるかついては、新燃料そ
れぞれの、特性による安全性・大気汚染等の環境性能、供給可能性・経済性によって異な
ってくると思われます。GTLのような炭化水素系の新燃料については、同じく炭化水素
系である軽油と類似の特性を有しており、2、3年後と予想される自動車用燃料としての
供給可能性が具現化した際には、円滑に軽油への添加が可能となると予想されております。
他方で、バイオマス系を含むアルコールなど含酸素化合物燃料については、自動車の燃料
系統の材質として使われる金属、ゴムなどに対して腐食性を有するということで、いわゆ
るガソリン、軽油のような炭化水素系成分とは異なる性質があることが明らかになってお
り、高濃度アルコール含有燃料問題でもそうでしたが、高濃度の混合での既販のガソリン
自動車、ディーゼル自動車への使用は、安全性、環境性能の面からも問題があるというこ
とが検証されております。したがって、どれだけ新燃料が添加利用できるかというのは、
燃料の特性にもよってくる、あと、当然供給可能性にもよってくるかと思っております。
いずれにしましても、新燃料分をガソリン、軽油に混合・添加して既販のガソリン自動車、
ディーゼル自動車に利用していくということであれば、安全性、環境性能面での事前の十
分な検証が必要ではないかというご議論をいただいていると認識しております。
さらにこれを進めていくと、次の9ページ3.技術の進展とその品質規制の取り込みの
検討の必要性ということで、どういうふうにこういう新燃料を品質規制へ取り込んでいく
かという考え方を整理したものです。これも委員からのプレゼンテーションでいただきま
したが、自動車と自動車用燃料ということで、自動車はそれぞれの燃料種ごとに規格化さ
れた燃料を前提に設計され、数々の試験を経て市場投入されており、設計上想定されてい
ない燃料品質では自動車の安全性、環境性能など各種性能は担保することは困難である。
例えばガソリン自動車であれば、ガソリンの現行強制規格を前提として設計されており、
ガソリンに新燃料が添加されることは想定されていないことになっております。したがっ
て、(2)新燃料分をガソリン、軽油に添加するに当たっては、既販のガソリン自動車、デ
ィーゼル自動車に使用して、安全性、環境性能面での問題のないことの事前の十分な検証
がやはり必要ではないか。検証した結果、仮に既販車で安全性が確認できない場合には、
新燃料成分の添加に伴う安全性、環境性能面での課題を自動車側で対応措置した、いわゆ
る対策車といったものの導入により対応していくことが考えられます。他方で、対策車を
導入するに当たっては、①対策車の技術開発や製造コスト、②対策車―新型車からになる
と思うんですが、あと、既販車が現時点で日本の場合5千万台ほどあることになりますが、
仮に対策車を導入するということであれば、こういったものが並存していくことになりま
すので、その識別と例えば油種が増えるということであれば誤給防止の対策の必要性など、
いろいろと社会的なコストがかかります。こういったことと、当該新燃料をガソリン、軽
油に添加して導入することによるエネルギーの安定供給、環境面などでの社会的なメリッ
トといったものと十分に比較、考量して検証する必要があるのではないかと思われます。
この図8は、今、文書で申し上げましたが、自動車用燃料における新燃料成分の取り込み
の考え方を図式化したものでございます。
10ページ目でございますが、こういった新燃料分を取り入れたさまざまな事例と考え
方ということで、海外と我が国の事例及び考え方を10ページ以降ご紹介申し上げており
ます。
欧州の例でございますが、新燃料分のガソリン軽油への添加、取り込みについては、欧
州委員会の担当部局がイニシアチブをとって、通常の法律・規則案作成プロセスと同様に
政策的観点から、自動車会社、石油会社、新燃料関係者、消費者団体、加盟国政府などの
関係者の方々の意見聴取を行い、既販車に対する安全性、環境性能などの検証を行った上
で立案して、新燃料成分の上限値を設定して新燃料成分を燃料品質規制に取り入れてきて
おります。具体的な事例としては、含酸素化合物でも例えばエタノールなどアルコール系
に比べて腐食性が低いETBE(エチル・ターシャリー・ブチル・エーテル)―含酸素化
合物の一種でございますが、こういったもののガソリンへの添加は上限値15%としてお
ります。また、同じようにエステル系でメチルエステル、これも含酸素化合物燃料の一種
ですが、これの軽油への添加は上限値30%などと欧州指令で規定しておりまして、これ
を踏まえて加盟各国が自国での規制値を決めることになっております。
米国の場合は、こういうことで2ケースほどあり、一つは、規制当局がイニシアチブを
とって、やはり先ほど欧州の例でもありましたが、通常の法律・規制案作成プロセスと同
様に、政策的観点から関係者の意見を広く聴取して、既販車に関する安全性、環境性能な
どの検証を行った上で新燃料成分の上限値を設定して、燃料品質規制、アメリカの場合大
気汚染防止法でやっておりますが、ここに取り入れていくケースが挙げられます。具体的
な事例としてはリフォーメイト・ガソリン(RFG)と呼ばれるものですが、これを導入
する際に、MTBE(メチル・ターシャリー・ブチル・エーテル)、これも含酸素化合物燃
料の一種ですが、これをガソリンに添加したという事例がございます。
もう一つは、先ほど申し上げた大気汚染防止法に規定された同法の適用除外規定に基づ
いて、事業者がイニシアチブをとって規制当局に対して、新燃料成分が添加された自動車
用燃料を大気汚染防止法の適用除外とする申請をするケースがございます。この場合、申
請者が安全性、排ガスへの影響などの環境性能の面で問題がないことについてデータを提
出することとなっております。この申請を受けて、規制当局が安全性、環境性能面での検
証、審査を行うとともに、自動車会社、石油会社、消費者団体など関係者からの意見聴取
を行った上で、政策的観点から最終的な判断を行政当局のほうでしております。具体的な
事例としては、エタノール10%添加ガソリンであるガソホールがございます。11ペー
ジに行き、このガソホールについては大気汚染防止法に基づいて初めて適用除外が認めら
れたケースでございますが、導入後しばらくは、これもアルコール系燃料ということで、
既販車を中心に燃料系統のトラブルが頻発したされております。1970年代に導入され
たのですが、必ずしも既販車との関係をきちんと整理して導入したことではないようで、
やはり既販車が入れかわるまで10年ほどの間は、既販車について燃料系統のトラブルが
頻発したと聞いております。その後、自動車会社側が新型車をすべてガソホール対応にし
た結果、一定期間を経てガソホールによるトラブルは解消されておりまして、2000年
現在、このガソホールは米国のガソリン販売量の約13%を占めております。
欧米におけるガソリン、軽油への新燃料成分の取り込みにおける考え方を整理すると、
原則として欧州、米国ともに新燃料成分の利用に当たっては、行政がイニシアチブをとっ
て、関係者からの意見聴取を含め、政策的観点からエネルギー効果とか環境効果、あと、
一番基本的なこととして安全性、このメリット、デメリットについて検証して比較考量を
行った上で立案している。米国におきましては事業者主導で新燃料成分の利用を可能とす
るウェーバー(waiver)制度がありますが、この承認については安全性に関する審査、関
係者からの意見聴取という同様の手続を行って、最終的に行政側が政策的判断を行ってお
ります。
我が国における事例ですが、過去にMTBEをガソリンに添加するに当たって、行政が
イニシアチブをとって外部機関に委託する形で、学識者、産業界専門家からなる調査委員
会を設置し、自動車の燃料系統に使用されている材料への影響試験などの安全性検証、自
動車排気ガスに与える影響試験など環境面での検証を行い、既販車に対して技術的に問題
がない添加上限値を検証、確認の上、導入されております。
④取り込みに関する考え方ですが、以上、整理いたしますと、自動車用燃料に新燃料成
分を取り入れるときに当たっては、①既販車に対する安全、環境面での影響に関する科学
的な検証を行い、②検証結果、既販車に使用することに安全性、環境性能面で問題がない
のか、あるのかを踏まえつつ、関係産業界、消費者団体など関係者から意見聴取行い、③
その上で、国としての政策的観点、エネルギー・環境といったところから最終的に判断し
ていく仕組みが望ましいのではないかと思われます。また、その全過程において、例えば
(ア)検証項目の明確化、検証結果の公開など、12ページでございますが、検証段階に
おける透明性、公正性、(イ)審議の公開、パブリックコメント制度などを活用した審議過
程の透明性、公正さを確保していくことが、燃料品質規制が燃料分野、自動車分野におけ
る技術進展の妨げにならないことを確保していくために重要ではないかと思われます。
4.として、同時にいろいろご審議いただいている課程の中でございましたのは、燃料
品質項目の見直しの必要性でございます。高濃度アルコール含有燃料をめぐる安全上の問
題や、アルコールを含む含酸素化合物に関する、特にバイオマス系燃料をめぐる技術的な
進展、実用化、供給可能性の増大を受けて、1.で述べてきましたように、品確法上のガ
ソリン、軽油に関する強制規格において、含酸素化合物に関して適切な許容値を設定して
いく必要性があるという議論がされてきております。同時に、審議過程でご指摘いただい
たのが、品確法上の燃料品質強制規格の項目全体が施行された当時(平成8年)と比べて、
今まで申し上げてきたようないろいろ燃料及び自動車をめぐる環境、安全、健康などに関
する社会的要請、技術の変化といったものを踏まえて、強制規格項目の見直しを検討して
いく必要があるんじゃないかという議論があったかと理解しております。こうした自動車
燃料品質については、自動車が国際商品であることも踏まえて、国際的な制度の動向も勘
案して、規格項目など規格のあり方を考えていくことが重要というご指摘もいただいてお
ります。
ただし、他方で燃料品質規格は、それぞれの地域で普及している自動車の実態の違いや、
環境問題をめぐる要請の違い、エネルギー事情の違い、石油精製の置かれている実情の違
いなど、地域固有の事情も考慮した上で定められてきており、我が国の品質規格を考える
に当たっても、そうした我が国独自の事情も考慮に入れる必要があるんじゃないかという
ご指摘もいただいたかと理解しております。具体的な強制規格の設定に当たっては、品質
確保の必要性の高さ、燃料技術・自動車技術の進展の見通しや、品質確保に要するコスト
とか、燃料の供給安定性の影響などなど、こういったものも考慮に入れた上で強制規格化
すべき項目、規制値、その時期などを、短期・中期・長期で考えて、適切に見直しを行っ
ていく必要があるという議論もいただいたかと理解しております。また、標準規格や表示
制度というボランタリー―任意な制度についても、引き続き消費者の選択を補完する観点
から、的確な活用を図ることが適当であるというご指摘も委員からいただいたと理解して
おります。
13ページでございますが、Ⅱのほうでご紹介申し上げたような議論をいろいろいただ
きましたが、こういうさまざまな議論を整理して、今後の対応、アクションのあり方を以
下で整理させていただきました。これは、冒頭、委員長のほうからご指摘ございましたよ
うに、前回の会合の宿題として整理させていただきました。こういうⅡでご紹介したよう
な議論を、安全上の緊急性とか、技術的可能性、環境・エネルギー問題の社会的要請を踏
まえて整理しますと、この燃料品質規制に係る政策的課題を、緊急・短期的課題、これは
1年以内に行動して対応していくことと理解していますが、こういう課題と中期的課題、
これは時間軸をあえて設定いたしましたが、1年~5以内をめどに整理し行動していく課
題、あと、それより先の長期的課題といったものとして、3つの時間軸で整理できるんじ
ゃないかということでご紹介申し上げます。
1.緊急・短期的課題はもうすぐ行動に移るということでございますが、1つとしては
高濃度アルコール含有燃料への品質・販売規制ということで、ガソリン自動車への販売・
使用が、ガソリンを前提として設計されたガソリン自動車の安全面、環境性能面で問題が
あることが検証された高濃度アルコール含有燃料については、従来のガソリンと同じ目的、
ガソリン自動車用燃料としての販売・使用で、既販のガソリン自動車に販売される以上、
消費者保護などの観点から品確法における品質・販売規制の対象としていくことが必要で
あり、そのため品確法において所要の法改正を図る必要性があるのではないかと理解して
おります。
2つ目、アルコール(エタノールなど)の既販の車に係る安全面などでの許容値の設定
でございますが、アルコールなどの含酸素化合物燃料については、高濃度アルコール含有
燃料問題のケースでも明らかになったように、高濃度(30%・50%程度)でガソリン、
軽油に混合した場合には、既販のガソリン自動車の安全面、環境性能面で問題があること
が明らかになっております。ただ、他方でバイオマス系を含むアルコールなど含酸素化合
物燃料については、その供給可能性、経済性について現時点では大きな制約がございます
が、他方で自動車用燃料として一定使用量の供給可能性は有していると考えられ、これは
委員からのご指摘でもいただきましたが、特にバイオマス系については、環境問題も踏ま
えて今後の技術進展により実用化、供給可能性が増してくるものと思われます。こういう
状況を踏まえれば、低濃度のほうでもガソリン、軽油への混合・添加及びそれを既存のガ
ソリン自動車・ディーゼル自動車に使用していくということで、既存の自動車に対する安
全面での許容値の検証を行って許容値を設定していく必要が、緊急・短期的課題としてあ
るんじゃないかと理解しております。
(3)でございますが、同時にもう一つ、審議会の中で議論として出てきましたが、燃
料品質規制全体、特に強制規格項目全体の適切な見直しが必要ではないかということでご
ざいます。(2)で述べたようなアルコールなどの許容値の設定という課題に加えて、品確
法の制定当時(平成8年)と比べて、ページをめくりますが、自動車用燃料についてはさ
まざまな変化が生じていることを踏まえて、強制規格項目の見直しの必要があると考えら
れるというご議論をいただいたと理解しております。この燃料品質規格のあり方、強制規
格項目の見直しについては、本年3月の総合資源エネルギー調査会石油分科会石油部会石
油製品品質小委員会の第1次報告においても、同様に指摘されていると理解しております。
短期的に取り組み可能なものから、その見直しに着手する必要があるのではないかと理解
しております。
2.中期的課題でございますが、アルコールなど含酸素化合物燃料のガソリン・軽油へ
の添加についての本格的な検討ということでございまして、既販のガソリン自動車・ディ
ーゼル自動車への使用を念頭に置いた安全面、環境性能面の検証、添加許容値の検討は、
先ほど申し上げたように緊急・短期的課題して実施してまいりますが、他方で、こういう
含酸素化合物燃料、特にバイオマス系の燃料の供給可能性の増加等々を踏まえますと、今
後、我が国における中期的課題としては、対策車の導入も視野に入れた議論が必要となっ
てくると理解しております。他方で、先ほども申し上げたように対策車の導入には、対策
車の技術開発や製造コスト、対策車と既販車の並存に伴う識別及び誤給油防止の必要性な
どの社会的なコストといったものがございます。これと、当該新燃料をガソリン、軽油に
添加して導入することによるエネルギー安定供給、環境面での社会的なメリット、こうい
ったものなどとのメリット、デメリットのバランスを十分に検証していく必要があるので
はないかと理解しております。
あと、これも先ほど指摘申し上げましたが、中期的課題としてはGTLなど天然ガス系
液体燃料についてもガソリン、軽油に添加していく場合に、仮に追加的に何か品質規制の
必要があるかどうか。これは既存の軽油への親和性が高いものでございますが、何か追加
的に品質規制の必要性があるかどうかを検討していくことが必要ではないかと理解してお
ります。15ページ、(3)燃料品質規制における品質規格などの適切な見直しということ
で、これは先ほど短期的課題としても強制規格の見直しということで出てきましたが、こ
れは短期だけで終わる話でもなく、短期でもやりつつ中期的にも常にこの見直しは図って
いく必要がある。その際にやはりその強制規格を定めなければならない必要性の高さや、
技術の進展の見通し、品質確保にはコストもかかりますので、品質確保に係るコストとか
いったものもそれぞれ考慮に入れた上で、適切な見直しを中期的にも行っていく必要があ
ると理解しております。
さらに、長期的課題ですが、安全、環境など排ガス対策とかいうものに関しては基本的
要素ということで、当然のことながら品質規制の確保が引き続き求められますが、長期的
には①自動車用燃料を取り巻くエネルギー安定供給や環境問題といった社会的要請とか、
②燃料技術、燃料に係る経済性、自動車技術といったことが長期的には相当程度変化、進
展していくことが予想されます。安全、環境などの基本的要素に係る品質規制は確保した
上で、燃料品質政策ということで長期的な社会的要請、技術の変化、進展には、柔軟かつ
透明性が高い形で対応し、対策を講じていくことが必要ではないかが長期的課題と理解し
ております。
長くなりましたが、いただいた審議を、審議の背景、審議の内容、それを踏まえたアク
ション・行動として、緊急・短期的課題、中期的課題、長期的課題といった整理をさせて
いただくと、このような形になるのではということでご説明申し上げました。ありがとう
ございました。
【御園生委員長】 どうもありがとうございました。
前回までの議論に基づきまして中間報告(案)を取りまとめていただき、ご説明いただ
いたわけでございますが、ただいまのご説明につきましてご質問、ご意見等ございました
ら、ご発言をお願いします。
ただいまのご説明の中にもありましたように、もともとこの審議のきっかけになった諮
問というのは、高濃度アルコール含有燃料に係る安全上の問題点というのが1つと、最近
の自動車燃料に係る技術的動向等を受けて、今後の自動車用燃料品質確保制度のあり方、
この2つがあったということで、それに沿ってご説明いただきました。今後のあり方につ
いては最後のご説明あったように、前回、仕切りがはっきりしなかったものを、ごく短期
と中期と長期とに分けて整理をしていただいたということかと思います。よろしくお願い
いたします。
なお、ご発言をされる場合には、例によって机の上のネームプレートを立てていただき
たいと存じます。発言者に漏れがないように順に指名させていただくつもりでございます。
どうぞご自由に、よろしくお願いいたします。
はい、廣瀬委員、お願いいたします。
【廣瀬委員】 小さなことで1つと、それから、もしわかったらということで、補足的
なことを1つお願いします。
1つは2ページで、私、あまり内容がよくわかっているかどうか自信ありませんけれど
も、文言上の単なる小さなことなんですが、下から3行目あたりで「燃料等の原油を原料
と」というところがありますが、これの区切りがちょっと……。よくわかっている方はこ
れでも十分わかると思うんですけれども、その数行前から、1つは要するにバイオマス系
含有系の含酸素化合物燃料、それから、GTL、DME等天然ガス系液体燃料、この2つ
の「等」ということですね。この2つの等は原油にはかからないんですね。ですから「等」
で切って、「等、原油を原料としない」とやったほうがわかりやすいんじゃないか。小さな
ことですが。
【西脇課長補佐】 全くおっしゃるとおりだと思います。どうも不手際で申しわけござ
いません。そういうふうに修正させていただきます。
【廣瀬委員】 もう1点は中身のことなんですが、もしわかったらで結構で、大したこ
とじゃないんですが、11ページの上のほうにアメリカの対応というのが書いてありまし
て、アメリカのガソホールについて導入後しばらくは既販車のトラブルが頻発したという
お話だったんですが、これは前に、もしかしたら私欠席のときに話があったのかもしれま
せんけれども、アメリカではそういう既販車対策はあまり十分ないままに移っていったか
というところです。わりに訴訟の国で非常にうるさいように一般には言われている中で、
こういうことをアメリカの政府はしているのか、もしわかれば少し教えていただければと
思います。
【御園生委員長】 お願いします。
【西脇課長補佐】 この点についてでございますが、私ども調べている限りでは、19
70年代だったのですけれども、10%までなら大丈夫だろう、必ずしも既販車もそうい
う大きい影響を受けないだろうということで、特段、既販車に対する対策はなされずにや
はり導入されていると聞いております。ただ、1つございますのは、これは現時点、20
00年現在で13%のガソホーが流通しておりますが、70年の終わりのほうに導入され
て、その後、10年ほど車が入れかわるのに時間がかかっていったわけです。これはだか
らいいということにはならないんですが、導入初期にはガソホールの流通量が今よりもさ
らに少なかったということで、影響としてどこまでの大きさだったかということはあるの
かと思います。ただ、導入当時はやはり時代ということなのか、既販車に対する対策は特
段せずに導入し、こういう形で燃料系統のトラブルは、既販車が消えるまでは少なくとも
起きていたという状況が報告されております。
【廣瀬委員】 これは話題になっているんですけれども、何か植田委員がお調べになる
という話も……。大分昔のことでどうもよくわかってないようなんですが、植田委員、お
願いします。前回も少し話題になったんですけれども。
【植田委員】 宿題をいただいているんですが、あまりよくわかっていません。基本的
には先ほど言われたように、大々的に導入される前に一部そういう使われた時期があって、
それに合わせて自動車側もかなりの検討をしています。随時どんどん対策も織り込んで、
並行して進んでいった状況があるかと思います。そのときに、不具合を抱えたお客様の保
障をどうしたかを一生懸命調べてみたんですけれども、特にそういう訴訟等の問題になっ
たということではなくて、一般の不具合の中で処理されてきてしまっていたという状況だ
と思っています。すみません、確固たる証拠事実に基づいていませんので、あいまいな言
い方になっていますけれども。
【御園生委員長】 そういうことでございますが、ほかにご発言ございましょうか。
新井委員、お願いします。
【新井委員】 この答申の中間報告ですが、中身についての意見は全くありませんで、
うまくといいますか極めて整合性のあるようにまとまっていたように思います。
ただ、一応確かめておきたい点が1点だけありまして、多分、皆さんの委員にはすべて
来ているんでしょうけれども、公開質問状が出されているということと、あと、訴訟の問
題が起きているんですか? 一方的に書類が送られてきただけなので、私、確認はしてお
りませんが、各記者クラブ等にも送られている公開状がある云々と書いてありましたので、
個人名が入っておりませんが新井光雄に来てますので、多分、皆さんの委員に行っている
と思うんです。そこのところの事情の背景は確認しておかなければいけないのかなと思い
ます。安全性にかかわるところなんでしょう。この経済産業省と国土交通省の合同調査委
員会の決定が、間違いないんでしょう。私は正直申し上げてわからないんですが、そこの
ところでまたここで何かを決定しますと、また問題が起こるような余地があるのか、ない
のかだけを、一応、確かめさせてもらいたいと思います。
【御園生委員長】 ありがとうございます。
それは事務局からご説明いただけますでしょうか。
【西脇課長補佐】 ご指摘ありがとうございました。
今いただいている公開質問状の件でございますが、これについては、今、委員ご指摘の
とおり委員長宛ても含めて来ております。その内容としてはこの報告書の中でも紹介がご
ざいますけれども、国土交通省と当省とで合同で設置した高濃度アルコール含有燃料問題
検討会に関する安全性検証が、不十分だったじゃないかというご指摘でございます。これ
については、今、私どもと国土交通省さん、あと、当時、この安全制検討委員会の委員を
務められた専門家の先生の方々、委員長を務められた先生と協議して、安全性の検証につ
いて一つ一つ先方の指摘に対して、そうではなくてこういう観点から科学的に正しい検証
をやってますということを整理した回答文を今作成しております。この回答文を作成した
暁には、また委員の先生にもご相談した上で、これをきちっと先方に公開質問状に対する
回答としてやっていきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
【御園生委員長】 ありがとうございます。ここのまとめの中では調査委員会の結果を
正しいとして書いてありますが、今の問題は検討中ということであり、確定しない前でも
この書きぶりでそう困ることはないか。新井委員のご質問はそういうことじゃないかと思
います。いずれにしても、今日は中間の報告であり、もう一回検証した上で議論するとい
うことになるので、このまま通してもそう困ることはないとは思うんですが、新井委員、
これをお読みになっていかがでしょうか。
【新井委員】 よくわからないんですけれども、そこのところでのやりとりの中で、提
訴の問題、裁判のほうの問題もあるんでしょう? そこが揺らいでしまうと、揺らいでし
まうところがないのかどうか、私、ちょっとわからないと思ったから、伺ったんです。
【御園生委員長】 私も詳しくは検討してないのですが、おそらく揺らぐことはないだ
ろうと思っています。もしそういうことが起これば、最終報告で若干手直しが必要になっ
てくるかもしれません。
【西脇課長補佐】 その点につきましては、1つは、私どもとしては受けている公開質
問の中身が、同様の方々から以前から受けている質問と極めて類似しておるので、私ども
としては安全性検討委員会にご出席いただいた技術的専門家の方々と相談して、専門的見
地から見ておかしくない、きちんとした答えを返していきたいと思っております。したが
って、安全性検証結果の結果が揺らぐとは思っておりません。ただ、もちろんほんとに問
題があるということであれば、その時点でまたこの中間報告についてきちっとご相談して
まいりたいと思っておりますけれども、内容についてはきちんと科学的見地から、専門家
の先生のご指導も仰いで回答を作成しておりますので、反論として揺らぐことはないと認
識しております。
【御園生委員長】 ありがとうございました。
いかがでしょうか。おそらく少しニュアンスには影響あるかもしれませんが、ここの今
後の対応のあり方というところを読むと、今後、十分に検証してから許容値を決めるとい
うのが今回の取りまとめになっておりますので、著しく抵触することはなさそうに思いま
す。
【新井委員】 確認しておきたかっただけでして、内容について申し上げたのではあり
ません。
【御園生委員長】 そういうことでご理解いただければと思いますが、また最後のご承
認を得るところで論点がありましたら、おっしゃってください。
3人の委員の方が発言を求めていますが、大聖委員からお願いします。
【大聖委員】 細かいことで恐縮ですが、図がたくさん載っていますけれども、本文で
この図はどういう位置づけかということを、少し言及していただきたいと思います。それ
から、もう一つはMTBEとかETBEなんかありますけれども、これは何のために添加
しているのかを、オクタン価向上剤として簡単に説明を加えられたほうがいいと思います。
それから、軽油でエステル系のものをまぜるのは、要するに軽油自体の消費量を減らして、
植物系のものを導入しようというねらいがあるわけです。
もう一つ、アメリカでフレキシブル・フュエル・ビークルという考え方がありまして、
エタノールですと85%ぐらいまでまぜるような車が一部で利用されています。その場合
には、ちゃんとアルコールの濃度を検出するようなデバイスがついてコントロールしてい
るわけです。そういうものも事例としてはありますので、ちょっと加えておかれたらいい
かなと思います。
【御園生委員長】 ありがとうございました。
十市委員、お願いします。
【十市委員】 何点か。全体として前回非常に混乱してた印象を受けたんですけれども、
相当すっきりと論点を整理していただいて、非常にわかりやすくなったと思います。
まず1点目は、13ページの先ほどの議論との関係ですけれども、高濃度アルコール含
有燃料について品確法の対象にする、基本的にそこは賛成であります。問題は(2)以下
のところに書いてありますように、どの程度の量にするのがいいのか、これから早急に実
験をしてと書いてあるんですけれども、1つは質問なんですが、この委員会としてはその
結果を評価する必要があるのかどうかというところでございます。あと、14~15ペー
ジのところの中長期なんですけれども、ここでは将来の新しい燃料についてのことをかな
り書いてあるんですけれども、1つ非常に問題といいますか、長期的な問題として、特に
バイオ系の燃料を輸送用に使うということについては、今ある総合エネルギー調査会長期
エネルギー需給見通しで、私の記憶が正しければ明確に入っていないと思うんです。いわ
ゆる新エネルギーという意味ではバイオは発電用と熱利用で、輸送用としては入ってない
です。ですから、多分、本来的には長期といっても2010年という国の計画で、今いろ
んなことが環境対策として進んでいる中で、このバイオ系の輸送用燃料をどう位置づける
かというのは、多分この場でそれを位置づけるわけではないとは思うんですけれども、し
かるべく位置づけをした上で、中長期的な対策としてどうあるべきかをきちっと決めない
と、全体像が決まらないなと思います。それはこの委員会の必ずしも責任じゃないと思う
んですが、その辺を少しここで問題提起をすることは、意味があるのではないかという気
がします。
それと、ここで中長期で1年~5年と5年以降と分けてあるんですけれども、そういう
意味ではそこはあまり意味がないんじゃないか。5年ということよりは、むしろ2010
年とそれ以降というような感じで少し考えたほうがいいかもしれませんし、あるいは、短
期とそれ以降の中長期という形で整理をしたほうがすっきりするかなと、そんな気がしま
す。以上です。
【御園生委員長】 ありがとうございました。
実験の結果をここで審議するかということについては、後でまたご相談したいと思うん
ですが、ここで審議することになろうかと思います。それから、全体のエネルギー需給の
レベルの議論と、ここでの議論の関係については事務局から。
【西脇課長補佐】 十市委員からのご指摘、ありがとうございました。
今、委員長のほうからございましたが、まさに許容値の設定の件については、また後で
ご説明申し上げますが、この審議会とリンクさせてやっていきたいと思っております。
2点目のご指摘でございますが、これはまさにおっしゃるとおりでございまして、必ず
しも長期受給見通しの中で十分に位置づけてきてないというのがありまして、これは私ど
ものほうとしてこの長期受給見通しを担当しているエネ庁の部局と、今、相談、議論をし
てまして、やはりこういうものをきちっと意識して位置づけて検討していく必要があるん
じゃないかと認識しておりますので、そういう方向で少し議論を深めていきたいと思って
おります。あと、3点目の指摘については、今ご指摘いただいたような方向で、少し課題
の分類の仕方を整理してみたいと思っております。
【御園生委員長】 よろしいでしょうか。ありがとうございました。
では、八嶋委員、お願いします。
【八嶋委員】 全体的なことはこのとおりで結構だと思うんですが、先ほどもちょっと
議論がありましたように、新燃料といいますのはいろんな形で入ってくる可能性はあるわ
けです。ですから、それに対する安全性とか環境面の影響に関しての検証をできるだけ短
期間で、しかも、11~12ページにかけて書いてありますように、透明性を持ったそう
いうシステムをつくり上げていく必要があるのではないかと思います。以上です。
【御園生委員長】 ありがとうございました。
小松委員、お願いします。
【小松委員】 報告書の中の6ページですけれども、自動車の既販の台数5千万台以上
とあるんですが、これはもしもここに書かれているようにガソリン、ディーゼル、いわゆ
る今日本国内にある四輪車全体ということであると、去年の末ぐらいで7千万台は超えて
いるかと思うんです。何か5千万台とされた理由があるんでしょうか。もし四輪車全体の
台数ということであれば、たしか7千3百万台とか6百万台とかいう感じだと思いますの
で、ご訂正いただければと思います。
もう1点ですけれども、今後のあり方のほうで、緊急・短期というところに関しまして
はあまりかかわってこないのかもしれませんが、中長期の部分にかかわってくることかと
思いますけれども、いろいろここには例えば対策車を導入すれば製造コストに影響してく
るとかいう記述がある中で、やはりこういうCO2削減等エネルギー問題を解決していく
ためには、消費者もそういうことに対して理解していただくことが大切なんだろうという
気がいたします。それで、行政側もこういうことをやっていく、自動車メーカーなり燃料
メーカーもこういうことをやっていくということと合わせて、やっぱり消費者もそういう
動きに対して理解をしていただく必要があるんだというような文言を、どこかに埋めてい
くことができればいいんじゃないのかと思うんですが、いかがなものでしょうか。
【御園生委員長】 最後の点については、宮本委員、何かご発言ございますでしょうか。
【宮本委員】 もちろんそういうのを書いていただくのは結構なんですが、消費者の理
解というよりも行政側の啓発だと思っています。ちゃんとした情報提供が一般の消費者に
行きわたるような啓発活動、資料の配布等々をお願いしたい。ここの報告書に書いていた
だけることは大歓迎です。
もう1点、ついでですからちょっと質問なんですが、これは前に説明あったのかどうか
忘れましたけれども、2ページ(3)の上の行なんですが「排ガス等環境性能の面でも問
題があることが指摘されている」、ここのところのご説明をお願いいたします。
【西脇課長補佐】 ご指摘ありがとうございました。この2ページ目の、今、宮本委員
にご指摘いただいたところなんですが、高濃度アルコール含有燃料なんでございますけれ
ども、私ども経済産業省のほうと国土交通省でやりました高濃度アルコール含有燃料に関
する安全性等調査委員会で、自動車の燃料系統を黒色劣化させるなど安全上の問題がある
という検証をしたんですが、同時に、これは環境省さんのほうでやられた検証で、高濃度
アルコール含有燃料といったものを想定していないガソリン自動車で使いますと、いわゆ
るエンジンからの排気ガスの環境性能、簡単に言うと排気ガスの排出量の中身、これが非
常に悪化するという試験データが出ております。要するに、アルコールが混合される、し
かも高濃度で混合されることを想定していないでつくっているガソリン自動車のエンジン
なので、そういうのを使うと排ガス性状が悪化するというデータが出ていますので、そう
いう意味で、ここでは排ガスなどの環境性能の面でも問題があると指摘させていただいて
おります。
【御園生委員長】 ありがとうございました。はい、橘川委員。
【橘川委員】 報告案全体としては非常にわかりやすいし、説得力があると思います。
3つほど意見を言いたいんですが、2つは報告案に直接かかわることです。
まず、4ページの図3ですけれども、たしかこの委員会が始まった冒頭で新井委員が指
摘された点だと思うんですけれども、社会的要請の中に経済性ということを明示する必要
があるのではないか。そもそも値段の問題からこの問題が発生している面がありますし、
事実上、報告書の中には経済性にメンションしていると思いますので、図の中にも取り込
んだほうがいいのではないかと思います。それが1点です。
それから次が、特に10ページから11ページ目ぐらいですね。諸外国の先行事例と我
が国における対策なんですけれども、率直に申し上げまして、今回、安全に対するチェッ
クが少し甘かったがゆえに問題が発生したという話なわけで、ここだけ読んでいると、す
ごくうまくやってきたというようにしか読めないところがありまして、なぜそういうチェ
ックの甘さが生じたかということについてのメンション──、アメリカももしかしたら生
じていたのかもしれないわけです──というのが、先ほどいった図4のところで非常に複
雑な連立方程式を解かなければいけない。環境問題、安全、エネルギーセキュリティー、
経済性とかということを解かなければいけないところに、一つ大きな問題がある。
つまり、ここにいただいている送られてきた資料によりますと、高濃度アルコールの業
界の人たちは地球を守るということを前面に掲げているわけですね。だから、ある意味で
は環境と安全のトレードオフみたいなところに問題があったところは、ちょっと原子力発
電の問題に似ているようなところがあると思いますけれども、そういう意味で、連立方程
式が複雑であるというところが一般的な問題。
もう一つの問題は、日本にちょうど規制緩和という流れが生じて、その場合に市場原理
を導入するということは、一方で市場を機能させる規制についてはきちんと導入しなけれ
ばいけないというところが、政府の役割自体を減らせというリレギュレーションではなく
て、ディレギュレーションというふうに問題がやや誤解されたところに問題があったんじ
ゃないかという点だと思うんですけれども、その辺を全面的に書き込む必要はないと思う
んですけれども、ここだけ、10ページだけを読んでいると、何か今までもうまくやって
きました。しかしなぜこんな問題が生じたんでしょうというところがわからなくなってし
まうんじゃないかということで、文言を足す必要があるんじゃないかと思います。
それから3つ目の問題は、報告書に盛り込むことはちょっと無理だと思うんですが、こ
の問題の背景は、この間、ここで河本委員なんかがずっと強調されてきたガソリン税の問
題なわけですね。ガソリン税の問題というのは、財政の問題ですとかというふうにドメス
ティックな問題というよりも、私は御園生委員長のもとで3回目の委員会なんですけれど
も、つくづく感じるんですが、この手の委員会では国際競争にさらされています自動車業
界が、さまざまな国際競争の中で生じてくる問題、そこから世界の流れが日本に伝わって
きて、それを日本が追いかけて、その業界の調整を委員会でやっているという印象が非常
に強いんですね。それが今の日本の実力だと私は思うんですが、本来、もともとは80年
代ぐらいまでは少し流れが違って、日本の市場が世界の市場を引っ張っている側面があっ
た。それが、日本の自動車業界の国際競争力を考えますと、これからでもグローバルな市
場を日本の市場が環境だとか安全だとか、どこで均衡させるかというところでリーダーシ
ップをとれる可能性がある。しかし、そのときに、例えばガソリン税の問題なんかが日本
の市場を歪めている要素として作用しているんじゃないか。国の産業の競争力の問題とし
て、税金の問題という観点から道路と結びつけたり、特定財源か一般財源かという議論は
一方であり得ると思うんですけれども、もうちょっと大きな、グローバルな日本の競争力
という点から考えて、このガソリン税の問題は大きな問題があるんじゃないか。ただし、
この点は、報告書とは直接は関係ないと思いますけど、ここで出てきた議論なので、そこ
はコメントしておきたいと思います。以上です。
【御園生委員長】 ありがとうございました。最初の部分は、10、11ページあたり
に、なぜこういう問題が起こったということの分析を少し書き込んではどうかというご提
案です。後のほうは、個人的には同感なんですけど、この場で全体的な方針を出せるかと
なると問題があるんじゃないかと思いますけど、貴重なご指摘をいただいたというふうに
伺っておきたいと思います。
じゃ、先ほどのところはどうされますか。10、11ページの。
【吉田課長】 ちょっとそこは修正します。
【御園生委員長】 わかりました。ご意見を入れて、少し書きあらためることにします。
植田委員、それから横山委員、おねがいします。
【植田委員】 前回の議論、大変混乱しているように見えた中で、非常によくまとまっ
てきていると思います。小さなことで、ここで先ほど小松委員のほうから指摘があったん
ですけれども、自動車、四輪四輪と言われているんですが、自工会の立場では二輪車も当
然ユーザーの対象ですので、当然二輪も含めたことを考えておいていただきたい。一つつ
け加えさせていただきます。
【御園生委員長】 ありがとうございます。横山委員。
【横山委員】 私、日本エネルギー学会に入っていまして、学会のほうから考えますと、
今回、アルコールを中心とする含酸素燃料の導入を、単に規制という側面ではなくて、中
期的、あるいは長期的な導入を検討していただけるということで記憶しております。例え
ばエタノールの場合を考えますと、日本でガソリン車に使うガソリンが大体6,000万キ
ロリットル弱ぐらいで、仮に10%入れますと600万キロリットルというアルコールが
要るわけで、仮に1割でも60万キロリットル、大変な量なんですね。これは当然、一時
には導入できないわけですね。そういたしますと、オプションとして輸入アルコールとい
う考えがあると思うんですね。ただ、日本にも、10年ほど前に終わりましたけれども、
通産省のプロジェクトで、例えば木質からアルコールをつくるという技術開発をしていた
んですね。残念ながら、その間、それ以降あまりお金がおりなくて、米国が1歩先に行っ
ていまして、最近DOEの傘下のもとで幾つかの企業さんが、普通は、ブラジルであれば
サトウキビの糖からアルコールをつくりますし、アメリカであればとうもろこしですね。
でんぷんからアルコールをつくりますけれども、木材であるとか古紙からアルコールをつ
くる技術が盛んに進められているんですね。放っておきますと、欧米に全部席巻される。
幸い、日本でも木質であるとか、草であるとか、古紙からアルコールをつくる研究が始
まりまして、たまたま八嶋委員のいらっしゃるRITE(地球環境産業技術研究機構)で
も新しい技術を展開しているんですね。この技術が欧米の技術に太刀打ちしてきますと、
例えば東南アジアの未利用資源を使ってアルコールをつくる。しかもそれが経済的にペイ
する。そういう技術が進みますと、当該国の雇用の確保であるとか、あるいは経済の安定
性もさることながら、我が国の新産業が活性化するわけでございますから、単に地球環境
にいいだけじゃなくて、こういうメリットもある。ですから、確かに新燃料を導入します
と社会的コストがかかりますけれども、逆にそういうメリットもあるので、ぜひそういう
点もご考慮いただいて、お考えいただきたいと思います。以上でございます。
【御園生委員長】 はい、ありがとうございます。何かご意見ありますか。小高委員。
【小高委員】 14ページの中期的課題のところで、細かいことと言えば細かいことな
んですが、アルコール燃料に関して、緊急短期的課題では、とにかく混ぜたときの許容限
度値を決めるべきだ。中期的では、中ごろなんですが、「対策車の導入も視野に入れた、ア
ルコール等含酸素化合物燃料のガソリン・軽油への使用に関する」というところがちょっ
とわかりにくい。これは、対策車の導入も視野に入れて、もっと混合率を上げたような対
策も考えるべきだという解釈なのかどうか。その辺をもうちょっと明確に。
【御園生委員長】 いかがでしょうか。
【西脇課長補佐】 どうも不明確、不十分で申しわけございませんでした。これは今、
小高委員が最後にご指摘いただいたように、対策車の導入もして、もう少し混合率を上げ
た形で含酸素化合物燃料が使用できるんじゃないかという趣旨のことが、中期的には議論
として必要になってくるということでございますので、それがまたきちっと、明確に出る
ように、わかりやすく出るように書き直したいと思います。
【御園生委員長】 ありがとうございました。ほかに。十市委員。
【十市委員】 1点だけ、12ページのところなんですけれども、先ほどの自動車産業
の国際的な位置づけということとの関係で、基本的なスタンスが、ここの書きっぷりがち
ょっとあいまいかな。と言いますのは、この前半の強制規格についてこれから検討してい
こうとあって、その後で、自動車燃料の品質については、自動車は国際商品だからある程
度国際的な制度の動向も勘案した上で考えていこう。ただし、また国内の、我が国独自の
需要ということで、何かちょっと、ここは「ある程度」じゃなくて、この書き方でいくと、
基本的には国際的な基準をかなり参考にした考え方でいき、しかも、こういう事情がある
ので、日本の独自の事情も考慮しましょうという形にしていただいたほうがすっきりする
と思う。その辺はむしろ、自動車メーカーサイドとか、あるいは石油産業が基本的にどう
いうスタンスなのかということは必ずしも──、前回日本の独自のあり方ということは石
油サイドからかなり話があったと思うので、その辺はきちっと、明確にスタンスをする必
要があるかと思いますので、よろしくお願いします。
【御園生委員長】 よろしいでしょうか。
【西脇課長補佐】 確かにご指摘のとおり、この「ある程度」という表現ですね。議論の
流れから言って、必ずしも適切じゃないところがあると思いますので、ここはちょっと書
きぶりを見直して、もう少しきちんとした書き方に変えたいと思います。
【御園生委員長】 では、廣瀬委員、お願いします。
【廣瀬委員】 先ほど、小松委員、宮本委員の間で出てきました消費者側の理解の話に
ついて、ちょっと補足的にさせていただきたいんですが、この自動車の消費者といいます
か、自動車関係の消費者というのは、一般の消費者との違いがあると思うんですね。特に、
車というものは登録されているし、運転できる人は免許を持っている人に限られる。
それからもう一方で車検という制度がある。これは国土交通省の枠かもしれませんが、
そういう意味では、わりにつかみやすい消費者というのがあるので、そのあり方の理解の
仕方も、例えばそういった制度を利用しながら、ほかの一般の製品の場合よりはしっかり
した形での対応といいますか、教育といいますか、表示といいますか、情報の伝達もでき
るかもしれないということが考えられます。しかし、もう一方で環境問題となりますと、
国民全体という面が出てくる。それから、自動車を利用するという人は、必ずしも免許を
持っていない人も乗って利用するわけですので、その辺で、利用者とか消費者というもの
に幾つかの層があるわけですけれども、それをもし書くのであれば、全体を一括して消費
者ってやっちゃうよりは、せっかくですから少し細かに分けて、それぞれのところで書く
ような形にしていただくと、あるいはいいんではないかという単なる提案です。
それからもう一つの特色として、先ほど国土交通省との関係とか、環境省との関係とい
うのを報告されまして、私としては大変ありがたいと思っていまして、一般の消費者、あ
るいは国民のほうから見ると、国が全体で自動車問題について取り組んでいるという姿勢
が大事だと思うんですけれども、そういう意味で、先ほど申しましたけれども、車検なん
かのところでこういう問題も取り入れ得るのか、単なる具体例ですけれども、そういう全
体的に国が取り組んでいくという姿勢についてもどこかで触れていただければありがたい
と思います。
【御園生委員長】 はい、ありがとうございました。ほかに、林委員、どうぞ。
【林委員】 先ほど、今回出た原因があまりよくわからないということがあったんです
けれども、私が今単純に考えていて、ユーザーは、自分はその内容をわからないから燃料
を選べないということで、それを知らせることは当然大事だと思うんですけれども、あと
は、出てきているものは安全性と環境面できちっとしたレベルであるということが必要で、
今回たまたま、規制緩和以降、そういう新たなものが入ってくる。それまでのところは多
分、石油メーカーさんとかある一定のところの中で、ある程度、昔の、いい意味で言えば
持ちつ持たれつのところを、いい形で高い品質レベルを持ってきたというものに対して、
欧米的な考えが入ってきて、かなり限界まででもいいんじゃないかとか、いろいろ新しい
考えの参加者が入ってきたときに、それに対するルールとか、いかにきちっと歯止めをす
るというふうなクライテリアがなかったんじゃないかということで今回出てきたんじゃな
いかと私は理解しています。
そういうことで、先ほどもありましたけれども、今後いろいろなものが出てくるという
ことは間違いないと思いますから、それを先ほどのように、いかに早く、透明性をもって
きちっと評価するか、これを早く確立することと、そのルールをきちっとやったほうがい
い。というのは、この評価法は、これは耐久劣化的にとか、長時間かかるテストとか、か
なり膨大な領域があるという内容ですから、そうそう簡単にテストをやって「はい」という
わけにはいかないだろう。そうしますと、その適用するものが社会的価値だとか、大きく
全体を見てやっていくことが非常に重要なのかなと思います。そのときの方法論をうまく
確立する、ルールもきちっとつくるということが、今回の問題に対する一番直接的な答え
だと、私は今回の中で思いました。
【御園生委員長】 ありがとうございました。具体的に、今回の報告に書き込むご提案
は、ございますでしょうか。今回のまとめは、当面の緊急的なものだけはきちんと決めよ
う、そこから後のことは、中期、長期の課題として並べて記す形になっているんですけれ
ども、今、ご指摘の点をもっと明確に書き込むとしたらどういうふうに書き込んだらいい
かというご提案があればいただいて、反映させたいと思います。あるいは、後で文書でい
ただいてもいいかなと思います。松村委員お願いします。
【松村委員】 おっしゃるとおりで、11ページですか、その前の米国のウェーバー制
というのがありますので、これがそれに似ているのかなと思うんですね。ですから、ここ
で私の理解は、ウェーバー制があるものの、その承認については安全性に関する審査関係
者からの意見聴取を行った上で、行政側が政策的判断を行っている。ですから、ここでは
その前の行政のほうが主導して当局がイニシアチブをとってやると同時に、一方でウェー
バー制があるけれども、最終的には行政側が政治的判断を行っている。だから、どっちも
結局、最後は行政側がきちっとやるんですよというところで私は整理されていると思って、
今、林さんがおっしゃったように、ある程度、新しく商品を導入したい人たちが、あるル
ールに従ってできやすいような道筋をつけておくのかどうかというのが一つ疑問だったん
ですけれども、でも私の理解は、行政がやっちゃえばいいよということで理解していたん
ですけど、今、聞いてみると、ウェーバー制についてのコメントを、もう一度確認の意味
で中期的課題のところへ入れておけばいい。今、文言をどうして入れたらいいというお話
の中でですね。でも、いろいろ問題が多いので、当局がちゃんとやりますよというふうに
しておけばいいんではないかと思いました。
それからこれは、燃料の政策小委員会ですよね。今の議論は、アルコール燃料から出発
しているから自動車燃料の審議をずっとしていたわけなんですけれども、例えばGTLと
かDMEだとかほかの新燃料が入ってきたときの、熱利用燃料のことは全く触れなくてい
いのかどうか。これは自動車燃料に議題をフォーカスしてきたわけなんですけど。
【御園生委員長】 諮問された内容というのは、高濃度アルコールの自動車燃料と、将
来的な新燃料型の自動車燃料、この2つだと理解しているんです。それでよろしいんです
よね。ほかに何かございますでしょうか。内田委員、どうぞ。
【内田委員】 2点ございますけれども、先ほど橘川委員のほうから出ましたけれども、
税の話というのをここに、5ページに簡単に4行ぐらいで触れられておりますけれども、
ここに書かれておりますように、今の税体系というのが、「他の燃料を混和するインセン
テ
ィブ」という言い方になっておりますので、今後、税がこういうもののインセンティブに
なるようなことはないように、公平なあれをかけていただきたいというのが一つです。
もう1点は、今回の委員会のきっかけになった高濃度アルコール含有燃料ですけれども、
ここに書かれていますように、品確法を改正して所要の規制は行うということなんですけ
れども、現実に今市場に出回っているということもこれまた事実でありまして、本来であ
れば、もしここに書かれていますように、安全面、環境性の面で問題があるということで
あれば、本来はすぐにでも販売規制なり品質規制はかけるべきだと思うんです。法律上の
問題はあると思うんですけれども、ここに緊急的課題ということで書かれておりますけれ
ども、これについては1日も早く対応していただきたいということでございます。以上で
す。
【御園生委員長】 ありがとうございました。ほかにご意見、ございますでしょうか。
よろしいですか。
今回、このようにご議論いただいたわけですが、きっかけが高濃度アルコールの燃料か
ら始まったためか、新燃料についてアルコールが重視された形で書かれておりますが、こ
れはそういった背景があったからだということで、理解しています。個人的な希望として
は、エタノール等は、製造コスト等の経済性の問題とか、ほんとうに環境性能の改善にど
のぐらい寄与するかとか、きちんとした議論がされないまま環境にやさしい云々というム
ードが出ているので、そのあたりは今後の問題として、もう少しリアリスティックな数字
を出して議論しないと、比較がしにくい状況になっているような気もします。これからエ
タノール等の燃料を積極的に活用することを議論しようとすると、もう少しリアリスティ
ックな評価をする必要があると思います。CO2を減らすとしても、具体的な定量的な議
論があまりされていないような感じがするので、そういう数字を今後は出していただきた
い。中長期の問題になると思うんですけど、アルコールをどの程度積極的に自動車燃料と
して考えるか。あるいは自動車じゃなくて、先ほど松村委員が指摘されたような他の燃料
に使うほうがいいんじゃないかという議論もおそらく出てくるので、そのための議論にと
っても有益であろうと思います。横山委員、何かコメントありましたら。
【横山委員】 経済性は、例えばアメリカのほうですと、今の目標値がリットル28セ
ントとか、そういうのが出ていますね。日本の技術もそれに匹敵するような値段でないと
広まらないので、一応ありますけれども、技術はまだまだこれからですから、確かにおっ
しゃるように、環境面も単にバイオマスだけが仕事であるというんじゃなくて、例えば水
質の汚染もございますよね。ブラジルであればモラセスというものからつくりますけれど
も、排液が黒いんですよね。それを処理しますと、CO2が相当プラスがわに出ますので、
それをすべて含めた上で、きちんとLCA的な解析が必要だと思います。おっしゃるとお
りです。
【御園生委員長】 はい、大聖委員、お願いします。
【大聖委員】 中長期的にこういうアルコールの混入の上限値を決めるわけですけれど
も、そういう品質の決め方というのは、一種の技術的にフィジブルな上限を決めるんであ
って、その幅としていろんな弾力性を与えるという逆の大きな効果が、私はあるんではな
いかなと思うんですね。何も10%と言ったら、どこのスタンドでも10%である必要は
ないので、それは市場性だとか、そのときのポリシーですとか、アルコールの技術ですと
か、温暖化の対策とか、そういったいろんな対策なりが盛り込める、そういう柔軟性を逆
に与えるものじゃないかと言う考え方が非常に重要だと思います。5年、10年で、また
技術も変わってきますし、市場も動きますので。そういう柔軟性が大事だと思うんですが。
【御園生委員長】 はい、ありがとうございます。ほかにご意見、ございますでしょう
か。
大変貴重なご議論をいただき、どうもありがとうございました。本日、幾つか中間報告
の内容について示唆いただきましたけれども、これにつきましては、これから事務局と調
整させていただいて、恐縮ですが、委員長の私にお任せいただければと思います。これは
中間報告ですので、何かありましたらまた最終の段階でご相談ということになるかと思い
ます。
ただいまご説明いただいてご議論いただきました案を、若干の修正があるということを
含めて中間報告としたいと思いますが、その後でパブリックコメントにかけて、というこ
とになりますけれども、そのあたりの手続きにつきましても、できましたら委員長のほう
にお任せいただければ、しかるべく事務局のほうにお願いして、とりはからいたいと思い
ますが、よろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【御園生委員長】 どうもありがとうございました。ではそのようにさせていただきた
いと存じます。また中間報告の最終的な取りまとめにつきましては、パブリックコメント
でどのようなご意見をいただくかということにもよるわけですけれども、同様に、出まし
た意見に応じて、委員の皆様にご連絡しつつ、委員長の責任で調整をさせていただくとい
うことにさせていただければと思いますが、その点もよろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【御園生委員長】 ありがとうございます。それでは一つ、ご提案をしたいと思うんで
すけれども、本中間報告におきまして、緊急短期的課題のところで、実験をする云々とい
うのがございました。アルコール等含酸素化合物燃料のガソリン・軽油への添加にかかる
安全面等での許容値の検証ということが中間報告に書いてございますが、これは早急に検
討にとりかかる必要があろうかと思います。内容は、技術的な問題でございますので、ご
賛同いただければ、この委員会の下に技術的な専門家でワーキンググループをつくって早
急に検討しまして、その結果を踏まえて案をつくって、次の委員会にフィードバックして、
また議論をさせていただきたいと考えておりますけれどもいかがでしょうか。さらに、ワ
ーキンググループの人選については、この委員会で技術的な面にお強い方を含めてメンバ
ーを選びたいと思いますが、今、その決まった案がございませんが、選ぶことについては
委員長と事務局のほうにご一任いただければと思うんですが。ご一任いだたくことばかり
で恐縮でありますけど、これもよろしゅうございましょうか。
(「異議なし」の声あり)
【御園生委員長】 大変ありがとうございます。そのように進めたいと思います。
それでは、これをもちまして本日の審議を終了させていただきます。最後に、資源エネ
ルギー庁、資源燃料部細野部長より一言ごあいさつをいただきたいと思います。よろしく
お願いいたします。
【細野部長】 細野でございます。委員長と委員の皆様方におかれましては、大変お忙
しい中、しかも大変難しい問題を短期間でご審議を賜りまして、大変ありがとうございま
す。きょう、先ほど委員長からお話がございましたように、とりあえず中間の取りまとめ
ということで案をちょうだいいたしました。もちろん、これからパブリックコメントとい
うプロセスを経て、最終のものにさせていただくわけでございますけれども、議論の途中
にもございましたように、非常に間口も広く、かつ奥行きの深い問題でございます。最終
的には、先ほどご議論いただきましたように、短期的にやるもの、あるいは中長期に対応
するものということで整理をさせていただく方向で案を取りまとめていただいたと承知を
しております。したがって、パブリックコメント等を経まして、そういう方向性について
よいということでご了承いただきましたあかつきには、短期ですぐやならなくちゃいけな
いところにつきましては、すべからく速やかに対応するように、行政のほうとしても所要
の措置を考えていきたいと思っています。したがいまして、今後まだ布石がいろいろござ
います。ワーキンググループの話もございますが、引き続き各委員の先生方におかれまし
ては、ご支援とご理解をちょうだいするようにお願い申し上げます。重ねまして、委員長
と各委員さん方にお礼を申し上げて、ごあいさつにさせていただきます。どうもありがと
うございました。
【御園生委員長】 どうもありがとうございました。それでは続きまして、事務局より
今後の予定につきまして、ご連絡お願いいたします。
【志間専門官】 それでは、今後の予定につきまして、事務局よりご連絡さしあげたい
と思います。
次回の小委員会につきましては、当初1月中旬という日程を申し上げましたが、本日中
間取りまとめとなりましたので、あらためて事務局より委員の皆様のご都合を調整の上、
日程が決まり次第事務局よりご連絡させていただきたいと思います。本日は、ご多用中の
ところ長時間にわたりご出席を賜りまして、まことにありがとうございました。以上でご
ざいます。
【御園生委員長】 どうもありがとうございました。
── 了 ──
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