第4回「産業競争力のための知的財産の価値の戦略的最大化」に関するワーキンググ
ループ(WG1)及び
第4回「大学、ベンチャー・中小企業が利用しやすい知的財産制度」に関するワーキ
ンググループ(WG2)合同会合
1. 日時:平成14年1月23日、10:10~11:55
2. 場所:経済産業省別館2階236共用会議室
3. 出席者:(WG1)澤井主査、山地副主査、赤羽委員、江崎委員、小倉委員、熊倉委員、
小泉委員、河野代理、武下委員、野元委員、平尾代理、山田委員、
吉田代理、若山代理、渡邊委員
(WG2)土井副主査、赤羽委員、安藤委員、牛久委員、熊倉委員、杉光委員、
羽鳥委員、松田委員、渡邊委員
4. 議題:①「産業競争力と知的財産を考える研究会」中間論点整理及び特別提言について
②特許法第35条 職務発明規定についての提言
③不正競争行為の民事救済の強化について
④特許権流動化モデルの構築について
5. 議事要旨:会合の概要をまとめると以下のとおり。
①知的財産政策室長から、「産業競争力と知的財産を考える研究会」中間論点整理等について説明。
②澤井WG1主査から、昨年12月日本知的財産協会が公表した「特許法第35条職務発明規定
についての提言」について説明。
・ 本提言によれば、発明に対するリスクを株主から従業員に移すことになるので、株主にとっ
てはグッドニュースとなる。
・ 特許そのものの評価は相対的な問題であり、ある程度できるかもしれない。それぞれの従業
員の発明に対する貢献度の評価は難しい。
・ 世界各地で従業員を雇用する多国籍企業においては、職務発明の取扱い方が国ごとに異なる
ため、全く異なる規則を国毎に採用しながらも、研究者は行き来している。国際的な基準に近
い制度を目指すべき。
・ 国立大学は数年先に独立行政法人になる。大学も視野に入れて検討し、基本的には大学の先
生研究成果が自由になる制度が良いと思う。
・ 競争力を強化するためには、特許管理のコストを削減すること、発明者のインセンティブを
高めること、といった観点が必要。大学の先生、中小企業の発明者、大企業の発明者の意見を
聞いて論点を明らかにして欲しい。
・ 発明者という目で見れば、大学の先生も従業者も変わらない。大学の機関帰属にするという
ことをどのように制度化するかが課題である。
・ 特許法第35条と産業競争力との関係は、一つは、どれだけ研究者に発明のインセンティブ
を与えるかの問題である。また、特許のポートフォリオ競争をやると日本は必ず支払う側とな
り、企業に良い発明が帰属していないと駄目である。さらに、アメリカのディスクロージャー
を見ると発明者の権利の確保が明確に書かれている。出資、ベンチャーを育てるためディスク
ローズしていくことは必要である。
・ 会社が対価の支払いという確定していない債務を向こう何十年と引きずることが問題である。
買う相手の権利に、従業者への支払い債務が付いて回るのか。そのようなリスクがあれば企業
は買いたがらない。現行法では、企業が自由に活動するための阻害要因になる。
・ 大きなリターンを生む可能性のある商品に投資家は関心を持つ。日本の企業の特許に関する
ディスクローズは100社のうちの3社。投資家として満足できる情報開示をしているのは1
社だけであった。したがって、株主からのガバナンスが効かない、経営者の意識が変わらない、
企業の中の業績評価の仕組みに繋がらない、というロジックで産業競争力を落としている。
③知的財産政策室長から不正競争行為の民事救済の強化についての説明。
④土井WG2副主査から特許権流動化モデルの構築について説明。
・ 小さな会社にも有効な特許があり、出したいという所も多い。中小企業から大企業に利用し
てもらうという観点からも検討して欲しい。
・ 特許のような知的財産を流通させるには、専門家として知的財産の評価を行う人材がどうし
ても必要。
・ 利用者と権利者のマッチング、評価の手法の標準化、具体的な成功事例で示すことがポイン
トである。
・ 知財管理をマネイジメントするシステムとしても、特許権の流動化モデルの構築は有益であ
ると思われる。
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