日 時:平成15年2月3日14:00~16:00
場 所:経済産業省本館2階東3共用会議室
委 員:川越座長、加藤(博)委員、加藤(充)委員、金井委員、小塚委員、坂本委員、高
岡委員、谷澤委員、白石代理委員、柳川委員
事務局:林商務情報政策局長、石井サービス政策課長、池上サービス政策課長補佐、新原経
済産業研究所研究員
概 要:冒頭、事務局から資料に沿って、フランチャイズ・システムの現状等について説明。
委員からの発言は以下のとおり。
【フランチャイズ・システムの特性】
○フランチャイズはブランドとノウハウという目に見えないフォーマットでロイヤルティを
稼ぐモデルであり、ひとつの知財ビジネスではないかと考える。
○フランチャイズは起業手段として、また自営業者の転業・企業再生手段として有効なもの
である。
○近年、企業間の連携の在り方としてイノベーションが求められているが、フランチャイズ
はそのような観点から有効なシステム。
○チェーン・システムは基本的に第3次産業の近代化の手段として捉えており、その中には
ボランタリーチェーンもフランチャイズチェーンも含まれる。
○フランチャイズには様々な形態があり、ポテンシャルも様々である。
【本部と加盟者の関係】
○フランチャイズは、本部の支援サービスが加盟者にとってロイヤルティを払うに値する魅
力を持つことが重要。自ら常にイノベーションを行い、新しいノウハウを加盟者に供給
しつづけることが本部の責務。
○加盟者と本部は運命共同体であり、契約を交わしたら互いに面倒を見合うことが必要。
○加盟初期は加盟者側にあまり知識がないため本部への満足度は比較的高くなるが、加盟後
しばらく経つと加盟者は高度なものを本部に求めてくる。すなわち、同じシステムでも
加盟後の経過期間によって加盟者の評価が異なってくる。
【多店舗展開】
○現在は個人の加盟者が多すぎる。加盟者は1店舗の事業で終わるのではなく、新しいビジ
ネスへの展開を含めた事業拡大につなげていってもらいたい。
○加盟者が個人か法人かで様々な論点が異なってくる。将来的には法人形態が伸びてくるの
ではないかと考えている。
○単純に個人と法人を分類できるかという問題がある。本部の中には個人加盟者に対して法
人格を持つように義務付けるところもあるし、形式は法人でも実態は個人経営と変わら
ないところもある。法人、個人をそれぞれ分けた上で、法人加盟についてはもう少し細
かい分析が必要。
○法人加盟の場合、契約書を十分に分析する能力もあるが、個人加盟の場合は資力も知識も
十分でないため、契約書を検討する余裕がないうちに契約をしてしまうことも多く、契
約書を十分理解しないうちに事業を始めてトラブルの原因となる。この辺りの情報イン
フラが必要。
○多店舗展開(いわゆるメガフランチャイジー)には、同じチェーンで多店舗拡大するタイ
プと複数のチェーンを組み合わせるタイプのふたつに分かれる。また、競業(兼業)禁
止義務と複数業種展開の関係を組み合わせて分析するのも面白い。
○ひとつの加盟者が複数業種の事業を展開することは、他業種をもって自分の業種を見直す
良い指標になる。
○複数のチェーンに加盟するとリスク分散を通じて経営上安定を図ることができる。これか
ら加盟を考えている者にそのような情報を提供していくことが重要。
○加盟者の多店舗展開については、加盟者の経営努力がどこに流れるのかわからないという
本部側の懸念がある。環境整備としては、ビジネス感覚が欠如しがちな個人加盟者への
ケアも必要だが、法人加盟者へのケアも必要。
【データの信頼性】
○今回の統計調査結果は、有効回答率を踏まえるとサンプルバイアスがある。サンプルバイ
アスが生じるのはある程度やむを得ないが、重要なのはそれを解釈する際にきめ細かい
注釈を示すべき。
○この度の統計調査は業種・業態を包括的に実施したはじめての調査であり、回収率は低
かったものの、ある程度の傾向はつかめる。今回は承認統計として実施したものであっ
て、これ以上回収率をあげることは難しい。あとはケーススタディでやっていくしかな
い。
○加盟者の8割が今後の事業展開について前向きに考えているとのことだが、これはあくま
で事業を続けられている者に対するアンケート結果であり、このアンケートの数値に現
れてこない脱落者が結構いるのではないか。
○フランチャイズは契約によって契約期間が決められており、廃業したくてもできない者も
いる。改廃業率はこの点と組み合わせて示すことが必要。
【その他】
○トラブルを少なくするためには情報開示の徹底が必要。その上で加盟者が契約内容をどこ
まで理解できるか。
○用語のイメージがバラバラだと議論にズレが生じるため、用語の統一は必要。「FC」の
略語も海外では通用しない。「チェーン」も一般的には直営チェーンのことを指す。
○フランチャイズはファイナンス機能等の側面とノウハウ・ブランド提供機能等の側面があ
り、区別した整理が必要。
○フランチャイズに関する法制度を作れば必ずフランチャイズの将来の伸長をもたらすかと
いうと確定的には言えない。「フランチャイズの発展のためには政府は何もすべきではな
い」という意見もあり、その辺りの見極めが難しい。
○フランチャイズに対する評価・格付けビジネスがもっと出てくるべきである。評価ビジネ
スが出てくると、フランチャイズ事業者にとってもそれがひとつの目標になってくる。
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