1.日 時:平成15年3月27日(木) 18:15〜20:15
2.場 所:経済産業省本館17階 第1特別会議室
3.出席者:
石谷委員長、浦田委員、小川委員、尾崎委員、塩路委員、中西委員、林委員、
松村委員、森委員
4.議 題:(1)本検討会の中間的な論点整理について
(2)その他
5.議事概要
(1) 本検討会の中間的な論点整理について
@事務局より
ガソリン・軽油以外の自動車用燃料に関する動向(資料1)を説明。
A委員からの主な質問・意見
○いくつか補足させていただく。CNGについては、航続距離を伸ばせないことが課題であ
る。LNGは、ボイルオフの関係でタンクが大変になること、また航続距離も問題である。
GTLについては、アロマがないことによるPM排出の大幅な低下が大きなメリットであ
る。DMEについては、@圧縮性がある、A動粘性が低い、B発熱量が低い(軽油の60%
程度)といった特徴がある。@、Bより十分な航続距離、出力を取れないという課題、
Aよりポンプ系の課題(通常のポンプでは漏れてしまう)がある。DMEに関しては、大
幅な改造が必要であって自動車から見ると使いにくい燃料である。(中西委員)
○各燃料の賦存量はどうなっているのか?また、水素についてもこういった形で纏めると
したらどうのようになるのか?(林委員)
⇒バイオ系のエタノール、ディーゼルについては、現在の自動車用燃料を賄いきれるもの
ではない。水素については、これまでの検討から普及時期がもう少し後ということで、
今回資料では同列で比較していない。(事務局)
○LPG、CNGについては、既に市場に出ているものであるから、経済性、税金関係のコメ
ントがあったほうが良いのではないか。(松村委員)
○天然ガスの賦存量についてであるが、可採年数でいえば、原油40年に対し、天然ガス70
年といわれている。今後も見つかっていくということなので、資源制約についてはほぼ
考える必要はないと思っている。航続距離の問題については、ガス体である以上致し方
ない面もあるが、用途、使用法によっては制約にならないケースもあるものと考える。
例えば、小型充填機を家庭に設置して、使用後に充填するような使用法であれば問題な
いだろう。LNGの課題についても今後技術開発で乗り越えられるのではないかと考えて
いる。(尾崎委員)
○LPGについては、年間2億トンということで、石油、天然ガスの4%程度の量である。
現在は天然ガス系のものが約1/3であり、決して石油の付属物ではない。量の問題があ
ることから、自動車用燃料のメインとなるような燃料ではないことは自明である。ただ
し、ほぼ液体燃料としての取り扱いができる、排ガスがクリーンであるという点から、
非常に自動車用燃料として好都合な燃料でもある。従って、各国でも、この資源制約は
あるが自動車用として好適な燃料を如何に使うかということで工夫をしており、主に環
境制約の厳しい都市部における業務用自動車燃料として良く使われている。現在世界で
は年率20%程度伸びている。(森委員)
○各燃料について、オットーサイクル、ディーゼルサイクルのどちらに適しているかを入
れておくほうが良いだろう。(浦田委員)
○燃料特性というより、燃焼方式に起因する特徴も多い。燃焼方式に留意して資料を纏め
たほうが良い。(塩路委員)
○今後、CO2に関する欧州自工会自主協定の状況等考慮に入れると燃費は大幅に上がって
いくだろう。そうなってくると、余り航続距離は問題ではなくなってくるのではないか。
(林委員)
B事務局より
論点整理(案)(資料2)を項目ごとに説明。
C委員からの主な質問・意見
<1.自動車燃料・技術の選択肢の比較検討と長期的なシナリオ作成(総論)について>
○評価項目についてであるが、重み付けが極めて重要であると考える。例えば、車両性能
などは多少重み付けを落としても良いのではないだろうか。(林委員)
⇒重み付けは、条件に合わせて検討する必要がある(石谷座長)
○エネルギーの多様化ということを、評価項目に入れたほうが良いのではないだろうか。
(森委員)
○いつの時点をターゲットとするかで随分違ってくる。タイムフレームの違いによる考え
方について整理したほうがよいのではないか。(石谷座長)
⇒重み付けとも関連することであり、むしろこの場で御議論頂けるととありがたい。(事務
局)
○この書き方では、CO2問題について、2010年以降は、それまでと同じような対処で事足
りると読める。実際は、約束期間を追うごとに厳しくなっていく問題であるという認識
が必要ではないか。(小川委員)
<2.世界のエネルギー情勢と見通しについて>
○今後10年間をとっても、不確定要素は大きい。例えば、天然ガスパイプラインについて
はどう考えればよいだろうか。(石谷座長)
○エネルギー供給でキーになるのは、価格である。日本で、天然ガスの一次エネルギー供
給に占める割合が低い(15%程度、欧米では25〜30%)のは、全国的規模でのパイプラ
インがないためである。今後、天然ガス利用を促進していくにはパイプライン整備が不
可欠である。(尾崎委員)
○自動車から見ると、液体燃料は、スペースユーティリティの観点から非常に利点が多い。
(中西委員)
○エネルギー供給に関する今後の見通しにおけるプライオリティとしては、大気汚染、CO2、
エネルギー供給(経済性)という順序が正しいと考える。エネルギーは、消費弾性率が
極めて低く(例えば、オイルショック時には価格は5〜10倍になったが、実際に価格上
昇によって減った消費は1割程度であった)、エネルギー供給における経済性は殆んど無
視してよく、エネルギーと自動車技術とのマッチングが重要であると考える。(松村委
員)
○中国等アジアにおけるエネルギー需要増による影響をどのように考えればよいのだろう
か。(石谷座長)
⇒アジアにおける需要増ということは、すなわち中東依存が高まるということにつながる
のであろう。例えば、天然ガスについても、今後アジア地域での需要増に従って、中東
依存が高まっていかざるを得ない。(小川委員)
⇒アジアにおけるエネルギー需要増の影響ということであるが、国内の自動車用燃料を考
えるのには、全く影響ないのではないだろうか。現在、世界での自動車用燃料の問題と
いうのはゼロエミッション、CO2であって、エネルギー情勢は影響しないのではないか。
(松村委員)
<3.大気環境問題への対応について>
○SCRであれば、燃費に影響を与えないかもしれないが、DPFにしても、NOx還元触媒
にしても燃費に悪影響を与えずにというのは、言い過ぎではないだろうか。ディーゼル
代替燃料については、比較検討手段(税制優遇の影響をどう考慮するか等)が問題では
ある。なお、各種燃料対応をしているが、相当な労力がかかることもあって、現実的に
は多少絞っていただいたほうがありがたい。(浦田委員)
○DPFが実用化されている技術となっているが、ここまでの認識はもっていない。(中西委
員)
⇒記述については、今後考えたい。(事務局)
○ディーゼル代替燃料については、性能面だけでなく、インフラに関する視点が必要であ
ろう。(林委員)
○ディーゼル排出ガス対策技術としては、大型車と小型車と分けて考える必要があるのだ
ろうか?(石谷座長)
⇒大型車、小型車双方に適用できる技術である必要があるだろう。(中西委員)
⇒同じ技術であるが、重みが大型、小型で変わってくる。ディーゼル代替燃料についても
大型、小型で随分違ってくる。燃焼方式と共に区別して考える必要がある。インフラ、
航続距離は非常に重要であるが、同時に限定した用途であれば有効な場合もあるので、
規模、用途については分けて考えるべきであろう。(塩路委員)
<4.地球温暖化問題への対応について>
○優れた技術があったとしても、実際に導入普及されないと意味がない。そういった意味
でキーになるのはユーザへの受容性、経済性である。そういう意味で技術開発のみなら
ず、技術導入にあたってのインセンティブは必要である。また、ディーゼル乗用車導入
については、公正に比較・評価するというよりも、更なるゼロエミッションが必要であ
るともっとはっきり書いたほうがよいのではないか。(松村委員)
⇒ここで示したかったのは、大型の古いディーゼル車と新しい小型ディーゼルが混同され
ている状況を明確化したほうが良いという点である。ディーゼルに対しては、誤った印
象を払拭する必要がある。(石谷座長)
○交通流対策よりも、大型車の積載効率向上がもっと手っ取り早いのではないか。(林委
員)
⇒最近はよくなっているという報告もあるので、ファクトベースで詰めていきたい。(石谷
座長)
○バイオマスのところで、アルコール燃料まで限定するのはどうだろうか。カーボンニュ
ートラルが重要であるということであれば、幅を広げておくべきではないか。また、バ
イオマスについては、国内供給では賄いきれない点等についても指摘しておく必要があ
るであろう。(小川委員)
○運輸部門におけるCO2排出は、大型輸送車がメインである。大型輸送車においては、タ
イヤの影響が結構大きい。交通流対策、タイヤ等消耗品の影響はかなり大きい。(浦田委
員)
○軽量化についてはどうだろうか。(石谷座長)
⇒軽量化は重要なファクターである。(中西委員)
○輸送用エネルギーについても、エネルギー多様化という事は考慮すべきではないだろう
か。石油系燃料からいきなりバイオマスへ行くのではなく、その中間段階としてGTL、
LPG、DME等の利用が必要ではないか。(尾崎委員)
○リカルドのグッドフェロー氏も言っていたが、ヨーロッパでは以前はディーゼルを経済
性の観点から購入したが、今ではパフォーマンスで購入するとのことである。今後、特
にSUVなどではディーゼル乗用車が増えてくる可能性がある。今後の規制をクリアする
ために、自動車技術・燃料技術で総合的に対処する必要がある。(そうでないと、欧州等
に負けてしまうのではないか)(林委員)
○バイオマスがカーボンニュートラルというのは如何だろうか。京都議定書上では確かに
そうかもしれないが、歩留まりを考えるとニュートラルではない。バイオマスエネルギ
ーについては、CO2対策という観点より、化石燃料に代替する新たなエネルギーという
観点で捉えるべきではないだろうか。化石燃料(石炭、ガス、石油)は、いずれも液体
燃料になるという意味では全て同列であって、後は経済性だけの問題である。GTL等は、
そういう意味で石油等と全く同じ化石燃料であるのに対し、バイオエネルギーは全く違
うものである(松村委員)
⇒IPCCが全てではないが、バイオマスについては効率がゼロでもゼロエミッションという
約束ができてしまっている。化石燃料を液体燃料にする場合には、ルートの違いによる
CO2発生について考慮する必要がある。(石谷座長)
⇒GTL、DMEは化石燃料起源のみならずバイオマス起源でもできるものである(森委員)
<5.水素と燃料電池自動車の長期的な見通しについて>
○文面からは、化石燃料起源でない水素を製造して利用することが前提のように読めるが、
これは近い将来ではなく超長期的なことになる。燃料電池自動車についても、まずは化
石燃料ベースのものと考えられるので、考慮したほうが良いのではないか(小川委員)
○水素を導入していくにあたっては、化石燃料ベースからはじめるべきであろう。(尾崎委
員)
⇒表現を考えることにしたい。基本的には、長期的には脱化石燃料を見据えて、現実的に
は化石燃料ベースをブリッジとしてということであろう。(石谷座長)
○化石燃料から水素をとりだすのではなく、水を大量に取り込めるということが水素の面
白いところであろう。CO2対策の面でも、かなり濃い状態のCO2が回収できるメリッ
トがある。(塩路委員)
⇒脱化石燃料ではないが、脱CO2ということであろうか。水素については、エネルギー利
用に際しての柔軟性が高いということでよいであろうか。(石谷座長)
<6.アジアにおける共通基盤について>
○「重要ではないか」という言い方より「重要である」と言い切ったほうが良いのではな
いか。(中西委員)
<全体を通じて>
○技術開発の市場導入で全てが変わるわけではない。リプレースに要する時間の観点を入
れるべきであろう。また、アジアのエネルギー需要についてであるが、今後は平常時の
石油供給には問題ないであろう。緊急時が問題であると考えられるが、緊急時対応のみ
で十分か、それとも緊急時に備えて平常時の活動にも介入すべきかについては意見の分
かれるところである。(小川委員)
○アジアについては、マクロ的なエネルギー供給問題もあるし、油種間の需給ギャップ、
燃料性状の違い等国際競争力に影響すると考えられることがいくつもあると思われ、ア
ジアという視点を外すことはできないと考えている。どこに主軸を置くべきかは今後皆
様の意見を聞かせて頂きたい。経済性と政策判断事項のどちらを優先するかということ
であるが、答えはその中間であって、現在でも初期需要を作るために価格差の半額を補
助金として出すような政策対応を行ってきている。ある種の経済的な幅であればそうい
う対応もできるのであるが、全く対応できないようなケースもあるため、その辺につい
て見極めながら評価項目の重み付けについて考えていきたい。CNG等については、これ
までは大気環境問題を主眼として取り組んできており、温暖化ということは主眼ではな
かったため今回資料には掲載していないが、今後、大気環境→地球温暖化→エネルギー
供給という流れの中でCNGをどう位置付けるかについて今後検討をしていきたい。(事
務局)
○産業部門、民生部門等との位置付けはどのように考えるのか。特に、発電についてどう
考えるかによって燃料についても大きく変わってくると思われ、他セクターからの影響
をどう考えるのであろうか。(塩路委員)
⇒乱暴な議論をすれば、液体燃料は自動車に、それ以外は産業部門という切り分けができ
るかもしれないが、総合効率等から総合的に検討していくのではないか。(石谷座長)
○アジアの燃料基準や、輸入に際しての基準、標準等について必要となると思うので事務
局でまとめておいてほしい。(石谷座長)
(2)その他
○次回の日程(4/10)については、ヨーロッパにおける燃料選択ということでBMW社から
TESについてプレゼンしていただく。また、併せて論点整理の第二回目及び今後の作業
計画について御議論いただきたい。
以上
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