経済産業省の政策分野
経済構造改革、産業技術力強化、内外一体の対外経済政策、環境・エネルギー対策、中小企業対策、知的財産保護等の様々な政策課題に取り組んでいます。
経済・事業環境整備政策
日本の経済・社会は今、情報技術革命、少子高齢化、経済のグローバル化等大きな構造的変化を迎えています。我が国経済がこうした変化をのり越え、自律的な経済成長を実現していくためには、適切なマクロ経済運営と構造的変化に対応した強靱な経済・社会システムの実現が何よりも重要です。
このような問題意識のもと、経済産業省では我が国経済の構造改革の推進や、新たな産業を産み出す環境整備に取り組んでいきます。また、こうした施策の実施のため、生産、販売、消費等の経済の具体的な動きを調査し、統計化・分析を行っています。
日本の未来のために経済や産業にかかわるあらゆる制度や仕組みを戦略的に再構築して行くこと、それが経済産業省の使命です。
地域経済産業政策
これまで、大都市圏における工場の集中によって引き起こされる公害問題などに対応するため、大都市圏以外の地域における工場の立地を促進するなど、日本全体から見た適切な産業の配置に取り組んできました。
しかしながら、近年の経済環境の急激な変化により、地域経済を巡る情勢も多様化・複雑化しています。各地域が、それぞれの特色・強みを活かした総合的な産業政策を自らの創意工夫で積極的に展開することにより、地域経済の活性化を図ることが不可欠となってきました。
このため経済産業省では、世界に通用する新事業が次々と展開される産業集積(クラスター)の形成を図る「産業クラスター計画」を始めとして、様々な地域経済産業政策を推進しており、地域経済の再生に全力で取り組んでいます。
対外経済政策/貿易管理
今日、企業活動をめぐる国際環境は日々変化しています。一方では国境の意味合いが低下し、財やサービス、企業、人の移動が一層自由になり、世界経済の一体化が加速度的に進んでいます。他方で、NAFTA(北米自由貿易協定)やEU(欧州連合)に代表されるように、世界各地で地域的な統合の動きも加速しています。
このような情勢のなか通商政策局は、世界の自由貿易体制を堅持するとともに、我が国の産業競争力を高めるような国際的な事業環境の整備を実現するべく、国内経済政策と一体の対外経済政策を積極的に進めています。
また、経済のグローバル化の中で我が国の経済発展に不可欠な海外との貿易・投資を活発化するために、政府開発援助(ODA)等のツールを用いて、貿易・投資について情報提供や環境整備を行っています。 さらに、大量破壊兵器等の不拡散、野生動植物の保護などを進める上で今後ますます重要な役割を担うことになる貿易管理について、外為法等に基づき厳格に審査等を行っています。
技術革新政策
宇宙へ行ってみたい、人間のミクロ・ワールドを見てみたい、そんな夢が今や実現しつつあります。夢に挑戦し、フロンティアを開拓する、その「チャレンジ精神」こそが今のナノテクノロジーやバイオテクノロジー、エコテクノロジーという新たな産業フロンティアを急速に拡大させる原動力となっているのです。そして、こんな「夢」を追い続ける研究開発こそが、21世紀経済のリーダーシップを握る鍵であり、「夢」を追う人々のチャレンジを応援し、その活力を我が国全体の富に還元するための支援と環境作りをしていくことこそが、経済産業省の重要な役割であると考えています。
基準認証・知的基盤政策
現在、日本のデジタルカメラの世界シェアは80%以上。この成功の秘訣はまさに、デジカメの基幹技術となる画像ファイルフォーマットの国際規格を獲得したことによるものです。他方、パソコンのOS。マイクロソフト社は誰にでも使いやすいOSを開発することで未だにアプリケーションソフトの市場を席巻し、グローバルスタンダードの地位にあります。国際経済競争がますます激化している今日、単純にレベルの高い技術が必ずしも市場を席巻するとは限りません。市場における技術的リーダーシップを獲得するためには、技術と製品の橋渡しをする国際標準を獲得することが重要な鍵です。経済産業省は、JIS規格やISO/IEC規格を始めとしたstandardの積極的な獲得と活用によって、企業の市場戦略と利便性の高い商品生産を全面的にバックアップします。日本の国際競争力を決める国際標準化政策、今まさに官民を挙げた取り組みが求められています。
環境政策
環境と経済が両立する社会を築き上げることにより我々の住むこの美しい地球を次の世代に引き継ぐとともに、豊かな、夢のある社会生活を実現することは、我々に課せられた重大な使命の一つです。経済産業省ではこの使命を果たすべく、地球温暖化対策の推進、循環型経済社会の構築など様々な取組を行っています。
製造産業政策
製造産業は、鉄鋼や化学産業といった素材産業から、工作機械、自動車や航空機などの機械産業、そして、ファッションや日用品といった生活産業まで、広い分野にわたっています。
- 厳しい国際競争に打ち勝つ製造業の力をどのように取り戻すのか。
- 我が国が得意分野としてきた「ものづくり」の能力をどう強化するか。
- 環境にやさしいものづくりのためにはどうしたらいいか。
- 遺伝子技術を応用して新しい医薬品や新素材ができないか。
- 世界のファッションビジネスをリードしていくにはどうしたらいいか。
経済産業省では、実際のものづくりの「現場」に近い立場から政策課題に取り組んでいきます。
情報政策
IT(情報通信技術)は、私たちの生活を、そして経済・社会を大きく変革しようとしています。インターネットの普及、携帯電話・モバイル情報端末や情報家電の発達など、私たちの身の回りのあらゆるところに急速にITが浸透し、いつでもどこでも誰でも必要な情報を入手したり自ら情報を発信したりすることが可能となり、生活が一層充実したものになりつつあります。
また、経済や産業の面においても、ITを経営に戦略的に活用することを通じて、リードタイムの短縮や商品在庫の削減等による経営効率化ひいては企業の国際競争力の強化が図られる一方、ネット時代に対応した新たなビジネスの開拓が促進されます。
さらに、社会全体においても、行政、教育、医療、福祉、交通等の分野においてIT化が進み、とりわけ、手続のオンライン化や業務改革を伴う、「電子政府」の実現等によって、公共サービスの効率的提供や高度化が促されると期待されています。
国民の誰もがITの利便性を実感できるような社会をつくっていきたい。経済産業省では、教育の情報化の推進、情報セキュリティ対策、電子商取引のルール整備、高度なIT人材の育成や先進的な情報通信技術開発、多様かつ質の高い公的サービスの実現等に取り組んでいます。
サービス産業政策
医療・福祉の質って考えたことありますか。高齢化社会を迎え、いかに良質な医療・福祉サービスが提供されるかは、重要な問題です。このため、医療・福祉分野における情報化などを積極的に推進していくとともに、医療・福祉の現場や在宅で用いられる医療機器・福祉用具等の開発・普及に取り組んでいます。
また、映画、音楽、ゲームなどはコンテンツと呼ばれるだけあって中身が大切です。最近では、インターネットでダウンロードして再生、加工することが自由自在の世の中になっています。よいコンテンツが生まれ、そして皆が安心して利用できるようにするためのルール整備に取り組んでいます。
商務・流通政策
ネット取引の進展、金融サービスとの融合等、消費者ニーズに対応して小売業は大きく変わりつつあります。一方、流通・物流分野は、産業を支える基盤としてその効率化が重要な課題となっています。経済産業省では、情報化の推進、商慣行の改善、物流インフラへの重点的投資等により、我が国流通・物流分野の構造改革に取り組んでいます。
また、大規模小売店舗立地法に基づき大型店の生活環境への影響への対応を行うとともに、中心市街地の活性化を図るなど、地域社会と密着した小売業の発展を目指しています。
さらに、クレジットは便利な決済手段であり、近年利用が増大する一方、多重債務者問題等のトラブルも増大し、また電子商取引での利用に不安もあります。このため、個人信用情報の保護や電子商取引におけるルールづくり等に取り組んでいます。
消費者政策
豊かな暮らしを送りたい、良質で安価な財・サービスを提供して欲しい。消費者の声・力こそが、これを実現します。経済産業省では、経済活動の主体としての消費者が、自己責任に基づいて安心して取引が行えるよう、消費者への情報提供、消費者取引を巡るルール整備・運用等に取り組みます。
また、消費者に身近な製品の安全規制については、安全性を確保しつつ、民間事業者の能力を活用した仕組みの構築を目指しています。
資源エネルギー政策
今から約30年前の1972年は、ローマクラブがその報告書「成長の限界」で天然資源の枯渇、環境の悪化を警告し世界に衝撃を与えた年でした。翌年には経済産業省の外局として資源エネルギー庁が発足、そして直後に第一次石油危機が発生しており、まさに30年前はエネルギーが政策上の最重要課題でした。現在は幸いにして当時警告されたほどの危機は生じてはいませんが、依然として資源の供給確保、環境保全は人類の極めて重要な課題です。
経済産業省はこのような重要な課題に対応するための総合的なエネルギー政策に取り組み、国民の生活や経済活動の基盤を作っているのです。
原子力安全・保安政策
「原子力安全・保安院」。原子力を巡る一連の問題により、この「原子力安全・保安院」という名前を耳にした方も多いことと思います。経済産業省の外局である原子力安全・保安院は、エネルギー利用に係る原子力安全行政及び産業保安行政を扱っています。
原子力安全行政では、原子力発電所、製錬、加工施設、再処理、廃棄物埋設・管理施設等の安全規制・防災対策を、そして産業保安では、電力、都市ガス、熱供給の保安、火薬類、高圧ガス、石油コンビナート、液化石油ガス、鉱山等の保安対策を実施しております。
原子力安全行政及び産業保安行政を担当する組織に独立性を持たせ、使命と責任を明確化し、各分野での経験を共有化し、安全・保安行政に生かすことを目的として設立された組織が「原子力安全・保安院」なのです。
産業財産政策
発明やブランド、デザイン、さらには音楽・映画などのコンテンツ-これら無形資産の生み出す価値に大きな注目が集まっています。情報や知識が大きな価値を生み出す「知恵の時代」を迎え、知的財産の重要性はこれまで以上に増しています。
質の高い知的財産を生み出す仕組みを整え、知的財産を適切に保護し、知的財産が社会全体で活用され、再投資により更に知的財産を創造する力が生み出されてくるという「知的創造サイクル」がスピードをもって拡大循環すれば、知的財産は大きな利益を生み、経済・社会の発展の強力なエンジンとなります。2002年7月に知的財産戦略会議が策定した「知的財産戦略大綱」は、このような「知的創造サイクル」を基軸とした社会経済システムを構築し、「知的財産立国」の実現を国家目標とすることを宣言しました。
経済産業省の外局である特許庁の使命は、産業財産権制度を所管する行政機関として、知的創造サイクルのエンジンとしての役割を果たすことにあります。優れた技術を事業化のタイミングを逃さず権利化し、強力に保護することはもちろん、先端技術の創造を促す制度のあり方の検討や、特許の活用に向けた環境の整備等を行い、知的財産立国の実現を目指します。
中小企業政策
みなさんは日本に中小企業がどれくらいあるかご存知でしょうか?なんとその数は約480万社、日本の全企業数の99.7%、雇用の7割を占めます。単純にこのデータからみても、中小企業こそが我が国経済の屋台骨であり、中小企業の再生なしに真の日本経済再生はありえません。
経済産業省の外局である中小企業庁は、不良債権処理の加速化により、やる気と能力のある中小企業までもが経営破綻するのを回避するため、金融セーフティネット対策に万全を期すととともに、経済活性化と雇用拡大の原動力となる元気な中小企業を育成するため、個人の創業や中小企業の新事業・新分野への果敢な挑戦を強力に後押しします。
