(経緯) 1992年地球環境サミットでのアジェンダ21を受けて、1995年に国際環境計画(UNEP)政府間会合で「陸上活動から海洋環境の保護に関する世界行動計画」が採択。その中で、12の残留性有機汚染物質(Persistent Organic Pollutants : POPs)について排出の廃絶・低減等を図る国際条約の策定が求められた。このため、1997年のUNEP第19回管理理事会を契機にその後5回の政府間交渉委員会が開催され、2001年5月にストックホルムで開催された外交会議において条約が採択された。 2004年2月17日、締約国数が50に達したこと受け、その90日後の2004年5月17日に条約が発効した。2011年4月、第5回締約国会議において、新たに1種類の物質が附属書に追加された(改正附属書の効力は2012年10月27日)。 (条約の目的) 環境と開発に関するリオ宣言の第15原則に規定する予防的な取組方法に留意しつつ、POPsから人の健康及び環境を保護すること。 (条約の概要) 環境中での残留性、生物蓄積性、人や生物への毒性が高く、長距離移動性が懸念されるポリ塩化ビフェニル(PCB)、DDT等の残留性有機汚染物質(POPs:Persistent Organic Pollutants)の、製造及び使用の廃絶、排出の削減、これらの物質を含む廃棄物等の適正処理等を規定している。 (条約の対象となる化学物質) POPsは以下の性質を有する化学物質(条約前文より)。 (1)毒性 (2)難分解性 (3)生物蓄積性 (4)長距離移動性 現在、条約においては、具体的な措置が求められる物質として、22物質を指定。 (加盟国の主要な義務の内容) ・製造・使用、輸出入の原則禁止(附属書A) ・製造・使用、輸出入の制限(附属書B) ・新規POPsの製造・使用防止のための措置 ・非意図的生成物(附属書C)の排出の削減及び廃絶 ・ストックパイル、廃棄物の適正処理(汚染土壌の適切な浄化を含む) ・PCB含有機器については、2025年までに使用の廃絶、2028年までに廃液、機器の処理(努力義務) ・適用除外(試験研究、使用中の製品、国別適用除外) (条約の発効) 2004年5月17日発効 (第5回締約国会議で附属書に追加された1種類の物質については2012年10月27日発効) (我が国の対応) (1)2001年5月に条約が採択され、我が国は2002年8月に条約に加入。 (2)条約第7条に基づき、条約発効後2年以内に各国はこの条約の義務を履行するための国内実施計画を作成することとなっている。2003年1月から関係省庁連絡会議が開催され、国内実施計画を策定。 (3)国内実施計画は、附属書Cに掲げる非意図的放出物の削減・廃絶するための措置、PCB廃絶のための取組、ストックパイル及び廃棄物の適正処理等について記述されている。 (POPs条約対象物質) 附属書A (廃絶) アルドリン ディルドリン エンドリン ヘキサクロロベンゼン クロルデン ヘプタクロル トキサフェン マイレックス PCB ヘキサブロモビフェニル テトラ・ペンタブロモジフェニルエーテル クロルデコン リンデンα・β エンドスルファン 附属書B (制限) DDT PFOSとその塩,PFOSF(PFOSについては半導体用途等における製造・使用等の禁止の除外を規定) 附属書C (非意図的生成物) PCDD PCDF PCB ヘキサクロロベンゼン ※ヘキサクロロベンゼン及びPCBは附属書Aと重複 |