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  米国バルカンケミカル社  
 


バルカンケミカル社リスクコミュニケーション概要米国のバルカンケミカル社が1989年のTRI(有害物質排出登録、日本のPRTRに当たる)で有害物質の排出量が上位にあると、マスコミによって全国的に大きく報道されました。同じ頃、TRIに該当する有害廃棄物の埋立処分が禁止され、同社はその焼却処理を計画しました。

しかし、同社は塩素系溶剤のメーカーであったことから、1980年代に入ってから、環境NGOの圧力を受けていたところであり、これらを背景として、有害廃棄物の焼却施設の計画説明の後、地域住民の強い反対運動が起きました。

地域住民との関係改善の必要性を認識した同社は、地域の環境NGOとの協議により、地域参加グループ(Community Involvement Group)を結成することとしました。会合は、毎月1回開催され、環境NGO、地方自治体、団体、周辺企業、地方大学、地域住民、同社からは工場長と環境健康安全担当者が参加し、会議の進行には専門のファシリテーターを採用するとともに、コンサルタントも必要に応じて参加しました。

この地域参加グループで意見交換が行われる中で、同社は、住民が懸念する事項を事前に把握し対応することができるようになり地域住民との間で信頼関係が構築されました。有害廃棄物は焼却処理ではなく、リサイクルして塩化カルシウムとして回収することとなりました。これらにより、同社の環境パフォーマンスが改善され、また、TRIの上位になることはなくなりました。

(出典:日本化学会「平成9年度化学物質のリスクコミュニケーション手法検討調査報告書」)

 
     
 
  CIG成功の要因
メンバー構成による要因
  技術的専門家が多かった。
コンサルタントが企業の資金援助で賄われた。
ファシリテータを採用し討論の円滑な促進を図った。トップマネジメントの支援があった。
情報
  工場データを共有できた。
外部的要因
  TRIデータの活用
NGOの圧力
行政の支援
   
  CIGの成果
信頼関係の向上
地下井戸投入の廃棄物を焼却処理ではなくリサイクルへ転換
リサイクルすることにより有害物質排出が90%削減→TRIの改善
CIG支援により同社が地域の汚染物質削減のリーダー的存在へ
TRI報告書を住民が分かりやすい内容への改善
   
 
     
     
 

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