経済産業省
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産業構造審議会消費経済部会製品安全小委員会(第2回)‐議事要旨

日時:平成18年10月5日(木曜日)16時00分〜17時30分
場所:経済産業省本館17階西3国際会議室

議題

  1. 前回論点と法案の方向について
  2. 報告すべき事故の範囲と公表のあり方について
  3. その他

議事概要

事務局より、議題順に沿って、各資料の説明及び質疑応答があった。委員からの主な意見は以下のとおり。

  • 報告対象のネガティブリスト方式への転換については、実務上負担が増える家電メーカー数社へ意見を求めたところ、反対意見は全く無かった。
  • 報告窓口の一本化を実現して戴きたい。現在は、本省・地方局(メーカーの住所と事故の場所の2管轄)・NITE・消費者センターと5つも報告先があり、負担になっている。
  • PIO-NETとの対応はどうするのか。PIO-NETは事故情報の提供が年2回と公開されない傾向があるので、なおさら今回を契機にして公開を行うようにしてもらいたい。
  • 事故発生時には機敏な対応が第一であるが、報告を受ける行政側が機敏に処理しきれるのかが不安。行政側の体制強化を是非ともお願いしたい。
  • 公表の仕方はHPだけでなく工夫が必要。分かりやすく警告を発することができる公表の仕方が欲しい。また、事例をまとめた資料も提供してもらえればいい。
  • 販売事業者への役割分担や責務について努力規定を明記したのは評価する。本当は義務規定にしてもらいたかった。
  • 事故が発生してから経済産業省が公表するまで最大3週間も掛かる。重大事故の場合にこの3週間はとても長いので短くした方が良いのではないか。追加報告を可能としているので短くなるはず。行政内で1週間もかかるのももう少し短くならないのか。
  • 「個別に判断を要するもの」はかなり判断が難しい。メーカー現場の混乱が予想される。特にPL法による民事責任つまり損害賠償があるか無いかが報告する行為に絡まってしまうと、メーカーや輸入業者にとっては、「報告すること」は自ら損害賠償責任を認める行為となるため、非常に抑制的な判断となるだろう。民事責任と報告制度を切り離すべきである。
  • 報告範囲には、重過失も誤使用も入る。制度開始後には報告対象外の事例を積み上げるとのことであるが、当初はかなり混乱が生じる恐れがある。
  • 流通業の取り引きの中で事故情報の行き交いができるようになれば、報告制度がうまく行くとは思っている。メーカー流通間で事故情報のフィードバック機能ができればよいと思う。
  • 報告様式の内容項目について、同じ製品の事件が2件目、3件目と出る際には既に原因が判明していることもあるのでその場合は原因も報告してもらうべき。
  • 公表時の項目については、「消費者が再発防止のために留意する事項」を加えてはどうか。
  • 「正直者が報われるような仕組み」を作っていくのが非常に大事ではないか。中小輸入業者は少ないスタッフでギリギリの商売をしているため、補助する仕組みを作ってもらいたい。
  • 税法上の帳簿の保管期間は7年であるが、7年を経過した製品に事故があった場合、中小企業は対応が難しいかもしれない。中小業者としても対応策は考えるが、どうするか。
  • 「製品回収に関する責務」であるが、中小のメーカー、輸入業者には原因調査などの責務を負うのが無理なケースも多いと思うが、その場合はどうするのか。
  • 「重傷」の定義が「負傷の治療に要する期間が30日以上」というのはどういう根拠があるのか。
  • 事故が火災の場合は、メーカーや輸入業者はどうやって自社製品の事故だと知るのか。
  • メーカーや輸入業者が直に生の事故情報を公表する制度ではないのか。なまじ事故情報内容を限定してしまうと、かえって事故が起きるのではないか。
  • 経済産業省のHP上での公表だけでは、消費者へ情報が伝わることが余り期待できない。メーカーや輸入事業者による公表も行わせたらどうか。
  • リサイクル業界でも、販売した製品の事故の責任をどう取るかという点について、保険制度の運用を検討している。この様な制度によりリスク回避を行うことは可能かと思われる。
  • 最近の事故を見ると、製品販売後15年など長い期間使用されてから事故が発生しているケースがある。こうなると、事故発生時にはメーカー、輸入業者が倒産等で消滅している場合もある。この場合は、流通業全体で回収の協力を行う体制を作るべきではないか。
  • 「個別に判断を要するもの」の部分であるが、複合要因による事故の場合は、判断に非常に時間が掛かるのではないか。
  • 対象となる製品については除外規定があるが、除外規定内の製品の事故でも、法令で除外する様な形はいかがなものか。
  • 使用上の注意事項や警告を読めない理解できない子供に対して、製品の誤使用という判断はあり得ないが、除外規定でこの手の子供の事故も除外される。
  • 製品事故でも見かけの状況が軽いもの、例えば煙が出てもすぐに収まったなどは、基本的に消費者からメーカーへ報告されない。原因が真に重大事故に繋がるものでも報告されず、後の重大事故を防げない。消費者がちょっとした事故でも簡単に報告できる制度を作るべき。例えば、火事の119番程度の簡単な電話番号で通報できる制度など。
  • メーカーは、「もはや製品安全に対する社会の見方が変わってしまったのだ」という認識を持つべき時に至ったと考えている。報告制度が始まると、製品安全への対応状況により業者間の格差が見えてくると思われるが、メーカーが正しく評価される仕組みを作るべき。
  • 全国の95%は中小企業。報告制度には大企業も中小企業も関係ないが、中小企業は損害賠償やリコールの対応はなかなか難しいのが現実である。国でなくても良いが、中小企業の報告作業や製品回収作業を支援するためのシステムを構築してもらいたい。
  • 販売業者では、消費者からの事故情報を受け付けた後でメーカー、輸入業者へ連絡するが、まずメーカー側の連絡窓口の一本化を行ってもらいたい。特に大手メーカーは部門が多く、窓口がどこかが不明である。また、土日の受付も行うようにしてもらいたい。
  • 販売店が行う消費者サポートのために、メーカー、輸入業者からの事故情報提供をしっかりしてもらいたい。
  • 製品回収の事態になった場合、流通業者も責任が発生するため、メーカー、輸入業者はいち速く流通販売業者側へ情報を伝えてもらいたい。製品回収時にダメージを受けるのはメーカーだけではない。これは、取り引き業者間ベースではなく、業界全体ベースでの対応が必要である。
  • 数百万もの品目を取り扱い、取引先は4千〜5千業者にもなる。今回の報告制度の際には消費者から情報を受ける各売り場担当者の判断が重要となり、担当者やその上司への教育の問題が出てくるだろう。
  • 販売業者がメーカーに事故報告をした際に、メーカー側の動きが大分鈍いということ、また回答が非常に遅いというのが実態である。これを機会に、中小メーカーも含め、問題意識や危機意識を高めてもらいたい。
  • 顧客からは、メーカーでの製品検査はもはや信用できない、という声がある。また、検査機関の数が少なく、検査期間も数週間要するので、国として検査機関の充実と迅速化を図ってもらいたい。
  • 「個別判断」については、事例の積み上げだけでなくQ&A集も作成すべき。
  • 「個別判断を要するもの」については、ある程度の事例が蓄積された場合には、判断する人間の恣意的な判断基準での運用を防ぐために、第三者機関や有識者会議などの透明性の高い仕組み作りが必要である。特に複合要因の事故を恣意的判断で報告不要とされると問題。
  • 報告制度に伴い、企業トップの意識も改めてもらいたい。取締役会等の重要会合でも品質、安全項目を取り上げるような形になれば、下の者も情報が迅速に届けられる。企業が傾くのは企業トップに情報が到達しないからである、という格言もある。
  • 新技術を事業化する際に問題なのは安全性である。安全性を疎かにすると、会社は永続しない、という事例研究がある。経済産業省はこの点の業界指導にも力を注ぐべき。

以上

関連リンク

 
 
最終更新日:2006年10月17日
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