以下は商品の販売を例にとって示してありますが、権利の販売、役務の提供についても同様です。
特定商取引法第11条ただし書きにおいて、「価格」、「送料」、「その他の負担すべき金銭」をすべて表示しない場合には、消費者の請求によって、書面又はメール等により遅滞なく、販売価格等を提供する旨を広告中に記載することにより、販売価格等の必要表示事項の一部の表示を省略することが認められています。したがって価格が表示できない場合には、このような方法によってお知らせして下さい。
表示の省略について
一般に、送料は、商品の大きさ、重量、配達地域ごとに異なるため、最高と最低の表示、平均の表示、一例の表示等により概ね消費者が認識できるようなわかりやすい表示となっていれば、個々の商品毎に送料が表示されていなくても構いません。
「振込手数料」や「郵便振替手数料」については、最近は金融機関や利用時間帯等によって、手数料の額が多少異なる場合がありますので、あらかじめ表示するのが困難な場合があります。したがって便宜的に、金額をもって表示していなくても、当該手数料が消費者側で負担することが明らかとなっている場合には、消費者の側でどの程度の手数料が必要となるか大体予測できることがありますので、金額の表示がなくともただちに特定商取引法に違反しているとまではいえない場合があります。
金額をきちんと表示することが必要です。「代金引換手数料」や「梱包料」は、事業者が設定した金銭を消費者に負担させるものであり、具体的に金額を記載しない場合には、あらかじめ消費者側で幾らになるのか予測することができないので、金額まで記載することが必要です。
その他の負担すべき金銭についての表示がされていない場合には、そのような金銭は不要であると消費者を誤認させるおそれがあります。したがって、トラブルを未然に防止するため、その他の負担すべき金銭がある場合には、網羅的に表示するようにしましょう。 また、その他の負担すべき金銭については、消費者が負担する場合のみ記載が求められていますが、記載されていない場合には、「本当に不要だから書かれていない」のか、それとも「事業者側の記載漏れ」なのか判断に困る場合がありますので、「振込手数料は当社負担です」等の表記がある方がわかりやすいといえます。
支払時期とは、消費者が商品を購入する場合に代金を支払う時期をいいます。 次に前払い、後払い、代金引換、の3つの場合について、支払時期の表示例を示します。
引渡時期とは、消費者からの注文を受けた後に、商品が消費者の元へ届く時期をいいます。 引渡時期は、期間又は期限をもって明確に表示する必要があります。例えば「○日以内」、「○月○日まで」というように表示して下さい。「直ちに」や「即時」といった、期間をおかずに引き渡す旨の表現も消費者の手元へ商品が届く時期は明らかとなっていると考えられるので、引渡時期が表示されているものと考えられます。
商品の引渡時期は、期間又は期限をもって表示することとされており、「入荷次第」という文言では時期を示したことにはなりません。これは、消費者が申し込んだ後、いつ商品を受領するかわからないと、消費者が不安定な状態に置かれることとなるためです。「○日以内」、「○月○日まで」という具体的な表示が必要です。
代金の支払時期については、前払いであることが推測できますが、商品の引渡時期については、期間又は期限をもって表示することが必要であり、お問い合わせのケースでは、引渡時期を明示しているとはいえません。「入金確認後、直ちにお届け」という表示の場合には、商品の引渡時期が記載されているものといえます。
返品を受け付けるか、又は受け付けないか、といった返品の可否を表示する必要があります。返品を認めない場合でも「返品不可」などと表示して返品を受け付けない旨を明確にする必要があります。 なお、たとえ「返品不可」と表示していた場合であっても、商品に瑕疵がある場合には、民法上の責任を免れることはできません。
消費者が商品を購入するに当たり、当該商品を返品することができるか否かは、購入に際しての意思決定を行う上での重要な要素の1つと考えられます。したがって、お問い合わせのような表示は、商品の購入前にあらかじめ返品の可否を告げることにはなりませんので、きちんと返品の可否を表示するようにしましょう。
事業を行う上で、責任の所在を明らかにすることは不可欠です。このため法人であれ、個人であれ事業者の名称又は氏名、加えて法人の場合には代表者氏名又はインターネット通販にかかる業務の責任者の氏名を表示することが必要です。なお、法人の場合には、登記簿上の名称を表示することが必要であり、屋号だけでは表示したことにはなりません。
住所については、現在使用している住所について、省略せずに(例えば部屋番号まで)表示することが必要です。個人事業者についても住所を表示する必要がありますが、個人事業者の住所として表示する必要があるのは、事業所の所在地であり、個人が居住する自宅で事業を行っているのでない限り、自宅の住所を表示する必要はありません。
事業を行う上で、消費者からの問い合わせへの対応などのため、電話番号を広告に表示することが必要です。Q17と同様に個人事業者については、事業所の電話番号を表示する必要がありますが、個人が居住する自宅で事業を行っているのでない限り、自宅の電話番号を表示する必要はありません。
一般常識として、夜間など営業を行っていない時間帯については、留守番電話等を利用することは構いません。
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