審議会・研究会
ベンチャー企業の創出・成長に関する研究会(第1回) 議事要旨
日時:平成19年9月28日(金)14:00〜16:00
場所:経済産業省本館17階西6第1特別会議室
議題:エンジェル投資について
出席:松田委員長、飯塚委員、井浦委員、大崎委員、北地委員、呉委員、河野委員、志太委員、棚橋委員、塚脇委員、経沢委員、鴇田委員、徳原委員、鳴戸委員、M田委員、マイナー委員、前田委員、北城委員
- 鈴木経済産業政策局長より挨拶の後、ベンチャー企業の現状と課題、エンジェル投資について事務局から説明。その後、井浦委員、呉委員、北城委員から発表が行われた。
- 委員からの主な発言は以下のとおり。
- ベンチャー企業政策全般
- ベンチャー企業は、日本経済の成長やイノベーションを促す重要なインフラであるということを認識しなければならない。
- 米国は、R&Dを大企業ではなくベンチャー企業が担っており、政府のR&Dのための予算もベンチャー企業に支出されている。技術開発政策とベンチャー育成についても議論すべき。
- 大きな事業やイノベーティブな事業をしようとする起業家自体が最近は少ない。起業家の裾野を広げるために教育が重要である。
- 本研究会では、ベンチャーキャピタルからエンジェルまで幅広いテーマを議論しており、ポイントを絞って議論していく必要がある。なお、IPOに至る企業が少ないというのは、経営者の資質も関係している。
- エンジェル税制
- 投資時点の税額控除方式を是非実現すべきである。また、現在のエンジェル税制は使い勝手が悪い。認可的な部分を出来るだけ外すべきである。
- 投資が失敗した時の負担を軽減するような措置もお願いしたい。ベンチャー企業に投資した場合に、投資先の50%は休眠会社になっており、潰れているのか否かも分からない状況である。何らかの機関がジャッジして、損金計上できるようにすべき。
- 米国では、投資家本人が、投資した会社について「この会社は価値がない」とみなし、キャピタルロスを取ることが可能で(所謂みなし減損が税務上可能)、当該損失をキャピタルゲインと相殺できる。
- ベンチャーキャピタルとエンジェルは投資する部分が異なる。特定の会社を応援したいという気持ちで投資するエンジェルに対して、ベンチャーキャピタルは儲けることが目的にある。ベンチャーキャピタルとエンジェルはリンクさせて考えない方がよい。日本にはエンジェル投資家が少ない訳ではない。まずは実態を正確に把握すべきである。米国では、企業の成長を支えたエンジェルが有名になっているが、日本のエンジェルはあまり表に出ない。日本でもエンジェルの活動を成功事例として取り上げて筋道を示してはどうか。
- ベンチャー企業が完全にダメになっているかどうかについて、会計士・監査法人が判定するのは困難である。
- エンジェル投資は株式を買うのではなく、ベンチャー企業の事業に投資しているのであるから、キャピタルゲインのみをねらう金融所得課税と切り離して議論するべき。こうした意味でも、税額控除方式は時宜を得たものである。対象となるベンチャー企業の要件についても緩和すべき。
- エンジェル税制については、一般の人が制度を知らないという実態もあるのではないか。そこで、自分には関係ないものだという意識を持っており利用件数も伸びていない。特別なものではないというメッセージを一般の人向けて出してはどうか。
- 上場したベンチャー企業経営者の多くは、エンジェル投資を行っている。投資先はベンチャーキャピタルが未だ投資していない企業が多い。エンジェル投資家はキャピタルゲインを得ることよりも、投資先経営者というヒトに投資していることが多い。
- ベンチャーキャピタルが目を向けないような事業であって、例えば100万円程度を投資しようという人を呼び込むために、投資時点の税額控除は必要である。投資時点の税制措置にすれば、相続や損失発生の判定も必要ない。
- ベンチャーキャピタルもベンチャー企業のシード・アーリー期に投資している。また、ベンチャーキャピタルは目利きが出来るという強みがあり、目利きが出来ないような投資家の金を預かって投資するなど、個人投資家とも連携を図っていきたい。
- 新興市場上場株への投資もリスクが高い。これにも税制上の恩典があってもよいのではないか。
- エンジェルに係る制度整備と同時にエンジェルの裾野を広げることを意識して進めるべき。
以上
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